JP4100494B2 - 種子成熟後期及び発芽期特異的誘導性プロモーター - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、種子成熟後期及び発芽期に特異的誘導性を示す新規なプロモーターに関する。
【0002】
【従来の技術】
シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)に関しては、遺伝子の配列決定プロジェクト等におけるモデル植物として幅広く研究がなされており、2つの染色体の完全なゲノム配列が決定されるに至り(Lin, X. et al., (1999) Nature 402, 761-768.; Mayer, K. et al., (1999) Nature 402, 769-777.)、約2万6千個の遺伝子を有していると推定されている。
【0003】
このようなゲノム情報をもとに植物特異的な遺伝子やシロイヌナズナの様々な変異体を用いることによって、植物全般に亘って重要な遺伝子の働きを解明することが望まれている。シロイヌナズナに関するゲノム機能研究から、植物が共通に持っている有用な遺伝子の役割を理解も可能となっている。特に、今日までに、シロイヌナズナの遺伝子のなかで環境応答、形態形成、発生分化、光合成、物質代謝などに関わる植物に特徴的な遺伝子の機能が明らかにされてきた。さらに、ゲノム機能解析研究を通して、作物、樹木の育種や有用物質やエネルギーの生産に関わる有用な遺伝子の探索も望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、シロイヌナズナ等の植物において、種子形成過程は、受精後盛んに細胞***を繰り返して幼生としての形態形成を行う初期段階と、細胞***を停止して貯蔵物質を蓄積し、乾燥耐性を獲得して休眠状態に入る中・後期段階とに大分される。初期段階が終わった未熟種子は、適当な条件で培養すれば発芽させることができ、胚発生を中断させて中・後期段階に入ると考えられている。
【0005】
しかしながら、上述したようなシロイヌナズナに関する研究によっても、種子形成過程における所定の期間に特異的に発現する遺伝子を同定した例は知られていない。
本発明は、種子形成過程における所定の期間に特異的に発現する遺伝子を同定することによって、種子成熟後期及び発芽期に特異的誘導性を示すプロモーターを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、種子成熟後期に特異的に発現する遺伝子を同定し、そのプロモーター領域を単離することに成功し、本発明を完成するに至った。
(1)以下の(a)、(b)又は(c)のDNAを含む、種子成熟後期及び発芽期に特異的誘導性を示すプロモーター。
(a) 配列番号1の塩基配列からなるDNA
(b) 配列番号1の塩基配列において1若しくは複数の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなり、かつ種子成熟後期及び発芽期特異的誘導性プロモーターとして機能するDNA
(c) 配列番号1の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ種子成熟後期及び発芽期特異的誘導性プロモーターとして機能するDNA
【0007】
(2)上記種子成熟後期は、種子内のアブシジン酸合成が開始されてから完熟種子が完成するまでの期間であることを特徴とする(1)記載のプロモーター。
(3)上記発芽期は、完熟種子が完成してから発芽後12日目までの期間であることを特徴とする(1)記載のプロモーター。
(4)(1)記載のプロモーターを含む発現ベクター。
(5)(4)記載の発現ベクターに、さらに任意の遺伝子が組み込まれた発現ベクター。
(6)(5)記載の発現ベクターを含む形質転換体。
(7)(5)発現ベクターを含むトランスジェニック植物。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者は、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)ゲノムに存在するAtNCED2遺伝子が種子内のアブシジン酸量に応じて発現していることを見いだした。シロイヌナズナ等の植物において、アブシジン酸は乾燥、低温ストレス応答や耐性の獲得、種子の成熟、休眠、発芽などの重要な生理機能に関わっている。また、アブシジン酸は、種子形成過程における初期段階においては合成されず、中・後期段階に合成され始める。
【0009】
