JP4103468B2 - 差動回路と増幅回路及び該増幅回路を用いた表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、差動回路及び増幅回路及び該増幅回路を備えた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
広入出力レンジを可能とする演算増幅器として、特開平5−63464号公報には、図17に示すような、広入出力レンジの演算増幅器が記載されている。図17の演算増幅器は、差動回路910と出力段950で構成されている。差動回路910は、電流源917で駆動されるNMOSトランジスタ(915、916)よりなる差動対(「NMOS差動対」ともいう)の出力対に、PMOSトランジスタ(912、913)よりなるカレントミラー回路(「PMOSカレントミラー回路」という)が負荷回路として接続される。また、電流源927で駆動されるPMOSトランジスタ(925、926)よりなる差動対(「PMOS差動対」ともいう)の出力対に、NMOSトランジスタよりなる2組のカレントミラー回路(「NMOSカレントミラー回路」という)の入力端がそれぞれ接続されている。すなわち、PMOS差動対の出力端をなすPMOSトランジスタ925のドレインに、第1のNMOSカレントミラー回路(921、922)の入力端(トランジスタ922のドレイン)が接続され、PMOS差動対の出力端をなすPMOSトランジスタ926のドレインに、第2のNMOSカレントミラー回路(923、924)の入力端(トランジスタ923のドレイン)が接続されている。
【0003】
第1のNMOSカレントミラー回路(921、922)の出力端をなすトランジスタ921のドレインは、NMOS差動対(915、916)の出力端をなすトランジスタ915のドレインと、PMOSカレントミラー回路(912、913)の出力端をなすトランジスタ912のドレインとの接続点に接続されている。第2のNMOSカレントミラー回路(923、924)の出力端をなすトランジスタ924のドレインは、NMOS差動対(915、916)の出力端をなすトランジスタ916のドレインとPMOSカレントミラー回路(912、913)の入力端をなすトランジスタ913のドレインとの接続点に接続されている。
【0004】
NMOS差動対のトランジスタ915のゲートとPMOS差動対のトランジスタ926のゲートは共通接続され、入力端子電圧Vinが入力される。
【0005】
NMOS差動対のトランジスタ916のゲートと、PMOS差動対のトランジスタ925のゲートとは、共通接続され、出力端子電圧Voutが入力される。
【0006】
トランジスタ912、915、921のドレインの共通接続点が、差動回路910の出力Vdfとされている。
【0007】
一方、出力段950は、ドレインが出力端子に接続されソースが高位電源端子VDDに接続されゲートに差動回路910の出力Vdfを受けるPMOSトランジスタ951と、出力端子と低位電源端子VSSとの間に接続された定電流源952と、PMOSトランジスタ951のゲートと出力端子との間に接続された位相補償容量953で構成されている。
【0008】
すなわち図17の演算増幅器は、入力端子1に入力された入力電圧Vinと等しい電圧を、出力端子2に出力電圧Voutとして出力するボルテージフォロワ回路である。
【0009】
次に差動回路910の動作について説明する。なお説明を容易にするため、差動対やカレントミラー回路を構成するペアトランジスタは、互いに同一のトランジスタ特性であるものとし、2つの差動入力電圧Vin、VoutがVin=Voutであるときを基準状態として、説明する。
【0010】
Vin=Voutの基準状態のとき、PMOS差動対(925、926)の各ペアトランジスタに流れる電流は互いに等しく、定電流源927の電流の2分の1がそれぞれ流れる。またトランジスタ925、926のそれぞれの電流はカレントミラー回路(921、922)、カレントミラー回路(923、924)によりトランジスタ921、924にミラー電流として同じ大きさで流れる。またNMOS差動対(915、916)の各ペアトランジスタに流れる電流も互いに等しく、定電流源917の電流の2分の1がそれぞれ流れる。一方カレントミラー回路(912、913)の各ペアトランジスタに流れる電流も互いに等しく、トランジスタ912、913の電流はそれぞれ定電流源917の電流の2分の1と定電流源927の電流の2分の1の合計電流が流れる。
【0011】
このように差動対およびカレントミラー回路の各ペアトランジスタに流れる電流は等しいことから、ペアトランジスタの各端子電圧も互いに等しく、差動回路の出力Vdf(トランジスタ912のドレイン出力)は、トランジスタ913のドレイン電圧(=ゲート電圧)付近で安定状態となる。
【0012】
差動入力電圧Vin、Voutが、Vin>Voutとなると、差動対(915、916)において、トランジスタ915のゲート・ソース間電圧が増加し、トランジスタ916のゲート・ソース間電圧が減少するため、トランジスタ915に多くの電流を流そうと作用する。そのため、トランジスタ915の放電作用が強くなり、差動回路の出力Vdfを低下させる作用が働く。
【0013】
一方、差動対(925、926)において、トランジスタ925のゲート・ソース間電圧が増加し、トランジスタ926のゲート・ソース間電圧が減少するため、トランジスタ925に多くの電流を流そうと作用し、そのミラー電流が流れるトランジスタ921の電流も増加する。そのため、トランジスタ921の放電作用が強くなり、こちらも、差動回路の出力Vdfを低下させる作用が働く。
【0014】
差動入力電圧Vin、VoutがVin<Voutとなると、差動対(915、916)において、トランジスタ916のゲート・ソース間電圧が増加し、トランジスタ915のゲート・ソース間電圧が減少するため、トランジスタ915の放電作用は弱くなり、差動回路出力Vdfを上昇させる作用が働く。一方、差動対(925、926)においては、トランジスタ926のゲート・ソース間電圧が増加し、トランジスタ925のゲート・ソース間電圧が減少するため、トランジスタ925の電流を抑えるように作用し、そのミラー電流が流れるトランジスタ921の電流も減少する。そのため、トランジスタ921の放電作用が弱くなり、こちらも、差動回路出力Vdfを上昇させる作用が働く。
【0015】
このように、差動回路910は、Vin>Voutとなると、差動回路出力Vdfは低下し、Vin<Voutとなると、差動回路出力Vdfは上昇する。したがって、図17の増幅回路は、Vin>Voutでは、出力段950のPMOSトランジスタ951のゲート電圧が引き下げられて、出力端子2が高速に充電され、Vin<Voutでは、PMOSトランジスタ951のゲート電圧が引き上げられオフ状態となり、定電流源952により、出力端子2が放電され、Vin=VoutでPMOSトランジスタ951のドレイン電流と定電流源952で制御される電流とがつりあうところで安定状態となる。
【0016】
この演算増幅器の特徴は、差動回路910にある。差動回路910は、入力電圧Vinが、電源電圧範囲(電源VSSから電源VDDまでの範囲)の中間の広い電圧範囲で、NMOS差動対(915、916)と、PMOS差動対(925、926)が共に動作し、差動回路の出力Vdfにより、出力段950のトランジスタ951のゲートを制御して、演算増幅器を動作させることができる。さらに、入力電圧Vinが電源電圧付近にあり、一方の差動対の動作が停止してしまう場合でも、他方の差動対の動作により、差動回路の出力Vdfが正常に出力され、演算増幅器を正常に動作させることができる。
【0017】
例えば入力電圧Vinが、低位電源電圧VSS付近の場合、NMOSトランジスタ915、916の閾値電圧Vtnより低くなると、NMOS差動対(915、916)は停止する(オフ状態となる)が、PMOS差動対(925、926)とNMOSカレントミラー回路(921、922および923、924)とPMOSカレントミラー回路912、913は動作するため、差動回路の出力Vdfにより、出力段950を正常に動作させることができる。
【0018】
また入力電圧Vinが高位電源電圧VDD付近の場合、PMOSトランジスタ925、926のゲート・ソース間電圧が閾値電圧Vtpの絶対値より小さくなると、PMOS差動対(925、926)が停止し(オフ状態となる)、NMOSカレントミラー回路(921、922および923、924)も停止するが、NMOS差動対(915、916)とPMOSカレントミラー回路(912、913)は動作するため、差動部の出力Vdfにより出力段950を正常に動作させることができる。したがって。図17の演算増幅器は、電源電圧範囲にほぼ等しい広入出力レンジの動作が可能である。
【0019】
しかしながら、図17の演算増幅器を、液晶表示装置の駆動回路などの比較的大きな容量性負荷の駆動回路に用いた場合、出力段950による出力端子2の充電動作は、トランジスタ951により高速に行うことができるが、出力端子2の放電動作は、定電流源952によって行われるため、定電流源952の電流を小さくすれば、放電動作が遅く、駆動速度が不足し、定電流源952の電流を大きくすれば、放電動作は高速になるが、消費電力が大きくなる、という課題があった。
【0020】
これに対して、広入出力レンジが可能で、さらに出力端子の充電動作、放電動作ともに高速駆動を実現する演算増幅器として、各種刊行物(特開平7−31351号公報、特開平9−93055号公報、特開2000−252768号公報)等が知られている。図18は、代表例として、特開2000−252768号公報に記載されている、演算増幅器の構成(同公報の図10参照)を示した図である。図18に示す演算増幅器では、図17に示した演算増幅器と同様に、入力電圧Vinと等しい電圧を出力電圧Voutとして出力するボルテージフォロワ回路の構成である。
【0021】
図18を参照すると、この演算増幅器は、差動回路910と連絡段930と出力段940で構成されている。差動回路910は、図17の差動回路910と同じ構成であり、各要素には、図17と同一の参照番号が付されている。
【0022】
連絡段930は、ソースが高位電源端子VDDに接続されゲートに差動部の出力Vdfを受けるPMOSトランジスタ931と、PMOSトランジスタ931のドレインと低位電源端子VSSとの間に接続された定電流源934と、ソースが高位電源端子VDDに接続されゲートとドレインがPMOSトランジスタ931のドレインと定電流源934の接続点に接続されたPMOSトランジスタ932と、ソースが高位電源端子VDDに接続されゲートがPMOSトランジスタ931のドレインと定電流源934の接続点に接続されたPMOSトランジスタ933と、PMOSトランジスタ933のドレインと低位電源端子VSSとの間に接続された定電流源935とを備えて構成されており、PMOSトランジスタ933のドレインと定電流源935の接続点が連絡段930の出力となっている。
【0023】
出力段940は、ドレインが出力端子2に接続されソースが高位電源端子VDDに接続されゲートに差動部の出力Vdfを受けるPMOSトランジスタ941と、ドレインが出力端子2に接続されソースが低位電源端子VSSに接続されゲートに連絡段930の出力を受けるPMOSトランジスタ942と、PMOSトランジスタ941のゲートと出力端子との間に接続された位相補償容量943とを備えて構成されている。
【0024】
図18の差動回路910の作用は、図17の場合と同様に、電源電圧範囲にほぼ等しい広入力レンジに対して、差動部出力Vdfを出力することができる。
【0025】
また、図18の出力段940のPMOSトランジスタ941および位相補償容量943も図17の出力段950のPMOSトランジスタ951および位相補償容量953と同様の構成である。
【0026】
図18の演算増幅器の特徴は、図17の演算増幅器の出力段950の定電流源952を、NMOSトランジスタ942に置換え、差動部出力Vdfの変化に応じて、NMOSトランジスタ942のゲートを制御する連絡段930を設けていることである。以下に、連絡段930と出力段940の作用について説明する。
【0027】
連絡段930のPMOSトランジスタ931は、差動段出力Vdfを受け、出力段940のPMOSトランジスタ941と同じ動作をする。
【0028】
すなわち、入力電圧と出力電圧Vin、Voutが、Vin>Voutとなると、電圧Vdfが安定状態から低下し、PMOSトランジスタ941は、充電作用を生じて、出力電圧Voutを引上げるように作用する。このとき、PMOSトランジスタ931もそのドレイン電圧を引上げるため、PMOSトランジスタ933はオフ状態となり、連絡段930の出力は、定電流源935により引き下げられる。したがって、PMOSトランジスタ941が出力電圧Voutを引上げるように作用するとき、NMOSトランジスタ942はオフ状態となる。
【0029】
一方、Vin<Voutとなると、電圧Vdfが安定状態から上昇し、PMOSトランジスタ941はオフとなる。このときPMOSトランジスタ931もオフとなり、そのドレイン電圧は、定電流源934により引下げられるため、PMOSトランジスタ933は、そのドレイン電圧を引上げ、連絡段930の出力電圧を引上げ、NMOSトランジスタ942をオンさせる。したがって、PMOSトランジスタ941がオフ状態となるとき、NMOSトランジスタ942は放電作用を生じて、出力電圧Voutを高速に引下げるように作用する。
【0030】
このように、図18の演算増幅器は、差動回路910の出力Vdfに応じて出力段940のトランジスタ941、942がそれぞれ出力端子2の充電作用、放電作用を行うため、容量性負荷の駆動においても、充電動作および放電動作を高速に行うことができる。
【0031】
しかしながら、図18の演算増幅器の連絡段930は、NMOSトランジスタ942の放電動作を速やかに制御するため、電圧Vdfの変化に対して高速応答しなければならない。
【0032】
したがって、連絡段930の定電流源934、935の消費電流はある程度大きくなくてはならず、演算増幅器の消費電力が大きくなる、という課題がある。
【0033】
具体的には、例えば定電流源934の電流を非常に小さく抑えた場合、トランジスタ933のゲート電圧は安定状態から低電位側への変化が遅くなるため、トランジスタ942のゲート電圧の安定状態から高電位側への変化も遅れ、出力端子2の速やかな放電動作ができなくなる。
【0034】
一方、定電流源935の電流を非常に小さく抑えた場合、トランジスタ942のゲート電圧の低電位側への変化が遅れるため、出力段940が放電動作から充電動作に切り替わっても、トランジスタ942は速やかにオフしないため、トランジスタ941、942に貫通電流が生じる。
【0035】
なお、連絡段930について、図18とは異なる構成も、特開2000−252768に提案されているが、いずれも連絡段を構成する定電流源は、消費電流はある程度大きくなくてはならず、演算増幅器の消費電力が大きくなる、という課題がある。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、容量性負荷の駆動において、広入出力レンジが可能で、充電動作及び放電動作ともに高速駆動を実現し、消費電力を縮減可能とした差動回路及び増幅回路を提供することにある。
【0037】
また本発明が解決しようとする課題は、上記回路を表示装置のデータ線駆動回路に用いることにより、低消費電力の表示装置を提供することにある。
