JP4104246B2 - ユニット建物とその構築方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はユニット建物とその構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の建物ユニットを左右上下に隣接して構築されるユニット建物では、上階建物ユニットは下階建物ユニットと同一サイズで柱位置も同じであることを、下階建物ユニットへの搭載可能条件とされている。このため、上階建物ユニットの長辺を下階建物ユニットの長辺に直交させようとする場合には、特開平7-180228号公報に記載の如く、下階に上階建物ユニットと同一向きの他の下階建物ユニットを用意することが必要となる(図10)。図10(A)において、1A〜1Cは下階建物ユニット、2は上階建物ユニットであり、上階建物ユニット2は下階建物ユニット1Cの上に搭載されるものとなる。建物ユニット1A〜1C、2は、柱3と床梁4と天井梁5を有する箱形骨組構造体である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、従来技術には以下の問題点がある。
▲1▼上階建物ユニット2の長辺を下階建物ユニット1A、1Bの長辺に直交させるために、下階建物ユニット1Cを設けることが必要となり、使用ユニット数が増加し、コスト高になる。
【0004】
▲2▼下階の一定敷地面積に下階建物ユニット1A、1Bだけでなく、下階建物ユニット1Cを配置したにもかかわらず、3個のユニット空間の中央に下階建物ユニット1A、1Bの柱3が立ってしまい(図10(B))、連続した広いユニット空間を得ることにつながらない。
【0005】
尚、上階建物ユニット2の長辺を下階建物ユニット1A、1Bの長辺に直交させるに際し、図11に示す如く、上階建物ユニット2をそれらの下階建物ユニット1A、1Bの上にまたがるように搭載できたとしても、この場合には、上階建物ユニット2の床面内に下階建物ユニット1A、1Bの天井梁5が横切るものとなり、上下階の連続空間(階段室、吹抜室)が制限される。
【0006】
本発明の課題は、上階建物ユニットの長辺を下階建物ユニットの長辺に直交させたユニット建物を構築するに際し、下階の使用ユニット数を低減するとともに、上下階の間に広い連続空間を形成することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、複数の下階建物ユニットがそれらの長辺を並置して設置され、それら複数の下階建物ユニットの上にまたがるように1個以上の上階建物ユニットを搭載し、上階建物ユニットの長辺を下階建物ユニットの長辺に直交配置してなるユニット建物であって、上記下階建物ユニットと上記上階建物ユニットがそれぞれ、柱と床梁を骨組構成材として備え、骨組構成材としての天井梁を備えないものであり、相隣る下階建物ユニットの相隣接する柱の上端部は、上記上階建物ユニットの長辺側の床梁又は屋根フレームの屋根梁に設けられた広幅ジョイントボックスに剛接合される。
【0008】
請求項2記載の建物は、請求項1に記載の本発明において更に、前記複数の下階建物ユニットの上に前記上階建物ユニットの複数個をそれらの長辺が並置されるように搭載し、相隣る上階建物ユニットの相隣接する床梁同士を剛接合してなるようにしたものである。
【0009】
請求項3記載の建物は、請求項2記載のユニット建物の構築方法であって、相隣る上階建物ユニットのそれぞれを複数の下階建物ユニットの上に設置するに際し、下階建物ユニットの床梁の中間部に予め立てた仮柱に、相隣る上階建物ユニットのそれぞれを支持した状態で、それら上階建物ユニットの床梁同士を剛接合し、その後、仮柱を外すようにしたものである。
【0010】
請求項4記載の建物は、請求項1に記載の本発明において更に、前記複数の下階建物ユニットの上に前記上階建物ユニットと屋根フレームを互いに並置するように搭載し、相隣る上階建物ユニットの床梁と屋根フレームとを剛接合してなるようにしたものである。
【0011】
