JP4090286B2 - 光スイッチ - Google Patents

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  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光信号の伝播経路を切り換える光スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
光信号は、高速・大容量の信号伝送に適しており、長距離の基幹通信システムでは光信号を用いた信号伝送がすでに実用化されている。このようなシステムでは、光信号の伝送経路を切り換えるスイッチ機能が必須である。
【0003】
従来、光信号の伝送経路の切り換えは、光信号を一旦電気信号に変換して信号伝達先を半導体スイッチで切り換え、その後に再び光信号に変換することにより行われていた。しかし、信号の高速化が進み、半導体スイッチを用いた電気的な切り換え方法ではもはや対応できなくなってきている。
【0004】
そこで、電気信号への変換を行わずに光信号のまま伝送経路を切り換えることが可能な光スイッチの開発が進められている。このような光スイッチの実現手法としては複数の方式が提案されているが、例えば、光偏向素子を用いた光スイッチは、高速な切り換え動作が期待できる。光偏向素子は、電界により屈折率が変化する電気光学効果を有する結晶を光導波路として用い、この光導波路の上下にプリズムの電極を形成して電圧を印加することにより、光導波路内を伝播する光を偏光させる。
【0005】
図11は、光偏向素子を用いた従来の光スイッチの構成例を示す図である。
図11では例として、光信号に対して3×4チャンネルの入力および出力を有する光スイッチ800の構成例を示している。この光スイッチ800は、光入力導波路部810、コリメート部820、入力側光偏向素子部830、共通光導波路840、出力側光偏向素子部850、集光部860、および光出力導波路部870によって構成される。この光スイッチ800では、例えば、光入力導波路部810、コリメート部820、共通光導波路840、集光部860、および光出力導波路部870が基板上に一体的に形成され、この基板上に入力側光偏向素子部830および出力側光偏向素子部850が実装されている。
【0006】
光入力導波路部810には、各入力チャンネルに対応する複数本の光入力導波路811、812および813が形成され、各光導波路に光信号が入射される。また、光出力導波路部870にも同様に、各出力チャンネルに対応する複数本の光出力導波路871、872、873および874が形成され、各光導波路から光信号が出射される。
【0007】
コリメート部820は、各入力側光導波路811〜813に対応する複数のコリメートレンズ821、822および823により構成される。各コリメートレンズ821〜823は、光入力導波路部810の各光入力導波路821〜823から放射状に広がって出射される光を平行光に変換して、入力側光偏向素子部830に入射させる。
【0008】
入力側光偏向素子部830には、入力チャンネルに対応する光偏向素子831、832および833が設けられている。各光偏向素子831〜833では、電気光学効果を有する材料によってなるスラブ型導波路(図示せず)に対して、下部電極である2つのプリズム型電極831aおよび831bと、上部電極である導電性基板(図示せず)とによって電圧が印加されることにより、スラブ型導波路内の屈折率が変化して、入射した光信号の伝播方向が変化される。
【0009】
共通光導波路840はスラブ型導波路により構成され、入力側光偏向素子部830を通過した光を出力側光偏向素子部850に伝達する。
出力側光偏向素子部850には、各出力チャンネルに対応する複数の光偏向素子851、852、853および854が設けられている。各光偏向素子851〜854は、入力側光偏向素子部830に設けられた光偏向素子831〜833と同様な構造を有しており、入力側光偏向素子部830から共通光導波路840を介して入射した光の伝播方向を変化させて、集光部860内の対応する集光レンズ861、862、863および864に入射させる。
【0010】
集光部860は、各光出力導波路870内の各光出力導波路871〜874に対応する複数の集光レンズ861〜864が設けられている。各集光レンズ861〜864は、出力側光偏向素子部850内の対応する光偏向素子851〜854を通過した光を集光して、光出力導波路部870の対応する光出力導波路871〜874に導く。
【0011】
このような光スイッチ800では、入力側光偏向素子部830および出力側光偏向素子部850の各光偏向素子に印加する電圧を制御することにより、各入力チャンネルから入力された光信号をいずれかの出力チャンネルに対して切り換えて伝達させることができる。また、入力側光偏向素子部830内および出力側光偏向素子部850内において各光偏向素子を同時に使用可能であるので、3つの入力チャンネルに同時に入力された光信号を、異なるいずれかの出力チャンネルに伝達させることが可能となっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような従来の光スイッチでは、光信号の入力側および出力側の双方に、チャンネル数だけの光偏向素子を設けなければならない。また、同様に、入出力のチャンネル数に応じたコリメートレンズおよび集光レンズを独立して形成しなければならない。このように、従来の光スイッチは構造が複雑で、製造コストを抑制することができなかった。
【0013】
さらに、入出力のチャンネル数の増加に伴い、光スイッチの小型化に対する要求も強まっている。多チャンネル化した場合、特に光信号の伝達方向の長さを短くするためには、光偏向素子部の偏向角度を大きくする必要がある。このためには、光偏向素子部において印加する電圧を高めるか、あるいは電圧印加による屈折率変化の大きい材料を使用する必要があり、消費電力や製造コストを上昇させる結果となる。
