JP4113851B2 - 濃度測定方法及び濃度測定装置 - Google Patents

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本発明は、液中のダイオキシン類などの難分解性有機化合物の処理技術において、難分解性有機化合物の濃度を測定する方法及び装置並びに、難分解性有機化合物の有機化合物の分解装置及び方法に関する。
産業排水、下水、廃棄物埋立地からの浸出水等には、種々な難分解性有機化合物が含有されており、これが処理不十分のまま排出されると水環境の汚染の原因となり得る。このような難分解性有害汚染物質の代表的なものとしては、例えば、農薬、ダイオキシン類等の有機塩素化合物、フタル酸エステルやビスフェノールA等のプラスチック添加物、等がよく知られている。
これらのなかでも、ダイオキシン類、フタル酸エステル等は、内分泌撹乱物質といわれており、極微量(極低濃度)でも生物や生態系に悪影響を及ぼすことが懸念されている。したがって、外界への排出水に対しては、かかる難分解性有害汚染物質の含有濃度がppt(一兆分の1)からppq(千兆分の1)レベルの極低レベルとなるような処理水質が要求される場合がある。
これらの液中に含まれる難分解性有機化合物を処理する従来技術としては、被処理液中にオゾンガスを吹き込むと共に紫外線を照射して抗化学的反応あるいは化学反応によってヒドロキシラジカルのような活性酸素を発生させる方法である促進酸化法(以下、AOP法と略記する。)が知られている。
ところで、ダイオキシンなどの難分解性有機化合物は、排水中に単独で存在しているのではなく、共存する他の有機化合物と共に液中に存在する。また、非特許文献1に記載されているグラフ(このグラフを図7に示す。)のように、液中に存在する難分解性有機化合物(ダイオキシン)及び共存有機化合物との合計である総有機化合物(COD)と、難分解性有機化合物(ダイオキシン)量の間には相関関係は見られない。すなわち、排水中の総有機化合物量(COD)が多いからといって、必ずしも難分解性有機化合物が多く含まれているとは限らず、被処理液がどのような設備から排出されたものであるのかなどの種々の要因によってその組成は大きく異なることが通常である。
ダイオキシンなどの難分解性有機化合物と共存有機化合物を含む排水をAOP法により処理を行う場合、共存有機化合物が紫外線を遮蔽して、紫外線が十分に排水に浸透しないという問題がある。その結果、難分解性有機化合物の処理が不十分になりやすい。また、AOP法による分解を行う場合、排出基準になるダイオキシンの大部分が分解されるためには、長時間にわたってAOP法を行う必要があり、ランニングコスト及び処理時間が長くなるという問題がある。
特許文献1は、この問題に鑑みCOD成分に含まれる有機化合物が有機塩素化合物(ダイオキシン)の分解を阻害するという問題を解決するために、酸化剤としてのオゾンを注入してCOD成分などを酸化分解すると共に、活性炭などの吸着媒体と接触させて大部分のCOD成分を除去した後、AOP処理を施すことにより排水中に含まれるダイオキシンなどの有機性塩素化合物の酸化分解を行う技術が開示されている。すなわち、共存有機化合物を大量に含む排水を紫外線照射によるAOP法により処理するとしても、紫外線が十分に排水に浸透せず、紫外線ランプから遠い部分では、ダイオキシンなどの難分解性有機化合物が処理されずそのまま排出されるため、予めオゾンなどの酸化剤で分解可能な物質を分解すると共に、酸化剤で分解されなかった有機化合物の大部分を吸着除去させたのち、さらに残った微量のダイオキシンなどの有機性塩素化合物をAOP法により処理しようとするものである。
一方、これらの排水をAOP法により分解した場合、図8に示すように、排水中の難分解性有機化合物と総有機化合物は、必ずしも一定の比率で分解されるわけではなく、両者の分解率は、共存有機化合物の種類や処理方法などの様々な要因に影響を受けて処理ごとに変化する。したがって、この被処理液を直接AOP法により分解したとしても、その処理後の液中には、総有機化合物中の難分解性有機化合物が締める割合は不明確であり、難分解性有機化合物と総有機化合物の濃度とを相関づけることはできない。
また、排水中の難分解性有機化合物の濃度の測定においては、共存有機化合物の影響を受けるため可視光又は紫外線吸光度で直接測定することは困難である。しかし、排水中のダイオキシン濃度が外部に廃液可能なレベルにあるかについて濃度測定することは極めて重要である。これらの問題を解決するために、特許文献2には、オゾンにより排水をAOP処理する場合に、排水中の溶存オゾン濃度を測定し、当該溶存オゾン濃度を測定することにより溶存オゾン濃度を代替指標としてダイオキシンなどの有害物質の濃度の推定を行うことが開示されている。
特開2003−47980号公報 特開2003−24958号公報 環境庁ホームページ、"「ダイオキシン類対策特別措置法に基づく廃棄物の最終処分場の維持管理基準の設定等について」に係る中央環境審議会の答申について"[online] 平成11年12月10日、[平成16年1月検索]、インターネット<URL:http://www.env.go.jp/press/file_view.php3?serial=1394&hou_id=1900 >、P.36−37(4.ダイオキシン類と他の物質との相関について) 中川創太ら、株式会社技術情報センター主催技術セミナーテキスト「促進酸化法(AOP)による水中有機物及び微量有害物質の効果的処理法」平成15年2月20日、P.8−9