請求項5記載の建物は、請求項4記載のユニット建物の構築方法であって、相隣る上階建物ユニットと屋根フレームのそれぞれを複数の下階建物ユニットの上に設置するに際し、下階建物ユニットの床梁の中間部に予め立てた仮柱に、相隣る上階建物ユニットと屋根フレームのそれぞれを支持した状態で、それら上階建物ユニットの床梁と屋根フレームとを剛接合し、その後、仮柱を外すようにしたものである。
【0012】
【作用】
請求項1の本発明によれば下記▲1▼〜▲3▼の作用がある。
▲1▼複数の相隣る下階建物ユニットの上にまたがるように上階建物ユニットを搭載し、上階建物ユニットの長辺を下階建物ユニットの長辺に直交配置するものであるから、下階に上階建物ユニットと同一向きの他の下階建物ユニットを増設する必要がなく、使用ユニット数を低減できる。
【0013】
▲2▼下階の一定敷地面積に上述した複数の下階建物ユニットを設置するとき、それら下階建物ユニットはそれらの長辺を並置するものであるから、それら下階建物ユニットが形成する下階のユニット空間の中央に柱が立つことを回避でき、連続した広いユニット空間を形成できる。
【0014】
▲3▼下階建物ユニットは天井梁を有さないから、複数の相隣る下階建物ユニットの上に上階建物ユニットを直交配置したとき、上階建物ユニットの床面内に下階建物ユニットの天井梁が存在せず、上下階の連続空間(階段室、吹抜等)を確保できる。
【0015】
請求項2の本発明によれば下記▲4▼の作用がある。
▲4▼下階建物ユニットの上で、相隣る上階建物ユニットの床梁同士を剛接合することにより、下階建物ユニットの床梁の中間部に上階建物ユニットのための間柱等の補強部材を設ける必要がなく、下階建物ユニットに間柱等の補強部材のない広い開口を確保できる。
【0016】
請求項3の本発明によれば下記▲5▼の作用がある。
▲5▼上述▲4▼のユニット建物において、複数の相隣る下階建物ユニットの上に相隣る上階建物ユニットを設置するに際し、相隣る上階建物ユニットの床梁同士を剛接合するまで、それら上階建物ユニットを下階建物ユニットに立てた仮柱で支持することにより、ユニット建物の組立寸法精度、構造強度を確保できる。
【0017】
請求項4の本発明によれば下記▲6▼の作用がある。
▲6▼下階建物ユニットの上で、相隣る上階建物ユニットの床梁と屋根フレームとを剛接合することにより、下階建物ユニットの床面の中間部に上階建物ユニットと屋根フレームのための間柱等の補強部材を設ける必要がなく、下階建物ユニットに間柱等の補強部材のない広い開口を確保できる。
【0018】
請求項5の本発明によれば下記▲7▼の作用がある。
▲7▼上述▲6▼のユニット建物において、複数の相隣る下階建物ユニットの上に相隣る上階建物ユニットと屋根フレームを設置するに際し、相隣る上階建物ユニットの床梁と屋根フレームとを剛接合するので、それら上階建物ユニットと屋根フレームを下階建物ユニットに立てた仮柱で支持することにより、ユニット建物の組立寸法精度、構造強度を確保できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は第1実施形態を示し、(A)はユニット分離状態を示す斜視図、(B)はユニット接合状態を示す斜視図、図2は相隣る上階建物ユニットの接合構造(図1のII部)を示し、(A)は斜視図、(B)は断面図、図3は上階建物ユニットの床梁と下階建物ユニットの柱の接合構造(図1のIII 部)を示し、(A)は斜視図、(B)は断面図、図4は第2実施形態を示し、(A)はユニット分離状態を示す斜視図、(B)はユニット接合状態を示す斜視図、図5は上階建物ユニットの床梁と屋根フレームの接合構造(図4のV 部)を示す斜視図、図6は第3実施形態を示し、(A)はユニット分離状態を示す斜視図、(B)はユニット接合状態を示す斜視図、図7は第4実施形態を示し、(A)はユニット分離状態を示す斜視図、(B)はユニット接合状態を示す斜視図、図8は建物ユニットを示す斜視図、図9は建物ユニットの他の例を示す斜視図、図10は従来例を示し、(A)は斜視図、(B)は平面図、図11は比較例を示す斜視図である。
【0020】
(第1実施形態)(図1〜図3、図8)
本発明のユニット建物10は、複数の建物ユニットからなり、少なくとも一部に図8に示す如くの建物ユニット20を用いてなるものである。
