JP4094482B2 - 現像装置およびこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

現像装置およびこれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体上に形成された静電潜像をトナーによって現像する現像装置およびこれを備えた画像形成装置に関し、特に、進行波電界を用いてトナーを搬送する機構(電界カーテン)を利用するものにおいて、ベルト部材上での固着トナーによる静電潜像の『白抜け』を防止する対策に係わる。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンタ等の電子写真プロセスを用いた画像形成装置に適用される現像装置としては、現在、像担持体にトナー担持体を接触させずに現像を行う非接触方式の現像装置が注目されており、パウダークラウド法・ジャンピング法や電界カーテン(進行波電界)を利用した方法が提案されている。
【0003】
そして、電界カーテンを用いた現像装置としては、互いに位相が異なる複数種の交番電圧を発生する電源と、静電潜像をその表面に担持する像担持体に対向して配置された基材上に所定の間隔をあけて複数配列された電極と、上記電源からの交番電圧を印加することにより形成される進行波電界によってトナーを搬送するトナー搬送部材とを備え、このトナー搬送部材上で形成される進行波電界により上記像担持体に向けてトナーを飛翔させて静電潜像を現像するようにした現像装置が従来より知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
【0004】
また、その他の電界カーテンを用いた現像装置としては、トナー搬送部材の表面を覆いかつその表面上においてトナー搬送方向に微速移動するベルト部材を備え、トナー搬送部材上で形成された進行波電界によって上記ベルト部材上で搬送されるトナーを像担持体に向けて飛翔させて静電潜像を現像するようにしたものもある(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特公平5−31146号公報
【特許文献2】
特公平5−31147号公報
【特許文献3】
特開2002−91160号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のベルト部材上で進行波電界によりトナーを搬送する現像装置では、ベルト部材上に何らかの原因で搬送されないトナー(固着トナー)が存在した場合、その固着トナーが搬送中のトナーの進行を妨げ、像担持体上において静電潜像が現像されずに『白抜け』が発生することになる。
【0007】
その場合、各電極により形成された進行波電界によるトナーの搬送方向と、ベルト部材の移動方向とが同一方向であるので、ベルト部材の送りにより周回して搬送される固着トナーと、各電極によるトナーの搬送方向とが一致することになり、固着トナーがベルト部材上から無くなるまで『白抜け』が発生して、良好な現像が行えない。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ベルト部材上の固着トナーに影響されることなく静電潜像の『白抜け』を防止して、良好な現像を行うことができる現像装置およびこれを用いた画像形成装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、静電潜像をその表面に担持する像担持体に対向して配置され、基材中に所定間隔を存して複数配列された電極に対して互いに位相の異なる複数種の交番電圧の印加により形成される進行波電界によってトナーを搬送するトナー搬送部材と、このトナー搬送部材の表面を覆いかつその表面上においてトナー搬送方向に微速移動するベルト部材とを備え、トナー搬送部材上で形成された進行波電界によって上記ベルト部材上で搬送されるトナーを像担持体に向けて飛翔させて静電潜像を現像するようにした現像装置を前提とする。そして、上記複数の電極によるトナーの搬送方向と、上記ベルト部材の移動方向とを、互いに所定角度異ならせている。
【0010】
この特定事項により、各電極によるトナーの搬送方向とベルト部材の移動方向とが互いに所定角度異なっているので、ベルト部材上の固着トナーは、各電極によるトナーの搬送方向から見て、見かけ上横へずれてゆくために、トナーの進行方向を妨げる時間が短くなり、『白抜け』が低減することになる。そのため、ベルト部材上に固着トナーが発生しても、現像に影響を与えずに良好な現像を行うことが可能となる。
