JP4090443B2 - 核酸回収器具、その部品、及び核酸回収器具の生産方法 - Google Patents

核酸回収器具、その部品、及び核酸回収器具の生産方法 Download PDF

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Description

本発明は、生物試料等に含まれる核酸を共存物質から分離し抽出する技術に関する。
遺伝子に関する研究及び技術では、血液等の生体試料に含まれる核酸を共存物質から分離して抽出する核酸の精製が必要である。従来、様々な核酸精製方法及びそれに使用する器具が提案されている。
特表2003−501644号公報には、シリンジ型のサンプル処理装置が記載されている。この装置では、DNA等の生物学的分子を結合できる固相ビーズ群を充填したシリンジを使用する。この固相ビーズ群に核酸含有試料を透過させることにより、固相ビーズ群に核酸を捕捉する。
特表2003−501644
固相ビーズ群の隙間の大きさは固相ビーズが核酸を捕捉する効率、つまり固相ビーズと核酸が接触する確率に影響を与える。しかしながら、上述のシリンジ型のサンプル処理装置では、シリンジ内に移動可能に配置された固相ビーズ群に核酸含有試料を透過させる際、試料の透過により固相ビーズ群の隙間が変動する。従って、固相ビーズ群の隙間を核酸捕捉に最適な状態に維持することはできず、核酸回収効率は安定しない。
本発明の目的は、核酸回収器具の核酸回収効率をより安定させることにある。
本発明は、メッシュ状核酸捕捉固相を備えた核酸回収器具に関する。核酸捕捉固相がメッシュ状であると、大量の核酸を捕捉するに十分な固相体積を確保しつつ、核酸含有試料が核酸捕捉固相を透過する際の流体抵抗を減少できる。この為、大きな吸引排出速度で核酸捕捉固相に試料を透過しても、核酸捕捉固相へ加わる力は小さく、核酸捕捉固相はほとんど変形しない。メッシュ状核酸捕捉固相が核酸を捕捉する効率に影響を与えるメッシュの平均孔率もほとんど変化しない。従って、核酸回収効率を最適状態に維持できる。
本発明により、核酸回収器具の核酸回収効率を向上できる。
以下、上記及びその為の本発明の新規な特徴と効果について、図面を参酌して説明する。ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、この発明の範囲を限定するものではない。
図1及び図2を参照して本実施例の核酸回収器具であるシリンジを説明する。本例のシリンジは、シリンジ本体10、プランジャ20、ノズル30及び核酸捕捉ユニット40を含む。本例のシリンジは、通常、図1に示すように、ノズル30が下側に配置された状態にて、直立状態にて使用される。本明細書では、以下に、シリンジは、図1に示すように、直立状態にて配置されていると仮定して説明する。従って、ノズル側を下側、プランジャ側を上側と称する。
シリンジ本体10は、円筒状の円筒部101と、上端の開口部102と、下端の底部103と、開口部102の周囲に設けられた鍔形の保持部104と、底部103に設けられたノズルを接続するための接続部105とを有する。底部103は、円錐状に形成されてよい。
プランジャ20は、プランジャ本体201とシールピース203とを有する。シールピース203は、プランジャ本体201とは別個の部材として形成され、プランジャ本体201の下端の取り付け部202に取り付けられる。シールピース203は、下端に円錐状の突起204を有する。本発明ではプランジャ本体201とシールピース203を別個の部材としているが、シール性を保持できる部材であれば1つの部品で形成しても良い。
ノズル30は、上端の接続部301とそれより下方に延びる筒状部302とを有する。筒状部302の下端は、液切れを促進するために、ナイフのように薄くしてよい。ノズルの接続部301とシリンジ本体の接続部105は、圧入、ねじ、接着材による接着、溶着等によって接続される。
シリンジ本体10及びプランジャ本体201は、耐薬品性が高く且つ成形加工が容易な樹脂によって形成される。シリンジ本体及びプランジャ本体は、好ましくは透明な材料、例えば、ポリプロピレンにより形成される。シリンジ本体10の円筒部101の外面には、目盛りが形成又は書き込まれる。シールピース203はゴム等の弾性材より形成される。ノズル30は、耐薬品性が高く且つ成形加工が容易な樹脂によって形成されてよいが、ステンレス等の金属によって形成されてよい。
シリンジ本体、プランジャ及びノズルの寸法は、取り扱うサンプル量によって異なる。ここでは、30ml用のシリンジについて説明する。30ml用のシリンジでは、ノズルの内径は2mmである。
図2及び図3を参照して核酸捕捉ユニット40の構成を説明する。図2及び図3Aに示すように、本例の核酸捕捉ユニット40は、シリカを含有する円板状の核酸捕捉材41、核酸捕捉材41の上側及び下側に配置された2つの円板状の保持部材42、43及び円筒状のホルダ44を含む。
図3Bに示すように、ホルダ44の内面は、上端のテーパ部441と、リング状の突起442と、円筒部443と、下端のリング状の突起444を有する。テーパ部441は、下方に向かって内径が小さくなる円錐面を有する。テーパ部441の下端から円筒部443への境界は、内径が大きくなるように括れている。この括れによって、突起442が形成されている。第1の突起442の内径は、保持部材42、43の外径より僅かに小さい。従って、保持部材42、43をホルダ44に挿入する場合、保持部材42、43を、ホルダ44の突起442より圧入する。圧入時に、ホルダ44と保持部材42の少なくとも一方は弾性変形する。ホルダ44のテーパ部441によって、圧入作業が容易となる。
第2の突起444の内径は、保持部材42、43の外径より小さい。従って、核酸捕捉材41及び保持部材42、43は、2つの突起442、444に挟まれて保持される。ホルダ44の外面の下端には、テーパ又は面取り445が形成されている。
核酸捕捉材41は、シリカを含有する多数の細かい繊維のメッシュによって構成されている。即ち、核酸捕捉材41は、略平面に沿って、ランダムな方向に配置された多数の細かい繊維からなる。核酸捕捉材を構成する繊維は、シリカを含むものであればどのようなものであってもよく、グラスウール、石英焼結体等であってもよい。
核酸捕捉材は、バインダによって固形化されてよい。即ち、核酸捕捉材を構成する繊維はバインダによって互いに接着される。それにより、適当な強度が保持され、繊維が崩れることが防止され、核酸捕捉材をホルダに組み込む作業が容易になる。また、全血を含む試料は一般的に粘性が高い為、核酸捕捉材を試料が通過する際、核酸捕捉材には大きな力が加わる。しかし、核酸捕捉材をバインダにより固形化することにより、粘性の高い試料が核酸捕捉材を通過しても核酸捕捉材の形状は大きく変化せず、核酸捕捉材の平均孔径を核酸捕捉に最適な状態に維持できる。勿論、強度を必要としない場合には、バインダによる固形化を省略してよい。核酸捕捉材は、シリカを含有する繊維からなるシートを、ポンチ状のカッタによって打ち抜くことによって、又は、プレス切断することにより製造されてよい。
核酸捕捉材の形状は、厚さと径の比として定義されるスペクト比によって表される。例えば核酸捕捉材が円盤形状の場合、アスペクト比は円盤の厚さ/円盤の直径である。また、核酸捕捉材が板状の場合、アスペクト比は板の厚さ/対角線の長さである。本例の核酸捕捉材のアスペクト比は、好ましくは1以下である。核酸捕捉材の厚さは、好ましくは、0.5mm以下である。実施例では、核酸捕捉材の厚さは、0.4mmである。
シリカはカオトロピック物質の存在下にて核酸と結合する。シリカに対する核酸の結合効率を高くするためには、シリカ表面に対する核酸の接触率を増加させればよい。核酸捕捉材の内部には、核酸を含む試料(サンプル液)が通過するための多数の通路が形成されている。このような通路の内面の面積の合計値が大きいほど、シリカ表面に対する核酸の接触率が大きい。通路の内面の面積の合計値を大きくするためには、通路の数を増加させ、通路の平均孔径を小さくすればよい。
しかしながら、通路の平均孔径を小さくすると、試料が核酸捕捉材を通過するときの流体抵抗が増加する。通路の平均孔径が小さ過ぎると、試料に含まれる、血球、核酸等の生体物質によって、目詰まりが起きる。核酸捕捉材の最大孔径は、好ましくは、60μmである。核酸捕捉材の平均孔径は、0.2〜30μm、好ましくは、10〜20μmである。
核酸捕捉材の最大孔径は、バルブポイント法(JIS K 3832)によって測定される。バブルポイント法によると、核酸捕捉材を、完全に濡れるように液体中に浸漬させ、核酸捕捉材から気泡が出始めた時の最低圧力を計測する。この最低圧力より、最大孔径を求める。平均孔径は、最大孔径から求められる。例えば、平均孔径は最大孔径の半分であると、仮定してよい。
核酸捕捉材41は、ホルダ44の内径よりも僅かに大きな外径を有する。核酸捕捉材41は、ホルダ44内にて、その円周外縁が、ホルダ44の内壁に沿って且つ内壁に接触するように、配置される。核酸捕捉材41は、保持部材42、43に挟まれた状態にてホルダ44内に保持される。核酸捕捉材41の円周外縁は、保持部材42、43に挟まれて圧縮され、ホルダ44の内壁と密着する。これにより、核酸捕捉材41とホルダ44の間のシール性が高くなる。
保持部材42、43は、少なくとも、核酸捕捉材の流体抵抗より小さい流体抵抗を有する。即ち、保持部材は、少なくとも、核酸捕捉材より試料が流れ易いように構成される。保持部材42、43の平均孔径は、例えば100μmである。保持部材は、核酸捕捉機能を有しない多孔質物質によって構成されてよい。例えば、多数の樹脂製のビーズを加熱成型することにより形成してよい。樹脂として例えばポリプロピレンがある。
本例によると、核酸捕捉材41はメッシュ状に形成されているから、試料の透過による核酸捕捉材への負荷は十分小さい。核酸捕捉材41は保持部材42、43により挟まれており、核酸捕捉材41と保持部材42、43の間には殆んど隙間がない。プランジャ20を動かして試料を核酸捕捉材に透過させても、核酸捕捉材は殆んど動かない。即ち、プランジャ20を往復運動させても、核酸捕捉体がそれに同期して移動することはない。従って、核酸捕捉材がグラスウールや石英焼結体等の脆い材質であっても、また、核酸捕捉材に全血等の高粘性試料を透過させても、核酸捕捉材は壊れない。
