JP4103354B2 - 洗濯機のモータ駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インバータ回路によりモータを駆動する洗濯機のモータ駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、洗濯機のモータをインバータ回路によりベクトル制御してモータ性能を向上させるものが提案されている。
【0003】
従来、この種の洗濯機は、特開平11−90088号公報に示すように構成していた。すなわち、3相誘導電動機により洗濯槽の下部の撹拌翼、あるいは脱水槽を駆動し、モータ電流を検出してトルク電流成分と励磁電流成分をそれぞれ独立にベクトル制御してインバータ回路により駆動するようにし、3相誘導電動機の低速回転時におけるトルクを増加させて直流ブラシレスモータとほぼ同じトルク特性で運転させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の構成では、3相誘導電動機の低速回転時におけるトルクの改善は可能であるが、モータ効率の改善は困難であり、かつ、3相誘導電動機は効率が悪いため大電流が流れてモータ騒音が大きくなる欠点があった。
【0005】
本発明は上記従来課題を解決するもので、モータのトルク−回転数特性を変えることで定トルク制御ができるようにし、高速回転時のトルクアップ、あるいは、低速回転時の効率改善を可能とし、モータを小型化するとともに省エネルギーを実現することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、交流電源に接続した整流回路の直流電力をインバータ回路により交流電力に変換して回転子が永久磁石から構成された直流ブラシレスモータに加え、直流ブラシレスモータにより撹拌翼あるいは洗濯兼脱水槽を駆動し、ロータ位置検出手段により直流ブラシレスモータの電気角60度ごとのロータ位置を検出し、電流検出手段により直流ブラシレスモータの電流を検出し、制御手段によりインバータ回路を制御するよう構成し、制御手段は、ロータ位置検出手段の出力信号とキャリヤ信号よりロータ位置電気角を演算し、ロータ位置電気角に応じて直流ブラシレスモータの電流を永久磁石の磁束に対応した電流成分と永久磁石の磁束に対応した電流成分と直角関係となるトルクに対応した電流成分に分解し、直流ブラシレスモータの制御行程に応じて磁束に対応した電流成分とトルクに対応した電流成分をそれぞれ制御するようにし、直流ブラシレスモータの低速回転時に磁束に対応した電流成分をほぼ零となるように制御し、直流ブラシレスモータの高速回転時に磁束に対応した電流成分を負の方向に増加させるようにしたものである。
【0007】
これにより、直流ブラシレスモータのトルク−回転数特性を変えることができ、定トルク制御が可能となり、高速回転時のトルクアップが可能となり、正確な弱め界磁制御ができるとともに、低速回転時の効率改善による最大効率運転が可能となるので、直流ブラシレスモータを小型化できるとともに省エネルギーを実現することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、交流電源と、前記交流電源に接続した整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動され撹拌翼あるいは洗濯兼脱水槽を駆動するとともに回転子が永久磁石から構成された直流ブラシレスモータと、前記直流ブラシレスモータの電気角60度ごとのロータ位置を検出するロータ位置検出手段と、前記直流ブラシレスモータの電流を検出する電流検出手段と、前記インバータ回路を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記ロータ位置検出手段の出力信号とキャリヤ信号よりロータ位置電気角を演算し、前記ロータ位置電気角に応じて前記直流ブラシレスモータの電流を前記永久磁石の磁束に対応した電流成分と前記永久磁石の磁束に対応した電流成分と直角関係となるトルクに対応した電流成分に分解し、前記直流ブラシレスモータの制御行程に応じて前記磁束に対応した電流成分と前記トルクに対応した電流成分をそれぞれ制御するようにし、前記直流ブラシレスモータの低速回転時に前記磁束に対応した電流成分をほぼ零となるように制御し、前記直流ブラシレスモータの高速回転時に前記磁束に対応した電流成分を負の方向に増加させるようにしたものであり、直流ブラシレスモータのモータ電流を検出して、磁束に対応した電流成分とトルクに対応した電流成分に分解してベクトル制御することで、低速回転ではトルクに対応した電流成分をほぼ零となるようにして最大効率で制御し、高速回転では磁束に対応した電流成分を負の方向に増加させて弱め界磁制御を行うことにより電流を大きくして最大トルク制御を行うことで、直流ブラシレスモータのトルク−回転数特性を変えることができ、定トルク制御が可能となり、高速回転時のトルクアップ、あるいは、低速回転時の効率改善による最大効率運転が可能となるので、直流ブラシレスモータを小型化できるとともに省エネルギーを実現することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、制御手段は、直流ブラシレスモータの回転起動時に前記直流ブラシレスモータの回転を制御する起動制御手段を備え、前記直流ブラシレスモータの回転起動時には前記直流ブラシレスモータへの印加電圧を直接制御し、その後、回転数に応じて永久磁石の磁束に対応した電流成分と前記永久磁石の磁束と直角関係となるトルクに対応した電流成分をそれぞれ制御するようにしたものであり、電流フィードバック制御への移行を滑らかにして回転数の異常上昇を抑えるだけではなく、電流検出手段に低価格の交流電流トランスを使用することができるので、高性能低価格のモータ駆動装置を実現できる。
【0010】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0011】
(実施例1)
図1に示すように、交流電源1は、整流回路2に交流電力を加え、整流回路2は整流器20とコンデンサ21により直流電力に変換し、直流電圧をインバータ回路3に加える。
【0012】
インバータ回路3は、6個のパワースイッチング半導体と逆並列ダイオードよりなる3相フルブリッジインバータ回路により構成し、通常、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)と逆並列ダイオードおよびその駆動回路と保護回路を内蔵したインテリジェントパワーモジュール(以下、IPMという)で構成している。インバータ回路3の出力端子にモータ4を接続し、撹拌翼(図示せず)または洗濯兼脱水槽(図示せず)を駆動する。
【0013】
モータ4は直流ブラシレスモータにより構成し、回転子を構成する永久磁石と固定子との相対位置(回転子位置)をロータ位置検出手段4aにより検出する。ロータ位置検出手段4aは、通常、3個のホールICにより構成し、電気角60度ごとの位置信号を検出する。電流検出手段5は、モータ4の相電流Iu、Iv、Iwを検出するもので、通常は直流電流を含む低周波数から測定可能な直流電流トランスを用いる。しかし、後述するように、交流電流トランスでも検出可能である。また、3相モータの場合、2相の電流を求め、キルヒホッフの法則(Iu+Iv+Iw=0)より残りの1相を求める方法が一般的である。
【0014】
制御手段6は、インバータ回路3を制御するもので、マイクロコンピュータと、マイクロコンピュータに内蔵したインバータ制御タイマー(PWMタイマー)、高速A/D変換回路、メモリ回路(ROM、RAM)等より構成し、ロータ位置検出手段4aの出力信号より電気角を検知する電気角検知手段60と、電流検出手段5の出力信号と電気角検知手段60の信号より磁束に対応した電流成分Idとトルクに対応した電流成分Iqに分解する3相/2相dq変換手段61と、ロータ回転数を検知する回転数検知手段62と、静止座標系から回転座標系に変換、あるいは逆変換するに必要な正弦波データ(sin、cosデータ)を格納する記憶手段63と、磁束に対応した電圧成分Vdとトルクに対応した電圧成分Vqを3相モータ駆動制御電圧vu、vv、vwに変換する2相/3相dq逆変換手段64と、3相モータ駆動制御電圧vu、vv、vwに応じてインバータ回路3のIGBTのスイッチングを制御するPWM制御手段65より構成される。
【0015】
さらに、洗い行程、あるいは脱水行程に応じてモータ4の起動、回転停止、および制動等を制御する行程制御手段66と、回転数検知手段62の出力信号に応じてモータ5の回転数を制御する回転数制御手段67と、行程制御手段66と回転数制御手段67からのd軸(direct−axis)電流設定信号Ids、q軸(quadrature−axis)電流設定信号Iqsと、3相/2相dq変換手段61より演算したIdとIqを比較しモータ電流を制御するための磁束に対応した電圧成分Vdとトルクに対応した電圧成分Vqを演算するモータ電流制御手段68と、布量検知手段69とより構成される。
【0016】
トルクに対応したq軸電流Iqが設定値Iqsとなるようにフィードバック制御することにより定トルク制御が可能となる。しかし、回転数が上昇するとモータ誘起電圧が上昇してトルク電流Iqが増加しなくなるので、回転数に応じてd軸電流を増加させるとq軸電流も増加させることができ、トルクを増加させることができる。
【0017】
図2は各部の波形関係を示し、ロータ位置検出手段4aの出力信号H1、H2、H3のエッジ信号は60度ごとに変化して、各部状態信号より360度を6分割した角度が判別できる。信号H1がローからハイとなるハイエッジを基準電気角0度として示し、モータ4のU相巻線誘起電圧Ecは、基準信号H1から30度遅れた波形となる。U相モータ電流Iuとモータ誘起電圧Ecの位相を同じにすると最大効率が得られる。モータ誘起電圧Ecがq軸と同等軸となり、d軸は90度遅れている。q軸電流はモータ誘起電圧位相と同相なのでトルク電流と呼ばれる。
