JP4112409B2 - 制電性および撥水性を有する合成繊維布帛およびその製造方法 - Google Patents

制電性および撥水性を有する合成繊維布帛およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制電性および撥水性を有する洗濯耐久性に優れた合成繊維布帛およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
合成繊維は天然繊維に比べて静電気を蓄積しやすいため縫製時や製品着用時に静電気が発生し、衣服が身体にまとわりついたり、空気中の埃の吸着による衣服の汚れ、電撃等の諸現象がおこりやすく使用上問題が多かった。
【0003】
また合成繊維布帛は、コート、ブルゾン、スポーツ衣料などの外衣に幅広く利用されている。このような用途の衣料は、雨や雪などにより衣服が濡れるおそれがある為、通常撥水加工が施されている。しかし撥水加工を行うと静電気を発生しやすくなるという新たな問題を生じた。よって制電性能と撥水性能とを併せ持った合成繊維布帛の開発が望まれている。
【0004】
制電加工に関しては、例えばイオン性高分子活性剤で処理する方法や、親水性高分子物質と酸性、塩基性およびアミド系低分子量物質の混合物を繊維に付与し、乾熱、湿熱、放射線、マイクロ波、紫外線等によって繊維表面にグラフトする方法、更には、エチレングリコールとプロピレングリコールのブロックポリマーを含有し、末端をアクリルやメタクリルで構成した重合性モノマーや、エチレングリコールとプロピレングリコールのブロックポリマーを含有し、末端に架橋性官能基を有するプレポリマー等を単独ないし架橋剤を併用して繊維上で樹脂化する方法等が提案されている。
【0005】
一方、撥水加工に関しては、通常、布帛に対して最終仕上げ工程でフッ素系撥水剤やシリコン系撥水剤等の撥水剤を含浸後、乾燥熱処理を行う方法で加工されており、特に洗濯耐久性に優れているフッ素系撥水剤を使用した撥水加工が多く行われている。
【0006】
また、これらの技術を応用して制電性と撥水性を同時に付与する加工方法も幾つか提案されている。例えば特許文献1には、フルオロアルキル基含有化合物を繊維に付与した後、湯浴処理を行い、次いで制電防止剤を付与する制電・撥水撥油処理方法が開示されており、特許文献2には、合成繊維布帛にポリエチレングリコールとポリエチレングリコールグリシジルエーテルの水溶液を含浸、乾燥後、低温プラズマ処理を施し、しかる後にフッ素系撥水剤処理を行う耐久性制電撥水性繊維布帛の製造方法が開示されている。
【0007】
しかし、特許文献1の方法では、初期の各性能は優れているものの、制電性、撥水性共に洗濯を重ねる毎に低下するため、耐久性において満足なものとはいえなかった。また、特許文献2の方法においては、プラズマ処理装置という特殊な機械が必要であり製造コストが高くなるといった問題や加工工程的に複雑となるといった問題があった。
【0008】
制電性と撥水性は相反する性質であり、制電性を付与すると撥水性が低下してしまい、逆に撥水性を付与すると制電性が低下してしまうのが現状であり、各付与量を多くすれば各性能は上がるが、あまり付与量を多くしすぎると布帛の風合いが悪くなると言う新たな問題が生じる。このように満足する制電性および撥水性を有する洗濯耐久性に優れた合成繊維布帛は未だ達成されていない。
【0009】
【特許文献1】
特開昭61−146877号公報
【特許文献2】
特開平10−325078号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような現状に鑑みて行われたもので、洗濯耐久性のある制電性と撥水性を有する合成繊維布帛およびその製造方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために次の構成を有する。
【0012】
すなわち、(1)細孔内に親水性樹脂が吸着保持されている多孔質微粒子が、分子内に架橋性官能基を持つ制電性を有する樹脂によって合成繊維に固着されており、その外側に撥水性樹脂皮膜が形成されていることを特徴とする制電性および撥水性を有する合成繊維布帛を要旨とするものである。
【0013】
そして、(2)合成繊維布帛に、細孔内に親水性樹脂が吸着保持されている多孔質微粒子を、分子内に架橋性官能基を持つ制電性を有する樹脂によって固着させた後、該布帛に対して撥水処理をおこなうことを特徴とする制電性および撥水性を有する合成繊維布帛の製造方法を要旨とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】
