JP4097866B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペンなどによる接触入力位置を検出するタッチパネル方式の入力位置検出装置を備えた液晶パネルなどの表示装置に係り、特に、検出する位置情報からノイズを除去する機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
携帯情報端末やキーボードを省略した表示装置に用いられる液晶パネル(以下、LCDと称する)などの表示パネルには、ペンなどによって接触入力された位置を検出するタッチパネル方式の入力位置検出装置(タブレット)が備えられているものが多い。表示パネルと入力位置検出装置とを組み合わせたものは、画像データの表示を行うとともに外部からの入力を受け付ける入出力装置となる。図4にこのような入出力装置51の一般的な構成例を示す。同図に示すように、入力位置検出装置52は表示パネル(LCD)53に極めて密接に配置される。入力位置検出装置52は、例えば特開平6−318137号公報に開示されているように、表示パネル53とガラス基板で絶縁されており、該ガラス基板上にX軸座標検出用の透明電極とY軸座標検出用の透明電極とが絶縁スペーサを介して対向した構成である。
【0003】
ペンなどによって入力位置検出装置52が押圧されると、押圧された位置の透明電極同士が接触する。このときにそれぞれの透明電極に電圧印加を行うと、押圧位置に応じた電圧が各透明電極から出力される。この電圧は、X座標を表す位置検出信号、およびY座標を表す位置検出信号として検出され、A/D変換器54に入力される。A/D変換器54はアナログの位置検出信号のサンプルを行ってデジタル信号に変換する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の表示装置では、図4に示すように入力位置検出装置52が表示パネル53に接近しているために、入力位置検出装置52の位置検出信号に表示パネル53の駆動信号からノイズBが重畳し、位置検出信号のサンプルを誤りやすいという問題がある。
【0005】
例えば表示パネル53がLCDである場合、図5に示すように、LCD駆動信号Aが周期パルスの交流化信号としてLCDに供給されていると、該パルスの立ち上がりおよび立ち下がりタイミングで入力位置検出装置52の位置検出信号にノイズBが重畳する。A/D変換器54による位置検出信号のサンプルは、入力位置検出装置52への接触によって発生する位置検出要求信号Cに基づいて開始されるが、位置検出要求信号Cの発生タイミングからサンプル開始タイミングまでの時間は、マイコンなどの処理時間によって決まるため、同図のt1,t2といったようにランダムとなる。
【0006】
従来の表示装置におけるA/D変換器54には、逐次比較変換方式のようにサンプルホールド(S/H)回路が設けられたものが使用されており、極めて短いサンプル時間で取り込んだS/Hパルスに対し、ホールド時間内に設定されるA/D変換時間TadでA/D変換を行う。従って、同図に示すようにサンプル開始タイミングが位置検出要求信号Cの発生タイミングから時間t1後となって、サンプルを行う期間がLCD駆動信号Aの立ち上がりタイミングに一致する位置検出サンプル信号S4には、該立ち上がりタイミングで発生するノイズBが重畳し、位置情報に大きな誤差を含むことになる。また、サンプル開始タイミングが位置検出要求信号Cの発生タイミングから時間t2後となって、サンプルを行う期間がLCD駆動信号Aの立ち上がりあるいは立ち下がりタイミングからずれる位置検出サンプル信号S5には、ノイズBが重畳しないため、正確な位置検出信号がA/D変換器54に取り込まれる。
【0007】
従って、このようなサンプル開始タイミングの違いで位置検出情報に大きなばらつきが発生するのを防止しようとすると、T>Tadの場合は1回のデータ取り込みにおいてサンプルを数回行い、各データを比較して不良データを判別するといった複雑な処理を行う必要がある。
【0008】
一方、T<Tadとなるような場合には、サンプルを行う期間とノイズ発生タイミングとが一致する確率が高くなるため、上述のように数回のサンプル値を比較する方法ではノイズBの影響を回避することができない。従って、このような周期Tが短い場合のノイズ対策としては、位置情報を検出する際に予めLCD駆動回路によってLCD駆動信号Aの供給を停止する方法が採用されている。しかしこの場合、サンプル開始タイミングとLCD駆動タイミングとを調整する必要があるため、その制御回路および処理手順が複雑になってしまう。
【0009】
また、特開平6−318137号公報には、交流化信号を検出して、その安定部分に同期させてタブレットからの座標検出信号のサンプルを行うことにより、LCDからのノイズが影響しないようにする方法が開示されている。しかし、この方法では、サンプル期間が交流化信号の安定部分となるようにサンプル開始タイミングを調整する複雑な制御が必要になる。