【0038】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、出力端子(2)を充電するPMOSトランジスタのゲート電圧を差動回路の出力信号で直接制御できるが、出力端子(2)を放電するNMOSトランジスタのゲート電圧を差動回路の出力信号で直接制御できないことが原因である。
【0039】
図17に示す例では、定電流源(952)によって出力端子(2)の放電を行い、図18に示す例では、出力端子(2)を放電するNMOSトランジスタ(942)のゲート電圧を、連絡段(930)を介して制御を行っている。
【0040】
また図17、図18に示した従来の回路では、それぞれ各トランジスタの極性を入れ替え、電源電圧VDDとVSSを入れ替えた導電型対称の構成が可能である。この導電型対称の構成は、出力端子(2)を放電するNMOSトランジスタのゲート電圧を差動回路の出力信号で直接制御できるが、出力端子(2)を充電するPMOSトランジスタのゲート電圧を差動回路の出力信号で直接制御できない。
【0041】
そこで、本発明は出力端子の充電と放電に応じて、差動回路の導電型対称を切り替えることで、出力端子の、充電と放電を行うそれぞれのトランジスタのゲート電圧を差動回路の出力信号で直接制御することができるようにして、上記課題を解決するようにしたものである。なお、導電型対称の2つの差動回路を別々に設けて、出力端子の充電と放電に応じて選択する方法も可能であるが、素子数が大幅に増えて面積も増大する。これに対し、本発明は素子数の増加が少ない省面積の差動回路の構成で、上記課題を解決するようにしたものである。
【0042】
上記課題あるいは他の課題の少なくとも1つを解決する本発明に係る差動回路は、第1の定電流源で駆動され第1、第2の入力電圧を差動入力対より受ける第1導電型の第1の差動対と、第2の定電流源で駆動され前記第1、第2の入力電圧を差動入力対より受ける第2導電型の第2の差動対と、第1の電源に接続され、前記第1の差動対の能動負荷をなす第2導電型トランジスタで構成された第1の負荷回路と、第2の電源に接続され、前記第2の差動対の能動負荷をなす第1導電型トランジスタで構成された第2の負荷回路と、前記第1の負荷回路と前記第2の負荷回路との間を連絡し、前記第1及び前記第2の負荷回路の少なくとも一方から他方へ電流を流すことを可能とする連絡手段と、前記第1の負荷回路から出力される第1の出力と、前記第2の負荷回路から出力される第2の出力と、を含み、前記第1の出力を活性とし前記第2の出力を非活性とする第1の接続状態と、前記第2の出力を活性とし前記第1の出力を非活性とする第2の接続状態とを切り替える切替手段と、を有する。
上記課題あるいは他の課題の少なくとも1つを解決する本発明の他のアスペクトに係る差動回路は、第1の定電流源で駆動され第1、第2の入力電圧を受ける第1導電型の第1の差動対と、第2の定電流源で駆動され前記第1、第2の入力電圧を受ける第2導電型の第2の差動対と、少なくとも2組のカレントミラー回路を構成できる第1導電型のトランジスタ群と、少なくとも2組のカレントミラー回路を構成できる第2導電型のトランジスタ群と、第1および第2の接続状態に切り替える切替手段と、を含んで構成される差動回路であって、前記切替手段によって切り替えられた前記第1の接続状態では、前記第2導電型のトランジスタ群が1組の第2導電型カレントミラー回路を構成してその入力端および出力端を前記第1の差動対の出力対にそれぞれ接続し、前記第1導電型のトランジスタ群が2組の第1導電型カレントミラー回路を構成してそれぞれの入力端を前記第2の差動対の出力対に接続し、前記2組の第1導電型カレントミラー回路の出力端をそれぞれ前記1組の第2導電型カレントミラー回路の入力端および出力端に接続し、前記1組の第2導電型カレントミラー回路の出力端を第1の出力端子とし、前記切替手段によって切り替えられた前記第2の接続状態では、前記第1導電型のトランジスタ群が1組の第1導電型カレントミラー回路を構成してその入力端および出力端を前記第2の差動対の出力対にそれぞれ接続し、前記第2導電型のトランジスタ群が2組の第2導電型カレントミラー回路を構成してそれぞれの入力端を前記第1の差動対の出力対に接続し、前記2組の第2導電型カレントミラー回路の出力端をそれぞれ前記1組の第1導電型カレントミラー回路の入力端および出力端に接続し、前記1組の第1導電型カレントミラー回路の出力端を第2の出力端子とする。
【0043】
上記課題あるいは他の課題の少なくとも1つを解決する本発明の他のアスペクトに係る増幅回路は、上記本発明に係る差動回路と、差動回路の2つの出力信号のうち一方の出力信号を受けて出力端子を充電する充電用増幅段と、前記差動回路の他方の出力信号を受けて前記出力端子を放電する放電用増幅段と、を備え、前記出力端子が、前記差動回路の差動入力端子の反転入力端子に帰還入力される。
【0044】
本発明の他のアスペクトに係る増幅回路は、本発明に係る差動回路を備え、前記差動回路は、入力端子電圧と出力端子電圧とを差動入力し、前記差動回路の出力信号に基づき前記出力端子の充電作用を行う充電回路と、前記入力端子電圧を受けて出力バイアス電圧を制御する第1のバイアス制御手段と、前記出力端子と、低位側電源をなす第2の電源との間に接続され、前記第1のバイアス制御手段から出力されるバイアス電圧を入力とするフォロワトランジスタと、を備え、前記入力端子電圧と前記出力端子電圧との電圧差に応じ能動素子のフォロワ動作により前記出力端子の放電作用を行うフォロワ型放電回路と、前記差動回路の出力信号に基づき前記出力端子の放電作用を行う放電回路と、前記入力端子電圧を受けて出力バイアス電圧を制御する第2のバイアス制御手段と、高位側電源をなす第1の電源と前記出力端子との間に接続され、前記第2のバイアス制御手段のバイアス電圧を入力とするフォロワトランジスタと、を備え、前記入力端子電圧と前記出力端子電圧との電圧差に応じ能動素子のフォロワ動作により前記出力端子の充電作用を行うフォロワ型充電回路と、を備えている。
【0045】
また上記課題あるいは他の課題の少なくとも1つを解決する本発明の他のアスペクトに係る表示装置は、入力端子電圧と出力端子電圧を入力とする、本発明に係る差動回路と、前記出力端子の充電及び放電を制御する増幅段を備えた増幅回路を、データ線の駆動回路として備えている。
【0046】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について説明する。本発明に係る差動回路は、第1の定電流源(217)で駆動され第1、第2の入力電圧(VinP、VinM)を差動入力対より受ける第1導電型の第1の差動対(215、216)と、第2の定電流源(227)で駆動され前記第1、第2の入力電圧を差動入力対より受ける第2導電型の第2の差動対(225、226)と、第1の電源(VDD)に接続され、第1の差動対の能動負荷をなす第2導電型トランジスタで構成された第1の負荷回路(211、212、213、214よりなる少なくとも2組のカレントミラー回路)と、第2の電源に接続され、第2の差動対の能動負荷をなす第1導電型トランジスタで構成された第2の負荷回路(221、222、223、224よりなる少なくとも2組のカレントミラー回路)と、第1の負荷回路と第2の負荷回路との間を連絡し、第1及び第2の負荷回路の少なくとも一方から他方へ電流を流すことを可能とする連絡手段(図1の212と221の接続、213と224の接続、211と222の接続、223と214の接続)と、第1の負荷回路から出力される第1の出力(Vdf1)と、前記第2の負荷回路から出力される第2の出力(Vdf2)と、を含み、前記第1の出力(Vdf1)を活性とし前記第2の出力(Vdf2)を非活性とする第1の接続状態と、前記第2の出力(Vdf2)を活性とし前記第1の出力(Vdf1)を非活性とする第2の接続状態とを切り替える切替手段を含んで構成される。
本発明に係る差動回路は、第1の定電流源(217)で駆動され第1、第2の入力電圧(VinP、VinM)を受ける第1導電型の第1の差動対(215、216)と、第2の定電流源(227)で駆動され、第1、第2の入力電圧(VinP、VinM)を受ける第2導電型の第2の差動対(225、226)と、少なくとも2組のカレントミラー回路を構成される第1導電型のトランジスタ群(221、222、223、224)と、少なくとも2組のカレントミラー回路を構成できる第2導電型のトランジスタ群(211、212、213、214)と、第1の接続状態と第2の接続状態に切り替える切替手段と、を含んで構成される。
【0047】
切替手段によって切り替えられた第1の接続状態では、第2導電型のトランジスタ群(211、212、213、214)が1組の第2導電型カレントミラー回路を構成し、1組の第2導電型カレントミラー回路の入力端および出力端が第1の差動対(215、216)の出力対にそれぞれ接続され、第1導電型のトランジスタ群(221、222、223、224)が2組の第1導電型カレントミラー回路を構成し、2組の第1導電型カレントミラー回路のそれぞれの入力端が、第2の差動対の出力対に接続され、2組の第1導電型カレントミラー回路の出力端が、それぞれ、1組の第2導電型カレントミラー回路の入力端および出力端に接続され、1組の第2導電型カレントミラー回路の出力端を第1の出力端子(3)とする。
【0048】
切替手段によって切り替えられた第2の接続状態では、第1導電型のトランジスタ群(221、222、223、224)が1組の第1導電型カレントミラー回路を構成し、1組の第1導電型カレントミラー回路の入力端および出力端が第2の差動対(225、226)の出力対にそれぞれ接続され、第2導電型のトランジスタ群(211、212、213、214)が2組の第2導電型カレントミラー回路を構成し、2組の第2導電型カレントミラー回路のそれぞれの入力端が第1の差動対の出力対に接続され、2組の第2導電型カレントミラー回路の出力端がそれぞれ1組の第1導電型カレントミラー回路の入力端および出力端に接続され、1組の第1導電型カレントミラー回路の出力端を第2の出力端子(4)とする。
【0049】
なお、切替手段は、第1の接続状態において、第2導電型のトランジスタ群(211、212、213、214)から2つのトランジスタを選択して1組の第2導電型カレントミラー回路を形成するが、このとき、選択されなかったトランジスタを非活性とする。さらに第1の出力端子(3)の出力電圧(Vdf1)を活性とし、第2の出力端子(4)の出力電圧(Vdf2)を非活性とする。また第2の接続状態において、第1導電型のトランジスタ群(221、222と、223、224)から2つのトランジスタを選択して1組の第1導電型カレントミラー回路を形成するが、このとき選択されなかったトランジスタを非活性とする。さらに第1の出力端子(3)の出力電圧(Vdf1)を非活性とし、第2の出力端子(4)の出力電圧(Vdf2)を活性とする。
【0050】
なお、上記回路構成は、CMOSプロセスが適用されるほか、バイポーラトランジスタにも適用できる。液晶表示装置の駆動回路の増幅回路として適用する場合、MOSトランジスタは、多結晶シリコン薄膜トランジスタ(poly−SiTFT)で構成してもよい。poly−Si TFTは、電界効果移動度が高く周辺回路を基板上に集積化できる。
【0051】
また上記構成の差動回路において、差動対の出力対は、MOSトランジスタの場合、ドレインの対であり、バイポーラトランジスタの場合、コレクタの対に対応し、カレントミラー回路の入力端は、MOSトランジスタの場合、ドレインとゲートの共通接続端であり、バイポーラトランジスタの場合、コレクタとベースの共通接続端に対応し、カレントミラー回路の出力端は、MOSトランジスタの場合、ドレインであり、バイポーラトランジスタの場合、コレクタに対応する。
【0052】
本発明に係る差動回路は、好ましくは、ソースが共通接続されて第1の定電流源(217)に接続され、入力電圧VinPとVinMをゲートにそれぞれ入力し差動対をなす第1導電型の第1、第2のトランジスタ(215、216)と、ソースが共通接続されて第2の定電流源(227)に接続されVinMとVinPをゲートにそれぞれ入力し差動対をなす第2導電型の第3、第4のトランジスタ(225、226)と、ソースが第1の電源(VDD)に接続されドレインが第1のトランジスタ(215)のドレインに接続された第2導電型の第5のトランジスタ(212)と、ソースが第1の電源(VDD)に接続されドレインとゲートが第2のトランジスタ(216)のドレインに接続された第2導電型の第6のトランジスタ(213)と、ソースがそれぞれ第1、第2のスイッチ(511、512)を介して第1の電源(VDD)に接続されゲートが第5、第6のトランジスタ(212、213)のゲートにそれぞれ接続された第2導電型の第7、第8のトランジスタ(211、214)と、ソースが第2の電源(VSS)に接続されドレインとゲートが第3のトランジスタ(225)のドレインに接続された第1導電型の第9のトランジスタ(222)と、ソースが第2の電源(VSS)に接続されドレインが第4のトランジスタ(226)のドレインに接続された第1導電型の第10のトランジスタ(223)と、ソースがそれぞれ第3、第4のスイッチ(521、522)を介して第2の電源(VSS)に接続されゲートが第9、第10のトランジスタ(222、223)のゲートにそれぞれ接続された第1導電型の第11、第12のトランジスタ(221、224)と、第5、第7のトランジスタ(212、211)の共通ゲートと第1、第2のトランジスタ(215、216)のそれぞれのドレインとの間に接続された第5、第6のスイッチ(513、524)と、第10、第12のトランジスタ(223、224)の共通ゲートと第3、第4のトランジスタ(225、226)のそれぞれのドレインとの間に接続された第7、第8のスイッチ(514、523)と、を備え、第7、第8のトランジスタ(211、214)のドレインは第3、第4のトランジスタ(225、226)のドレインにそれぞれ接続され、第11、第12のトランジスタ(221、224)のドレインは第1、第2のトランジスタ(215、216)のドレインにそれぞれ接続され、第1のトランジスタ(215)のドレイン(端子3)より第1の差動出力(Vdf1)が出力され、第4のトランジスタ(226)のドレイン(端子4)より第2の差動出力(Vdf2)が出力される。そして第1の差動出力(Vdf1)と第2の差動出力(Vdf2)の少なくとも一方は非活性に制御する制御手段を備えている。
【0053】
本発明に係る差動回路において、第1、第2、第5、及び第7のスイッチ(511、512、513、514)が非導通状態とされ、第3、第4、第6、及び第8のスイッチ(521、522、524、523)が導通状態とされ、第1の差動出力(Vdf1)が活性とされ、第2の差動出力(Vdf2)が非活性とされる第1の接続状態と、第1、第2、第5、及び第7のスイッチ(511、512、513、514)が導通状態とされ、第3、第4、第6、及び第8のスイッチ(521、522、524、523)が非導通状態とされ、第1の差動出力(Vdf1)が非活性とされ、第2の差動出力(Vdf2)が活性とされる第2の接続状態とに切替制御される。
【0054】