従ってAtNCED2遺伝子のプロモーターは、少なくとも、種子成熟後期に特異的に下流の遺伝子を発現誘導する。AtNCED2遺伝子の上流1.9kbpの塩基配列を配列番号1に示す。
すなわち、本発明にかかるプロモーターは、以下の(a)、(b)又は(c)のDNAを含み、下流に配された遺伝子を種子成熟後期及び発芽期に特異的に発現させることができる。
【0010】
(a) 配列番号1の塩基配列からなるDNA
(b) 配列番号1の塩基配列において1若しくは複数の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるDNA
(c) 配列番号1の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA
【0011】
上記(b)に示すDNAにおいて、「複数の」とは、下流に配された遺伝子を種子成熟後期及び発芽期に特異的に発現させる機能を喪失しない限り、配列番号1のDNAに対して欠失、置換若しくは付加する塩基の数は限定しないことを意味する。具体的には、配列番号1のDNAに対して、数100個程度の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列であっても、下流に配された遺伝子を種子成熟後期及び発芽期に特異的に発現させる機能を喪失しない場合には本発明に係るプロモーターに含まれる。
【0012】
上記(c)に示すDNAにおいて、ストリンジェントな条件とは、ナトリウム濃度が25〜500mM、好ましくは25〜300mMであり、温度が42〜68℃、好ましくは42〜65℃を意味する。より具体的に、ストリンジェントな条件とは、5×SSC(83mM NaCl、83mMクエン酸ナトリウム)、温度42℃を意味する。すなわち、配列番号1のDNAとは完全に一致しない塩基配列であっても、上記ストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができ、且つ、下流に配された遺伝子を種子成熟後期及び発芽期に特異的に発現させる機能を喪失しない場合には本発明に係るプロモーターに含まれる。
【0013】
ここで、「種子成熟後期及び発芽期に特異的に発現させる」とは、種子成熟後期及び発芽期にプロモーターをさらしたときに、RNAポリメラーゼがプロモーターに結合し、転写開始させる機能をいう。また、種子成熟後期とは、種子内のアブシジン酸合成が開始されてから完熟種子が完成するまでの期間を意味する。発芽期とは、完熟種子が完成してから発芽後12日目までの期間を意味する。
【0014】
一旦、プロモーターの塩基配列が確定されると、その後は化学合成によって、又はクローニングされたプローブを鋳型としたPCRによって、あるいは該塩基配列を有するDNA断片をプローブとしてハイブリダイズさせることによって、本発明に係るプロモーターを得ることができる。さらに、部位特異的突然変異誘発法等によって本発明に係るプロモーターの変異型であって変異前のプロモーターと同等の機能を有するものを合成することもできる。
【0015】
なお、プロモーター配列に変異を導入するには、Kunkel法、Gapped duplex法等の公知の手法又はこれに準ずる方法を採用することができる。例えば部位特異的突然変異誘発法を利用した変異導入用キット(例えばMutant-K(TAKARA社製)やMutant-G(TAKARA社製))などを用いて、あるいは、TAKARA社のLA PCR in vitro Mutagenesis シリーズキットを用いて変異の導入が行われる。
【0016】
1.プロモーターの単離
本発明のプロモーターは、種子形成過程における種子成熟後期及び発芽期に特異的に発現されるAtNCED2遺伝子の上流に存在するシスエレメントであり、転写因子と結合して、その下流の遺伝子の転写を活性化する機能を有するものである。
本発明のプロモーターを単離するにあたり、まず、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)において、種子形成過程の種子成熟後期に特異的に発現している遺伝子として、AtNCED2遺伝子を以下のようにして同定する。
【0017】
トウモロコシでは種子成熟後期におけるABA合成能欠損株が知られており、その遺伝子もすでにVp14遺伝子として単離されている。このVp14遺伝子と相同性の高い遺伝子をシロイヌイスナのゲノム配列からBlastサーチにより収集した。得られる遺伝子の中で種子巾のABA量の増加と同じパターン、つまり種子成熟期に発現する遺伝子をノーザンハイブリダイゼーションにより同定した。
【0018】
