JP4096378B2 - ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用ブレーキ装置に係り、詳しくは、緊急ブレーキ時に車両を確実に停止または減速させることが可能な車両用ブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
近年、自動車等の車両を緊急に停止または減速させるための緊急ブレーキ時において、車両の制動距離を可能な限り短くする技術が求められている。
このような技術においては、ドライバーがブレーキペダルを踏み込む踏力に基づいて動作する通常のブレーキ装置に加えて、緊急ブレーキ用の操作スイッチを設けておき、ドライバーがその操作スイッチを操作したときに、車輪の制動力を強化する方法が考えられる。しかし、緊急ブレーキ時のドライバーの心理状態や反射神経を考慮すると、緊急ブレーキの瞬間に操作スイッチを確実に操作するのは困難である。
【0003】
そこで、緊急ブレーキ用の操作スイッチを設けるのではなく、ドライバーによるブレーキペダルの操作状態を監視し、その操作状態からドライバーが緊急ブレーキを意図しているか否かをブレーキ装置自体が判定し、ドライバーが緊急ブレーキを意図していると判定されたときに、車輪の制動力を強化する方法が考えられる。この方法において、確実な緊急停止や緊急減速を実現するには、ブレーキペダルの操作状態を正確に監視することと、その操作状態からドライバーが緊急ブレーキを意図しているか否かを的確に判定することとが要求される。
【0004】
本発明は上記要求を満足するためになされたものであって、その目的は、ドライバーが緊急ブレーキを意図しているか否かを的確に判定し、緊急ブレーキを意図しているときにだけ、制動距離が短くなるようにブレーキの制動力を補助することが可能なブレーキ装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載のブレーキ装置は、操作状態検出手段と、固着可能性検出手段と、ピーク検出手段と、固着可能性リセット手段と、判定手段とを備える。操作状態検出手段は、ドライバーが緊急ブレーキを意図しているか否かを判定するためにドライバーによるブレーキの操作状態の変化量を検出する。固着可能性検出手段は、前記操作状態の変化量を時間微分して得られた前記操作状態の変化速度が所定値KDp以上の場合に、前記操作状態の変化量の固着可能性有りのフラグをセットする。ピーク検出手段は、前記固着可能性有りのフラグのセット後、所定時間T1内における前記操作状態の変化量のピークの有無を検出する。固着可能性リセット手段は、前記ピーク検出手段により前記所定時間T1内に前記ピークが検出された場合に、前記固着可能性検出手段によりセットされた前記固着可能性有りのフラグをリセットする。判定手段は、前記固着可能性有りのフラグがセットされている期間内に前記操作状態の変化量が検出されない状態が所定時間T2継続した場合に、前記操作状態検出手段に異常があると判定する。
【0007】
請求項2に記載のブレーキ装置は請求項1に記載のブレーキ装置において、前記操作状態の変化速度が前記所定値KDp以上の場合に、ドライバーが緊急ブレーキを意図していると判定する。
請求項3に記載のブレーキ装置は、請求項2に記載のブレーキ装置において、前記操作状態の変化速度が前記所定値KDp以上の場合に、ドライバーが緊急ブレーキを意図していると判定されてブレーキアシスト制御が実行されるとともに、前記判定手段により前記操作状態検出手段に異常があると判定されている場合には前記ブレーキアシスト制御が禁止される。
請求項4に記載のブレーキ装置では、請求項1〜3のいずれか1項に記載のブレーキ装置において、前記判定手段は、前記操作状態検出手段に異常があると判定してから所定時間T3の経過後に正常と判定し直す。
請求項5に記載のブレーキ装置では、請求項1〜4のいずれか1項に記載のブレーキ装置において、前記操作状態の変化量は、ドライバーがブレーキペダルを踏み込む踏力の変化量、または、ドライバーがブレーキレバーを握る握力の変化量である。
【0021】
尚、以下に述べる発明の実施の形態において、特許請求の範囲または課題を解決するための手段に記載の「操作状態検出手段」はマスタシリンダ2と圧力センサ31および電子制御装置71におけるS100,S110の処理に相当し、同じく「判定手段」は電子制御装置71におけるS120およびS300〜S420の処理に相当する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面と共に説明する。
図1は、本実施形態のブレーキ装置におけるブレーキ配管の概略図である。尚、本実施形態は、4輪車において、前2輪のブレーキを制御する前輪配管系統と、後2輪のブレーキを制御する後輪配管系統との前後2配管系を備える車両に本発明によるブレーキ装置を適用したものである。
【0023】
ブレーキペダル1はマスタシリンダ2に接続されており、ドライバーがブレーキペダル1を踏み込むと、マスタシリンダ2内に設けられたマスタピストンが押圧されてマスタシリンダ圧が発生する。マスタリザーバ3は、マスタシリンダ2と連通する通路を通じて、マスタシリンダ2内にブレーキ液を供給したり、マスタシリンダ2内の余剰なブレーキ液を貯留する。
