JP4097823B2 - 二軸延伸ポリアミドフィルムの製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱下における寸法安定性、透明性、加工適性に優れ、かつ、製袋品の寸法安定性にも優れたチューブラー法による二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ナイロン6フィルムに代表される二軸延伸ポリアミドフィルムは優れた特性を有しており、食品、医薬品、雑貨などを中心とした各種包装材料として広く利用されている。特に、耐衝撃性、耐寒性、耐熱性、耐ピンホール性等の性能に優れるため、ポリエチレンなどのシーラント材と貼り合わせた積層フィルムを用いて製袋したものが冷凍、冷蔵やレトルト食品等の包装材料に盛んに利用されている。
このような用途では、力学的特性や透明性に加えて、貼り合わせ等の加工工程や加熱下でのフィルムの寸法安定性に優れていることが必要であり、そのためにはフィルムの熱収縮率が小さく、かつ、フィルム面内における熱収縮率が均一であることが求められる。
【0003】
ポリアミドフィルムの延伸方法としては、溶融したポリアミドシートを急冷固化して得られた未延伸フィルムを、フラット式同時二軸延伸法、フラット式逐次二軸延伸法、チューブラー同時二軸延伸法などにより延伸する方法が知られている。
延伸された直後のフィルムは強い収縮性を有しているため、そのままでは印刷やラミネート等の加工工程において問題が発生するため、延伸フィルムを熱処理して延伸配向構造を固定するのが一般的である。
そのため、フィルムの寸法を固定し、緊張下に、融点近傍の温度で熱処理を行うことにより、収縮による寸法変化が小さく、かつ延伸による分子配向構造が保持された優れた特性のフィルムを得ることができる。このようなフィルムの熱処理工程にはテンター式熱風炉が一般的に用いられる。
【0004】
一般的に、チューブラー法により二軸延伸ポリアミドフィルムを製造する場合においても、熱処理工程ではテンター式熱風炉が使用されている。しかしながら、チューブラー法におけるテンター式熱風炉による熱処理工程には、従来より2つの大きな問題点が指摘されていた。
その一つはテンター熱処理工程におけるフィルムのブロッキングである。すなわち、二軸延伸ポリアミドフィルムは熱水収縮率が比較的大きいため、熱水収縮率の小さなフィルムを得るためには、融点近傍の高温で熱処理を行う必要がある。一方、チューブラー法による延伸では、延伸後、チューブ状のフィルムを扁平に折り畳み、フラット状のフィルムとして熱処理工程に搬送される。このような状態にある延伸フィルムをテンターにより熱処理すると、折り畳まれた2枚のフィルム同士が融着やブロッキングが発生する。このため、熱処理後に2枚のフィルムを分離することが困難となり、製品として使用することができないという問題が指摘されていた。
【0005】
もう一つの問題は、テンター熱処理工程におけるフィルムのボーイング変形の問題である。通常、熱処理工程において、ポリアミドのように収縮応力が大きいフィルムをテンターにより熱処理した場合、テンター内において応力緩和によって生じたフィルム張力分布の関係から、フィルム中央部が走行方向とは逆向きに引っ張られ、端部よりも走行が遅れる現象が見られる。熱処理前のフィルムにTD方向(フィルム幅方向)の直線を引いた場合、熱処理後のフィルムでは進行方向に対して中央部が凹型にくぼんだ弓形の曲線となる現象が観察されることから、このような変形をボーイング変形という。
一般に、ボーイング変形が大きいフィルムは、品質上の問題点を有していることが多い。たとえば、ボーイング変形の大きいフィルムを製袋加工した場合、TD方向の中央部のフィルムにおいては問題ないが、端部に近いフィルムを用いると、いわゆるS字カールと呼ばれる袋の捻れが発生しやすい。S字カールが大きいと、例えば自動充填包装工程や梱包の際にトラブルを起こしやすい。
【0006】
このような袋の捻れは、主としてフィルム面内の熱水収縮率分布と関係がある。すなわち、フィルムを折り返して製袋した際に、表裏のフィルム収縮挙動の差異が大きい場合に起こりやすい。