このように、種子形成過程における種子成熟後期及び発芽期に特異的に発現する遺伝子としてAtNCED2遺伝子を同定した後、当該AtNCED2遺伝子の上流1.9kbpの塩基配列をプロモーターとして単離する。AtNCED2遺伝子の上流1.9kbpの塩基配列を単離する際には、公知の如何なる手法を用いてもよい。具体的に、シロイヌナズナのゲノムDNAを抽出し、当該ゲノムDNAを鋳型として所定の塩基配列を有する一対のプライマーを用いたPCRにより1.9kbpの塩基配列を特異的に増幅し、精製することによってAtNCED2遺伝子の上流1.9kbpの塩基配列を得ることができる。PCRの際に用いる一対のプライマーは、シロイヌナズナのゲノム塩基配列情報から適宜設計することができ、この設計に基づいて化学合成により作製することができる。
【0019】
単離されたAtNCED2遺伝子の上流1.9kbpの塩基配列が、その下流に配された遺伝子を種子成熟後期及び発芽期に特異的に発現させる機能を有するか否かは、例えば、後述する「2.」で構築した発現ベクターを用いて検討することができる。すなわち、AtNCED2遺伝子の上流1.9kbpの塩基配列の下流にマーカーとなる遺伝子を組み込んだ発現ベクターを、所定の植物細胞に形質転換し、得られた形質転換植物を育成する。このとき、形質転換植物の育成の各段階でマーカー遺伝子の発現レベルを観察し、当該マーカー遺伝子が種子成熟後期及び発芽期に特異的に発現しているかを確認する。そして、マーカー遺伝子が種子成熟後期及び発芽期以外の生育段階で発現しておらず、種子成熟後期及び発芽期のみに発現していることを確認することで、単離されたAtNCED2遺伝子の上流1.9kbpの塩基配列がその下流に配された遺伝子を種子成熟後期及び発芽期に特異的に発現させる機能を有することを実証することができる。
【0020】
2.発現ベクターの構築
本発明に係る発現ベクターは、適当なベクターに上記「1」で単離したプロモーターを連結(挿入)することにより得ることができる。プロモーターを挿入するためのベクターは、宿主中で複製可能なものであれば特に限定されず、例えばプラスミド、シャトルベクター、ヘルパープラスミドなどが挙げられる。
【0021】
プラスミド DNAとしては、大腸菌由来のプラスミド(例えばpBR322、pBR325、pUC118、pUC119、pUC18、pUC19、pBluescript等)、枯草菌由来のプラスミド(例えばpUB110、pTP5等)、酵母由来のプラスミド(例えばYEp13、YCp50等)などが挙げられ、ファージDNAとしてはλファージ(Charon4A、Charon21A、EMBL3、EMBL4、λgt10、λgt11、λZAP等)が挙げられる。さらに、レトロウイルス又はワクシニアウイルスなどの動物ウイルス、バキュロウイルスなどの昆虫ウイルスベクターを用いることもできる。
【0022】
ベクターにプロモーターを挿入するには、まず、精製されたDNAを適当な制限酵素で切断し、適当なベクターDNAの制限酵素部位又はマルチクローニングサイトに挿入してベクターに連結する方法などが採用される。
本発明においては、任意遺伝子を発現させるため、上記発現ベクターに、さらに当該任意遺伝子を挿入することができる。任意の遺伝子を挿入する手法は、ベクターにプロモーターを挿入する方法と同様である。任意の遺伝子は特に限定されるものではない。
【0023】
本発明に係るプロモーターは、その3'末端にレポーター遺伝子、例えば、植物で広く用いられているGUS遺伝子を連結して用いれば、GUS活性を調べることでプロモーターの強さを容易に評価することができる。なお、レポーター遺伝子としては、GUS遺伝子以外にも、ルシフェラーゼ、グリーンフルオレセイントプロテインなども用いることができる。
【0024】
このように、本発明においては、様々なベクターを用いることができる。さらに、本発明のプロモーターに目的の任意遺伝子をセンス又はアンチセンス方向で接続したものを作製し、これをバイナリーベクターと呼ばれるpBI101(Clonetech社)などのベクターに挿入することができる。
【0025】
3.形質転換体の作製
本発明に係る形質転換体は、上記「2」で得られた発現ベクターを宿主中に導入することにより得ることができる。ここで、宿主としては、プロモーター又は目的遺伝子を発現できるものであれば特に限定されるものではないが、植物が好ましい。宿主が植物である場合は、形質転換植物(トランスジェニック植物)は以下のようにして得ることができる。
【0026】
形質転換の対象となる植物は、植物体全体、植物器官(例えば葉、花弁、茎、根、種子等)、植物組織(例えば表皮、師部、柔組織、木部、維管束等)又は植物培養細胞のいずれをも意味するものである。形質転換に用いられる植物としては、アブラナ科、イネ科、ナス科、マメ科等に属する植物(下記参照)が挙げられるが、これらの植物に限定されるものではない。