しかし、引用文献1の技術は、ダイオキシンなどの有害物質の大部分が活性炭などの吸着物質に吸着されて分解されないため、活性炭などに吸着されたダイオキシンなどの処理が必要でコストがかかるという問題がある。また、処理排水中のダイオキシンなどの難分解性物質の濃度を測定するためには、上記のように吸光度測定によっては正確な濃度の推定を行うことができないため、濃度を常時モニタリングすることが困難であり、AOP法による処理の終点をオンラインで見出すことが困難である。また、AOP法はオゾンを添加しながら紫外線の照射を行うため、ランニングコストが高く、処理の終点が不明確になることにより不要な長時間にわたる処理を続けると、不要なコストがかさむ原因となる。
また、引用文献2の技術は、高価な溶存オゾン計を用いるため、装置のコストがかさみ、また、直接的に難分解性有機化合物の濃度を測定せず、オゾン濃度を代替指標とするものであるため、その測定値に高い精度を求めることは困難である。また、難分解性有機化合物(微量有害物質)の分解率と共存する他の有機化合物の分解率は例えば1対1などの一定の関係にあることを前提としているものであるが、実際は、AOP法において酸化剤として機能するOHラジカルとの反応速度は化学物質によって大きく異なるため、その被処理液中に含まれる化学物質によってその比率は異なる。したがって、この技術では推定濃度の誤差が大きく、高精度の濃度測定を行うことが困難である。
また、液中にオゾンガスを供給した状態において、オゾン濃度を測定する必要があるため、供給されるオゾンガスの量などの影響を受けやすく、終点の検出の基準にばらつきが生じやすいという問題もある。
さらに、排水中にオゾンを添加して有機化合物を分解処理する場合、非特許文献2に開示のように、オゾンは処理液中の水と反応して自己分解し、HOラジカルを発生し、当該HOラジカルがオゾンと反応してOHラジカルと酸素に分解する。そして、発生したOHラジカルが有機化合物を酸化分解する。しかし、このOHラジカルは、オゾンとも反応してHOラジカルと酸素とを生成するため、処理液中に溶存オゾン濃度が増加するのは、発生したHOラジカル及びOHラジカルによって分解しきれないほどの量のオゾンが液中に溶存している場合となる。よって、オゾンを難分解性有機化合物としての代替指標とし、さらにオゾン濃度を反応終点の検知として利用することは、化学的見地からみて高精度の結果を期待できない。
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、直接的に難分解性有機化合物の濃度を高精度に測定可能な低コストの難分解性有機化合物の濃度測定方法を提供することである。
本発明者は、オゾンにより分解可能な易分解性有機化学物質とオゾンにより分解されない難分解性有機化合物とを含む被処理液について、吸光度測定を用いて難分解性有機化合物の濃度測定した場合に、易分解性有機化学物質が吸光度の値に影響を及ぼすという問題に鑑みて、当該被処理液中の易分解性有機化合物を除去・分解すると処理後の液の吸光度は難分解性有機化合物と相関するという知見を得た。そして、易分解性有機化合物を除去・分解できたことを検知するために、オゾン処理で容易に分解する有機化合物が処理液中に無くなってくると、被処理液中に過酸化水素が発生し始めるということに着目し、本発明を完成するに至った。すなわち、被処理液の液分解性有機化合物の大部分が分解除去されたことを検知する手段として、被処理液中の過酸化水素濃度が基準値以上となることを特徴としたものである。
すなわち、本発明は、オゾンにより分解されない難分解性有機化合物とオゾンにより分解可能な易分解性有機化合物とを含む被処理液中の難分解性有機化合物の濃度測定方法であって、
オゾンガスを前記被処理液内に供給して易分解性有機化合物の分解を開始するとともに過酸化水素の濃度測定を行い、前記被処理液内の過酸化水素濃度が前記易分解性有機化合物の分解が略終了したことを示す基準値以上になるまで滞留させた後、吸光度測定により前記被処理液内の前記難分解性有機化合物の濃度を測定する濃度測定方法を提供する。
また、本発明は、オゾンにより分解されない難分解性有機化合物とオゾンにより分解可能な易分解性有機化合物とを含む被処理液中の難分解性有機化合物の濃度測定装置であって、
前記被処理液を蓄積するオゾン処理槽と前記処理槽に蓄積された被処理液にオゾンを供給するオゾン供給装置を備えたオゾン分解処理装置と、
前記オゾン分解処理装置に蓄積された前記被処理液中の過酸化水素濃度を測定する第1の濃度測定装置と、
前記第1の濃度測定装置により測定された前記過酸化水素を前記易分解性有機化合物の分解が略終了したことを示す基準値以上含む被処理液を排出する処理液排出管と、
前記処理液排出管から排出された処理液を吸光度測定により前記被処理液内の前記難分解性有機化合物の濃度を測定する第2の濃度測定装置と、を備える濃度測定装置を提供する。