建物ユニット20は、図8に示す如く、角鋼管等からなる柱21とリップ付C形鋼等からなる床梁22を骨組構成材として備え、骨組構成材としての天井梁は備えない。具体的には、建物ユニット20は、4個のコーナー部のそれぞれに配置される柱21の下端部にジョイントボックス23を溶接(もしくはボルト接合)して剛接合し、このジョイントボックス23に床梁22の端部を溶接(もしくはボルト接合)して剛接合した箱形骨組構造体であり、柱21の上端部に天井パネル24を備える。
【0021】
然るに、第1実施形態のユニット建物10は、その一部を、図1に示す如く、2個の下階建物ユニット20Aと2個の上階建物ユニット20Bにより構成している。下階建物ユニット20Aは図8の建物ユニット20と基本的に同一である。上階建物ユニット20Bは図8の建物ユニット20と基本的に同一であるが、長手方向の1本の床梁22の中間部に広幅ジョイントボックス25を備え、広幅ジョイントボックス25の両端面に床梁22の端部を溶接(もしくはボルト接合)されて剛接合されている(図3)。
【0022】
即ち、図1のユニット建物10にあっては、2個の下階建物ユニット20Aがそれらの長辺を並置して設置され、それら2個の下階建物ユニット20Aの上にまたがるように2個の上階建物ユニット20Bを搭載し、上階建物ユニット20Bの長辺を下階建物ユニット20Aの長辺に直交配置して構成されている。
【0023】
このとき、ユニット建物10の構造、構築手順は以下の通りである。
(1) 下階建物ユニット20Aの長辺側の床梁22の中間部に2本の仮柱26を工場生産段階で立てておく。
【0024】
(2) 2個の下階建物ユニット20Aの長辺を並置して設置する。
【0025】
(3) 2個の下階建物ユニット20Aの上にまたがるように、2個の上階建物ユニット20Bを搭載する。そして、上階建物ユニット20Bの長辺を下階建物ユニット20Aの長辺に直交配置する。このとき、上階建物ユニット20Bの2コーナー部のジョイントボックス23は下階建物ユニット20Aの柱21に載って支持され、他の2コーナー部のジョイントボックス23は下階建物ユニット20Aの仮柱26に載って支持される。
【0026】
(4) 2個の上階建物ユニット20Bのそれぞれにおいて、下階建物ユニット20Aの柱21に支持されている上階建物ユニット20Bの2コーナー部のジョイントボックス23に、該下階建物ユニット20Aの柱21をボルトにより剛接合する。また、上階建物ユニット20Bの長手方向の床梁22の中間部に設けてある前述の広幅ジョイントボックス25に、相隣る下階建物ユニット20Aの相隣接する柱21の上端部をボルト25Aにより剛接合する(図3)。図3において、25Bは補強板である。
【0027】
(5) 相隣る上階建物ユニット20Bの相隣接するジョイントボックス23、23の間にスペーサ27を挟み、両ジョイントボックス23をボルト23Aにより剛接合し、結果として、相隣る上階建物ユニット20Bの相隣接する床梁22同士を剛接合する(図2)。図2において23Bは補強板である。
【0028】
(6) 下階建物ユニット20Aの仮柱26を外す。
従って、本実施形態によれば、以下の作用がある。
▲1▼複数の相隣る下階建物ユニット20Aの上にまたがるように上階建物ユニット20Bを搭載し、上階建物ユニット20Bの長辺を下階建物ユニット20Aの長辺に直交配置するものであるから、下階に上階建物ユニット20Bと同一向きの他の下階建物ユニット20Aを増設する必要がなく、使用ユニット数を低減できる。
【0029】
▲2▼下階の一定敷地面積に上述した複数の下階建物ユニット20Aを設置するとき、それら下階建物ユニット20Aはそれらの長辺を並置するものであるから、それら下階建物ユニット20Aが形成する下階のユニット空間の中央に柱が立つことを回避でき、連続した広いユニット空間を形成できる。
【0030】
▲3▼下階建物ユニット20Aは天井梁を有さないから、複数の相隣る下階建物ユニット20Aの上に上階建物ユニット20Bを直交配置したとき、上階建物ユニット20Bの床面内に下階建物ユニット20Aの天井梁が存在せず、上下階の連続空間(階段室、吹抜等)を確保できる。
【0031】
▲4▼下階建物ユニット20Aの上で、相隣る上階建物ユニット20Bの床梁22同士を剛接合することにより、下階建物ユニット20Aの床梁22の中間部に上階建物ユニット20Bのための間柱等の補強部材を設ける必要がなく、下階建物ユニット20Aに間柱等の補強部材のない広い開口を確保できる。
