JP4095075B2 - 基板母材及びコイル部品の製造方法 - Google Patents

基板母材及びコイル部品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、コイル部品の製造に用いられる基板母材、及びコイル部品の製造方法に関する。
平面コイルをコアで挟み込んで形成されるコイル部品が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。下記特許文献1に記載されているコイル部品は、平面コイルの軸心部分と外周部分とにコアと一体になった磁性部分が配置されている(下記特許文献の図26参照)。
特開2002−203732号公報
上記特許文献1に記載のコイル部品は、コイルを挟み込むコア同士は実質的に密着している。コア同士を接着固定する際に、コアとコアとの間に接着剤が入り込んで微小な空隙が形成される場合も想定されるが、コイル部品の特性に影響を与えるギャップとして機能するものではなかった。
ところで、コイル部品の直流重畳特性の観点から磁路の途中にギャップを設けることがある。このギャップを形成する際には、例えば、コイルの軸心近傍に突出して形成されるコアの一部分である磁性部分の高さと、コイルの周辺部分に形成されるコアの一部分である磁性部分の高さとを異ならせる手法が用いられる。
しかしながら、この手法では、高さを高くした方の磁性部分が相手側のコアに当接し、高さを低くした方の磁性部分と相手側のコアとの間でギャップが形成されるため、ギャップを形成する位置や数の自由度が制限されていた。
そこで本発明は、磁路にギャップを形成する自由度がより高められたコイル部品の製造方法を提供することを目的とすると共に、その製造の際に用いられる基板母材を提供することを併せて目的とする。
上記目的を達成するために本発明者らは、コイル部品にギャップを形成する様々な態様について検討を行った。その検討の過程において、コイル部品の磁路に複数箇所ギャップを形成する場合には、それぞれのギャップの磁路に沿った長さを略同一にすることが極めて困難であることが判明した。例えば、コイルを一対のコアで挟んでコイル部品を形成する場合に、一対のコア同士を接着する際の押圧力を調整することでコア同士の距離、すなわちギャップの長さを同一にすることが考えられる。しかしながらこの手法では、押圧力の制御が極めて困難である。また、別の例では、一対のコアの間にPETシートといった部材を挟むことが考えられる。しかしながらこの手法では、PETシートの厚みのばらつき等によって、一様なギャップを形成することが極めて困難である。特にギャップの長さが20μmといった微小なものになると、実質的に一様な精度のよいギャップを形成することはできなかった。そこで本発明者らは、この新たな課題をも解決するために本発明を成しえたものである。
本発明の基板母材は、一平面に沿って形成されるコイルとコイルを両面から挟み込むように配置される第1磁性基板及び第2磁性基板とを備えるコイル部品を製造するための基板母材であって、第1磁性基板となる基板形成領域を含む第1磁性基板母材と、第2磁性基板となる基板形成領域を含む第2磁性基板母材とを備え、第1磁性基板母材と第2磁性基板母材とは互いに対向するように配置され、第1磁性基板母材及び第2磁性基板母材の互いに対向する内面の少なくともいずれか一方から延出して他方に当接する突起部が形成されている。
本発明によれば、第1磁性基板母材及び第2磁性基板母材の少なくともいずれか一方の内面から延出させて形成されている突起部が他方の内面に当接しているので、第1磁性基板母材と第2磁性基板母材とを突起部の高さに応じた距離で的確に配置できる。従って、この基板母材から製造されるコイル部品の第1磁性基板と第2磁性基板とを所定の距離で的確に配置できるので、第1磁性基板と第2磁性基板との間に一様なギャップを形成できる。
また本発明の基板母材では、突起部が第1磁性基板母材及び第2磁性基板母材の外縁に沿った位置に形成されていることも好ましい。突起部が外縁に沿った位置に形成されているので、例えば基板形成領域のその突起部が形成されていない位置に形成することで、より効率的に基板形成領域を配置できる。
また本発明の基板母材では、第1磁性基板母材の基板形成領域には、コイルの軸心周りの領域に延出する内脚部となる部分が形成され、第2磁性基板母材の基板形成領域には、コイルの外側の領域に延出する外脚部となる部分が形成されており、第1磁性基板母材と外脚部となる部分との間の距離と、第2磁性基板母材と内脚部となる部分との間の距離とが実質的に同一となるように配置されていることも好ましい。第1磁性基板母材の内面から延出する内脚部となる部分と第2磁性基板母材との距離と、第2磁性基板母材の内面から延出する外脚部となる部分と第1磁性基板母材との距離と、が実質的に同一となるように配置されているので、コイル部品とした場合に閉磁路に沿った長さが実質的に同一となっているギャップを複数形成できる。