本発明に係る別の差動回路は、図4を参照すると、ソースが共通接続されて第1の定電流源(217)に接続され入力電圧VinPとVinMをゲートにそれぞれ入力し差動対をなす第1導電型の第1、第2のトランジスタ(215、216)と、ソースが共通接続されて第2の定電流源(227)に接続されVinMとVinPをゲートにそれぞれ入力し差動対をなす第2導電型の第3、第4のトランジスタ(225、226)と、ソースが第9のスイッチ(532)を介して第1の電源(VDD)に接続されドレインとゲートが第1のトランジスタ(215)のドレインに接続された第2導電型の第5のトランジスタ(212)と、ソースが第1の電源(VDD)に接続されドレインとゲートが第2のトランジスタ(216)のドレインに接続された第2導電型の第6のトランジスタ(213)と、ソースが第10のスイッチ(531)を介して第1の電源(VDD)に接続されゲートが第5のトランジスタ(212)のゲートに接続された第2導電型の第7のトランジスタ(211)と、ソースが第1の電源(VDD)に接続されゲートが第6のトランジスタ(213)のゲートに接続された第2導電型の第8のトランジスタ(214)と、ソースが第2の電源(VSS)に接続されドレインが第3のトランジスタ(225)のドレインに接続された第1導電型の第9のトランジスタ(222)と、ソースが第11のスイッチ(541)を介して第2の電源(VSS)に接続されドレインとゲートが第4のトランジスタ(226)のドレインに接続された第1導電型の第10のトランジスタ(223)と、ソースが第2の電源(VSS)に接続されゲートが第9のトランジスタ(222)のゲートに接続された第1導電型の第11のトランジスタ(221)と、ソースが第12のスイッチ(542)を介して第2の電源(VSS)に接続されゲートが第10のトランジスタ(223)のゲートに接続された第1導電型の第12のトランジスタ(224)と、第1、第8のトランジスタ(215、214)のそれぞれのドレイン間に接続された第13のスイッチ(543)と、第1、第11のトランジスタ(215、221)のそれぞれのドレイン間に接続された第14のスイッチ(544)と、第4、第11のトランジスタ(226、221)のそれぞれのドレイン間に接続された第15のスイッチ(533)と、第4、第8のトランジスタ(226、214)のそれぞれのドレイン間に接続された第16のスイッチ(534)と、を備え、第7のトランジスタ(211)のドレインは第3のトランジスタ(225)のドレインに接続され、第12のトランジスタ(224)のドレインは第2のトランジスタ(216)のドレインに接続され、第1のトランジスタ(215)のドレイン(端子3)より第1の差動出力(Vdf1)が出力され、第4のトランジスタ(226)のドレイン(端子4)より第2の差動出力(Vdf2)が出力される。そして第1の差動出力(Vdf1)と第2の差動出力(Vdf2)の少なくとも一方は非活性に制御する制御手段を備えている。
【0055】
本発明に係る差動回路において、第9、第10、第15、及び第16のスイッチ(532、531、533、534)が非導通状態とされ、第11、第12、第13、及び第14のスイッチ(541、542、543、544)が導通状態とされ、第1の差動出力(Vdf1)が活性とされ、第2の差動出力(Vdf2)が非活性とされる第1の接続状態と、第9、第10、第15、及び第16のスイッチ(532、531、533、534)が導通状態とされ、第11、第12、第13、及び第14のスイッチ(541、542、543、544)が非導通状態とされ、第1の差動出力(Vdf1)が非活性とされ、第2の差動出力(Vdf2)が活性とされる第2の接続状態とに切替制御される。
【0056】
本発明に係る増幅回路(駆動回路)は、図6を参照すると、差動回路は、入力端子電圧(Vin)と出力端子電圧(Vout)とを差動入力し、この差動回路の第1の差動出力(Vdf1)に基づき出力端子(2)の高速充電作用を行う充電用増幅段(310)と、差動回路の第2の差動出力(Vdf2)に基づき出力端子(2)の高速放電作用を行う放電用増幅段(320)と、を備え、差動回路には、出力端子電圧Voutがその反転入力端子に帰還入力される。
【0057】
本発明に係る増幅回路(駆動回路)は、その好ましい一実施の形態において、図8を参照すると、充電用増幅段(310)は、差動回路210の第1の差動出力(Vdf1)をゲートに受け、ソースが高位側電源(VDD)に接続され、ドレインが出力端子(2)に接続された第13のトランジスタ(311)を備え、第13のトランジスタ(311)のゲートと差動回路の第1の出力端子(3)間および高位側電源(VDD)間にそれぞれスイッチ(551、552)を備え、第13のトランジスタ(311)のドレインと低位側電源(VSS)間に、直列に接続されたスイッチ(553)と電流源(313)を備え、第13のトランジスタ(311)のゲートと出力端子(2)間に容量(312)を備えている。放電用増幅段(320)は、差動回路の第2の差動出力(Vdf2)をゲートに受け、ソースが低位側電源(VSS)に接続され、ドレインが出力端子(2)に接続された第14のトランジスタ(321)を備え、第14のトランジスタ(321)のゲートと差動回路の第2の出力端子(4)間および低位側電源(VSS)間にスイッチ(561、562)を備え、第14のトランジスタ(321)のドレインと高位側電源VDD間に、直列に接続されたスイッチ(563)と電流源(323)を備え、第14のトランジスタ(321)のゲートと出力端子(2)間に容量(322)を備えている。そして充電用増幅段(310)と放電用増幅段(320)の少なくとも一方は非活性に制御する制御手段と、を備えている。
【0058】
本発明に係る増幅回路(駆動回路)は、その好ましい一実施の形態において、図10を参照すると、充電用増幅段(310)は、差動回路210の第1の差動出力(Vdf1)に基づき出力端子(2)の充電作用を行う充電回路(311)と、入力端子電圧(Vin)と出力端子電圧(Vout)との電圧差に応じ能動素子のフォロワ動作により前記出力端子(2)の放電作用を行うフォロワ型放電回路(410)とを備え、フォロワ型放電回路(410)は、入力端子電圧(Vin)を受けて出力バイアス電圧を制御する第1のバイアス制御手段(トランジスタ411、電流源414)と、出力端子(2)と低位側電源(VSS)との間に接続され、前記第1のバイアス制御手段から出力されるバイアス電圧を入力とするフォロワトランジスタ(412)を備えて構成される。放電用増幅段(320)は、差動回路210の第2の差動出力(Vdf2)に基づき出力端子(2)の放電作用を行う放電回路(321)と、入力端子電圧(Vin)と出力端子電圧(Vout)との電圧差に応じ能動素子のフォロワ動作により出力端子(2)の充電作用を行うフォロワ型充電回路(420)とを備え、フォロワ型充電回路(420)は、入力端子電圧(Vin)を受けて出力バイアス電圧を制御する第2のバイアス制御手段(421、電流源424)と、高位側電源(VDD)と出力端子(2)との間に接続され、前記第2のバイアス制御手段のバイアス電圧を入力とするフォロワトランジスタ(422)を備えて構成される。
【0059】
より詳細には、本発明に係る増幅回路(駆動回路)は、その好ましい一実施の形態において、図10を参照すると、高位側電源VDDと前記出力端子(2)との間に接続され、差動回路210の第1の差動出力(Vdf1)をゲートに入力とする第13のトランジスタ(311)を含む充電回路と、出力端子(2)と低位側電源(VSS)間に接続されるフォロワ構成の第15のトランジスタ(412)と、入力端子(1)と低位側電源(VSS)間に挿入され、定電流源(414)で駆動され、ゲートが前記フォロワ構成のトランジスタ(412)のゲートに接続されるダイオード接続された第17のトランジスタ(411)と、を有するフォロワ型放電回路(410)を備えている。
【0060】
さらに、低位側電源(VSS)と前記出力端子(2)との間に接続され、差動回路の第2の差動出力(Vdf2)をゲートに入力する第14のトランジスタ(321)を含む放電回路と、出力端子(2)と高位側電源(VDD)間に接続されるフォロワ構成の第16のトランジスタ(422)と、高位側電源と入力端子(1)間に挿入され、定電流源(424)で駆動され、ゲートが前記フォロワ構成の第16のトランジスタ(422)のゲートに接続されるダイオード接続された第18のトランジスタ(421)と、を有するフォロワ型充電回路(420)と、を備えている。
【0061】
充電回路(311)と放電回路(321)の少なくとも一方は非活性に制御するとともに、前記フォロワ型放電回路(410)、及び前記フォロワ型充電回路(420)の活性化と非活性化をそれぞれ制御する制御手段と、を備えている。
【0062】
さらに、第13のトランジスタ(311)のゲートと差動回路の第1の出力端子(3)間および高位側電源(VDD)間にそれぞれスイッチ(551、552)を備え、第13のトランジスタ(311)のゲートと出力端子(2)間に容量(312)を備えている。
【0063】
フォロワ構成の第15のトランジスタ(412)と低位側電源間にスイッチ(573)を備え、第17のトランジスタ(411)と低位側電源間に、定電流源(414)と直列に接続されるスイッチ(572)を備え、第17のトランジスタ(411)と高位側電源間に、スイッチ(571)と定電流源(413)を備えている。
【0064】
さらに、第14のトランジスタ(321)のゲートと差動回路の第2の出力端子(4)間および低位側電源(VSS)間にスイッチ(561、562)を備え、第14のトランジスタ(321)のゲートと出力端子(2)間に容量(322)を備えている。
【0065】
フォロワ構成の第16のトランジスタ(422)と高位側電源(VDD)間にスイッチ(583)を備え、第18のトランジスタ(421)と高位側電源(VDD)間に、定電流源(424)と直列に接続されるスイッチ(582)を備え、第19のトランジスタ(421)と低位側電源(VSS)間に、スイッチ(581)と定電流源(423)を備えている。
【0066】
あるいは、フォロワ構成の第15のトランジスタ(412)のゲートにバイアスを与える回路として、図12を参照すると、入力端子(1)と低位側電源(VSS)間に接続されている、ダイオード接続された第17のトランジスタ(411)と、電流源(414)と、を備え、第17のトランジスタ(411)と並列に接続され、ゲートに第1のバイアス電圧(VB1)を受ける第18のトランジスタ(419)を備え、第17のトランジスタ(411)は、ゲートが第15のトランジスタ(412)のゲートと共通接続されている。またフォロワ構成の第16のトランジスタ(422)のゲートにバイアスを与える回路として、図12を参照すると、入力端子(1)と高位側電源(VDD)間に接続されている、ダイオード接続された第19のトランジスタ(421)と、電流源(424)と、第19のトランジスタ(421)と並列に接続されゲートに第2のバイアス電圧(VB2)を受ける第20のトランジスタ(429)と、を備え、第19のトランジスタ(421)は、ゲートが第16のトランジスタ(422)のゲートと共通接続されている。
【0067】
本発明に係る表示回路は、図14を参照すると、差動回路および充電用増幅段と放電用増幅段を備えた上記増幅回路を、例えばデータ線を駆動する出力回路(100)として備えている。
【0068】
【実施例】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の実施例について図面を参照して以下に説明する。図1は、本発明の第1の実施例の構成を示す図である。
【0069】
図1を参照すると、この実施例に係る差動回路は、ソースが共通接続されて定電流源217に接続され入力電圧VinPとVinMをゲートにそれぞれ入力し差動対をなすnチャネルトランジスタ215、216と、ソースが電源VDDに接続されドレインがnチャネルトランジスタ215のドレインに接続されたpチャネルトランジスタ212と、ソースが電源VDDに接続されドレインとゲートがnチャネルトランジスタ216のドレインに接続されたpチャネルトランジスタ213と、ソースがそれぞれスイッチ511、512を介して電源VDDに接続されゲートがpチャネルトランジスタ212、213のゲートにそれぞれ接続されたpチャネルトランジスタ211、214と、pチャネルトランジスタ211、212の共通ゲートとnチャネルトランジスタ215、216のドレインとの間にそれぞれ接続されたスイッチ513、524と、を備え、nチャネルトランジスタ215のドレインより第1の差動出力Vdf1を出力する。さらにソースが共通接続されて定電流源227に接続されVinMとVinPをそれぞれゲートに入力し差動対をなすpチャネルトランジスタ225、226と、ソースが電源VSSに接続されドレインとゲートがpチャネルトランジスタ225のドレインに接続されたnチャネルトランジスタ222と、ソースが電源VSSに接続されドレインがpチャネルトランジスタ226のドレインに接続されたnチャネルトランジスタ223と、ソースがそれぞれスイッチ521、522を介して電源VSSに接続されゲートがnチャネルトランジスタ222、223のゲートにそれぞれ接続されたnチャネルトランジスタ221、224と、nチャネルトランジスタ223、224の共通ゲートとpチャネルトランジスタ225、226のドレインとの間にそれぞれ接続されたスイッチ514、523と、を備え、pチャネルトランジスタ211、214のドレインはpチャネルトランジスタ225、226のドレインにそれぞれ接続され、nチャネルトランジスタ221、224のドレインはnチャネルトランジスタ215、216のドレインにそれぞれ接続され、pチャネルトランジスタ226のドレインより第2の差動出力Vdf2を出力する。そして第1の差動出力(Vdf1)と第2の差動出力(Vdf2)の少なくとも一方は非活性に制御する制御手段を備えている。
【0070】
このように、この実施例に係る差動回路は、定電流源217で駆動されるnチャネル差動対215、216と、定電流源227で駆動されるpチャネル差動対225、226と、2組のカレントミラーを構成可能なpチャネルトランジスタ群(211、212、213、214)と、2組のカレントミラーを構成可能なnチャネルトランジスタ群(221、222、223、224)と、接続切替手段(スイッチ511〜514、521〜524)を含み、2つの入力電圧VinP、VinMとを差動入力とした広入出力レンジで動作する差動回路の構成において、接続切替手段により導電型対称の2つの差動回路に切替えることが可能である。導電型対称の2つの差動回路の状態は、接続切替手段により、第1の接続状態ではpチャネルトランジスタ群(211、212、213、214)からpチャネルトランジスタ212、213が選択されてnチャネル差動対215、216の負荷回路をなすカレントミラー回路となり、nチャネルトランジスタ群(221、222、223、224)はpチャネル差動対225、226の出力対に入力端がそれぞれ接続された2組のカレントミラー回路221、222とカレントミラー回路223、224となる。また第2の接続状態ではnチャネルトランジスタ群(221、222、223、224)からnチャネルトランジスタ222、223が選択されてpチャネル差動対225、226の負荷回路をなすカレントミラー回路となり、pチャネルトランジスタ群(211、212、213、214)はnチャネル差動対215、216の出力対に入力端がそれぞれ接続された2組のカレントミラー回路211、212とカレントミラー回路213、214となる。
【0071】
