JP4101393B2 - インクジェット記録方法、該方法に用いる水性インク及び紙料 - Google Patents

インクジェット記録方法、該方法に用いる水性インク及び紙料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録方法により形成された画像を容易に消去し、繰り返し被記録材を使用することができるインクジェット記録方法並びに該方法に用いる水性インク及び被記録材に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体状のインクをノズルから吐出させて画像の記録を行うインクジェット記録方法は、普通紙への印字が可能なこと、カラー化への対応が容易なこと、駆動時の騒音、消費電力が低いことなどから、コンピューターで作成した文書や画像の出力用プリンターとして近年急速に普及しつつある。一方、通常インクジェット記録に被記録材として用いられる紙は木材から得られるパルプを原料としており、紙の大量消費は環境破壊につながるため、一度記録に用いた紙を再度利用できるようにすることが急務となっている。
【0003】
従来、一般のインクジェットプリンターには水を主成分とする水性インクが用いられてきた。水性インクによって印字した被記録材を再生するには、不要になったこれらの被記録材を回収し、一旦パルプの状態まで叩解したり、再溶融したりして再利用する方法が一般的である。しかしながら、この方法では再生のためのエネルギー効率が悪く、再生された製品は新しい原料を用いるよりも割高になってしまうという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の問題を解決する方法として、特開平05−16342号公報には近赤外線によって消色する色素を含んだ記録液を用いて記録物を再利用する方法が提案されている。しかし、この色素は薄青色であるため、オフィスにおいてインクジェットプリンターで一般的に作成する書類には適さない。また、消色後も被記録材の画像形成部にビヒクル成分が残存するため、被記録材の消色部が黄変すること、機密性の高い書類には使用できないことなどの問題がある。特開平07−133451号公報には、ホットメルト型インクジェットプリンターで画像形成し、この記録紙に剥離液を浸含させた後、被記録材上の画像を剥離する方法が開示されている。この場合には記録材上に形成された画像をそのまま除去することができる。しかし、ホットメルト型インクはビヒクルの主成分が室温で固体の樹脂であるため、記録材への浸透性が高い水性インクを用いた記録物にこの方式をそのまま適用することは困難であった。
【0005】
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、上述のような問題がなく、インクジェット記録による画像を容易に消去でき、しかも、繰り返し使用することができる被記録材とすることができるインクジェット記録方法、該記録方法に用いるインク及び被記録材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、第一に、水性インクを紙料上に吐出して記録を行うインクジェット記録方法において、着色剤と、共役ジエン系化合物とビニル系化合物の共重合体からなる樹脂が水中に分散されたエマルジョンを含有する水性インクを用いて紙料上に画像を形成した後、該画像に機械的せん断力により該画像を除去し該紙料を再度利用するインクジェット記録方法であり、上記水性インクの樹脂が画像定着温度に対して30℃以上低いガラス転移温度(Tg)または最低成膜温度を有することを特徴とするインクジェット記録方法が提供される。
【0009】
に、上記第一記載したインクジェット記録方法における水性インクが、25℃における粘度が8mPa・s以下であることを特徴とする水性インクが提供される。
【0010】
に、上記第一記載したインクジェット記録方法における水性インクが、界面活性剤の存在下で共役ジエン系化合物とビニル系化合物を共重合して得られ、かつ、ガラス転移温度または最低成膜温度が画像定着温度に対して30℃以上低い樹脂を含有していることを特徴とする水性インクが提供される。
【0011】
に、上記第一に記載した記載のインクジェット記録方法における紙料が、C.S.F.200ml以下のパルプ繊維から形成され、かつ、該水性インク中の着色剤より小さな径の多孔質の表面を有することを特徴とする紙料が提供される。
【0012】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明者らは、上記課題について研究した結果、着色剤と、樹脂が水中に分散するエマルジョンを含有するインクを用いてインクジェット記録方法により被記録材上に形成した画像に、機械的せん断力を加えることにより、もしくは転写部材を圧着させることによって容易に画像が除去されることを知見した。
【0013】
