JP4090894B2 - 現像装置およびこれを備える画像形成装置 - Google Patents

現像装置およびこれを備える画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、潜像担持体(像担持体)上に形成される静電潜像を現像剤などによって現像する現像装置及びこれを備えた画像形成装置関し、特に、進行波電界を用いて現像剤を搬送する機構(電界カーテン)を利用する現像装置および画像形成装置に関するものである。
【0002】
また、本発明は、所定電荷を付与して帯電された感光体上に光情報を書き込んで静電潜像を形成するものだけでなく、イオンフロー方式のように誘電体上に直接静電荷潜像を形成したものや、トナージェット方式のように複数の開口部を有する電極に任意の電圧を印加することによって空間に静電像を形成して現像剤を記録媒体に飛翔させて直接画像形成を行うものにも適用できる。
【0003】
【従来の技術】
複写機、プリンタ等の電子写真プロセスを用いた画像形成装置に適用される現像装置としては、現在、像担持体に現像剤担持体を接触させずに現像を行う非接触方式の現像装置が注目されており、パウダークラウド法・ジャンピング法や電界カーテン(進行波電界)を利用した方法が提案されている。
電界カーテンを用いた装置としては、例えば、特許文献1、特許文献2などに、互いに位相が異なる複数種の交番電圧を発生する電源と、基材上に所定の間隔をあけて複数配列された電極に上記電源からの交番電圧を印加することにより形成される進行波電界によって現像剤を搬送して像担持体(感光体)に供給する現像剤搬送手段とを備えた現像装置が提案されている。
【0004】
また、特許文献3には、現像剤担持搬送体によって搬送される現像剤を予備荷電する予備荷電手段と、現像剤担持搬送体上に電界カーテンを作用させる電界カーテン発生手段とを設けた装置が提案されている。この公報に記載の装置において、予備荷電手段としては、例えば発泡ウレタンからなる予備荷電ローラーが用いられており、その予備荷電ローラーが現像剤担持搬送体に接するように設けられているとともに、この予備荷電ローラーに先端が接するようにブレードが設けられている。予備荷電ローラーは、現像剤担持搬送体との間で現像剤を摩擦することにより現像剤の予備帯電を行うとともに現像剤の層厚も規制するようになっている。
【0005】
そして、特許文献3には、上記構成により、現像剤を均一に適正な荷電量に帯電させることができるとともに、現像剤を像担持体に安定して搬送させることができるようになる。その結果、搬送時に現像剤が飛散したり、形成される画像にカブリが生じることを回避できることが記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特公平5−31146号公報(公開日;1993年5月11日)
【0007】
【特許文献2】
特公平5−31147号公報(公開日;1993年5月11日)
【0008】
【特許文献3】
特開平3−21967号公報(公開日;1991年1月30日)
【0009】
【特許文献4】
特開2002−91160号公報(公開日;2002年3月27日)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成では、トナー供給部材が設けられているために、様々な問題点が生じることとなる。
【0011】
具体的には、上記従来の構成では、トナー供給部材とトナー搬送部材とが接触することとなる。このとき、両者が接触する際の摩擦により、トナー搬送部材がチャージアップしてしまう。そして、トナー搬送部材がチャージアップしてしまうと、該トナー搬送部材の電位が変化することとなり、トナー搬送部材へ供給されるトナーの量が変化することになる。その結果、感光体に供給するトナーの量が変化してしまう。従って、良好に現像することができない場合がある。
【0012】
また、本願発明者によって提案された特許文献4には、進行波電界を用いたトナー搬送電極の表面を覆い微速で回転するベルト部材を用いて、安定的に進行波電極上にトナーを供給する構成が開示されており、被覆部材には専用のトナー供給部材を用いて、一定のトナーを供給する構成を提案している。ここではトナー搬送部材に供給するトナーの量を一定にするために、トナー供給部材を設けている。しかしながら、上記トナー供給部材を設ける場合には、トナー供給部材に供給されるトナーの量を規制する規制ブレードを設ける必要があったり、トナー供給部材そのものの駆動を制御したりする必要がある。つまり、上記従来の構成においては、トナー供給部材上に均一なトナー層形成を行い、かつベルト部材上にもトナー供給部材上のトナー層を均一に移動させるといった2段階の動作が必要であり、最終的に進行波電界による均一なトナー搬送状態を得る際の条件制約が大きく、安定性に欠けるといった問題点があった。さらに、構成が複雑になるとともに、部品点数が増えることになり、コストが高くなるといった課題もあった。
【0013】
従って、より低コスト構成が簡単良好に現像を行うことができ、かつ、構造がより簡単で低コスト化を図ることができる現像装置およびそれを備えた画像形成装置が求められている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の現像装置は、上記の課題を解決するために、所定の間隔を有して並べられた複数の電極に多層の交流電圧が印可されることにより形成された進行波電界により現像剤を像担持体に向けて搬送する現像剤搬送手段を備え、上記像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置であって、上記現像剤搬送手段は、現像剤搬送表面を少なくとも覆うとともに該表面上を現像剤の搬送方向に移動可能なベルト状の被覆部材を有しており、上記被覆部材上を搬送される現像剤の層厚を規制する層厚規制部材を備えることを特徴としている。
【0015】
上記の構成によれば、被覆手段にて表面が覆われた現像剤搬送手段上を搬送される現像剤に対して、直接、現像剤層の層厚を規制することができる。従って本構成を採る事により、安定した均一なトナー搬送性能を得ることが可能となり、良好な画像形成を行うことができる。更には、別段にトナー供給用の部材を設ける必要も無くなり、装置の小型化、低コスト化が実現可能となる。