【0014】
また、上記構造の光スイッチで、入出力を1×nチャンネルとした場合では、複数入力された光信号について、出力側に一括切り換えするための用途に使用される場合が多い。ここで、一括切り換えとは、入力側のmチャンネルに対して、出力側で各入力チャンネルに対応するm個の出力チャンネルをそれぞれ有する光導波路の組み合わせをn組だけ設け、入力されたmチャンネル分の光信号を一括していずれかの光導波路の組み合わせに出力することを言う。
【0015】
このような一括切り換えを行うためには、1×nチャンネルの入出力を有する光スイッチをm個だけ並列させ、その後段で、各光スイッチの光出力導波路をn組の光導波路束に組み替える必要がある。このため、全体の長さが長くなり、構造も複雑になることが問題となっていた。
【0016】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、構造が単純で装置を小型化することが可能な光スイッチを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、光信号の伝播経路を切り換える光スイッチにおいて、外部から光信号の入力を受けるm本(m:2以上の整数)の光入力導波路と、前記各光入力導波路を通過した光信号を個別にコリメートするコリメートレンズが一体に形成されたコリメート部と、前記各コリメートレンズを通過した光信号の伝播方向を個別に切り換える複数の光偏向素子と、前記各光偏向素子を通過した光信号が伝播する共通光導波路と、前記光偏向素子から前記共通光導波路を通じて伝播する各光信号を結像させるn個(n:2以上の整数)の集光レンズが一体に形成された集光部と、前記各光偏向素子から前記共通光導波路を介して伝播する光信号が前記各集光レンズにより結像するすべての位置に対応して配置され、入射した光信号を外部へ出力する(m×n)本の光出力導波路とを有することを特徴とする光スイッチが提供される。
【0018】
このような光スイッチでは、外部から各光入力導波路に入力された光信号が、コリメート部においてコリメートされ、光偏向素子において伝播方向が切り換えられる。光偏向素子から出射した光信号は、共通光導波路を伝播していずれかの集光レンズに入射し、その出射側の光出力導波路に結像して外部に出力される。このとき、異なる光偏向素子から同じ集光レンズに入射した光信号は、集光レンズに対する入射角が異なるため、すべて異なる光出力導波路に結像して外部に個別に出力される。
【0019】
ここで、光信号をコリメートする複数のコリメートレンズ、および光信号を結像させる複数の集光レンズは、それぞれ一体に形成される。このようなコリメート部および集光部は、例えば基板上に形成された光導波路にエッチング等を施すことにより容易に形成される。また、光偏向素子は各コリメートレンズの出射側にのみ設けられ、各集光レンズの入射側には個別の光偏向素子が設けられず、集光レンズには共通光導波路を伝播した光信号が直接入射する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態例である光スイッチの全体構成を示す平面図である。
【0023】
図1に示す光スイッチ100は、1つの入力チャンネルの光信号を複数の出力チャンネルに切り換えて出力する。図1では例として、1×4の入出力チャンネルを有する光スイッチ100を示している。
【0024】
この光スイッチ100は、光入力導波路110、コリメートレンズ120、光偏向素子130、共通光導波路140、集光部150、および光出力導波路部160によって構成される。
【0025】
光入力導波路110には、入射側に例えば光ファイバ等が接続されて、外部から光信号が入射される。また、光出力導波路部160には、各出力チャンネルに対応する複数本の光出力導波路161、162、163および164が形成され、各光出力導波路161〜164より外部に対して光信号が出射される。
【0026】
コリメートレンズ120は、光入力導波路110から放射状に広がって出射される光信号を平行光に変換して、光偏向素子130に入射させる。
光偏向素子130は、コリメートレンズ120を通過した光信号の伝播方向を変化させる。この光偏向素子130では、電気光学効果を有する材料によってなるスラブ型導波路(図示せず)に対して、下部電極である2つのプリズム型電極130aおよび130bと、上部電極である導電性基板(図示せず)とによって電圧が印加される。これにより、スラブ型導波路内の屈折率が変化して、コリメートレンズ120からスラブ導波路内に入射した光信号の伝播方向が変化する。なお、この光偏向素子130の構造については、後の図2において詳述する。
【0027】
共通光導波路140は、スラブ型導波路により構成され、光偏向素子130を通過した光信号を集光部150に伝達する。
集光部150には、光出力導波路161〜164にそれぞれ対応する複数の集光レンズ151、152、153および154が一体に設けられている。各集光レンズ151〜154は、光偏向素子130から共通光導波路140を伝播した光信号を、対応する光出力導波路161〜164に結像させる。
【0028】
このような光スイッチ100は、以下のように動作する。
光入力導波路110に入射した光信号は、コリメートレンズ120によって平行光に変換されて、光偏向素子130に入射する。光偏向素子130では、各プリズム型電極に印加する電圧を制御することにより、入射した光信号の伝播方向を任意に変化させ、共通光導波路140を介して集光部150の集光レンズ151〜154のいずれかに入射させる。各集光レンズ151〜154に入射した光信号は、出射側に配置された対応する光出力導波路161〜164に結像されて入射し、各光出力導波路161〜164から光信号が外部に出力される。