【0018】
図2において、U相モータ電流Iuは、U相巻線誘起電圧Ecよりわすがに進んで、モータ印加電圧VuはU相巻線誘起電圧Ecより30度進んだ波形を示す。vcはPWM制御手段65内で生成される鋸歯状波形のキャリヤ信号で、vuは正弦波状のU相制御電圧でキャリヤ信号vcとU相制御電圧vuを比較したPWM信号uをPWM制御手段65内で発生させ、インバータ回路3のU相上アームトランジスタの制御信号として加える。ckはキャリヤ信号vcの同期信号で、キャリヤカウンタがカウントアップしてオーバーフローしたときの割込信号である。
【0019】
モータ3のロータ磁石軸とステータの磁束軸が一致した電気角をd軸として基準電気角0度として静止座標系から回転座標系への座標変換、すなわち、dq変換を行うので、電気角検知手段60は、ロータ位置検出手段4aの出力信号H1、H2、H3より30度、90度、150度等の電気角を検知し、60度毎以外は推定により電気角θを求める。
【0020】
一般的に、磁束に対応した電流成分をd軸電流Idと呼び、永久磁石の磁束と界磁の磁束が同軸上で永久磁石が界磁に吸引された状態なのでトルクは零となる。また、d軸から電気角で90度の角度で誘起電圧位相と同じ位相となりトルク最大となる軸をq軸と呼び、トルクに対応した電流成分なのでq軸電流Iqと呼ぶ。さらに、d軸電流を負の方向に増加させるとd軸上の界磁磁束を弱めることと等価となるので弱め界磁制御と呼ばれる。また、d軸電流とq軸電流に分解してそれぞれ独立に制御するのでベクトル制御と呼ばれる。
【0021】
3相/2相dq変換手段61は、モータ電流Iu、Iv、Iwを(数1)によりd軸電流Idとq軸電流Iqに変換するもので、電気角θに対応して検出したモータ電流瞬時値よりId、Iqを演算する。
【0022】
【数1】
【0023】
記憶手段63には図3に示すsinθとcosθのデータを記憶しているので、電気角データに対応したデータを呼び出して積和演算を行うことにより、d軸電流Idとq軸電流Iqに分解できる。電気角θの検知とモータ電流瞬時値の検出はキャリヤ信号に同期して行うもので、後ほどフローチャートに従い詳細な説明を行う。
【0024】
回転数検知手段62は、ロータ位置検出手段4aの出力基準信号H1よりモータ回転数を検知し、回転数信号を行程制御手段66、回転数制御手段67、および布量検知手段69に加える。行程制御手段66は、モータ3の起動制御と回転数の設定、および回転数に応じたd軸電流の設定を行い、回転数制御手段67に回転数設定信号Nsを加え、モータ電流制御手段68にd軸設定信号Idsを加える。
【0025】
回転数制御手段67は、検知回転数Nと回転数設定信号Nsを比較する回転数比較手段67aと、回転数Nと設定回転数Nsとの誤差信号ΔNと、回転数の変化率(加速度)に応じてq軸電流設定値Iqsを制御するトルク電流設定手段67bより構成し、モータ4のトルクに対応したq軸電流Iqが設定値Iqsとなるように制御する。
【0026】
モータ電流制御手段68は、3相/2相dq変換手段61の出力信号Iq、Idと設定信号Iqs、Idsをそれぞれ比較して制御電圧信号Vq、Vdを出力するもので、q軸電流比較手段68a、q軸電圧設定手段68b、d軸電流比較手段68c、d軸電圧設定手段68dより構成し、q軸電流とd軸電流をそれぞれ制御する電圧信号Vq、Vdを生成する。
【0027】
2相/3相dq逆変換手段64は、電圧信号Vq、Vdより3相モータ駆動制御電圧vu、vv、vwを(数2)より演算するもので、キャリヤ信号に同期して、電気角検知手段60により検知した電気角θに対応した正弦波状の信号をPWM制御手段に加える。記憶手段63に記憶したsinθ、cosθの積和演算の方法は、3相/2相dq変換手段61の演算とほぼ同じである。
【0028】
【数2】
【0029】
上記構成において動作を説明する。図4は、本発明による洗い行程のフローチャートで、ステップ100より洗い行程が開始し、ステップ101にて洗い行程の各種初期設定を行い、つぎにステップ102に進んで洗濯兼脱水槽内の布量検知を行う。布量検知の方法は、通常、モータ4により撹拌翼を駆動してモータ4の回転数の立ち上がり速度、あるいは、モータ4駆動停止後のモータ4の惰性回転数を検知することにより布量を検知する。
【0030】
つぎに、ステップ103に進んで布量に応じた水位、水流等を設定し、ステップ104に進んで給水弁(図示せず)を駆動し、つぎにステップ105に進んで洗濯兼脱水槽内の水位が設定水位に達したかどうか判定する。設定水位に達するとステップ106に進んで給水弁をオフし、達しなければ給水弁をオンしつづける。
【0031】
ステップ107より撹拌行程に入り、ステップ107にて正転か反転かのフラグを判定し、正転ならばステップ108に進んでモータ正転駆動を行い、反転ならば、ステップ109に進んでモータ反転駆動を行う。モータ駆動の詳細フローチャートについては図6のモータ駆動サブルーチンで説明する。