【0011】
特に、複数の電極によるトナーの搬送方向をベルト部材の移動方向に対し所定角度傾斜させて異ならせておき、トナー搬送領域のうちの少なくとも像担持体と対峙する現像領域において上記各電極をそれぞれ同一角度で配置させている場合には、少なくとも現像領域においてトナーの飛翔状態を異ならせることなく安定したトナー搬送を行うことが可能となる。
【0012】
また、ベルト部材上にトナーを供給するトナー供給部よりも下流側でかつ現像領域内もしくは現像領域よりも上流側にトナー搬送方向最上流側の電極を配している場合には、トナー搬送が開始されるトナー搬送方向最上流側の電極がトナー供給部よりも上流側にあるもののようにベルト部材上の同じ場所でトナー搬送とトナー供給とが行われることがなく、トナー供給時に制御すべきトナー層の乱れを防止することが可能となる。しかも、トナー搬送方向最上流側の電極が現像領域よりも下流側にあるもののようにベルト部材上の固着トナーが発生している部分でトナー搬送が行われないことがなく、トナーによる現像を円滑に行うことが可能となる。
【0013】
加えて、各電極によるトナーの搬送方向と、ベルト部材の移動方向とを、互いに3°以上ないし20°以下の角度範囲内で異ならせている場合には、ベルト部材上に固着トナーが発生しても、『白抜け』によって現像に影響を与えずに良好な現像を行うことが可能となる上、各電極によるトナーの搬送方向とベルト部材の移動方向との互いの角度差による現像装置の大型化を可及的に抑制することが可能となる。
【0014】
更に、上述した現像装置を画像形成装置に備えている場合には、ベルト部材上に発生した固着トナーによって現像に影響を与えずに良好な現像を行い得る画像形成装置を提供することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は本発明の実施形態に係わる現像装置を備えた画像形成装置の構成を示す図である。
【0017】
この図1において、画像形成装置Xの内部には、像担持体としての円筒状の感光体ドラム1が設けられている。この感光体ドラム1を中心として、その周囲に、帯電部材2、露光部材3、現像装置4、転写部材5、クリーニング部材6、及び除電部材7が順に配置されている。
【0018】
また、感光体ドラム1と転写部材5との間には、用紙(PPC用紙等)Pが搬送される用紙搬送路が配置されている。この用紙搬送路の搬送方向から見て感光体ドラム1の下流側には、上下一対の定着部材81,81を備えた定着装置8が配置されている。
【0019】
電子写真プロセスでは、感光体ドラム1に原稿像、あるいはホストコンピュータ(図示せず)からのデータに対応した静電潜像が形成され、その静電潜像が現像装置4によって現像(可視化)され、用紙P上に転写されて画像形成が行われる。
【0020】
感光体ドラム1は、導電性基材11上に光導電層12が形成されており、帯電部材2から上記各部材3〜7の配置順に従って回転可能となっている。まず、感光体ドラム1の表面(光導電層12)は、帯電部材2によって所定の電位となるまで帯電される。所定電位まで帯電された感光体ドラム1の表面は、感光体ドラム1の回転によって露光部材3の位置まで到達する。この露光部材3は書き込み手段であり、画像情報に基づいて、例えばレーザ光などの光によって帯電している感光体ドラム1の表面上に画像を書き込む。これによって、感光体ドラム1上に静電潜像が形成される。静電潜像が形成された感光体ドラム1の表面は、その感光体ドラム1の回転によって現像装置4の位置まで到達する。
【0021】
現像装置4では、トナー搬送部材41上を搬送されるトナーTによって、感光体ドラム1の表面の静電潜像をトナー像として現像する。トナーTが担持された感光体ドラム1の表面は、この感光体ドラム1の回転によって転写部材5の位置まで到達する。
【0022】
転写部材5は、感光体ドラム1の表面上のトナーTを用紙P上に転写する。感光体ドラム1から用紙P上に転写されたトナー像は、定着装置8によって用紙P上に定着される。
【0023】
トナー像が転写された後の感光体ドラム1の表面は、この感光体ドラム1の回転によってクリーニング部材6の位置まで到達する。クリーニング部材6は、感光体ドラム1の表面に残留しているトナーTや紙粉などを除去する。クリーニング部材6によってクリーニングされた感光体ドラム1の表面は、この感光体ドラム1の回転によって除電部材7の位置まで到達する。