【0027】
アブラナ科:シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)
ナス科:タバコ(Nicotiana tabacum)
イネ科:トウモロコシ(Zea mays) 、イネ(Oryza sativa)
マメ科:ダイズ(Glycine max)
上記組換えベクターは、通常の形質転換方法、例えば電気穿孔法(エレクトロポレーション法)、アグロバクテリウム法、パーティクルガン法、PEG法等によって植物中に導入することができる。
【0028】
例えばエレクトロポレーション法を用いる場合は、パルスコントローラーを備えたエレクトロポレーション装置により、電圧500〜1600V、25〜1000μF、20〜30msecの条件で処理し、遺伝子を宿主に導入する。
また、パーティクルガン法を用いる場合は、植物体、植物器官、植物組織自体をそのまま使用してもよく、切片を調製した後に使用してもよく、プロトプラストを調製して使用してもよい。このように調製した試料を遺伝子導入装置(例えばBio-Rad社のPDS-1000/He等)を用いて処理することができる。処理条件は植物又は試料により異なるが、通常は1000〜1800psi程度の圧力、5〜6cm程度の距離で行う。
【0029】
また、植物ウイルスをベクターとして利用することによって、目的遺伝子を植物体に導入することができる。利用可能な植物ウイルスとしては、例えば、カリフラワーモザイクウイルスが挙げられる。すなわち、まず、ウイルスゲノムを大腸菌由来のベクターなどに挿入して組換え体を調製した後、ウイルスのゲノム中に、これらの目的遺伝子を挿入する。このようにして修飾されたウイルスゲノムを制限酵素によって組換え体から切り出し、植物宿主に接種することによって、目的遺伝子を植物宿主に導入することができる。
【0030】
アグロバクテリウムのTiプラスミドを利用する方法においては、アグロバクテリウム(Agrobacterium)属に属する細菌が植物に感染すると、それが有するプラスミドDNAの一部を植物ゲノム中に移行させるという性質を利用して、目的遺伝子を植物宿主に導入する。アグロバクテリウム属に属する細菌のうちアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)は、植物に感染してクラウンゴールと呼ばれる腫瘍を形成し、また、アグロバクテリウム・リゾゲネス(Agrobacteriumu rhizogenes)は、植物に感染して毛状根を発生させる。これらは、感染の際にTiプラスミド又はRiプラスミドと呼ばれる各々の細菌中に存在するプラスミド上のT-DNA領域(Transferred DNA)と呼ばれる領域が植物中に移行し、植物のゲノム中に組み込まれることに起因するものである。
【0031】
Ti又はRiプラスミド上のT-DNA領域中に、植物ゲノム中に組み込みたいDNAを挿入しておけば、アグロバクテリウム属の細菌が植物宿主に感染する際に目的とするDNAを植物ゲノム中に組込むことができる。
形質転換の結果得られる腫瘍組織やシュート、毛状根などは、そのまま細胞培養、組織培養又は器官培養に用いることが可能であり、また従来知られている植物組織培養法を用い、適当な濃度の植物ホルモン(オーキシン、サイトカイニン、ジベレリン、アブシジン酸、エチレン、ブラシノライド等)の投与などにより植物体に再生させることができる。
【0032】
上記「2」で得られた発現ベクターは、上記植物宿主に導入するのみならず、大腸菌(Escherichia coli)等のエッシェリヒア属、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)等のバチルス属、又はシュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)等のシュードモナス属に属する細菌、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)等の酵母、COS細胞、CHO細胞等の動物細胞、あるいはSf9等の昆虫細胞などに導入して形質転換体を得ることもできる。大腸菌、酵母等の細菌を宿主とする場合は、本発明の組換えベクターが該細菌中で自律複製可能であると同時に、本発明のプロモーター、リボソーム結合配列、目的遺伝子、転写終結配列により構成されていることが好ましい。また、プロモーターを制御する遺伝子が含まれていてもよい。
【0033】