【0016】
本発明の現像装置は、上記層厚規制部材は板状部材で構成されている構成がより好ましい。
【0017】
層厚規制部材を、板状部材とすることにより、該層厚規制部材を安価に構成できる。また、板状部材は、被覆部材に対して該板状部材の圧接力の設定が容易となるので、トナーの帯電量の設定、及びトナー層厚の設定を確実に行える。
【0018】
本発明の現像装置は、上記板状部材はゴムで構成されている構成がより好ましい。
【0019】
上記板状部材をゴムで構成することにより、例えば、上記板状部材を金属で構成する場合と比べて摩擦係数を小さくすることができる。これにより、ベルト部材の消耗を抑制することが可能となり、ベルト部材の長寿命化が実現できる。
【0020】
本発明の現像装置は、上記板状部材は、上記被覆部材と接する側の先端部に湾曲部を有しており、上記湾曲部が上記被覆部材から離れる方向に湾曲している構成がより好ましい。
【0021】
上記被覆部材は、現像剤搬送手段によって発生された進行波電界をトナーに対して作用させる必要があるので非常に薄くなっている。このとき、上記層厚規制部材である板状部材の被覆部材に当接する部分が鋭利な形状である場合、該被覆部材が破損する場合がある。
【0022】
上記の構成によれば、上記湾曲部を有する板状部材を用いることで、板状部材先端の鋭利な部位が被覆部材に当接しない構造となるので、板状部材が被覆部材を破損させることを防止することができる。従って、本構成を採る事で、安定した動作を維持することが可能となる。
【0023】
本発明の現像装置は、上記層厚規制部材はローラーで構成されている構成がより好ましい。
【0024】
上記の構成によれば、層厚規制部材がローラーで構成されているので、例えば、層厚規制部材が板状部材で構成されている場合と比べて、層厚規制部材の表面にトナーが固着して、トナーの層が不均一になることを抑制することができる。このため、長期間に渡り、安定した画像形成が可能となる。
【0025】
本発明の現像装置は、上記ローラーの回転方向は、上記ローラーと被覆部材とが対向する面における該被覆部材の移動方向と反対方向である構成がより好ましい。
【0026】
上記の構成によれば、上記ローラーの回転方向と被覆部材の移動方向とを同じにしている。つまり、該層厚規制部材であるローラーと被服部材とが接触する面では、互いに反対方向に移動することとなる。従って、現像装置内から供給されるトナーが外部にふきこぼれることを防止することができるので、現像装置の汚染を防止することが可能となる。
【0027】
本発明の現像装置は、上記被覆部材の内側、かつ、上記層厚規制部材と対向する位置に導電性部材が設けられている構成がより好ましい。
【0028】
上記の構成によれば、被覆部材の内側、かつ、上記層厚規制部材と対向する位置に導電性部材を設けることにより、被覆部材にトナーを吸着させることができる。つまり、トナー層形成領域(層厚規制部材と被覆部材とが対向している付近領域)に、所定の電界を形成することが可能となり、被覆部材上への安定したトナー層の形成が可能になる。これにより、良好な画像形成が可能となる。
【0029】
本発明の現像装置は、上記導電性部材はローラー形状に形成されている構成がより好ましい。
【0030】
上記の構成によれば、上記導電性部材をローラーで構成することにより、被覆部材の回転をより安定にすることができるので、より良好な画像形成が可能となる。
【0031】
本発明の現像装置は、上記導電性部材と層厚規制部材との間に交番電圧を印加する電圧印加手段が設けられている構成がより好ましい。
【0032】
本構成を採る事により、被覆部材上へのトナー層形成領域に交番電界が付与され、より均一なトナー層形成が可能となる。
【0033】
本発明の現像装置は、上記電圧印加手段は、導電性部材に、交番電圧を印加するようになっている構成がより好ましい。
【0034】
導電性部材がベルト部材と直接、接するため、ベルト部材の除電作用がより効果的になり、安定したトナー層形成が可能となる。
【0035】
本発明の画像形成装置は、上記の課題を解決するために、現像装置を備えることを特徴としている。
【0036】
上記の構成によれば、構成が従来と比べて簡単であり、かつ、良好にトナーを画像形成装置の現像領域まで搬送することができる現像装置を備えているので、画像形成装置の製造コストを抑えることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1ないし図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0038】
本実施の形態にかかる現像装置は、進行波電界を用いて、現像剤を搬送する現像装置であって、現像剤供給ローラーを廃止して、現像剤溜まりから、進行波電界を発生させる現像剤搬送部材上を覆うベルト部材上に直接現像剤を供給し、その層厚を規制する層厚規制部材が設けられている構成である。
【0039】
具体的には、本実施の形態にかかる現像装置は、所定の間隔を有して並べられた複数の電極に多層の交流電圧が印可されることにより形成された進行波電界により現像剤を像担持体に向けて搬送する現像剤搬送手段を備え、上記像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置であって、上記現像剤搬送手段は、現像剤搬送表面を少なくとも覆うとともに該表面上を現像剤の搬送方向に移動可能なベルト部材状の被覆部材を有しており、上記被覆部材上を搬送される現像剤の層厚を規制する層厚規制部材を備える構成である。
【0040】
図5は、本実施の形態にかかる現像装置を備えた画像形成装置の概略の構成を示す側面図である。
【0041】
本実施の形態にかかる画像形成装置100は、図5に示すように、感光体ドラム(像担持体)1、帯電部材2、露光部材3、現像装置4、転写部材5、クリーニング材部6、除電部材7、および定着装置9を備えている。そして、感光体ドラム1を中心として、その周囲に、帯電部材2、露光部材3、現像装置4、転写部材5、クリーニング部材6、および除電部材7がこの順で配置されている。
【0042】
