JP4096864B2 - Dc−dcコンバータ - Google Patents

Dc−dcコンバータ Download PDF

Info

Publication number
JP4096864B2
JP4096864B2 JP2003380743A JP2003380743A JP4096864B2 JP 4096864 B2 JP4096864 B2 JP 4096864B2 JP 2003380743 A JP2003380743 A JP 2003380743A JP 2003380743 A JP2003380743 A JP 2003380743A JP 4096864 B2 JP4096864 B2 JP 4096864B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
time
transistor
zero
cross detection
voltage side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003380743A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005151606A (ja
Inventor
仁野  新一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2003380743A priority Critical patent/JP4096864B2/ja
Publication of JP2005151606A publication Critical patent/JP2005151606A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4096864B2 publication Critical patent/JP4096864B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Dc-Dc Converters (AREA)

Description

本発明は、電圧の異なる2つの電源間あるいは回路間で、外部選択信号により低圧側から高圧側、または逆に高圧側から低圧側に電力の移送を行なう昇降圧型のDC−DCコンバータに関する。
例えば、電気自動車やハイブリッド自動車などにおいては、走行用モータを駆動するためのインバータ回路の前段にDC−DCコンバータを設け、このコンバータによりバッテリー電圧(低圧側回路)を昇圧してインバータ回路(高圧側回路)に供給する制御が行なわれている。また走行用モータが回生状態となったときには、逆にその回生電力(高圧側回路)をDC−DCコンバータにより降圧してバッテリー(低圧側回路)の充電に供することも行なわれている。
図2は、このような目的に使用される昇降圧型DC−DCコンバータ1の回路例である。図において、トランジスタQ1、Q2はスイッチング用のパワーMOSトランジスタで、高圧側回路2の入出力端子N2と接地GND間に直列に接続されている。各トランジスタQ1、Q2には、フリーホィールダイオードD1、D2がそれぞれ逆並列に接続されている。低圧側回路3の入出力端子N1とトランジスタQ1、Q2の相互接続点N3との間にはエネルギー蓄積、放出用のリアクトルLが、入出力端子N1、N2と接地GNDとの間には、それぞれ平滑用コンデンサC1、C2が接続されている。
低圧側回路3の電圧をV1、高圧側回路2の電圧をV2、リアクトルLを低圧側回路3から相互接続点N3に向けて流れる電流をILとして、低圧側回路3から高圧側回路2に平均電力(移送電力指令値)Pr で電力を移送する場合の動作について説明する。電力を移送する方向は、外部選択信号によりゲート制御回路に指示される。ゲート制御回路は、指示に従いトランジスタQ1には常時OFFの信号を出力し、トランジスタQ2には移送電力指令値Prに基づいて次のように計算したON時間の駆動パルスを出力する。
トランジスタQ2がONした場合には、低圧側回路3からリアクトルL、トランジスタQ2を通って接地GNDに電流が流れる。リアクトルLを流れるリアクトル電流ILは、図9の(1)の時刻(0〜t0)期間(トランジスタQ2のON期間)に示すように直線的に増加する。リアクトル電流ILの値がI0になった時間t0の時点でトランジスタQ2をOFFすると、トランジスタQ2のON期間中にリアクトルLに蓄積された電磁エネルギーはダイオードD1を通って高圧側回路2に放出される。リアクトル電流ILは時刻(t0〜t1)期間(トランジスタQ2のOFF期間)においては直線的に減少し、時刻t1にゼロとなる。
