JP3887233B2 - ユニット式建物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、四隅の柱の上下端を天井梁および床梁で連結して箱状に形成されたフレームを有する建物ユニットを複数有し、下側建物ユニットと、この下側建物ユニットの上に積層されて少なくとも一部の側面が下側ユニットの側面より屋外側に張り出した張出部を有する張出建物ユニットとを含んで構成されるオーバーハング部を有するユニット式建物に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、工場で製造した箱状の建物ユニットを、建築現場で複数連結させて建築されるユニット式建物が利用されている。
このユニット式建物を形成する建物ユニットとしては、四隅の柱の上下端を天井梁および床梁で連結した箱状のフレームを有するものが一般的である。フレームには、天井梁に支持される天井面材、床梁に支持される床面材および部屋を仕切る間仕切壁等の内装材や、軽量気泡コンクリート等で形成された外壁等の外装材が工場で組付けられる。
このようなユニット式建物によれば、工場において箱状のフレームに内装材や外装材の取り付け作業まで行って建物ユニットを製造した後、その建物ユニットを現場に運搬して連結作業を行うだけで建物が完成するから、建築現場での作業が大幅に削減され、工事を短期間で完了できるというメリットが得られる。
【0003】
以上のようなユニット式建物において、下側建物ユニットと、この下側建物ユニットの上に積層されて少なくとも一部の側面が下側ユニットの側面より屋外側に張り出した張出部を有する張出建物ユニットとでオーバーハング部を形成する場合がある。
この場合、下側建物ユニットと同一平面形状である上側建物ユニットと、この上側建物ユニットの側面に取り付けられる拡張建物ユニットとで張出建物ユニットを構成し、建築現場において、下側建物ユニット上に上側建物ユニットを積層した後、上側建物ユニットの側面に拡張建物ユニットを連結することによりオーバーハング部を形成していた(特許第2720956号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、張出部に相当する拡張建物ユニットは、上側建物ユニットの側面に片持ち支持されるため、拡張建物ユニットやこの拡張建物ユニットを支持する上側建物ユニットのフレームの構造耐力を高める必要があった。したがって、拡張建物ユニットやこの拡張建物ユニットを支持する上側建物ユニットの製造に通常の建物ユニットと異なる部材を用いることとなり、工場での建物ユニットの製造効率が低下するおそれがあった。
【0005】
本発明の目的は、建物ユニットの製造効率を維持しつつオーバーハング部を形成可能なユニット式建物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のユニット式建物は、次の構成を採用する。
本発明を図面を参照して説明すると、請求項1に記載のユニット式建物10は、四隅の柱41の上下端を天井梁42および床梁43で連結して箱状に形成されたフレーム40,47を有する建物ユニットを複数有し、下側建物ユニット32と、この下側建物ユニットの上に積層されて少なくとも一部の側面が前記下側ユニットの側面より屋外側に張り出した張出部31を有する張出建物ユニット30とを含んで構成されるオーバーハング部16を有するユニット式建物であって、前記張出建物ユニットおよび/または下側建物ユニットの前記張出部の張り出し方向に沿った側面に補強部材70を備え、この補強部材は、前記張出部を先端で支持する補強梁71と、この補強梁に一端側で連結されて略鉛直方向に延びかつ前記建物ユニットに支持される補強柱72とを含んで構成され、前記補強梁は、前記補強柱の一端近傍に設けられて前記張出建物ユニットおよび前記下側建物ユニットの間に介装される接合プレートと、当該補強梁の先端に設けられる接合プレートとを備え、前記補強柱の一端近傍に設けられる接合プレートが前記張出建物ユニットおよび下側建物ユニットの柱梁接合部に接合され、前記先端の接合プレートが前記張出建物ユニットの張出部先端の柱梁接合部下側に接合され、前記補強柱は、その他端に設けられる接合プレートを備え、この接合プレートが前記張出建物ユニットまたは前記下側建物ユニットの柱梁接合部に接合されることで、当該補強柱が前記建物ユニットに支持されていることを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、張出部を先端で支持する補強梁を設けたので、張出部の鉛直荷重によって補強梁の先端(張出部の鉛直荷重の作用点)から基端に向かうに従って大きくなる曲げモーメントが生じる。