【0029】
これにより上記の光スイッチ100では、光偏向素子130における印加電圧を制御することにより、入力された1チャンネルの光信号を任意の光出力導波路161〜164から出力することが可能となっている。
【0030】
以上の光スイッチ100では、コリメートレンズ120の出射側にのみ光偏向素子130が設けられ、この光偏向素子130から共通光導波路140を伝播した光信号が、集光部150の各集光レンズ151〜154に直接入射する構造になっている。従って、構造が単純であり、光偏向素子130の数が少ないので部品コストが抑制される。また、従来のように集光部150の入射側に光偏向素子が設けられていないため、入力側の光偏向素子における偏向角度を同じにした場合、この光偏向素子から出力側の集光レンズまでの距離を短くすることができる。従って、光スイッチ全体の大きさを抑制することができ、設置スペースの効率が高められる。
【0031】
さらに、集光部150では各光出力導波路161〜164に対応する集光レンズ151〜154が一体に形成されている。このような集光部150は単純な構造であり、後述するように例えばエッチング等により容易に形成することができるため、製造コストを抑制することができる。
【0032】
次に、本実施の形態の光スイッチの製造方法の例について説明する。
上記の光スイッチ100では、光入力導波路110、コリメートレンズ120、共通光導波路140、集光部150および光出力導波路部160が、石英等の基板上に一体的に形成され、この基板上に光偏向素子130が実装された構造を有している。
【0033】
図2は、光偏向素子130の構成例を示す図である。図2(A)は光偏向素子130の平面図を示し、(B)は(A)のA−A線に沿った断面図を示す。
光偏向素子130は、導電性基板131上にスラブ型光導波路132が形成され、さらにプリズム型電極130aおよび130bが設けられた構造を有する。導電性基板131としては、強誘電体であるSTO(SrTiO3)の単結晶にNbをドープして導電性を持たせたものを使用する。また、光導波路132には、PZT(Pb(ZryTi1-y3))、PLZT(PbxLa1-x(ZryTi1-y3))をそれぞれコア、上下クラッドとして使用する。
【0034】
スラブ型光導波路132は、導電性基板131上にPZT、PLZT、PZTの順で、ゾルゲル法、PLD(Pulsed Laser Deposition)法またはMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法等を用いてヘテロエピタキシャル成長させることで積層される。
【0035】
この後、スラブ型光導波路132の導電性基板131に対向する面に、三角形状のプリズム型電極130aおよび130bを形成する。各プリズム型電極130aおよび130bは、互いの斜辺が対向するように配置され、導電性基板131との間で同相の電圧が印加された場合に、スラブ型光導波路132内を伝播する光信号をそれぞれ逆方向に偏向させる。これらのプリズム型電極130aおよび130bは、白金膜等の金属を用いてフォトリソグラフィ法およびスパッタリング法により成膜した後、所定のサイズに研磨することにより形成される。
【0036】
なお、図2の例では偏向方向の異なる2つのプリズム型電極130aおよび130bが形成されているが、これらのいずれかのみが形成される場合もある。また、2つのプリズム型電極130aおよび130bの組が、光信号の伝播方向に並列されてもよい。さらに、導電性基板131を用いずに、スラブ型光導波路132を挟んで上下に同形状のプリズム型電極を設けるようにしてもよい。
【0037】
次に、図1に戻って、光入力導波路110、コリメートレンズ120、共通光導波路140、集光部150および光出力導波路部160を形成する工程を説明する。
【0038】
この工程は、一般的な光導波路の形成プロセスにより行うことができる。まず、これらを一体に形成するための基板を形成する。この基板としては石英やポリマー等が用いられる。石英の場合、この基板はこの上に形成されるスラブ型導波路の下部クラッドとしても機能する。この基板上に、Geを拡散させて屈折率を高めた石英によりコアを形成し、さらにこの上に、石英により上部クラッドを形成する。このコアおよび上部クラッドは、例えばMOCVD法等により形成する。これにより、基板上に一様なスラブ型光導波路が形成される。
【0039】
この後、フォトリソグラフィ法およびスパッタリング法により、上部クラッドの表面に金属膜によるエッチングマスクを形成する。そして、これをマスクとして用い、フッ素系ガス等を用いた反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)により石英をエッチングして、光入力導波路110、光出力導波路161〜164、コリメートレンズ120および集光部150と、光偏向素子130を搭載するための凹部を形成する。
【0040】
ここで、集光部150では複数の集光レンズ151〜154が一体に形成されるが、上記の方法によりこのような集光部150は、従来と同じ方法により容易に形成される。
【0041】
この後さらに、光偏向素子130を搭載するための凹部の底面に、光偏向素子130のプリズム型電極130aおよび130bと接続するための電極を設ける。これらの電極は、凹部の底面にレジストを塗布してパターニングを施した後、まずスパッタリング法でチタン膜を積層した後、さらにリフトオフ法により白金膜を積層することで形成される。
【0042】
そして、この凹部に、光偏向素子130を、プリズム型電極130aおよび130bを基板側に向けた状態で配設し、光導波路間の位置を合わせるとともに、対応する電極同士を半田バンプ等により接続および接着することによって、本実施の形態例である光スイッチ100が形成される。