また、感光体ドラム1と転写部材5との間には、記録媒体としての用紙(PPC用紙等)Pが搬送される用紙搬送路が配置されている。用紙搬送路の搬送方向から見て感光体ドラム1の下流側には、上下一対の定着部材81,81を備えた定着装置8が配置されている。
【0043】
電子写真プロセスでは、感光体ドラム1に原稿像、あるいはホストコンピュータ(図示せず)からのデータに対応した静電潜像が形成され、その静電潜像が現像装置4によって現像(可視化)され、用紙P上に転写されて画像形成が行われる。
【0044】
感光体ドラム1は、導電性基体11上に光導電層12が形成されており、帯電部材2から上記各部材3〜7の配置順に従って回転可能となっている。上記感光体ドラム1としては、例えばアルミニウムなどで製作された導電性基体(金属ドラム)11の外周面に、アモルファスシリコン(a−Si)、セレン(Se)や有機光半導体(OPC)などの光導電層12が薄膜状に形成されてなる構成が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0045】
帯電部材2は、感光体ドラム1の表面(光導電層12)を所定の電位に帯電するためのものである。帯電部材2としては、例えばタングステンワイヤなどの導電線、金属性のシールド板、グリッド板からなるコロナ帯電器や帯電ローラー、帯電ブラシなどの構成が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0046】
露光部材3は、書き込み手段であり、画像情報に基づいて、例えばレーザ光などの光によって、帯電している感光体ドラム1の表面上に画像を書き込む。これによって、感光体ドラム1上に静電潜像が形成されることとなる。露光部材3としては、例えば半導体レーザや発光ダイオードなどが挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0047】
現像装置4は、トナー(現像剤)Tによって、感光体ドラム1の表面の静電潜像を、現像剤像として現像するためのものである。この現像装置4は、非接触方式の現像装置である。また、現像装置4は、搬送部材(現像剤搬送手段)41を備えている。また、現像装置4は、ケーシング40に備えられた現像剤Tを補給部材42から搬送部材41に供給し、搬送部材41によって現像剤Tを感光体ドラム1へと搬送する。この現像装置4の詳細な構成については後述する。
【0048】
転写部材5は、感光体ドラム1上の現像剤像を、印刷シートPに転写するためのものである。この転写部材5と感光体ドラム1との間は、印刷シートPを搬送するための搬送路となっている。転写部材5としては、例えば、コロナ転写器、転写ローラー、転写ブラシなどが挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0049】
クリーニング部材6は、感光体ドラム1の表面に残留している現像剤Tや紙粉などを除去するためのものである。クリーニング部材6としては、クリーニングブレードなどが挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0050】
除電部材7は、感光体ドラム1の表面に残留している電位を除去するためのものである。除電部材7としては、除電ランプなどが挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0051】
定着装置8は、搬送される印刷シートPに現像剤を定着させるためのものであり、上下一対の定着部材81,81を備えている。この定着装置8は、感光体ドラム1と転写部材5との間の搬送路において、転写部材5の下流側に配置されている。
【0052】
上記構成の画像形成装置100が、電子写真プロセスとしての印刷を行う際には、感光体ドラム1に原稿像の静電潜像、あるいはホストコンピュータ(図示せず)からのデータに対応した画像の静電潜像を形成し、その静電潜像を現像装置4によって現像(可視化)し、印刷シートP上に転写して画像形成を行う。
【0053】
具体的には、まず、感光体ドラム1の表面(光導電層12)は、帯電部材2によって所定の電位となるまで帯電される。所定電位まで帯電された感光体ドラム1の表面は、感光体ドラム1の回転によって露光部材3の位置まで到達する。この露光部材3は、書き込み手段であり、画像情報に基づいて、例えばレーザ光などの光によって帯電している感光体ドラム1の表面上に画像を書き込む。これによって、感光体ドラム1上に静電潜像が形成される。静電潜像が形成された感光体ドラム1の表面は、その感光体ドラム1の回転によって現像装置4の位置まで到達する。
【0054】
現像装置4では、搬送部材41上を搬送される現像剤(トナー)Tによって、感光体ドラム1の表面の静電潜像が現像剤像として現像される。現像剤Tが担持された感光体ドラム1の表面は、この感光体ドラム1の回転によって転写部材5の位置まで到達する。
【0055】
そして、転写部材5まで搬送された感光体ドラム1の表面上の現像剤Tは、該転写部材5によって、用紙P上に転写される。そして、感光体ドラム1から用紙P上に転写された現像剤像は、定着装置8によって用紙P上に定着される。
【0056】
一方、現像剤像が転写された後の感光体ドラム1の表面は、この感光体ドラム1の回転によってクリーニング部材6の位置まで到達する。そして、感光体ドラム1の表面に残留している現像剤Tや紙粉などは、クリーニング部材6によって除去される。クリーニング部材6によってクリーニングされた感光体ドラム1の表面は、この感光体ドラム1の回転によって除電部材7の位置まで到達する。そして、除電部材7によって、感光体ドラム1の表面に残留している電位が除去される。上述した一連の動作によって一回の画像形成が終了する。
【0057】
ここで、本実施の形態にかかる現像装置4の詳細な構成について説明する。
【0058】
現像装置4は、図1に示すように、ケーシング40、搬送部材(現像剤搬送手段)41、ミキシングパドル42、支持部材43、現像剤回収部材45および層厚規制部材46、ベルト部材(被覆部材)(現像剤搬送手段)101、および、ベルト駆動部材102等を含んで構成されている。そして、搬送部材41に多相交流電源(電界生成手段)47および現像バイアス直流電源48が接続されている。なお、上記電源は、画像形成装置100の外部の電源であってもよいし、また、例えば、画像形成装置100に備えた図示しない変換装置を用いて外部からの入力電圧を変換することによって実現されるものであってもよい。