ここで、補強梁に一端で連結されて略鉛直方向に延びる補強柱を設け、補強柱を所定の力で建物ユニットに支持したので、この補強柱に加わる力の作用点から補強柱の一端、つまり補強梁との連結部分に向かうに従って大きくなる抵抗曲げモーメントが生じるから、張出部の鉛直荷重による曲げモーメントに抵抗できる。したがって、補強部材を設けるだけで下側建物ユニットおよび張出建物ユニットに何ら手を加えることなく張出部を支持することができるから、建物ユニットの製造効率を維持しつつオーバーハング部を形成できる。
【0008】
また、補強部材を張出建物ユニットおよび/または下側建物ユニットの張出部の張り出し方向に沿った側面に設けたので、補強梁の長さを自在に調整できるから、例えば、補強梁の補強柱との連結部分を支点として、この支点から補強梁の基端までのいずれかで補強梁に下向きの力を加えることによって、てこの原理により、容易に張出部を支持できる。
また、張出建物ユニットまたは下側建物ユニットに建物ユニットを水平方向に連結しても、各建物ユニット同士の間の隙間に補強部材を隠蔽できるから、外観を良好にできる。
【0009】
また、前記補強柱は、その他端で前記建物ユニットに支持されているので、張出部の鉛直荷重に対して最も小さな支持力で支持できるから、ユニット式建物をさらに簡易な構造にできる。
さらに、補強梁に接合プレートを設けたので、補強梁を例えばボルト等で建物ユニットの側面に固定する場合に比べ、補強梁を強固に建物ユニットに連結できるから、張出部の鉛直荷重に対する補強部材の支持力をさらに向上できる。
【0010】
請求項に記載のユニット式建物は、請求項に記載のユニット式建物において、前記補強柱は、前記建物ユニットの柱に沿って設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、補強柱を建物ユニットの柱に沿って設けたので、建物ユニットの柱で補強柱の変形を抑制できるから、張出部の鉛直荷重に対する補強部材の支持力を向上できる。
【0011】
請求項に記載のユニット式建物は、請求項1または請求項2に記載のユニット式建物において、前記補強柱は、2本であることを特徴とする。
この発明によれば、補強柱を2本としたので、張出部の鉛直荷重による曲げモーメント対して2本の補強柱で抵抗できるから、張出部の鉛直荷重に対する補強部材の支持力をさらに向上できる。
【0012】
請求項に記載のユニット式建物は、請求項に記載のユニット式建物において、前記各補強柱の他端側同士を連結する連結梁73を備えていることを特徴とする。
この発明によれば、各補強柱の他端側同士を連結する連結梁を設けたので、補強部材を補強梁、補強柱および連結梁で枠状に形成できるから、補強部材全体の剛性を高めることができる。
【0013】
請求項に記載のユニット式建物は、請求項に記載のユニット式建物において、前記連結梁は、前記建物ユニットの天井梁または床梁に沿って設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、連結梁を建物ユニットの天井梁または床梁に沿って設けたので、建物ユニットの天井梁または床梁で連結梁の変形を抑制できるから、張出部の鉛直荷重に対する補強部材の支持力をさらに向上できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本実施形態に係るユニット式建物10の全体斜視図が示されている。
このユニット式建物10は、基礎11と、この基礎11の上に形成される建物本体12と、この建物本体12の上に形成される屋根13とを備えている。
【0016】
このうち、建物本体12は、1階建物部分14と、この1階建物部分14の上に積層された2階建物部分15とを備えている。
1階建物部分14は、建物本体12の外周縁に沿ってL字形状に配置された4個の建物ユニット20と、この建物ユニット20で形成されたL字形状の入隅部分に配置された下側建物ユニット32とを含んで構成されている。