【0043】
以上の光スイッチ100では、光偏向素子130が光信号の入力側にのみ搭載されるため、搭載用の凹部も入力側にのみ設ければよく、製造効率が高められる。また、複数の集光レンズ151〜154が一体に形成された集光部150は、従来と同じ方法により容易に形成される。従って、従来の光スイッチと比較して、光信号の伝播方向の長さが抑制されながら、製造が容易で製造コストを抑制することができる。
【0044】
次に、上記の第1の実施の形態の変形例について説明する。
図3は、本発明の第2の実施の形態例である光スイッチの全体構成を示す平面図である。なお、図3では、図1で示した光スイッチと対応する構成要素には同じ符号を付して示しており、その説明は省略する。
【0045】
図3に示す光スイッチ200は、図1と同様に、1入力の光信号を複数の出力チャンネルに切り換えて出力し、その例として1×4の入出力チャンネルを有する光スイッチ200を示している。
【0046】
この光スイッチ200の基本的な構成は、図1の第1の実施の形態の場合と同様であり、光入力導波路110、コリメートレンズ120、光偏向素子130、共通光導波路140、集光部250、および光出力導波路部260を有している。
【0047】
このうち、光入力導波路110、コリメートレンズ120、光偏向素子130および共通光導波路140については、図1の場合と同様である。すなわち、外部からの光信号が光入力導波路110に入射され、光入力導波路110から出射した光信号がコリメートレンズ120によって平行光に変換されて、光偏向素子130に入射する。光偏向素子130では、各プリズム型電極130aおよび130bに印加する電圧を制御することにより、入射した光信号の伝播方向が変化して、共通光導波路140に出射される。
【0048】
光信号の出力側には、光信号を外部に出力するための光出力導波路261、262、263および264により構成される光出力導波路部260と、各光出力導波路261〜264に光信号を結像させる集光レンズ251、252、253および254により構成される集光部250が設けられている。集光部250では、これらの集光レンズ251〜254が一体的に形成されている。
【0049】
これらの集光レンズ251〜254と光出力導波路261〜264は、これらが有する光軸が、光偏向素子130から出射される光信号の光軸に一致するように配置されている。すなわち、集光レンズ251〜254と光出力導波路261〜264の光軸は、光偏向素子130上の偏向中心から放射状の方向に一致している。なお、光偏向素子130上の偏向中心は、厳密には偏向方向や各プリズム型電極130aおよび130bへの電圧印加状態によって変化する場合があるが、この偏向中心は概ね、光偏向素子130のプリズム型電極130aおよび130bの設置部における中心部とすることができる。
【0050】
このような配置により、光偏向素子130から出射された光信号は、共通光導波路140を介して各集光レンズ251〜254で結像され、対応する光出力導波路261〜264に入射する。このとき、光信号の光軸と、各集光レンズ251〜254および光出力導波路261〜264の光軸とが一致しているため、図1に示した光スイッチ100と比較して、より高い効率で光信号を光出力導波路261〜264に光結合される。従って、全体として低損失な光スイッチを実現することが可能となる。
【0051】
このような光スイッチ200は、図1に示した光スイッチ100と同様な方法により製造することが可能である。集光部250および光出力導波路部260は、各集光レンズ251〜254および光出力導波路261〜264が上記のように正しく配置されるようにエッチングマスクを形成し、光導波路のエッチングを行うことにより、図1の場合と同様に容易に形成することが可能である。従って、本発明の第2の実施の形態では、小型で製造コストが低減され、さらに光信号の伝播効率が高められた光スイッチが容易に実現される。
【0052】
次に、上記のような1×n(n:2以上の整数)の入出力チャンネルを有する光スイッチを複数設けることにより、複数の入出力チャンネル同士の接続切り換えを実現した光スイッチモジュールについて説明する。
【0053】
図4は、本発明の第3の実施の形態例である光スイッチモジュールの全体構成を示す平面図である。なお、図4では、図3で示した光スイッチと対応する構成要素には同じ符号を付して示しており、その説明は省略する。
【0054】
図4に示す光スイッチモジュール300は、図3に示した構造を有する光スイッチが例として3つ並列された構造を有している。これらの光スイッチ301、302および303は、同一基板上に集積されている。各光スイッチ301〜303は同一の構造を有しているので、ここでは光スイッチ301についてのみ構成を説明する。
【0055】
光スイッチ301は、図3の光スイッチ200と同様に1×4の入出力チャンネルの接続を切り換えるものであり、光入力導波路110、コリメートレンズ120、光偏向素子130、共通光導波路140、集光部250、および光出力導波路部260を有している。
【0056】
この光スイッチ301では、外部からの光信号が光入力導波路110に入射され、光入力導波路110から出謝した光信号がコリメートレンズ120によって平行光に変換されて、光偏向素子130に入射する。光偏向素子130では、各プリズム型電極130aおよび130bに印加する電圧を制御することにより、入射した光信号の伝播方向が変化して、この光信号が共通光導波路140に出射される。共通光導波路140を伝播した光信号は、集光部250において一体的に形成された各集光レンズ251〜254に入射し、さらに出射側の各光出力導波路261〜264に結像してこれらに入射し、各光出力導波路261〜264から外部に出射される。