【0059】
ケーシング40は、現像剤Tを内部に収容するものである。また、ケーシング40は、現像装置4を構成する他の部材が取り付けられ、これらの部材を支持するものである。ミキシングパドル42は、ケーシング40内に収容されている現像剤Tを混合するためのものである。
【0060】
支持部材43は、ベルト形状の搬送部材41を感光体ドラム1の現像領域に対向した状態を保持するためのもので、その構成は特に限定されるものではない。支持部材43としては、例えば、ABS(Acrylonitrile-Butadiene-Styrene:アクリロニトリルブタジエンスチレン)樹脂などを挙げることができる。
【0061】
搬送部材41は、感光体ドラム1の現像領域に対向して略平面を形成するようなベルト形状となっている。なお、本実施の形態では、搬送部材41として略平面状のものを示しているが、搬送部材41の形状はこれに限定されるものではなく、例えば、緩やかな曲面を形成するような形状であっても構わない。また、搬送部材41は、感光体ドラム1の現像領域に対向して略平面を形成し、かつ、ベルト部材状に形成されていてもよい。
【0062】
搬送部材41は、現像装置4における上下方向に対して若干傾斜して、感光体ドラム1の表面における現像領域の接線に対して略平行となるように配置されている。また、ベルト形状の搬送部材41が上記配置を保持できるように、現像剤Tを搬送する表面とは反対側の表面に、搬送部材41を保持する支持部材43が設けられている。
【0063】
また、搬送部材41の下方端部、つまり、感光体1と対向する面の一部に相当する現像領域から見て、現像剤Tの搬送方向上流側には、搬送部材41に供給される現像剤Tの層厚を規制する層厚規制部材46が、搬送部材41の搬送面(表面)を覆っているベルト部材101に対して所定の圧力(線圧)で当接している。なお、上記層厚規制部材46およびベルト部材101については後述する。
【0064】
また、搬送部材41の上方端部、つまり、上記現像領域から見て現像剤Tの搬送方向下流側には、この搬送部材41の表面を覆っているベルト部材101上を搬送される現像剤Tをケーシング40内部に回収するための現像剤回収部材45が設けられている。現像剤回収部材45は、感光体ドラム1上の静電潜像の現像に寄与しない現像剤Tを回収してケーシング40内に戻すためのものであり、その材質としては、特に限定されないが、例えばシリコーン、ウレタン、EPDM(エチレン−プロピレン−メチレン共重合体)などのソリッドゴム、発泡ゴムなどが挙げられる。なお、本実施の形態では、現像剤回収部材45が搬送部材41の表面に回転可能に接触している形態としているが、これに限定されるものではなく、非接触の形態や、回転しない形態であってもよい。
【0065】
ここで、搬送部材41について詳述する。
【0066】
搬送部材41は、電界カーテン作用により現像剤Tを搬送するものであり、図2に示すように、絶縁材料からなる基材41a上に、電界カーテン作用を発生させる長尺状の進行波発生電極41bが、例えば、4本を1組として複数組が順次連続して配設されている。また、この搬送部材41の表面側(感光体1と対面している側)は表面保護層41cによって覆われている。つまり、本実施の形態にかかる上記搬送部材41は、基材41a、進行波発生電極41bおよび表面保護層41cが、順に積層されて構成されている。そして、表面保護層41c搬送部材41における感光体1に最も近い位置に配置されている。上記進行波発生電極41bは、搬送部材41上を現像剤Tが搬送される方向と直交する方向に延びている。
【0067】
そして、これらの進行波発生電極41bに多相交流電源(電界生成手段)47から多相の交番電圧が印加されることにより、搬送部材41を覆っているベルト部材101の表面上に電界カーテン(進行波電界)が発生し、この進行波電界によって、現像剤Tが現像領域まで搬送されるようになっている。また、進行波発生電極41bには、現像バイアス直流電源48からバイアス電圧が印加される。
【0068】
搬送部材41としては、例えば、基材41a:ポリイミド(厚さ25μm)、進行波発生電極41b:銅(厚さ18μm)、表面保護層41c:ポリイミド(厚さ25μm)といった構成を挙げることができる。
【0069】
進行波発生電極41bは、例えば、約50dpi(dot per inch)〜300dpi、すなわち約500μm〜85μmの範囲内のピッチ間隔を保って互いに平行に配置されており、幅40μm〜250μm程度の微小電極となっている。また、進行波発生電極41bの1本の電極の長さは、少なくとも現像剤の搬送方向と直交する方向の現像領域よりも長ければ特に限定されるものではない。
【0070】
ここで、進行波発生電極41bを用いて現像剤Tを搬送する方法について説明する。現像剤Tの搬送を行うには、各進行波発生電極41bに、多相交流電源47・現像バイアス直流電源48から進行波電界生成のための電圧を印加する。
【0071】
より詳細には、多相交流電源47は進行波発生電極41bに時間変化する電圧を印加する。多相交流電源47は、例えば、4本を一組とした進行波発生電極41bに対して、図3に示すように、90度(π/2)の位相差を付与した電圧V1〜V4(4相の交流電圧)をそれぞれ印加する。
【0072】
このように、進行波発生電極41bに、多相交流電源47から上述のような電圧が印加されると、搬送部材41の表面に平行となる方向に進行波電界が生成される。また、この進行波電界の進行方向は、搬送部材41の進行波発生電極41bの延びている方向と垂直方向となる。この進行波電界によって、ケーシング40の現像剤タンク40aから供給される現像剤Tが、搬送部材41上を現像領域まで搬送される。このとき、現像剤Tは、それぞれの進行波発生電極41bの上をジャンプして、順次、現像剤Tの搬送方向へと進むこととなる。なお、進行波発生電極41bには、現像バイアス直流電源48からのバイアス電圧も印加されている。
【0073】