本発明で用いる合成繊維布帛は、ポリエステル、ポリアミド、アクリル、ビニロン等の合成繊維からなる織物、編物、不織布等であり、これら合成繊維にアセテート、トリアセテート等の半合成繊維、レーヨン、ベンベルグ等の再生繊維、綿、羊毛、シルク等の天然繊維が混繊、交織編されていても差し支えない。また常法により糊抜、精練、セットをおこなった晒上げの布帛を用いてもよく、さらに染色、フィックス処理をおこなった色物の布帛を用いてもよい。
【0016】
また本発明で使用する多孔質微粒子としては、シリカ、アルミナ、リン酸カルシウム、リン酸ジルコニウム、ケイ酸カルシウム、ゼオライト、焼結金属粉末等の無機質壁マイクロカプセル、またウレタン、セルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマールなどの有機化合物をスポンジ化したものが挙げられる。多孔質微粒子の平均粒径としては、30μm以下であることが好ましく、更に好ましくは20μm以下である。30μmより大きい場合は、布帛への付着均一性が低下すると共に、布帛の風合い及び洗濯耐久性が低下してしまうおそれがある。
【0017】
親水性樹脂としては、アクリル系、ポリビニルアルコール系、アクリルアミド系、ポリオキシエチレン系等の合成系、またはデンプン系、タンパク質系、セルロース系等の樹脂が使用可能である。
【0018】
本発明では、上記多孔質微粒子の細孔内に上記親水性樹脂を吸着保持させるがその方法としては、例えば、親水性樹脂と溶媒とを攪拌溶解し親水性樹脂溶液を調製後、多孔質微粒子の細孔内に親水性樹脂溶液を十分に含浸させて、所要時間攪拌する。次いで濾過機により、余剰の親水性樹脂溶液を排除し、親水性樹脂を内包する多孔質微粒子を乾燥、熱処理することにより得ることが出来る。なお溶媒としては、親水性樹脂を均一に溶解させ該樹脂の粘性を低下させることが可能な溶媒が使用でき、該溶媒を使用することで多孔質微粒子の細孔内への親水性樹脂の浸透性を向上させることが可能となる。
【0019】
また別の方法としては、真空チャンバー内において、親水性樹脂溶液と多孔質微粒子とを混合し、真空チャンバー内を減圧して親水性樹脂溶液を多孔質微粒子に強制含浸し、所要時間攪拌した後に真空チャンバー内の圧力を大気圧に戻す。次いで濾過機により、余剰の親水性樹脂溶液を排除し、親水性樹脂を内包する多孔質微粒子を乾燥、熱処理するという方法もある。これら例示した方法以外にも多孔質微粒子の細孔内に親水性樹脂を吸着保持させることができるのであれば、例示した方法に限定されるものではない。
【0020】
多孔質微粒子に対する親水性樹脂の吸着量としては、0.5〜80重量%とすることが好ましく、さらに好ましくは20〜50重量%である。0.5重量%より少ないと目的とする制電効果が得られず、80重量%より多いと多孔質微粒子が脆くなって親水性樹脂が流出するおそれがある。
【0021】
つぎに本発明においては、細孔内に親水性樹脂が吸着保持されている多孔質微粒子を、分子内に架橋性官能基を持つ制電性を有する樹脂によって合成繊維に固着させる。
【0022】
分子内に架橋性官能基を持つ制電性を有する樹脂としては、ポリアルキレンオキサイドを主体とする主鎖の両末端、片末端または主鎖の側鎖に架橋性官能基を有する樹脂が好ましく例示できる。ポリアルキレンオキサイドを主体とする主鎖の両末端、片末端または主鎖の側鎖に架橋性官能基を有する樹脂としては、ポリエチレンオキサイドまたはポリプロピレンオキサイド等のポリアルキレンオキサイドを主鎖とする化合物で、その両末端、片末端または主鎖の側鎖に、イソシアネートとの反応によって得られる無機塩系または有機系化合物によって分子鎖末端のイソシアネート基が保護されたブロックイソシアネート基を有するものまたはエポキシ基やアクリル基などのラジカル重合性基を有するものを挙げることができる。
【0023】
細孔内に親水性樹脂が吸着保持されている多孔質微粒子を、分子内に架橋性官能基を持つ制電性を有する樹脂によって合成繊維に固着させる方法としては、一般的に行われている方法を用いればよく、該多孔質微粒子を含む該制電性を有する樹脂の処理液単独、又は必要により触媒、重合開始剤等を加えた該処理液に繊維布帛を浸漬、圧搾して、その後、乾燥、熱処理行い、該制電性を有する樹脂を反応させればよく、その方法については特に限定されない。
【0024】
該多孔質微粒子の付与量としては、繊維重量に対し0.1〜10重量%の範囲とするのが好ましい。付与量が0.1重量%未満の場合、制電性能の向上が得られず、付与量が10重量%を越えると、加工コストが高くなり、また風合いが硬くなり好ましくない。
【0025】