【0057】
これらの集光レンズ251〜254と光出力導波路261〜264は、これらが有する光軸が、光偏向素子130から出射される光信号の光軸に一致するように配置されている。このような配置により、光偏向素子130から出射された光信号は、各集光レンズ251〜254を通じて各光出力導波路261〜264に対して低損失で光結合される。
【0058】
以上の光スイッチ301により、1×4の入出力チャンネル間の接続切り換えが行われる。光スイッチモジュールでは、同様の構成を有する3つの光スイッチ301〜303が並列されることにより、3つの入力チャンネルからのそれぞれの光信号を個別に4つの出力チャンネルに振り分けることが可能となっている。この光スイッチモジュールでは、集光部250の入射側に光偏向素子が設けられないため、構造が単純となり、特に部品コストの低減効果が大きい。また、光信号の伝播方向の長さが抑制され、装置全体を小型化することができる。
【0059】
なお、以上の第3の実施の形態では、図3に示した構造の光スイッチを並列した例を示したが、例えば図1に示した構造の光スイッチを並列することにより実現されてもよい。ただしこの場合は、光信号の伝播効率が低くなる。
【0060】
ところで、図4に示した光スイッチモジュール300は、複数の入力チャンネルからの光信号について、出力側に一括切り換えするための用途に使用される場合が多い。ここで、一括切り換えとは、入力側のm(m:2以上の整数)チャンネルに対して、出力側で各入力チャンネルに対応するm個の出力チャンネルをそれぞれ有する光導波路の組み合わせをn組だけ設け、入力されたmチャンネル分の光信号を一括していずれかの光導波路の組み合わせに出力することを言う。
【0061】
図5は、複数の入力チャンネルの一括切り換えを行う場合の構成例を模式的に示す図である。
図5では、3つの入力チャンネルIN11、IN12およびIN13からの光信号を、3チャンネルずつ4系統の出力系OUT31、OUT32、OUT33およびOUT34に一括して切り換えるための構成を示している。この図5において、各入力チャンネルIN11〜13からの光信号が光スイッチモジュール300に入力される。この光スイッチモジュール300は図4で示した通り、それぞれ1×4の入出力チャンネルを有する光スイッチ301〜303が並列されている。ここで、各光スイッチ301〜303が有する4チャンネルずつの出力系をOUT21、OUT22およびOUT23とする。なお、図5では光信号の伝播経路のみを模式的に表しており、各光スイッチ301〜303内の構造については省略している。
【0062】
光スイッチモジュール300の出射側には光配線の組み替え部370が設けられ、この組み替え部370により光スイッチモジュール300の出力系OUT21〜OUT23の各光導波路と、最終的な出力系OUT31〜OUT34の各光導波路とが結合される。ここで、各出力系OUT31〜OUT33には、各光スイッチ301〜303の出力系OUT21〜23から1本ずつの光導波路を接続する。すなわち、出力系OUT21〜23のそれぞれにおける第1チャンネルを、出力系OUT31の各チャンネルに接続する。同様に、出力系OUT21〜23の各第2チャンネルを出力系OUT32に接続し、第3チャンネルを出力系OUT33に接続し、第4チャンネルを出力系OUT34に接続する。
【0063】
このような構成において、各光スイッチ301〜303における経路切り換えの際に、それぞれの出力系OUT21〜23内の同じチャンネルに切り換えるように動作させる。例えば、光スイッチ301で出力系21の第1チャンネルに切り換えた場合は、他の光スイッチ302および303においてもともに出力系22および23内の第1チャンネルに対する切り換えを行う。このような動作により、3つの入力チャンネルIN11〜IN13の光信号を一括して出力系31〜34のいずれかに切り換えて出力することができる。
【0064】
このような構成では、光スイッチモジュール300と、最終的な出力系OUT31〜34の光導波路との間に、光配線の組み替え部370が必ず必要となることから、光スイッチモジュール300の小型化への要求が高かった。従って、光スイッチモジュール300に対して図1および図3に示した本発明の光スイッチを適用することにより、光スイッチモジュール300について、光信号の伝播方向の長さが抑制され、装置全体を小型化することが可能となる。
【0065】
次に、図1に示した光スイッチに対して、光偏向素子を複数設けることにより、複数の入力チャンネルからの光信号の経路切り換えを可能とした光スイッチについて説明する。
【0066】
図6は、本発明の第4の実施の形態例である光スイッチの全体構成を示す平面図である。なお、図6では、図1で示した光スイッチと対応する構成要素には同じ符号を付して示しており、その説明は省略する。
【0067】
図6に示す光スイッチ400は、光入力導波路部410、コリメート部420、光偏向素子部430、共通光導波路140、集光部150、および光出力導波路部460を有している。
【0068】
光入力導波路部410には、各入力チャンネルに対応する光入力導波路411、412および413が形成されており、各光入力導波路411〜413に外部から光信号が入力される。コリメート部420では、各光入力導波路411〜413に対応するコリメートレンズ421、422および423が一体的に形成されている。各コリメートレンズ421〜423は、各光入力導波路411〜413から放射状に広がって出射される光を平行光に変換して、光偏向素子部430に入射させる。
【0069】