図2は、この実施例に係る差動回路において、接続切替手段をなす図1の各スイッチの制御および第1の差動出力Vdf1と第2の差動出力Vdf2の活性、非活性の制御の仕方を説明するための図である。図2には、接続切替手段による2つの接続状態(接続切替1、接続切替2)が示されている。また図3(A)、(B)は2つの接続状態(接続切替1、接続切替2)における図1の差動回路の等価回路が示されている。なお、本発明における第1の差動出力Vdf1または第2の差動出力Vdf2の非活性状態とは、差動回路外部へ出力されない状態を意味する。
【0072】
接続切替1では、スイッチ511、512、513、514をオフとし、スイッチ521、522、523、524をオンとする。また第1の差動出力Vdf1を活性とし、第2の差動出力Vdf2を非活性とする。
【0073】
このとき、pチャネルトランジスタ212は、ゲートがpチャネルトランジスタ213のゲートおよびドレインと接続され、これによりpチャネルトランジスタ212、213はトランジスタ213のゲートとドレインの接続点を入力端としトランジスタ212のドレインを出力端とするカレントミラー回路となり、差動対215、216の負荷回路をなす。またnチャネルトランジスタ221、221はトランジスタ222のゲートとドレインの接続点を入力端としトランジスタ221のドレインを出力端とするカレントミラー回路となり、nチャネルトランジスタ223はゲートとドレインが接続され、これによりnチャネルトランジスタ223、224はトランジスタ223のゲートとドレインの接続点を入力端としトランジスタ224のドレインを出力端とするカレントミラー回路となる。またpチャネルトランジスタ211、214はスイッチ511、512がオフすることにより非活性化される。このとき差動回路の出力は、トランジスタ212、215の共通ドレイン端子に接続された端子3から取り出される電圧Vdf1を出力とする。したがって接続切替1における等価回路は図3(A)に示す構成となり、カレントミラー回路212、213は、nチャネル差動対215、216の負荷回路をなすとともに、pチャネル差動対225、226の出力電流をそれぞれミラーするカレントミラー回路221、222およびカレントミラー回路223、224の負荷回路にもなっている。
【0074】
一方、接続切替2では、スイッチ511、512、513、514をオンとし、スイッチ521、522、523、524をオフとする。また第1の差動出力Vdf1を非活性とし、第2の差動出力Vdf2を活性とする。
【0075】
このとき、nチャネルトランジスタ223は、ゲートがnチャネルトランジスタ222のゲートおよびドレインと接続され、これによりnチャネルトランジスタ222、223はトランジスタ222のゲートとドレインの接続点を入力端としトランジスタ223のドレインを出力端とするカレントミラー回路となり、差動対225、226の負荷回路をなす。またpチャネルトランジスタ212はゲートとドレインが接続され、これによりpチャネルトランジスタ211、212はトランジスタ212のゲートとドレインの接続点を入力端としトランジスタ211のドレインを出力端とするカレントミラー回路となり、pチャネルトランジスタ213、214はトランジスタ213のゲートとドレインの接続点を入力端としトランジスタ214のドレインを出力端とするカレントミラー回路となる。またnチャネルトランジスタ221、224はスイッチ521、522がオフすることにより非活性化される。このとき差動回路の出力は、トランジスタ223、226の共通ドレイン端子に接続された端子4から取り出される電圧Vdf2を出力とする。したがって、接続切替2における等価回路は図3(B)に示す構成となり、カレントミラー回路222、223は、pチャネル差動対225、226の負荷回路をなすとともに、nチャネル差動対215、216の出力電流をそれぞれミラーするカレントミラー回路211、212およびカレントミラー回路213、214の負荷回路にもなっている。
【0076】
図3(A)、(B)に示す2つの接続状態(接続切替1、接続切替2)の等価回路は、一方の等価回路の各トランジスタの導電型を入れ替え、VDDとVSSを入れ替えると他方の等価回路と等しくなる導電型対称の差動回路である。すなわち図1の差動回路は、接続切替手段(スイッチ511〜514、521〜524)によって簡単に差動回路の導電型対称性を切替えることが可能である。また、このような切替手段を設けた差動回路は、上記2つの等価回路を個別に設けて構成した差動回路より少ない素子数で構成できるため省面積である。
【0077】
次に図1の差動回路の動作について説明する。なお説明を容易にするため、差動対およびカレントミラー回路を構成するペアトランジスタは同一のトランジスタ特性であるとし、2つの差動入力電圧VinP、VinMがVinP=VinMを基準状態として説明する。
【0078】
接続切替1では、VinP=VinMの基準状態のとき、pチャネル差動対225、226に流れる電流は互いに等しく、定電流源227の電流の2分の1がそれぞれ流れる。またトランジスタ225、226のそれぞれの電流はカレントミラー回路221、222、カレントミラー回路223、224によりトランジスタ221、224にミラー電流として同じ大きさで流れる。またnチャネル差動対215、216に流れる電流も互いに等しく、定電流源217の電流の2分の1がそれぞれ流れる。一方、カレントミラー回路212、213も互いに等しく、トランジスタ212、213の電流は、それぞれ定電流源217の電流の2分の1と定電流源227の電流の2分の1の合計電流が流れる。このように、各ペアトランジスタに流れる電流は等しいので、ペアトランジスタの各端子電圧も互いに等しく、差動回路の第1出力Vdf1(トランジスタ212のドレイン出力)はトランジスタ213のドレイン電圧(=ゲート電圧)とほぼ等しくなる。
【0079】
差動入力電圧VinP、VinMが、VinP>VinMとなると、差動対215、216において、トランジスタ215のゲート・ソース間電圧が増加し、トランジスタ216のゲート・ソース間電圧が減少するため、トランジスタ215に多くの電流を流そうと作用する。そのため、トランジスタ215の放電作用が強くなり、差動回路の第1出力Vdf1を低下させる作用が働く。一方、差動対225、226においては、トランジスタ225のゲート・ソース間電圧が増加し、トランジスタ226のゲート・ソース間電圧が減少するため、トランジスタ225に多くの電流を流そうと作用し、そのミラー電流が流れるトランジスタ221の電流も増加する。このため、トランジスタ221の放電作用が強くなり、差動回路の第1出力Vdf1を低下させる作用が働く。
【0080】
このように、VinP>VinMとなると、差動回路の第1出力Vdf1は低下する。そして、Vdf1の変化の大きさは、VinP、VinMの電圧差が大きいほど大きくなる。
【0081】
差動入力電圧VinP、VinMが、VinP<VinMとなると、差動対215、216において、トランジスタ216のゲート・ソース間電圧が増加し、トランジスタ215のゲート・ソース間電圧が減少するため、トランジスタ215の放電作用は弱くなり、差動回路の第1出力Vdf1を上昇させる作用が働く。一方、差動対225、226においては、トランジスタ226のゲート・ソース間電圧が増加し、トランジスタ225のゲート・ソース間電圧が減少するため、トランジスタ225の電流を抑えるように作用し、そのミラー電流が流れるトランジスタ221の電流も減少する。このため、トランジスタ221の放電作用が弱くなり、こちらも差動回路の第1出力Vdf1を上昇させる作用が働く。このように、VinP<VinMとなると、差動回路の第1出力Vdf1は上昇する。また、Vdf1の変化の大きさはVinP、VinMの電圧差が大きいほど大きくなる。
【0082】
なお、入力電圧VinP、VinMが電源電圧に十分近い場合には、差動対トランジスタがオフし、差動対215、216または差動対225、226が機能しなくなるが、いずれか一方の差動対が機能していれば、差動回路の第1出力Vdf1は、VinP、VinMの電圧差に応じて、正常に動作する。
【0083】
一方、差動回路の第2出力Vdf2(トランジスタ223、226のドレイン端子の接続点電圧)は、トランジスタ223がダイオード接続構成となっているため、通常差動入力電圧VinP、VinMの変化に対してほとんど変動せず、またVinP、VinMが高位電源電圧VDDに十分近い場合には、差動対225、226が停止して、Vdf2は低位電源電圧VSSとなる。
【0084】
接続切替2では、VinP=VinMの基準状態のとき、nチャネル差動対215、216に流れる電流は等しく、定電流源217の電流の2分の1がそれぞれ流れる。またトランジスタ215、216のそれぞれの電流はカレントミラー回路211、212、カレントミラー回路213、214によりトランジスタ211、214にミラー電流として同じ大きさで流れる。またpチャネル差動対225、226に流れる電流も等しく、定電流源227の電流の2分の1がそれぞれ流れる。一方カレントミラー回路222、223も互いに等しく、トランジスタ222、223の電流はそれぞれ定電流源217の電流の2分の1と定電流源227の電流の2分の1の合計電流が流れる。このように各ペアトランジスタに流れる電流は等しいので、ペアトランジスタの各端子電圧も互いに等しく、差動回路の第2出力Vdf2(トランジスタ223のドレイン出力)はトランジスタ222のドレイン電圧(=ゲート電圧)とほぼ等しくなる。
【0085】
差動入力電圧VinP、VinMが、VinP>VinMとなると、差動対225、226において、トランジスタ225のゲート・ソース間電圧が増加し、トランジスタ226のゲート・ソース間電圧が減少するため、トランジスタ226の電流を抑えるように作用する。そのため、トランジスタ226の充電作用が弱くなり、差動回路の第2出力Vdf2を低下させる作用が働く。一方、差動対215、216においては、トランジスタ215のゲート・ソース間電圧が増加し、トランジスタ216のゲート・ソース間電圧が減少するため、トランジスタ214の電流を抑えるように作用し、そのミラー電流が流れるトランジスタ214の電流も減少する。そのため、トランジスタ214の充電作用が弱くなり、こちらも差動回路の第2出力Vdf2を低下させる作用が働く。このように、VinP>VinMとなると、差動回路の第2出力Vdf2は低下する。また、Vdf2の変化の大きさは、VinP、VinMの電圧差が大きいほど大きくなる。
【0086】
差動入力電圧VinP、VinMが、VinP<VinMとなると、差動対225、226において、トランジスタ226のゲート・ソース間電圧が増加し、トランジスタ225のゲート・ソース間電圧が減少するため、トランジスタ226の充電作用は強くなり、差動回路の第2出力Vdf2を上昇させる作用が働く。一方、差動対215、216において、トランジスタ216のゲート・ソース間電圧が増加し、トランジスタ215のゲート・ソース間電圧が減少するため、トランジスタ216に多くの電流を流そうと作用し、そのミラー電流が流れるトランジスタ214の電流も増加する。そのため、トランジスタ214の充電作用が強くなり、こちらも、差動回路の第2出力Vdf2を上昇させる作用が働く。このように、VinP<VinMとなると、差動回路の第2出力Vdf2は上昇する。また、Vdf2の変化の大きさは、VinP、VinMの電圧差が大きいほど大きくなる。
【0087】
なお、入力電圧VinP、VinMが電源電圧に十分近い場合には、差動対215、216または差動対225、226が機能しなくなるが、どちらか一方の差動対が機能していれば、差動回路の第2出力Vdf2は、VinP、VinMの電圧差に応じて正常に動作する。一方、差動回路の第1出力Vdf1(トランジスタ212、215のドレイン端子の接続点電圧)は、トランジスタ212がダイオード接続構成となっているため、通常、差動入力電圧VinP、VinMの変化に対して、ほとんど変動せず、また、VinP、VinMが低位電源電圧VSSに十分近い場合には、差動対215、216が停止して、Vdf1は高位電源電圧VDDとなる。
【0088】
差動回路の出力信号Vdf1、Vdf2は、それぞれ基準状態における電位が異なる。出力信号Vdf1の基準状態は、高位電源電圧VDD側で、VDDに対するVdf1の電位レベルはpチャネルトランジスタの閾値電圧に比較的近いレベルとなっている。一方、出力信号Vdf2の基準状態は、低位電源電圧VSS側で、VSSに対するVdf2の電位レベルは、nチャネルトランジスタの閾値電圧に比較的近いレベルとなっている。
また、スイッチ511、512、521、522をトランジスタで構成する場合、スイッチの一端が電源であるため、単体トランジスタで構成したパストランジスタスイッチ(pチャネルトランジスタスイッチまたはnチャネルトランジスタスイッチ)を用いることが可能である。また、スイッチ513、524の両端はそれぞれオン状態でトランジスタ212、213のゲートと同電位である。差動回路に流れる電流が十分小さければ、トランジスタ212、213のゲートは電源VDDからpチャネルトランジスタの閾値電圧だけ低電位側にずれた電圧に近い電位となる。したがってスイッチ513、524をトランジスタで構成する場合、pチャネルトランジスタの閾値電圧に対して電源電圧範囲が十分大きければ、pチャネルトランジスタスイッチで構成することが可能である。同様にスイッチ514、523をトランジスタで構成する場合、nチャネルトランジスタの閾値電圧に対して電源電圧範囲が十分大きければ、nチャネルトランジスタスイッチで構成することが可能である。
【0089】
図4は、本発明の第2の実施例の構成を示す図であり、第1の実施例の変形例である。図4を参照すると、この実施例に係る差動回路は、ソースが共通接続されて定電流源217に接続され入力電圧VinPとVinMをゲートにそれぞれ入力し差動対をなすnチャネルトランジスタ215、216と、ソースがスイッチ532を介して電源VDDに接続されドレインとゲートがnチャネルトランジスタ215のドレインに接続されたpチャネルトランジスタ212と、ソースが電源VDDに接続されドレインとゲートがnチャネルトランジスタ216のドレインに接続されたpチャネルトランジスタ213と、ソースがスイッチ531を介して電源VDDに接続されゲートがpチャネルトランジスタ212のゲートに接続されたpチャネルトランジスタ211と、ソースが電源VDDに接続されゲートがpチャネルトランジスタ213のゲートに接続されたpチャネルトランジスタ214と、pチャネルトランジスタ212、214のそれぞれのドレインとの間に接続されたスイッチ543と、を備え、nチャネルトランジスタ215のドレインより第1の差動出力Vdf1を出力する。さらにソースが共通接続されて定電流源227に接続されVinMとVinPをゲートにそれぞれ入力し差動対をなすpチャネルトランジスタ225、226と、ソースが電源VSSに接続されドレインとゲートがpチャネルトランジスタ225のドレインに接続されたnチャネルトランジスタ222と、ソースがスイッチ541を介して電源VSSに接続されドレインとゲートがpチャネルトランジスタ226のドレインに接続されたnチャネルトランジスタ223と、ソースが電源VSSに接続されゲートがnチャネルトランジスタ222のゲートに接続されたnチャネルトランジスタ221と、ソースがスイッチ542を介して電源VSSに接続されゲートがnチャネルトランジスタ223のゲートに接続されたnチャネルトランジスタ224と、nチャネルトランジスタ221、223のそれぞれのドレインとの間に接続されたスイッチ533と、nチャネルトランジスタ215、221のそれぞれのドレインとの間に接続されたスイッチ544と、pチャネルトランジスタ214、226のそれぞれのドレインとの間に接続されたスイッチ534と、を備え、pチャネルトランジスタ211のドレインはnチャネルトランジスタ222のゲートとドレインの接続点に接続され、nチャネルトランジスタ224のドレインはpチャネルトランジスタ213のゲートとドレインの接続点に接続され、pチャネルトランジスタ226のドレインより第2の差動出力Vdf2を出力する。そして第1の差動出力(Vdf1)と第2の差動出力(Vdf2)の少なくとも一方は非活性に制御する制御手段を備えている。