この1周期の時間t1中に低圧側回路3から出力される電力の平均値P1は、
P1=(V12 /2・L)・t0
となる。ゲート制御回路4は、この平均電力P1の値が移送電力指令値Prに等しくなるようにトランジスタQ2のON時間t0の値を計算して制御する。従って、
t0=2・L・Pr/V12 (1)式
即ち、ゲート制御回路4は(1)式で計算したt0の時間だけトランジスタQ2をONさせた後にOFFする。そして、リアクトル電流ILがゼロになった後、再びt0時間だけトランジスタQ2をONさせる動作を繰り返す。これにより、低圧側回路3から高圧側回路2には移送電力指令値Prに等しい電力が移送される。
リアクトル電流ILがゼロになったことは、ゼロクロス検出回路5により検出される。ゼロクロス検出回路5は、リアクトルLの両端の電位差がゼロになる瞬間を検出してリアクトル電流ILがゼロになった瞬間と判定しゲート制御回路4に知らせる。
このように、スイッチング動作を行なうトランジスタQ2に流れる電流がゼロとなった時点でトランジスタQ2をOFFからONに切り換える制御(以下、ゼロクロス制御という。)は、電流が流れている状態でOFFからONに切り換えるPWM制御に比べてスイッチング損失を低減できる利点がある。
しかしながら、このゼロクロス制御の場合、移送電力指令値Prの値が小さくなると(1)式で計算されるトランジスタQ2のON時間t0が短くなる。ON時間t0が短くなると図9の(1)、(2)、(3)に示すようにトランジスタQ2のON/OFFの周期t1も次第に短くなり、その逆数である周波数は図10に示すように次第に上昇する。ゼロクロス制御では、トランジスタQ2がOFFからONに移る際は電流ゼロの状態でスイッチングを行なうためにスイッチング損失は発生しない。しかし、ONからOFFへの切り換えは電流が流れている状態で行なうためスイッチング損失が発生する。従ってトランジスタQ2のスイッチング周波数が上昇すると、それにつれてスイッチング損失も増大するという問題がある。
特願2003−068086号
本発明は、このような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、電圧の異なる2つの電源間あるいは回路間で外部選択信号により低圧側から高圧側、または逆に高圧側から低圧側に電力の移送を行なう昇降圧型のDC−DCコンバータにおけるスイッチングトランジスタのスイッチング損失を低減することを課題とする。
前記課題を達成するための請求項に記載の発明は、電圧の異なる2つの回路間で外部選択信号により低圧側から高圧側、またはその逆方向に電力の移送を行なう昇降圧型のDC−DCコンバータ(1)であって、高圧側回路(2)の入出力端子(N2)と接地間に各々逆並列ダイオード(D1、D2)を備えて直列に接続された第1、第2のトランジスタ(Q1、Q2)と、該2つのトランジスタの相互接続点(N3)と低圧側回路(3)の入出力端子(N1)間に接続されたリアクトル(L)と、該リアクトルを流れる電流がゼロになった瞬間を検出するゼロクロス検出回路(5)と、前記第1、第2のトランジスタのスイッチング動作を制御するゲート制御回路(4)とを備えて構成され、該ゲート制御回路は、前記低圧側回路から高圧側回路に電力を移送する場合には、高圧側回路側に接続された前記第1のトランジスタをOFFしたまま接地側に接続された前記第2のトランジスタのON/OFFを制御し、高圧側回路から低圧側回路に電力を移送する場合には、第2のトランジスタをOFFしたまま第1のトランジスタのON/OFFを制御するものであって、外部から指示された移送電力指令値に従って第1または第2のトランジスタをONさせるON時間を計算し、前記第1または第2のトランジスタをONさせてから前記ゼロクロス検出回路からのゼロクロス検出信号を受信するまでの時間が第1の所定値以上であった場合には、該ゼロクロス検出信号の受信直後から前記ON時間だけ第1または第2のトランジスタをONさせ、前記ゼロクロス検出信号を受信するまでの時間が前記第1の所定値未満であり第2の所定値以上であった場合には、該ゼロクロス検出信号の受信時から更に前記第1の所定値と該ゼロクロス検出信号を受け取るまでの時間との差に1より小さい一定比率を掛けた時間を経過した直後から前記ON時間だけ第1または第2のトランジスタをONさせ、前記ゼロクロス検出信号を受信するまでの時間が前記第2の所定値未満であった場合には、直前のON開始時刻から第2の所定値に前記第1の所定値と第2の所定値との差に前記1より小さい一定比率を掛けた時間を加えた時間が経過した直後から前記ON時間だけ第1または第2のトランジスタをONさせることを特徴とするDC−DCコンバータである。