一般に、ボーイング変形が大きいフィルムほど、フィルム端部の熱水収縮率分布のフィルム面内における異方性が大きく、かつ熱水収縮率の最大方向、最小方向がMD(長さ方向)またはTD方向から大きくずれている。熱水収縮率の異方性が大きく、その最大方向、最小方向のMDまたはTD方向からの傾きが45゜に近いほど、製袋加工で折り返した際にフィルム表裏における収縮挙動の差異が大きくなり、S字カールが発生しやすくなる。
このような収縮挙動の差異に基づくS字カール性の評価指標として、MDまたはTD方向からの角度が+45゜および+135゜における、100℃沸騰水中での熱水収縮率(%)の差を熱水収縮率斜め差Sdとして規定すると、Sdが1.0%以下であればS字カールは起こりにくいという傾向がある。
特に、ポリアミドフィルムは熱水収縮率が比較的大きいために、製袋品をレトルト処理した際にS字カールが問題となることが多い。このことは、ボーイング変形が大きいポリアミドフィルムでは、製袋品に使用できるフィルムがフィルムの幅方向中央に近い部分に限定されることを意味しており、工業生産上の大きな問題であった。
【0007】
さらに、ボーイング変形が大きいと、熱処理後のフィルム端部および中央部において、熱収縮率以外のフィルム特性、たとえば弾性率、破断伸度、破断強度などの品質がフィルム面内において異なるという問題が発生する。これは、延伸終了段階ではフィルム幅方向に均一であった配向構造が、熱処理工程で発生するボーイング変形によってフィルム端部に向かうほどゆがんでしまうことに由来する。このようなフィルムを、たとえばMD方向に張力をかけて加工した場合、走行不良を起こしたりしわの発生原因となることが多い。また、フィルムの平坦性不良の原因となることも多い。
【0008】
フィルムのブロッキングの問題を解決するために、チューブ状に延伸した後、扁平に折り畳まれた2層フィルムの両端部を切開して2枚のフィルムに分離した後、エンドレスのロープ状物により2枚のフィルム間に空隙を保持した状態でテンターに導入し、熱処理を行う方法が提案されている(特公昭46−15439号公報)。
また、チューブ状に延伸されたフィルムを扁平に折り畳んだ後、2層のフィルムが重なった状態で比較的低温の予備的なテンター熱処理を行い、フィルムの端部を切開して2枚に分離した後、2枚のフィルム間に空気を介在した状態で再度2枚のフィルムを重ね合わせてテンターにより融点近傍の温度で熱処理する方法が提案されている(特公平5−35670号公報)。
しかしながら、上記いずれの方法でも2枚のフィルムのブロッキングは防止できるが、テンター熱処理時に強い熱応力が発生して、大きなボーイング変形が発生してしまうという問題があった。
【0009】
一方、ボーイング変形の問題に関しては、チューブ状に延伸されたフィルムを扁平に折り畳んだ後、再度チューブを形成しながら熱処理を行うチューブラー熱処理方式により、実質的にボーイング変形を防止する方法が知られている。しかしながら、この方法においては、融点近傍の高温での熱処理時にチューブの内圧が極端に低下し、チューブ径の変動やチューブの揺動が起こりやすく、フィルムの品質や操業の安定性に悪影響を及ぼし、また逆に操業性への影響を最小限にとどめるために比較的低温で熱処理を行うと、十分な熱処理効果が得られず、フィルムの加熱下や高湿度下での寸法安定性が低下するという問題があった。
【0010】
また、延伸後扁平に折り畳まれたフィルムを一旦2枚に分離した後、フィルム両端部をベルト状物によりロール面に押さえつけた状態で、フィルムの融点より10〜40℃低い温度範囲で加熱物体に密着させることにより熱処理を行うことによってボーイング変形を改良する方法が提案されている(特開平2−103122号公報)。
しかし、上記の方法を用いた場合においては、ボーイング変形の改良効果はあるものの、湿熱収縮率の小さいフィルムを得ることは困難であり、湿熱収縮率を改良するためにさらに高い温度で熱処理を行なった場合には、フィルムが加熱物体に融着するという問題が発生する。また、上記の方法では、熱処理工程においてフィルムが急速に高温で処理されるため、フィルムの結晶化が進んで透明性(ヘイズ)が悪くなるという問題があった。