なお、本実施の形態では、4本の進行波発生電極41bを1組として、これら各組の進行波発生電極41bに対して、例えば、図3に示すような電圧波形が4相の交流電圧を印加することにより、進行波発生電極41b上に進行波電界を形成している。換言すると、進行波発生電極41bにおいて、隣り合う電極には、位相が90°異なる4相の交流電圧が印加されるようになっている。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、3本の進行波発生電極を1組として、3相の交流電圧を印加してもよい。
【0074】
また、上記電圧波形は正弦波や台形波などでもよく、電圧値の範囲としては100V〜3kV程度が好ましい。また、周波数の範囲としては100Hz〜5kHzの範囲内がより好ましい。ただし、これらの電圧値や周波数については、進行波発生電極41bの形状、現像剤Tの搬送速度、現像剤Tの使用材料などによって適正値を設定すればよく、特に限定されるものではない。
【0075】
そして、本実施の形態においては、搬送部材41の表面(感光体ドラム1との対向面)に、その表面を周方向に覆うようにベルト部材101が設けられている。つまり。本実施の形態では、上記ベルト部材101が、搬送部材41の現像剤T搬送表面を移動するようになっている。そして、このベルト部材101は、ケーシング40内、具体的には、ベルト部材101の内側に設けられたベルト駆動部材102によって、現像剤Tの搬送方向に所定の周速度で移動(回転)するようになっている。
【0076】
このように、ベルト部材101が所定の周速度で移動し、クリーニング部材でベルト表面をクリーニングされ、さらには除電されることによって、搬送部材41の表面が常に刷新され、この表面上での帯電及び現像剤Tの固着が防止されるようになっている。
【0077】
ベルト部材101の周速度(移動速度)は、現像剤Tの搬送速度に対して、ほぼ静止しているとみなされるレベルに制御されることが好ましく、例えば、現像剤Tの搬送速度に対して10分の1ないしは100分の1程度に設定される。なお、ベルト部材101の周速度は、例えば赤外線センサを2つ設け、各々で現像剤Tの到達した時間を検知する方法、あるいは高速ビデオカメラを用いて測定する方法を採用すればよい(例えばIS&Ts NIP 15:1999 International Conference on Digital Printing Technologies p.262-265 参照)。
【0078】
ベルト部材101には、搬送部材41の表面に対して、密着した状態となるように一定の張力が付与されており、その表面上において進行波発生電極41bにより形成された進行波電界(電界カーテン)が均一に作用するようになっている。
【0079】
ベルト部材101の材料としては、例えば、ポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリ4フッ化エチレン、ポリフッ化エチレンプロプレン、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などの有機絶縁材料や、シリコーン、イソプレン、ブタジエンなどのゴム材料を挙げることができる。また、ベルト部材101の厚さは、搬送部材41の電極間ピッチλ(図2参照)にもよるが、5μm〜200μmの範囲内がより好ましく、10μm〜100μmの範囲内がさらに好ましい。
【0080】
ベルト駆動部材102としては、SUS(ステンレス)または鉄などの金属ローラー部材や、これを芯金にしてその表面にゴム、フィルムやスポンジなどの部材を被覆したものが用いられる。また、上記ベルト駆動部材には、図示しない、駆動源が備えられている。
【0081】
さらに、本実施の形態においては、ベルト部材101の回動をスムーズにするために、ベルト部材101を介して、ベルト駆動部材102と当接するように駆動補助部材103が設けられている。すなわち、ベルト部材101は、ベルト駆動部材102と駆動補助部材103とに挟み込まれた状態となっている。従って、ベルト部材101は、ベルト駆動部材102と強く接触しているので、高い駆動力を得ることができる。
【0082】
上記駆動補助部材103としては、ベルト駆動部材102と同様に、SUSまたは鉄などの金属ローラー部材や、これを芯金にしてその表面にゴム、フィルムまたはスポンジ等の部材を被服したものが挙げられる。また、駆動補助部材103の形状は、ローラー状だけでなく、板状あるいは角状であってもよい。さらに、駆動補助部材103には、ベルト駆動部材102に対して加圧当接させるための加圧手段(図示せず)が設けられていてもよい。その加圧手段としては、例えば板ばねやコイルばねなど、押付け力を付与できるものであればよい。
【0083】
駆動補助部材103の回動機構としては、ベルト部材101との接触による従動回転機構、ギヤまたはプーリーとベルトにてベルト駆動部材102の駆動源に連結する連結駆動機構などを挙げることができる。また、図示はしないが、駆動補助部材103には別の駆動源を設けてもよい。
【0084】
また、駆動補助部材103を電気的に接地することにより、ベルト部材101の表面に帯電した電位を除電することができる。
【0085】
さらに、この実施の形態においては、ベルト部材101上に付着した現像剤Tを除去するためのクリーニング手段として、ベルト駆動部材102に対して、ベルト部材101を介して当接しているクリーニングブレード104が設けられている。また、クリーニングブレード104は、ケーシング40の一部に固定されている。クリーニングブレード104の材質としては、SUS、ニッケルコートを施した鉄、ウレタンまたはシリコーンゴムなどが挙げられる。
【0086】
クリーニングブレード104は、ベルト部材101上に残留した現像剤Tを掻き取り、ベルト部材101表面をクリーニングするとともに、ケーシング40の現像剤タンク40aに現像剤Tを戻す。なお、図1の構造では、ケーシング40内部を回転しているベルト部材101に、現像剤Tが付着しないように、ベルト部材101側と、現像剤タンク40a側とを隔てるための隔壁部材105が設けられており、ベルト部材101のクリーニングをより有効に行える構造となっている。
【0087】
本実施の形態では、図1に示すように、ベルト部材101上の現像剤Tの層厚を規制する層厚規制部材46が設けられている。つまり、本実施の形態では、層厚規制部材46がベルト部材101に当接された状態で設けられている。
【0088】