光偏向素子部430には、各入力チャンネルに対応する光偏向素子431、432および433が設けられている。各光偏向素子431〜433の基本的な構造は、図1の光スイッチに設けられた光偏向素子と同じである。ここで代表して光偏向素子431についてのみ説明すると、電気光学効果を有する材料によってなるスラブ型導波路に対して、下部電極である2つのプリズム型電極431aおよび431bと、上部電極である導電性基板(図示せず)とによって電圧が印加されることにより、スラブ型導波路内の屈折率が変化して光信号の伝播方向が変化される。
【0070】
なお、光偏向素子部430では、各光偏向素子431〜433を構成するスラブ型光導波路と導電性基板とを共通の部材として形成することができる。この場合、共通の導電性基板上にPLZTおよびPZT等によりそれぞれ上下クラッドおよびコアを形成した後、上クラッド上に各光偏向素子431〜433が具備するプリズム型電極を一度に成膜することにより、各光偏向素子431〜433が一体となった光偏向素子部430を容易に形成することができる。
【0071】
光偏向素子431〜433を出射した各光信号は、共通光導波路140を伝播して集光部150に入射する。集光部150には、例として4つの集光レンズ151、152、153および154が一体に設けられている。各集光レンズ151〜154は、光偏向素子130から共通光導波路140を伝播した光信号を、光出力導波路部460内の対応する光出力導波路に結像させ、外部に出力させる。
【0072】
ここで、光偏向素子431〜433のそれぞれから伝播した光信号は、集光レンズ151〜154のそれぞれに対してすべて入射角度が異なる。このため、これらの光信号が各集光レンズ151〜154によって結像される位置もすべて異なる。このことから、光スイッチ400では、集光レンズ151〜154のそれぞれ出射側において、各光偏向素子431〜433からの光信号の結像位置のすべてに、光出力導波路部460の光出力導波路を配置する。例えば、集光レンズ151の出射側には3本の光出力導波路461、462および463が配置される。これにより、3つの光偏向素子431〜433に対応する3本ずつの光出力導波路が、集光レンズ151〜154のそれぞれの出射側に配置され、光出力導波路部460内には合計12本の光出力導波路が設けられる。
【0073】
このような光スイッチ400では、集光レンズ151〜154のいずれの出射側においても、光偏向素子431〜433のそれぞれから出射された光信号を独立して取り出すことができる。例えば、各光偏向素子431〜433から集光レンズ151に入射した光信号は、それぞれ光出力導波路461〜463に入射して、個別に出力させることができる。
【0074】
以上の光スイッチ400では、コリメート部420の出射側にのみ光偏向素子431〜433が設けられ、これらから出射して共通光導波路140を伝播した光信号が、集光部150の各集光レンズ151〜154に直接入射する構造になっている。また、集光レンズ151〜154のそれぞれは、入力側の全光偏向素子431〜433によって共用される。従って、構造が単純で製造効率が高められるとともに、光偏向素子の数が少ないので部品コストが抑制される。また、従来のように集光部の入射側に光偏向素子が設けられていないため、入力側の光偏向素子における偏向角度を同じにした場合、光偏向素子から集光レンズまでの距離を短くすることができる。従って、光スイッチ400の全体を小型化することができる。
【0075】
さらに、集光部150では各集光レンズ151〜154が一体に形成されているとともに、コリメート部420でも各コリメートレンズ421〜423が一体に形成されている。このような集光部150およびコリメート部420はエッチング等により容易に形成することができるため、製造コストを高めることなく上記効果を得ることができる。
【0076】
ところで、この光スイッチ400は、例えば、図5で示したような複数の入力チャンネルの一括切り換えを行う用途に使用することができる。図7は、この光スイッチ400を用いた複数の入力チャンネルの一括切り換えについて説明するための図である。
【0077】
図7では、上記の光スイッチ400における入出力チャンネルの接続切り換えについて模式的に示している。この図7において、光スイッチ400は光入力導波路412〜413に対応する3つの入力チャンネルIN11、IN12およびIN13を有している。また、出力側には、3チャンネルずつ4系統の出力系OUT31、OUT32、OUT33およびOUT34が設けられている。すなわち、出力系OUT31〜OUT34内の合計12の出力チャンネルが、光出力導波路部460内の各光出力導波路に対応している。
【0078】
ここで、光スイッチ400では、入力チャンネルIN11は、各出力系OUT31〜OUT34内の第1チャンネルに接続することができる。同様に、入力チャンネルIN12は各出力系OUT31〜OUT34内の第2チャンネルに接続され、入力チャンネルIN13は第3チャンネルに接続される。従って、光スイッチ400において、入力チャンネルIN11〜IN13のすべての光信号を、必ず同じ出力系OUT31〜OUT34に接続させるような切り換え動作を行うことで、入力された複数チャンネルの光信号を一括して切り換えることが可能となる。
【0079】
ところで、図5の構成で一括切り換えを行う場合は、光スイッチモジュール300と最終的な出力チャンネルとなる光出力導波路との間に光配線の組み替え部370を設ける必要があった。しかし、本実施の形態の光スイッチを用いた一括切り換えでは、図7に示すように出力段に光配線の組み替え部を設ける必要がない。このため、構造が単純で製造効率が高まるとともに、素子サイズを大幅に縮小することが可能となる。従って、本実施の形態の光スイッチがこのような複数入力された光信号を一括して切り換えるための用途に適している。
【0080】
次に、上記の第4の実施の形態の変形例について説明する。