通常、水性インクで紙に印字を行うと、ビヒクルの浸透に伴って着色剤も紙繊維中に浸透し定着するため、それらを除去することは非常に困難である。本発明では、インク中の成分が紙の表面において着色剤を含んだ皮膜を作り、着色剤の微粒子が紙の孔間に入り込まず表面のみに分布した状態となる。このように、紙表面において形成された、着色剤を含んだ皮膜は、金属、ゴムまたは樹脂製のブレード等を用いて機械的せん断力を加えることにより容易に除去され、あるいはゴムまたは樹脂製の転写部材をローラーなどで皮膜形成部に圧着させ、加熱なしで、もしくは加熱下で転写することによって被記録材上に剥離することができる。
【0014】
また、このインクは、被記録材としてC.S.F.200ml以下のパルプ繊維から形成した、インクジェットインク中の着色剤より小さな径の多孔性の表面を有する紙を用いることによって画像の消去性は更に向上することが分かった。
【0015】
本発明のインクに用いられる樹脂としては、共役ジエン系化合物とビニル系化合物の共重合体であり、エマルジョンの状態で水と共に用いることができ、更に画像定着温度に対して30℃以上低いガラス転移温度または皮膜形成温度を有する樹脂が好ましいこと、共重合体の共役ジエン系化合物の含有比率は40wt%以上、100wt%未満であるが、60〜90wt%であることが好ましい。共重合体中の共役ジエン系化合物の含有比率が40wt%未満である場合には形成された画像の消去性が不十分となる。このような共重合体の例としてはスチレン・ブタジエンゴム(SBR)及びアクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)を挙げることができる。
【0016】
また、本発明のインクは、インクの粘度が8mPa・s以下であることが好ましい、すなわち、インクの粘度が8mPa・sを越える場合はヘッドの目詰まりを起こして安定した吐出ができない。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について説明する。
本発明において使用される顔料としては、有機顔料としてアゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ペリレン系、イソインドレノン系、アニリンブラック、アゾメチン系、ローダミンBレーキ顔料、カーボンブラックなどが挙げられ、無機顔料としては酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、紺青、カドミウムレッド、クロムイエロー、金属粉などが挙げられる。
【0018】
上記顔料の中で特にカラー画像形成に好ましいものとしては、黒インクではファーネスブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック類、アニリンブラック等の有機顔料、銅酸化物、酸化チタン、鉄酸化物等の金属酸化物が挙げられる。イエローインクではアゾ系のC.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42、53、55、81、83、95、97、98、100、101、104、108、108、110、117、120、138、153、174等が、マゼンタインクではピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101、104、105、106、108、112、114、122、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219が、また、シアンインクではC.I.ピグメントブルー1、2、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17:1、56、60、63、銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等を用いることができる。これら着色剤のインク中の含有量は、好ましくは、0.1〜30wt%、好ましくは0.1〜30wt%、より好ましくは1〜15wt%である。
【0019】
本発明に用いられる染料としては、直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料、油溶性染料、反応性染料、蛍光染料等を用いることが可能であり、具体的には、次のようなものが挙げられる。
C.I.アシッド・イエロー17、19、23、25、39、40、42、44、49、50、61、64、76、79、142、
C.I.アシッド・レッド1、8、13、14、18、26、27、35、37、42、52、82、87、89、92、97、106、111、114、115、134、186、249、254、289、
C.I.アシッド・ブルー9、29、45、92、249、
C.I.アシッド・ブラック1、2、7、24、26、94、
C.I.フード・イエロー3、4、