【0010】
本発明は上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、表示パネルの駆動信号によるノイズの影響を容易に回避して、入力位置検出装置による位置検出を正確に行うことのできる表示装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の表示装置は、上記課題を解決するために、周期パルスを駆動信号として駆動される表示パネルに、外部からの接触による入力位置を検出する入力位置検出装置を備えた表示装置において、上記入力位置検出装置から出力される位置検出信号を積分することによってサンプルを行うサンプル手段を有し、上記サンプル手段のサンプル開始タイミングを、上記駆動信号が所定の位相となるタイミングに一致させることを特徴としている。
【0012】
上記の発明によれば、入力位置検出装置から出力される位置検出信号を積分することによってサンプルを行うサンプル手段を設ける。サンプル手段としては積分型のA/D変換器や、非積分型のA/D変換器の前段に設ける積分回路などが挙げられる。これにより、表示パネルの駆動信号から位置検出信号に重畳されるノイズの、積分値に占める割合を小さくすることができるので、サンプルで得た信号に対するノイズの影響を回避することができる。
【0013】
また、サンプル手段のサンプル開始タイミングを、表示パネルの駆動信号が所定の位相となるタイミングに一致させる。このようにタイミングの一致を行うには、例えば表示パネルの駆動信号を生成する際に用いるクロック信号を分周するなどして得た信号によって、サンプル手段の動作を制御するようにすればよい。これにより、駆動信号の位相に対してサンプルを行う期間が各サンプル間で固定されるので、駆動信号から重畳するノイズの量のばらつきを容易に抑えることができる。また、積分によるサンプルを行うので、サンプル開始タイミングを駆動信号のいずれの位相のタイミングに一致させるようにしても、各サンプルで重畳するノイズ量のばらつきは抑えられる。
【0014】
この結果、表示パネルの駆動信号によるノイズの影響を容易に回避して、入力位置検出装置による位置検出を正確に行うことのできる表示装置を提供することができる。
【0015】
さらに本発明の表示装置は、上記課題を解決するために、上記サンプル開始タイミングを、上記駆動信号のレベルが反転するタイミングに同期させることを特徴としている。
【0016】
上記の発明によれば、サンプル開始タイミングを、表示パネルの駆動信号のレベルが反転するタイミング、すなわち駆動信号からのノイズが発生するタイミングに同期させる。従って、駆動信号の生成源となるクロック信号を分周することにより駆動信号に同期した信号を得て、その信号のレベルが反転するタイミングを用いてサンプルを開始すればよいので、制御が容易になる。
【0017】
さらに本発明の表示装置は、上記課題を解決するために、上記駆動信号のレベルが反転してから次にレベルが反転するまでの一定レベル時間が、上記サンプル手段における積分時間よりも長い場合に、積分が上記一定レベル時間内に行われるように上記サンプル開始タイミングを決定することを特徴としている。
【0018】
上記の発明によれば、駆動信号の一定レベル時間が積分時間よりも長い場合に、積分を該一定レベル時間内に、すなわち駆動信号からのノイズが発生しない期間内に行う。従って、積分値にはノイズが全く重畳せず、より正確なサンプルを行うことができる。
【0019】
さらに本発明の表示装置は、上記課題を解決するために、上記サンプル手段における積分時間を上記駆動信号の周期の整数倍とすることを特徴としている。
【0020】
上記の発明によれば、積分時間を駆動信号の周期の整数倍とする。従って、例えば駆動信号の周期が、最低限必要な積分時間よりも短くなって、サンプルで得られる信号へのノイズ重畳量が多くなってしまう場合でも、積分量に占めるノイズの割合を小さくしてその影響を回避することができる。またこれにより、サンプル開始の際に予め駆動信号の供給の停止を行うといった複雑な制御が不要となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の表示装置を具現する実施の一形態について図1ないし図3を用いて説明すれば以下の通りである。
【0022】
図2に、本実施の形態に係る表示装置1の構成を示す。表示装置1は、表示パネル2aと入力位置検出装置2bとからなる入出力部2、表示パネル駆動回路3、入力位置検出装置駆動回路4、A/D変換回路5aとA/D変換制御回路5bとからなるA/D変換部5、クロック発振回路6aと分周回路6b・6c・6dとからなる信号発生部6、および演算・制御部7を備えている。
【0023】