図8は、本発明の第5の実施の形態例である光スイッチの全体構成を示す平面図である。なお、図8では、図6で示した光スイッチと対応する構成要素には同じ符号を付して示しており、その説明は省略する。
【0081】
図8に示す光スイッチ500の基本的な構成は、図6で示した光スイッチと同様であり、光入力導波路部410、コリメート部420、光偏向素子部430、共通光導波路140、集光部150、および光出力導波路部560を有している。このうち、光入力導波路部410、コリメート部420、光偏向素子部430、共通光導波路140および集光部150については、図6の場合と同様である。
【0082】
すなわち、外部からの光信号が光入力導波路部410内の光入力導波路411〜413にそれぞれ入射され、これらから出射した光信号がコリメート部420の各コリメートレンズ421〜423によって平行光に変換されて、光偏向素子部430の各光偏向素子431〜433に入射する。光偏向素子431〜433では、各プリズム型電極に印加する電圧を制御することにより、入射した光信号の伝播方向が変化して、共通光導波路140を介して、集光部150内の各集光レンズ151〜154に入射する。ここで、各光偏向素子431〜433からの光信号の入射角度が異なることから、各集光レンズ151〜154による結像位置もそれぞれ異なる。従って、光出力導波路部560には、各集光レンズ151〜154について3本ずつ合計12本の光出力導波路が設けられる。
【0083】
ここで、この光スイッチ500では、光出力導波路部560の各光出力導波路の光軸が、集光レンズ151〜154から出射される対応する光信号の光軸と一致するように、各光出力導波路が配置されている。例えば、集光レンズ151の出射側において、光出力導波路561の光軸は、光偏向素子431から集光レンズ151を介して伝播する光信号の光軸に一致し、光出力導波路562の光軸は、光偏向素子432から集光レンズ151を介して伝播する光信号の光軸に一致し、光出力導波路563の光軸は、光偏向素子433から集光レンズ151を介して伝播する光信号の光軸に一致している。これにより、図6に示した第4の実施の形態と比較して、各光出力導波路に対する光信号の結合効率が高められるため、本実施の形態では、接続切り換え動作に伴う光信号の損失がより小さい光スイッチを実現することが可能となる。
【0084】
次に、上記の第4の実施の形態の光スイッチに対する第2の変形例について説明する。図9は、本発明の第6の実施の形態例である光スイッチの全体構成を示す平面図である。なお、図9では、図6で示した光スイッチと対応する構成要素には同じ符号を付して示しており、その説明は省略する。
【0085】
図9に示す光スイッチ600の基本的な構成は、図6で示した光スイッチと同様であり、光入力導波路部610、コリメート部620、光偏向素子部630、共通光導波路140、集光部150、および光出力導波路部460を有している。このうち、共通光導波路140、集光部150および光出力導波路部460については、図6の場合と同様である。
【0086】
光スイッチ600では、光入力導波路部610の各光入力導波路611、612および613と、各光入力導波路611〜613に対応するコリメート部620のコリメートレンズ621、622および623、および光偏向素子部630の光偏向素子631、632および633のそれぞれの光軸が、集光部150のほぼ中央部から放射状の方向に一致するようにされている。ここで、これらの光軸は、集光部150内の各集光レンズ151、152、153および154の有するすべてのレンズ曲面に対する接線上の中央部を通ることが望ましい。
【0087】
このような構成の光スイッチ600と、図6に示した光スイッチとの相違点は以下のようになる。まず、光偏向素子の中央部から集光レンズまでの距離を同じにした場合、本実施の形態の光スイッチ600では、各光偏向素子631〜633において、4つの集光レンズ151〜154に入射させるための偏向角が、光軸に対して左右方向(図中の上下方向)でほぼ均等となる。このため、図6の光スイッチと比較して、各光偏向素子631〜633において必要な最大の偏向角(絶対値)が小さくなるため、光偏向素子部630における印加電圧を低減して、消費電力を抑制することができる。あるいは、光偏向素子631〜633の具備するプリズム型電極の面積を小さくすることができ、光偏向素子部630を小型化することができる。
【0088】
逆に、光スイッチ600の光偏向素子部630に対して、図6の光スイッチにおいて必要な印加電圧を適用した場合には、各光偏向素子631〜633における偏向角に余裕が出ることから、光偏向素子部630と集光部150との間の距離を短縮することができ、光スイッチ600の全体の大きさを小型化することが可能となる。なお、この場合には、集光レンズ151〜154に対する最大に入射角が大きくなることから、図8に示した光スイッチのように、光出力導波路の光軸を集光レンズから出射される光信号の光軸に一致させて、光信号の損失増加を防止することが望ましい。
【0089】
次に、上記の第4、第5および第6の実施の形態の光スイッチについて、各集光レンズに対応する光出力導波路からの出力を合波して取り出すことが可能な光スイッチについて説明する。以下では例として、図8に示した第5の実施の形態に対してこのような機能を付加した構成を挙げる。
【0090】
図10は、本発明の第7の実施の形態例である光スイッチの全体構成を示す平面図である。なお、図10では、図8で示した光スイッチと対応する構成要素には同じ符号を付して示しており、その説明は省略する。
【0091】
図10に示す光スイッチ700は、図8で示した光スイッチの出力段に、さらに合波部770を設けた構成を有している。この合波部770には、集光部150の各集光レンズ151〜154に対応する4つの合波器771、772、773および774が設けられている。