【0032】
▲5▼上述▲4▼のユニット建物において、複数の相隣る下階建物ユニット20Aの上に相隣る上階建物ユニット20Bを設置するに際し、相隣る上階建物ユニット20Bの床梁22同士を剛接合するまで、それら上階建物ユニット20Bを下階建物ユニット20Aに立てた仮柱26で支持することにより、ユニット建物の組立寸法精度、構造強度を確保できる。
【0033】
(第2実施形態)(図4、図5)
第2実施形態のユニット建物10は、その一部を、図4に示す如く、2個の下階建物ユニット20Aと1個の上階建物ユニット20Bと1個の屋根フレーム30(バルコニー床フレームとしても機能する)により構成している。下階建物ユニット20Aは図8の建物ユニット20と基本的に同一である。上階建物ユニット20Bは図8の建物ユニット20と基本的に同一であるが、長手方向の1本の床梁22の中間部に広幅ジョイントボックス25を備え、広幅ジョイントボックス25の両端面に床梁22の端部を溶接(もしくはボルト接合)されている(図3)。
【0034】
屋根フレーム30は、リップ付C形鋼等からなる3本の屋根梁31をジョイントボックス32を介してコ字状に接合した骨組構造体であり、ユニット建物10の屋根もしくはバルコニー床を形成する。尚、屋根フレーム30は、1本の屋根梁31の中間部に広幅ジョイントボックス33を備える。屋根梁31はジョイントボックス32、33に溶接(もしくはボルト接合)されて剛接合される。
【0035】
即ち、図1のユニット建物10にあっては、2個の下階建物ユニット20Aがそれらの長辺を並置して設置され、それら2個の下階建物ユニット20Aの上にまたがるように1個の上階建物ユニット20Bと1個の屋根フレーム30を搭載し、上階建物ユニット20Bの長辺を下階建物ユニット20Aの長辺に直交配置して構成されている。
【0036】
このとき、ユニット建物10の構造、構築手順は以下の通りである。
(1) 下階建物ユニット20Aの長辺側の床梁22の中間部に2本の仮柱26を工場生産段階で立てておく。
【0037】
(2) 2個の下階建物ユニット20Aの長辺を並置して設置する。
【0038】
(3) 2個の下階建物ユニット20Aの上にまたがるように、1個の上階建物ユニット20Bと1個の屋根フレーム30を搭載する。そして、上階建物ユニット20Bの長辺を下階建物ユニット20Aの長辺に直交配置する。このとき、上階建物ユニット20Bの2コーナー部のジョイントボックス23は下階建物ユニット20Aの柱21に載って支持され、他の2コーナー部のジョイントボックス23は下階建物ユニット20Aの仮柱26に載って支持される。また、屋根フレーム30の2コーナー部のジョイントボックス32は下階建物ユニット20Aの柱21に載って支持され、屋根フレーム30の2本の屋根梁31の自由端部は下階建物ユニット20Aの仮柱26に載って支持される。
【0039】
(4) 上階建物ユニット20Bにおいて、下階建物ユニット20Aの柱21に支持されている上階建物ユニット20Bの2コーナー部のジョイントボックス23に、該下階建物ユニット20Aの柱21をボルトにより剛接合する。また、上階建物ユニット20Bの長手方向の床梁22の中間部に設けてある前述の広幅ジョイントボックス25に、相隣る下階建物ユニット20Aの相隣接する柱21の上端部をボルト25Aにより剛接合する(図3)。また、屋根フレーム30の1本の屋根梁31の中間部に設けてある広幅ジョイントボックス33に、相隣る下階建物ユニット20Aの相隣接する柱21の上端部をボルトにより剛接合する。
【0040】
(5) 相隣る上階建物ユニット20Bと屋根フレーム30の間で、上階建物ユニット20Bのジョイントボックス23に継ぎ小梁28を溶接(もしくはボルト接合)し、この継ぎ小梁28と、これに突合される屋根フレーム30の屋根梁31の自由端部とを、上下のC字状ジョイントピース34、35により挟み、ジョイントピース34と継ぎ小梁28、屋根梁31の上フランジをボルト34Aで剛接合し、ジョイントピース35と継ぎ小梁28、屋根梁31の下フランジをボルト35Aで剛接合し、結果として、相隣る上階建物ユニット20Bの床梁22と屋根フレーム30とを剛接合する(図5)。