【0024】
除電部材7は、感光体ドラム1の表面に残留している電位を除去する。上述した一連の動作によって一回の画像形成が終了する。
【0025】
感光体ドラム1としては、例えばアルミニウムなどで製作された導電性基体(金属ドラム)11の外周面に、アモルファスシリコン(a−Si)、セレン(Se)や有機光半導体(OPC)などの光導電層12が薄膜状に形成されてなる構成が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0026】
帯電部材2としては、例えばタングステンワイヤなどの導電線、金属性のシールド板、グリッド板からなるコロナ帯電器や帯電ローラ、帯電ブラシなどの構成が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0027】
露光部材3としては、例えば半導体レーザや発光ダイオードなどが挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0028】
転写部材5としては、例えば、コロナ転写器、転写ローラ、転写ブラシなどが挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0029】
クリーニング部材6としては、クリーニングブレードなどが挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0030】
除電部材7としては、除電ランプなどが挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0031】
次に、現像装置4について説明する。
【0032】
現像装置4は、図2に示すように、ケーシング40、トナー搬送部材41、ミキシングパドル42、支持部材43、トナー供給部材44、トナー回収部材45、トナー層厚規制部材46及びベルト部材としての無端ベルト101などによって構成されており、トナー搬送部材41に多相交流電源47及び現像バイアス直流電源48が接続されている。
【0033】
ケーシング40は、トナーTを内部に収容するものであり、また、必要に応じて現像装置4を構成する部材を支持するものである。
【0034】
ミキシングパドル42は、ケーシング40内に収容されているトナーTを混合するためのものである。
【0035】
トナー搬送部材41は、感光体ドラム1の現像領域Gに対向して略平面を形成するようなベルト形状となっている。なお、本実施形態では、トナー搬送部材41として略平面状のものを示しているが、トナー搬送部材41の形状はこれに限定されるものではなく、例えば、緩やかな曲面を形成するような形状であっても構わない。
【0036】
トナー搬送部材41は、現像装置4における上下方向に対して若干傾斜して、感光体ドラム1の表面における現像領域Gの接線に対して略平行となるように配置されている。また、ベルト形状のトナー搬送部材41が上記配置を保持できるように、トナーTを搬送する表面とは反対側の表面に、トナー搬送部材41を保持する支持部材43が設けられている。
【0037】
トナー搬送部材41の下方端部には、トナー搬送部材41の表面上を搬送されるトナーTを供給するトナー供給部材44が設けられている。トナー搬送部材41の上方端部には、このトナー搬送部材41の表面のトナーTをケーシング40内部に回収するためのトナー回収部材45が設けられている。なお、本実施形態では、トナー回収部材45がトナー搬送部材41の表面に回転可能に接触している形態としているが、これに限定されるものではなく、非接触の形態や、回動しない形態であってもよい。
【0038】
トナー供給部材44は、ケーシング40内に収容されているトナーTをトナー搬送部材41に供給するためのものであり、トナー搬送部材41に後述する線圧力で当接した状態で設けられている。トナー供給部材44とトナー搬送部材41との圧接力はバネ等によって与えられる。トナー供給部材44には、その表面上に形成するトナー層の層厚を規制するためのトナー層厚規制部材46が当接している。
【0039】