また制電性を有する樹脂の付与量としては、繊維重量に対し固形分で0.05〜5重量%の範囲とするのが好ましい。付与量が0.05重量%未満では満足する制電性能が得られず、付与量が5重量%を越えると、樹脂の体積膨潤が顕著になり、撥水性能を低下させてしまうので好ましくない。
【0026】
つぎに本発明においては撥水処理をおこなう。撥水剤としては公知のものが広く使用でき、特にパーフルオロアルキル基を主要構成成分とするものが好ましい。撥水剤は、布帛を構成する繊維構造物に対して0.05〜5重量%の量で付与されるのが良い。0.05重量%未満であると十分な撥水性能が得られず、5重量%を超えると繊維布帛の風合いが硬くなり好ましくない。また、繊維布帛の撥水耐久性を向上させるため、メラミン系架橋剤やイソシアネート系架橋剤を併用してもよい。繊維布帛に上述の撥水剤を付与する方法としては、一般的に行われている方法を用いればよく、特に限定するものではない。
【0027】
本発明の如く、細孔内に親水性樹脂が吸着保持されている多孔質微粒子を、分子内に架橋性官能基を持つ制電性を有する樹脂によって合成繊維に固着し、その外側に撥水性樹脂皮膜が形成させることで、硬質の多孔質微粒子を骨格として細孔内に親水性樹脂が内包されているので、内包樹脂の吸水量によって多孔質微粒子の体積変化が生じるおそれがほとんどない。よってその外側に形成される撥水性樹脂皮膜に影響を及ぼす事がないので、安定した制電性および撥水性を発揮することができ、洗濯などに対する耐久性にも優れたものが得られる。
【0028】
【実施例】
本発明を更に詳しく説明するために以下に実施例を挙げるが、本発明は何等これらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例における評価方法は以下の方法にて行った。
(1)制電性 摩擦帯電圧 JIS L−1094 B法
(2)撥水性 撥水度 JIS L−1092 スプレー法
(3)風合い 試料を手で触って相対的に次の3段階で評価した。
◎:良い(柔らかい)
○:やや良い(やや柔らかい)
×:悪い(硬い)
(4)洗濯試験評価 JIS L−1027(103法)による洗濯20回後
【0029】
〔実施例1〕
1.細孔内に親水性樹脂が吸着保持されている多孔質微粒子の製造
オキシエチレン系親水性樹脂(商品名:アクアプレーンWS−105、明成化学工業株式会社製)50重量%と水50重量%を攪拌溶解し、つぎに真空チャンバー内に、上記親水性樹脂溶液と平均粒径4.0〜5.0μm、比表面積700〜800m2/gの多孔質シリカ微粒子(商品名:SF−16C、鈴木油脂化学工業株式会社製)とを混合し、真空チャンバー内を減圧せしめた状態で多孔質微粒子の細孔内を脱気して、上記親水性樹脂溶液を強制含浸せしめ、8時間攪拌した後に真空チャンバー内の圧力を一旦大気圧に戻す。その後、濾過機により、余剰の親水性樹脂溶液を排除し、親水性樹脂を内包する多孔質微粒子を110℃で乾燥、更に170℃で熱処理を行い、細孔内に親水性樹脂が吸着保持されている多孔質微粒子を製造した。
【0030】
2.繊維布帛への上記多孔質微粒子の付与
常法により精練、プレセット、染色、洗浄、乾燥を行ったポリエステルトロピカル(目付:137g/m2)に下記処方1に示す処理液を絞り率80%でパッドし、110℃で2分間乾燥、更に170℃で1分間熱処理後、80℃で10分間湯洗し、乾燥を行った。
[処方1]
親水性樹脂含有多孔質微粒子 3重量%
エラストロンW−11P(第一工業(株)製、固形分25%) 2重量%
〔分子内に架橋性官能基を持つ制電性を有する樹脂〕
エラストロンキャタリスト64(第一工業(株)製、触媒) 0.3重量%
水 残
【0031】
3.上記繊維布帛への撥水加工
次いで、下記処方2に示す撥水加工用処理液を絞り率60%でパッドし、110℃で2分間乾燥、更に170℃で1分間熱処理を行い、本発明の合成繊維布帛を得た。得られた布帛に対する各評価をおこない、その結果を表1に示した。
〔処方2〕
アサヒガードAG−710 5重量%
(明成化学工業(株)製、撥水加工剤、固形分18%)
スミテックスレジンM−3 0.3重量%
(住友化学工業(株)製、メラミン架橋剤)
スミテックスアクセラレータ 0.3重量%
(住友化学工業(株)製、架橋促進剤)
イソプロピルアルコール 3重量%
水 残
【0032】
〔実施例2〕実施例1において処方1を下記処方3に代える以外は実施例1と全く同一の方法にて、本発明の合成繊維布帛を得た。得られた布帛に対する各評価をおこない、その結果を表1に示した。
[処方3]
親水性樹脂含有多孔質微粒子 3重量%