細菌への組換えベクターの導入方法は、細菌にDNAを導入する方法であれば特に限定されるものではない。例えばカルシウムイオンを用いる方法、エレクトロポレーション法等が挙げられる。
酵母を宿主とする場合は、例えばサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)などが用いられる。酵母への組換えベクターの導入方法は、酵母にDNAを導入する方法であれば特に限定されず、例えばエレクトロポレーション法、スフェロプラスト法、酢酸リチウム法等が挙げられる。
【0034】
動物細胞を宿主とする場合は、サル細胞COS-7、Vero、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細胞)、マウスL細胞などが用いられる。動物細胞への組換えベクターの導入方法としては、例えばエレクトロポレーション法、リン酸カルシウム法、リポフェクション法等が挙げられる。
昆虫細胞を宿主とする場合は、Sf9細胞などが用いられる。昆虫細胞への組換えベクターの導入方法としては、例えばリン酸カルシウム法、リポフェクション法、エレクトロポレーション法などが挙げられる。
【0035】
遺伝子が宿主に組み込まれたか否かの確認は、PCR法、サザンハイブリダイゼーション法、ノーザンハイブリダイゼーション法等により行うことができる。例えば、形質転換体からDNAを調製し、DNA特異的プライマーを設計してPCRを行う。PCRは、前記プラスミドを調製するために使用した条件と同様の条件で行われる。その後は、増幅産物についてアガロースゲル電気泳動、ポリアクリルアミドゲル電気泳動又はキャピラリー電気泳動等を行い、臭化エチジウム、SYBR Green液等により染色し、そして増幅産物を1本のバンドとして検出することにより、形質転換されたことを確認する。また、予め蛍光色素等により標識したプライマーを用いてPCRを行い、増幅産物を検出することもできる。さらに、マイクロプレート等の固相に増幅産物を結合させ、蛍光又は酵素反応等により増幅産物を確認する方法も採用してもよい。
【0036】
4.植物の製造
本発明に係るトランスジェニック植物は、上記「3」で得られた形質転換植物細胞等から形質転換植物体に再生することで得ることができる。再生方法としては、カルス状の形質転換細胞をホルモンの種類、濃度を変えた培地へ移して培養し、不定胚を形成させ、完全な植物体を得る方法が採用される。使用する培地としては、LS培地、MS培地などが例示される。
【0037】
得られたトランスジェニック植物は、種子形成過程における種子成熟後期に特異的に、本発明に係るプロモーターの下流に配された遺伝子を発現させることができる。これにより、成熟種子に所望の形質を付与することができ、例えば、各種環境に対して耐性を有する種子や、発芽時期が制御された種子、所望の物質を蓄積した種子等を得ることができる。例えば、本発明に係るプロモーターの下流に発芽抑制に関わる遺伝子を導入することによって、種子の発芽を抑制することができる。例えば、本発明に係るプロモーターの下流に休眠に関わる遺伝子を導入することによって、野生型と比較して深い休眠状態を維持することができる。例えば、本発明に係るプロモーターの下流に人体に有用な物質生産に関わる遺伝子を導入することによって、成熟種子内に有用物質を蓄積させることができる。
【0038】
形質転換植物体から植物種子を得るには、例えば、形質転換植物体を発根培地から採取し、水を含んだ土を入れたポットに移植し、一定温度下で生育させて、花を形成させ、最終的に種子を形成させる。また、種子から植物体を生産するには、例えば、形質転換植物体上で形成された種子が成熟したところで、単離して、水を含んだ土に播種し、一定温度、照度下で生育させることにより、植物体を生産する。
【0039】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれら実施例にその技術的範囲が限定されるものではない。
〔1〕 プロモーターの単離
先ず、シロイヌナズナ(Colombia)において、AtNCED2遺伝子が種子成熟後期に特異的に発現していることをノーザンブロット分析によって確認した。開花後、5日目、8日目、11日目、13日目及び15日目のシロイヌナズナの莢から全RNAをそれぞれ抽出した。RNAの抽出は、S.Naitoらの方法(Plant. Physiol. 104: 497-503 (1994))に従った。抽出したRNAの15μgを、0.66Mホルムアルデヒドを含む1.2%アガロースゲルで電気泳動した。その後、10×SSC(1.5M NaCl、0.15Mクエン酸ナトリウムを含む)を用いて、当該ゲルをナイロンメンブレンフィルター(Nylon Membranes, positively charged;ロシュ社製)に2昼夜キャピラリーブロットした。その後、当該フィルターを80℃で2時間ベーキングした。