【0090】
このように、この実施例に係る差動回路は、定電流源217で駆動されるnチャネル差動対215、216と、定電流源227で駆動されるpチャネル差動対225、226と、2組のカレントミラーを構成可能なpチャネルトランジスタ群(211、212、213、214)と、2組のカレントミラーを構成可能なnチャネルトランジスタ群(221、222、223、224)と、接続切替手段(スイッチ531〜534、541〜544)を含み、2つの入力電圧VinP、VinMとを差動入力とした広入出力レンジで動作する差動回路の構成において、接続切替手段により、導電型対称の2つの状態に切替えることが可能である。導電型対称の2つの差動回路の状態は、接続切替手段により、第1の接続状態では、pチャネルトランジスタ群(211、212、213、214)からpチャネルトランジスタ213、214が選択されて、nチャネル差動対215、216の負荷回路をなすカレントミラー回路となり、nチャネルトランジスタ群(221、222、223、224)は、pチャネル差動対225、226の出力対に入力端がそれぞれ接続された2組のカレントミラー回路221、222とカレントミラー回路223、224となる。
【0091】
また第2の接続状態では、nチャネルトランジスタ群(221、222、223、224)からnチャネルトランジスタ221、222が選択されてpチャネル差動対225、226の負荷回路をなすカレントミラー回路となり、pチャネルトランジスタ群(211、212、213、214)は、nチャネル差動対215、216の出力対に入力端がそれぞれ接続された2組のカレントミラー回路211、212とカレントミラー回路213、214となる。
【0092】
図5は、この実施例に係る差動回路において、接続切替手段をなす図4の各スイッチの制御および第1の差動出力Vdf1と第2の差動出力Vdf2の活性、非活性の制御の仕方を説明するための図である。図5には、接続切替手段による2つの接続状態(接続切替1、接続切替2)が示されている。
接続切替1では、スイッチ531、532、533、534をオフとし、スイッチ541、542、543、544をオンとする。また第1の差動出力Vdf1を活性とし、第2の差動出力Vdf2を非活性とする。
このとき、pチャネルトランジスタ213、214はトランジスタ213のゲートとドレインの接続点を入力端としトランジスタ214のドレインを出力端とするカレントミラー回路となり、差動対215、216の負荷回路をなす。またpチャネルトランジスタ211、212はスイッチ531、532がオフすることにより非活性化される。またカレントミラー回路213、214は、pチャネル差動対225、226の出力電流をそれぞれミラーするカレントミラー回路221、222およびカレントミラー回路223、224の負荷回路にもなる。なお差動回路の出力は、トランジスタ212、215の共通ドレイン端子に接続された端子3から取り出される電圧Vdf1を出力とする。
一方、接続切替2では、スイッチ531、532、533、534をオンとし、スイッチ541、542、543、544をオフとする。また第1の差動出力Vdf1を非活性とし、第2の差動出力Vdf2を活性とする。
このとき、nチャネルトランジスタ221、222はトランジスタ222のゲートとドレインの接続点を入力端としトランジスタ221のドレインを出力端とするカレントミラー回路となり、差動対225、226の負荷回路をなす。またnチャネルトランジスタ223、224はスイッチ541、542がオフすることにより非活性化される。またカレントミラー回路221、222は、nチャネル差動対215、216の出力電流をそれぞれミラーするカレントミラー回路211、212およびカレントミラー回路213、214の負荷回路にもなる。なお差動回路の出力は、トランジスタ223、226の共通ドレイン端子に接続された端子4から取り出される電圧Vdf2を出力とする。
なお2つの接続状態(接続切替1、接続切替2)における図4の差動回路の等価回路は、接続切替1では、図3(A)において、pチャネルトランジスタ212をpチャネルトランジスタ214に置き換えた構成と同じであり、接続切替2では、図3(B)において、nチャネルトランジスタ223を、nチャネルトランジスタ221に置き換えた構成と同じである。
また、図4の各スイッチをトランジスタで構成する場合、スイッチ531、532、541、542、533、543は図1と同様に単体トランジスタで構成したパストランジスタスイッチを用いることが可能である。但しスイッチ534、544は、オン状態でスイッチ両端の電位が差動回路の動作に応じて変化するため、pチャネルトランジスタスイッチとnチャネルトランジスタスイッチを並列に設けたスイッチ構成にする必要がある。
【0093】
なお接続切替手段による差動回路の導電型対称性の切り替えは、pチャネルトランジスタ群(211、212、213、214)と、nチャネルトランジスタ群(221、222、223、224)のそれぞれのトランジスタ群が1組のカレントミラー回路と2組のカレントミラー回路とに切り替わる全ての組み合わせが可能である。図1と図4は、代表的な2種類の切り替え方法の実施例を示したが、他の方法でもよいことは言うまでもない。
【0094】
次に本発明の別の実施例について説明する。図6は、本発明の第3の実施例の構成を示す図である。図6には、図1の差動回路を用いて構成した増幅回路の構成が示されている。すなわち、図6において、nチャネル差動対215、216、pチャネル差動対225、226、pチャネルトランジスタ群(211、212、213、214)、nチャネルトランジスタ群(221、222、223、224)、定電流源217、227、接続切替手段(スイッチ511〜514、521〜524)からなる差動回路は、図1に示したものと同一である。また図7は、図6の増幅回路の制御の仕方の一例を示す図である。
【0095】
図6を参照すると、この増幅回路は、図1に示した差動回路の出力Vdf1、Vdf2をそれぞれ受けて動作する増幅段310、320を含む帰還型増幅回路である。図6において、差動回路の2つの入力端子(差動入力端子)には、入力電圧Vin(図1では入力電圧VinP)と出力電圧Vout(図1では入力電圧VinM)が入力され、図6の駆動回路は、入力端子電圧Vinと等しい電圧を出力端子2から出力電圧(出力端子電圧)Voutとして出力することができる。
【0096】
また増幅段310は、出力端子2を高速に充電する構成とされた充電用増幅段であり、増幅段320は、出力端子2を高速に放電する構成とされた放電用増幅段である。なお、充電用増幅段310、放電用増幅段320の構成については、図8等を参照して、後に説明される。図7を参照して、図6の増幅回路の動作について説明する。
【0097】
図6において、接続切替1の状態では、差動回路のスイッチ511、512、513、514をオフとし、スイッチ521、522、523、524をオンとし、増幅段310を活性化(動作可能)、増幅段320を非活性化(停止)させる。
【0098】
そして、出力端子電圧Voutが入力端子電圧Vinより低電位のときに、入力端子電圧Vinと出力端子電圧Voutの電圧差に応じた差動回路の動作および増幅段310の高速充電作用により、出力端子電圧Voutを入力端子電圧Vinまで速やかに上昇させることができる。
【0099】
一方、接続切替2の状態では、差動回路のスイッチ511、512、513、514をオンとし、スイッチ521、522、523、524をオフとし、増幅段310を非活性化(停止)、増幅段320を活性化(動作可能)とする。
【0100】
そして出力端子電圧Voutが入力端子電圧Vinより高電位のときに、入力端子電圧Vinと出力端子電圧Voutの電圧差に応じた差動回路の動作および増幅段520の高速放電作用により、出力端子電圧Voutを入力端子電圧Vinまで速やかに低下させることができる。すなわち、Vin>Voutでは、接続切替1に制御し、Vin<Voutでは、接続切替2に制御すれば、入力端子電圧Vinの変化に対して、いつでも、出力端子電圧Voutを高速に入力端子電圧Vinに追随させることができる。
【0101】
また差動回路は、接続切替1、2のそれぞれの状態とも、低位側電源VSSから高位側電源VDDまでの電源電圧範囲の入力端子電圧Vinおよび出力端子電圧Voutに対して正常に動作するので、接続切替1では電源電圧範囲にわたる出力端子2の高速充電動作が可能で、接続切替2では電源電圧範囲にわたる出力端子2の高速放電動作が可能である。
【0102】
なお、図6、図7は、差動回路として図1に示した構成を用いた場合について説明したが、図6の差動回路として図4や上記に説明したその他の構成を用いてもよい。
【0103】
さらに本発明の別の実施例について説明する。図8は、本発明の第4の実施例の構成を示す図である。図8には、図1の差動回路を用いて構成した増幅回路の構成が示されている。すなわち、図8において、nチャネル差動対215、216、pチャネル差動対225、226、pチャネルトランジスタ群(211、212、213、214)、nチャネルトランジスタ群(221、222、223、224)、定電流源217、227、接続切替手段(スイッチ511〜514、521〜524)からなる差動回路210は、図1に示したものと同一である。
【0104】
充電用の増幅段310は、ソースが高位側電源VDDに接続され、ドレインが出力端子2に接続され、ゲートがスイッチ551を介して差動回路の第1出力端子3(トランジスタ212と215のドレインの接続点)に接続されているpチャネルトランジスタ311と、トランジスタ311のドレインと低位側電源VSSとの間に直列形態に接続されているスイッチ553及び定電流源313と、を備えている。出力端子2(トランジスタ311のドレイン出力)とトランジスタ311のゲート間には容量312が帰還接続されており、出力端子2の立ち上がり電圧波形の波形整形が行われる。そして、高位側電源VDDとトランジスタ311のゲートと間に挿入されトランジスタ311の活性、非活性を制御するスイッチ552を備えている。
【0105】
放電用の増幅段320は、ソースが低位側電源VSSと接続され、ドレインが出力端子2に接続され、ゲートがスイッチ561を介して差動回路の第2出力端子4(トランジスタ223と226のドレインの接続点)に接続されているnチャネルトランジスタ321と、トランジスタ321のドレインと高位側電源VDDとの間に直列形態に接続されているスイッチ563及び定電流源323と、を備えている。出力端子2(トランジスタ321のドレイン出力)とトランジスタ321のゲート間には容量322が帰還接続されており、出力端子2の立ち下がり電圧波形の波形整形が行われる。そして、低位側電源VSSとトランジスタ321のゲートと間に挿入されトランジスタ321の活性、非活性を制御するスイッチ562を備えている。
【0106】
図8を参照すると、この増幅回路は、図1に示した差動回路の出力Vdf1、Vdf2をそれぞれ受けて動作する増幅段310、320を含む帰還型増幅回路である。図8において、差動回路の2つの入力端子(差動入力端子)には、入力電圧Vin(図1では入力電圧VinP)と出力電圧Vout(図1では入力電圧VinM)が入力され、図8の増幅回路は、入力端子電圧Vinと等しい電圧を出力端子2から出力電圧(出力端子電圧)Voutとして出力することができる。
【0107】
また、図8の増幅段310は、出力端子2を高速充電することができる充電用増幅段の回路構成の一例を示しており、増幅段320は、出力端子2を高速放電することができる放電用増幅段の回路構成の一例を示している。
【0108】
図9は、図8に示した第4の実施例の増幅回路における各スイッチ制御の一例を示したものである。各スイッチ制御は、接続切替1と接続切替2の2つの接続状態に制御され、接続切替1では出力端子2の高速充電動作が可能であり、接続切替2では高速放電動作が可能である。以下、図9を参照して、図8の増幅回路の動作について説明する。
【0109】
接続切替1では、差動回路のスイッチ511、512、513、514、561、563、552をオフ、スイッチ521、522、523、524、551、553、562をオンとする。このときトランジスタ211、214は非活性化され、差動回路の第2出力Vdf2はスイッチ561がオフとされることで非活性化され、差動回路は図3(A)の回路と等価となる。また放電用増幅段320は非活性化(停止)させられる。
【0110】
接続切替1において入力端子電圧Vinが、Vin>Voutとなると、図1で差動回路の動作について説明したように、差動回路の第1出力信号Vdf1はVin(図1ではVinP)とVout(図1ではVinM)の電圧差に応じて低下する。そのため、pチャネルトランジスタ311のゲートが引き下げられ、高い充電能力で出力端子電圧VoutをVinまで高速に引き上げることができる。
【0111】
なお、入力端子電圧Vinが、Vin<Voutでは、差動回路の第1出力信号Vdf1は上昇してpチャネルトランジスタ311のゲートを引上げるため、pチャネルトランジスタ311はオフ状態となり、出力端子電圧Voutは定電流源313の放電能力に応じた速度でVinまで引き下げられる。
【0112】
一方、接続切替2では、差動回路のスイッチ511、512、513、514、561、563、552をオン、スイッチ521、522、523、524、551、553、562をオフとする。このとき、トランジスタ221、224は非活性化され、差動回路の第1出力Vdf1はスイッチ551がオフとされることで非活性化され、差動回路は図3(B)の回路と等価となる。また充電用増幅段310は非活性化(停止)させられる。
【0113】
接続切替2において、入力端子電圧Vinが、Vin<Voutとなると、図1で差動回路の動作について説明したように、差動回路の第2出力信号Vdf2はVin(図1ではVinP)とVout(図1ではVinM)の電圧差に応じて上昇する。そのためnチャネルトランジスタ321のゲートが引き上げられ、高い放電能力で出力端子電圧VoutをVinまで高速に引き下げることができる。
【0114】
なお、入力端子電圧Vinが、Vin>Voutでは、差動回路の第2出力信号Vdf2は低下してnチャネルトランジスタ321のゲートを引き下げるため、nチャネルトランジスタ321はオフ状態となり、出力端子電圧Voutは定電流源323の充電能力に応じた速度でVinまで引き上げられる。
【0115】
位相補償容量312、322は、それぞれトランジスタ311の充電動作時およびトランジスタ321の放電動作時に出力端子電圧Voutが滑らかに変化するように波形整形の作用を生じる。
【0116】