さらに、延伸後にチューブラー方式により第1段階の熱処理を比較的低温で行なった後、再度フィルムを扁平に折り畳んでフィルムの両端部を切開し、2枚に分離した後、2枚のフィルム間に空気を介在させた状態で2層を重ね合わせ、テンター内で融点近傍の温度で熱処理を行うことにより、第1段階の熱処理で延伸フィルムの結晶化をある程度進行させ、第2段階の熱処理工程でのフィルムのブロッキングを防ぎ、ボーイング変形を改良する方法が提案されている(特公平5−85341号公報)。
しかし、上記の方法では、第2段階のテンター熱処理によるボーイング変形を小さくするために、第1段階のチューブラー方式による熱処理温度を高くするとチューブ径が変動して安定した操業が困難となり、逆に、第1段階の熱処理温度を低くして操業性を優先すると第2段階のテンター熱処理を行ってもボーイング変形の改良効果が不十分となり、フィルムの品質にばらつきが生じるいう問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記の従来技術に関して詳細な検討を行った結果、いずれの方法においても、フィルムの融着等の製造工程における問題がなく、かつ、得られるフィルムを用いて作製した袋をレトルト処理した後のS字カールがなく、ボーイング変形に優れたフィルムを製造するためには、さらに改良の余地が残されていることを確認した。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、チューブラー法による二軸延伸ポリアミドフィルムの製造法に関して、上記の問題を解決する方法を検討した結果、チューブラー法により延伸されたフィルムを2枚に分離後、特定の構造を有する複数の熱ロール設備によって段階的に熱処理することにより、ボーイング性、透明性などの特性に優れたフィルムを工業的に効率よく生産することができることを見いだした。
【0013】
すなわち本発明の要旨は、次のとおりである。次の(1)〜(5)の工程により製造することを特徴とするチューブラー法二軸延伸ポリアミドフィルムの製造法。
(1)チューブラー二軸延伸後、延伸されたチューブ状フィルムを平面状に折り畳んだ直後にフィルムの両端部を切開し、2枚に分離する工程。
(2)分離した2枚のフィルムの両端部をエンドレスベルトによって熱ロール上に固定した状態で、各フィルムを別々に表面温度の異なる2つ以上の熱ロールを段階的に通過させて熱処理する工程。ここで、第1番目の熱ロールの温度T1(℃)を下式(イ)とし、n番目の熱ロールの温度Tn(℃)を下式(ロ)、(ハ)とする。
Tm−100≦T1≦Tm−60 (イ)
Tm− 60≦Tn≦Tm−20 (ロ)
Tn≦T(n+1) (ハ)
ただし、Tmはポリアミドの融点を示す。
(3)熱ロールによる熱処理後、フィルムを冷却ロールにより冷却する工程。
(4)冷却した2枚のフィルムを重ね合わせる工程。
(5)重ね合わせた2枚のフィルムの両端部を把持しながら、テンターにより熱処理する工程。ここで、テンターによる熱処理温度Tf(℃)を下式(ニ)とする。
Tm−20≦Tf≦Tm−5 (ニ)
ただし、Tmはポリアミドの融点を示す。
【0014】
本発明において用いられるポリアミドは、結晶性を有する熱可塑性の重合体であって、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ナイロン611)、ポリドデカンアミド(ナイロン12)、ポリメタキシリレンポリアミド(MXD6ナイロン)などを主成分とするポリアミドの単独重合体、共重合体、またはそれらの混合物が挙げられる。
【0015】
次に、本発明の方法を用いてポリアミドフィルムを製造する方法を第1図により説明する。
第1図において、押出機1より溶融押出されたポリアミド樹脂が、ダイ2よりチューブ状に押し出される。この溶融チューブを未延伸フィルムとして冷却固化する方法としては、空冷法、金属表面と接触させる方法、水冷法などがあるが、水冷法が望ましい。溶融チューブは水冷サイジングバス3によりその外面および/または内面が冷水により冷却され、未延伸フィルム4が得られる。