【0024】
マスタシリンダ2の発生したマスタシリンダ圧は、後輪配管系統4および前輪配管系統5に伝達される。
後輪配管系統4は右後輪11および左後輪12のブレーキを制御し、前輪配管系統5は右前輪13および左前輪14のブレーキを制御する。各車輪11〜14にはそれぞれ、電磁ピックアップ式または磁気抵抗素子(MRE)式の車輪速度センサ15〜18が配置され、各車輪11〜14の回転速度に対応した出力信号を生成する。また、各車輪11〜14にはそれぞれ、各車輪を制動するための油圧ブレーキ装置を構成する各ホイールシリンダ19〜22が配設されている。
【0025】
後輪配管系統4は、各管路A〜D、圧力センサ31、各電磁式切替制御弁32〜37、後輪用ポンプ38、アンチロックブレーキ装置(ABS)用リザーバ39、各逆止弁40〜43を備えている。
管路Aはマスタシリンダ2と接続されている。管路Aにおけるマスタシリンダ2の近傍には、マスタシリンダ2の発生したマスタシリンダ圧に対応した出力信号を生成する圧力センサ31が配設されている。
【0026】
管路Aは、後輪用差圧制御弁32を介して各管路A1,A2に分岐する。後輪用差圧制御弁32は、連通位置と差圧位置とを有する2位置弁である。後輪用差圧制御弁32が差圧位置になっているとき、後輪用差圧制御弁32の上下流に所定値以上の差圧がかかった場合には連通状態となり、管路Aにおける各管路A1,A2側(各ホイールシリンダ19,20側)がマスタシリンダ2側よりも所定圧力以上にならないようにして、管路Aの保護を可能にしている。
【0027】
マスタリザーバ3には管路Bが接続されている。管路Bには増圧制御弁33が配設されている。ABS用リザーバ39には管路Cが接続されている。管路Cには逆止弁40が配設されている。
各管路A,A1,A2には後輪用ポンプ38が接続されている。後輪用ポンプ38は、マスタリザーバ3に貯留されたブレーキ液を管路Bから増圧制御弁33を介して汲み取り、各管路A,A1,A2へ吐出する。また、後輪用ポンプ38は、ABS用リザーバ39に貯留されたブレーキ液を管路Cから逆止弁40を介して汲み取り、各管路A,A1,A2へ吐出する。
【0028】
各管路A1,A2にはそれぞれ、各増圧制御弁34,35が配設されている。各ホイールシリンダ19,20はそれぞれ、各増圧制御弁34,35を介して各管路A1,A2に接続されている。
各管路D1,D2の両端にはそれぞれ、各ホイールシリンダ19,20とABS用リザーバ39とが接続されている。各管路D1,D2にはそれぞれ、各減圧制御弁36,37が配設されている。
【0029】
後輪用差圧制御弁32には逆止弁41が並列に接続され、マスタシリンダ2から各管路A1,A2側へ向かうブレーキ液の流通のみが許可されることにより、マスタシリンダ2の発生した過剰なマスタシリンダ圧を排除するようになっている。また、各増圧制御弁34,35にはそれぞれ各逆止弁42,43が並列に接続され、各ホイールシリンダ19,20から各管路A1,A2側へ向かうブレーキ液の流通のみが許可されることにより、各ホイールシリンダ19,20に印加された過剰なブレーキ液圧を排除するようになっている。
【0030】
尚、各制御弁33〜37はそれぞれ、連通位置と遮断位置とを有する2位置弁である。
ところで、前輪配管系統5の構成は、圧力センサ31が設けられていない点を除いて、後輪配管系統4のそれと同じである。つまり、前輪配管系統5は、各管路E〜H、各電磁式切替制御弁52〜57、前輪用ポンプ58、ABS用リザーバ59、各逆止弁60〜63を備えている。そして、各管路E〜Hはそれぞれ各管路A〜Dに対応し、各電磁式切替制御弁52〜57はそれぞれ各電磁式切替制御弁32〜37に対応し、前輪用ポンプ58は後輪用ポンプ38に対応し、ABS用リザーバ59はABS用リザーバ39に対応し、各逆止弁60〜63はそれぞれ各逆止弁40〜43に対応している。
【0031】
図2は、図1に示すブレーキ装置を制御する電子制御装置のブロック図である。
車輪速度センサ15〜18および圧力センサ31の出力信号は、電子制御装置(ECU)71に入力される。電子制御回路71は、CPU,ROM,RAM,I/O回路を有する周知のマイクロコンピュータであり、イグニッションスイッチ(図示略)がオンされることにより電源が供給され、前記出力信号に基づいて、後述するように各電磁式切替制御弁32〜37,52〜57および各ポンプ38,58の駆動制御信号を生成する。
【0032】
本実施形態のブレーキ装置において、通常のブレーキ時にはABS制御が実行され、緊急ブレーキ時には後述するブレーキアシスト(以下、BAという)制御が実行される。
ABS制御においては、ブレーキ時に各車輪11〜14のスリップ率を検出し、その検出したスリップ率に応じて各ホイールシリンダ19〜22に印加されるブレーキ液圧を減圧・増圧・保持する制御を行うことによって、車両を安全かつ速やかに制動可能なスリップ率(一般に、10%〜20%程度)に制御する。尚、各車輪11〜14のスリップ率の検出は、各車輪速度センサ15〜18の出力信号に基づいて演算された各車輪11〜14の車輪速度と、その各車輪11〜14の車輪速度に基づいて演算された車体速度とに基づいて演算される。
【0033】