上記層厚規制部材46を構成する材料としては、ベルト部材101上を搬送される現像剤Tの層厚を一定に規制することができる材料であれば特に限定されるものではなく、SUS等の金属で構成されていても良いが、金属よりも摩擦係数が低い、例えば、ウレタンゴム、シリコーンゴム等のゴム系の材料により構成されていることがより好ましい。
【0089】
上記層厚規制部材46としては、例えば、板状のブレード(板状部材)でもよく、後述するローラー形状であってもよい。上記層厚規制部材46を板状のブレードとした場合には、該層厚規制部材46を安価に構成することができる。
【0090】
つまり、本実施の形態では、従来の現像剤供給手段を廃止して、直接、ベルト部材101上に現像剤層を形成するようになっている。これにより、従来よりも構成を簡単にすることができるとともに、部品点数を減少させることができる。従って、安価に現像装置を構成することができる。
【0091】
また、上記層厚規制部材46が板状のブレードである場合には、ブレードの固定されていない端部が、ベルト部材101から離れる方向に曲がっていることがより好ましい。換言すると、上記板状のブレード(板状ブレード)は、ベルト部材101が設けられている方向に突出する湾曲部を有しており、上記湾曲部がベルト部材101と当接していることがより好ましい。そして、層厚規制部材46として、湾曲部を有する板状ブレードを使用し、かつ、上記湾曲部をベルト部材101に当接させることにより、ベルト部材101を傷つけることを防止することができる。
【0092】
上記湾曲部を有するブレードとしては、具体的には、断面形状が「U」字状、または「L」字状等に形成されたものが挙げられる。つまり、「U」字状、または「L」字状等に湾曲したブレードを用いることがより好ましい。
【0093】
このように、湾曲部をベルト部材101に当接させることによって、ベルト部材101の損傷を防ぐことができる。具体的には、端部が鋭利な形状のブレードをベルト部材101に当接させた場合、ベルト部材101は、非常に薄いために、何らかの衝撃によって破損する場合がある。従って、ベルト部材101に対して、ブレードを曲面で当接させることがより好ましい。また、薄い板状のブレードではその機械的強度が低く、その先端が波打ち状態となることでベルト部材との均一な接触状態を保つことが困難な場合もあるが、本構成のように湾曲部を設けることで機械的強度も向上し、安定したトナー層形成に寄与する効果もある。
【0094】
進行波電界をベルト部材101上に十分作用させるためには、ベルト部材101の厚さを薄くする必要がある。層厚規制部材46を現像装置4に取り付ける際には、非常に精度よく取り付ける必要がある。従って、層厚規制部材46として金属の板状ブレード等を使用する場合、組み立て精度によっては、ベルト部材101に対して、上記板状ブレードが鋭利な角度で当接する場合がある。この場合には、該板状ブレードのエッジ部がベルト部材101に引っかかり、ベルト部材101が破損する場合がある。
【0095】
また、上記ベルト部材101は、例えば、ポリイミドやPETから構成されており、厚さが10〜100μm程度の無端状ベルトに加工されたものを用いている。従って、上記ベルト部材101が、例えば、外部からの強い圧力により押圧された場合には、該ベルト部材101の特性に悪影響を与えたり、消耗が早まったりする場合がある。
【0096】
本実施の形態では、ベルト部材101への悪影響を考慮して、例えば、ゴム等のゴム系のブレードを用いることがより好ましい。上記板状ブレードをゴム系の材料で構成することにより、ベルト部材101への悪影響(搬送の安定性、ライフ)を抑制することが可能となる。上記ゴム系のブレードを構成する材料としては、例えば、ウレタンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。また、上記ブレードをゴム系の材料で構成することにより、現像剤Tやベルト部材101にダメージを与えることがなく、現像剤Tに所定量の電荷を付与することが可能となる。
【0097】
更に、現像剤Tやベルト部材101へのダメージを考慮すると層厚規制部材46の形状を、図4に示すように、ローラーとすることが望ましい。層厚規制部材46を回転させることにより、安定的に均一な現像剤Tの層厚の形成が可能であり現像剤Tに対する帯電も良好となる。また、層厚規制部材46をベルト部材101と逆回転させることにより、層厚規制部材46がシール機能を持ち、現像剤Tの飛散を防止することが可能となる。
【0098】
また、層厚規制部材46がローラーである場合には、材質や表面構造については特に限定されるものではなく、例えば、ローラー表面にスポンジ状部材を付した構成でもよく、ブラシ状部材を付した構成としてもよい。
【0099】
なお、従来のトナー供給部材(ローラー)では、該トナー供給ローラー自体に層厚規制能力があるのではなく、該トナー供給ローラーに取り付けられた例えば、板状もしくはローラー状のブレード(層厚規制部材46)やトナー補給ローラーによって現像剤Tの層厚が規制されるようになっている。したがってトナー供給部材の周辺に付帯する部材が多数存在し、これら各部材間のバイアス電圧条件設定や駆動機構等の設定が複雑になる。さらには装置自信も大型してしまう。
【0100】
本実施の形態にかかる上記トナー層厚規制ローラーは、ベルト部材101と該ローラーとの間を通過する現像剤Tの層厚を規制することが主たる機能であり、従来のトナー供給ローラーと比べて、構成が非常に簡単であり、かつ小型化、低コスト化が可能となる。さらには上記トナー層厚規制部材とベルト部材間の電界強度を変化させることでベルト部材上に形成するトナー量を制御できるが、この際にもトナー層規制部材の電位設定を変化させるだけでよい。しかしながら従来のトナー供給部材を当接させた場合にはトナー供給部材の電位設定だけでなく、これに接触する他の部材の電位条件も同時に変更する必要があり、複雑な制御や電源構成が必要となるため、コストアップを招く懸念がある。
【0101】
ここで、搬送手段41上を搬送される現像剤の層厚を規制する方法について説明する。
【0102】