トナー供給部材44の材質としては特に限定されるものではないが、例えばシリコーン、ウレタン、EPDM(エチレン−プロピレン−メチレン共重合体)などのソリッドゴム、発泡ゴムなどが挙げられる。また、カーボンブラックやイオン導電剤を添加することによって導電性を付与してもよい(電圧印加も可能)。なお、トナー供給部材44及びトナー搬送部材41の弾性率を調整して両者の位置関係を制御するようにしてもよい。さらに、トナー供給部材44に印加する電圧を適切な値に設定し、トナー供給部材44にトナーTを帯電させる機能を付加するようにしてもよい。あるいは、トナー供給部材44の前段に、例えば薄板状のブレード(材料としては、トナー供給部材44と同じものが使用可能)を設けてトナーTを帯電させるようにしても構わない。
【0040】
トナー回収部材45は、感光体ドラム1上の静電潜像の現像に寄与しないトナーTを回収してケーシング40内に戻すためのものであり、その材質としては、特に限定されないが、例えばトナー供給部材44と同様のものを使用することができる。
【0041】
支持部材43は、ベルト形状のトナー搬送部材41を感光体ドラム1の現像領域Gに対向した状態を保持するためのもので、その構成は特に限定されるものではない。例えば、ABS(Acrylonitrile-Butadiene-Styrene:アクリロニトリルブタジエンスチレン)樹脂などを挙げることができる。
【0042】
トナー搬送部材41は、電界カーテン作用によりトナーTを搬送するものであり、図3に示すように、絶縁層からなる基材41a上に、電界カーテン作用を発生させる長尺状の進行波発生電極41bが、4本を1組として複数組が順次連続して配設されている。このトナー搬送部材41の表面側は表面保護層41cによって覆われている。
【0043】
そして、これらの進行波発生電極41b・・41bに多相交流電源47から多相の交番電圧が印加されることにより、トナー搬送部材41の表面に平行となる方向に電界カーテンが発生し、これによって現像領域Gまで電界カーテン作用によりトナーTを搬送するようになっている。また、進行波発生電極41b・・41bには現像バイアス直流電源48にてバイアス電圧が印加される。
【0044】
トナー搬送部材41の具体例を挙げると、例えば、基材41a:ポリイミド(厚さ25μm)、進行波発生電極41b:銅(厚さ12μm)、表面保護層41c:ポリイミド(厚さ12μm)といった構成を挙げることができる。
【0045】
進行波発生電極41bは、約50dpi(dot per inch)〜300dpi、すなわち約500μm〜85μmのピッチの間隔を保って互いに平行に配置されており、幅40μm〜250μm程度の微小電極となっている。なお、本実施形態では、4本の進行波発生電極41bを1組とし、これら各組の進行波発生電極41bに対して、例えば図4に示すような電圧波形の4相の交番電圧を印加し、進行波発生電極41b・・41b上に進行波電界を形成しているが、これに限定されるものではなく、3本の進行波発生電極41bを1組として3相の交番電圧を印加しても構わない。
【0046】
上記電圧波形は正弦波や台形波などでもよく、電圧値の範囲としては100V〜3kV程度が好ましい。また、周波数の範囲としては100Hz〜5kHzが好ましい。ただし、これらの電圧値や周波数については、進行波発生電極41bの形状、トナーTの搬送速度、トナーTの使用材料などによって適正値を設定すればよく、特に限定されるものではない。
【0047】
無端ベルト101は、トナー搬送部材41の表面(感光体ドラム1との対向面)を周方向に覆うように設けられている。この無端ベルト101は、ケーシング40内に設けられたベルト駆動部材102によって、トナーTの搬送方向に所定の周速度で移動(回動)される。
【0048】
このように、無端ベルト101が所定の周速度でトナー搬送方向(図1に矢印で示す)に移動することによって、トナー搬送部材41の表面が常に刷新され、この表面上での帯電及びトナーTの固着が防止されるようになっている。
【0049】
無端ベルト101の駆動速度は、トナーTの搬送速度に対して、ほぼ静止しているとみなされるレベルに制御されることが好ましく、例えば、トナーTの搬送速度に対して10分の1ないしは100分の1程度に設定される。なお、無端ベルト101の速度は、例えば赤外線センサを2つ設け、各々でトナーTの到達した時間を検知する方法、あるいは高速ビデオカメラを用いて測定する方法を採用すればよい(例えばIS&Ts NIP 15:1999 International Conference on Digital Printing Technologies p.262-265 参照)。
【0050】