図4を参照して、本例のシリンジの組み立て方法を説明する。先ず、ステップS101にて、下側の保持部材43をホルダ44に挿入する。保持部材43の外径は、ホルダ44の内面の突起442の内径より僅かに大きいから、保持部材43をホルダ44に圧入する。このとき、保持部材43とホルダ44の少なくとも一方は弾性変形する。
ステップS102にて、核酸捕捉材41をホルダ44に挿入する。核酸捕捉材41を下側の保持部材43の上に配置する。ステップS103にて、上側の保持部材42をホルダ44に挿入する。保持部材42の外径は、ホルダ44の内面の突起442の内径より僅かに大きいから、保持部材42をホルダ44に圧入する。こうして、ホルダ44に、核酸捕捉材41が2つの保持部材42、43の間にサンドイッチ状に挟まれた状態にて保持され、核酸捕捉ユニット40が形成される。
ステップS104にて、核酸捕捉ユニット40の外観観察及び通液検査を行う。外観観察では、核酸捕捉材41がホルダ44の内面に密着していること、及び、核酸捕捉材と保持部材42、43の間に隙間が存在しないことを、目視にて確認する。通液検査では、核酸捕捉材41のシール性を検査する。
ステップS105にて、核酸捕捉ユニット40をシリンジ本体10に挿入する。核酸捕捉ユニット40は、シリンジ本体10の上端の開口部102付近に保持される。ステップS106にて、プランジャ20をシリンジ本体10に挿入する。プランジャ20のシールピース203は、核酸捕捉ユニット40に接触する。図3Bの破線にて示すように、シールピース203の突起204の円錐面は、ホルダ44の上端の開口部の内縁に、線接触する。プランジャ20をシリンジ本体10内に押し込むと、プランジャ20からの力は、線接触を介して、核酸捕捉ユニット40に均等に加わる。プランジャ20をシリンジ本体10内に更に押し込むと、核酸捕捉ユニット40はシリンジ本体10の底部103に当接する。それにより、シリンジが完成する。ステップS107にて、包装し、ステップS108にて、滅菌処理を行い、出荷する。
図5を参照して、本例のシリンジを使用して試料(サンプル液)から核酸を抽出する方法を説明する。試料は例えば全血である。先ず、ステップS201にて、容器内に、第1試薬と試料を注入し撹拌する。第1試薬はタンパク質を破壊するための溶解酵素であり、主成分はプロテイナーゼK溶液である。ステップS202にて、試料に第2試薬を添加し、撹拌する。第2試薬は、タンパク質を変性するためカオトロピック剤であり、グアニジン塩酸塩等を含む溶液である。ステップS203にて、これらの試薬を加えた試料を加熱する。加熱は、例えば、80°C、25分程度である。加熱中も撹拌することにより、加熱時間を短縮することができる。ステップS204にて、試料に第3試薬を添加し、30°C付近まで冷却するために、約15分放置する。冷却方法は、自然冷却であってよいが、処理時間を短縮化するために強制冷却であってよい。第3試薬は、結合促進剤であり、ジエチレングリコールジメチルエーテルを含む溶液である。
ステップS205にて、本例のシリンジを用いて、核酸を捕捉する。プランジャ20は、最初、シールピース203が核酸捕捉ユニット40に接触するように、シリンジ本体10内に挿入されている。従って、先ず、シールピース203が核酸捕捉ユニット40より離れるように、プランジャ20をシリンジ本体10より所定量だけ引出す。それによって、シールピース203と核酸捕捉ユニット40の間に空間が形成される。この空間に保持された空気は、最後に、試料をシリンジ本体10から完全に吐き出すために使用する。次に、ノズル30の先端を、ステップS204にて用意した試料に入れる。ノズル30の外面に多量の試料が付着することを防止するために、好ましくは、ノズル30の下端のみを試料に入れる。プランジャ20を引き上げることにより、試料をシリンジ本体10内に導入する。試料は核酸捕捉ユニット40を通過し、核酸捕捉が開始する。プランジャ20を所定位置まで引き上げたら停止する。試料の移動の停止を確認したら、今度は、プランジャ20をシリンジ本体10内に押し込む。プランジャ20を押し込むことによって、試料は核酸捕捉ユニット40を反対方向に通過し、核酸捕捉が継続する。このような、プランジャ20の往復運動を数回繰り返す。最後に、プランジャ20をシリンジ本体10内に十分押し込み、試料を完全に排出する。上述のように、シリンジ本体10内に予め空気が保持されているから、その空気を排出することによって、試料は完全に排出される。一定時間経過後、次に工程のために、プランジャ20をシリンジ本体10より所定量だけ引出し、シールピース203と核酸捕捉ユニット40の間に空間を形成する。