本発明によれば、難分解性有機化合物と易分解性有機化合物を含む被処理液にオゾンガスを供給し、易分解性有機化合物を酸化・分解する。このとき分解の機構はオゾンガスがオゾニドを経由して易分解性有機化合物を脂肪酸に分解するかもしくは自己分解してOHラジカルを生成し、これが有機化合物を攻撃して易分解性有機化合物を分解する。このときの被処理液の酸化分解反応は連続式であってもよいし、回分式であってもよい。また、処理槽に一度排出したのち、再度処理槽に供給するような循環式であってもよい。本発明における易分解性有機化合物は、オゾンガスを液中に吹き込んで溶存させた状態で、オゾンによるオゾニドを中間体として分解する直接的分解反応、オゾンの自己分解によって発生したOHラジカルによる間接的分解反応の反応速度が大きく、オゾンを添加することにより比較的容易に分解する有機化合物を意味し、具体的にはフェノール類、多環式芳香族炭化水素類などが例示される。易分解性有機化合物の分解がある程度まで進行し、オゾンの自己分解によって生成するOHラジカルの攻撃対象が少なくなってくると、OHラジカルが被処理液中に過剰な状態となる。OHラジカルは、OHラジカル同士の反応により過酸化水素Hを発生し、また、OHラジカルとオゾンとが反応して生成するHOラジカル同士も反応して過酸化水素を発生するため、OHラジカルが被処理液中に過剰になると過酸化水素が増大する。
すなわち、被処理液中に過酸化水素が易分解性有機化合物の分解が略終了したことを示す基準値以上に発生したことが検知されれば、易分解性有機化合物の大部分が分解され、被処理液中に残存する有機化合物の大部分はオゾンによって分解されない難分解性有機化合物ということとなる。この易分解性有機化合物の分解が略終了したことを示す基準値は、被処理液中に含まれる易分解性有機化合物の濃度によって異なり、例えば、過酸化水素が発生して蓄積し始めたとき、過酸化水素濃度が基準値以上となったときなどとすることができ、これ以外に発生して蓄積し始めたとき又は基準値以上となった後所定時間が経過したときなどとすることができる。なお、本発明における難分解性有機化合物は、オゾンガスを液中に吹き込んで溶存させた場合の直接的分解反応及び間接的分解反応の反応速度が比較的遅く、この方法により分解しにくい有機化合物をいい、具体的にはダイオキシン類、PCBなどの有機塩素化合物、フミン質、フタル酸ジエチルなどが例示される。これらは、液中にオゾンを添加して紫外線を照射するAOP法によって分解可能な物質である。
このように、被処理液中に過酸化水素が基準値以上に検出された場合は、被処理液中に存在する有機化合物は、その大部分がオゾン処理により分解されにくい難分解性有機化合物であるから、これを吸光度測定により測定することによって、易分解性有機化合物の影響を受けることなく難分解性有機化合物の濃度を測定することが可能となる。
難分解性有機化合物を吸光度測定により測定する場合、用いる測定波長は、難分解性有機化合物の場合は、測定波長は230〜300nmとし、オゾンの紫外線吸収スペクトルがピークを呈する範囲内の少なくとも3点の吸光度の情報を用いて測定することが好ましい。
なお、被処理液中の過酸化水素が基準値以上になったかどうかを検出するためには、滴定法や吸光度測定により行うことができる。吸光度測定を用いて測定する場合の過酸化水素が基準値以上になったかどうか判断は、吸光度の値をそのまま用いて行うことができる。過酸化水素は180nmに吸収波長を有するため、過酸化水素を含む被処理液は概ね180〜230nmの波長で吸光度の影響を受けることとなる。ここで、200nmまでの波長は空気の吸収が強く分光器での濃度測定に与える影響が大きい。よって、測定波長を例えば230nmとすれば吸光度測定で過酸化水素の濃度を検出することができる。
また、過酸化水素を予め除去することにより、難分解性有機化合物の濃度測定において、過酸化水素の影響をなくすことができるため、難分解性有機化合物の濃度測定の精度を向上させることができる。過酸化水素を除去するためには、被処理液に紫外線を照射するか過酸化水素の除去酵素を添加すればよい。
また、本発明は、被処理液中に含まれるオゾンにより分解されない難分解性有機化合物とオゾンにより分解可能な易分解性有機化合物とを酸化分解処理する有機化合物分解装置であって、前記被処理液を供給する供給管と、前記供給管から供給された前記被処理液を蓄積するオゾン処理槽と、前記オゾン処理槽に蓄積された被処理液にオゾンを供給するオゾン供給装置を備えたオゾン分解処理装置と、
前記オゾン分解処理装置に蓄積された前記被処理液中の過酸化水素濃度を測定する第1の濃度測定装置と、
前記第1の濃度測定装置により測定された前記過酸化水素を前記易分解性有機化合物の分解が略終了したことを示す基準値以上含む被処理液を排出する第1の処理液排出管と、
前記処理液排出管から供給された前記被処理液を蓄積する紫外線処理槽と前記処理槽に蓄積された前記被処理液に紫外線を照射する紫外線照射装置とを備え、前記紫外線処理槽に蓄積された被処理液にオゾンを供給可能な促進酸化処理装置と、
前記紫外線処理槽に蓄積された被処理液中を吸光度測定により前記被処理液内の前記難分解性有機化合物の濃度を測定する第2の濃度測定装置と、
前記第2の濃度測定装置の吸光度が基準値以下となった場合に前記被処理液を外部に排出する第2の処理液排出管と、を備える有機化合物分解装置を提供する。