このような構成のDC−DCコンバータによれば、移送電力指令値Prが減少した場合には、第1または第2のトランジスタのスイッチング周波数の上昇が抑制されるためスイッチング損失の増大が防止される効果を奏する。
また、請求項に記載の発明は、請求項1に記載のDC−DCコンバータであって、前記第1または第2のトランジスタをONさせてから前記ゼロクロス検出信号を受信するまでの時間に代えて、前記移送電力指令値に基づいて計算で求めた前記第1または第2のトランジスタのON開始から前記リアクトルに流れる電流がゼロになるまでの時間を使用することを特徴とするDC−DCコンバータである。
このような構成のDC−DCコンバータによれば、前記ゼロクロス検出回路をなくすことができ回路を簡単にできる効果がある。また、第1または第2のトランジスタのスイッチング損失の増大も防止される。
本発明の実施形態を説明するのに先だって参考とする参考実施形態について説明する。
参考実施形態における昇降圧型DC−DCコンバータの基本回路構成は、「背景技術」の中で説明した図2中のDC−DCコンバータ1と同じ構成である。異なる点は、ゲート制御回路4の演算制御ロジックのみである。従って、回路構成については図2を参照しながら説明する。
トランジスタQ1、Q2にはパワーMOSトランジスタ、あるいはIGBTを使用する。電力を移送する方向は、ゲート制御回路4に与えられる外部選択信号により決定される。低圧側回路3から高圧側回路2に電力を移送する場合には、ゲート制御回路4はトランジスタQ1をOFFにしたままトランジスタQ2をON/OFF動作させる。この場合ゲート制御回路4は、移送される電力が外部から指定された移送電力指令値Prに一致するようにそのON時間を計算してトランジスタQ2を制御する。
これとは反対に、高圧側回路2から低圧側回路3に電力を移送する場合には、ゲート制御回路4はトランジスタQ2をOFFにしたまま、トランジスタQ1をON/OFF動作させる。この場合ゲート制御回路4は、移送される電力が外部から指定された移送電力指令値Prに一致するようにそのON時間を計算してトランジスタQ1を制御する。
電力をどちらの方向に移送する場合も、ゲート制御回路4がON/OFF動作させるトランジスタを制御するために行なう演算制御ロジックは同じであるので、低圧側回路3から高圧側回路2に電力を移送する場合について説明する。
トランジスタQ1、Q2が共にOFFで、リアクトルLに流れるリアクトル電流ILがゼロの初期状態(時刻t=0)から、図3の(1)に示すようにトランジスタQ2をt0時間だけONしたとする。トランジスタQ2のON抵抗はゼロとし、リアクトル電流ILの時間微分を(IL)´で表わすとすると、
V1=L・(IL)´
初期条件を入れ解くと、
IL=(V1/L)・t
となることから、リアクトル電流ILは図3の(2)に示すように直線的に増加する。時刻t0でのリアクトル電流ILの値をI0とすると、
I0=(V1/L)・t0
となり、トランジスタQ2のON時間t0は次のように計算される。
t0=(L/V1)・I0 (2)式
時刻t0にトランジスタQ2をOFFすると、リアクトルLに蓄積された電磁エネルギーはダイオードD1を通って高圧側回路2に流れ込む。ダイオードD1の順方向電圧をゼロとすると、トランジスタQ2をOFFした後は次の式が成り立つ。
V1=L・(IL)´+V2
時刻t0でIL=I0の条件の下で上式を解くと、
IL=−((V2−V1)/L)・t+(V2/L)・t0
となり、電流ILは図3の(2)に示すように直線的に減少する。
リアクトル電流ILがゼロとなる時刻をt1とするとt1は次のように計算される。
t1=t0・V2/(V2−V1) (3)式
一方、時刻(0〜t1)間に低圧側回路3から供給されるエネルギーE1は、
E1=(1/2)・V1・I0・t1
従って、この間の平均電力P1は次のようになる。
P1=(1/2)・V1・I0
ゲート制御回路4はこの平均電力P1が移送電力指令値Prに一致するように時間t0、t1の値を演算して制御する。従って、
Pr=(1/2)・V1・I0 (4)式