プランジャ20の往復運動中に、ノズル30からシリンジ本体10内に試料と共に空気が入らないように注意する。空気が混入すると、核酸捕捉ユニット40に対する試料の通過性が低下し、核酸捕捉効率が低下する。本例では、上述のように、試料を吸引する前に、シリンジ本体10内に所定量の空気を導入する。この空気量を十分少なくすることによって、プランジャ20の運動に対する試料の吸引の追従性、即ち、液面の追従性が高くなる。特に、試料の粘性が高い場合でも、液面の追従性を確保することができるため、作業能率が向上する。
ステップS206にて、第1回目のシリンジの洗浄を行う。ノズル30の先端を第4試薬に入れ、プランジャ20を引き上げ、シリンジ本体10内に導入する。第4試薬は、第1洗浄液であり、滅菌水を含む溶液である。プランジャ20を所定位置まで引き上げたら、今度は、プランジャ20をシリンジ本体10内に押し込む。それにより、第1洗浄液は、核酸捕捉ユニット40を往復する。第1洗浄液によって、シリンジ本体10及び核酸捕捉ユニット40に付着した夾雑物が洗い流され、核酸捕捉材41には捕捉された核酸のみが残る。プランジャ20をシリンジ本体10内に十分押し込むことによって、第1洗浄液を完全に排出する。新たに第1洗浄液を使用して、これを繰り返す。同一の第1洗浄液を使用して、プランジャ20の往復運動を数回繰り返してもよいが、使用済みの第1洗浄液には夾雑物が含まれるため、洗浄効果が低い。従って、好ましくは、新しい第1洗浄液を使用する。第1回目の洗浄が終わったら、次の工程のために、プランジャ20をシリンジ本体10より所定量だけ引出し、シールピース203と核酸捕捉ユニット40の間に空間を形成する。
ステップS207にて、第2回目のシリンジの洗浄を行う。第2回目の洗浄は、シリンジに残った第1洗浄液を洗浄するために行う。ノズル30の先端を第5試薬に入れ、プランジャ20を引き上げ、シリンジ本体10内に導入する。第5試薬は、第2洗浄液であり、エタノールを含む溶液である。プランジャ20を所定位置まで引き上げたら、今度は、プランジャ20をシリンジ本体10内に押し込む。それにより、シリンジ本体10及び核酸捕捉ユニット40に付着した第1洗浄液が洗い流される。新たに第2洗浄液を使用して、これを繰り返す。第2洗浄液を完全に排出したら、最後に、空中にてプランジャ20を高速で往復運動させる。それによって、シリンジ本体10内に空気が高速で導入され高速で排出される。これを繰り返すことにより、第2洗浄液がシリンジ内より完全に排除される。第2洗浄液が残っていると、後の作業に影響を与える。第2回目の洗浄が終わったら、次の工程のために、プランジャ20をシリンジ本体10より所定量だけ引出し、シールピース203と核酸捕捉ユニット40の間に空間を形成する。
ステップS208にて、核酸捕捉材41より核酸を分離する。ノズル30の先端を第6試薬に入れる。第6試薬は、核酸を分離させるためのトリス緩衝液である。プランジャ20を往復運動させる。それにより、トリス緩衝液は、核酸捕捉ユニット40を往復する。トリス緩衝液によって、核酸が核酸捕捉材41から分離する。同一の第6試薬を使用してプランジャ20の往復運動を行ってもよいが、新しい第6試薬を使用してプランジャ20の往復運動を行ってもよい。第6試薬を交換して、核酸の分離を行った場合には、得られた複数の第6試薬を1つの容器に混合する。こうして短時間にて、核酸を得ることができる。
図6は本例によるシリンジの使用方法を示す。図示のように容器1には、予め、試薬又は試料が分注されている。このように、試薬又は試料を収納した容器は必要な数だけ用意される。ノズル30の先端を容器内の液に入れ、プランジャ20を引き上げることにより、液はシリンジ本体10内に導入される。
図7はホルダ44の他の例を示す。本例のホルダ44の上面446には、複数の溝447が形成されている。溝447の底面は、ホルダ44の上面446の外縁から内縁方向に傾斜している。図1に示したように、シリンジは通常直立させて使用する。従って、ホルダ44の上面446は水平となり、そこに試料又は試薬が残存する。残存した試料又は試薬は、次の工程にてシリンジ本体内に導入された試料又は試薬に混合される。それにより、新たに導入された試料又は試薬の作用が変化し、所期の効果が得られない。本例では、ホルダ44の上面446に残存した試料又は試薬は溝447を介して流れ落ちる。特に少量の残液は溝の角部を伝わって流れ落ちる。従って、ホルダ44の上面446に試料又は試薬が残存することが防止される。
本実施例では溝を設けたが、代わりに、ホルダ44の上端の厚さを極めて薄くしてもよい。それにより、ホルダ44の上面に試料又は試薬が残存することが防止される。しかしながら、この場合、好ましくは、ホルダ44の内面の上端に、複数の突起を設ける。この突起は、核酸捕捉ユニット40をシリンジ内に挿入する際、挿入治具との接触面となる。このため核酸捕捉ユニット40をシリンジ内に挿入するとき、核酸捕捉ユニット40は傾くことなく、軸線方向に沿ってまっすぐ挿入される。