また本発明の基板母材では、第1磁性基板母材の内面から内脚部となる部分の先端までの長さと、第2磁性基板母材の内面から外脚部となる部分の先端までの長さとが実質的に同一となるように形成されていることも好ましい。第1磁性基板母材の内面から内脚部となる部分の先端までの長さと、第2磁性基板母材の内面から外脚部となる部分の先端までの長さとが実質的に同一となっているので、第1磁性基板母材と第2磁性基板母材とを所定の間隔に保つことで、内脚部におけるギャップと外脚部におけるギャップとを一様に形成できる。
本発明のコイル部品の製造方法は、一平面に沿って形成されるコイルと、コイルを両面から挟み込むように配置される第1磁性基板及び第2磁性基板とを備えるコイル部品の製造方法であって、第1磁性基板となる基板形成領域を含む第1磁性基板母材と、第2磁性基板となる基板形成領域を含む第2磁性基板母材と、コイルが複数形成されたコイル集合体と、を準備する準備工程と、第1磁性基板母材及び第2磁性基板母材の少なくともいずれか一方の主面に突起部を形成する突起形成工程と、当該突起部が形成された主面を内側にして、コイル集合体をその両面から第1磁性基板母材及び第2磁性基板母材によって挟み込み、突起部が他方の主面に当接する状態で接着し、コイル組立集合体を作製する組立工程と、当該作製したコイル組立集合体を切り離してコイル部品とする切断工程と、を備える。
本発明によれば、第1磁性基板の内面と外脚部との間の距離と、第2磁性基板の内面と内脚部との間の距離とが実質的に同一となるコイル部品を製造することができる。特に、第1磁性基板母材及び第2磁性基板母材の少なくともいずれか一方の主面に突起部を形成するので、第1磁性基板母材と第2磁性基板母材との距離を的確に保持できる。従って、例えば第1磁性基板母材と第2磁性基板母材との距離が極めて短い場合であっても、その距離を的確に保持できる。
また本発明では、突起形成工程において、突起部を基板形成領域以外の領域に形成することも好ましい。突起部を基板形成領域以外に形成するので、基板形成領域に含まれる第1磁性基板及び第2磁性基板を全て使用してコイル部品を製造することができる。
また本発明では、突起形成工程において、突起部を基板形成領域に形成することも好ましい。突起部を基板形成領域に形成するので、基板形成領域を第1磁性基板母材及び第2磁性基板母材それぞれの外縁まで形成することができる。
本発明によれば、閉磁路に沿った長さが実質的に同一となっているギャップを複数有するコイル部品を提供できる。従って、例えば従来は不可能であったギャップ長さが20μmといった微小ギャップを磁路に沿って複数形成することができ、磁路にギャップを形成する自由度をより高めることができる。
本発明の知見は、例示のみのために示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解することができる。引き続いて、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
本発明の実施形態であるコイル部品について図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態におけるコイル部品1の斜視図である。コイル部品1は表面実装型のコイル部品である。コイル部品1は、平板状のコア構造体10と、他の基板と電気的に接続される外部端子20とを備えている。コア構造体10は、主に平板状の上部フェライトコア11(第2磁性基板)及び主に平板状の下部フェライトコア12(第1磁性基板)から構成されており、上部フェライトコア11と下部フェライトコア12が組み合わされることで全体として平板状の形状をなしている。
コイル構造体10の分解斜視図を図2に示す。上部フェライトコア11は、矩形平板状の平板部111と、その平板部111に対して垂直に延びる外脚部112とを有している。外脚部112は一対設けられており、一方の外脚部112は平板部111の一辺から、他方の外脚部112はその一辺と平行な辺から、それぞれ同じ方向に延びている。従って、外脚部112が下部フェライトコア12に立脚するように上部フェライトコア11を配置すると、上部フェライトコア11の平板部111と下部フェライトコア12との間に空隙が形成される。