2階建物部分15は、1階建物部分14の建物ユニット20の上に配置された4個の建物ユニット20と、破線でも示すように、下側建物ユニット32の上に配置された2個の張出建物ユニット30とを含んで構成されている。張出建物ユニット30は、その一部の側面が下側建物ユニット32の側面より屋外側に張り出した張出部31を有している。
下側建物ユニット32と張出建物ユニット30とでオーバーハング部16が形成されている。
【0017】
図2には、オーバーハング部16の分解斜視図が示されている。
互いに隣接する下側建物ユニット32同士および張出建物ユニット30同士の間の隙間には、つまり、下側建物ユニット32および張出建物ユニット30の張出部31の張り出し方向に沿った側面には、補強部材70が設けられている。
下側建物ユニット32は、箱状のフレーム40を有し、このフレーム40は、四隅の柱41とこれら柱41の上下端を連結する天井梁42および床梁43とを備えている。このうち、柱41と天井梁42とは、柱41の柱頭側に配置される柱頭接合部材45を介して連結され、柱41と床梁43とは、柱41の柱脚側に配置される柱脚接合部材46を介して連結されている。
また、対向する長辺側の天井梁42の間には、天井面材を支持するための天井小梁が架け渡され(図示省略)、また、対向する長辺側の床梁43の間には、床を形成するパーチクルボード等の床面材を支持するための複数の根太が架け渡されている(図示省略)。
なお、1階建物部分14および2階建物部分15を構成する建物ユニット20は、下側建物ユニット32と同じフレーム40を備えている。
【0018】
張出建物ユニット30は、下側建物ユニット32のフレーム40と、このフレーム40に接合された箱状の張出フレーム47とを含んで構成されている。
張出フレーム47は、フレーム40の長辺側の天井梁42が延長されて形成された2本の支持天井梁42Aと、フレーム40の長辺側の床梁43が延長されて形成された2本の支持床梁43Aと、2本の支持天井梁42Aの先端を連結する張出天井梁42Bと、2本の支持床梁43Aの先端を連結する張出床梁43Bと、支持天井梁42Aおよび支持床梁43Aの先端を連結する張出柱41Aとを備えている。
また、張出柱41Aと支持天井梁42Aおよび張出天井梁42Bとは、柱頭接合部材45を介して連結され、張出柱41Aと支持床梁43Aおよび張出床梁43Bとは、柱脚接合部材46を介して連結されている。
【0019】
図3には、建物ユニット20同士の連結部分の分解斜視図が示されている。
建物ユニット20同士の連結には、平板状のシアプレート60が用いられる。シアプレート60が、1階建物部分14の建物ユニット20の隣接する複数の柱頭接合部材45と、これらの柱頭接合部材45の上に積層される2階建物部分15の建物ユニット20の柱脚接合部材46との間に介在されることにより、上下方向および水平方向に隣接する建物ユニット20同士が連結される。
【0020】
具体的には、柱頭接合部材45の上面には、位置決めピン45Aと、挿通孔45Bとが設けられ、柱脚接合部材46の下面には、図示しない位置決め孔と、挿通孔46Bとが設けられ、シアプレート60には、位置決め孔60Aと挿通孔60Bとが設けられている。
【0021】
1階建物部分14の建物ユニット20の柱頭接合部材45の位置決めピン45Aが、シアプレート60の位置決め孔60Aに挿通されて、2階建物部分15の建物ユニット20の柱脚接合部材46の位置決め孔に嵌合されることにより、建物ユニット20同士の位置が決定される。続いて、1階建物部分14の建物ユニット20の柱頭接合部材45の挿通孔45B、シアプレート60の挿通孔60Bおよび2階建物部分15の建物ユニット20の柱脚接合部材46の挿通孔46Bにボルト81Aが挿通され、このボルト81Aにナット81Bが螺合されて緊締されることにより、建物ユニット20同士が連結される。
【0022】
図4には、補強部材70の全体斜視図が示されている。
補強部材70は、補強梁71と、この補強梁71に一端側としての上端で連結されて略鉛直方向に延びる2本の補強柱72と、この補強柱72の他端側としての下端同士を連結する連結梁73とを含んで構成されている。
補強梁71は、断面縦長の長方形でかつ継目なく一体成形された直線状の筒状部材であって、その高さ方向中間にシアプレート60と同一形状の3つの接合プレート74を備えている。接合プレート74は、補強梁71の長さ方向両端に設けられた接合プレート74A、74Cと、補強梁71の長さ方向中間でかつ接合プレート74C近傍に設けられた接合プレート74Bとを含んで構成されている。