図8を参照して核酸捕捉ユニット40の他の例を説明する。本例の核酸捕捉ユニットは、シリカを含有する円板状の核酸捕捉材41、核酸捕捉材41の上側及び下側に配置された2つの円板状の保持部材42、43、核酸捕捉材41と上側の保持部材42の間及び核酸捕捉材41と下側の保持部材43の間に配置されたリング45、46、及び円筒状のホルダ44を含む。本例の核酸捕捉ユニット40は、図1及び図2に示した核酸捕捉ユニット40と比較して、2つのリング45、46が付加的に設けられている点が異なる。リング45、46は弾性体より形成され、その外径は核酸捕捉材41の外径に略等しい。図10Aは、本例の核酸捕捉ユニット40の主要部の断面を示す。核酸捕捉材41の外縁はリング45、46によって加圧される。核酸捕捉材41はリング45、46からの押圧力によって拡大するように半径方向外方に引っ張られる。従って、核酸捕捉材41の外縁はホルダ44の円筒状内面に密着し、ホルダ44と核酸捕捉材41の間のシール性が高くなる。ホルダ44と核酸捕捉材41の間のシール性が不十分であると、プランジャ20を動かしても試料は抵抗の小さいシール不十分な個所に流れ込んでしまい、流体抵抗の大きい核酸捕捉材41を通過しない。この場合、核酸回収効率は著しく低下する。しかしながら、本例により、試料を確実に核酸捕捉材41に流し込むことができ、効率よく核酸を捕捉できる。
図9を参照して保持部材の他の例を説明する。本例の保持部材47は、図8に示した保持部材42、43とリング45、46を一体化したものである。保持部材47は円板部471とリング状突起472とを有する。突起472は、円板部471の一方の面の円周外縁に沿って形成されている。図10Bは、本例の保持部材47を使用した核酸捕捉ユニット40の主要部の断面を示す。核酸捕捉材41の外縁はリング状突起472によって加圧される。核酸捕捉材41はリング状突起472からの押圧力によって拡大するように半径方向外方に引っ張られる。従って、核酸捕捉材41の外縁はホルダ44の円筒状内面に密着し、ホルダ44と核酸捕捉材41の間のシール性が高くなる。
図11を参照して、核酸捕捉ユニット40の更に他の例を説明する。本例の核酸捕捉ユニット40は、核酸捕捉体48とそれを保持するホルダ49を有する。ホルダ49は円筒部491とリング状突起492を有する。リング状突起492は、円筒部491の円筒状内面の下端に形成されている。核酸捕捉体48を、その下端がリング状突起492にアブットするまで、ホルダ49に挿入する。こうして核酸捕捉体48をホルダ49に挿入することにより、核酸捕捉ユニット40が形成される。
本例の核酸捕捉体48は、シリカ含有多孔質よりなる。核酸捕捉体48は、微細なシリカ含有粒子を焼結することにより形成される。核酸捕捉体48の軸線方向の厚さは例えば10mmであってよい。
図12、図13及び図14を参照してシリンジの他の例を説明する。図12に示すように、本例のシリンジは、シリンジ本体10、プランジャ20、ノズル30及びスライド型の核酸捕捉ユニット50を含む。本例の核酸捕捉ユニット50は、シリンジ本体10内を上方の第1の位置から下方の第2の位置にスライドすることができる。図12は、核酸捕捉ユニット50が第1の位置に配置されている状態を示す。核酸捕捉ユニット50が第1の位置から第2の位置に配置されると、上方に戻らないように、シリンジ本体10の内面にはリング状の突起が設けられてよい。本例の核酸捕捉ユニット50は図2及び図3に示した核酸捕捉ユニット40と比較してホルダの構造のみが異なる。ここでは、ホルダの構造について説明する。
図13はホルダ51の構造を示す。本例のホルダ51は、図3に示したホルダ44と比較して、円筒状の外面の上端と下端に円周状の突起511、512が設けられている点が異なる。下側の突起512の外面の下端には、テーパ又は面取りが形成されてよい。ホルダ51の円筒状内面の構造は、図3に示したホルダ44の円筒状内面の構造と同一である。
突起511、512は、核酸捕捉ユニット50とシリンジ本体10の内部の間をシールすると同時に、核酸捕捉ユニット50がシリンジ本体10内をスライドすることができるように機能する。突起511、512は、このような機能を提供するならどのような材料であってもよく、例えば、樹脂であってよい。突起511、512は、ホルダ51の円筒状本体と一体的に形成されてよいが、別個に形成されたリングを円筒状本体に装着することによって形成してよい。
図14を参照して、本例のシリンジを使用して試料(サンプル液)から核酸を抽出する方法を説明する。本例では、図5の場合と比較して、容器の代わりにシリンジを使用する点が異なるが、それ以外は、図5の場合と基本的に同一である。本例にて使用する試料、試薬、洗浄液等は、図5の場合と同一である。
先ず、ステップS301にて、図12に示すように、核酸捕捉ユニット50をシリンジ本体内の第1の位置に配置する。第1の位置は、シリンジ本体の下端より適当な距離だけ離れている。こうして、核酸捕捉ユニット50の下方に空間が形成される。ステップS302にて、ノズル30の先端を、容器に収容された試料に入れ、プランジャ20を引き上げ、シリンジ本体内に、試料を吸引する。同様に、第1及び第2試薬を順次、シリンジ本体内に導入する。第1試薬はタンパク質溶解酵素であり、第2試薬はカオトロピック剤である。吸引によって試薬は試料に混合されるが、シリンジを振ることによって試薬を試料に混合させてもよい。シリンジ本体内の試料の液面は、核酸捕捉ユニット50より下方にあり、接触しない。ステップS302は、図5のステップS201〜ステップS202に相当する。