本実施の形態では、図4に示すように、ベルト部材101の上流部付近、すなわち、層厚規制部材46とベルト部材101とが接している部分から見て、ベルト部材101の回転方向上流側、かつ、ベルト部材101の内側には、現像槽内の現像剤T溜まりの中から現像剤Tを吸着させるための電極(導電性部材)50が備えられている。そして、該電極には、図示しないバイアス印加手段(電圧印加手段)が接続されている。そして、上記電極50から発生させたバイアスの作用により、現像剤Tは、ベルト部材101上に吸着されて、上記進行波電界が形成されている領域まで搬送される。なお、上記電極50は、ベルト部材101に直接接触するように設けられていることがより好ましい。上記の構成とすることにより、上記バイアス印加手段によって印加された電界を現像剤Tに対して強く作用させることができるので、ベルト部材101上に現像剤Tを強く吸着させることができる。また、図示していないがスポンジローラー等を層規制ブレードの上流側に配し、これをベルト部材に接触させてよりトナーの供給効果を高めても良い。
【0103】
ベルト部材101に吸着された状態の現像剤Tは、該ベルト部材101の回転により、現像剤Tを下流側(現像領域側)へと搬送される。このとき、搬送される現像剤Tは所望の帯電量より低い状態である。そして、上記帯電されていない現像剤Tは、層厚規制部材46とベルト部材101との間を通過する際に、該層厚規制部材46によって層厚が規制されることとなり、また、上記層厚規制部材46と現像剤Tとの間で起こる摩擦によって、該現像剤Tは所望の電荷量に帯電されることとなる。つまり、層厚規制部材46とベルト部材101との間を通過するまでは、現像剤Tは十分帯電されていない。従って、現像剤Tは、層厚規制部材46によって予備帯電されるまでは層厚規制部材46の対向位置に位置する上記電極50により吸引されていることが好ましい。
【0104】
そして、層厚規制部材46に搬送された現像剤Tは、ベルト部材101に対して所定の圧力で当接する層厚規制部材46との摩擦により、帯電(摩擦帯電)されると共に、現像剤Tの層厚が規制されて、現像に適した一定の現像剤Tの層厚に形成され現像領域に搬送される。具体的には、現像剤Tの層厚が整えられた後に、現像剤Tは進行波電極5041からの進行波電界の作用により、現像領域に所定量が搬送されて、順次現像されることにより画像形成が行われる。
【0105】
なお、上記電極50の形状としては、図6に示すように、ローラー形状に構成されていることがより好ましい。上記電極50をローラー形状とすることにより、ベルト部材101の回転を安定させることができる。
【0106】
そして、上記電極50にバイアス印加手段が接続されている場合、すなわち、上記バイアス印加手段によって、上記電極50に交番電圧が印加される場合には、上記電極50は、ベルト部材101に残留している電荷をより効率よく除電することができる。具体的には、ベルト部材101は、現像剤Tを進行波電界が発生する領域まで移送し、その後進行波電界により所定量の現像剤が現像領域まで搬送し、現像工程で使用されなかった現像剤が再びベルト部材上に戻る。その後、ベルト部材上の未使用現像剤はクリーニングされる。そして、ベルト部材101は、再び、層厚規制部材46と電極50とが対向している位置付近まで回動することとなる。このとき、ベルト部材101は、駆動補助部材103により予め除電されているが、完全に除電されていない場合もある。このとき、上記電極50にバイアス印加手段が接続されている場合には、この電極50によって、ベルト部材101を、さらに除電することができる。
【0107】
また、上記の説明では、上記電極50にバイアス印加手段が接続されている例について説明したが、例えば、層厚規制部材46が導電性を有する部材で構成されており、該層厚規制部材46にバイアス印加手段が接続されていてもよい。つまり、本実施の形態においては、層厚規制部材46と上記電極50との間に電界を発生させることができればよい。上記電極50と層厚規制部材46との間に交番電圧をかけることにより、ベルト部材上への現像剤層形成時に、層規制部材からベルト部材へ現像剤が移動する電界の均一化作用が生まれ、これにより、ベルト部材101上に形成される現像剤Tの均一性を向上することができる。
【0108】
また、電極50にバイアス印加手段が接続されている場合、および、上記層厚規制部材46が導電性を有する部材で構成されており、該層厚規制部材46にバイアス印加手段が接続されている場合には、現像剤Tに対して、該現像剤Tと同極性のバイアスを印可することにより、電荷注入現象によって該現像剤Tに予備荷電を行うことが可能になると共に、ベルト部材101上の予備帯電された現像剤Tを現像領域に確実に搬送することができる。また、バイアス印加手段によって、電荷注入による現像剤Tの帯電を促進させる事ができるので、ベルト部材101に対する層厚規制部材46の当接圧(線圧)を低く押さえることができる。従って、ベルト部材101の損傷を抑えることができ、長期間使用しても好適に現像を行うことができる現像装置を提供することができる。
【0109】
層厚規制部材46に接続されるバイアス印加手段は、上記電極50またはベルト部材101の電位に対して300〜500V程度高いバイアスを印可することがより好ましい。
【0110】
また、電極50と層厚規制部材46間に、交番電圧を印加することにより、現像剤Tの形成領域に、交番電界が付与されるので、安定した現像剤Tの形成が可能となると共に、バイアスにより、現像剤Tが層厚規制部材46に対して剥離性が向上するので、層厚規制部材46に現像剤Tが固着することを防止することができる。
【0111】
【発明の効果】
本発明の現像装置は、以上のように、上記現像剤搬送手段は、現像剤搬送表面を少なくとも覆うとともに該表面上を現像剤の搬送方向に移動可能なベルト部材状の被覆部材を有しており、上記被覆部材上を搬送される現像剤の層厚を規制する層厚規制部材を備える構成である。
【0112】
それゆえ、安定した均一なトナー搬送性能を得ることが可能となり、良好な画像形成を行うことができるという効果を奏する。
【0113】
本発明の現像装置は、上記層厚規制部材は板状部材で構成されていることにより、該層厚規制部材を安価に構成できる。
【0114】
本発明の現像装置は、上記板状部材はゴムで構成されていることにより、例えば、上記板状部材を金属で構成する場合と比べて摩擦係数を小さくすることができる。