本発明によれば、オゾン処理槽においては、難分解性有機化合物と易分解性有機化合物を含む被処理液にオゾンガスを供給し、易分解性有機化合物を分解する。オゾン処理槽の処理方式は、連続式、回分式、循環式のいずれであってもよい。易分解性有機化合物の分解がある程度まで進行し、オゾンの自己分解によるOHラジカルの攻撃対象が少なくなってくると、OHラジカルが被処理液中に過剰な状態となる。第1の濃度測定装置により被処理液中の過酸化水素濃度が基準値以上であることが判明した場合は、第1の処理液排出管を経由して被処理液を紫外線処理槽に蓄積する。
紫外線処理槽においては、オゾンガスを供給しつつ紫外線照射してAOP法により難分解性有機化合物を分解する。上述のように過酸化水素濃度が基準値以上であって、オゾン処理槽から排出された被処理液中には、易分解性有機化合物はほとんど含まれておらず、紫外線処理槽に照射される紫外線は、遮蔽されることなく難分解性有機化合物に到達し、AOP法が高効率に進行する。紫外線処理槽の処理方式は、連続式、回分式、循環式のいずれであってもよい。紫外線処理槽中の被処理液の難分解性有機化合物の濃度は、第2の濃度測定装置によって吸光度測定により測定される。上記のように紫外線処理槽中の被処理液には易分解性有機化合物がほとんど存在せず、易分解性有機化合物による吸光度の影響をほとんど受けることがない。
第2の濃度測定装置により被処理液の吸光度が基準値以下となった場合に、第2の処理液排出管を通って被処理液は外部に排出される。このときの基準値は、難分解性有機化合物を外部に排出可能なレベルや、生物や生態系に悪影響を及ぼさないレベルなど所望の値とすることができる。
このように、被処理液中に過酸化水素が基準値以上に検出された場合は、被処理液中に存在する有機化合物は大部分が難分解性有機化合物であるから、これを紫外線処理槽によってAOP処理した場合に、紫外線が易分解性有機化合物により遮蔽されることなく、難分解性有機化合物に到達し、AOPの分解効率を高めることができるとともに、外部に排出される難分解性有機化合物の濃度測定の精度を高くすることができる。
また、本発明は、オゾンにより分解されない難分解性有機化合物とオゾンにより分解可能な易分解性有機化合物とを含む被処理液をオゾン供給と紫外線照射とを同時に行って促進酸化分解処理する有機化合物分解方法であって、
オゾンガスを前記被処理液内に供給して易分解性有機化合物の分解を開始し、前記被処理液内の過酸化水素が前記易分解性有機化合物の分解が略終了したことを示す基準値以上になるまで滞留させた被処理液を直接前記促進酸化分解処理する有機化合物分解方法を提供する。
本発明にかかる濃度測定方法、濃度測定装置によれば、易分解性有機化合物の影響を受けることなく難分解性有機化合物の吸光度測定による濃度測定が可能であるため、常時モニタリングが可能となり、また濃度測定の精度を向上させることができる。また、濃度測定のために、安価な吸光濃度計を使用することができ、低コストとすることができる。また、易分解性有機化合物の大部分が分解されたことの指標として過酸化水素濃度を用いることにより、高精度で迅速に判断することができ、長時間にわたる不要なオゾン処理を行うことがなく、ランニングコストを抑えることができる。
また、本発明にかかる有機化合物分解装置及び方法によれば、AOP法に影響を与える易分解性有機化合物の除去の終点を被処理液中の過酸化水素の量に基づいて判断するため、迅速かつ高精度にこれを判断することができ、オゾン処理による前処理が過不足になることがない。したがって、オゾン処理と紫外線を用いたAOP処理との間に不要な工程を行うことなく、十分な易分解性有機化合物の分解除去が可能であり、装置のランニングコストを抑えることができる。また、吸光度測定により難分解性有機化合物の排出指標を測定することができるため、連続モニタリングにより濃度を測定することができ、連続式及び循環式による処理が可能となる。
(第1実施形態)
以下、本発明の具体的構成例について、図面を参照しながら説明する。図1は、循環式の処理槽を有する本発明の濃度測定装置の概略構成を示すブロック図である。濃度測定装置1は、被処理液を供給する被処理液供給管LIと連通するオゾン処理槽2と、オゾン処理槽2中に貯留された被処理液にオゾンガスを供給するオゾン供給装置5と、オゾン処理槽2中の被処理液を排出する処理液排出管L1に設けられた第1濃度計と、第1濃度計の下流側に設けられ被処理液を外部に排出する外部排出管LOに送るか、オゾン処理槽に戻す循環配管L2に戻すかを切り替える切替弁6とを備える。
オゾン供給装置5はオゾナイザ10とオゾナイザ10によって生成したオゾンガスを被処理液100に供給するノズル11とを備える。オゾン供給装置5によって、オゾン処理槽2中の被処理液には、オゾン処理槽2の底面に設けられたノズル11からオゾンガスが供給され、被処理液中にオゾンガスが溶解する。オゾン処理槽2から処理液排出管L1を通って排出された被処理液は、第1濃度計3によって過酸化水素濃度が測定され、過酸化水素濃度が基準値以下である場合は、循環配管L2を通ってオゾン処理槽2にもどり、オゾン処理槽2と処理液排出管L1との間を循環する。