ABS制御において、各ホイールシリンダ19〜22に印加されるブレーキ液圧を減圧するには、各差圧制御弁32,52を差圧位置にし、各増圧制御弁33〜35,53〜55を遮断位置にし、各減圧制御弁36,37,56,57を連通位置にする。すると、各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液は各減圧制御弁36,37,56,57を介して各ABS用リザーバ39,59へ流入し、各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液圧が減圧される。
【0034】
また、ABS制御において、各ホイールシリンダ19〜22に印加されるブレーキ液圧を増圧するには、各差圧制御弁32,52および各増圧制御弁34,35,54,55を連通位置にし、各増圧制御弁33,53および各減圧制御弁36,37,56,57を遮断位置にする。すると、マスタシリンダ2のマスタシリンダ圧がそのまま、各増圧制御弁34,35,54,55を介して各ホイールシリンダ19〜22に印加され、各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液圧が増圧される。
【0035】
また、ABS制御において、各ホイールシリンダ19〜22に印加されるブレーキ液圧を保持するには、各差圧制御弁32,52および各増圧制御弁33,53を連通位置にし、各増圧制御弁34,35,54,57および各減圧制御弁36,37,56,57を遮断位置にする。すると、各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液圧が保持される。尚、この状態において、ドライバーがブレーキペダル1を踏み込む踏力を緩めると、マスタシリンダ2のマスタシリンダ圧が減圧され、各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液は各逆止弁42,43,62,63から各差圧制御弁32,52を介してマスタシリンダ2へ流入し、各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液圧が減圧される。
【0036】
次に、緊急ブレーキ時にBA制御が実行される際に、電子制御装置71が行う処理の詳細を、図3および図5に示すフローチャートと図4に示す特性図とを用いて説明する。
図3に示すように、まず、ステップ(以下、Sという)100において、圧力センサ31の出力信号に対応したマスタシリンダ2のマスタシリンダ圧を演算することにより、そのマスタシリンダ圧に対応したブレーキペダル1の踏力を求める。つまり、ドライバーがブレーキペダル1を踏み込むとマスタシリンダ2はマスタシリンダ圧を発生し、圧力センサ31は管路Aを介して伝達された当該マスタシリンダ圧に対応した出力信号を生成する。従って、ドライバーがブレーキペダル1を踏み込む踏力と、マスタシリンダ2のマスタシリンダ圧と、圧力センサ31の出力信号とにはそれぞれ対応関係がある。そのため、これらの対応関係を予め実験によって求めておけば、圧力センサ31の出力信号に基づいて、ブレーキペダル1の踏力を演算することができる。
【0037】
次に、S110において、S100にて演算したブレーキペダル1の踏力の変化量を時間微分することにより、ブレーキペダル1の踏力変化速度を演算する。これは、マスタシリンダ2のマスタシリンダ圧の変化量を時間微分することにより、マスタシリンダ圧変化速度(すなわち、マスタシリンダ圧の時間勾配)を演算することにほかならず、踏力変化速度とマスタシリンダ圧の時間勾配とには対応関係がある。
【0038】
次に、S120において、後述するセンサ固着判定処理を行う。このセンサ固着判定処理において、何らかの故障により圧力センサ31の出力信号が一定値に固着していると判定された場合は、固着フラグがセットされる。
次に、S130において、固着フラグがセットされているか否かを判定し、固着フラグがセットされていなければS140へ移行する。
【0039】
S140において、BA制御フラグがセットされているか否かを判定する。初めてこのステップへ移行した場合には、BA制御フラグがセットされていないのでS150へ移行する。
S150において、S100にて演算したブレーキペダル1の踏力と、S110にて演算したブレーキペダル1の踏力変化速度とに基づき、ドライバーが緊急ブレーキを意図しているか否かを判定する。つまり、図4に示すように、ブレーキペダル1の踏力が所定値KP以上で、且つ、ブレーキペダル1の踏力変化速度が所定値KDp以上の場合に、ドライバーが緊急ブレーキを意図していると判定する。すなわち、ドライバーが、所定値KP以上に強い力で、且つ、所定値KDp以上に急激にブレーキペダル1を踏み込んだ場合にのみ、緊急ブレーキと判定される。尚、各値KP,KDpは予め実験によって最適値を求めておく。
【0040】
次に、S160において、S150にて緊急ブレーキと判定された場合はS170へ移行する。
S170において、BA制御フラグをセットする。
次に、S180において、BA制御処理を実行する。
【0041】