【0040】
プローブとしてはAtNCED2遺伝子のアンチセンスRNAを用いた。AtNCED2遺伝子のアンチセンスRNAは、pBluescriptII SK(-)-AtNCED2(Iuchi, S et al, Plant Journal 27, 325-333 (2001))をNheI処理して得られたDNA断片から、DIG-11-dUTPを用いたin vitro トランスクリプション法により合成した。
【0041】
ベーキング後の上記フィルターと上記プローブとを用いて、ハイブリダイゼーションを行った。ハイブリダイゼーションは、ロシュ社製のDIG Northern Starter Kitを用い、キットに添付された説明書に記載された方法に従って行った。ハイブリダイゼーションの結果を図1に示す。
【0042】
この図1からAtNCED2遺伝子は、開花後13日目あたりから発現し始め、15日目には発現量が増加することが明らかになった。この結果より、AtNCED2遺伝子は、シロイヌナズナの種子成熟後期に特異的に発現していることが明らかとなった。そこで、AtNCED2遺伝子の種子成熟後期特異的な発現を制御すると考えられたプロモーターを単離した。
【0043】
先ず、シロイヌナズナ(Colombia)の染色体DNAを以下のように抽出した。すなわち、シロイズナの組織の一部を1.5ml容チューブに入れ、200μlの3%CTAB buffer[3% CTAB, 100mM Tris-HCl(pH8.0), 1.4M NaCl, 20mM EDTA(pH8.0)]を加えてホモジェナイザー等ですりつぶした。次に、300μlの3% CTABを加え懸濁後60℃で30分間インキュベーションする。次に、500μlのクロロホルムを加えて転倒混和して遠心後、上清を新しいチューブに移す。これに0.7容のイソプロパノールを加え転倒混和後、遠心して上清を取り除き、ペレットに対して70%エタノールを1ml加え直ちに遠心して上清を取り除く。ペレットを乾燥後、50μlのTE[10mM Tris-HCl(pH8.0), lmM EDTA(pH8.0)]を加えて懸濁する事により染色体DNAを抽出した。
【0044】
次に、得られた染色体DNAを鋳型とし、5’側プライマーとしてNCED2P HindIII5’(AAGCTTGAAT TCGATTATGG ACTACGGTTT TAGAGTTGCA AGA:配列番号2)及び3’側プライマーとしてNCED2P SpeI3’(ACTAGTCTTC GGTATAGAGA GGCTTGAGAC AGTG:配列番号3)を用いたPCRを行った。PCRは、一反応あたり50μlの反応液を用い、変性反応95℃30秒、アニーリング反応56℃30秒及び伸長反応72℃3分を1サイクルとして25サイクル行った。なお、反応液は、200nMのdNTP混合液、1μMの上記各プライマー及び1.25ユニットのLA Taq DNAポリメラーゼ(宝酒造社製)を含むLAバッファーを含んでいる。
【0045】
PCRに用いたプライマーNCED2P HindIII5’及びNCED2P SpeI3’は、既に決定されているシロイヌナズナ(Colombia)の染色体DNA塩基配列情報に基づいて設計した。これらプライマーNCED2P HindIII5’及びNCED2P SpeI3’によって増幅されたDNA断片は、AtNCED2遺伝子の上流に存在する1977bpのDNA断片であり、AtNCED2遺伝子の時期特異的な発現を制御すると考えられた。
【0046】
〔2〕 発現ベクターの構築
上記〔1〕で単離したDNA断片が時期特異的な発現を制御するプロモーターであることを確認するために、当該DNA断片及びを導入した発現ベクターを以下のように構築した。得られたDNA断片をHindIIIで処理し、予めSpeIで処理したpBluescriptII SK(-)(ストラタジーン社製)と連結反応を行った。反応産物をSK(-)-NCED2とした。なお、SK(-)-NCED2の塩基配列を決定することによって、〔1〕で単離したDNA断片が配列番号1に示す塩基配列を含むことを確認した。
【0047】
次に、SK(-)-NCED2をHindIII及びSpeIで処理し、得られた断片を予めHindIII及びSpeIで処理したpIG121(Akama, K. et al., Plant Cell Rep., 12, 7-11 (1992))に連結した。得られたベクターをpIG121-NCED2pとした。pIG121-NCED2pは、上記〔1〕で単離したDNA断片の下流にGUS遺伝子を含んでいる。