下部フェライトコア12は、矩形平板状の平板部121と、その平板部121の中央部分から突出する内脚部122を有している。内脚部122は、角柱形状をなしている凸部である。下部フェライトコア12の平板部121に上部フェライトコア11の脚部112の先端面を突き合わせてコア構造体10を構成すると、実質的に閉磁路となった外殻部が構成されると共に、外殻部の内側に内脚部122が配されることになる。尚、上部フェライトコア11及び下部フェライトコア12の細部構造については以降適宜説明する。
図1の状態から外部端子20を取り除いた状態の斜視図を図3に示す。図3に示すように、コア構造体10を構成する上部フェライトコア11と下部フェライトコア12との間における空隙部分にコイル基板30が納められている。コイル基板30は保護樹脂層33によって覆われている。保護樹脂層33の周囲には接着樹脂層40が設けられている。従って、コイル基板30とコア構造体10との間には保護樹脂層33及び接着樹脂層40が介在している。保護樹脂層33はコイル基板30を保護するために設けられている樹脂層である。接着樹脂層40は、保護樹脂層33で覆われたコイル基板30をコア構造体10に対して固定するための樹脂層である。
コア構造体10の空隙が臨む端面からは、コイル基板30の一端面が露出している。この一端面においては、絶縁板31、導出端電極32、及び保護樹脂層33が露出している。絶縁板31はコイル基板30を構成する基幹部分となる基板である。導出端電極32は後述するコイルに電気的に接続されており、図1に示した外部端子20とも電気的に接続される部分である。
コイル基板30について図4を参照しながら説明する。図4はコイル基板30の平面図である。コイル基板30の中央部分には穴35が形成されている。導体材料によって形成されたコイル34が、穴35を囲むように配置されている。コイル34は、穴35に望む部分から外側に向かって、穴35を囲むように渦巻き状に形成されている。コイル34はコイル基板30の両面に形成されていて、それぞれ導出端電極32に電気的に接続されている。
コイル基板30の一方の面に形成されているコイル34が接続されている導出端電極32と、他方の面に形成されているコイル34が接続されている導出端電極32とは、それぞれコイル基板30の対向する辺に設けられている。また、コイル基板30の両面に設けられているコイル34は、穴35の周縁部に形成された表裏コンタクト部36によって互いに電気的に接続されている。従って、コイル基板30の一方の辺に設けられている導出端電極32と、他方の辺に設けられている導出端電極32との間に電圧を印加すると、コイル基板30の一方の面に形成されているコイル34から、他方の面に形成されているコイル34へと流れる電流が生じる。
コイル基板30の穴35には下部フェライトコア12の内脚部122が挿入される。この様子を説明するために、図3における下部フェライトコア12の内脚部122近傍での断面図を図5に示す。図5に示すように、下部フェライトコア12の内脚部122はコイル基板30の穴35に挿入されている。上部フェライトコア11の外脚部112と、下部フェライトコア12の内脚部122とは同じ長さとなるように形成されている。従って、上部フェライトコア11と下部フェライトコア12とを所定間隔をあけて配置すると、内脚部122の先端と上部フェライトコア11との間には空隙が生じ、微小ギャップ41を形成できる。同様に、外脚部112の先端と下部フェライトコア12との間にも空隙が生じ、微小ギャップ42を形成できる。
本実施形態においては、下部フェライトコア12の平板部121の内面(上部フェライトコア11に対向する面)から内脚部122の先端までの長さと、上部フェライトコア11の平板部111の内面(下部フェライトコア12に対向する面)から外脚部112の先端までの長さとは実質的に同一になるように形成されている。また、上部フェライトコア11と下部フェライトコア12とは所定間隔をおいて配置されている。従って、微小ギャップ41における内脚部122の先端と平板部111との距離d1と、微小ギャップ42における外脚部112の先端と平板部121との距離d2とは実質的に同一である。本実施形態の場合、d1及びd2は20μmとなるように形成されており、誤差は10%以内である。
本実施形態の場合、下部フェライトコア12の内脚部122が形成されている面と、上部フェライトコア11の外脚部112が形成されている面とのそれぞれに沿って接着樹脂層40が形成され、コイル基板30を挟み込むように固定している。従って、微小ギャップ41及び42にはそれぞれ接着樹脂層40が充填形成されている。この微小ギャップ41及び42は、コイル基板30のコイル34に流れる電流で、上部フェライトコア11及び下部フェライトコア12が磁気飽和するのを緩和するために設けられている。