【0032】
モータ駆動サブルーチンを実行して所定時間撹拌翼を回転させた後、ステップ110に進んで正反転フラグを制御し、つぎにステップ111に進んで所定時間モータ4を停止させた後、ステップ112に進んで洗い行程が終了したかどうか判定し、洗い行程終了ならば次行程に進み、終了しなければステップ107に戻る。
【0033】
図5は脱水行程のフローチャートで、ステップ120より脱水行程が開始し、ステップ121は脱水行程の最大設定回転数Nsmax、あるいは、脱水回転数の立ち上げ速度等の各種初期設定を行い、つぎにステップ122に進んで回転数設定を行い、時間とともに設定回転数を高くする制御を行う。
【0034】
つぎに、ステップ123に進んで、図6に示すモータ駆動サブルーチンを実行し、ステップ124にてモータ4の設定回転数Nsが最大値Nsmaxに達したかどうか判定し、最大設定値Nsmaxに達するとステップ125に進んでモータ回転数Nが最大設定値Nsmaxとほぼ等しくなっているかどうか判定し、回転数Nが所定回転数以内に達しなければ、ステップ126に進んでd軸電流設定値Idsを負の方向に増加させステップ127に進み、モータ回転数Nと最大設定値Nsmaxがほぼ等しければステップ126を実行せずにステップ127へジャンプする。
【0035】
ステップ127は脱水行程の終了判定で、終了ならばステップ128に進んで制動行程を行う。制動行程128は、モータ駆動サブルーチンの中でトルク指令を負にするだけでよい。すなわち、q軸電流を負に設定すればモータ4はブレーキ運転になる。ただし、適当なd軸電流を設定しないと発電エネルギーが直流電源側に回生して高電圧直流電圧が発生し、整流回路2とインバータ回路3のパワー半導体を破壊する。
【0036】
図6はモータ駆動サブルーチンのフローチャートで、ステップ200よりモータ駆動サブルーチンが開始する。ステップ201はサブルーチン実行の最初に実行する初期設定で、メインルーチンからのパラメータの受け渡しと各種設定を実行し、つぎにステップ202に進んで回転起動制御を行う。ステップ201、202は最初に一回だけ実行する。
【0037】
起動制御は、回転数フィードバック制御ができない起動時に、所定のモータ印加電圧に設定して120度通電するものであり、低いモータ印加電圧から高い電圧まで時間経過とともに電圧を上昇させるソフトスタートを行う。
【0038】
つぎに、ステップ203に進んでキャリヤ信号割込の有無を判定する。キャリヤ信号割込とは、PWM制御手段65のキャリヤカウンタがオーバーフローすると割込信号ckを発生させるもので、割込信号ckが発生するとステップ204に進んでキャリヤ信号割込サブルーチンを実行する。
【0039】
図7には、キャリヤ信号割込サブルーチンの詳細フローチャートを示し、ステップ300よりサブルーチンが開始し、ステップ301にて割込信号ckをカウントする。つぎにステップ302に進んでロータ位置電気角θを演算する。ロータ位置信号θは、別途求めたキャリヤ信号1周期当たりの電気角Δθとキャリヤカウンタのカウント値kを掛けた値k・Δθを、ロータ位置検出手段4aより検知できる60度毎の電気角φを加えることで推定する。
【0040】
モータ4を8極、キャリヤ周波数を15.6kHz、回転数を900r/mとするとモータ駆動周波数は60Hzとなり、電気角60度内のキャリヤカウンタカウント値kは約43となる。よって、Δθは約1.4度となる。モータ回転数が低い程、電気角60度内のカウント値kは高くなり演算上の電気角検知分解能は向上するので、回転数が低く精度が要求される場合でも問題はないことがわかる。
【0041】
つぎに、ステップ303に進んでモータ電流Iu、Ivを検出する。電流検出1回ではノイズが含まれる可能性があるので、ステップ304に進んで再度検出し、ステップ305にて平均値を求めてノイズを除去し、Iw=−(Iu+Iv)よりモータ電流Iwを演算する。
【0042】
つぎに、ステップ306に進んで電気角θとモータ電流より、(数1)に示した演算を行い、3相/2相dq変換を行い、d軸電流Id、q軸電流Iqを求める。つぎにステップ307に進んでId、Iqをメモリし、別途回転数制御データとして用いる。
【0043】
つぎに、ステップ308に進んでd軸制御電圧Vd、q軸制御電圧Vqを呼び出し、ステップ309に進んで数式2に従い2相/3相dq逆変換を行い、3相制御電圧vu、vv、vwを求める。この逆変換は、ステップ306と同じように記憶手段63の電気角に対応したsinθ、cosθデータを用い、積和演算を高速で行う。つぎに、ステップ310に進んで3相制御電圧vu、vv、vwに対応したPWM制御を行い、ステップ310に進んでサブルーチンをリターンする。
【0044】