すなわち、各差圧制御弁32,52を差圧位置にし、各減圧制御弁36,37,56,57を遮断位置にし、各増圧制御弁34,35,54,55を連通位置にする。そして、各増圧制御弁33,53を所定時間TD(例えば、20ms)だけ連通位置にした後に所定時間TI(例えば、60ms)だけ遮断位置になるように、両増圧制御弁33,53の連通・遮断を交互に切り替え、この切り替えを所定回数N(例えば、5回)だけ繰り返す。この各増圧制御弁33,53の連通・遮断の切り替えと同時に、各ポンプ38,58を駆動する。
【0042】
すると、各増圧制御弁33,53の連通時において、各ポンプ38,58は、マスタリザーバ3に貯留されたブレーキ液を各管路B,Fから各増圧制御弁33,53を介して汲み取り、各管路A,Eから各増圧制御弁34,35,54,55を介して各ホイールシリンダ19〜22へ吐出する。そのため、各ホイールシリンダ19〜22には、マスタシリンダ2のマスタシリンダ圧は直接印加されず、各ポンプ38,58から吐出されたブレーキ液による液圧が印加される。その結果、各増圧制御弁33,53の連通・遮断の切替の所定回数N分だけ、各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液圧が増圧され、各車輪11〜14の制動が行われる。
【0043】
ここで、各ホイールシリンダ19〜22に印加されるブレーキ液圧が、マスタシリンダ2のマスタシリンダ圧よりも所定値分だけ高くなるように、前記した各増圧制御弁33,53の連通・遮断の各所定時間TD,TIおよび切り替えの所定回数Nを設定する。
【0044】
このように、BA制御処理では、各ホイールシリンダ19〜22に印加されるブレーキ液圧が、マスタシリンダ2のマスタシリンダ圧よりも所定値分だけ高くなるように制御される。それに対して、前記したABS制御では、マスタシリンダ2のマスタシリンダ圧がそのまま各ホイールシリンダ19〜22に印加されて、各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液圧が増圧される。従って、BA制御が実行される緊急ブレーキ時には、通常のブレーキ時よりも各ホイールシリンダ19〜22の制動力が補助されて各車輪11〜14がさらに強く制動されるため、車両の制動距離をより短くすることができる。
【0045】
次に、S190において、S100にて演算したブレーキペダル1の踏力が所定値KP未満であるか否かを判定することにより、BA制御を終了するか否かを判定する。初めてこのステップへ移行した場合には、S150にて緊急ブレーキと判定されているため、ブレーキペダル1の踏力は所定値KP以上であり、BA制御を終了しないと判定する。
【0046】
次に、S200において、S190にてBA制御を終了しないと判定された場合はS100へ戻って次回のルーチンを実行する。
尚、S120において固着フラグがセットされていれば、S130からS210へ移行し、S140〜S200の処理は行わない。そして、S210において、BA制御フラグをリセットし、S100へ戻って次回のルーチンを実行する。つまり、固着フラグがセットされているときにはBA制御の実行を禁止し、BA制御を行う前に固着フラグがセットされるとBA制御を行わないで次回のルーチンへ移行し、BA制御を行っている最中に固着フラグがセットされるとBA制御を即時に中止して次回のルーチンへ移行する。
【0047】
また、S150にて緊急ブレーキと判定されなかった場合も、S100へ戻って次回のルーチンを実行する。
尚、前回のルーチンのS170においてBA制御フラグがセットされた場合、その次のルーチンではS140からS180へ移行し、S150〜S170の処理は行わない。つまり、BA制御フラグが一旦セットされると、S210にてBA制御フラグがリセットされるか又はS120にて固着フラグがセットされるまで、次回以降のルーチンにおいてもBA制御が引き続き行われる。
【0048】
そして、前回のルーチンのS180にてBA制御処理が行われることにより、車両の緊急停止または緊急減速がなされて緊急ブレーキの必要がなくなると、ドライバーはブレーキペダル1を緩めるため、次のルーチンのS100にて演算したブレーキペダル1の踏力は所定値KP未満に下がる。すると、S190においてBA制御を終了すると判定され、S200からS210へ移行する。
【0049】
ところで、次のルーチンのS180におけるBA制御処理では、各減圧制御弁36,37,56,57を遮断位置にすると共に、各増圧制御弁34,35,54,55を連通位置にする。
そして、S100にて求めたブレーキペダル1の踏力に基づいて、その踏力が前回のルーチンよりも増加したときには各増圧制御弁33,53を連通位置にすると共に各差圧制御弁32,52を差圧位置にし、当該踏力が前回のルーチンよりも減少したときには各増圧制御弁33,53を連通位置にすると共に各差圧制御弁32,52を連通位置にする。それと同時に、各ポンプ38,58を駆動する。
【0050】
すると、各増圧制御弁33,53の連通時(ブレーキペダル1の踏力が前回のルーチンよりも増加したとき)において、各ポンプ38,58は、最初にS180に移行した場合と同様に、マスタリザーバ3に貯留されたブレーキ液を各管路B,Fから各増圧制御弁33,53を介して汲み取り、各管路A,Eから各増圧制御弁34,35,54,55を介して各ホイールシリンダ19〜22へ吐出する。そのため、各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液圧は前回のルーチンよりも高くなり、各車輪11〜14の制動力が強化される。