コイル34及び表裏コンタクト部36の表面には酸化膜34aが形成されている。酸化膜34aはコイル34及び表裏コンタクト部36の表面に一様に形成されている。従って、コイル基板30の周囲に配置される保護樹脂層33は、コイル34の各巻き線の間に一様に入り込む。この結果、コイル34と保護樹脂層33との間に微小空洞が形成されにくくなり、コイル34と保護樹脂層33との密着性がより向上する。
引き続いて、コイル部品1の製造方法を、コイル部品1の製造に用いられる基板母材と併せて説明する。図6はコイル部品1の製造方法の手順を示す図である。本実施形態のコイル部品1の製造方法は、準備工程S01、突起形成工程S02、組立工程S03、切断工程S04、外部電極形成工程S05、の各工程を備えている。
まず、準備工程S01において、図7に示す基板母材7を準備する。基板母材7は、コイル34(図4参照)が複数形成されたコイル集合体72と、コイル集合体72に対応した面積に形成されている一対の下部磁性基板母材71(第1磁性基板母材)及び上部磁性基板母材73(第2磁性基板母材)と、から構成されている。
コイル集合体72は、矩形平板状の絶縁板721と、絶縁板721に複数列に配列して形成された複数のコイル34と、から構成されている。本実施形態では、コイル34は、1列に4個ずつ4列に配列されて、合計16個形成されている。各コイル34の軸心付近には絶縁板721を貫通する円形の穴35がそれぞれ形成されている。各コイル34に対応して、コイル34の周りに導出端電極32が形成されている。コイル34の各列の間には、コイル34の列に沿った長方形状の溝722が等間隔に3本形成されている。3本の溝722は、それぞれ絶縁板721の辺と平行に形成されている。3本の溝722は、後述する外脚部集合体732が挿通可能に形成されている。
ここで、コイル集合体92の製造方法について説明する。まず、絶縁板721を準備する。この絶縁板721は板厚が60μmのものであって、ガラスクロスにBTレジンが含浸されており、既に穴35及び溝722が形成されているものとする。
絶縁板721の表面及び裏面に下地層を無電解めっきにてそれぞれ同時に形成する。この絶縁板721の表面及び裏面に同時に形成した下地層それぞれの上にフォトレジスト層をそれぞれ同時に電着成膜する。この表面及び裏面に形成したフォトレジスト層において、コイル34を形成しようとするパターンに沿ってフォトリソグラフィ法で表面及び裏面の片面毎に露光を行い、その後表面及び裏面同時に現像し、除去部を形成する。
このようにパターン形成したフォトレジスト層をめっきマスクとして、除去部に相当する部分に選択的に電解めっき法により、表面及び裏面の両面同時にコイル用めっき層を形成する。このコイル導体用めっき層を形成した後、めっきマスクとしてのフォトレジスト層を表面及び裏面の両面同時に剥離除去する。
この状態から、コイル用めっき層が形成されている部分以外の下地層をエッチングして除去し、下地部をコイル用メッキ層と絶縁板721との間に残す。
その後、選択めっきマスク無しで、電解めっき法によりコイル用めっき層を電着により更に成長形成させる。これにより、コイル34としての十分な肉厚の導体部が得られる。隣り合うコイル間の間隔が15μm以下になるまで高密度にコイル34を成長形成させることができる。
コイル用めっき層の形成完了によりコイル34を絶縁板31の両面に形成し終えた後、コイル34の表面に酸化膜を形成する。その後、保護樹脂層を絶縁板721の両面に印刷し、保護樹脂層でコイル34を被覆して保護することでコイル集合体72が完成する。
上部磁性基板母材73は、矩形平板状の平板部731と、外脚部集合体732,733と、樹脂止め部734と、を有している。平板部731は、コイル集合体72よりも外脚部集合体733及び樹脂止め部734の分だけ大きく形成されている。樹脂止め部734は、平板部731の互いに対向する二つの辺にそれぞれ設けられている。外脚部集合体732,733は、平板部731の内面731bから同一の方向に互いに平行に延出して設けられている。外脚部集合体733は、平板部731の樹脂止め部734が設けられていない辺に沿って設けられている。外脚部732は、一対の外脚部集合体733の間に等間隔で配置されている。外脚部集合体732の長さは、コイル部品1に含まれる外脚部123の長さの4倍程度である。外脚部集合体732の幅は、外脚部123の幅の2倍程度である。