【0041】
(6) 下階建物ユニット20Aの仮柱26を外す。
従って、本実施形態によれば、以下の作用がある。
▲1▼複数の相隣る下階建物ユニット20Aの上にまたがるように上階建物ユニット20Bを搭載し、上階建物ユニット20Bの長辺を下階建物ユニット20Aの長辺に直交配置するものであるから、下階に上階建物ユニット20Bと同一向きの他の下階建物ユニット20Aを増設する必要がなく、使用ユニット数を低減できる。
【0042】
▲2▼下階の一定敷地面積に上述した複数の下階建物ユニット20Aを設置するとき、それら下階建物ユニット20Aはそれらの長辺を並置するものであるから、それら下階建物ユニット20Aが形成する下階のユニット空間の中央に柱が立つことを回避でき、連続した広いユニット空間を形成できる。
【0043】
▲3▼下階建物ユニット20Aは天井梁を有さないから、複数の相隣る下階建物ユニット20Aの上に上階建物ユニット20Bを直交配置したとき、上階建物ユニット20Bの床面内に下階建物ユニット20Aの天井梁が存在せず、上下階の連続空間(階段室、吹抜等)を確保できる。
【0044】
▲4▼下階建物ユニット20Aの上で、相隣る上階建物ユニット20Bの床梁22と屋根フレーム30とを剛接合することにより、下階建物ユニット20Aの床面の中間部に上階建物ユニット20Bと屋根フレーム30のための間柱等の補強部材を設ける必要がなく、下階建物ユニット20Aに間柱等の補強部材のない広い開口を確保できる。
【0045】
▲5▼上述▲4▼のユニット建物において、複数の相隣る下階建物ユニット20Aの上に相隣る上階建物ユニット20Bと屋根フレーム30を設置するに際し、相隣る上階建物ユニット20Bの床梁22と屋根フレーム30とを剛接合するので、それら上階建物ユニット20Bと屋根フレーム30を下階建物ユニット20Aに立てた仮柱26で支持することにより、ユニット建物の組立寸法精度、構造強度を確保できる。
【0046】
(第3実施形態)(図6)
第3実施形態のユニット建物10は、その一部を、図6に示す如く、2個の下階建物ユニット20Aと1個の上階建物ユニット20Bと2個の屋根フレーム30(バルコニー床フレームとしても機能する)により構成している。下階建物ユニット20Aは図8の建物ユニット20と基本的に同一である。上階建物ユニット20Bも図8の建物ユニット20と基本的に同一である。
【0047】
屋根フレーム30は、リップ付C形鋼等からなる3本の屋根梁31とジョイントボックス32を介してコ字状に接合した骨組構造体であり、ユニット建物10の屋根もしくはバルコニー床を形成する。尚、屋根フレーム30は、1本の屋根梁31の中間部に広幅ジョイントボックス33を備える。屋根梁31はジョイントボックス32、33に溶接(もしくはボルト接合)されて剛接合される。
【0048】
即ち、図1のユニット建物10にあっては、2個の下階建物ユニット20Aがそれらの長辺を並置して設置され、それら2個の下階建物ユニット20Aの上にまたがるように1個の上階建物ユニット20Bと、該上階建物ユニット20Bの両側に配置される2個の屋根フレーム30とを搭載し、上階建物ユニット20Bの長辺を下階建物ユニット20Aの長辺に直交配置して構成されている。
【0049】
このとき、ユニット建物10の構造、構築手順は以下の通りである。
(1) 下階建物ユニット20Aの長辺側の床梁22の中間部に4本の仮柱26を工場生産段階で立てておく。
【0050】
(2) 2個の下階建物ユニット20Aの長辺を並置して設置する。
【0051】
(3) 2個の下階建物ユニット20Aの上にまたがるように、1個の上階建物ユニット20Bと、該上階建物ユニット20Bの両側に配置される2個の屋根フレーム30を搭載する。そして、上階建物ユニット20Bの長辺を下階建物ユニット20Aの長辺に直交配置する。このとき、上階建物ユニット20Bの4コーナー部のジョイントボックス23は下階建物ユニット20Aの仮柱26に載って支持される。また、上階建物ユニット20Bの両側において、屋根フレーム30の2コーナー部のジョイントボックス32は下階建物ユニット20Aの柱21に載って支持され、屋根フレーム30の2本の屋根梁31の自由端部は下階建物ユニット20Aの仮柱26に載って支持される。