PWM制御は、図2でも説明したように、U相、V相、W相各相に対応して、鋸歯状波(または三角波)のキャリヤ信号と制御電圧vu、vv、vwを比較してインバータ回路3のIGBTオンオフ制御信号を発生させ、モータ4を正弦波駆動するもので、上アームトランジスタと下アームトランジスタの信号は逆転された波形で、上アームトランジスタの導通比を増加すると出力電圧は正電圧が増加し、下アームトランジスタの導通比を増加させると出力電圧は負電圧が増加する。導通比を50%にすると出力電圧は零となる。
【0045】
電気角θに対応して制御電圧を正弦波状に変化させると正弦波状の電流が流れる。正弦波駆動の場合、トランジスタの導通比を最大値100%にしたとき、出力電圧は最大となり変調度Amは100%で、導通比の最大値を50%にした時、出力電圧は最低となり変調度Amは0%と呼ぶ。
【0046】
図6に戻って、キャリヤ信号割込サブルーチンを実行した後、ステップ205に進み、位置信号割込の有無を判定する。位置信号H1、H2、H3のいずれかの信号が変化すると割込信号が発生し、ステップ206に進んで図8に示した位置信号割込サブルーチンを実行する。図2に示すように、電気角60度ごとに割込信号が発生する。
【0047】
ステップ400より位置信号割込サブルーチンが開始し、ステップ401に進んで位置信号H1、H2、H3を入力し、つぎにステップ402に進んで位置信号よりロータ電気角θcを検出する。つぎに、ステップ403に進んでキャリヤ信号割込サブルーチンでカウントしているカウント値kをkcにメモリし、ステップ404に進んでカウント値kをクリヤし、ステップ405に進み、電気角60度間のキャリヤカウンタカウント値kcより1キャリヤの電気角Δθを演算する。
【0048】
つぎに、ステップ406に進んで基準位置信号H1による割込信号かどうかを判定し、基準位置信号割込ならばステップ407に進んで回転周期測定タイマーのカウント値Tを周期Toとしてメモリし、ステップ408に進んでタイマーTをクリヤし、ステップ409に進んでモータ回転数Nを演算する。つぎに、ステップ410に進んで回転周期測定タイマーのカウントを開始させ、ステップ411に進んでサブルーチンをリターンする。
【0049】
回転周期測定タイマーの検知分解能を8bit精度にするとクロックは64μsとなりキャリヤ信号をクロックに使用できるが、回転制御性能を向上するためには回転周期検知分解能を向上させる必要があり、クロックの周期は1〜10μsに設定する必要がある。この場合には、マイクロコンピュータのシステムクロックを分周してクロックに使用する。
【0050】
図6において、位置信号割込サブルーチン206を実行した後、ステップ207に進み回転数制御サブルーチンを実行する。回転数制御サブルーチンの詳細は図9に示す。
【0051】
図9において、ステップ500より回転数制御サブルーチンが開始し、ステップ501にてモータ回転数Nを呼び出し、ステップ502に進んで回転数に応じたd軸電流設定値Idsを設定する。モータ回転数とd軸電流−Idsとの関係は、図10に示す関係で制御するもので、回転数が低い場合にはd軸電流設定値−Idsは零に設定し、所定回転数以上で回転数に応じて負の方向にIdsを増加させる。
【0052】
ここでのモータ回転数は検知回転数でも、設定回転数でもよいが、設定回転数Nsに応じてd軸電流設定値Ids負の方向に増加させる方が制御安定性がよい。つまり、検知回転数に応じて−Idsを増加させると、回転数が増加するに従い−Idsが増加し、−Idsが増加すると回転数が増加するので負荷が軽い場合には回転数制御できなくなる恐れがある。
【0053】
つぎに、ステップ503に進んで3相/2相dq変換手段61より求めたd軸電流Idを呼び出し、ステップ504にてIdとIdsの大小比較判定を行い、d軸電流Idが設定値Idsよりも大きければステップ505に進んでd軸制御電圧Vdを減らし、d軸電流Idが設定値Idsよりも小さければステップ506に進んでd軸制御電圧Vdを増やす。
【0054】
つぎに、ステップ507に進んで3相/2相dq変換手段61より求めたq軸電流Iqを呼び出し、ステップ508にてIqとIqsの大小比較判定を行い、q軸電流Iqが設定値Iqsよりも大きければステップ509に進んでq軸制御電圧Vqを減らし、q軸電流Iqが設定値Iqsよりも小さければステップ510に進んでq軸制御電圧Vqを増やす。つぎに、ステップ511に進んで演算されたd軸制御電圧Vd、q軸制御電圧Vqをそれぞれメモリし、ステップ512に進んでサブルーチンをリターンする。
【0055】
d軸電流Id、q軸電流Iqは、ほぼキャリヤ信号ごとに変換するので、トルクリップルも含めて変動が大きい。変換したd軸電流Id、q軸電流Iqと設定値Ids、Iqsをキャリヤ毎に比較判断制御すると変動要素が大きく制御が安定しないので、平均化するなどの積分要素を加える必要がある。
【0056】