未延伸フィルム4は延伸塔6に導かれた後、延伸塔6内で所定の温度に加熱され、MD方向に関してはピンチロール5およびピンチロール8の周速差により、TD方向に関してはチューブ内部の空気圧によりそれぞれ所定の倍率に延伸される。
フィルムの延伸倍率は、縦横それぞれ2倍〜5倍、好ましくは2.5倍〜4倍に延伸されることが望ましい。
【0016】
次に、案内板7を通してピンチロール8によって扁平に折り畳むことにより延伸フィルム9が得られる。
さらに、第2図における熱ロール設備10に導入される手前のトリミング装置12によって延伸フィルムの折り目部分が切開され、延伸フィルム9が2枚に分離される(第2図は2段階の加熱ロールを有する場合の熱ロール設備の概略図である)。
【0017】
2枚に分離されたフィルムはそれぞれ別々の、同じ構造を有する熱ロール設備10に導入される。熱ロール設備10は、少なくとも2段階以上の加熱ロールと、加熱ロールの直後に冷却ロールを有している。
第2図において、トリミング装置12により分離された延伸フィルム9の一方はピンチロール13の押圧により第1段目の加熱ロール14に密着された状態で熱ロール設備10に導入される。ピンチロール13がないと、加熱ロール14の入口部分で延伸フィルム9との接触が不均一になるため延伸フィルム9の透明性に斑が発生したり、フィルムの収縮によりしわや波うちが発生する。
ピンチロール13としては、加熱ロール14とフィルム間への空気の蓄積を防止するため、例えば螺旋状の空気抜き用の溝が切られたゴムロールなどを用いるのが望ましい。
【0018】
第2図において、加熱ロール14に導入された延伸フィルム9は、第3図に示すように、フィルムの端部がエンドレスベルト19と加熱ロール14の間に把持された状態で熱処理される。
第3図は、本発明において使用される加熱ロール14の断面形状を示したものであり、加熱ロール14はロール端部に段落ち部分Aを有しており、延伸フィルム9の端部は段落ち部分Aにおいてエンドレスベルト19と加熱ロール14表面との間にエンドレスベルト19の張力により把持される。エンドレスベルト19によりフィルム端部を把持することにより、熱処理時のフィルムの収縮変形が防止される。
延伸フィルム9の端部は、エンドレスベルト19と加熱ロール14の段落ち部分Aとの間に挟まれるため、フィルム端部把持力が飛躍的に増大する。このような段落ち部分を有しないロールを用いた場合にはフィルムの把持力が弱く、例えば長期間の運転を行うとベルト表面が劣化し、摩擦力の低下によりフィルム端部の把持が不安定となる。
段落ち部分Aの高さは0.5〜10mm程度が好ましい。段の高さが0.5mmより小さいとフィルムの把持効果が十分でなく、10mmより大きいと段落ち部分においてフィルムの形状を損ねるため好ましくない。
【0019】
本発明においては、分離した2枚の延伸フィルム9を熱ロール設備10により段階的に熱処理する工程においては、加熱ロール14による第1段階の熱処理温度T1(℃)を下式を満足する条件で行うことが必要である。
Tm−100≦T1≦Tm−60
ただし、Tmはポリアミドの融点を示す。
【0020】
熱処理温度T1が(Tm−60)℃より高いと延伸フィルム9の透明性が低下したり、透明性に斑が発生しやすい。またT1が(Tm−100)℃より低いと熱処理の効果が不十分となる。
加熱ロール14における接触時間は特に限定されないが、0.5秒以上が望ましい。第2図において、加熱ロール14から第2段階の加熱ロール16までの区間においては、ピンチロール15が設けられる。
【0021】
ピンチロール15による押圧が無い場合には、加熱ロール16の入口部分でフィルムと加熱ロール16の接触が不均一になるため透明性に斑が発生したり、フィルムの収縮によりしわや波うちが発生しやすい。
加熱ロール16に導入された延伸フィルム9は、その端部がエンドレスベルト19と加熱ロール16の段落ち部分に把持された状態で、加熱ロール16表面において熱処理される。加熱ロール16は、加熱ロール14と同様に端部に段落ち部分を有するロールが用いられる。
【0022】
加熱ロール16による第2段階の熱処理温度T2(℃)は下式を満足する条件で行うことが好ましい。
Tm−60≦T2≦Tm−20
ただし、Tmはポリアミドの融点を示す。