核酸捕捉工程の前に、溶解が不十分な試料を核酸捕捉材に接触させると、核酸以外の夾雑物が核酸捕捉材41に付着し、核酸の接触面積が減少する。従って、試料の撹拌は、試料が核酸捕捉材41に接触しないように行う必要がある。
ステップS303にて、シリンジ本体内の試料を加熱する。本例では、試料をシリンジ本体内に保持した状態にて加熱する。ステップS303は、図5のステップS203に相当する。ステップS304にて、ノズル30の先端を、容器に収容された第3の試薬に入れ、プランジャ20を引き上げ、シリンジ本体内に、第3の試薬を吸引する。第3の試薬は結合促進剤である。シリンジ本体内の試料を30°C付近まで冷却し、約15分放置する。ステップS304は図5のステップS204に相当する。
ステップS305にて、核酸捕捉ユニット50をシリンジ本体内の第1の位置から第2の位置に移動させる。第2の位置は、シリンジ本体の下端である。プランジャをシリンジ本体内に押し込むことによって、核酸捕捉ユニット50は第2の位置に移動する。このとき、シリンジ本体内の試料は排出されるから、予め、試料を収容する容器を用意する必要がある。
ステップS306にて、核酸を捕捉する。ノズルの先端を容器内の試料に入れ、プランジャを引き上げ、シリンジ本体内に、試料を吸引する。試料は核酸捕捉ユニット50を通過し、シリンジ本体内に収容される。次に、プランジャを押し込み、シリンジ本体内より、試料を排出する。これを繰り返す。それにより、試料は核酸捕捉ユニット50を往復し、核酸捕捉材41によって核酸が捕捉される。ステップS306は図5のステップS205相当する。最後に、プランジャ20をシリンジ本体10内に十分押し込み、試料を完全に排出する。ステップS307にて、洗浄を行う。第1洗浄液によって夾雑物を洗い流し、第2洗浄液によって、第1洗浄液を洗い流す。ステップS307は図5のステップS206及びS207に相当する。ステップS308にて、核酸捕捉材41より核酸を分離する。ステップS308は図5のステップS208に相当する。
本例では、シリンジによって、試料の調整から核酸の捕捉及び分離までの工程を実行することができるから、使用する容器の数が少なく、作業能率が高くなる。
図15を参照してシリンジの更に他の例を説明する。本例のシリンジは、シリンジ本体10、プランジャ20、ノズル30及び核酸捕捉ユニット60を含む。本例のシリンジでは、核酸捕捉ユニット60は、シリンジ本体10とノズル30の間に装着されている。即ち、核酸捕捉ユニット60の上端には、シリンジ本体10の接続部105に接続するための図示しない接続部が設けられ、核酸捕捉ユニット60の下端には、ノズルの接続部301に接続するための図示しない接続部が設けられている。核酸捕捉ユニット60の内部の構造は、図2又は図8に示した核酸捕捉ユニット40と同様であってよく、又は、図11に示した核酸捕捉ユニット40と同様であってよい。
一般に、試料の容量が変化する場合、それに応じて複数の容量のシリンジを用意する必要がある。しかしながら、本例では、複数の容量のシリンジ本体10及びプランジャ20を用意する必要があるが、1種類の核酸捕捉ユニット60を用意すればよい。試料の容量に従ってシリンジ本体10及びプランジャ20のみを変化させればよい。一般に、試料の種類が変化する場合、それに応じて複数の種類のシリンジを用意する必要がある。しかしながら、本例では、複数の核酸捕捉ユニット60を用意する必要があるが、1種類のシリンジ本体10及びプランジャ20を用意すればよい。試料の種類に従って核酸捕捉ユニット60のみを変化させればよい。
以上本発明の例を説明したが本発明は上述の例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲にて様々な変更が可能であることは当業者であれば理解されよう。
また、本例に開示されている技術のいくつかは、特願平10-70201に開示されている様な核酸精製装置にも適用可能である。この核酸精製装置は、シリカ含有の固相を液体に接触可能に内蔵した核酸捕捉用チップと、該核酸捕捉用チップを着脱可能に接続する液体吸排用可動ノズルと、固相への核酸の結合を促進する物質と核酸含有試料との混合液を収容し得る処理容器と、この処理容器へ洗浄液を供給する手段と、処理容器へ溶離液を供給する手段と、核酸の精製品を受け入れるための精製品用容器と、未使用状態の核酸捕捉用チップを液体吸排用可動ノズルに接続せしめ、接続状態にある核酸捕捉用チップを処理容器及び精製品用容器の位置へ移動せしめる搬送手段と、液体吸排用可動ノズルに接続されている核酸捕捉用チップに、混合液を吸排せしめた後、洗浄液を吸排せしめ、その後に溶離液を吸排せしめる液体吸排作用手段と、核酸捕捉用チップから精製品用容器へ溶離液を吐出した後に、液体吸排用可動ノズルから核酸捕捉用チップを取り外すチップ取り外し手段と、を備えている。ここで、核酸捕捉用チップは、透明もしくは半透明な合成樹脂からなる筒状部材であり、頭部が可動ノズルの先端に気密に嵌合される内径を有しており、下方が先端に向けて徐々に内径が細くなるように形成されている。