【0092】
この光スイッチ700では、各光偏向素子431〜433から入射した光信号が、各集光レンズ151〜154により別の位置に結像し、これらの各結像位置に光出力導波路が配置される。従って、各集光レンズ151〜154の出射側には、3本ずつの光出力導波路が配置される。各合波器771〜774はさらに、このような入射側において集光レンズ151〜154を共用している3本ずつの光出力導波路の出射光を、1本の光出力導波路に光結合させて外部に出射する。合波器771〜774としては、例えば、Y分岐型等の分岐光導波路や、方向性結合器、マルチモード干渉型合波器等を適用することができる。
【0093】
このような光スイッチ700では、複数の入力チャンネルを複数の出力チャンネルに接続する単純な接続切り換え動作が実現される。また、合波器771〜774として適用可能な上記の分岐光導波路、方向性結合器、マルチモード干渉型合波器はいずれも、基板上に形成された光導波路に必要なマスクパターンを形成してエッチングするといった容易な方法により形成することが可能である。従って、本実施の形態では、単純な構造で製造効率の高い光スイッチを実現することが可能である。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光スイッチでは、光信号をコリメートする複数のコリメートレンズ、および光信号を結像させる複数の集光レンズが、それぞれ一体に形成される。このようなコリメート部および集光部は、例えば基板上に形成された光導波路にエッチング等を施すことにより容易に形成される。また、光偏向素子はコリメートレンズの出射側にのみ設けられ、各集光レンズの入射側には個別の光偏向素子が設けられない。従って、構造が単純で製造が容易であるとともに、光信号の伝播方向に対する長さを短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態例である光スイッチの全体構成を示す平面図である。
【図2】光偏向素子の構成例を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態例である光スイッチの全体構成を示す平面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態例である光スイッチモジュールの全体構成を示す平面図である。
【図5】複数の入力チャンネルの一括切り換えを行う場合の構成例を模式的に示す図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態例である光スイッチの全体構成を示す平面図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態である光スイッチを用いた複数の入力チャンネルの一括切り換えについて説明するための図である。
【図8】本発明の第5の実施の形態例である光スイッチの全体構成を示す平面図である。
【図9】本発明の第6の実施の形態例である光スイッチの全体構成を示す平面図である。
【図10】本発明の第7の実施の形態例である光スイッチの全体構成を示す平面図である。
【図11】光偏向素子を用いた従来の光スイッチの構成例を示す図である。
【符号の説明】
110 光入力導波路
120 コリメートレンズ
130 光偏向素子
130a、130b プリズム型電極
140 共通光導波路
150 集光部
151、152、153、154 集光レンズ
160 光出力導波路部
161、162、163、164 光出力導波路

Claims (5)

  1. 光信号の伝播経路を切り換える光スイッチにおいて、
    外部から光信号の入力を受けるm本(m:2以上の整数)の光入力導波路と、
    前記各光入力導波路を通過した光信号を個別にコリメートするコリメートレンズが一体に形成されたコリメート部と、
    前記各コリメートレンズを通過した光信号の伝播方向を個別に切り換える複数の光偏向素子と、
    前記各光偏向素子を通過した光信号が伝播する共通光導波路と、
    前記光偏向素子から前記共通光導波路を通じて伝播する各光信号を結像させるn個(n:2以上の整数)の集光レンズが一体に形成された集光部と、
    前記各光偏向素子から前記共通光導波路を介して伝播する光信号が前記各集光レンズにより結像するすべての位置に対応して配置され、入射した光信号を外部へ出力する(m×n)本の光出力導波路と、
    を有することを特徴とする光スイッチ。
  2. 前記光偏向素子は、
    電気光学効果を有する材料によってなるスラブ型光導波路と、
    前記スラブ型光導波路の光信号通過域を上下に挟み込むように配置され、少なくともその一方が1または複数のプリズム型電極によってなる電極対と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の光スイッチ。
  3. 前記各光出力導波路は、その光軸が集光レンズから入射する光信号の光軸に一致するように配置されることを特徴とする請求項1記載の光スイッチ。
  4. 前記各光入力導波路および前記コリメート部の前記各コリメートレンズの光軸と、前記各光偏向素子において偏向角0度の場合に伝播する光信号の光軸が、前記集光部の中心部から放射状の方向に一致するように、前記各光入力導波路、前記各コリメート部および前記各光偏向素子が配置されることを特徴とする請求項1記載の光スイッチ。
  5. 前記各集光レンズの出射側に配置されたm本ずつの前記光出力導波路内を伝播する光信号を合波して出射するn個の合波器をさらに有することを特徴とする請求項1記載の光スイッチ。
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