被処理液には、ダイオキシンを含む廃液であり、オゾンにより分解困難な難分解性有機化合物であるダイオキシン類の他にフェノール類などのオゾンにより容易に分解する易分解性有機化合物との双方を含んでいる。オゾン処理槽2においてオゾンガスが供給されることにより、易分解性有機化合物はオゾンにより酸化・分解される。このときの酸化・分解反応は、オゾンによるオゾニドを形成し有機物と反応して低級脂肪酸に分解する直接的分解反応及び、オゾンの自己分解反応の過程において生成されるHOラジカルやOHラジカルの酸化力による間接的分解反応である。間接的分解反応は、以下の化学式(1)〜(7)の通りであり、易分解性有機化合物及び直接的分解反応により生成された低級脂肪酸を分解する。
Figure 0004113851
このように、オゾン処理槽2中において被処理液中の有機化合物がオゾンにより酸化・分解されると、オゾンの自己分解によるOHラジカルの攻撃対象が少なくなり、OHラジカルが被処理液中に過剰な状態となる(式(1)〜式(4)参照。)。OHラジカルは、式(7)に示すようにOHラジカル同士の反応により過酸化水素Hを発生し、また、式(5)に示すようにOHラジカルとオゾンとが反応して生成するHOラジカル同士も反応して過酸化水素を発生するため、OHラジカルが被処理液中に過剰になると過酸化水素が増大する。第1濃度計3は、上記機構により発生した被処理液中の過酸化水素濃度を測定する。
第1濃度計3は、吸光度測定により過酸化水素を測定する濃度計である。第1濃度計3によって被処理液中の過酸化水素の濃度及び有機化合物(COD成分)の濃度を同時に測定する。第1濃度計3においておこなわれる過酸化水素の濃度及び有機化合物(COD成分)の濃度測定は、特願2003−074091号(本願出願時において未公開)の濃度測定方法を用いるものである。
第1濃度計3は、以下のようにして過酸化水素濃度及び有機化合物(COD成分)の濃度を測定する。
第1濃度計は、230nm,260nm,290nmの測定波長を用い、これらの吸光度の値より、以下に示す方法により過酸化水素濃度および有機化合物の濃度について同時に測定する。なお、吸光度測定に用いられるこれらの測定波長の光は、例えば、200〜300nmの波長の光をそれぞれ干渉フィルタを通すことによって選択することができる。
第1濃度計は、被処理液の230,260,290nmの吸光度データをそれぞれ記憶し、それぞれ濃度既知の基準オゾンスペクトルと基準有機物(過酸化水素、有機化合物)スペクトルと比較して、以下の計算式により過酸化水素濃度及び有機化合物(COD)濃度を測定する。ここで、基準オゾンスペクトルは、オゾン濃度が既知でありかつ有機物を含まない基準の紫外線スペクトルを意味する。また、基準有機物スペクトルは、有機物(過酸化水素,有機化合物)濃度がそれぞれ一定値でありかつオゾンを含まない基準の紫外線スペクトルを意味する。
それぞれ測定された230,260,290nmの吸光度の値を、式(8)に代入し、まず、オゾン濃度が算出される。
Figure 0004113851
式(8)中、DO3はオゾン濃度、A230,A260,A290は、それぞれ230,260,290nm近傍での吸光度、Pは係数を示す。
被処理液は、上述のように、オゾンを供給し有機化合物を分解するものであり、オゾン、過酸化水素、有機化合物を含んでいるため、吸光度による液体成分測定においては、ランベルト−ベールの法則が成立し、各成分を測定するときに他の成分の影響を除外する必要がある。すなわち、各波長での吸光度は、オゾン、有機化合物、過酸化水素の濃度のそれぞれに基づいて表される値の和として表される。
一方、オゾンが紫外線領域200〜300nmにおいて、254nmをピークとする吸収スペクトル(ハートレー帯)を有することを利用して、当該波長域において被処理液に与える吸光度の変化は、主にオゾンによるものであると推測することができる。すなわち、オゾンの紫外線スペクトルのハートレー帯におけるスペクトルの立ち上がりの波長域よりも外側に位置する波長である230、290nmの吸光度をベースラインとして用いることにより、オゾン濃度測定の妨害成分である過酸化水素及びCODの吸光度を排除して、オゾン濃度を測定することができる。係数Pについては、記憶部に記憶されている濃度既知の基準サンプルの紫外線スペクトルを元に、最小二乗法を用いることにより演算する。
また、オゾン濃度が導かれると、230,290nmの吸光度データを式(9)、(10)に代入し、それぞれ有機化合物の濃度及び過酸化水素の濃度を算出する。
Figure 0004113851
式(9),(10)中、DCODは有機化合物濃度、DH2O2は過酸化水素濃度、Q,R,S,T,Uはそれぞれ係数を示す。
なお、有機化合物の濃度は、一般的に、250〜260nmの波長において吸光度測定されるが、この被処理液においては、過酸化水素の吸光度が影響するため、290nmを使用して吸光度を測定する。
また、係数Q,R,S,T,Uについては、濃度既知の基準サンプルの有機化合物及び過酸化水素の紫外線スペクトルを元に、最小二乗法を用いることにより演算する。なお、係数R,T,Uは、ランベルト−ベールの法則に基づいて負の値を持つ。
本実施形態にかかる濃度測定装置によれば、被処理液の紫外線スペクトルを1回測定するだけで、過酸化水素濃度と有機物濃度とを同時に測定することができる。