また、本例に開示されている技術のいくつかは、特願2003-139542に開示されている様な携帯型核酸精製装置にも適用可能である。この携帯型核酸精製装置は、核酸捕捉用チップと、シリンジユニットと、を備えている。ここで、シリンジユニットは、核酸捕捉用チップを接続するための接続部と、把持部を兼ねた本体部と、本体部を介して接続部と反対側に設けられた操作部とを有している。
本発明によるシリンジの例を示す断面図である。 本発明によるシリンジの構造の例を示す組み立て図である。 本発明による核酸捕捉ユニット及びホルダの構造の例を示す図である。 本発明によるシリンジの組み立て方法の例を示す流れ図である。 本発明によるシリンジを使用して核酸を分離し抽出する方法の例を示す流れ図である。 本発明によるシリンジを使用して容器内の試料又は試薬を採取する方法の例を示す図である。 本発明によるホルダの他の例を示す図である。 本発明による核酸捕捉ユニットの他の例を示す組み立て図である。 本発明による保持部材の他の例を示す図である。 本発明による核酸捕捉ユニットの他の例を示す断面図である。 本発明による核酸捕捉ユニットの更に他の例を示す図である。 シリンジの他の例の断面図である。 図12のシリンジに使用する核酸捕捉ユニットのホルダの構造を示す断面図である。 図12のシリンジを使用して核酸を分離し抽出する方法を示す流れ図である。 シリンジの更に他の例を示す図である。
符号の説明
1…容器、10…シリンジ本体、20…プランジャ、30…ノズル、40…核酸捕捉ユニット、41…核酸捕捉材、42,43…保持部材、44…ホルダ、45,46…リング、47…保持部材、48…核酸捕捉体、49…ホルダ、50…核酸捕捉ユニット、
101…円筒部、102…開口部、103…底部、104…保持部、105…接続部、201…プランジャ本体、202…取り付け部、203…シールピース、204…突起、301…接続部、302…筒状部、441…テーパ部、442…突起、443…円筒部、444…突起、445…テーパ又は面取り、446…上面、447…溝

Claims (33)

  1. 円筒状のシリンジ本体と前記シリンジ本体内をスライド可能なプランジャと前記シリンジ本体の底部に接続されたノズルとを含むシリンジと、前記シリンジ本体内に配置された核酸捕捉固相とを含み、前記核酸捕捉固相が、複数のシリカ含有繊維を互いに接着したメッシュ状シリカ含有繊維である核酸回収器具。
  2. 請求項1記載の核酸回収器具であって、
    前記核酸捕捉固相のアスペクト比が1以下である核酸回収器具。
  3. 請求項1又は2記載の核酸回収器具であって、
    前記核酸捕捉固相の平均孔径が、0.2〜30μmである核酸回収器具。
  4. 請求項1から3のいずれか1項記載の核酸回収器具であって、
    前記シリンジ本体内に配置され、前記核酸捕捉固相を保持するホルダを含む核酸回収器具。
  5. 請求項4記載の核酸回収器具であって、
    前記ホルダが、前記核酸捕捉固相の両面を挟持する保持部材を備えている核酸回収器具。
  6. 請求項1から3のいずれか1項記載の核酸回収器具であって、
    前記核酸捕捉固相を挟持する保持部材を含む核酸回収器具。
  7. 請求項5又は6記載の核酸回収器具であって、
    前記保持部材が、前記核酸捕捉固相より平均孔径の大きなメッシュ状である核酸回収器具。
  8. 請求項5から7のいずれか1項記載の核酸回収器具であって、
    前記保持部材が、前記核酸捕捉固相の外周部を直接的又は間接的に圧縮している核酸回収器具。
  9. 請求項5から8のいずれか1項記載の核酸回収器具であって、
    前記保持部材が、前記核酸捕捉固相の外周部と略同一形状の突出部を備える核酸回収器具。
  10. 請求項5から9のいずれか1項記載の核酸回収器具であって、
    前記核酸捕捉固相と前記保持部材の間に、前記核酸捕捉固相の外周部と略同一形状のリングが挿入されている核酸回収器具。
  11. 円筒状のシリンジ本体と前記シリンジ本体内をスライド可能なプランジャと前記シリンジ本体の底部に接続されたノズルとを含むシリンジと、前記シリンジ本体内に配置されたメッシュ状の核酸捕捉固相と、前記核酸捕捉固相を挟持する保持部材と、を含み、
    前記保持部材が、前記核酸捕捉固相の外周部を直接的又は間接的に圧縮しており、前記核酸捕捉固相の外周部と略同一形状の突出部を備えることを特徴とする核酸回収器具。
  12. 円筒状のシリンジ本体と前記シリンジ本体内をスライド可能なプランジャと前記シリンジ本体の底部に接続されたノズルとを含むシリンジと、前記シリンジ本体内に配置されたメッシュ状の核酸捕捉固相と、前記核酸捕捉固相を挟持する保持部材と、を含み、
    前記保持部材が、前記核酸捕捉固相の外周部を直接的又は間接的に圧縮しており、前記核酸捕捉固相と前記保持部材の間に、前記核酸捕捉固相の外周部と略同一形状のリングが挿入されている核酸回収器具。