処理温度が(Tm−20)℃より高いとロールとフィルムが密着しやすくなり、処理温度が(Tm−60)℃より低いと熱処理効果が十分に得られない。
【0023】
本発明における加熱ロールによる熱処理は、少なくとも2段階以上の加熱ロールを用いて行うことが必要である。
この際、第n段階目の加熱ロールの温度Tn(℃)、および第(n+1)段階目の加熱ロールの温度T(n+1)(℃)は下式を満足する条件で行うことが必要である。
Tm− 60≦Tn≦Tm−20
Tn≦T ( n+1)
ただし、Tmはポリアミドの融点を示す。
【0024】
第2図において、加熱ロール16により最終的なロール熱処理を終えた延伸フィルム9は、冷却ロール18により、直ちにポリアミドのガラス転移温度より低い温度に冷却される。
冷却ロール18においては、フィルムの収縮はほとんど起こらないため、エンドレスベルト19により端部を拘束する必要はない。しかしながら、延伸フィルム9とエンドレスベルト19が分離されるまでの区間において、エンドレスベルト19の蛇行などを防止する目的で、冷却ロール18も、加熱ロール14と同様の段落ち構造を有するロールを用いるのが好ましい。
【0025】
冷却ロール18により冷却されたフィルムは、同様の熱ロール処理を加えられたもう一方のフィルムと再度重ね合わされ、重ね合わせられた2枚のフィルムは層間に空気を保持した状態で2枚同時に、第1図に示したように、テンター式熱風炉11に導かれ、端部をクリップにより把持された状態で熱風により熱処理される。
【0026】
テンター式熱風炉11中における延伸フィルム9の熱処理温度(℃)は下式を満足する条件で行うことが必要である。
Tm−20≦Tf≦Tm−5
ただし、Tmはポリアミドの融点を示す。
熱処理温度が(Tm−20)℃より低いと熱処理効果が不充分となり、(Tm−5)℃より高いとフィルムの白化や融解による切断が起こるため好ましくない。
【0027】
テンター式熱風炉11による熱処理が終了した後、2枚のフィルムはロールなどにより分離される。分離されたフィルムはそれぞれ端部をトリミングされた後、別々のボビンに巻き取られる。
【0028】
【作用】
本発明における、フィルムを2段階以上の熱ロールによって段階的に熱処理することにより、ロール熱処理工程における延伸フィルムの急激かつ不均一な結晶化が抑制され、フィルムの透明性およびその均一性を改善することができる。
その機構については明らかではないが、次のように推測される。
すなわち、延伸直後のフィルムはその配向構造のためにきわめて急速に結晶化が進行する。このような状態にあるフィルムを熱ロールのように伝達効率のよい熱源により1段階で急速かつ高温に加熱すると、フィルムの結晶化が過度に進行したり、結晶化が速すぎるためにわずかな熱履歴の差、例えば熱ロールへの接触圧力のわずかな差によって結晶化に斑が生じやすい。その結果、フィルムの透明性が悪化したり、透明性に斑が生じやすいものと考えられる。従って延伸後のフィルムをロールにより熱処理する際には、所定の温度範囲で段階的に熱処理することにより、過度で急速な結晶化を抑制しつつ、わずかな熱履歴の差による結晶化の斑を防ぐことができるものと考えられる。
【0029】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、フィルムの各特性の評価法は次に示すとおりである。
1)100℃熱水収縮率S
フィルムを長さ150mm、幅10mmの短冊状にカットし、長さ方向に約100mm間隔の標線を記した。20℃、65%RHの雰囲気下に1日放置した後、標線間の長さ(L1)を測定した。
次に、フィルムを100℃の沸騰水中に10分間浸漬した。表面水分をふき取った後、20℃、65%RHの雰囲気下に1日放置した後、標線間の長さ(L2)を測定した。
100℃熱水収縮率として、S(%)=〔(L1−L2)/L1〕×100を求めた。
2)フィルム面内の最大熱水収縮率Smax
フィルムのTD方向の中央部分(a)、端部より75mm中央部寄りの部分(b)、(a)と(b)の中間部分(c)を中心として、各位置のフィルムを5゜間隔、0〜175゜の範囲で上記Sを測定し、フィルム面内の各方向における100℃熱水収縮率を測定した(TD方向フィルムの進行方向に対して右手方向を0゜、反時計回りを+方向とする)。