外脚部集合体732は、コイル集合体72の溝722に対応する位置に設けられている。外脚部集合体732の間隔は、コイル集合体72のコイル基板30が形成されている部分が納められるように設定されている。外脚部集合体732の端部と樹脂止め部734の間には、コイル集合体72のコイル基板30が形成されている部分相互を繋ぐ部分が納められるように樹脂溜部731aが設けられている。従って、上部磁性基板母材73に設けられている外脚部集合体732,733、及び樹脂止め部734の間の凹部にコイル集合体72を収容することができる。外脚部集合体732,733が形成されている領域は、上部フェライトコア11となる基板形成領域となっている。
下部磁性基板母材71は、矩形平板状の平板部711と、内脚部122とを有している。内脚部122は、平板部711の内面711aから延出して設けられている。内脚部122は、コイル集合体72に形成されている穴35に対応するように4個ずつ4列に形成されている。上述した上部磁性基板母材73と下部磁性基板母材71とは、互いの内面731b及び内面711aとが向き合うように組み立てられる。図7においては、図面の視認性を考慮して内面711aが見えるように表しているが、後述する組立工程S03においては、下部磁性基板母材71を図7の状態から反転させて組み立てる。
続いて、突起形成工程S02が行われる。突起形成工程S02では、下部磁性基板母材71に突起部を形成する。図8に、突起部712を形成した下部磁性基板母材71を示す。図8に示すように、突起部712は平板部711の内面711aに形成される。突起部712はそれぞれ直方体形状をなしており、平板部711の互いに対向する一対の辺に沿ってそれぞれ4個づつ設けられている。突起部712が形成されている平板部711の辺は、上部磁性基板母材73の外脚部集合体733が設けられている辺に対応する辺である。
本実施形態の場合、平板部711の内面711aから突起部712の先端までの長さは20μmとしている。尚、本実施形態では、下部磁性基板母材71の平板部711に内脚部122を形成したものを準備した後に突起部712を形成したが、フェライト基板材料を用いて内脚部122と突起部712を同時に切削して形成してもよい。また、本実施形態では、下部磁性基板母材71の基板形成領域である内脚部122が形成されている領域外に突起部712を形成しているが、内脚部122が形成されている基板形成領域に形成してもよい。その場合、内脚部122が形成される領域を拡大することができる。また、本実施形態では、下部磁性基板母材71に突起部712を形成しているが、上部磁性基板母材73に形成してもよい。また、下部磁性基板母材71と上部磁性基板母材73との双方に突起部を形成してもよい。
続いて、組立工程S03が行われる。組立工程S03では、コイル集合体72を下部磁性基板母材71と上部磁性基板母材73との間に挟み込んで接着する。コイル集合体72を挟み込む際には、下部磁性基板母材71の内面711aと上部磁性基板母材731bとが向き合うようにする。図9に接着後の基板母材7の断面図を示す。図9に示す断面図は、基板母材7の突起部712及び各コイル基板30が形成されている部分の断面図である。
図9に示すように、下部磁性基板母材71と上部磁性基板母材73との間には、接着樹脂層40を介してコイル集合体72のコイル基板30が配置されている。下部磁性基板母材71に形成されている内脚部122の高さと、上部磁性基板母材73に形成されている外脚部集合体732,733の高さは同じ寸法に設定されている。また、下部磁性基板母材71に形成されている突起部712の高さd3は20μmである。従って、内脚部122の先端と上部磁性基板母材73との距離d1は同じく20μmとなる。また、外脚部集合体732,733の先端と下部磁性基板母材71との距離d2も同じく20μmとなる。
続いて、切断工程S04が行われる。切断工程S04では、組み立てられた基板母材7を切り離して、16個のコイル部品1に対応した素子に分割する。
続いて、外部電極形成工程S05が行われる。外部電極形成工程S05では、個々分割した素子に外部電極20を形成して図1に示すコイル部品1が完成する。
本実施形態によれば、下部磁性基板母材71の内面711aから延出させて形成されている突起部712が、上部磁性基板母材73の内面731aに形成されている外脚部集合体733に当接しているので、下部磁性基板母材71と上部磁性基板母材73とを突起部712の高さに応じた距離で的確に配置できる。従って、下部磁性基板母材71及び上部磁性基板母材73を含む基板母材7から製造されるコイル部品1の上部フェライトコア11と下部フェライトコア12とを所定の距離で的確に配置できるので、上部フェライトコア11と下部フェライトコア12との間に一様なギャップを形成できる。