(2)、(4)式よりトランジスタQ2のON時間t0は次のように計算される。
t0=(2・L/V12 )・Pr (5)式
トランジスタQ1のON/OFFの1周期の時間t1は(3)、(5)式より次のようになる。
t1=(V2/(V2−V1))・(2・L/V12 )・Pr (6)式
従って、ゲート制御回路4が(6)式で計算される周期t1でもって(5)式で計算されるt0の時間だけトランジスタQ2を繰り返しONするように制御すれば、低圧側回路3から高圧側回路2に移送される電力の平均値P1は、外部から指定された移送電力指令値Prに一致するようになる。
ここで少し問題となる点は、(6)式で計算される周期t1には誤差が含まれており、トランジスタQ2のON開始時刻から(6)式で計算される時間t1後にリアクトル電流ILの値がゼロになっていない場合もあり得る点である。その計算誤差は、トランジスタQ2のON時の抵抗をゼロと仮定したこと、ダイオードD1の順方向電圧降下をゼロと仮定したこと、低圧側回路3の電圧V1及び高圧側回路2の電圧V2が一定とは限らないことなどに起因して生ずる。
リアクトル電流ILがゼロになっていない時点にトランジスタQ2をOFFからONに切り換えることはスイッチング損失の増大をもたらすため好ましくない。この問題に対処するため図2のDC−DCコンバータ1では、トランジスタQ2をOFFからONに切り換えるタイミングについては(6)式で計算される周期t1によらないで、リアクトル電流ILが実際にゼロになった瞬間(以下、“ゼロクロス "という。)を検出し、その検出信号(以下、“ゼロクロス検出信号 "という。)に基づいて切り換えタイミングを決定する制御方式を採用している。
ゼロクロスの検出はゼロクロス検出回路5で行なっている。検出はリアクトル電流ILの値を測定してその絶対値が微小電流値ΔI以下になったことで検出してもよいが、リアクトルLの両端の電位差が微小電圧値ΔV以下になったことで検出する方が容易である。リアクトル電流ILがゼロになった後もトランジスタQ2がOFF状態であると、リアクトルLには電流が流れずアクトルLの両端の電位差はゼロとなる。従って、リアクトルLの両端の電位差が微小電圧値ΔV以下になったことを検出することでゼロクロスの瞬間を検出することができる。
以上、説明したような計算式及びゼロクロス検出回路5から送られてくるゼロクロス検出信号に基づいて、ゲート制御回路4はトランジスタQ2のON/OFFを次のように制御する。
(A)トランジスタQ2をONした瞬間からゼロクロス検出信号を受信するまでの経過時間t1が所定値T1以上であった場合。
この場合は、ゲート制御回路4はゼロクロス検出信号を受け取った直後から開始して(5)式で計算した時間t0だけトランジスタQ2をON動作させる。
(B)トランジスタQ2をONした瞬間からゼロクロス検出信号を受信するまでの経過時間t1が所定値T1未満であった場合。
この場合は、ゲート制御回路4はトランジスタQ2をONした瞬間から所定値T1時間経過後から開始して(5)式で計算した時間t0だけトランジスタQ2をON動作させる。これは周波数が一定値1/T1に等しいPWM制御を行なっていることに等しい。
上記(A)の場合の制御法によるリアクトル電流ILの波形は図1の(1)のようになり、「背景技術」で説明した図9の各波形と同じである。この制御法のみで制御した場合には図9、図10で説明したように、移送電力指令値Prの値が小さくなった場合にトランジスタQ2のスイッチング周波数が高くなってスイッチング損失が増加する。そこで本実施形態では、スイッチング周波数の上昇を抑えるために(B)の制御形態を追加して設けた。
即ち、ゼロクロス検出信号を受信するまでの時間t1が所定値T1より小さかった場合には、ゼロクロス検出信号の受信後、直ちにトランジスタQ2をONするのではなく少し遅らせて所定値T1時間の経過後にONさせるようにしている。このように制御すると移送電力指令値Prの値が小さくなった場合には、リアクトル電流ILの波形は図1の(2)、(3)に示すように、周期が所定値T1のままで電流ゼロの期間だけが長くなっていく波形となる。この場合の移送電力に対する周波数の変化は図4に示すようになる。移送電力指令値Prが所定の値以下で周波数は一定値1/T1となり、スイッチング損失のそれ以上の増大が防止される。