【0115】
本発明の現像装置は、上記板状部材は、上記被覆部材と接する側の先端部に湾曲部を有しており、上記湾曲部が上記被覆部材から離れる方向に湾曲していること構成とすることにより、板状部材が被覆部材を破損させることを防止することができる。
【0116】
本発明の現像装置は、上記層厚規制部材はローラーで構成されているので、例えば、層厚規制部材が板状部材で構成されている場合と比べて、層厚規制部材の表面にトナーが固着して、トナーの層が不均一になることを抑制することができる。
【0117】
本発明の現像装置は、上記ローラーの回転方向は、上記ローラーと被覆部材とが対向する面における該被覆部材の移動方向と反対方向である構成とすることにより、現像装置内から供給されるトナーが外部にふきこぼれることを防止することができるので、現像装置の汚染を防止することが可能となる。
【0118】
本発明の現像装置は、上記被覆部材の内側、かつ、上記層厚規制部材と対向する位置に導電性部材を設けることがより好ましく、この場合には、トナー層形成領域(層厚規制部材と被覆部材とが対向している付近領域)に、所定の電界を形成することが可能となり、被覆部材上への安定したトナー層の形成が可能になる。
【0119】
本発明の現像装置は、上記導電性部材はローラー形状に形成されている構成とすることにより、被覆部材の回転をより安定にすることができるので、より良好な画像形成が可能となる。
【0120】
本発明の現像装置は、上記導電性部材と層厚規制部材との間に交番電圧を印加する電圧印加手段が設けられている構成とすることにより、被覆部材上へのトナー層形成領域に交番電界が付与され、より均一なトナー層形成が可能となる。
【0121】
本発明の現像装置は、上記電圧印加手段は、導電性部材に、交番電圧を印加するようになっている構成とすることにより、導電性部材がベルト部材と直接、接するので、ベルト部材の除電作用がより効果的になり、安定したトナー層形成が可能となる。
【0122】
本発明の画像形成装置は、以上のように、現像装置を備える構成である。
【0123】
それゆえ、構成が従来と比べて簡単であり、かつ、良好にトナーを画像形成装置の現像領域まで搬送することができる現像装置を備えているので、画像形成装置の製造コストを抑えることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像装置の概略の構成を示す側面図である。
【図2】上記現像装置の要部の構成を説明する概略の断面図である。
【図3】上記現像装置に対して印加する電圧の一例を示すタイミングチャートである。
【図4】本実施の他の現像装置の概略の構成を示す側面図である。
【図5】本発明の現像装置を備えた画像形成装置の概略の構成を示す側面図である。
【図6】本実施のさらに他の現像装置の概略の構成を示す側面図である。
【符号の説明】
4 現像装置
41 搬送手段(現像剤搬送手段)
41a 進行波電極
46 層厚規制部材
50 電極(導電性部材)
100 画像形成装置
101 ベルト部材(被覆部材)

Claims (11)

  1. 所定の間隔を有して並べられた複数の電極に多層の交流電圧が印可されることにより形成された進行波電界により現像剤を像担持体に向けて搬送する現像剤搬送手段を備え、
    上記像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置であって、
    上記現像剤搬送手段は、現像剤搬送表面を少なくとも覆うとともに該表面上を現像剤の搬送方向に移動可能なベルト状の被覆部材を有しており、
    上記被覆部材上を搬送される現像剤の層厚を規制する層厚規制部材を備え
    上記現像剤を収容するケーシング内には、上記被覆部材の内周面に当接し、上記被覆部材を現像剤の搬送方向に移動させる駆動部材が配置されるとともに、上記被覆部材の外周面に当接し、かつ上記被覆部材を介して上記駆動部材と対向する位置にクリーニングブレードが配置され、
    さらに、上記ケーシング内には、上記被覆部材に現像剤が付着しないように、上記被覆部材側と上記ケーシング内部の現像剤タンク側とを隔てるための隔壁部材が設けられ、
    上記隔壁部材に対する上記被覆部材側の位置であって、上記被覆部材の外周面に当接し、上記被覆部材を介して上記駆動部材と対向し、かつ上記被覆部材の移動方向における上記クリーニングブレードの下流側の位置には、駆動補助部材が設けられ、
    上記駆動補助部材が電気的に接地されていることを特徴とする現像装置。
  2. 上記層厚規制部材は板状部材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 上記板状部材はゴムで構成されていることを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
  4. 上記板状部材は、上記被覆部材と接する側の先端部に湾曲部を有しており、
    上記湾曲部が上記被覆部材から離れる方向に湾曲していることを特徴とする請求項2または3記載の現像装置。
  5. 上記層厚規制部材はローラーで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  6. 上記ローラーの回転方向は、上記ローラーと被覆部材とが対向する面における該被覆部材の移動方向と反対方向であることを特徴とする請求項5記載の現像装置。
  7. 上記被覆部材の内側、かつ、上記層厚規制部材と対向する位置に導電性部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の現像装置。
  8. 上記導電性部材はローラー形状に形成されていることを特徴とする請求項7記載の現像装置。
  9. 上記導電性部材と層厚規制部材との間に交番電圧を印加する電圧印加手段が設けられていることを特徴とする請求項7または8記載の現像装置。
  10. 上記電圧印加手段は、導電性部材に、交番電圧を印加するようになっていることを特徴とする請求項9記載の現像装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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