入出力部2において、表示パネル2aは例えばLCDからなり、入力位置検出装置2bは表示パネル2a上に密接して一体的に設けられる前述と同様のタブレットである。入力位置検出装置2bは、ペンによる接触などの動作開始イベントが発生すると、位置検出要求信号Cを後述する演算・制御部7へ出力する。表示パネル駆動回路3は表示パネル2aを駆動する回路で、LCD駆動信号Aとして交流化信号など必要な動作信号を生成して表示パネル2aに供給する。入力位置検出装置駆動回路4は入力位置検出装置2bの透明電極に印加する電圧など必要な制御信号を生成する。入力位置検出装置駆動回路4によって入力位置検出装置2bが駆動されると、入力位置検出装置2bからA/D変換回路5aに向けて位置検出信号が出力される。
【0024】
A/D変換部5において、A/D変換回路5aはΔ−Σ変換方式、二重積分方式、帰還型パルス幅変調方式などのA/D変換に用いられる積分型のA/D変換器からなる。もしくは、A/D変換回路5aとして、図3に示すように、非積分型のA/D変換器12と、その前段にボルテージフォロア回路13、スイッチ14、およびコンデンサ15からなる入力積分回路11とを組み合わせたものでもよい。後者の場合、スイッチ14は、積分時にボルテージフォロア回路13とコンデンサ15とを接続し、A/D変換時にコンデンサ15とA/D変換器12とを接続するように切り換え制御される。また、A/D変換制御回路5bはA/D変換回路5aを駆動するために必要な制御信号を生成する回路である。
【0025】
信号発生部6において、クロック発振回路6aは表示装置1のベースクロックCKを生成する回路であり、分周回路6b・6c・6dは該ベースクロックCKを分周して、それぞれ表示パネル駆動回路3の出力信号を生成するための動作クロックCK1、入力位置検出装置駆動回路4の出力信号を生成するための動作クロックCK2、A/D変換回路5aの動作クロックCK3を生成する。動作クロックCK3はA/D変換動作用のカウントクロックである。各分周回路6b・6c・6dは同一発振回路で生成されたクロックを分周するため、各動作クロックCK1・CK2・CK3のレベル反転タイミングは最も周波数の高い動作クロック(例えばCK1)のレベル反転タイミングに一致している。このように、A/D変換回路5aの動作クロックCK3と表示パネル駆動回路3の動作クロックCK1との位相が合っているため、A/D変換における積分時間周期を、表示パネル2aのLCD駆動信号Aと同期を取りながらその周期に一致するように選択することができる。
【0026】
演算・制御部7は、表示パネル駆動回路3、入力位置検出装置駆動回路4、およびA/D変換制御回路5bに対してON/OFFなど一連の動作制御を行うとともに、A/D変換回路5aからのA/D出力を用いて入力位置情報の演算を行うものである。特に、入力位置検出装置2bから位置検出要求信号Cが入力されると、入力位置検出装置駆動回路4およびA/D変換制御回路5bに駆動開始の指示を行う信号を出力する。
【0027】
次に、上記の構成の表示装置1の動作を図1のタイミングチャートを用いて説明する。まず、LCD駆動信号Aの周期Tが、A/D変換回路5aの積分時間Tsよりも長い場合について説明する。本実施の形態では、積分時間Tsはサンプル時間を指す。入力位置検出装置2bにペンなどにより入力が行われると、入力位置検出装置2bから演算・制御部7に位置検出要求信号Cが出力される。これにより、入力位置検出装置駆動回路4が演算・制御部7の制御によって、分周回路6bからの動作クロックCK2を基に入力位置検出装置2bへの制御信号を出力する。入力位置検出装置2bは、入力位置のX座標あるいはY座標に応じたアナログの電圧を位置検出信号としてA/D変換回路5aに出力する。
【0028】
また、A/D変換制御回路5bが演算・制御部7の制御によってA/D変換回路5aの動作制御を開始し、A/D変換回路5aは分周回路6dからの動作クロックCK3を基にして位置検出信号のサンプルを開始する。積分時間Tsでサンプルの対象となる位置検出信号が、図1に示す位置検出サンプル信号S1である。位置検出要求信号Cが出力されてからサンプルを開始するまでに要する時間は、サンプル開始用の信号が立ち上がるまでの時間t1となる。
【0029】
ここで、動作クロックCK3と分周回路6bから出力される動作クロックCK1とは、クロック発振回路6aからの同一のベースクロックCKを分周することにより生成したものである。前述したようにA/D変換回路5aの動作クロックCK3と表示パネル駆動回路3の動作クロックCK1との位相が合っているため、サンプル開始タイミングをLCD駆動信号Aに同期させることができる。
【0030】