次に上記(A)、(B)の制御を行なうためのゲート制御回路4内の処理フローについて図5を参照しながら説明する。最初のステップS1では(5)式によりトランジスタQ2をONする時間t0を計算する。ステップS2では計時タイマTを設けてその計時値をリセットする。ステップS3でトランジスタQ2をONし、それと同時にステップS4で計時タイマTの計時を開始する。
ステップS5では、計時タイマTにより時間t0が経過したか否かをチェックしつつ時間t0の経過を待つ。時間t0の経過によりステップS6に移りトランジスタQ2をOFFする。続くステップS7では、ゼロクロス検出回路5からゼロクロス検出信号が送られてくるのを待つ。ゼロクロス検出信号を受け取るまでの待ち時間中には、ステップS8にて最新の移送電力指令値Prの値に基づいて次のサイクルのトランジスタQ2のON時間t0を(5)式により計算して待つ。
ゼロクロス検出信号を受け取った段階でステップS9に移り、その時の計時タイマTの計時値Tが(A)で述べた所定値T1以上であるか否かをチェックする。所定値T1以上であった場合には直ちにステップS2に戻り次のサイクルに入る。以上までが上述の(A)の制御形態を行なう処理フローである。
ステップS9で計時タイマTの計時値Tが所定値T1未満であった場合にはステップS10に移る。ステップS10では、計時タイマTの計時値Tが所定値T1以上になるのを待つ。待つ間はステップS11において、最新の移送電力指令値Prの値に基づいた次のサイクルのトランジスタQ2のON時間t0の計算を繰り返す。計時値Tが所定値T1以上になった時点でステップS2に戻り次のサイクルに移る。このステップS10が実行される場合の制御が上述の(B)の場合の制御形態である。
以下、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態は、参考実施形態における(A)と(B)の制御形態の間に、(A)の制御形態よりも緩やかにスイッチング周波数が上昇する制御形態を追加した実施形態である。移送電力指令値Prの値が変化に対するリアクトル電流ILの波形の変化の様子を図6の(1)〜(4)に示す。
図6の(1)は移送電力指令値Prの値が大きい場合の波形で、参考実施形態の(A)の制御形態と同じ制御を行なっており波形は図1の(1)と同じである。図6の(2)、(3)は移送電力指令値Prの値が減少し、ゼロクロス検出信号を受け取るまでの時間が第1の所定値T1未満と短くなった場合である。この場合は、ゼロクロス検出信号を受け取ってから更に第1の所定値T1と該ゼロクロス検出信号を受け取るまでの時間t1との差に1より小さい一定比率aを掛けた時間a・(T1−t1)だけ経過した後に次のサイクルを開始するように制御している。時間a・(T1−t1)だけ次のサイクルの開始を遅らせているためスイッチング周波数の上昇勾配は(A)の制御形態の場合よりも緩くなる。
図6の(4)は、移送電力指令値Prの値が更に減少してゼロクロス検出信号を受け取るまでの時間が第2の所定値T2未満になった場合の波形である。この場合には、直前のON開始時刻か第2の所定値T2に、第1の所定値T1と第2の所定値T2との差に前記1より小さい一定比率aを掛けた時間a・(T1−T2)を加えた時間(T2+a・(T1−T2))が経過した直後に次のサイクルを開始するように制御している。従って、この場合のスイッチング周波数は1/(T2+a・(T1−T2))の一定値となり、この周波数でPWM制御を実施していることになる。移送電力の変化に対する周波数の変化は図7に示すようになる。
これらをまとめるとゲート制御回路4はトランジスタQ2のON/OFFを次のように制御していることになる。
(A)トランジスタQ2をONした瞬間からゼロクロス検出信号を受信するまでの経過時間t1が第1の所定値T1以上であった場合。
参考実施形態における(A)の場合の制御形態と同じで、ゲート制御回路4はゼロクロス検出信号を受け取った直後から開始して(5)式で計算した時間t0だけトランジスタQ2をON動作させる。
(B)トランジスタQ2をONした瞬間からゼロクロス検出信号を受信するまでの経過時間t1が第1の所定値T1未満であり且つ第2の所定値T2以上である場合。
ゼロクロス検出信号を受け取ってから更に第1の所定値T1とゼロクロス検出信号を受け取るまでの時間t1との差に1より小さい一定比率aを掛けた時間a・(T1−t1)だけ経過した直後から開始して(5)式で計算した時間t0だけトランジスタQ2をON動作させる。
(C)トランジスタQ2をONした瞬間からゼロクロス検出信号を受信するまでの経過時間t1が第2の所定値T2未満である場合。