【0051】
また、各差圧制御弁32,52の連通時(ブレーキペダル1の踏力が前回のルーチンよりも減少したとき)において、各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液は、各管路A,Eから各増圧制御弁34,35,54,55および各差圧制御弁32,52を介してマスタシリンダ2へ流入する。そのため、各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液圧は前回のルーチンよりも低くなり、各車輪11〜14の制動力が弱められる。
【0052】
このように、ブレーキペダル1の踏力が増加した場合は各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液圧を高くし、当該踏力が減少した場合は各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液圧を低くすることにより、当該踏力の変動に対応して各ホイールシリンダ19〜22に印加されるブレーキ液圧を調整することができる。その結果、各ホイールシリンダ19〜22に印加されるブレーキ液圧を、マスタシリンダ2のマスタシリンダ圧よりも常に所定値分だけ高くすることができる。つまり、ブレーキペダル1の踏力の変動に対応して、BA制御による各ホイールシリンダ19〜22の制動力の補助を常に一定レベルに保つことができる。
【0053】
次に、図3に示すメインルーチンのS120におけるセンサ固着判定処理について、図5を用いて説明する。
まず、S300において、固着可能性有フラグがセットされているか否かを判定する。初めてこのステップへ移行した場合には、固着可能性有フラグがセットされていないのでS310へ移行する。
【0054】
S310において、S110にて演算した踏力変化速度が所定値KDp以上であるか否かを判定し、踏力変化速度が所定値KDp以上であればS320へ移行する。
S320において、固着可能性有フラグをセットする。
【0055】
次に、S330において、固着フラグがセットされているか否かを判定する。初めてこのステップへ移行した場合には、固着フラグがセットされていないのでS340へ移行する。
S340において、固着可能性有フラグがセットされているか否かを判定し、固着可能性有フラグがセットされていればS350へ移行する。
【0056】
S350において、圧力センサ31の出力信号の変化がない状態が所定時間T2(例えば、36ms)以上継続しているか否かを判定し、継続していればS360へ移行する。
S360において、固着フラグをセットし、メインルーチンへ復帰してS130へ移行する。
【0057】
そして、前回のルーチンのS320において固着可能性有フラグがセットされた場合、次のルーチンではS300からS370へ移行する。
S370において、固着可能性有フラグのセット状態が所定時間T1(例えば、100ms)以上継続しているか否かを判定し、継続していなければS380へ移行する。
【0058】
S380において、現在の圧力センサ31の出力信号が過去の出力信号の最大値よりも小さいか否かを判定することにより、圧力センサ31の出力信号が最大値をとった後に減少したか否かを判定する。そして、圧力センサ31の出力信号が最大値をとった後に減少していれば当該出力信号が下降中であるとしてS390へ移行し、減少していなければ当該出力信号が上昇中であるとしてS330へ移行する。
【0059】
S390において、固着可能性有フラグをリセットし、S330へ移行する。そして、前回のルーチンのS360において固着フラグがセットされた場合、次のルーチンではS330からS400へ移行する。
S400において、固着フラグがセットされてから現在までに圧力センサ31の出力信号の変化があるか否かを判定し、変化がなければS410へ移行する。
【0060】
S410において、固着フラグのセット状態が所定時間T3(例えば、300ms)以上継続しているか否かが判定され、継続していればS420へ移行する。
S420において、固着フラグをリセットし、メインルーチンへ復帰してS130へ移行する。
【0061】
尚、S310において、S110にて演算した踏力変化速度が所定値KDp未満であればS330へ移行する。
また、S340において固着可能性有フラグがセットされていない場合、S350において圧力センサ31の出力信号の変化がない状態が所定時間T2以上継続していない場合、S410において固着フラグのセット状態が所定時間T3以上継続していない場合の各場合にはそれぞれ、メインルーチンへ復帰してS130へ移行する。
【0062】
また、S370において、固着可能性有フラグのセット状態が所定時間T1以上継続していればS390へ移行する。
また、S400において、固着フラグがセットされてから現在までに圧力センサ31の出力信号の変化があればS420へ移行する