無端ベルト101には、トナー搬送部材41の表面に対し密着した状態となるように一定の張力が付与されており、その表面上において進行波発生電極41bにより形成された進行波電界(電界カーテン)が均一に作用するようになっている。
【0051】
無端ベルト101の材料としては、ポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリ4フッ化エチレン、ポリフッ化エチレンプロプレン、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などの有機絶縁材料や、シリコン、イソプレン、ブタジエンなどのゴム材料を挙げることができる。また、無端ベルト101の厚みは、トナー搬送部材41の電極間ピッチλ(図3参照)にもよるが、5μm〜200μm、好ましくは10μm〜100μmがよい。
【0052】
ベルト駆動部材102としては、SUS(ステンレス)または鉄などの金属ローラ部材や、これを芯金にしてその表面にゴム、フィルムやスポンジなどの部材を被覆したものが用いられる。
【0053】
さらに、図5にも示すように、この実施形態においては、無端ベルト101の回動をスムーズにするために、ベルト駆動部材102と無端ベルト101を介して当接するように駆動補助部材103が設けられている。無端ベルト101は、ベルト駆動部材102と駆動補助部材103にて挟み込まれた状態となっており、ベルト駆動部材102との接触性が高く、高い駆動力を得る構造となっている。
【0054】
駆動補助部材103としては、ベルト駆動部材102と同様に、SUSまたは鉄などの金属ローラ部材や、これを芯金にしてその表面にゴム、フィルムやスポンジなどの部材を被服したものを挙げることができる。また、駆動補助部材103の形状は、ローラ状だけでなく、板状あるいは角状であってもよい。さらに、駆動補助部材103には、ベルト駆動部材102に対して加圧当接させるための加圧手段(図示せず)が設けられていてもよい。その加圧手段としては、例えば板ばねやコイルばねなど、押付け力を付与できるものを挙げることができる。
【0055】
駆動補助部材103の回動機構としては、無端ベルト101との接触による従動回転機構、ギヤまたはプーリとベルトにてベルト駆動部材102の駆動源に連結する連結駆動機構などを挙げることができる。また、図示はしないが、駆動補助部材103には別の駆動源を設けてもよい。
【0056】
また、駆動補助部材103を電気的に接地することにより、無端ベルト101の表面に帯電した電位を除電することができる。
【0057】
さらに、この実施形態においては、無端ベルト101上に付着したトナーTを除去するためのクリーニング部材として、ベルト駆動部材102に無端ベルト101を介して当接するクリーニングブレード104を設けている。クリーニングブレード104はケーシング40の一部に固定されている。クリーニングブレード104の材質としては、SUS、ニッケルコートを施した鉄、ウレタンまたはシリコンゴムなどが挙げられる。
【0058】
クリーニングブレード104は、無端ベルト101上に残留したトナーTを掻き取り、無端ベルト101表面をクリーニングするとともに、ケーシング40のトナー蓄積部40aにトナーTを戻す。なお、図2の構造では、クリーニングブレード104とトナー供給部材44との間に存在する無端ベルト101に、トナーTが付着しないように、無端ベルト101側と、トナー蓄積部40a側とを隔てるための隔壁部材105が設けられており、無端ベルト101のクリーニングをより有効に行える構造となっている。
【0059】
そして、本発明の特徴部分として、図6に示すように、上記各進行波発生電極41bによるトナーTの搬送方向Vは、上記無端ベルト101の移動方向Cに対し所定角度θ(例えばθ=5°)傾斜するように構成されている。上記各進行波発生電極41bは、トナーTが搬送される全ての領域(トナー搬送領域H,H及び現像領域G)においてそれぞれ同一角度(無端ベルト101の移動方向Cと直交する直交線Kに対し所定角度θずつ傾斜した状態)で等間隔に配置されている。そして、トナー搬送方向最上流側の進行波発生電極41bは、無端ベルト101に対するトナー供給部材44の接触部位44X(図6に一点鎖線で示す)よりも下流側でかつ現像領域G(図6に二点鎖線で示す)よりも上流側に配されている。
【0060】
ここで、各進行波発生電極41bによるトナーTの搬送方向Vを無端ベルト101の移動方向Cに対し所定角度θ(例えばθ=5°)傾斜させる根拠について説明する。
【0061】