よって、回転制御サブルーチンは、図6に示すようにキャリヤ信号割込サブルーチン、あるいは、位置信号割込サブルーチンの中で実行せず、モータ駆動制御の中で独立に実行させる。ただし、回転制御の応答速度を速めるために、位置信号割込サブルーチンの中で行う方法も考えられるが、回転数が低い場合には逆に応答が遅くなる欠点がある。
【0057】
図10に示すように、設定回転数に応じてd軸電流設定値−Idsを増加させると、高速回転時において弱め界磁制御となり、モータ電流を増加させてトルクを増加させることができる。特に、脱水高速回転時にd軸電流設定値−Idsを増加させると脱水回転数を高く設定することができ、脱水率を高くすることができる。
【0058】
また、洗い撹拌運転時においても回転数を高く設定する場合には、d軸電流設定値−Idsを増加させると、高回転数においてトルクを増加させることができ、布量が多い場合でもトルクを大きくすることができ、洗浄率を高くすることができる。
【0059】
このようにすると、低速回転領域ではd軸電流設定値Idsをほぼ零に設定して制御するので最大効率で運転でき、高回転領域でd軸電流設定値−Idsを大きくして高トルク運転するので、脱水運転、あるいは、洗い運転においてモータ効率を上昇することができる。
【0060】
図11は、布量に応じて、回転数に対応するd軸電流設定値−Idsを変える場合を示し、曲線Aは布量検知手段69による判定結果が大の場合、曲線Bは布量が小と判定した場合である。布量が多い場合には、高トルクが必要なので、高回転数でd軸電流設定値−Idsを増加し、布量が少ない場合には高トルクは必要なく、d軸電流設定値−Idsの増加率を減らしてトルクを減らし布傷みを減少し、かつ、モータ効率を向上することができる。
【0061】
特に、一家庭における日常の洗濯布量は2〜4kgの範囲なので、d軸電流設定値−Idsを減らすことにより、高効率でモータ4を回転制御することができ、モータ4の発熱を減らして省エネルギー化ができる。
【0062】
図12は、モータ電流Imをd軸電流とq軸電流に分解したベクトル図で、d軸電流を負の方向に増加させた弱め界磁制御、いわゆる進角制御を示す。−Ids、Iqsはベクトル制御のそれぞれの設定値である。q軸電流を負に設定するとブレーキとなり、一般的に、Iqが負で、Idが正の場合は、直流電源側に発電エネルギーが回生される回生ブレーキとなり、Iq、Idが負の場合には、モータ内部抵抗で発電エネルギーが消費されるダイナミックブレーキとなる。
【0063】
よって、d軸電流とq軸電流に分解してIds、Iqsを適当に設定してベクトル制御を行うことによりブレーキ制御と発電エネルギーの制御が容易となる特徴がある。
【0064】
(実施例2)
図13に示すように、制御手段6’は、上記実施例1の制御手段6に、起動制御手段70と、変調度制御手段71と、電圧制御手段72を追加している。
【0065】
起動制御手段70はモータ駆動起動時に各種初期値の設定、ソフトスタートからフィードバック制御への切換を行うもので、起動時にはモータ4に所定の電圧を印加し、回転起動してから所定回転、あるいは、所定電気角回転してからフィードバック制御を行う。変調度制御手段71はモータ起動時、モータ印加電圧の変調度Amとモータ誘起電圧Ecと印加電圧の位相θaを直接制御する。電圧設定手段72は、起動時にPWM制御手段65への電圧制御信号Vu、Vv、Vwを直接制御するものである。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0066】
上記構成において動作を説明する。図14は、本発明による起動制御サブルーチンで、q軸電流Iq、d軸電流Idを検知してフィードバック制御するまでの制御内容を示し、図6のステップ202に示す起動制御サブルーチンと同じ位置におかれる。
【0067】
ステップ600より起動制御サブルーチンが開始し、ステップ601にて初期印加電圧等の各種初期設定を行い、つぎにステップ602に進んでロータ1回転内の処理かロータ1回転以上の処理か判別し、1回転内ならばステップ603に進み、ロータ位置検出手段4aの信号により120度通電と呼ばれる方形波駆動を行う。回転起動前後には60度ごとの位置信号間の位置推定が困難なため、120度通電の方がトルクを大きくできるためである。
【0068】
つぎに、ロータ1回転以上ならばステップ604に進んで正弦波駆動設定し、ステップ605に進みロータ位置信号に対応した正弦波出力出力電圧を印加する。位置信号と出力電圧のタイミングは、図2に示す波形関係で、モータ誘起電圧Ecとほぼ同じか、わずかに進んでも、電気角θaは30度以内の電圧波形を強制的に印加する。
【0069】
つぎに、ステップ606に進んでキャリヤ信号割込の有無を判定し、割込信号有ならばステップ607に進んでキャリヤ信号割込サブルーチンを実行し、割込信号がなければステップ608に進んで位置信号割込の有無を判定し、割込信号有ならばステップ609に進んで位置信号割込サブルーチンを実行し、割込信号がなければステップ610に進んで回転数が所定回転数N1に達したかどうか判定する。
【0070】