次に、本実施形態のブレーキ装置の動作を、図6〜図8に示すタイムチャートを用いて説明する。尚、図6〜図8には、ドライバーが実際にブレーキペダル1を踏み込む踏力、圧力センサ31の出力信号のレベル、電子制御装置71がS110にて演算した踏力変化速度、固着可能性有フラグおよび固着フラグのセット・リセット状態、各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液圧のそれぞれの経時変化を示してある。
【0063】
図6および図7は、ドライバーが実際にブレーキペダル1を踏み込んでいないのに、何らかの故障により圧力センサ31の出力信号が上昇した場合を示している。
尚、ブレーキペダル1の踏み込みによらずに圧力センサ31の出力信号が上昇する故障の原因としては、圧力センサ31自体の故障のほか、マスタシリンダ2の故障、マスタシリンダ2と圧力センサ31とを接続する管路の故障などがある。このような故障により圧力センサ31の出力信号が上昇する場合、圧力センサ31の出力信号は、単調に上昇しながら一定値に固着する経時変化を示し、急激な上昇や下降を示すことはない。
【0064】
図6に示すように、圧力センサ31の出力信号が上昇すると、圧力センサ31の出力信号に対応したブレーキペダル1の踏力が演算され(S100)、踏力変化速度が演算される(S110)。そして、圧力センサ31の出力信号の上昇に伴って踏力変化速度が上昇し所定値KDp以上になった時点t1(S310:YES)で、固着可能性有フラグがセットされる(S320)。
【0065】
固着可能性有フラグがセットされているときに、圧力センサ31の出力信号の変化がない状態が所定時間T2(例えば、36ms)以上継続した時点t2(S350:YES)で、固着フラグがセットされる(S360)。
そして、固着可能性有フラグのセット状態が所定時間T1(例えば、100ms)以上継続した時点t3(S370:YES)で、固着可能性有フラグがリセットされる(S390)。その後、固着フラグのセット状態が所定時間T3(例えば、300ms)以上継続した時点t4(S410:YES)で、固着フラグがリセットされる(S420)。
このように、何らかの故障により圧力センサ31の出力信号が上昇し、それに伴って踏力変化速度が上昇して所定値KDp以上になっても、圧力センサ31の出力信号の変化がない状態が所定時間T2以上継続すれば(時点t2)、固着フラグがセットされる。図3のフローチャートに示したように、固着フラグがセットされているときには(S130:YES)、BA制御による各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液圧の増圧は行われない。また、ドライバーはブレーキペダル1を踏み込んでいないため、マスタシリンダ2のマスタシリンダ圧は変化しない。従って、各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液圧は変化しない。
【0066】
以上のように、圧力センサ31の出力信号が単調に上昇しながら一定値に固着する経時変化を示す場合には固着フラグをセットし、BA制御の実行を禁止する。従って、何らかの故障による圧力センサ31の出力信号の上昇を、ドライバーが緊急ブレーキを意図してブレーキペダル1を急激に踏み込んだことによるものであると誤判定することはなく、そのような誤判定によってBA制御が実行されるのを防止することができる。
【0067】
尚、BA制御を実行している最中に固着フラグがセットされた場合は、BA制御を即時に中止する。
また、何らかの故障により圧力センサ31の出力信号が上昇し、固着フラグが一旦セットされても、圧力センサ31の出力信号が上昇したまま変化しない状態が一定時間以上継続し、固着フラグのセット状態が所定時間T3以上継続すれば(時点t4)、固着フラグはリセットされる。
【0068】
つまり、圧力センサ31の出力信号が一旦固着してそのまま変化しなければ、踏力変化速度は零に保持される。そのため、どのような故障によって圧力センサ31の出力信号が固着したとしても、その固着後に、ドライバーが緊急ブレーキを意図していると誤判定するおそれはなく、そのような誤判定によってBA制御が実行されることはない。従って、固着フラグをリセットして初期状態に復帰しても不都合は生じない。
【0069】
ところで、何らかの故障により圧力センサ31の出力信号が上昇しても、その出力信号の上昇の時間勾配が緩やかである場合には、踏力変化速度が所定値KDpまで上昇しないため、固着可能性有フラグはセットされず固着フラグもセットされない。
【0070】
しかし、踏力変化速度が所定値KDpまで上昇しなければ、どのような故障によって圧力センサ31の出力信号が固着したとしても、ドライバーが緊急ブレーキを意図していると誤判定するおそれはなく、そのような誤判定によってBA制御が実行されることはない。従って、固着フラグをセットしなくても不都合は生じない。
【0071】
図7に示す例において、固着可能性有フラグのセット(時点t1)および固着フラグのセット(時点t2)については、図6に示す例と同様の動作によって行われる。そして、図7に示すように、固着フラグがセットされているときに、圧力センサ31の出力信号の変化があった時点t5(S400:YES)で、固着フラグがリセットされる(S420)。
【0072】
つまり、何らかの故障により圧力センサ31の出力信号が上昇し、固着フラグが一旦セットされても、その後に、圧力センサ31の出力信号が変化すれば(時点t5)、固着フラグはリセットされる。