エラストロンW−11P(第一工業(株)製、固形分25%) 5重量%
エラストロンキャタリスト64(第一工業(株)製、触媒) 0.3重量%
水 残
【0033】
〔比較例1〕実施例1において処方1を下記処方4に代える以外は実施例1と全く同一の方法にて、合成繊維布帛を得た。得られた布帛に対する各評価をおこない、その結果を表1に示した。
[処方4]
エラストロンW−11P(第一工業(株)製、固形分25%) 2重量%
エラストロンキャタリスト64(第一工業(株)製、触媒) 0.3重量%
水 残
【0034】
〔比較例2〕実施例1において処方1を下記処方5に代える以外は実施例1と全く同一の方法にて、合成繊維布帛を得た。得られた布帛に対する各評価をおこない、その結果を表1に示した。
〔処方5〕
エラストロンW−11P(第一工業(株)製、固形分25%) 10重量%
エラストロンキャタリスト64(第一工業(株)製、触媒) 0.3重量%
水 残
【0035】
〔実施例3〕常法により精練、プレセット、染色、洗浄、乾燥を行ったナイロンタフタ(目付:70g/m2)に下記処方6に示す処理液を絞り率50%でパッドし、110℃で2分間乾燥、更に170℃で1分間熱処理後、80℃で10分間湯洗し、乾燥を行った。
[処方6]
親水性樹脂含有多孔質微粒子 5重量%
エラストロンW−33(第一工業(株)製、固形分30%) 4重量%
〔分子内に架橋性官能基を持つ制電性を有する樹脂〕
炭酸水素ナトリウム 0.2重量%
水 残
【0036】
次いで、下記処方7に示す撥水加工用処理液を絞り率40%でパッドし、110℃で2分間乾燥、更に170℃で1分間熱処理を行い、本発明の合成繊維布帛を得た。得られた布帛に対する各評価をおこない、その結果を表1に示した。
〔処方7〕
アサヒガードAG−770 7重量%
(明成化学工業(株)製、撥水加工剤、固形分20%)
スミテックスレジンM−3 0.3重量%
(住友化学工業(株)製、メラミン架橋剤)
スミテックスアクセラレータ 0.3重量%
(住友化学工業(株)製、架橋促進剤)
イソプロピルアルコール 3重量%
水 残
【0037】
〔実施例4〕実施例3において処方6を下記処方8に代える以外は実施例3と全く同一の方法にて、本発明の合成繊維布帛を得た。得られた布帛に対する各評価をおこない、その結果を表1に示した。
〔処方8〕
親水性樹脂含有多孔質微粒子 5重量%
エラストロンW−33(第一工業(株)製、固形分30%) 8重量%
炭酸水素ナトリウム 0.2重量%
水 残
【0038】
〔比較例3〕実施例3において処方6を下記処方9に代える以外は実施例3と全く同一の方法にて、合成繊維布帛を得た。得られた布帛に対する各評価をおこない、その結果を表1に示した。
〔処方9〕
エラストロンW−33(第一工業(株)製、固形分30%) 4重量%
炭酸水素ナトリウム 0.2重量%
水 残
【0039】
〔比較例4〕実施例3において処方6を下記処方10に代える以外は実施例3と全く同一の方法にて、合成繊維布帛を得た。得られた布帛に対する各評価をおこない、その結果を表1に示した。
〔処方10〕
エラストロンW−33(第一工業(株)製、固形分30%) 15重量%
炭酸水素ナトリウム 0.2重量%
水 残
【0040】
【表1】
Figure 0004112409
【0041】
表1から明らかのように実施例1、2、3、4の加工布帛は、風合いを大きく損ねず、洗濯耐久性に優れた制電性と撥水性を兼ね備えていることがわかる。一方、比較例1、3の加工布帛は、洗濯後の制電性が不十分であり、比較例2、4の加工布帛は風合いが硬く、洗濯後の撥水性が不十分である。
【0042】
【発明の効果】
本発明方法によれば、制電性および撥水性を同時に合成繊維に付与することができると共に洗濯耐久性にも優れているので、ウインドブレーカー、スキーウェアー、フィッシングウェアー等のスポーツ衣料、作業服、制服等のユニフォーム、一般衣料等に幅広く利用することができる。

Claims (2)

  1. 細孔内に親水性樹脂が吸着保持されている多孔質微粒子が、分子内に架橋性官能基を持つ制電性を有する樹脂によって合成繊維に固着されており、その外側に撥水性樹脂皮膜が形成されていることを特徴とする制電性および撥水性を有する合成繊維布帛。
  2. 合成繊維布帛に、細孔内に親水性樹脂が吸着保持されている多孔質微粒子を、分子内に架橋性官能基を持つ制電性を有する樹脂によって固着させた後、該布帛に対して撥水処理をおこなうことを特徴とする制電性および撥水性を有する合成繊維布帛の製造方法。
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