直前のON開始時刻から第2の所定値T2に、第1の所定値T1と第2の所定値T2との差に1より小さい一定比率aを掛けた時間a・(T1−T2)を加えた時間(T2+a・(T1−T2))が経過した直後から開始して(5)式で計算した時間t0だけトランジスタQ2をON動作させる。スイッチング周波数は1/(T2+a・(T1−T2))の一定値となる。
本実施形態におけるスイッチング周波数の変化は図7のようになり、移送電力指令値Prの減少に対するスイッチング周波数の上昇は抑制され、最高周波数は1/(T2+a・(T1−T2))に制限される。従って、スイッチング損失の増大が防止される効果が得られる。
次に上記(A)、(B)、(C)の制御を行なうためのゲート制御回路4内の処理フローについて図8を参照して説明する。ステップS1からステップS9までの処理フローは上記(A)の制御形態を実施する処理フローであり、参考実施形態で説明した図5の処理フローのステップS1からステップS9までと同じであるので説明を省略する。
ステップS10では、その時の計時タイマTの計時値Tが(A)で述べた第2の所定値T2以上であるか否かをチェックする。YESと判定された場合にはステップS11に移行し、計時値Tが時間(t1+a・(T1−t1))になるのを待ってステップS2に戻り次のサイクルに入る。その時間になるのを待つ間には、ステップS12にて最新の移送電力指令値Prの値に基づいて次のサイクルのトランジスタQ2のON時間t0の計算を繰り返す。このステップS11、S12が実行される場合が上記(B)の制御形態に相当する。
ステップS10にてその時の計時タイマTの計時値Tが第2の所定値T2未満と判定された場合には、計時値Tが時間(T2+a・(T1−T2))になるのを待ってステップS2に戻り次のサイクルに入る。その時間になるのを待つ間には、ステップS14にて最新の移送電力指令値Prの値に基づいて次のサイクルのトランジスタQ2のON時間t0の計算を繰り返す。このステップS13、S14が実行される場合が、上記(C)の制御形態に相当する。
(変形実施形態)
上記実施形態においてはリアクトル電流ILがゼロとなる瞬間をゼロクロス検出回路5で検出しそのゼロクロス検出信号を制御に使用してきた。しかし、参考実施形態の中で説明したように、リアクトル電流ILがゼロになるまでの時間t1の値は移送電力指令値Prの値に基づいて(6)式によって計算することができる。(6)式で計算したゼロクロスまでの時間t1の値は前にも説明したように計算誤差を若干含んでいる可能性があるが、スイッチング損失の若干の増加を我慢するのであれば、ゼロクロス検出回路5で検出したゼロクロス検出信号の受信タイミングの代わりに(6)式で計算した時間t1を使用して制御を実施してもよい。このようにすれば、ゼロクロス検出回路5をなくすことができ回路を簡単にすることができる。
また、あくまでもリアクトル電流ILがゼロの状態でスイッチングすることを優先する場合には、(6)式で計算した時間t1に推定計算誤差よりも若干大きい微小時間Δtを加えた時間(t1+Δt)を(6)式で求めた時間t1の代わりに使用して制御を実施してもよい。また、このように微小時間Δtを加える代わりに、(6)式で計算した時間t1に1より僅かに大きい数値(1+ΔR)を掛けた時間(t1・(1+ΔR))を時間t1の代わりに使用して制御してもよい。このようにして制御すれば、トランジスタQ2のOFFからONへのスイッチングを電流ゼロの状態で行なわせることができる。
参考実施形態におけるリアクトル電流波形である。 DC−DCコンバータの基本回路構成である。 昇圧する場合のトランジスタQ2の動作とリアクトル電流波形の関係を示す図である。 参考実施形態における移送電力と周波数との関係図である。 参考実施形態におけるゲート制御回路の制御フローである。 本発明の一実施形態におけるリアクトル電流波形である。 本発明の一実施形態における移送電力と周波数との関係図である。 本発明の一実施形態におけるゲート制御回路の制御フローである。 従来技術による場合のリアクトル電流波形である。 従来技術による場合の移送電力と周波数との関係図である。
符号の説明
図面中、1はDC−DCコンバータ、2は高圧側回路、3は低圧側回路、4はゲート制御回路、5はゼロクロス検出回路、D1、D2はダイオード、GNDは接地、Lはリアクトル、N1、N2は入出力端子、N3は相互接続点、Prは移送電力指令値、Q1は第1のトランジスタ、Q2は第2のトランジスタを示す。