所定回転数N1に達しなければステップ611に進んでトランジスタ導通比を増加させ、正弦波変調度を大きくするか、120度通電の場合は、トランジスタ通電比を大きくしてモータ印加電圧を増加させる。所定回転数N1以上ならばステップ612に進んでサブルーチンをリターンする。
【0071】
所定回転数以上でベクトル制御を行うようにすると、電流検出手段5の周波数特性を直流成分まで広げる必要がなく、低価格の交流電流トランスを使用できるようになり、直流電流トランスに比べて大幅な価格低減が可能となる。また、ソフトスタートにより滑らかな起動電流制御が可能となるので、過度応答による直流成分がほとんどなくなり、交流電流トランスによりd軸電流、q軸電流がほぼ正確に検出できるようになる。
【0072】
ステップ607のキャリヤ信号割込サブルーチンは、図7とほぼ同じであり、ステップ308とステップ308は不要である。このとき、キャリヤ信号ごとにロータ位置電気角を推定し、3相/2相dq変換を行い、d軸電流、q軸電流を求め、データをメモリする。モータ誘起電圧ECと2相/3相dq逆変換後の出力電圧がほぼ同相となるVd、Vqに設定できるならば、そのままフローチャートを使用できる。また、ステップ609の位置信号割込サブルーチンは、図8に示すフローチャートと同じである。
【0073】
起動制御サブルーチンリターン後に、ベクトル制御に移行した後の制御は、上記実施例1に示した制御内容と同様であり、回転数に応じてd軸電流を制御する。3相/2相dq変換して求めたd軸電流、q軸電流を用いてベクトル制御に移行する。d軸電流、q軸電流の変換はキャリヤ周波数毎に行うことができるが、変動要素が大きいので少なくとも電気角1サイクル(360度)は必要である。
【0074】
本実施例では、所定回転数まで上昇してから起動制御サブルーチンを抜ける例を示したが、正弦波駆動に移行してから電気角360度以降にベクトル制御に移行すると制御応答速度を高くすることができ、また、ベクトル制御の特徴をより引き出せる。
【0075】
120度通電から正弦波への移行を電気角にして360度の2倍に設定し、その後、一定変調度正弦波駆動からベクトル制御への移行を360度に設定すると、360度の3倍の電気角でベクトル制御に移行できる。このときの制御単位は電気角となり、8極の直流ブラシレスモータの場合、電気角360度の4倍でロータ1回転なので、3/4回転でベクトル制御への移行が可能であり、起動時に高速で回転制御が可能となる。
【0076】
60度ごとの割込信号により回転数推定を行うとさらに高速の応答制御が可能となるが、ホールICの位置ずれによる回転数誤差が大きくなるので、基準のホールICを用いた回転数演算、すなわち、電気角360度毎の回転数検知が誤差が少なく優れている。
【0077】
以上述べた如く本発明の特徴は、直流ブラシレスモータのモータ電流を検出して、磁束に対応した電流成分とトルクに対応した電流成分に分解してベクトル制御するものであり、低速回転ではトルクに対応した電流成分を主として制御して最大効率で制御し、高速回転では磁束に対応した電流成分を負の方向に増加させて弱め界磁制御を行うことにより電流を大きくして最大トルク制御を行うことによりモータ特性を向上させ、洗濯運転の効率を高めることができ、モータ4の小型化が可能となる。
【0078】
特に、洗濯機の撹拌翼を駆動する場合は、流体負荷に近いので回転数が増加するほどトルクが増大し、従来の制御では高回転で撹拌翼が停止する場合があったが、ベクトル制御により高回転でもトルクを出せるので洗浄率を高めることができる。また、脱水運転においても高回転で洗濯兼脱水槽を回転できるので、小型のモータでも脱水率を高めることができる。
【0079】
また、モータ回転起動時に、所定電圧を印加してモータ電流より磁束に対応した電流成分とトルクに対応した電流成分に分解し、所定回転数あるいは所定回転角度に達した後、ベクトル制御による電流フィードバック制御に移行すれば、滑らかなトルク制御が可能となり、回転数制御のオーバーシュートや異常回転を減らすことができ、衣類の布傷みを減らすことができる。
【0080】
また、電流検出手段5に交流電流トランスを使用でき、低価格の洗濯機のモータ駆動装置を実現できる。
【0081】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1に記載の発明によれば、交流電源と、前記交流電源に接続した整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動され撹拌翼あるいは洗濯兼脱水槽を駆動するとともに回転子が永久磁石から構成された直流ブラシレスモータと、前記直流ブラシレスモータの電気角60度ごとのロータ位置を検出するロータ位置検出手段と、前記直流ブラシレスモータの電流を検出する電流検出手段と、前記インバータ回路を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記ロータ位置検出手段の出力信号とキャリヤ信号よりロータ位置電気角を演算し、前記ロータ位置電気角に応じて前記直流ブラシレスモータの電流を前記永久磁石の磁束に対応した電流成分と前記永久磁石の磁束に対応した電流成分と直角関係となるトルクに対応した電流成分に分解し、前記直流ブラシレスモータの制御行程に応じて前記磁束に対応した電流成分と前記トルクに対応した電流成分をそれぞれ制御するようにし、前記直流ブラシレスモータの低速回転時に前記磁束に対応した電流成分をほぼ零となるように制御し、前記直流ブラシレスモータの高速回転時に前記磁束に対応した電流成分を負の方向に増加させるようにしたから、直流ブラシレスモータのトルク−回転数特性を変えることができ、定トルク制御が可能となり、弱め界磁制御による直流ブラシレスモータの高速回転時のトルクアップ、および、低速回転時の効率改善による最大効率運転が可能となるので、直流ブラシレスモータを小型化できるとともに省エネルギーを実現することができる。
【0082】
また、請求項2に記載の発明によれば、制御手段は、直流ブラシレスモータの回転起動時に前記直流ブラシレスモータの回転を制御する起動制御手段を備え、前記直流ブラシレスモータの回転起動時には前記直流ブラシレスモータへの印加電圧を直接制御し、その後、回転数に応じて永久磁石の磁束に対応した電流成分と前記永久磁石の磁束と直角関係となるトルクに対応した電流成分をそれぞれ制御するようにしたから、電流フィードバック制御への移行を滑らかにして回転数の異常上昇を抑えるだけではなく、電流検出手段に低価格の交流電流トランスを使用することができるので、高性能低価格のモータ駆動装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の洗濯機のモータ駆動装置のブロック図
【図2】 同洗濯機のモータ駆動装置のタイムチャート
【図3】 同洗濯機のモータ駆動装置の制御手段の記憶手段の電気角に対応するメモリデータを示す図
【図4】 同洗濯機のモータ駆動装置の洗い行程のフローチャート
【図5】 同洗濯機のモータ駆動装置の脱水行程のフローチャート
【図6】 同洗濯機のモータ駆動装置のモータ駆動サブルーチンのフローチャート
【図7】 同洗濯機のモータ駆動装置のキャリヤ信号割込サブルーチンのフローチャート
【図8】 同洗濯機のモータ駆動装置の位置信号割込サブルーチンのフローチャート
【図9】 同洗濯機のモータ駆動装置の回転数制御サブルーチンのフローチャート
【図10】 同洗濯機のモータ駆動装置のモータ回転数とd軸電流設定値Idsの関係図
【図11】 同洗濯機のモータ駆動装置の布量に応じたモータ回転数とd軸電流設定値Idsの関係図
【図12】 同洗濯機のモータ駆動装置のモータ電流をd軸電流とq軸電流に分解したベクトル図
【図13】 本発明の第2の実施例の洗濯機のモータ駆動装置のブロック図
【図14】 同洗濯機のモータ駆動装置の起動制御サブルーチンのフローチャート
【符号の説明】
1 交流電源
2 整流回路
3 インバータ回路
4 モータ
4a ロータ位置検出手段
5 電流検出手段
6 制御手段
Claims (2)
- 交流電源と、前記交流電源に接続した整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動され撹拌翼あるいは洗濯兼脱水槽を駆動するとともに回転子が永久磁石から構成された直流ブラシレスモータと、前記直流ブラシレスモータの電気角60度ごとのロータ位置を検出するロータ位置検出手段と、前記直流ブラシレスモータの電流を検出する電流検出手段と、前記インバータ回路を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記ロータ位置検出手段の出力信号とキャリヤ信号よりロータ位置電気角を演算し、前記ロータ位置電気角に応じて前記直流ブラシレスモータの電流を前記永久磁石の磁束に対応した電流成分と前記永久磁石の磁束に対応した電流成分と直角関係となるトルクに対応した電流成分に分解し、前記直流ブラシレスモータの制御行程に応じて前記磁束に対応した電流成分と前記トルクに対応した電流成分をそれぞれ制御するようにし、前記直流ブラシレスモータの低速回転時に前記磁束に対応した電流成分をほぼ零となるように制御し、前記直流ブラシレスモータの高速回転時に前記磁束に対応した電流成分を負の方向に増加させるようにした洗濯機のモータ駆動装置。
- 制御手段は、直流ブラシレスモータの回転起動時に前記直流ブラシレスモータの回転を制御する起動制御手段を備え、前記直流ブラシレスモータの回転起動時には前記直流ブラシレスモータへの印加電圧を直接制御し、その後、回転数に応じて永久磁石の磁束に対応した電流成分と前記永久磁石の磁束と直角関係となるトルクに対応した電流成分をそれぞれ制御するようにした請求項1記載の洗濯機のモータ駆動装置。
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