C.I.フード・レッド7、9、14、
C.I.フード・ブラック1、2、
C.I.ダイレクト・イエロー1、12、24、26、33、44、50、86、120、132、142、144、157、
C.I.ダイレクト・レッド1、4、9、13、17、20、28、31、39、80、81、83、89、225、227、
C.I.ダイレクト・オレンジ26、29、62、102、
C.I.ダイレクト・ブルー1、2、6、15、22、25、71、76、79、86、87、90、98、163、165、199、202、
C.I.ダイレクト・ブラック19、22、32、38、51、56、71、74、75、77、154、168、171、
C.I.ベーシック・イエロー1、2、11、13、14、15、19、21、23、24、25、28、29、32、36、40、41、45、49、51、53、63、67、70、73、77、87、91、
C.I.ベーシック・レッド2、12、13、14、15、18、22、23、24、27、29、35、36、38、39、46、49、51、52、54、59、68、69、70、73、78、82、102、104、109、112、
C.I.ベーシック・ブルー1、3、5、7、9、21、22、26、35、41、45、47、54、62、65、66、67、69、75、77、78、89、92、93、105、117、120、122、124、129、137、141、147、155、
C.I.ベーシック・ブラック28、
C.I.リアクティブ・イエロー1、5、11、13、14、20、21、22、25、40、47、51、55、65、67、
C.I.リアクティブ・レッド1、14、17、25、26、32、37、44、46、55、60、66、74、79、96、97、180、
C.I.リアクティブ・ブルー1、2、7、14、15、23、32、35、38、41、63、80、95、
C.I.リアクティブ・ブラック3、4、7、11、12、17、
ニグロシン、
C.I.ソルベント・ブラック3、5、22、23、
C.I.ソルベント・イエロー2、6、14、15、19、21、61、80、
C.I.ソルベント・レッド3、8、24、25、49、81、82、83、84、109、121、
C.I.ソルベント・ブルー11、12、25、35、36、55、73、
など。これらは単独、あるいは複数混合して用いられる。これら着色剤のインク中の含有量は、好ましくは0.1〜10wt%、より好ましくは1〜5wt%である。
【0020】
次に本発明に用いられる界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン・ラノリン・アルコール・ミツロウ誘導体、ポリオキシエチレンアルキルアミン・脂肪酸アミドなどの非イオン性界面活性剤、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシルメチルタウリン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などのアニオン性界面活性剤が挙げられる。
【0021】
また、本発明のインクには、前記成分のほかに、通常、インクジェット記録用のインクに用いられる添加剤、例えば湿潤剤として、また、インク成分の安定剤として、種々の水溶性有機溶媒を用いることができる。具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセロールなどの多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどの多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテルなどの多価アルコールアリールエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクタムなどの含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどのアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノールなどの含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレンなどが、単独あるいは複数混合して用いられる。これら水溶性有機溶媒のインク中の含有量は、好ましくは1〜40wt%、より好ましくは5〜20wt%である。
【0022】
また、表面張力の調整のために、種々の浸透剤を用いることができる。具体的には、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエーテルなどの多価アルコールのアルキル及びアリールエーテル類、フッ素系界面活性剤、エタノール、2−プロパノールなどの低級アルコール類などが、単独あるいは複数混合して用いられる。これら浸透剤のインク中の含有量は、好ましくは0.5〜5wt%、より好ましくは0.5〜2wt%である。
【0023】
また、必要に応じてその他の種々の防腐剤、防黴剤、紫外線吸収剤、光安定剤、pH調整剤、防錆剤を用いることができる。
【0024】
【実施例】
以下に本発明を実施例により具体的に説明する。なお、以下で示す%は重量基準である。
〈インク処方例1〉
まず、顔料を水と界面活性剤の存在下でビーズミルにて分散する。次に水と樹脂を十分に攪拌してエマルジョンとし、顔料分散液、エマルジョン液及び下記処方の成分を攪拌溶解しインクを得た。
カーボンブラック(三菱化学社製、MCF88) 5.0%
スチレン−ブタジエン系ゴム
(平均粒子径0.11μm、固形分50%、Tg−58℃) 20%
ポリオキシエチレンアルキルフェニル硫酸アンモニウム塩 5.0%
グリセロール 5.0%
N−ヒドロキシエチルピロリドン 5.0%
イオン交換水 残量
得られたインクの粘度は3.52mPa・sであった。
【0025】
〈インク処方例2〉
次の処方のインクを上記インク処方例1と同様にして作製した。
カーボンブラック(キャボット社製、REGAL330) 5.0%
スチレン−ブタジエン系ゴム
(平均粒子径0.12μm、固形分50%、MFT<0℃) 20%
ポリオキシエチレンアルキルエーテル 5.0%
グリセロール 5.0%
N−ヒドロキシエチルピロリドン 5.0%
イオン交換水 残量
得られたインクの粘度は3.36mPa・sであった。
【0026】
〈インク処方例3〉
次の処方のインクを上記インク処方例1と同様にして作製した。
カーボンブラック
(キャボット社製、BLACK PEARLS−L) 5.0%
アクリロニトリル−ブタジエン系ゴム
(平均粒子径0.10μm、固形分50%、Tg−41℃) 20%
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル 5.0%
グリセロール 5.0%
N−ヒドロキシエチルピロリドン 5.0%
イオン交換水 残量
得られたインクの粘度は3.21mPa・sであった。
【0027】
〈インク処方例4〉
次の処方のインクを上記インク処方例1と同様にして作製した。
C.I.ピグメントイエロー17 5.0%
アクリロニトリル−ブタジエン系ゴム
(平均粒子径0.12μm、固形分50%、MFT<0℃) 20%
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル 5.0%
グリセロール 5.0%
N−ヒドロキシエチルピロリドン 5.0%
イオン交換水 残量
得られたインクの粘度は3.47mPa・sであった。
【0028】
〈インク処方例5〉
次の処方のインクを上記インク処方例1と同様にして作製した。
C.I.ピグメントレッド122 5.0%
アクリロニトリル−ブタジエン系ゴム
(平均粒子径0.12μm、固形分50%、MFT<0℃) 20%
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル 5.0%
グリセロール 5.0%
N−ヒドロキシエチルピロリドン 5.0%
イオン交換水 残量
得られたインクの粘度は3.12mPa・sであった。
【0029】
〈インク処方例6〉
次の処方のインクを上記インク処方例1と同様にして作製した。
C.I.ピグメントブルー15:3 5.0%
スチレン−ブタジエン系ゴム
(平均粒子径0.12μm、固形分50%、MFT<0℃) 20%
ポリオキシエチレンアルキルアミン 5.0%
グリセロール 5.0%
N−ヒドロキシエチルピロリドン 5.0%
イオン交換水 残量
得られたインクの粘度は3.32mPa・sであった。
【0030】
〈インク処方例7〉
顔料を水と界面活性剤の存在下でビーズミルにて分散し、この分散液及び下記処方の組成物を攪拌溶解しインクを作製した。
カーボンブラック(三菱化学社製MCF88) 5.0%
ポリオキシエチレンアルキルフェニル硫酸アンモニウム塩 5.0%
グリセロール 5.0%
N−ヒドロキシエチルピロリドン 5.0%
イオン交換水 残量
得られたインクの粘度は3.39mPa・sであった。
【0031】
〈インク処方例8〉
次の処方のインクを上記インク処方例1と同様にして作製した。
C.I.ピグメントイエロー17 5.0%
アクリロニトリル−ブタジエン系ゴム
(平均粒子径0.13μm、固形分50%、Tg55℃) 20%
ポリオキシエチレンアルキルフェニル硫酸アンモニウム塩 5.0%
グリセロール 5.0%
N−ヒドロキシエチルピロリドン 5.0%
イオン交換水 残量
得られたインクの粘度は3.56mPa・sであった。
【0033】
〈被記録材の調製例〉
パルプとしてLBKPとNBKPを混合比1:1で混合し、理解及び叩解処理によりC.S.F.450mlに調整した。更に炭酸ソーダ、アルキルケテンダイマー系サイズ剤、炭酸カルシウムを添加し、紙料1を調製した。また、C.S.F.を100mlに調整した以外は上記と同様にして紙料2を調製した。