これらの測定結果より、(a)〜(c)の各部分におけるSの最大値Smaxを求めた。
3)熱水収縮率斜め差Sd
フィルム位置(c)において、45゜方向と135゜方向の熱水収縮率の差の絶対値を熱水収縮率斜め差Sdとして求めた。
4)ヘイズ
ASTM D1003に従い、フィルムの中央部分(a)のヘイズを測定し透明性を評価した。装置はヘイズメータTC−H・DPK(東京電色株式会社製)を使用した。
5)透明性の斑
外観を観察することにより、透明性の斑を評価した。
評価基準は、目視により全く斑がなかったものを◎、ほとんど斑がなかったものを○、やや斑があったものを△、著しく斑があったものを×とした。
6)製袋品の熱水によるS字カール性
ウレタン系接着剤を用いてLLDPE(シーラント)とドライラミネートして得られたラミネートフィルムの端部400mmをスリットし、半折りした後、三方シールによりMD方向に長さ250mm、TD方向に幅200mmの三方シール袋を作成した。
次に、得られた袋に水を150cc充填した後、開口部をヒートシールして包装袋を作成した。この包装袋を100℃の沸騰水中に10分間浸漬し、包装袋のS字カール性を評価した。
評価は、目視によりねじれが全くなかったものを◎、ねじれがほとんどなかったものを○、ねじれがあったものを△、ねじれが著しかったものを×とした。
【0030】
実施例1
スリップ剤として平均メジアン径2μmの非晶質シリカ粒子を800ppm分散したナイロン6樹脂(融点220℃、98%硫酸,温度25℃,濃度1g/dlでの相対粘度3.5)をサーキュラーダイより溶融押出した後、15℃の水冷サイジングバス中で冷却固化し、折り径450mm、厚み140μmのチューブ状未延伸フィルムを得た。
この未延伸フィルムを延伸塔に導入し、熱風および遠赤外線を併用してフィルムを加熱し、延伸した。延伸倍率は、MD方向は塔頂部および下部のピンチロール周速差により3倍、また、TD方向は空気圧によるチューブの膨張により3.2倍延伸した。次に、延伸フィルムを案内板に導入して扁平に折り畳むことにより、幅1440mmの延伸フィルムを得た。
次に、扁平に折り畳まれた延伸フィルムの端部の折り目部分を切り開いて2枚のフィルムに分離し、熱ロール設備により熱処理を行った。熱ロール設備は第2図と同様の構造を有するものを用いた。また、加熱ロール、冷却ロールとして第3図に示したようなロール両端部に段落ち構造を有するものを用いた。
加熱ロール14、16、冷却ロール18の温度はそれぞれ120℃、160℃、15℃で行った。ロール熱処理およびロール冷却区間では、エンドレスベルト19とロール端部の段落ち部分の間にフィルムをはさみ、エンドレスベルト19に約5kgの張力をかけてフィルム端部を拘束した状態で搬送した。エンドレスベルト19としては、幅40mm、厚み2mmの繊維強化ベルトを用いた。
ロール熱処理工程におけるフィルムの収縮や透明性の斑などは見られなかった。
ロール熱処理を終えた2枚の延伸フィルムをガイドロールにより重ね合わせた後、フィルムの両端部をクリップで把持しながらテンターに導入し、210℃、5秒間ずつ4段階の熱処理を行った。第3段階の熱処理において幅方向に5%の弛緩処理を行った。
テンター熱処理後、フィルムを再度2枚に分離し、フィルム両端部(クリップによる把持部分)約30mmをトリミングして、最終的に幅1300mmの2枚の延伸フィルムをボビンに巻き取った。
運転開始から48時間連続してフィルムを生産したが、操業は安定であり問題は見られなかった。
このようにして得られたフィルムについて各種の物性を評価した結果を表1に示した。
【0031】
実施例2〜7、比較例1〜5
加熱ロール14、16の温度を変更した以外は、実施例1と同様にして延伸フィルムを製造した。得られたフィルムについて各種の物性を評価した結果を表1に示した。
比較例1では、第2段目の加熱ロール16においてフィルムの透明性に顕著な斑が見られた。また2段目の加熱ロール16入口部においてフィルムが若干収縮し、断続的にしわが発生した。
比較例2では比較例1よりは改善されていたものの、比較例1と同様に第2段目の加熱ロール16でフィルムの透明性に斑が発生した。