下記表1に示すように、各進行波発生電極41bによるトナーTの搬送方向Vを無端ベルト101の移動方向Cに対し1゜および1.5°傾斜させた場合には、無端ベルト上に何らかの原因で搬送されない固着トナーが搬送中のトナーの進行を妨げて感光体ドラム上の静電潜像が現像されずに『白抜け』を発生させ、これによって判定が×であることが判る。
【0062】
更に、各進行波発生電極41bによるトナーTの搬送方向Vを無端ベルト101の移動方向Cに対し2゜傾斜させた場合には、無端ベルト101上の固着トナーがトナーの進行を妨げて『白抜け』は発生しないものの、濃度が広い範囲に亘って薄くなる現象が発生し、これによって判定が△であることが判る。
【0063】
また、各進行波発生電極41bによるトナーTの搬送方向Vを無端ベルト101の移動方向Cに対し2.5゜傾斜させた場合には、無端ベルト101上の固着トナーがトナーの進行を妨げて『白抜け』は発生しないものの、濃度が狭い範囲ながら薄くなる現象が発生し、これによって判定が△であることが判る。
【0064】
そして、各進行波発生電極41bによるトナーTの搬送方向Vを無端ベルト101の移動方向Cに対し3゜傾斜させた場合には、無端ベルト101上の固着トナーがトナーの進行を妨げることが解消され、良好が現像が行え、これによって判定が○であることが判る。
【0065】
以上の結果から、各進行波発生電極41bによるトナーTの搬送方向Vを無端ベルト101の移動方向Cに対し3゜以上傾斜させればよいことが判り、本実施形態では、万全を期して、各進行波発生電極41bによるトナーTの搬送方向Vを無端ベルト101の移動方向Cに対し5゜傾斜させるようにしている。
【0066】
【表1】
Figure 0004094482
したがって、上記実施形態では、各進行波発生電極41bによるトナーTの搬送方向Vが無端ベルト101の移動方向Cに対し5゜傾斜しているので、無端ベルト101上の固着トナーは、各進行波発生電極41bによるトナーTの搬送方向Vから見て、見かけ上横へずれてゆくために、トナーTの進行方向を妨げる時間が短くなり、『白抜け』が低減することになる。そのため、無端ベルト101上に固着トナーが発生しても、現像に影響を与えずに良好な現像を行うことができる。
【0067】
また、各進行波発生電極41bが、トナーTが搬送される全ての領域(トナー搬送領域H,H及び現像領域G)においてそれぞれ同一角度(無端ベルト101の移動方向Cと直交する直交線Kに対し所定角度θずつ傾斜した状態)で等間隔に配置されているので、トナー搬送領域H,H及び現像領域GにおいてトナーTの飛翔状態を異ならせることなく安定したトナー搬送を行うことができる。
【0068】
そして、トナー搬送方向最上流側の進行波発生電極41bが、無端ベルト101に対するトナー供給部材44の接触部位44Xよりも下流側でかつ現像領域Gよりも上流側に配されているので、トナーTの搬送が開始されるトナー搬送方向最上流側の進行波発生電極41bがトナー供給部材44との接触部位44Xよりも上流側にあるもののように無端ベルト上の同じ場所でトナー搬送とトナー供給とが行われることがなく、トナー供給時に制御すべきトナー層の乱れを防止することができる。しかも、トナー搬送方向最上流側の進行波発生電極41bが現像領域Gよりも下流側にあるもののように無端ベルト上の固着トナーが発生している部分でトナー搬送が行われないことがなく、トナーTによる現像を円滑に行うことができる。
【0069】
また、各進行波発生電極41bが無端ベルト101の移動方向Cに対し直交する直交線Kに対しそれぞれ5°傾斜して配されているので、無端ベルト101上に固着トナーが発生した際に『白抜け』により現像に影響を与えずに良好な現像を行わせつつ、各進行波発生電極41bによるトナーTの搬送方向Vと無端ベルト101の移動方向Cとの互いの角度差による現像装置4の大型化を効果的に抑制することができる。
【0070】
更に、上述した現像装置4を画像形成装置Xに備えていることによって、無端ベルト101上に発生した固着トナーによって現像に影響を与えずに良好な現像を行い得る画像形成装置Xを提供することができる。
【0071】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、上記実施形態では、各進行波発生電極41bによるトナーTの搬送方向Vを無端ベルト101の移動方向Cに対し5゜傾斜させたが、無端ベルトの移動方向が各進行波発生電極によるトナーの搬送方向に対し5゜傾斜させるようにしてもよく、この場合においても同様の作用・効果が得られる。