これにより、LCD駆動信号Aの立ち上がりタイミングに一致するサンプル開始タイミングには、LCD駆動信号AからのノイズBが位置検出サンプル信号S1に重畳し、さらにサンプル期間中にLCD駆動信号Aの立ち下がりタイミングが含まれていると、このタイミングにおいてもノイズBが重畳することになる。しかし、A/D変換の対象はA/D変換回路5aによる積分の値であるので、A/D変換回路5aの入力信号の変化分は積分時間Ts内で平均化される。従って、ノイズBが積分値に占める割合は小さくなり、サンプルで得た信号に対するノイズBの影響を回避することができる。
【0031】
また、上例ではサンプル開始タイミングをLCD駆動信号Aの立ち上がりタイミングに一致させるようにしたが、LCD駆動信号Aの立ち下がりタイミングに一致させるようにしてもよい。このようにサンプル開始タイミングをLCD駆動信号Aのレベルが反転するタイミングに一致させる制御は、分周回路6dからの動作クロックCK3を直接用いることができるので、容易である。
【0032】
さらには、各サンプル開始タイミングを、LCD駆動信号Aのレベル反転タイミングを含め、LCD駆動信号Aが所定の位相となるタイミングに一致させるようにしてもよい。これにより、LCD駆動信号Aの位相に対してサンプルを行う期間が各サンプル間で固定される。従って、従来のように複数回のサンプルを行って演算処理する手間が省け、LCD駆動信号Aから重畳するノイズ量のばらつきを容易に抑えることができる。また、積分によるサンプルを行うので、サンプル開始タイミングをLCD駆動信号Aのいずれの位相のタイミングに一致させるようにしても、各サンプルで重畳するノイズ量のばらつきは抑えられる。
【0033】
さらに、図1に示すように、LCD駆動信号Aの一定レベル時間Tc(同図では“Low”レベル時間であるが“High”レベル時間でもよい。)が積分時間Tsよりも長い場合には、位置検出サンプル信号S2のようにサンプル開始タイミングをLCD駆動信号Aのレベル反転タイミングから所定時間Tdだけずらして、積分を該一定レベル時間Tc内に行うようにしてもよい。この場合、サンプルをLCD駆動信号AからのノイズBが発生しない期間内に行うので、積分値にはノイズが全く重畳せず、より正確なサンプルを行うことができる。
【0034】
次に、LCD駆動信号Aの周期Tが積分時間Tsよりも短い場合について説明する。サンプル値を正確なデジタル信号に変換するために積分時間Tsがある程度必要であるが、LCD駆動信号Aの周期Tが最低限必要な積分時間Tsよりも短くなる場合がある。この場合、位置検出要求信号Cを基にサンプルが開始されるが、LCD駆動信号Aの周期Tが積分時間Tsよりも短いため、サンプル期間中にLCD駆動信号Aのレベル反転が3回以上行われることになる。従って、LCD駆動信号Aから積分値に混入するノイズ量の割合がT>Tsの場合よりも大きくなるので、これを避けるため、図1に示す位置検出サンプル信号S3のように、サンプル開始タイミングをLCD駆動信号Aの立ち上がりタイミングに同期させて、積分時間TsをLCD駆動信号Aの周期Tの整数倍に設定する。
【0035】
積分時間Tsをこのように設定することで、LCD駆動信号Aのn周期(nは整数)の時間nTを通して位置検出サンプル信号S3に重畳する全ノイズの、1周期当たりの平均ΔVは、各周期で重畳するノイズ量をそれぞれΔV1,ΔV2,…,ΔVnとすると、
ΔV=(ΔV1+ΔV2+…+ΔVn)/n
となる。サンプル開始タイミングをLCD駆動信号Aの立ち上がりタイミングに同期させているため、各サンプルに対して同数のノイズパルスが重畳され、ΔVはほぼ同量になる。ΔVは各サンプルの積分値に対するオフセット値となるが、実際の位置検出信号に対し、各サンプルで同じ値がオフセット値となるだけであるので、問題とはならない。また、積分時間Tsを長く設定することは、各サンプルにおける積分値のばらつきの低減にもつながる。
【0036】
なお、サンプル開始タイミングはLCD駆動信号Aの立ち下がりタイミングに同期させてもよく、LCD駆動信号Aのレベル反転タイミングに同期させる制御は、分周回路6dからの動作クロックCK3を直接用いることができるので、容易である。さらには、各サンプル開始タイミングを、LCD駆動信号Aのレベル反転タイミングを含め、LCD駆動信号Aが所定の位相となるタイミングに一致させるようにしてもよい。この関係さえ保てば、ΔVを各サンプル間でほぼ同一にすることができる。
【0037】
以上に説明したように、本実施の形態の表示装置1によれば、入力位置検出装置2bから出力される位置検出信号を積分することによってサンプルを行い、サンプル開始タイミングを、LCD駆動信号Aが所定の位相となるタイミングに一致させる。従って、LCD駆動信号Aによるノイズの影響を容易に回避して、入力位置検出装置2bによる位置検出を正確に行うことができる。
【0038】
また、積分時間TsをLCD駆動信号Aの周期Tの整数倍とすることにより、LCD駆動信号Aの周期が、最低限必要な積分時間よりも短くなって、サンプルで得られる信号へのノイズ重畳量が多くなってしまう場合でも、積分量に占めるノイズの割合を小さくしてその影響を回避することができる。またこれにより、サンプル開始の際に予めLCD駆動信号Aの供給の停止を行うといった複雑な制御が不要となる。