比較例3では、第2段目の加熱ロール16においてフィルムとロールが融着する傾向が見られ、ロールからの剥離が困難であった。
比較例4では、第1段目の加熱ロール14においてフィルムの透明性に顕著な斑が発生した。また加熱ロール14の入口部においてフィルムが収縮し、しわが発生しやすかった。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】
本発明におけるチューブラー法二軸延伸フィルムの熱処理法において、フィルム端部を拘束した状態でロール熱処理を行った後、テンター式熱風炉により熱処理を行うことにより、テンター内でのフィルムのブロッキングやボーイング変形が抑制され、融点近傍の高温での熱処理を行うことが可能となる。
この結果、フィルムの全幅にわたって、フィルム面内のすべての方向で熱水収縮率が2%未満で、フィルムの全幅にわたって熱水収縮率斜め差Sdが1.0%以下の透明性に優れた延伸フィルムを安定して生産することができる。
また、得られた延伸フィルムを用いて作製した製袋品はそのレトルト処理品も含めてS字カール性の優れた性能を有するものである。
また、ロール熱処理工程において、熱ロールの段落ち部分とエンドレスベルト間にフィルム端部を拘束することによりフィルムの把持力が増大し、フィルムの収縮を防ぐことができ、長時間の生産においてもフィルム端部が安定的に把持され安定生産が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のチューブラー法による二軸延伸ポリアミドフィルムを製造する工程の一例の説明図である。
【図2】本発明において、チューブ状延伸フィルムを2枚に切開した後、熱ロール設備により熱処理する工程の一例の説明図である。
【図3】本発明における両端部に段落ち形状を有する熱ロールの一例の説明図である。
【符号の説明】
1 押出機
2 ダイ
3 水冷サイジングバス
4 未延伸フィルム
5 ピンチロール
6 延伸塔
7 案内板
8 ピンチロール
9 延伸フィルム
10 熱ロール設備
11 テンター
12 トリミング装置
13 ピンチロール
14 加熱ロール
15 ピンチゴムロール
16 加熱ロール
17 ピンチゴムロール
18 冷却ロール
19 エンドレスベルト
Claims (2)
- 次の(1)〜(5)の工程により製造することを特徴とするチューブラー法二軸延伸ポリアミドフィルムの製造法。
(1)チューブラー二軸延伸後、延伸されたチューブ状フィルムを平面状に折り畳んだ直後にフィルムの両端部を切開し、2枚に分離する工程。
(2)分離した2枚のフィルムの両端部をエンドレスベルトによって熱ロール上に固定した状態で、各フィルムを別々に表面温度の異なる2つ以上の熱ロールを段階的に通過させて熱処理する工程。ここで、第1番目の熱ロールの温度T1(℃)を下式(イ)とし、n番目の熱ロールの温度Tn(℃)を下式(ロ)、(ハ)とする。
Tm−100≦T1≦Tm−60 (イ)
Tm− 60≦Tn≦Tm−20 (ロ)
Tn≦T(n+1) (ハ)
ただし、Tmはポリアミドの融点を示す。
(3)熱ロールによる熱処理後、フィルムを冷却ロールにより冷却する工程。
(4)冷却した2枚のフィルムを重ね合わせる工程。
(5)重ね合わせた2枚のフィルムの両端部を把持しながら、テンターにより熱処理する工程。ここで、テンターによる熱処理温度Tf(℃)を下式(ニ)とする。
Tm−20≦Tf≦Tm−5 (ニ)
ただし、Tmはポリアミドの融点を示す。 - 熱ロールによる熱処理工程において、各熱ロールおよびそれに続く冷却ロールには、フィルムをロール面に密着させるためのピンチロールが設けられ、かつ、前記熱ロールおよび冷却ロールが、フィルムの両耳部が接触する部分が段落ち形状を有しており、段落ち部分には押圧によりフィルムの両耳部を固定させるためのエンドレスベルトが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の二軸延伸ポリアミドフィルムの製造法。
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