従って、コイル部品1においては、下部フェライトコア12の内面から延出する内脚部122と上部フェライトコア11との距離d1と、上部フェライトコア11の内面から延出する外脚部112と下部フェライトコア12との距離d2と、が実質的に同一となるように形成できるので、閉磁路に沿った長さが実質的に同一となっているギャップを複数形成できる。
本発明の実施形態であるコイル部品の外観を示す図である。 図1のコア構造体を示す図である。 図1のコイル部品から外部端子を取った様子を示す図である。 図3のコイル基板の平面図である。 図3のコイル部品の中央付近における断面図である。 本実施形態のコイル部品の製造方法を説明するための図である。 図6で説明する製造方法に用いられる基板母材を示す図である。 図7に示す下部磁性基板母材に突起部を形成した状態を示す図である。 図6で説明する製造方法に用いられる基板母材の断面を示す図である。
符号の説明
1…コイル部品、10…コア構造体、11…上部フェライトコア、12…下部フェライトコア、20…外部端子、30…コイル基板、31…絶縁板、32…導出端電極、33…保護樹脂層、34…コイル、36…表裏コンタクト部、40…接着樹脂層、71…下部磁性基板母材、72…コイル集合体、73…上部磁性基板母材、122…内脚部、123…外脚部。

Claims (7)

  1. 一平面に沿って形成されるコイルと、前記コイルを両面から挟み込むように配置される第1磁性基板及び第2磁性基板とを備えるコイル部品を製造するための基板母材であって、
    前記第1磁性基板となる基板形成領域を含む第1磁性基板母材と、前記第2磁性基板となる基板形成領域を含む第2磁性基板母材とを備え、
    前記第1磁性基板母材と前記第2磁性基板母材とは互いに対向するように配置され、
    前記第1磁性基板母材及び前記第2磁性基板母材の互いに対向する内面の少なくともいずれか一方から延出して他方に当接する突起部が形成されていることを特徴とする基板母材。
  2. 前記突起部は、前記第1磁性基板母材及び前記第2磁性基板母材の外縁に沿った位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の基板母材。
  3. 前記第1磁性基板母材の基板形成領域には、前記コイルの軸心周りの領域に延出する内脚部となる部分が形成され、
    前記第2磁性基板母材の基板形成領域には、前記コイルの外側の領域に延出する外脚部となる部分が形成されており、
    前記第1磁性基板母材と前記外脚部となる部分との間の距離と、前記第2磁性基板母材と前記内脚部となる部分との間の距離とが実質的に同一となるように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板母材。
  4. 前記第1磁性基板母材の内面から前記内脚部となる部分の先端までの長さと、前記第2磁性基板母材の内面から前記外脚部となる部分の先端までの長さとが実質的に同一となるように形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の基板母材。
  5. 一平面に沿って形成されるコイルと、前記コイルを両面から挟み込むように配置される第1磁性基板及び第2磁性基板とを備えるコイル部品の製造方法であって、
    前記第1磁性基板となる基板形成領域を含む第1磁性基板母材と、前記第2磁性基板となる基板形成領域を含む第2磁性基板母材と、前記コイルが複数形成されたコイル集合体と、を準備する準備工程と、
    前記第1磁性基板母材及び前記第2磁性基板母材の少なくともいずれか一方の主面に突起部を形成する突起形成工程と、
    当該突起部が形成された主面を内側にして、前記コイル集合体をその両面から前記第1磁性基板母材及び前記第2磁性基板母材によって挟み込み、前記突起部が他方の主面に当接する状態で接着し、コイル組立集合体を作製する組立工程と、
    当該作製したコイル組立集合体を切り離して前記コイル部品とする切断工程と、
    を備えるコイル部品の製造方法。
  6. 前記突起形成工程において、前記突起部を前記基板形成領域以外の領域に形成することを特徴とする請求項5に記載のコイル部品の製造方法。
  7. 前記突起形成工程において、前記突起部を前記基板形成領域に形成することを特徴とする請求項5に記載のコイル部品の製造方法。
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