第1濃度計3によって、過酸化水素濃度が基準値以上であることが検出されると第1切替弁6が切り替わり、処理液排出管L1が外部排出管LOと連通する。このときの有機化合物の濃度は、上記のように、オゾン処理槽2中においてオゾンが供給されることにより、オゾンによって分解可能な易分解性有機化合物の大部分が分解されているため、第1濃度計3によって測定された有機化合物は、難分解性有機化合物であるダイオキシン類ということとなり、吸光度と有機化合物の濃度との間に相関関係を有することとなる。したがって、吸光度測定により、被処理液中のダイオキシン類の濃度を測定することができる。本実施形態では、上記のように過酸化水素濃度と有機化合物の濃度を同時に測定することができるため、過酸化水素が所定の量発生することが明確になった時点における有機化合物の濃度を用いて難分解性有機化合物の濃度の推定を行うことができる。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態について図面を参照しながら説明する。図2は、循環式の処理槽を有する本発明の有機化合物分解装置の概略構成を示すブロック図である。有機化合物分解装置20は、被処理液を供給する被処理液供給管LIと連通するオゾン処理槽2と、被処理液にオゾンガスを供給するオゾン供給装置5と、オゾン処理槽2中の被処理液を排出する処理液排出管L1に設けられた第1濃度計と、第1濃度計の下流側に設けられ被処理液を被処理液を紫外線処理槽21に送るかオゾン処理槽に戻す循環配管L2に戻すかを切り替える第1の切替弁6と、被処理液101に紫外線照射してAOP法により酸化・分解する紫外線ランプ22を有する紫外線処理槽21と、紫外線処理槽21中の被処理液101を排出する処理液排出管L4に設けられた第2濃度計4と、第1濃度計の下流側に設けられ、被処理液を外部に排出する外部排出管LOに送るか紫外線処理槽21に戻す循環配管L5に戻すかを切り替える第2切替弁7とを備える。
オゾン供給装置5は、オゾナイザ10と、オゾナイザ10によって生成したオゾンガスをオゾン処理槽2中の被処理液100に供給するノズル11と、オゾンガスを紫外線処理槽21中の被処理液101に供給するノズル12とを備える。
オゾン供給装置5によって、オゾン処理槽2中の被処理液100には、オゾン処理槽2の底面に設けられたノズル11からオゾンガスが供給され、被処理液中にオゾンガスが溶解する。オゾン処理槽2から処理液排出管L1を通って排出された被処理液は、第1濃度計3によって過酸化水素濃度が測定され、過酸化水素濃度が基準値以下である場合は、循環配管L2を通ってオゾン処理槽にもどり、オゾン処理槽2と処理液排出管L1との間を循環する。
第1濃度計は、被処理液中の過酸化水素の量を測定するために吸光度を用いて濃度測定を行う。このときの測定波長は、180〜230nmとした。
第1濃度計の吸光度の値が所定値以上になった場合、すなわち過酸化水素濃度が基準値以上であることが検出されると第1切替弁6を切り替え、処理液排出管L1と紫外線処理槽用供給管L3と連通させ、被処理液を紫外線処理槽21に給送する。本実施形態では、過酸化水素が被処理液中に発生したこと検出されると、第1切替弁を切り替えることとした。このとき、紫外線処理槽用供給管L3において、被処理液中の過酸化水素を除去するために、過酸化水素を除去する消去酵素を添加する。消去酵素としては、ペルオキシターゼ、カタラーゼなどが例示される。カタラーゼは過酸化水素を水と酸素に分解する酵素である。これらの具体例としては、三菱ガス化学社製の過酸化水素分解酵素「アクアスーパー」(商品名)などを用いることができる。
紫外線処理槽では、オゾナイザ10によって発生したオゾンがノズル12を経由して紫外線処理槽21中の被処理液101に供給されると共に、紫外線ランプ22によって紫外線が照射され、AOP法によって被処理液中の有機化合物が酸化・分解される。上記のように紫外線処理槽21中に含まれる有機化合物の大部分は難分解性有機化合物であるダイオキシン類であるため、易分解性有機化合物が紫外線を遮蔽してダイオキシン類のAOP処理を阻害することもなく、効率的にAOP処理をすることができる。
紫外線照射槽21中の被処理液101は、処理液排出管L4に設けられた第2濃度計4によって紫外線吸光度を測定することにより有機化合物の濃度が測定される。第2濃度計4による有機化合物の濃度測定は以下のように行われる。
第2濃度計は、吸光度測定により被処理液中の有機化合物の濃度測定を行う。本実施形態では、測定波長は、260nmとした。260nmは、オゾン及び過酸化水素の吸収帯と共通するが、この影響をほとんど受けることがないと考えられる。オゾンについては、分解される有機化合物が分解されて少なくなった状態で、さらに継続的に供給した場合に濃度が増加するため、過酸化水素の量により処理の切り替えタイミングを判断するようにすれば、被処理液中のオゾン濃度が増大する前に測定することができ、有機化合物の吸光度測定に与える影響はほとんどない。また、過酸化水素については、上記の用に過酸化水素を除去する消去酵素を添加しているため、これにより分解され、有機化合物の吸光度測定に与える影響はほとんどないと考えられる。
第2濃度計によって吸光度が所定の値より低くなった場合、被処理液中の有機化合物、すなわち難分解性有機化合物であるダイオキシン類の濃度が排出可能な濃度になるまで分解された場合は、第2切替弁8が切り替わり、処理液排出管L1が外部排出管LOと連通し、被処理液が外部に排出される。