前記した種々の原因による圧力センサ31の出力信号が上昇する故障は、自然に解消することがある。その故障が解消すれば、固着フラグをセットしてBA制御の実行を禁止する必要はない。そのため、固着フラグのセット後に圧力センサ31の出力信号が変化したならば、前記故障が解消したとして固着フラグをリセットすることにより、その後に起こる前記故障や、その後にドライバーが緊急ブレーキを意図した際に実行されるBA制御に対して備えることができる。
【0073】
図8は、ドライバーが実際にブレーキペダル1を急激に踏み込んだために、圧力センサ31の出力信号が上昇した場合を示している。尚、各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液圧のタイムチャートには、マスタシリンダ2のマスタシリンダ圧の経時変化を点線で示してある。
【0074】
ドライバーが緊急ブレーキを意図してブレーキペダル1を急激に踏み込んだ場合、圧力センサ31の出力信号は、速やかに上昇して最大値をとった後に減少する経時変化を示す。つまり、ブレーキペダル1の踏力および圧力センサ31の出力信号の経時変化にはオーバーシュートが見られる。
【0075】
図8に示す例において、固着可能性有フラグのセット(時点t1)については、図6に示す例と同様の動作によって行われる。そして、図8に示すように、圧力センサ31の出力信号が最大値をとった後に減少した時点t6(S380:YES)で、固着可能性有フラグがリセットされる(S390)。
【0076】
このように、ドライバーが実際にブレーキペダル1を踏み込んだために圧力センサ31の出力信号が上昇した場合、圧力センサ31の出力信号が最大値をとった後に減少すれば(時点t6)、固着可能性有フラグがリセットされ、固着フラグのセットが阻止される。そのため、BA制御の実行が許可され、ブレーキペダル1の踏力が所定値KP以上で且つブレーキペダル1の踏力変化速度が所定値KDp以上であれば、BA制御が実行されて各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液圧の増圧が行われる。
【0077】
ところで、ドライバーがブレーキペダル1を踏み込むと、マスタシリンダ2のマスタシリンダ圧が増圧され、BA制御が実行されなければ、マスタシリンダ圧がそのまま各ホイールシリンダ19〜22に印加される。そのため、ドライバーがブレーキペダル1の踏み込みを開始した時点t0から、BA制御による各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液圧の増圧が開始される時点t7までの間、各ホイールシリンダ19〜22のブレーキ液圧はマスタシリンダ圧と等しくなる。つまり、時点t0から時点t7の間は通常のブレーキ時と同じ制動力で各車輪11〜14が制動され、時点t7からBA制御による強い制動力で各車輪11〜14が制動される。ここで、時点t7は所定時間T2によって規定されるため、所定時間T2を十分に短く設定しておけば、時点t7からBA制御を開始しても確実な緊急停止や緊急減速を実現することができる。
【0078】
以上詳述したように、本実施形態のブレーキ装置においては、圧力センサ31を用いてマスタシリンダ2のマスタシリンダ圧を検出することにより、ブレーキペダルの操作状態を正確に監視している。そして、電子制御装置71により、マスタシリンダ圧に対応するブレーキペダル2の踏力と、マスタシリンダ圧の時間勾配に対応する踏力変化速度とを演算し、その踏力および踏力変化速度に基づいて、ドライバーが緊急ブレーキを意図しているか否かを判定し、各ホイールシリンダ19〜22の制動力を補助して通常のブレーキ時よりも各車輪11〜14の制動力を強化するBA制御を実行している。
【0079】
さらに、BA制御の実行に先立ち、圧力センサ31の出力信号の変化を監視し、当該出力信号が単調に上昇しながら一定値に固着する経時変化を示す場合には、何らかの故障により当該信号の上昇がなされたものであり、ドライバーが緊急ブレーキを意図しているのではないと判定してBA制御の実行を禁止している。また、圧力センサ31の出力信号が速やかに上昇して最大値をとった後に減少する経時変化を示す場合には、ドライバーが緊急ブレーキを意図していると判定してBA制御の実行を許可している。
【0080】
従って、本実施形態のブレーキ装置によれば、ドライバーが緊急ブレーキを意図しているか否かを的確に判定し、緊急ブレーキを意図しているときにだけ、BA制御を実行して制動距離が短くなるようにブレーキを制御することができる。尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように変更してもよく、その場合でも、上記実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。
【0081】
(1)上記実施形態では、圧力センサ31によってマスタシリンダ2のマスタシリンダ圧を検出し、そのマスタシリンダ圧に基づいてブレーキペダル1の踏力を求めたが、圧力センサ31の代わりに、ブレーキペダル1の踏力を直接検出する踏力センサを用いるようにしてもよい。
【0082】