補強柱72は、補強梁71と同じ幅を有する直線状の筒状部材であって、その上端で補強梁71の接合プレート74A、74Bが設けられた部分に連結されている。
連結梁73は、補強梁71と同じ幅を有する直線状の筒状部材であって、その両端面つまり補強柱72の下端に相当する部分に、4つの挿通孔75Aを有する接合プレート75を備えている。
【0023】
図5には、補強部材70と下側建物ユニット32および張出建物ユニット30との連結部分の分解斜視図が示されている。
補強梁71の接合プレート74A、74Bは、シアプレート60と同様に、下側建物ユニット32の隣接する複数の柱頭接合部材45と、これらの柱頭接合部材45の上に積層される張出建物ユニット30のフレーム40の柱脚接合部材46との間に介装される。
補強梁71の接合プレート74Cは、張出建物ユニット30の張出フレーム47の柱脚接合部材46の下に配置され、補強梁71は、接合プレート74Cを介して張出部31をその先端で支持する。
【0024】
補強梁71の梁幅は、互いに隣接する張出建物ユニット30の間に形成される隙間および互いに隣接する下側建物ユニット32の間に形成される隙間より僅かに狭くなっている。
また、補強梁71の梁成は、張出建物ユニット30の床梁43の上端から下側建物ユニット32の天井梁42の下端に亘っている。
したがって、補強梁71の側面は、2つの張出建物ユニット30の天井梁42の側面および2つの下側建物ユニット32の床梁43の側面にほぼ当接している。
【0025】
各補強柱72は、互いに隣接する2つの張出建物ユニット30の柱41に沿って配置され、これら柱41の側面にほぼ当接している。
連結梁73は、互いに隣接する2つの下側建物ユニット32の床梁43に沿って配置され、これら床梁43の側面にほぼ当接している。
連結梁73の接合プレート75は、互いに隣接する2つの下側建物ユニット32の柱脚接合部材46に跨って配置され、挿通孔75Aおよび下側建物ユニット32の柱脚接合部材46に設けられた挿通孔にボルト81Aが挿通され、このボルト81Aにナットが螺合されて緊締されることにより、接合プレート75を介して補強柱72がその下端で下側建物ユニット32に支持される。
【0026】
次に、ユニット式建物10の組み立て手順を図6を参照しながら説明する。
まず、建物ユニット20、下側建物ユニット32、張出建物ユニット30および補強部材70を工場で製作した後、建築現場に運搬する。建築現場では、基礎11を施工した後、この基礎11の上に建物ユニット20および下側建物ユニット32を配置して1階建物部分14を形成する。
【0027】
次に、互いに隣接する2つの下側建物ユニット32の間の隙間には、補強部材70を配置し、下側建物ユニット32の柱頭接合部材45の位置決めピン45Aを利用して補強部材70の位置を決定する。補強部材70の位置決め完了後、連結梁73の接合プレート75を下側建物ユニット32柱脚接合部材46に固定する。
なお、1階建物部分14の補強部材70が設けられていない柱頭接合部材45の上には、シアプレート60を配置して、各建物ユニット20および下側建物ユニット32の位置を決定する。
【0028】
続いて、1階建物部分14の建物ユニット20の上に建物ユニット20を載置し、下側建物ユニット32の上に張出建物ユニット30を載置した後連結して、2階建物部分15を形成する。張出建物ユニット30については、フレーム40の柱脚接合部材46を接合プレート74A、74B上に連結し、張出フレーム47の柱脚接合部材46を接合プレート74C上に連結して、張出建物ユニット30および補強部材70を一体化させる。最後に、2階建物部分15の上に屋根13を形成する。
【0029】
したがって、本実施形態によれば以下の効果がある。