  13. 請求項11又は12記載の核酸回収器具であって、
    前記核酸捕捉固相のアスペクト比が1以下である核酸回収器具。
  14. 請求項11から13のいずれか1項記載の核酸回収器具であって、
    前記核酸捕捉固相の平均孔径が、0.2〜30μmである核酸回収器具。
  15. 請求項11から14のいずれか1項記載の核酸回収器具であって、
    前記シリンジ本体内に配置され、前記核酸捕捉固相を保持するホルダを含む核酸回収器具。
  16. 請求項15記載の核酸回収器具であって、
    前記ホルダが、前記核酸捕捉固相の両面を挟持する保持部材を備えている核酸回収器具。
  17. 請求項11から16のいずれか1項記載の核酸回収器具であって、
    前記保持部材が、前記核酸捕捉固相より平均孔径の大きなメッシュ状である核酸回収器具。
  18. 核酸回収器具の生産方法であって、
    ノズルを備えたシリンジ本体と、シリンジ本体内をスライド可能なプランジャと、メッシュ状の核酸捕捉固相と、シリンジ本体内に配置できるホルダを準備し、
    ホルダにメッシュ状の核酸捕捉固相を保持し、
    メッシュ状の核酸捕捉固相を保持したホルダをシリンジ内に配置し、
    シリンジ本体内にプランジャを挿入する方法。
  19. 請求項18記載の核酸回収器具の生産方法であって、
    複数のシリカ含有繊維を互いに接着したメッシュ状シリカ含有繊維を切り出し、メッシュ状の核酸捕捉固相を準備する方法。
  20. 請求項18又は19記載の核酸回収器具の生産方法であって、
    メッシュ状の核酸捕捉固相を挟持できる保持部材を準備し、
    メッシュ状の核酸捕捉固相を保持部材により挟持した状態でホルダに保持する方法。
  21. ノズルを備えたシリンジ本体内に配置でき、メッシュ状の核酸捕捉固相を保持したホルダ。
  22. 請求項21記載のホルダであって、
    前記核酸捕捉固相が、複数のシリカ含有繊維を互いに接着したメッシュ状のシリカ含有繊維であるホルダ。
  23. 請求項21又は22記載のホルダであって、
    前記核酸捕捉固相のアスペクト比が1以下であるホルダ。
  24. 請求項21から23のいずれか1項記載のホルダであって、
    前記核酸捕捉固相の平均孔径が、0.2〜30μmであるホルダ。
  25. 請求項21から24のいずれか1項記載のホルダであって、
    前記核酸捕捉固相を挟持する保持部材を備えるホルダ。
  26. 請求項25記載のホルダであって、
    前記保持部材が、前記核酸捕捉固相より平均孔径の大きなメッシュ状であるホルダ。
  27. 請求項25又は26記載のホルダであって、
    前記保持部材が、前記核酸捕捉固相の外周部を直接的又は間接的に圧縮しているホルダ。
  28. 請求項25から27のいずれか1項記載のホルダであって、
    前記保持部材が、前記核酸捕捉固相の外周部と略同一形状の突出部を備えるホルダ。
  29. 請求項25から28のいずれか1項記載のホルダであって、
    前記核酸捕捉固相と前記保持部材の間に、前記核酸捕捉固相の外周部と略同一形状のリングが挿入されているホルダ。
  30. ノズルを備えたシリンジ本体と、
    前記シリンジ本体内をスライド可能なプランジャと、
    前記シリンジ本体内をスライドできるメッシュ状の核酸捕捉固相と、前記核酸捕捉固相を保持し前記シリンジ本体内にスライド可能に配置されたホルダと、を含む核酸回収器具。
  31. シリンジ本体と、
    シリンジ本体内をスライドするプランジャと、
    ノズルと、
    シリンジ本体及びノズルを接続する核酸回収容器と、を含む核酸回収器具であって、前記核酸回収容器は内部に核酸捕捉固相を備え、前記核酸捕捉固相が、複数のシリカ含有繊維を互いに接着したメッシュ状シリカ含有繊維であることを特徴とする核酸回収器具。
  32. シリンジ本体と、
    シリンジ本体内をスライドするプランジャと、
    ノズルと、
    シリンジ本体及びノズルを接続する核酸回収容器と、を含む核酸回収器具であって、
    前記核酸回収容器は内部にメッシュ状の核酸捕捉固相と前記核酸捕捉固相を挟持する保持部材とを含み、前記保持部材が、前記核酸捕捉固相の外周部を直接的又は間接的に圧縮し、前記保持部材が、前記核酸捕捉固相の外周部と略同一形状の突出部を備える核酸回収器具。
  33. シリンジ本体と、
    シリンジ本体内をスライドするプランジャと、
    ノズルと、
    シリンジ本体及びノズルを接続する核酸回収容器と、を含む核酸回収器具であって、
    前記核酸回収容器は内部にメッシュ状の核酸捕捉固相と前記核酸捕捉固相を挟持する保持部材とを含み、前記保持部材が、前記核酸捕捉固相の外周部を直接的又は間接的に圧縮し、前記核酸捕捉固相と前記保持部材の間に、前記核酸捕捉固相の外周部と略同一形状のリングが挿入されている核酸回収器具。
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