また充電用増幅段310は、接続切替2の状態(非活性)から接続切替1の状態(活性)に切り替わるときに、入力端子電圧Vinと関係ない瞬間的な出力ノイズを防ぐことができる構成となっている。充電用増幅段310は、接続切替2の状態(非活性)で、スイッチ552によりトランジスタ311を非活性化するとともに、トランジスタ311のゲートに接続される位相補償容量312の一端を電源電圧VDDに充電している。したがって、接続切替2の状態から接続切替1の状態(活性)に切り替わったときに、差動回路の出力電圧Vdf1が入力端子電圧Vinと関係ない一時的な変動を生じても、容量312の一端の電源電圧VDDに充電された電荷により、トランジスタ311のオン動作を防ぐことができる。そして、入力端子電圧Vinによる正常な差動回路の出力電圧Vdf1により十分な電荷が供給されたときに、トランジスタ311のゲートが制御され正常な充電動作が開始される。
【0117】
同様に、放電用増幅段320も、接続切替1の状態(非活性)から接続切替2の状態(活性)に切り替わるときに、入力端子電圧Vinと関係ない瞬間的な出力ノイズを防ぐことができる構成となっている。放電用増幅段320は、接続切替1の状態(非活性)で、スイッチ562によりトランジスタ321を非活性化するとともに、トランジスタ321のゲートに接続される位相補償容量322の一端を電源電圧VSSに放電している。したがって、接続切替1の状態から接続切替2の状態(活性)に切り替わったときに、差動回路の出力電圧Vdf2が入力端子電圧Vinと関係ない一時的な変動を生じても、容量322の一端の電源電圧VSSに放電された電荷によりトランジスタ321のオン動作を防ぐことができる。そして、入力端子電圧Vinによる正常な差動回路の出力電圧Vdf2により十分な電荷が供給されたときに、トランジスタ321のゲートが制御され正常な放電動作が開始される。
【0118】
以上のように、図8の増幅回路は、入力電圧Vinの変化に応じて、図9に示すような接続切替制御を行うことにより、広入出力レンジにおいて、高速充電動作、高速放電動作が可能である。
【0119】
すなわち、Vin>Voutでは、接続切替1に制御し、Vin<Voutでは、接続切替2に制御することで、入力端子電圧Vinの変化に対して、いつでも、出力端子電圧Voutを、高速に入力端子電圧Vinに追随させることができる。また、このとき、定電流源313、323は、直接駆動速度に寄与しないので、十分小さい電流に抑えることができ、図8の増幅回路は、低消費電力で高速駆動させることができる。
【0120】
次に、本発明の第5の実施例について説明する。図10は、本発明の第5の実施例の構成を示す図であり、図6に示した増幅回路の別の回路構成を示す図である。図10の増幅回路において、充電用増幅段310は、図8の増幅段310の電流源313とスイッチ553を、フォロワ型放電回路410に置き換え、放電用増幅段320は、図8の増幅段320の電流源323とスイッチ563を、フォロワ型充電回路420に置き換えて構成したものであり、充電用増幅段310と放電用増幅段320のその他の構成、及び差動回路210は、図8に示した構成と同じである。
【0121】
図10を参照すると、差動回路は、入力端子1の電圧(入力端子電圧)Vinと出力端子2の電圧(出力端子電圧)Voutを差動入力する。以下、図10の差動回路210の構成については、説明を省略する。
【0122】
図10において、充電用増幅段310は、ソースが高位側電源VDDに接続され、ドレインが出力端子2に接続され、ゲートがスイッチ551を介して差動回路の第1出力端子3(トランジスタ212と215のドレインの接続点)に接続されているpチャネルトランジスタ311と、出力端子2と、低位側電源VSSとの間に接続されるフォロワ構成のpチャネルトランジスタ412と、入力端子1と低位側電源VSS間に挿入され、定電流源414で駆動され、ゲートがフォロワ構成のトランジスタ412のゲートに接続される、ダイオード接続されているpチャネルトランジスタ411と、を有するフォロワ型放電回路410と、を備えている。出力端子2とトランジスタ311のゲート間には、容量312が帰還接続されており、出力端子2の立ち上がり電圧波形の波形整形が行われる。そして、高位側電源VDDとトランジスタ311のゲートと間に挿入されトランジスタ311の活性、非活性を制御するスイッチ552を備えている。
【0123】
またフォロワ型放電回路410は、トランジスタ412と低位側電源VSSとの間に挿入されたスイッチ573と、トランジスタ411と低位側電源VSSとの間に、定電流源414と直列に接続されるスイッチ572と、トランジスタ411と高位側電源VDDとの間に、直列形態に接続されているスイッチ571及び定電流源413と、を備えている。
【0124】
放電用増幅段320は、ソースが低位側電源VSSと接続され、ドレインが出力端子2に接続され、ゲートがスイッチ561を介して差動回路の第2出力端子4(トランジスタ223と226のドレインの接続点)に接続されているnチャネルトランジスタ321と、出力端子2と高位側電源VDD間に接続されるフォロワ構成のnチャネルトランジスタ422と、高位側電源VDDと入力端子1間に挿入され、定電流源424で駆動され、ゲートがフォロワ構成のトランジスタ422のゲートに接続されるダイオード接続されているnチャネルトランジスタ421と、を有するフォロワ型充電回路420と、を備えている。出力端子2とトランジスタ321のゲート間には容量322が帰還接続されており、出力端子2の立ち下がり電圧波形の波形整形が行われる。そして、低位側電源VSSとトランジスタ321のゲートと間に挿入されトランジスタ321の活性、非活性を制御するスイッチ562を備えている。
【0125】
フォロワ型充電回路420は、トランジスタ422と高位側電源VDD間に挿入されるスイッチ583と、トランジスタ421と高位側電源VDDとの間に、定電流源424と直列に接続されるスイッチ582と、トランジスタ421と低位側電源VSSとの間に、直列形態に接続されているスイッチ581及び定電流源423、を備えている。図10において、差動回路以外の構成、すなわち差動回路とともに帰還型充電回路を構成するトランジスタ311、差動回路とともに帰還型放電回路を構成するトランジスタ321、フォロワ型放電回路410、フォロワ型充電回路420については、文献(特願2000−402079に基づく優先権主張出願特願2001−373302、本願出願時未公開)にその詳細が記載されている。
【0126】
図10の増幅回路も、図8と同様に、差動回路の出力Vdf1、Vdf2をそれぞれ受けて動作する増幅段310、320を含む帰還型増幅回路である。図10において、差動回路の2つの入力端子には、入力電圧Vinと出力電圧Voutが入力され、図10の増幅回路は入力電圧Vinと等しい電圧を出力端子2から出力電圧(出力端子電圧)Voutとして出力することができる。
【0127】
フォロワ型放電回路410およびフォロワ型充電回路420の動作について、以下に簡単に説明する。なおフォロワ型放電回路410のpチャネルトランジスタ411、412はトランジスタ特性が互いに等しく、電流源413、414で制御される電流も等しいものとする。またフォロワ型充電回路420のnチャネルトランジスタ421、422はトランジスタ特性が互いに等しく、電流源423、424で制御される電流も等しいものとする。また出力端子電圧Voutと入力端子電圧Vinが等しい状態を基準状態とする。
フォロワ型放電回路410が動作可能な状態において、Vout=Vinの基準状態ではpチャネルトランジスタ411、412はオン状態で、それぞれのゲート電圧は入力端子電圧Vinからゲート・ソース間電圧だけずれた電圧となる。このときpチャネルトランジスタ411、412のゲート・ソース間電圧は等しく、それぞれのドレイン電流も等しい。
基準状態からVin<Voutに変化すると、pチャネルトランジスタ412のゲート・ソース間電圧は大きくなり、ソースフォロワ動作によるpチャネルトランジスタ412の放電作用により、出力端子電圧VoutはVout=Vinまで引き下げられる。一方、基準状態からVin>Voutに変化すると、pチャネルトランジスタ412のゲート・ソース間電圧はVout=Vinの状態よりも小さくなり放電作用は低下する。
このように、フォロワ型放電回路410は、Vout>Vinにおいて強い放電作用を生じ、VoutがVinに近づくにつれ放電能力を低下させ、出力端子電圧Voutを入力端子電圧Vinに安定させる作用を持つ。また電流源413、414で制御される電流を十分小さく抑えた場合でも、ゲート・ソース間電圧に応じたpチャネルトランジスタ412のソースフォロワ放電作用は変わらないため、フォロワ型放電回路410は低消費電力で動作可能である。
またフォロワ型充電回路420が動作可能な状態において、Vout=Vinの基準状態ではnチャネルトランジスタ421、422はオン状態で、それぞれのゲート電圧は入力端子電圧Vinからゲート・ソース間電圧だけずれた電圧となる。このときnチャネルトランジスタ421、422のゲート・ソース間電圧は等しく、それそれのドレイン電流も等しい。
基準状態からVin>Voutに変化すると、nチャネルトランジスタ422のゲート・ソース間電圧は大きくなり、ソースフォロワ動作によるnチャネルトランジスタ422の充電作用により、出力端子電圧VoutはVout=Vinまで引き上げられる。一方、基準状態からVin<Voutに変化すると、nチャネルトランジスタ422のゲート・ソース間電圧はVout=Vinの状態よりも小さくなり充電作用は低下する。
このように、フォロワ型充電回路420は、Vout<Vinにおいて強い充電作用を生じ、VoutがVinに近づくにつれ充電能力を低下させ、出力端子電圧Voutを入力端子電圧Vinに安定させる作用を持つ。また電流源423、424で制御される電流を十分小さく抑えた場合でも、ゲート・ソース間電圧に応じたnチャネルトランジスタ422のソースフォロワ充電作用は変わらないため、フォロワ型充電回路420は低消費電力で動作可能である。
【0128】
図11は、図10に示した増幅回路における各スイッチ制御の一例を示したものである。各スイッチ制御は接続切替1と接続切替2の2つの接続状態に制御され、接続切替1では出力端子2の高速充電動作が可能であり、接続切替2では高速放電動作が可能である。以下、図11を参照して図10の増幅回路の作用を説明する。
【0129】
接続切替1では、増幅回路のスイッチ511、512、513、514、561、552、581、582、583をオフ、スイッチ521、522、523、524、551、562、571、572、573をオンとする。このとき差動回路210は、トランジスタ211、214は非活性化され、差動回路の第2出力Vdf2はスイッチ561がオフとされることで非活性化され、差動回路は図3(A)の回路と等価となる。また放電用増幅段320は非活性化(停止)させられる。
【0130】
接続切替1において入力端子電圧Vinが、Vin>Voutとなると、図1で差動回路の動作について説明したように、差動回路の第1出力信号Vdf1はVin(図1ではVinP)と、Vout(図1ではVinM)の電圧差に応じて低下する。そのため、pチャネルトランジスタ311のゲートが引き下げられ、高い充電能力で出力端子電圧VoutをVinまで高速に引き上げることができる。
【0131】
一方、入力端子電圧Vinが、Vin<Voutでは、差動回路の第1出力信号Vdf1は上昇してpチャネルトランジスタ311のゲートを引上げるため、pチャネルトランジスタ311はオフ状態となり、フォロワ型放電回路410の放電作用より、出力端子電圧Voutを入力端子電圧Vinまで引き下げる。
なお、Vin=Voutの安定状態(基準状態)では、pチャネルトランジスタ412のドレイン電流はpチャネルトランジスタ311のドレイン電流とつりあった状態で安定となる。
【0132】
フォロワ型放電回路410は、ソースフォロワ放電作用をするため、入力端子電圧Vinと出力端子電圧Voutの電圧差が大きいほど、その放電能力は高く、出力端子電圧Voutが入力端子電圧Vinに近づくにつれて、その放電能力は低下する。
【0133】
また、フォロワ型放電回路410のソースフォロワ放電作用は、VinとVoutの電圧差に応じて、遅延なく瞬時に動作する。このため、pチャネルトランジスタ311の高速充電作用が、帰還構成の応答遅延によりオーバーシュートを生じた場合でも、フォロワ型放電回路410は、速やかに、オーバーシュートを抑え、出力端子電圧VoutをVinで安定させる作用をもつ。このため放電能力が一定の定電流源313を用いた図8の増幅回路よりも高速駆動で高速安定動作が可能である。
【0134】
したがって、図10に示した増幅回路は、出力安定化のための位相補償容量を必要としない、もしくは、十分小さい位相補償容量を設けるだけで出力安定化を実現することもできる。
【0135】
一方、接続切替2では、増幅回路のスイッチ511、512、513、514、561、552、581、582、583をオン、スイッチ521、522、523、524、551、562、571、572、573をオフとする。このとき差動回路210のトランジスタ221、224は非活性化され、差動回路の第1出力Vdf1はスイッチ551がオフとされることで非活性化され、差動回路は、図3(B)の回路と等価となる。また充電用増幅段310は非活性化(停止)させられる。
【0136】
接続切替2において、入力端子電圧VinがVin<Voutとなると、図1で差動回路の動作について説明したように、差動回路の第2出力信号Vdf2はVin(図1ではVinP)とVout(図1ではVinM)の電圧差に応じて上昇する。そのため、nチャネルトランジスタ321のゲートが引き上げられ、高い放電能力で、出力端子電圧VoutをVinまで高速に引き下げることができる。
【0137】
一方、入力端子電圧VinがVin>Voutでは、差動回路の第2出力信号Vdf2は低下してnチャネルトランジスタ321のゲートを引き下げるため、nチャネルトランジスタ321はオフ状態となり、フォロワ型充電回路420の充電作用より、出力端子電圧Voutを、入力端子電圧Vinまで引き上げる。なお、Vin=Voutの安定状態(基準状態)では、nチャネルトランジスタ422のドレイン電流はnチャネルトランジスタ321のドレイン電流とつりあった状態で安定となる。
【0138】
フォロワ型充電回路420は、ソースフォロワ充電作用をするため、VinとVoutの電圧差が大きいほど充電能力は高く、VoutがVinに近づくにつれ充電能力は低下する。また、フォロワ型充電回路420のソースフォロワ充電作用は、VinとVoutの電圧差に応じて遅延なく瞬時に動作する。このため、nチャネルトランジスタ321の高速放電作用が、帰還構成の応答遅延によりアンダーシュートを生じた場合でも、フォロワ型充電回路420は、速やかにアンダーシュートを抑え、出力端子電圧Voutを入力端子電圧Vinで安定させる作用をもつ。このため充電能力が一定の定電流源323を用いた図8の増幅回路よりも高速駆動で高速安定動作が可能である。
【0139】
したがって、図10に示した増幅回路は、出力安定化のための位相補償容量を必要としない、もしくは、十分小さい位相補償容量を設けるだけで出力安定化を実現することもできる。
【0140】
このように、ボルテージフォロワ構成において、出力安定化のための位相補償容量を不要としていることは、本発明の主たる特徴の1つをなしている。そして、十分小さい位相補償容量は、専ら波形整形用等に用いられる。なお、位相補償容量が小さくできることにより、位相補償容量を充放電するのに必要な電流が少なくてよいため、差動回路の消費電流を減らすことができる。
【0141】