上記紙料1を用いて長網抄紙機で70メッシュワイヤーを用い、通常の中性紙の条件で抄造し、プレスパートに入る前に紙料2を10g/mの付着量となるように上記紙料1の表面に載せ、塩化ナトリウムをサイズプレスした後、温度120℃、圧力180kgのマシンカレンダーを通し、米坪62g/m、密度0.7g/cmの紙を得た。
【0034】
〈評価〉
公知の圧電素子を用いたオンデマンド型インクジェットプリンターを用い、上記インクをヘッドに充填して室温(18℃)で印字を行い、下記方法によって、得られた画像の品質、画像消去性及び吐出安定性を評価した。なお、被記録材としては上記調製例とリコー製、MyPaperを用いた。評価結果を表1に示す。
画像消去性
画像を印字後、被記録材上に天然ゴムの表面を有するブレードを押し付けながら移動させた後、目視で紙上の残存画像は観察されず、未使用の紙と全く区別がつかなかった場合を◎、目視では紙上の残存画像は観察されなかった場合を○、紙の上の画像は少し薄くなったものの紙の再使用はできなかった場合を△、画像が全く剥がれなかった場合を×として示した。
画像品質
インクジェットプリンターにて印字を行ない、画像滲み、濃度、べたの埋まりを目視により総合的に判断した。良いものから順に○、△、×として示した。
吐出安定性
室温において、24時間の連続噴射を行い、画像の乱れがなく印字ができた場合を○、印字不能であった場合を×として示した。
【0035】
【表1】
【0036】
以上のように、本発明のインクジェット記録によれば、着色剤と、共役ジエン系化合物とビニル化合物の共重合体からなる樹脂が水中に分散するエマルジョンを含有する水性インクにより紙料上に形成した画像は、機械的せん断力により容易に除去することができる。そのため紙料を繰り返し再使用することができる画像形成を行うことができる。
【0037】
本発明のインクジェット記録方法は、上記水性インクの樹脂として、画像定着温度に対して30℃以上低いガラス転移温度(Tg)または最低成膜温度を有する樹脂を用いるものであり、これによれば上記画像消去性をさらに向上させることができる。
【0038】
本発明のインクジェット記録方法は、上記水性インクの樹脂として、共役ジエン系化合物とビニル化合物の共重合体からなる樹脂を用いるものであり、これによれば上記画像消去性をさらに向上させることができる。
【0039】
本発明の水性インクは、上記記録方法に用いるインクが25℃における粘度が8mPa・s以下である、とするものであり、この水性インクによればヘッドの目詰まりを起こさず安定した吐出を行うことができる。インクの粘度が8mPa・sを越える場合はヘッドの目詰まりを起こして安定した吐出ができない。
【0040】
本発明の水性インクは、上記記録方法に用いるインクが、界面活性剤の存在下で共役ジエン系化合物とビニル系化合物を共重合して得られ、かつ、ガラス転移温度または最低成膜温度が画像定着温度に対して30℃以上低い樹脂を含有している、とするものであり、この水性インクによれば、上記画像消去性をさらに向上させることができる。
【0041】
本発明の被記録材は、上記インクジェット記録方法に用いる紙料が、C.S.F.200ml以下のパルプ繊維から形成され、かつ、上記水性インク中の着色剤より小さな径の多孔質の表面を有する、とするものであり、この紙料上に画像形成を行うと、機械的せん断力により画像除去が良好に行われ、再使用用の紙料を良好な状態で得ることができる。

Claims (4)

  1. 水性インクを紙料上に吐出して記録を行うインクジェット記録方法において、着色剤と、共役ジエン系化合物とビニル系化合物の共重合体からなる樹脂が水中に分散されたエマルジョンを含有する水性インクを用いて紙料上に画像を形成した後、該画像に機械的せん断力により該画像を除去し該紙料を再度利用するインクジェット記録方法であり、上記水性インクの樹脂が画像定着温度に対して30℃以上低いガラス転移温度(Tg)または最低成膜温度を有することを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 請求項1記載のインクジェット記録方法における水性インクが、25℃における粘度が8mPa・s以下であることを特徴とする水性インク。
  3. 請求項1記載のインクジェット記録方法における水性インクが、界面活性剤の存在下で共役ジエン系化合物とビニル系化合物を共重合して得られ、かつ、ガラス転移温度または最低成膜温度が画像定着温度に対して30℃以上低い樹脂を含有していることを特徴とする水性インク。
  4. 請求項1記載のインクジェット記録方法における紙料が、C.S.F.200ml以下のパルプ繊維から形成され、かつ、該水性インク中の着色剤より小さな径の多孔質の表面を有することを特徴とする紙料。
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