【0052】
(4) 上階建物ユニット20Bの両側で、下階建物ユニット20Aの柱21に支持されている屋根フレーム30のジョイントボックス32に、該下階建物ユニット20Aの柱21をボルトにより剛接合する。また、屋根フレーム30の1本の屋根梁31の中間部に設けてある広幅ジョイントボックス33に、相隣る下階建物ユニット20Aの相隣接する柱21の上端部をボルトにより剛接合する。
【0053】
(5) 相隣る上階建物ユニット20Bと両屋根フレーム30、30のそれぞれとの間で、上階建物ユニット20Bの床梁23に継ぎ小梁28を溶接(もしくはボルト接合)し、この継ぎ小梁28と、これに突合される屋根フレーム30の屋根梁31の自由端部とを、上下のC字状ジョイントピース34、35により挟み、ジョイントピース34と継ぎ小梁28、屋根梁31の上フランジをボルト34Aで剛接合し、ジョイントピース35と継ぎ小梁28、屋根梁31の下フランジをボルト35Aで剛接合し、結果として、相隣る上階建物ユニット20Bの床梁22と屋根フレーム30とを剛接合する(図5)。
【0054】
(6) 下階建物ユニット20Aの仮柱26を外す。
【0055】
従って、本実施形態によれば、以下の作用がある。
▲1▼複数の相隣る下階建物ユニット20Aの上にまたがるように上階建物ユニット20Bを搭載し、上階建物ユニット20Bの長辺を下階建物ユニット20Aの長辺に直交配置するものであるから、下階に上階建物ユニット20Bと同一向きの他の下階建物ユニット20Aを増設する必要がなく、使用ユニット数を低減できる。
【0056】
▲2▼下階の一定敷地面積に上述した複数の下階建物ユニット20Aを設置するとき、それら下階建物ユニット20Aはそれらの長辺を並置するものであるから、それら下階建物ユニット20Aが形成する下階のユニット空間の中央に柱が立つことを回避でき、連続した広いユニット空間を形成できる。
【0057】
▲3▼下階建物ユニット20Aは天井梁を有さないから、複数の相隣る下階建物ユニット20Aの上に上階建物ユニット20Bを直交配置したとき、上階建物ユニット20Bの床面内に下階建物ユニット20Aの天井梁が存在せず、上下階の連続空間(階段室、吹抜等)を確保できる。
【0058】
▲4▼下階建物ユニット20Aの上で、相隣る上階建物ユニット20Bの床梁22と屋根フレーム30とを剛接合することにより、下階建物ユニット20Aの床面の中間部に上階建物ユニット20Bと屋根フレーム30のための間柱等の補強部材を設ける必要がなく、下階建物ユニット20Aに間柱等の補強部材のない広い開口を確保できる。
【0059】
▲5▼上述▲4▼のユニット建物において、複数の相隣る下階建物ユニット20Aの上に相隣る上階建物ユニット20Bと屋根フレーム30を設置するに際し、相隣る上階建物ユニット20Bの床梁22と屋根フレーム30とを剛接合するので、それら上階建物ユニット20Bと屋根フレーム30を下階建物ユニット20Aに立てた仮柱26で支持することにより、ユニット建物の組立寸法精度、構造強度を確保できる。
【0060】
(第4実施形態)(図7)
第4実施形態が第2実施形態(図4)と異なる点は、相隣る2個の下階建物ユニット20Aの上部で、上階建物ユニット20Bに相隣接して設置される屋根フレーム30を屋根フレーム40に代え、オーバーハング部40Aを付加的に備えたことにある。
【0061】
即ち、屋根フレーム40が屋根フレーム30と異なる点は、屋根フレーム30のコ字状をなす3本の屋根梁31のうちの中央の屋根梁31の両端部に設けてある両ジョイントボックス32に、オーバーハング部40Aをなす3本の張出梁41のうちの両側の張出梁41、41を溶接(もしくはボルト接合)して剛接合したことにある。オーバーハング部40Aを構成する3本の張出梁41は、ジョイントボックス42に溶接(もしくはボルト接合)されてコ字状骨組構造体を構成する。
【0062】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0063】