【0072】
また、各進行波発生電極によるトナーの搬送方向と無端ベルトの移動方向とは、互いに3°以上ないし20°以下の角度範囲内で異なっていれば何度傾斜させていてもよく、この場合には、無端ベルト上に固着トナーが発生しても、『白抜け』によって現像に影響を与えずに良好な現像を行いつつ、各進行波発生電極によるトナーの搬送方向とベルト部材の移動方向との互いの角度差による現像装置の大型化を可及的に抑制することができることになる。そして、各進行波発生電極によるトナーの搬送方向と無端ベルトの移動方向とが互いに20°以上異なっていると、『白抜け』の低減効果に殆ど変化がなくなる上(『白抜け』低減効果と角度差との関係は、固着トナーの大きさに関わると推測される)、傾斜角度を大きくすれば、ベルト送り方向におけるトナー搬送部材の長さが大きくなって、昨今の現像装置の小型化の流れに逆行することから、傾斜角を大きくすることは好ましくない。
【0073】
【発明の効果】
以上のように、トナー搬送部材の表面上において進行波電界によりトナーを搬送する各電極のトナー搬送方向と、トナー搬送部材の表面上においてトナー搬送方向に微速移動するベルト部材の移動方向とを、互いに所定角度異ならせることで、各電極によるトナーの搬送方向から見てベルト部材上の固着トナーを見かけ上横へずれさせてトナーの進行方向を妨げる時間を短くし、『白抜け』を低減させているため、ベルト部材上の固着トナーの存在如何に係わらず現像に影響を与えさせずに良好な現像を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる現像装置が適用される電子写真方式を用いた画像形成装置の概略構成を示す模式図である。
【図2】現像装置の構成を示す模式図である。
【図3】トナー搬送部材の構成を示す模式図である。
【図4】トナー搬送部材に印加される電圧波形を示す波形図である。
【図5】無端ベルトの構成を示す模式図である。
【図6】感光体ドラム側より見た現像装置の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム(像担持体)
4 現像装置
41 トナー搬送部材
41a 基材
41b 進行波発生電極(電極)
101 無端ベルト(ベルト部材)
C 無端ベルトの移動方向(ベルト部材の移動方向)
G 現像領域
H トナー搬送領域
T トナー
V 各進行波発生電極によるトナーの搬送方向
X 画像形成装置

Claims (5)

  1. 静電潜像をその表面に担持する像担持体に対向して配置され、基材中に所定間隔を存して複数配列された電極に対して互いに位相の異なる複数種の交番電圧の印加により形成される進行波電界によってトナーを搬送するトナー搬送部材と、このトナー搬送部材の表面を覆いかつその表面上においてトナー搬送方向に微速移動するベルト部材とを備え、トナー搬送部材上で形成された進行波電界によって上記ベルト部材上で搬送されるトナーを像担持体に向けて飛翔させて静電潜像を現像するようにした現像装置において、
    上記複数の電極によるトナーの搬送方向と、上記ベルト部材の移動方向とは、互いに所定角度異なっていることを特徴とする現像装置。
  2. 上記請求項1に記載の現像装置において、
    複数の電極によるトナーの搬送方向がベルト部材の移動方向に対し所定角度傾斜して異なっており、
    上記各電極は、トナー搬送領域のうちの少なくとも像担持体と対峙する現像領域においてそれぞれ同一角度で配置されていることを特徴とする現像装置。
  3. 上記請求項2に記載の現像装置において、
    トナー搬送方向最上流側の電極は、ベルト部材上にトナーを供給するトナー供給部よりも下流側でかつ現像領域内もしくは現像領域よりも上流側に配されていることを特徴とする現像装置。
  4. 上記請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の現像装置において、
    各電極によるトナーの搬送方向と、ベルト部材の移動方向とは、互いに3°以上ないし20°以下の角度範囲内で異なっていることを特徴とする現像装置。
  5. 上記請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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