また、圧力センサ31の代わりに、ドライバーがブレーキペダル1を踏み込んだ際のブレーキペダル1のストロークの変化量を検出するストロークセンサを用いるようにしてもよい。この場合、ブレーキペダル1のストロークの変化量とブレーキペダル1の踏力とには対応関係があるため、その対応関係を予め実験によって求めておけば、ストロークの変化量から踏力を演算することができる。
【0083】
(2)図5に示すS400の処理を省き、圧力センサ31の出力信号が一旦固着したならば、その後に圧力センサ31の出力信号が変化したとしても、固着フラグのセットを保持してリセットを行わないようにしてもよい。この場合は、圧力センサ31の出力信号が上昇する原因となった故障を解明して修理しない限り、固着フラグをリセットすることができなくなる。
【0084】
(3)図5に示すS410の処理を省き、圧力センサ31の出力信号が一旦固着してそのまま変化しなければ、固着フラグのセットを保持してリセットを行わないようにしてもよい。この場合は、圧力センサ31の出力信号が上昇する原因となった故障を修理しない限り、固着フラグをリセットすることができなくなる。
【0085】
(4)上記実施形態は4輪車に適用したものであるが、2輪車や3輪車または5輪以上の車両に適用してもよい。2輪車や3輪車に適用した場合、ブレーキペダルの踏力ではなく、ドライバーがブレーキレバーを握る握力を検出し、その握力の変化量を時間微分することにより握力変化速度を演算する。そして、上記実施形態の踏力を握力に、踏力変化速度を握力変化速度に置き換えて、上記実施形態と同様の処理を行うようにする。
【0086】
(5)上記実施形態は前後2配管系のブレーキ配管系統に適用したものであるが、対角位置にある前輪と後輪を1組の配管系統とするX配管系や、左右輪をそれぞれ1組の配管系統とする左右2配管系などの種々のブレーキ配管系統に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態のブレーキ装置の油圧回路図。
【図2】一実施形態のブレーキ装置を制御する電子制御装置のブロック図。
【図3】一実施形態のブレーキ装置の動作を説明するためのフローチャート。
【図4】一実施形態のブレーキ装置の動作を説明するための特性図。
【図5】一実施形態のブレーキ装置の動作を説明するためのフローチャート。
【図6】一実施形態のブレーキ装置の動作を説明するためのタイムチャート。
【図7】一実施形態のブレーキ装置の動作を説明するためのタイムチャート。
【図8】一実施形態のブレーキ装置の動作を説明するためのタイムチャート。
【符号の説明】
1…ブレーキペダル 2…マスタシリンダ 3…マスタリザーバ
4…後輪配管系統 5…前輪配管系統 11〜14…車輪
19〜22…ホイールシリンダ A〜H…管路
31…圧力センサ 32〜37,52〜57…電磁式切替制御弁
38…後輪用ポンプ 58…前輪用ポンプ58 71…電子制御装置

Claims (5)

  1. ドライバーが緊急ブレーキを意図しているか否かを判定するためにドライバーによるブレーキの操作状態の変化量を検出する操作状態検出手段と、
    前記操作状態の変化量を時間微分して得られた前記操作状態の変化速度が所定値KDp以上の場合に、前記操作状態の変化量の固着可能性有りのフラグをセットする固着可能性検出手段と、
    前記固着可能性有りのフラグのセット後、所定時間T1内における前記操作状態の変化量のピークの有無を検出するピーク検出手段と、
    前記ピーク検出手段により前記所定時間T1内に前記ピークが検出された場合に、前記固着可能性検出手段によりセットされた前記固着可能性有りのフラグをリセットする固着可能性リセット手段と、
    前記固着可能性有りのフラグがセットされている期間内に前記操作状態の変化量が検出されない状態が所定時間T2継続した場合に、前記操作状態検出手段に異常があると判定する判定手段と
    を備えたことを特徴とするブレーキ装置。
  2. 請求項1に記載のブレーキ装置において、
    記操作状態の変化速度が前記所定値KDp以上の場合に、ドライバーが緊急ブレーキを意図していると判定することを特徴とするブレーキ装置。
  3. 請求項2に記載のブレーキ装置において、
    前記操作状態の変化速度が前記所定値KDp以上の場合に、ドライバーが緊急ブレーキを意図していると判定されてブレーキアシスト制御が実行されるとともに、
    前記判定手段により前記操作状態検出手段に異常があると判定されている場合には前記ブレーキアシスト制御が禁止されることを特徴とするブレーキ装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のブレーキ装置において、
    前記判定手段は、前記操作状態検出手段に異常があると判定してから所定時間T3の経過後に正常と判定し直すことを特徴とするブレーキ装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のブレーキ装置において、
    前記操作状態の変化量は、ドライバーがブレーキペダルを踏み込む踏力の変化量、または、ドライバーがブレーキレバーを握る握力の変化量であることを特徴とするブレーキ装置。
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