【0048】
〔3〕形質転換体の作製
上記〔1〕で単離したDNA断片が時期特異的な発現を制御するプロモーターであることを確認するために、上記〔2〕で得られた発現ベクターpIG121-NCED2pを用いて、以下のようにシロイヌナズナを形質転換した。
【0049】
先ず、上記〔2〕で得られた発現ベクターpIG121-NCED2pをアグロバクテリウムGV3101に遺伝子導入した。次に、アグロバクテリウムGV3101を用いて減圧浸潤法によりシロイヌナズナ(Colombia)を形質転換した。すなわち、まず、pIG121-NCED2pをもつアグロバクテリウムGV3101を100μl/mlリファンピシンと50μl/mlジェンタマイシンおよび50μl/mlカナマイシンを含む3ml LB培地に懸濁して28℃で2日間振とう培養する。次に、その培養液を100μl/mlリファンピシンと50μl/mlジェンタマイシンおよび50μl/mlカナマイシンを含む250ml LB培地に移し、OD600値が1.2〜1.5になるまで28℃で振とう培養する。
【0050】
得られた培養液を遠心して菌体を沈殿させて上清を捨て、250ml浸潤用懸濁液[1/2 Murashige-Skoog塩, 1/2 Gamborg B5 ビタミン,5% スクロース,0.5mg/ml MES (pH5.7), 44nM ベンジルアミノプリン,0.02% Silwet L-77]に懸濁する。得られた懸濁液に鉢を逆さにして植物を浸ける。その状態で圧力が400 mm Hg (15inches Hg, 50 kPa)になるように調節して約10分間減圧する。減圧解除後に植物を懸濁液から取り出して、約2〜4週間で種子の収穫する事により、形質転換した種子を得た。
【0051】
形質転換されたシロイヌナズナは以下のように育成し、形質転換植物体を得た。すなわち、まず、形成転換によって得られた種子を70%エタノール中に2分間、5%ブリーチ・1% SDS中に15分間浸水後、減菌水で3〜5回水洗する事により表面減菌した。表面滅菌後の種子を0.1%滅菌寒天溶液に懸濁後、選択プレート培地[Murashige-Skoog 塩,Gamborg B5 ビタミン,1%スクロース,0.5mg/ml MES (pH5.7), 200mg/ml クラフォラン, 100mg/mlカナマイシン]に蒔いて、22℃で2週間静置培養して生育してくる植物体を選択することにより形質転換体を得た。
【0052】
得られた形質転換植物体の葉、未熟な莢、黄色くなって開列しかけけている莢及び完熟した種子をそれぞれ採取し、GUS活性を測定した。なお、対象として形質転換を行っていない野生型のシロイヌナズナ(colombia)の種子についてもGUS活性を測定した。
【0053】
GUS活性は、以下のように測定した。すなわち、先ず、測定対象のサンプルを液体窒素で凍結させた後、粉末状になるまで粉砕処理した。次に、氷中に載置したチューブ内で、粉末状のサンプルをGUS抽出用緩衝液(100mMリン酸ナトリウム(pH7.2)、5mMDTT、20μg/mlロイペプチン)に懸濁した。その後、4℃で15000rpm、15分間遠心処理を行い、上清を氷中に載置した新しいチューブに回収した。このチューブ内の溶液をGUS活性測定の解析サンプルとした。
【0054】
この解析サンプルを用いたGUS活性の測定は、先ず、37℃にした4-メチルウンベリフェリル-β-D-グルクロニド(4-methylumbelliferyl-β-D-glucronide;4MUG)緩衝液(20%メタノール、1mM 4MUG、50mMリン酸ナトリウム(pH7.0)、1mM Na2EDTA、0.1%トリトンX-100を含む)112.5μlに解析サンプル75μlを加え、37℃でインキュベートした。インキュベート開始後、15分、75分及び195分で、反応液50μlを採取し、4mlの2%Na2CO3を添加して良く混合することによって酵素反応を停止させ、インキュベート開始後、15分、75分及び195分におけるGUS活性測定用サンプルを調製した。
【0055】
次に、調製したGUS活性測定用サンプルについて、分光蛍光光度計(F-2000型、日立製作所製)を用いて、励起波長を365nmとし、455nmの蛍光波長を測定した。標準試料としては、50nMの4-メチルウンベリフェロン(4-methylumbelliferone;4MU)炭酸ナトリウム溶液を用いた。GUS活性の値は、解析サンプルに含まれるタンパク質量で標準化し、1μgのタンパク質あたりのGUS活性とした。結果を図2に示す。
【0056】