このように、本実施形態にかかる有機化合物分解装置は、AOP処理を行う被処理液中に含まれる有機化合物を難分解性有機化合物であるダイオキシン類とすることができ、紫外線処理槽から排出される被処理液中の有機化合物濃度を示す吸光度の値がダイオキシン濃度と相関を持つこととなり、吸光度測定により被処理液中のダイオキシン濃度を測定することができる。
(実施例1)
図1に示す装置を用いて、以下の条件でダイオキシン類を含む排水を処理した。すなわち、貯留水量20Lのオゾン処理槽で167g/Nmの濃度のオゾンを0.3L/minで供給し、濃度計3被処理液の吸光度を測定した。測定波長260nmで処理中の有機化合物の濃度を測定するとともに、測定波長230nmの吸光度で過酸化水素の変化を評価した。また、処理液をサンプリングし試験紙(三菱ガス化学製、過酸化水素試験紙)を用いて過酸化水素濃度を測定し、パックテスト(共立理化学研究所製)を用いてCOD値を測定した。結果は表1及び図3の通りである。表中“over”は吸光度が5を越えていることを示し、“−”は測定していないことを示す。
処理が進むにつれて有機化合物濃度が減少しCODおよび260nmの吸光度も減少する。処理時間15分以降ではCODおよび吸光度が変化しなくなると共に過酸化水素濃度が上昇する。また、230nmの吸光度も処理と共に減少するが処理時間15分以降では過酸化水素の増加の影響で吸光度が上昇に転じる。この結果より230nmの吸光度変化が減少から増加に転じるポイントを終点とすることができる。
Figure 0004113851
(実施例2)
オゾン処理後の被処理液の有機化合物中のダイオキシン量を測定するために、以下の実験を行った。すなわち、図2に示す装置を用いてダイオキシン類を含む排水を処理した。貯留水量7mのオゾン処理槽で、150g/Nmの濃度のオゾンを10L/minで供給し、濃度計3により被処理液の吸光度を測定した。測定波長260nmで処理液中の有機化合物の濃度を測定するとともに、処理液をサンプリングし試験紙(三菱ガス化学製、過酸化水素試験紙)を用いて過酸化水素濃度を測定した。結果は表2及び図4の通りである。
Figure 0004113851
処理が進むにつれて有機物濃度が減少し260nmの吸光度も減少する。処理時間24時間以降では吸光度が変化しなくなると共に過酸化水素濃度が上昇したため、オゾン処理を終了した。
続いて、AOP処理を行った。すなわち、図2に示す紫外線処理槽に被処理液を送り促進酸化処理を行った。貯留水量7mの紫外線処理槽で、150g/Nmの濃度のオゾンを10L/minで供給し、紫外線ランプ22を点灯し、濃度計4により被処理液の吸光度を測定した。測定波長260nmで処理液中の有機化合物の濃度を測定するとともに、処理液をサンプリングしダイオキシン濃度を測定した。(環境テクノ(株)迅速分析法により測定)。結果は表3及び図5の通りである。なお、同様の実験を再度行い、結果を表4に示した。
Figure 0004113851
Figure 0004113851
上記結果のうち、表3の吸光度とダイオキシンの濃度との関係をグラフ化したものを図6に示す。図6から明らかなように吸光度とダイオキシン濃度との間には相関関係が見られ、吸光度を測定することによりダイオキシン濃度を推定することができることがわかる。
以上説明したように、本発明にかかる濃度測定方法によれば、本来相関関係を持たない総有機化合物濃度と難分解性有機化合物濃度との間に相関関係を持たせることができ、吸光度測定によって被処理液中のダイオキシン類などの難分解性有機化合物の濃度を推定することができる。また、オゾン処理により分解可能な易分解性有機化合物の酸化・分解の終点を検知するために、被処理液中の過酸化水素量を用いることにより、終点のタイミングが明確となると共に、易分解性有機化合物の酸化・分解の過不足を生じることがなく、効率的な処理が可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。例えば、上記実施形態ではいずれも循環式によりオゾン処理及び紫外線処理を行ったが、これに限定されるものではなく、回分式、連続式のいずれでも処理が可能である
本発明の第1実施形態にかかる濃度測定装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態にかかる有機化合物分解装置の構成を示すブロック図である。 実施例1のオゾン処理における処理時間と吸光度及び過酸化水素濃度の経時的変化を示すグラフである。 実施例2のオゾン処理における処理時間と吸光度及び過酸化水素濃度の経時的変化を示すグラフである。 実施例1のAOP処理における処理時間と吸光度及びダイオキシン濃度の経時的変化を示すグラフである。 実施例2のAOP処理における被処理液の有機化合物とダイオキシン類との濃度の関係を示すグラフである。 CODとダイオキシン類濃度の相関関係を示すグラフである。 被処理液中の易分解性有機化合物と難分解性有機化合物の酸化分解の比率を説明する図である。
符号の説明
1 濃度測定装置
2 オゾン処理槽
3 第1濃度計
4 第2濃度計
5 オゾン供給装置
6,7 切替弁
10 オゾナイザ
11,12 ノズル
21 紫外線処理槽
22 紫外線ランプ
100,101 被処理液