また、位相補償容量を用いた構成において、充電用増幅段310は、接続切替2の状態(非活性)から接続切替1の状態(活性)に切り替わるときに、入力端子電圧Vinと関係ない瞬間的な出力ノイズを防ぐことができる構成となっている。同様に、放電用増幅段320も、接続切替1の状態(非活性)から接続切替2の状態(活性)に切り替わるときに、入力端子電圧Vinと関係ない瞬間的な出力ノイズを防ぐことができる構成となっている。
【0142】
以上のように、図10の増幅回路は、入力電圧Vinの変化に応じて図11のような接続切替制御を行うことにより、広入出力レンジにおいて高速充電動作、高速放電動作が可能である。すなわち、Vin>Voutでは、接続切替1に制御し、Vin<Voutでは接続切替2に制御すれば、入力端子電圧Vinの変化に対していつでも出力端子電圧Voutを高速に入力端子電圧Vinに追随させることができる。また、フォロワ型放電手段410の定電流源413、414およびフォロワ型充電手段420の定電流源423、424は十分小さい電流に抑えることができ、ソースフォロワ放電手段410、ソースフォロワ充電手段420とも消費電力は小さい。したがって、図10の増幅回路は、低消費電力で高速駆動が可能である。
【0143】
なお図10の増幅回路では、フォロワ型放電手段410、フォロワ型充電手段420を付加したことにより、図8の増幅回路よりも、低容量の位相補償容量で出力安定性を高めることができる。位相補償容量の低容量化により、差動回路に流れる電流が小さくても、速やかに、増幅段トランジスタ311、321を制御できるため、図10の増幅回路は、図8の増幅回路よりも、高速駆動が可能であり、または、図8の増幅回路よりも、差動回路の電流を抑えることができる。
【0144】
図12は、図10に示した増幅回路の変形例を示す図である。図12において、差動回路210以外の構成については、文献(特願2000−402079に基づく優先権主張出願特願2001−373302)に、その詳細が記載されている。図12は、図10に示した構成よりも、素子数を減らしたものであり、図10のフォロワ型放電手段410を、回路430に置き換え、図10のフォロワ型充電手段420を回路440に置き換えたものであり、その他の構成は、図10と同じである。
【0145】
図12において、図10に示した素子と同じ作用をする素子の参照符号は同一としている。図12では、トランジスタ411のドレインとソースにドレインとソースがそれぞれ接続されたトランジスタ419と、トランジスタ421のソースとドレインにソースとドレインがそれぞれ接続された429が追加されており、それぞれのトランジスタ419、429のゲートには、所定のバイアス電圧VB1、VB2を印加される。
【0146】
図13は、図12に示した増幅回路における各スイッチ制御の一例を示したものである。各スイッチ制御は、接続切替1と接続切替2の2つの接続状態に制御され、接続切替1では、出力端子2の高速充電動作が可能であり、接続切替2では、高速放電動作が可能である。以下、図13を参照して、図12の増幅回路の作用を説明する。
【0147】
接続切替1では、増幅回路のスイッチ511、512、513、514、561、552、583をオフ、スイッチ521、522、523、524、551、562、573をオンとする。このとき、差動回路は、図3(A)の回路と等価となり、pチャネルトランジスタ311と回路430が活性化(動作)させられる。またバイアス電圧VB1はトランジスタ419がオフするように制御し、バイアス電圧VB2は、トランジスタ421がオフしたときでも高位電源VDDと入力端子1の間に電流源424で制御される電流が流れるようにトランジスタ429を制御する。これにより、回路430は、図10のフォロワ型放電手段410と等価となる。
【0148】
一方、接続切替2では、増幅回路のスイッチ511、512、513、514、561、552、583をオン、スイッチ521、522、523、524、551、562、573をオフとする。このとき、差動回路は、図3(B)の回路と等価となり、nチャネルトランジスタ321と回路440が活性化(動作)させられる。また、バイアス電圧VB2は、トランジスタ429がオフするように制御し、バイアス電圧VB1は、トランジスタ411がオフしたときでも入力端子1と低位電源VSSの間に電流源414で制御される電流が流れるようにトランジスタ419を制御する。これにより、回路440は、図10のフォロワ型充電手段420と等価となる。したがって、図12の増幅回路は、図10の増幅回路と同様の性能を有する。
【0149】
次に本発明の第6の実施例について説明する。図14は、本発明の第6の実施例を説明するための図であり、多出力の駆動回路に本発明の増幅回路を適用した例を示す図である。この実施例は、アクティブマトリクス型表示装置の駆動回路として用いることができる。出力回路100としては、図6、図8、図10、図12等で説明した各実施例の増幅回路を用いることができる。制御信号は出力回路100を構成する本発明の増幅回路のスイッチを制御する。参照電圧VHとVL間に設けられた分圧抵抗のタップからアナログ階調電圧が出力され、デコーダ300と、出力端子群400と、出力段100と、を備えて構成される。抵抗ストリング200の各端子(タップ)から生成した複数の階調電圧の中から、各出力ごとに、映像デジタル信号に応じてデコーダ300で階調電圧を選択し、出力回路100で増幅して、出力端子400に接続されたデータ線を駆動する。出力回路100において、データ線の充電および放電に応じて接続切替1および接続切替2に制御することにより、低消費電力で高速駆動が実現できる。
【0150】
図15、図16は、本発明の第7および第8の実施例を説明するための図であり、図15及び図16とも、図6、図8、図10、図12の各増幅回路における接続切替1と接続切替2の切替制御の実施例を示す図である。より具体的には、各増幅回路を、図14のアクティブマトリクス型表示装置の駆動回路に用いる場合に図15または図16を適用すると好適である。以下、図15及び図16における接続切替1と接続切替2の切替制御について説明する。
【0151】
図15は、出力端子の充電および放電に対応した充放電制御信号により、そのハイレベル(H)、ローレベル(L)の出力に応じた接続切替1と接続切替2の切替制御を示している。
【0152】
接続切替1と接続切替2の制御は、それぞれの接続状態に対応したスイッチのオン、オフで行われるため、トランジスタで構成したスイッチでは、充放電制御信号またはその反転信号をスイッチトランジスタ(アナログスイッチ、あるいはCMOSトランスファゲート)のゲートに入力する。このような切替制御は、充電動作と放電動作が規則的に行われる液晶表示装置のドット反転駆動に好適である。
【0153】
液晶表示装置のドット反転駆動におけるデータ線駆動回路では、一定のコモン電圧に対して正・負の階調電圧を交互に出力するため、データ線駆動回路は正の階調電圧を出力するとき(正極性)に充電動作、負の階調電圧を出力するとき(負極性)に放電動作となる。
【0154】
したがって、極性反転と充電動作、放電動作が関連付けられており、図15の充放電制御信号に、極性反転信号(H、L)を用いて、正極性のときに接続切替1、負極性のときに接続切替2となるように制御することにより、低消費電力で高速駆動が実現できる。
【0155】
なお、液晶表示装置のドット反転駆動については一般的な液晶表示装置の駆動方法としてよく知られているため、詳細は省略する。
【0156】
一方、図16は、充電動作と放電動作が不規則に行われる表示装置の駆動回路に好適な切替制御を示しており、液晶表示装置のコモン反転駆動などに好適である。なお、液晶表示装置のコモン反転駆動についても一般的な液晶表示装置の駆動方法として知られているので、詳細は省略する。
【0157】
図16では、出力電圧に対応した(N−1)番目とN番目のデータを比較器11に入力し、比較器11において、両者を比較し、大小に応じてハイレベル(H)またはローレベル(L)を出力する。そして、比較器11の出力に応じて、接続切替1と接続切替2の切替制御を行う。なお、切替制御は、それぞれの接続状態に対応したスイッチのオン、オフで行われるため、トランジスタで構成したスイッチでは、比較器11の出力信号を、スイッチトランジスタのゲートに入力する。これにより、充電動作と放電動作が不規則な場合でも、接続切替1と接続切替2の切替制御を最適に行うことができる。なお比較器11に入力されるデータは、デジタル信号でもアナログ信号でもよく、デジタル信号の場合には、図14の映像デジタル信号を用いることができ、アナログ信号の場合には、図14のデコーダ300の出力電圧を用いることができる。また、必要に応じて(N−1)番目のデータを一時記憶するラッチ回路等を設けてもよい。
【0158】
なお、上記実施例で説明した差動回路、増幅回路(駆動回路)は、MOSトランジスタで構成されており、液晶表示装置の駆動回路では、例えば多結晶シリコンからなるMOSトランジスタ(TFT)で構成してもよい。また、上記実施例で説明した差動回路は、バイポーラトランジスタにも適用できることは勿論である。この場合、高位側電源側のpチャネルトランジスタ211〜214、225、226は、pnpトランジスタよりなり、低位側電源側のnチャネルトランジスタ221〜224、215、216は、npnトランジスタよりなる。
【0159】
以上本発明を上記実施例に即して説明したが、本発明は、上記実施例にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の各請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
【0160】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、広入出力レンジを有する差動回路において極性対称性を切替え可能としたことにより、それを用いた増幅回路は低消費電力で高速駆動が実現できる、という効果を奏する。
【0161】
また、かかる増幅回路を、表示装置のデータ線の駆動回路に用いることで、表示装置の低消費電力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例の接続切替の制御を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施例における接続切替1、2における等価回路を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施例の構成を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施例の接続切替の制御を示す図である。
【図6】本発明の第3の実施例の構成を示す図である。
【図7】本発明の第3の実施例の接続切替の制御を示す図である。
【図8】本発明の第4の実施例の構成を示す図である。
【図9】本発明の第4の実施例の接続切替の制御を示す図である。
【図10】本発明の第5の実施例の構成を示す図である。
【図11】本発明の第5の実施例の接続切替の制御を示す図である。
【図12】本発明の第5の実施例の変形例を示す図である。
【図13】本発明の第5の実施例の変形例の接続切替の制御を示す図である。
【図14】本発明の第6の実施例の構成を示す図である。
【図15】本発明の第7の実施例の構成を示す図である。
【図16】本発明の第8の実施例の構成を示す図である。
【図17】従来の第1の増幅回路の構成を示す図である。
【図18】従来の第2の増幅回路の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 入力端子
2 出力端子
3 差動回路の第1出力端子
4 差動回路の第2出力端子
100 出力回路
211、212、213、214、225、226、311、411、412、429、912、913、925、926、951、931、932、933、941 pチャネルトランジスタ
221、222、223、224、215、216、321、421、422、419、915、916、921、922、923、924、942 nチャネルトランジスタ
217、227、313、323、413、414、423、424、917、927、952、934、935 定電流源
511〜514、521〜524、551〜553、561〜563、571〜573、581〜583 スイッチ
312、322、953、943 容量
200 抵抗
210、910 差動回路
300 デコーダ
310 増幅段(充電用)
320 増幅段(放電用)
400 出力端子群
410、430 フォロワ型放電回路
420、440 フォロワ型充電回路
930 連絡段
940、950 出力段
Claims (19)
- 第1の定電流源で駆動され、第1、第2の入力電圧を制御端子にそれぞれ受ける、第1導電型の第1、第2のトランジスタよりなる、第1の差動対と、
第2の定電流源で駆動され、前記第2、第1の入力電圧を制御端子にそれぞれ受ける、第2導電型の第3、第4のトランジスタよりなる、第2の差動対と、
第1の電源に接続され、前記第1の差動対の能動負荷をなす第2導電型トランジスタで構成された第1の負荷回路と、
第2の電源に接続され、前記第2の差動対の能動負荷をなす第1導電型トランジスタで構成された第2の負荷回路と、
前記第1の負荷回路と前記第2の負荷回路との間を連絡し、前記第1及び前記第2の負荷回路の少なくとも一方から他方へ電流を流すことを可能とする連絡手段と、
前記第1の差動対の動作及び前記第2の差動対の動作に応じて、前記第1の負荷回路から出力される第1の出力と、
前記第1の差動対の動作及び前記第2の差動対の動作に応じて、前記第2の負荷回路から出力される第2の出力と、
を含み、
オン・オフ制御され、前記第1の出力を活性とし前記第2の出力を非活性とする第1の接続状態と、前記第2の出力を活性とし前記第1の出力を非活性とする第2の接続状態とを切り替えるスイッチ群を有する、ことを特徴とする差動回路。 - 第1の定電流源で駆動され、第1、第2の入力電圧を制御端子にそれぞれ受ける、第1導電型の第1、第2のトランジスタよりなる、第1の差動対と、
第2の定電流源で駆動され、前記第2、第1の入力電圧を制御端子にそれぞれ受ける、第2導電型の第3、第4のトランジスタよりなる、第2の差動対と、
第1の電源に接続され、前記第1の差動対の能動負荷をなす、1組又は複数組の第2導電型カレントミラー回路を選択的に構成する、少なくとも4つの第2導電型のトランジスタ群と、
第2の電源に接続され、前記第2の差動対の能動負荷をなす、1組又は複数組の第1導電型カレントミラー回路を選択的に構成する、少なくとも4つの第1導電型のトランジスタ群と、
前記第1及び第2の差動対と、前記第1及び第2導電型のトランジスタ群よりなる回路接続を、第1の接続状態と第2の接続状態とに切り替える切替手段と、
を含み、
前記切替手段によって切り替えられた前記第1の接続状態では、
2つの前記第2導電型のトランジスタが1組の第2導電型カレントミラー回路を構成し、
前記1組の第2導電型カレントミラー回路の入力端と出力端は、前記第1の差動対の出力対にそれぞれ接続され、
4つの前記第1導電型のトランジスタが2組の第1導電型カレントミラー回路を構成し、
前記2組の第1導電型カレントミラー回路の入力端は、前記第2の差動対の出力対にそれぞれ接続され、
前記2組の第1導電型カレントミラー回路の出力端は、それぞれ前記1組の第2導電型カレントミラー回路の入力端と出力端とに接続され、
前記1組の第2導電型カレントミラー回路の出力端を第1の出力端子とし、