(1)張出部31を先端の接合プレート74Cで支持する補強梁71を設けたので、張出部31の鉛直荷重によって補強梁71の先端(接合プレート74C)から基端(接合プレート74A)に向かうに従って大きくなる曲げモーメントが生じる。ここで、補強梁71の接合プレート74B、74Cが設けられた部分に上端で連結されて略鉛直方向に延びる補強柱72を連結し、補強柱72を連結梁73の接合プレート75を介して下側建物ユニット32に支持したので、この補強柱72に加わる力の作用点から補強柱72の上端、つまり補強梁71との連結部分に向かうに従って大きくなる抵抗曲げモーメントが生じるから、張出部31の鉛直荷重による曲げモーメントに抵抗できる。したがって、補強部材70を設けるだけで、下側建物ユニット32および張出建物ユニット30に何ら手を加えることなく張出部31を形成できるから、建物ユニット20の製造効率を維持しつつオーバーハング部16を形成できる。
【0030】
(2)補強部材70を張出建物ユニット30および下側建物ユニット32の張出部31の張り出し方向に沿った側面に設けたので、補強梁71の長さを自在に調整できるから、補強梁71の接合プレート74Bを支点として、補強梁71の接合プレート74Aで補強梁71を支持したので、てこの原理により、容易に張出部31を支持できる。また、張出建物ユニット30または下側建物ユニット32を水平方向に連結しても、各建物ユニット30,32同士の間の隙間に補強部材を隠蔽できるから、外観を良好にできる。
【0031】
(3)補強柱72をその下端で下側建物ユニット32に支持したので、張出部31の鉛直荷重に対して最も小さな支持力で支持できるから、ユニット式建物10をさらに簡易な構造にできる。
【0032】
(4)補強柱72を下側建物ユニット32の柱41に沿って設けたので、下側建物ユニット32の柱41で補強柱72の変形を抑制できるから、張出部31の鉛直荷重に対する補強部材70の支持力を向上できる。
【0033】
(5)補強柱72を2本としたので、張出部31の鉛直荷重による曲げモーメント対して2本の補強柱72で抵抗できるから、張出部31の鉛直荷重に対する補強部材70の支持力をさらに向上できる。
【0034】
(6)各補強柱72の下端同士を連結する連結梁73を設けたので、補強部材70を補強梁71、補強柱72および連結梁73で枠状に形成できるから、補強部材70全体の剛性を高めることができる。
【0035】
(7)連結梁73を下側建物ユニット32の床梁43に沿って設けたので、下側建物ユニット32の床梁43で連結梁73の変形を抑制できるから、張出部31の鉛直荷重に対する補強部材70の支持力をさらに向上できる。
【0036】
(8)補強梁71に接合プレート74A、74Bを設けたので、補強梁71を建物ユニットの側面に固定する場合に比べ、補強梁71を強固に下側建物ユニット32および張出建物ユニット30に連結できるから、張出部31の鉛直荷重に対する補強部材70の支持力をさらに向上できる。
【0037】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態では、2本の補強柱72の下端同士を連結する連結梁73を設けたが、図7(A)に示すように、連結梁73を設けなくてもよい。
また、本実施形態では、2本の補強柱72をその上端で補強梁71の接合プレート74A、74Bが設けられた部分に連結したが、これに限らず、図7(B)に示すように、補強柱72を1本とし、補強梁71の接合プレート74Aが設けられた部分や接合プレート74Bが設けられた部分に上端または下端で連結してもよく、また、接合プレート74Cが設けられた部分に下端で連結してもよい。
【0038】
また、図8(C)に示すように、2本の補強柱72をその下端で補強梁71の接合プレート74A、74B、74Cが設けられた部分のいずれか2箇所に連結してもよいし、さらに、図8(D)に示すように、連結梁73を設けなくてもよい。
【0039】
また、図9(E)に示すように、補強梁71に接合プレート74B、74Cのみを設けて、この補強梁71の接合プレート74Bが設けられた部分に1本の補強柱72をその上端または下端で連結してもよい。
【0040】
【発明の効果】
本発明のユニット式建物によれば、次のような効果が得られる。
請求項1に記載のユニット式建物によれば、補強部材を設けるだけで下側建物ユニットおよび張出建物ユニットに何ら手を加えることなく張出部を支持することができるから、建物ユニットの製造効率を維持しつつオーバーハング部を形成できる。また、てこの原理により容易に張出部を支持できる。また、外観を良好にできる。
【0041】
請求項2に記載のユニット式建物によれば、張出部の鉛直荷重に対して最も小さな支持力で支持できるから、ユニット式建物をさらに簡易な構造にできる。
【0042】