図2から、野生型のシロイヌナズナ(colombia)の種子及び形質転換植物体の葉においては、GUS活性がほとんど認められない。また、未熟な莢においても、GUS活性がほとんど認められない。これに対して、黄色くなって開列しかけけている莢及び完熟した種子においては、GUS活性が認められた。このことから、上記〔1〕で単離したDNA断片は、種子形成工程における種子成熟後期から時期特異的に、下流の遺伝子を発現させるプロモーターであった。
【0057】
次に、得られた形質転換植物体から収穫した種子を発芽させ、上記〔1〕で単離したDNA断片の発芽期におけるプロモーター活性を検討した。発芽期におけるプロモーター活性の検討は、種子を吸水させて発芽を促進し、GUS染色によるGUS活性を経時的に観察することにより行った。GUS染色は、染色対象のサンプルをGUS染色液に浸漬し、その後、GUS染色液をバキューム装置により除去し、脱気後37℃で一晩静置することにより行った。また、観察に際しては、染色を行ったサンプルをエタノール液に浸漬することによって、クロロフィル色素を除去した。これにより、GUS染色がより明確に観察することができた。
【0058】
結果を図3〜図6に示す。図3は吸水処理後0〜1日の写真であり、図4は吸水処理後2日の写真であり、図5(A)及び(B)は吸水処理後4日の写真であり、図6(A)及び(B)は吸水処理後21日の写真である。また、図5及び6において、(B)は(A)の根の部分を拡大して示す写真である。なお、吸水処理を行わずにGUS染色を行った種子の写真を図7に示す。
【0059】
図3〜図5に示すように、発芽期において、上記〔1〕で単離したDNA断片のプロモーター活性を確認することができた。また、図6に示すように、発芽期を過ぎた吸水処理後21日目には、上記〔1〕で単離したDNA断片のプロモーター活性を確認することができなかった。さらに、図7に示すように、吸水処理を行っていない種子において、上記〔1〕で単離したDNA断片のプロモーター活性を確認することができた。したがって、上記〔1〕で単離したDNA断片は、完全に成熟した種子内において下流の遺伝子を発現させるとともに、発芽期においても下流の遺伝子を特異的に発現させるプロモーターであった。
【0060】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、種子成熟後期及び発芽期に特異的誘導性を示すプロモーターを提供することができる。
【0061】
【配列表】
【0062】
【配列表フリーテキスト】
配列番号2及び3は、合成プライマーである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ノーザンブロット分析におけるハイブリダイゼーションの結果を示す電機泳動写真である。
【図2】形質転換植物体におけるGUS活性測定の結果を示す特性図である。
【図3】形質転換植物体から収穫した種子に対する吸水処理後0〜1日の写真である。
【図4】形質転換植物体から収穫した種子に対する吸水処理後2日の写真である。
【図5】形質転換植物体から収穫した種子に対する吸水処理後4日の写真である。
【図6】形質転換植物体から収穫した種子に対する吸水処理後21日の写真である。
【図7】形質転換植物体から収穫した種子に吸水処理を行わなかったときの写真である。
Claims (7)
- 以下の(a)、(b)又は(c)のDNAを含む、種子成熟後期及び発芽期に特異的誘導性を示すプロモーター。
(a) 配列番号1の塩基配列からなるDNA
(b) 配列番号1の塩基配列において1の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなり、かつ種子成熟後期及び発芽期特異的誘導性プロモーターとして機能するDNA
(c) 配列番号1の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ種子成熟後期及び発芽期特異的誘導性プロモーターとして機能するDNA - 上記種子成熟後期は、種子内のアブシジン酸合成が開始されてから完熟種子が完成するまでの期間であることを特徴とする請求項1記載のプロモーター。
- 上記発芽期は、完熟種子が完成してから発芽後12日目までの期間であることを特徴とする請求項1記載のプロモーター。
- 請求項1記載のプロモーターを含む発現ベクター。
- 請求項4記載の発現ベクターに、さらに任意の遺伝子が組み込まれた発現ベクター。
- 請求項5記載の発現ベクターを含む形質転換体。
- 請求項5記載の発現ベクターを含むトランスジェニック植物。
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