前記切替手段によって切り替えられた前記第2の接続状態では、
2つの前記第1導電型のトランジスタが1組の第1導電型カレントミラー回路を構成し、
前記1組の第1導電型カレントミラー回路の入力端と出力端は、前記第2の差動対の出力対にそれぞれ接続され、
4つの前記第2導電型のトランジスタは、2組の第2導電型カレントミラー回路を構成し、
前記2組の第2導電型カレントミラー回路の入力端は、前記第1の差動対の出力対にそれぞれ接続され、
前記2組の第2導電型カレントミラー回路の出力端は、それぞれ前記1組の第1導電型カレントミラー回路の入力端と出力端とに接続され、
前記1組の第1導電型カレントミラー回路の出力端を第2の出力端子とする、
ことを特徴とする差動回路。 - 前記第2導電型のトランジスタ群が、
前記第1の差動対の出力対と前記第1の電源との間にそれぞれ接続された第5、第6のトランジスタと、
前記第1の電源にそれぞれ第1、第2のスイッチを介して接続され、制御端子が前記第5、第6のトランジスタの制御端子とそれぞれ接続された第7、第8のトランジスタと、
を有し、
前記第6のトランジスタはダイオード接続されており、
前記第1導電型のトランジスタ群が、
前記第2の差動対の出力対と前記第2の電源との間にそれぞれ接続された第9、第10のトランジスタと、
前記第2の電源にそれぞれ第3、第4のスイッチを介して接続され、制御端子が前記第9、第10のトランジスタの制御端子とそれぞれ接続された第11、第12のトランジスタと、
を有し、
前記第9のトランジスタはダイオード接続されており、
前記第5のトランジスタの制御端子と出力との間に挿入され、オン時に前記第5のトランジスタをダイオード接続とする第5のスイッチと、
前記第5及び第7のトランジスタの制御端子の接続点と、ダイオード接続された前記第6のトランジスタの出力との間に挿入された第6のスイッチと、
前記第10及び第12のトランジスタの制御端子の接続点と、ダイオード接続された前記第9のトランジスタの出力との間に挿入された第7のスイッチと、
前記第10のトランジスタの制御端子と出力との間に挿入され、オン時に前記第10のトランジスタをダイオード接続とする第8のスイッチと、
を備え、
前記第5のトランジスタの出力と前記第11のトランジスタの出力とが接続されており、
前記第6のトランジスタの出力と前記第12のトランジスタの出力とが接続されており、
前記第7のトランジスタの出力と前記第9のトランジスタの出力とが接続されており、
前記第8のトランジスタの出力と前記第10のトランジスタの出力とが接続されており、
前記第5のトランジスタの出力と前記第11のトランジスタの出力との接続点が前記第1の出力端子に接続されており、
前記第8のトランジスタの出力と前記第10のトランジスタの出力との接続点が前記第2の出力端子に接続されており、
前記第1乃至第8のスイッチが前記切替手段を構成してなる、ことを特徴とする請求項2記載の差動回路。 - 前記第1の接続状態では、
前記第1、第2、第5、及び第7のスイッチがオフとされ、前記第3、第4、第6、及び第8のスイッチがオンとされ、
前記第2の接続状態では、
前記第1、第2、第5、及び第7のスイッチがオンとされ、前記第3、第4、第6、及び第8のスイッチがオフとされる、ことを特徴とする請求項3記載の差動回路。 - 前記第2導電型のトランジスタ群が、
前記第1の差動対の前記第1のトランジスタの出力に接続され、前記第1の電源に第1のスイッチを介して接続され、ダイオード接続されてなる第5のトランジスタと
前記第1の差動対の前記第2のトランジスタの出力と前記第1の電源との間に接続され、ダイオード接続されてなる第6のトランジスタと、
前記第1の電源に第2のスイッチを介して接続され、制御端子が前記第1のトランジスタの制御端子と接続された第7のトランジスタと、
前記第1の電源に接続され、制御端子が前記第6のトランジスタの制御端子と接続された第8のトランジスタと、
を備え、
前記第1導電型のトランジスタ群が、
前記第2の差動対の前記第3のトランジスタの出力と前記第2の電源との間に接続され、ダイオード接続されてなる第9のトランジスタと、
前記第2の差動対の前記第4のトランジスタの出力に接続され、前記第2の電源に第3のスイッチを介して接続され、ダイオード接続されてなる第10のトランジスタと
前記第2の電源に接続され、制御端子が前記第9のトランジスタの制御端子と接続された第11のトランジスタと、
前記第2の電源に第4のスイッチを介して接続され、制御端子が前記第10のトランジスタの制御端子と接続された第12のトランジスタと、
を備え、
前記第5のトランジスタの出力と前記第8のトランジスタの出力との間に挿入された第5のスイッチと、
前記第5のトランジスタの出力と前記第11のトランジスタの出力との間に挿入された第6のスイッチと、
前記第10のトランジスタの出力と前記第11のトランジスタの出力との間に挿入された第7のスイッチと、
前記第8のトランジスタの出力と前記第10のトランジスタの出力との間に挿入された第8のスイッチと、
を備え、
前記第7のトランジスタの出力と、ダイオード接続された前記第9のトランジスタの出力とが接続されており、
ダイオード接続された前記第6のトランジスタの出力と前記第12のトランジスタの出力とが接続されており、
前記第1のトランジスタの出力と前記第4のトランジスタの出力が前記第1の出力端子と前記第2の出力端子とにそれぞれ接続されており、
前記第1乃至第8のスイッチが前記切替手段を構成してなる、ことを特徴とする請求項2記載の差動回路。 - 前記第1の接続状態では、
前記第1、第2、第7、及び第8のスイッチがオフとされ、前記第3、第4、第5、及び第6のスイッチがオンとされ、
前記第2の接続状態では、
前記第1、第2、第7、及び第8のスイッチがオンとされ、前記第3、第4、第5、及び第6のスイッチがオフとされる、ことを特徴とする請求項5記載の差動回路。 - 入力端子と出力端子と、
請求項2乃至6のいずれか一に記載の差動回路と、
前記差動回路の前記第1及び第2の出力端子の2つの出力のうち一方の出力信号を受け、前記出力端子の充電を行う充電用増幅段と、
前記差動回路の前記2つの出力のうち他方の出力信号を受け、前記出力端子の放電を行う放電用増幅段と、
を備え、
前記差動回路が差動で受ける前記第1、第2の入力電圧として、前記入力端子の信号電圧が入力されるとともに、前記出力端子の信号電圧が帰還入力される、ことを特徴とする増幅回路。 - 入力端子と出力端子と、
請求項2乃至6のいずれか一に記載の差動回路と、
前記差動回路の前記第1及び第2の出力端子の2つの出力のうち一方の出力信号を受け、前記出力端子の充電を行う充電回路と、
前記出力端子と前記第2の電源間に直列形態に接続されている、第1のフォロワ構成のトランジスタ及びスイッチと、
前記入力端子電圧に基づき前記第1のフォロワ構成のトランジスタに入力バイアス電圧を供給する第1のバイアス制御手段と、
を備え、前記入力端子電圧と前記出力端子電圧との電圧差に応じて前記第1のフォロワ構成のトランジスタのフォロワ動作により前記出力端子の放電作用を行うフォロワ型放電回路と、
前記差動回路の前記2つの出力のうち他方の出力信号を受け、前記出力端子の放電を行う放電回路と、
前記出力端子と前記第1の電源間に直列形態に接続されている、第2のフォロワ構成のトランジスタ及びスイッチと、
前記入力端子電圧に基づき前記第2のフォロワ構成のトランジスタに入力バイアス電圧を供給する第2のバイアス制御手段と、
を備え、前記入力端子電圧と前記出力端子電圧との電圧差に応じ前記第2のフォロワ構成のトランジスタのフォロワ動作により前記出力端子の充電作用を行うフォロワ型充電回路と、
を備え、
前記差動回路が差動で受ける前記第1、第2の入力電圧として、前記入力端子の信号電圧が入力されるとともに、前記出力端子の信号電圧が帰還入力される、ことを特徴とする増幅回路。 - 前記充電用増幅段が、
前記第1の電源と前記出力端子との間に接続された第2導電型の第13のトランジスタと、
前記第13のトランジスタの制御端子と前記差動回路の前記第1の出力端子との間に接続された第9のスイッチと、
前記第1の電源と前記第13のトランジスタの制御端子との間に接続された第10のスイッチと、
前記出力端子と前記第2の電源間に直列形態に接続された第3の定電流源及び第11のスイッチと、
前記出力端子と前記第13のトランジスタの制御端子との間に接続された第1の容量素子と、
を備え、
前記放電増幅段が、
前記出力端子と前記第2の電源との間に接続された第1導電型の第14のトランジスタと、
前記第14のトランジスタの制御端子と前記差動回路の前記第2の出力端子との間に接続された第12のスイッチと、
前記第14のトランジスタの制御端子と前記第2の電源との間に接続された第13のスイッチと、
前記出力端子と前記第1の電源間に直列形態に接続された第4の定電流源及び第14のスイッチと、
前記出力端子と前記第14のトランジスタの制御端子との間に接続された第2の容量素子と、
を備えている、ことを特徴とする請求項7記載の増幅回路。 - 前記充電用増幅段が、
前記第1の電源と前記出力端子との間に接続された第2導電型の第13のトランジスタと、
前記第13のトランジスタの制御端子と前記差動回路の前記第1の出力端子との間に接続された第9のスイッチと、
前記第1の電源と前記第13のトランジスタの制御端子との間に接続された第10のスイッチと、
前記出力端子と前記第13のトランジスタの制御端子との間に接続された第1の容量素子と、
を備え、
前記放電用増幅段が、
前記出力端子と前記第2の電源との間に接続された第1導電型の第14のトランジスタと、
前記第14のトランジスタの制御端子と前記差動回路の前記第2の出力端子との間に接続された第11のスイッチと、
前記第14のトランジスタの制御端子と前記第2の電源との間に接続された第12のスイッチと、
前記出力端子と前記第14のトランジスタの制御端子との間に接続された第2の容量素子と、
を備え、
前記充電用増幅段が、
前記出力端子と前記第2の電源間に直列形態に接続されている、フォロワ構成の第2導電型の第15のトランジスタ、及び第13のスイッチと、
前記入力端子の信号電圧に基づき前記第15のトランジスタにバイアス電圧を供給する第1のバイアス制御手段と、を有するフォロワ放電回路をさらに備え、
前記放電用増幅段が、
前記出力端子と前記第1の電源間に直列形態に接続されている、フォロワ構成の第1導電型の第16のトランジスタ、及び第14のスイッチと、
前記入力端子の信号電圧に基づき前記第16のトランジスタにバイアス電圧を供給する第2のバイアス制御手段と、を有するフォロワ充電回路をさらに備えている、ことを特徴とする請求項7記載の増幅回路。 - 前記第1の接続状態では、
前記第10、第12、及び第14のスイッチがオフとされ、前記第9、第11、及び第13のスイッチがオンとされ、
前記第2の接続状態では、
前記第10、第12、及び第14のスイッチがオンとされ、前記第9、第11、及び第13のスイッチがオフとされる、ことを特徴とする請求項9記載の増幅回路。 - 前記第1の接続状態では、
前記第10、第11、及び第14のスイッチがオフとされ、前記第9、第12、及び第13のスイッチがオンとされ、前記第1のバイアス制御手段は、前記入力端子の信号電圧に基づき前記第15のトランジスタにバイアス電圧を供給し、前記第2のバイアス制御手段はオフ状態とされ、
前記第2の接続状態では、
前記第10、第11、及び第14のスイッチがオンとされ、前記第9、第12、第13のスイッチがオフとされ、前記第2のバイアス制御手段は、前記入力端子の信号電圧に基づき前記第16のトランジスタにバイアス電圧を供給し、前記第1のバイアス制御手段はオフ状態とされる、ことを特徴とする請求項10記載の増幅回路。 - 前記第1のバイアス制御手段が、
前記入力端子と前記第1の電源との間に直列形態に接続されている、第3の電流源、及び第15のスイッチと、
前記入力端子と前記第2の電源との間に直列形態に接続されている、ダイオード接続された第2導電型の第17のトランジスタと、第4の電流源及び第16のスイッチの直列回路と、
を備え、
前記第17のトランジスタは、制御端子が前記第15のトランジスタの制御端子と共通接続され、
前記第2のバイアス制御手段が、
前記入力端子と前記第2の電源との間に直列形態に接続されている、第5の電流源、及び第17のスイッチと、
前記入力端子と前記第1の電源との間に直列形態に接続されている、ダイオード接続された第1導電型の第18のトランジスタと、第6の電流源及び第18のスイッチの直列回路と、
を備え、
前記第18のトランジスタは、制御端子が前記第16のトランジスタの制御端子と共通接続されている、ことを特徴とする請求項10記載の増幅回路。 - 前記第1の接続状態では、
前記第17、18のスイッチがオフとされ、前記第15、16のスイッチがオンとされ、
前記第2の接続状態で、前記第17、18のスイッチがオンとされ、前記第15、16のスイッチがオフとされる、ことを特徴とする請求項13記載の増幅回路。 - 前記第1のバイアス制御手段が、
前記入力端子と前記第2の電源との間に直列形態に接続されている、ダイオード接続された第2導電型の第17のトランジスタと、第3の電流源と、
前記第17のトランジスタと並列に接続され制御端子に第1のバイアス電圧を受ける第18のトランジスタと、
を備え、
前記第17のトランジスタは、制御端子が前記第15のトランジスタの制御端子と共通接続され、
前記第2のバイアス制御手段が、
前記入力端子と前記第1の電源との間に直列形態に接続されている、ダイオード接続された第1導電型の第19のトランジスタと、第4の電流源と、
前記第19のトランジスタと並列に接続され制御端子に第2のバイアス電圧を受ける第20のトランジスタと、
を備え、
前記第19のトランジスタは、制御端子が前記第16のトランジスタの制御端子と共通接続されている、ことを特徴とする請求項10記載の増幅回路。 - 請求項7乃至15のいずれか一に記載の前記増幅回路を、表示パネルのデータ線を駆動する駆動回路に用いた表示装置。
- 第1、第2の参照電圧間に直列形態に接続されている複数の抵抗を備え各タップから階調電圧を生成する階調発生手段と、
デジタル信号を入力し前記階調発生手段の出力電圧から対応する電圧を選択出力するデコード回路を備え、
前記デコード回路の出力を入力し、複数本のデータ線をそれぞれ駆動する駆動回路であって、前記複数本のデータ線に対応して請求項7乃至15のいずれか一に記載の前記増幅回路を複数備え、
前記各増幅回路におけるスイッチ制御を行うスイッチ制御手段と、
前記増幅回路の前記電流源に対してバイアス電圧を供給するバイアス回路と、
を備えている、ことを特徴とする駆動回路。 - ドット反転駆動方式の液晶表示装置において、
液晶表示パネルのデータ線を駆動する駆動回路が、請求項7乃至15のいずれか一に記載の前記増幅回路を備え、
極性反転信号に基づき、前記増幅回路における前記切替手段の切替が制御され、正極性のときに前記第1の接続状態とし、負極性のとき前記第2の接続状態となるように切替制御される、ことを特徴とする液晶表示装置。 - 液晶表示パネルのデータ線を駆動する駆動回路が、請求項7乃至15のいずれか一に記載の前記増幅回路を備え、
二つのデータ信号を入力して大小を比較する比較器をさらに備え、
前記比較器の比較結果信号が、前記増幅回路の前記切替手段に入力され、前記増幅回路における前記第1、第2の接続状態の切替制御が行われる、ことを特徴とする液晶表示装置。
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