Claims (2)

  1. 電圧の異なる2つの回路間で外部選択信号により低圧側から高圧側、またはその逆方向に電力の移送を行なう昇降圧型のDC−DCコンバータ(1)であって、高圧側回路(2)の入出力端子(N2)と接地間に各々逆並列ダイオード(D1、D2)を備えて直列に接続された第1、第2のトランジスタ(Q1、Q2)と、
    該2つのトランジスタの相互接続点(N3)と低圧側回路(3)の入出力端子(N1)間に接続されたリアクトル(L)と、
    該リアクトルを流れる電流がゼロになった瞬間を検出するゼロクロス検出回路(5)と、
    前記第1、第2のトランジスタのスイッチング動作を制御するゲート制御回路(4)とを備えて構成され、
    該ゲート制御回路は、前記低圧側回路から高圧側回路に電力を移送する場合には、高圧側回路側に接続された前記第1のトランジスタをOFFしたまま接地側に接続された前記第2のトランジスタのON/OFFを制御し、高圧側回路から低圧側回路に電力を移送する場合には、第2のトランジスタをOFFしたまま第1のトランジスタのON/OFFを制御するものであって、外部から指示された移送電力指令値に従って第1または第2のトランジスタをONさせるON時間を計算し、前記第1または第2のトランジスタをONさせてから前記ゼロクロス検出回路からのゼロクロス検出信号を受信するまでの時間が第1の所定値以上であった場合には、該ゼロクロス検出信号の受信直後から前記ON時間だけ第1または第2のトランジスタをONさせ、前記ゼロクロス検出信号を受信するまでの時間が前記第1の所定値未満であり第2の所定値以上であった場合には、該ゼロクロス検出信号の受信時から更に前記第1の所定値と該ゼロクロス検出信号を受け取るまでの時間との差に1より小さい一定比率を掛けた時間を経過した直後から前記ON時間だけ第1または第2のトランジスタをONさせ、前記ゼロクロス検出信号を受信するまでの時間が前記第2の所定値未満であった場合には、直前のON開始時刻から第2の所定値に前記第1の所定値と第2の所定値との差に前記1より小さい一定比率を掛けた時間を加えた時間が経過した直後から前記ON時間だけ第1または第2のトランジスタをONさせることを特徴とするDC−DCコンバータ。
  2. 請求項1に記載のDC−DCコンバータであって、前記第1または第2のトランジスタをONさせてから前記ゼロクロス検出信号を受信するまでの時間に代えて、前記移送電力指令値に基づいて計算で求めた前記第1または第2のトランジスタのON開始から前記リアクトルに流れる電流がゼロになるまでの時間を使用することを特徴とするDC−DCコンバータ。
JP2003380743A 2003-11-11 2003-11-11 Dc−dcコンバータ Expired - Lifetime JP4096864B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003380743A JP4096864B2 (ja) 2003-11-11 2003-11-11 Dc−dcコンバータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003380743A JP4096864B2 (ja) 2003-11-11 2003-11-11 Dc−dcコンバータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005151606A JP2005151606A (ja) 2005-06-09
JP4096864B2 true JP4096864B2 (ja) 2008-06-04