請求項3に記載のユニット式建物によれば、建物ユニットの柱で補強柱の変形を抑制できるから、張出部の鉛直荷重に対する補強部材の支持力を向上できる。
【0043】
請求項4に記載のユニット式建物によれば、張出部の鉛直荷重による曲げモーメント対して2本の補強柱で抵抗できるから、張出部の鉛直荷重に対する補強部材の支持力をさらに向上できる。
【0044】
請求項5に記載のユニット式建物によれば、補強部材を補強梁、補強柱および連結梁で枠状に形成できるから、補強部材全体の剛性を高めることができる。
【0045】
請求項6に記載のユニット式建物によれば、建物ユニットの天井梁または床梁で連結梁の変形を抑制できるから、張出部の鉛直荷重に対する補強部材の支持力をさらに向上できる。
【0046】
請求項7に記載のユニット式建物によれば、補強梁を例えばボルト等で建物ユニットの側面に固定する場合に比べ、補強梁を強固に建物ユニットに連結できるから、張出部の鉛直荷重に対する補強部材の支持力をさらに向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るユニット式建物を示す全体斜視図である。
【図2】前記実施形態に係るオーバーハング部の分解斜視図である。
【図3】前記実施形態に係る建物ユニット同士の連結部分の分解斜視図である。
【図4】前記実施形態に係る補強部材の全体斜視図である。
【図5】前記実施形態に係る補強部材と下側建物ユニットおよび張出建物ユニットとの連結部分の分解斜視図である。
【図6】前記実施形態に係るユニット式建物の組み立て手順を説明するための図である。
【図7】本発明の変形例に係る補強部材の側面図である。
【図8】本発明の別の変形例に係る補強部材の側面図である。
【図9】本発明のさらに別の変形例に係る補強部材の側面図である。
【符号の説明】
10 ユニット式建物
16 オーバーハング部
30 張出建物ユニット
31 張出部
32 下側建物ユニット
40,47 フレーム
41 柱
42 天井梁
43 床梁
70 補強部材
71 補強梁
72 補強柱
73 連結梁
74A、74B 接合プレート

Claims (5)

  1. 四隅の柱の上下端を天井梁および床梁で連結して箱状に形成されたフレームを有する建物ユニットを複数有し、下側建物ユニットと、この下側建物ユニットの上に積層されて少なくとも一部の側面が前記下側ユニットの側面より屋外側に張り出した張出部を有する張出建物ユニットとを含んで構成されるオーバーハング部を有するユニット式建物であって、
    前記張出建物ユニットおよび/または下側建物ユニットの前記張出部の張り出し方向に沿った側面に補強部材を備え、
    この補強部材は、前記張出部を先端で支持する補強梁と、この補強梁に一端側で連結されて略鉛直方向に延びかつ前記建物ユニットに支持される補強柱とを含んで構成され、
    前記補強梁は、前記補強柱の一端近傍に設けられて前記張出建物ユニットおよび前記下側建物ユニットの間に介装される接合プレートと、当該補強梁の先端に設けられる接合プレートとを備え、前記補強柱の一端近傍に設けられる接合プレートが前記張出建物ユニットおよび下側建物ユニットの柱梁接合部に接合され、前記先端の接合プレートが前記張出建物ユニットの張出部先端の柱梁接合部下側に接合され、
    前記補強柱は、その他端に設けられる接合プレートを備え、この接合プレートが前記張出建物ユニットまたは前記下側建物ユニットの柱梁接合部に接合されることで、当該補強柱が前記建物ユニットに支持されていることを特徴とするユニット式建物。
  2. 請求項1に記載のユニット式建物において、
    前記補強柱は、前記建物ユニットの柱に沿って設けられていることを特徴とするユニット式建物。
  3. 請求項1または請求項2に記載のユニット式建物において、
    前記補強柱は、2本であることを特徴とするユニット式建物。
  4. 請求項3に記載のユニット式建物において、
    前記各補強柱の他端側同士を連結する連結梁を備えていることを特徴とするユニット式建物。
  5. 請求項4に記載のユニット式建物において、
    前記連結梁は、前記建物ユニットの天井梁または床梁に沿って設けられていることを特徴とするユニット式建物。
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