【0039】
なお、本実施の形態では本発明をLCDを用いた表示装置に適用した例について説明したが、これに限らず、プラズマディスプレイパネルや蛍光表示管など、表示パネルの駆動信号、特にパルス信号から発生する周期的なノイズが位置検出時にA/D変換の誤差となるような表示装置の全てに本発明が適用される。
【0040】
【発明の効果】
本発明の表示装置は、以上のように、入力位置検出装置から出力される位置検出信号を積分することによってサンプルを行うサンプル手段を有し、上記サンプル手段のサンプル開始タイミングを、駆動信号が所定の位相となるタイミングに一致させる構成である。
【0041】
それゆえ、表示パネルの駆動信号から位置検出信号に重畳されるノイズの、積分値に占める割合を小さくすることができるので、サンプルで得た信号に対するノイズの影響を回避することができる。また、サンプル開始タイミングを駆動信号のいずれの位相のタイミングに一致させるようにしてもよく、駆動信号の位相に対してサンプルを行う期間が各サンプル間で固定されるので、駆動信号から重畳するノイズの量のばらつきを容易に抑えることができる。
【0042】
この結果、表示パネルの駆動信号によるノイズの影響を容易に回避して、入力位置検出装置による位置検出を正確に行うことのできる表示装置を提供することができるという効果を奏する。
【0043】
さらに本発明の表示装置は、以上のように、上記サンプル開始タイミングを、上記駆動信号のレベルが反転するタイミングに同期させる構成である。
【0044】
それゆえ、駆動信号の生成源となるクロック信号を分周することにより駆動信号に同期した信号を得て、その信号のレベルが反転するタイミングを用いてサンプルを開始すればよいので、制御が容易になるという効果を奏する。
【0045】
さらに本発明の表示装置は、以上のように、上記駆動信号のレベルが反転してから次にレベルが反転するまでの一定レベル時間が、上記サンプル手段における積分時間よりも長い場合に、積分が上記一定レベル時間内に行われるように上記サンプル開始タイミングを決定する構成である。
【0046】
それゆえ、駆動信号の一定レベル時間が積分時間よりも長い場合に、積分を駆動信号からのノイズが発生しない期間内に行う。従って、積分値にはノイズが全く重畳せず、より正確なサンプルを行うことができるという効果を奏する。
【0047】
さらに本発明の表示装置は、以上のように、上記サンプル手段における積分時間を上記駆動信号の周期の整数倍とする構成である。
【0048】
それゆえ、例えば駆動信号の周期が、最低限必要な積分時間よりも短くなって、サンプルで得られる信号へのノイズ重畳量が多くなってしまう場合でも、積分量に占めるノイズの割合を小さくしてその影響を回避することができるという効果を奏する。またこれにより、サンプル開始の際に予め駆動信号の供給の停止を行うといった複雑な制御が不要となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態における表示装置のサンプル動作を説明するタイミングチャートである。
【図2】本発明の実施の一形態における表示装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図2の表示装置に用いられるA/D変換回路の一例を示す回路図である。
【図4】従来の表示装置の構成の一部を示す説明図である。
【図5】図4の表示装置のサンプル動作を説明するタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 表示装置
2a 表示パネル
2b 入力位置検出装置
5a A/D変換回路(サンプル手段)
11 入力積分回路(サンプル手段)
A LCD駆動信号(駆動信号)
B ノイズ
T 周期
Tc 一定レベル時間
Ts 積分時間
Claims (2)
- 周期パルスを駆動信号として駆動される表示パネルに、外部からの接触による入力位置を検出する入力位置検出装置を備えた表示装置において、
上記入力位置検出装置から出力される位置検出信号を積分することによってサンプルを行うサンプル手段を有し、上記サンプル手段のサンプル開始タイミングを、上記駆動信号が所定の位相となるタイミングに一致させると共に、
上記サンプル手段における積分時間を上記駆動信号の周期の整数倍とすることを特徴とする表示装置。 - 上記サンプル開始タイミングを、上記駆動信号のレベルが反転するタイミングに同期させることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
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