Family

ID=34690322

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003380743A Expired - Lifetime JP4096864B2 (ja) 2003-11-11 2003-11-11 Dc−dcコンバータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4096864B2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4459918B2 (ja) 2006-03-16 2010-04-28 富士通テン株式会社 スイッチングレギュレータ
JP4861750B2 (ja) * 2006-06-01 2012-01-25 トヨタ自動車株式会社 電源装置およびその制御方法
US7609050B2 (en) * 2007-02-20 2009-10-27 Gm Global Technology Operations, Inc. Method and system for determing current in an electrical component in a power conversion system
KR100997377B1 (ko) 2010-01-05 2010-11-30 서울과학기술대학교 산학협력단 양방향 비절연 dc-dc 컨버터
JP5460562B2 (ja) * 2010-11-25 2014-04-02 本田技研工業株式会社 Dc−dcコンバータ及びその制御方法
JP2013093999A (ja) * 2011-10-26 2013-05-16 Toyota Motor Corp コンバータ
CN102735914B (zh) * 2012-05-10 2014-12-31 成都芯源***有限公司 同步整流电路以及过零检测方法
JP6069888B2 (ja) * 2012-05-19 2017-02-01 富士電機株式会社 Dc・dcコンバータ
US20140077776A1 (en) * 2012-09-17 2014-03-20 Intel Corporation Voltage regulator
KR101440277B1 (ko) 2013-11-21 2014-09-17 한밭대학교 산학협력단 양방향 DC-to-DC 컨버터 장치
JP2016149903A (ja) 2015-02-13 2016-08-18 トヨタ自動車株式会社 昇圧制御装置
JP6455205B2 (ja) 2015-02-13 2019-01-23 トヨタ自動車株式会社 昇圧制御装置
JP6495413B1 (ja) * 2017-10-19 2019-04-03 本田技研工業株式会社 電源システム
JP6858834B1 (ja) * 2019-12-11 2021-04-14 三菱電機株式会社 電力変換装置の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005151606A (ja) 2005-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9748855B2 (en) Bidirectional DC-DC converter
JP4096864B2 (ja) Dc−dcコンバータ
TWI523396B (zh) 順向轉換器及二次側開關控制器
US9520778B2 (en) Constant on-time switching converters with ultrasonic mode determination circuit and control methods thereof
TWI568155B (zh) 用於升降壓轉換器和調控器的高效pfm控制的系統和方法
US9825521B2 (en) Method and apparatus for inductive-kick protection clamp during discontinuous conduction mode operation
US7250745B2 (en) Control circuit of DC-DC converter and its control method
JP4674661B2 (ja) Dc/dcコンバータ
US20090243577A1 (en) Reverse current reduction technique for dcdc systems
US7936087B2 (en) Switching controller for parallel power converters
US9479054B2 (en) Buck converter with reverse current detection and pseudo ripple generation
TW201906293A (zh) 具有連續電流之共振切換調節器
US20180287496A1 (en) Inverting buck-boost power converter
US20150022167A1 (en) System and method to eliminate transition losses in DC/DC converters
CN110875686A (zh) 电子转换器和操作电子转换器的方法
US9071149B2 (en) Electric power conversion circuit
US20140043005A1 (en) Dc-dc converter and control method for the same
TWI713295B (zh) 偵測電路、具有偵測電路的切換式穩壓器及其控制方法
JP6853684B2 (ja) Dc/dcコンバータおよびその制御回路、制御方法および車載電装機器
JP2020162248A (ja) Dc/dcコンバータの制御回路、制御方法および電子機器
CN111953209B (zh) 开关型变换器及其控制电路和控制方法
JP7276064B2 (ja) Dcdcコンバータ
JP7028634B2 (ja) Dc/dcコンバータの制御回路、制御方法、電源管理回路および電子機器
CN112152453A (zh) 侦测电路、具有侦测电路的切换式稳压器及其控制方法
JP2010273446A (ja) 電源装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070821

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080303

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4096864

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110321

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120321

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120321

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130321

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140321

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term