例えば、本発明が適用される建物ユニット20(20A、20B)は、図9に示す建物ユニット50であっても良い。図9の建物ユニット50は、建物ユニット20において柱21と床梁22の接合部に設けたジョイントボックス23を外ダイヤフラム51とするものである。外ダイヤフラム51は例えば中空八角形状をなし、柱21を中心孔に挿入して溶接し、床梁22を外面に突き当て溶接して用いる。屋根フレーム30の屋根梁31を接合するジョイントボックス32等も、上述の外ダイヤフラム51と同様の外ダイヤフラムに変更できる。
【0064】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、上階建物ユニットの長辺を下階建物ユニットの長辺に直交させたユニット建物を構築するに際し、下階の使用ユニット数を低減するとともに、上下階の間に広い連続空間を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1実施形態を示し、(A)はユニット分離状態を示す斜視図、(B)はユニット接合状態を示す斜視図である。
【図2】図2は相隣る上階建物ユニットの接合構造(図1のII部)を示し、(A)は斜視図、(B)は断面図である。
【図3】図3は上階建物ユニットの床梁と下階建物ユニットの柱の接合構造(図1のIII 部)を示し、(A)は斜視図、(B)は断面図である。
【図4】図4は第2実施形態を示し、(A)はユニット分離状態を示す斜視図、(B)はユニット接合状態を示す斜視図である。
【図5】図5は上階建物ユニットの床梁と屋根フレームの接合構造(図4のV 部)を示す斜視図である。
【図6】図6は第3実施形態を示し、(A)はユニット分離状態を示す斜視図、(B)はユニット接合状態を示す斜視図である。
【図7】図7は第4実施形態を示し、(A)はユニット分離状態を示す斜視図、(B)はユニット接合状態を示す斜視図である。
【図8】図8は建物ユニットを示す斜視図である。
【図9】図9は建物ユニットの他の例を示す斜視図である。
【図10】図10は従来例を示し、(A)は斜視図、(B)は平面図である。
【図11】図11は比較例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ユニット建物
20A 下階建物ユニット
20B 上階建物ユニット
21 柱
22 床梁
30、40 屋根フレーム

Claims (5)

  1. 複数の下階建物ユニットがそれらの長辺を並置して設置され、それら複数の下階建物ユニットの上にまたがるように1個以上の上階建物ユニットを搭載し、上階建物ユニットの長辺を下階建物ユニットの長辺に直交配置してなるユニット建物であって、
    上記下階建物ユニットと上記上階建物ユニットがそれぞれ、柱と床梁を骨組構成材として備え、骨組構成材としての天井梁を備えないものであり、
    相隣る下階建物ユニットの相隣接する柱の上端部は、上記上階建物ユニットの長辺側の床梁又は屋根フレームの屋根梁に設けられた広幅ジョイントボックスに剛接合されるユニット建物。
  2. 前記複数の下階建物ユニットの上に前記上階建物ユニットの複数個をそれらの長辺が並置されるように搭載し、相隣る上階建物ユニットの相隣接する床梁同士を剛接合してなる請求項1記載のユニット建物。
  3. 請求項2記載のユニット建物の構築方法であって、
    相隣る上階建物ユニットのそれぞれを複数の下階建物ユニットの上に設置するに際し、下階建物ユニットの床梁の中間部に予め立てた仮柱に、相隣る上階建物ユニットのそれぞれを支持した状態で、それら上階建物ユニットの床梁同士を剛接合し、その後、仮柱を外すユニット建物の構築方法。
  4. 前記複数の下階建物ユニットの上に前記上階建物ユニットと屋根フレームを互いに並置するように搭載し、相隣る上階建物ユニットの床梁と屋根フレームとを剛接合してなる請求項1記載のユニット建物。
  5. 請求項4記載のユニット建物の構築方法であって、
    相隣る上階建物ユニットと屋根フレームのそれぞれを複数の下階建物ユニットの上に設置するに際し、下階建物ユニットの床梁の中間部に予め立てた仮柱に、相隣る上階建物ユニットと屋根フレームのそれぞれを支持した状態で、それら上階建物ユニットの床梁と屋根フレームとを剛接合し、その後、仮柱を外すユニット建物の構築方法。
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