Claims (15)

  1. オゾンにより分解されない難分解性有機化合物とオゾンにより分解可能な易分解性有機化合物とを含む被処理液中の難分解性有機化合物の濃度測定方法であって、
    オゾンガスを前記被処理液内に供給して易分解性有機化合物の分解を開始するとともに過酸化水素の濃度測定を行い、前記被処理液内の過酸化水素濃度が前記易分解性有機化合物の分解が略終了したことを示す基準値以上になるまで滞留させた後、吸光度測定により前記被処理液内の前記難分解性有機化合物の濃度を測定することを特徴とする、濃度測定方法。
  2. 前記過酸化水素は、前記易分解性有機化合物の大部分が分解され、オゾンから発生した過剰なOHラジカルが互いに反応することによって生成されることを特徴とする、請求項1に記載の濃度測定方法。
  3. 難分解性有機化合物が、ダイオキシン類であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の濃度測定方法。
  4. さらに前記吸光度測定する前に前記被処理液内の過酸化水素を除去することを特徴とする、請求項3に記載の濃度測定方法。
  5. 前記難分解性有機化合物の吸光度測定に用いる測定波長は230〜300nmであり、オゾンの紫外線吸収スペクトルがピークを呈する範囲内の少なくとも3点の吸光度の情報を用いて測定することを特徴とする、請求項1から4のいずれか1つに記載の濃度測定方法。
  6. 記過酸化水素の濃度測定は、吸光度測定によって行われることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1つに記載の濃度測定方法。
  7. オゾンにより分解されない難分解性有機化合物とオゾンにより分解可能な易分解性有機化合物とを含む被処理液中の難分解性有機化合物の濃度測定装置であって、
    前記被処理液を蓄積するオゾン処理槽と前記処理槽に蓄積された被処理液にオゾンを供給するオゾン供給装置を備えたオゾン分解処理装置と、
    前記オゾン分解処理装置に蓄積された前記被処理液中の過酸化水素濃度を測定する第1の濃度測定装置と、
    前記第1の濃度測定装置により測定された前記過酸化水素を前記易分解性有機化合物の分解が略終了したことを示す基準値以上含む被処理液を排出する処理液排出管と、
    前記処理液排出管から排出された処理液を吸光度測定により前記被処理液内の前記難分解性有機化合物の濃度を測定する第2の濃度測定装置と、を備えることを特徴とする、濃度測定装置。
  8. 難分解性有機化合物が、ダイオキシン類であることを特徴とする、請求項7に記載の濃度測定装置。
  9. 前記第2の濃度測定装置の測定波長は230〜300nmであり、オゾンの紫外線吸収スペクトルがピークを呈する範囲内の少なくとも3点の吸光度の情報を用いて測定することを特徴とする、請求項8に記載の濃度測定装置。
  10. さらに、前記処理液排出管の前記第2の濃度測定装置よりも上流側の位置に前記被処理液内の過酸化水素を除去する過酸化水素除去装置を備えることを特徴とする、請求項7から9のいずれか1つに記載の濃度測定装置。
  11. 前記過酸化水素除去装置は、前記被処理液に紫外線を照射する紫外線照射装置であることを特徴とする、請求項10に記載の濃度測定装置。
  12. 前記過酸化水素除去装置は、前記被処理液に過酸化水素を除去する消去酵素を添加する消去酵素添加装置であることを特徴とする、請求項10に記載の濃度測定装置。
  13. 前記前記第1の濃度測定装置は、吸光度測定により濃度を測定する装置であることを特徴とする、請求項7から12のいずれか1つに記載の濃度測定装置。
  14. 被処理液中に含まれるオゾンにより分解されない難分解性有機化合物とオゾンにより分解可能な易分解性有機化合物とを酸化分解処理する有機化合物分解装置であって、前記被処理液を供給する供給管と、前記供給管から供給された前記被処理液を蓄積するオゾン処理槽と、前記オゾン処理槽に蓄積された被処理液にオゾンを供給するオゾン供給装置を備えたオゾン分解処理装置と、
    前記オゾン分解処理装置に蓄積された前記被処理液中の過酸化水素濃度を測定する第1の濃度測定装置と、
    前記第1の濃度測定装置により測定された前記過酸化水素を前記易分解性有機化合物の分解が略終了したことを示す基準値以上含む被処理液を排出する第1の処理液排出管と、
    前記処理液排出管から供給された前記被処理液を蓄積する紫外線処理槽と前記処理槽に蓄積された前記被処理液に紫外線を照射する紫外線照射装置とを備え、前記紫外線処理槽に蓄積された被処理液にオゾンを供給可能な促進酸化処理装置と、
    前記紫外線処理槽に蓄積された被処理液中を吸光度測定により前記被処理液内の前記難分解性有機化合物の濃度を測定する第2の濃度測定装置と、
    前記第2の濃度測定装置の吸光度が基準値以下となった場合に前記被処理液を外部に排出する第2の処理液排出管と、を備えることを特徴とする、有機化合物分解装置。
  15. さらに、前記第1の処理液排出管に前記被処理液内の過酸化水素を除去する過酸化水素除去装置を備えることを特徴とする、請求項14に記載の有機化合物分解装置。
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