JP4090115B2 - 基板収納容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部に半導体ウェーハ(以下、ウェーハと略称する)等の基板を収納し、基板の輸送、基板の加工・処理用の加工装置に対する位置決め、加工装置間の搬送、及び又は貯蔵に使用される基板収納容器に関し、より詳しくは、基板収納容器の使用される工程を区分するための識別部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体の製造に関わるウェーハやマスクガラス等の基板は、半導体デバイスの厳しい価格競争に伴い、歩留向上によるコストダウンを目的として口径の大型化(例えば250mm、300mmないし400mm以上)が急ピッチで進められている。同時に、半導体回路は益々微細化が進められているので、基板を加工する工場はもとより、基板の運搬時に使用される基板収納容器に関しても高度にクリーンである状態が要求されてきている。
このような要求を実現する方法として、基板の加工に必要な工程のみを高度にクリーンな環境下とし、このクリーンな環境間を密閉された基板収納容器を使用して基板を搬送する方法が採用されている。こうした中、収納された基板を汚染させることなく搬送可能で、しかも、加工装置に直接アクセスすることのできる基板収納容器の開発が進められている。
【0003】
基板の輸送や加工装置32に対する位置決めに使用される従来の基板収納容器100は、図15(a)、(b)に示すように、図示しない複数の基板を整列収納する容器本体1と、この容器本体1の開口正面をシールして被覆する蓋体15と、容器本体1の底面に装着又は一体成形されて全底面を覆うボトムプレート又はボトムプレート部(以下、ボトムプレートと総称する)22とを備え、加工装置32に位置決めして搭載接続される。
【0004】
蓋体15には図示しないラッチ機構と、このラッチ機構の動作でスライドする図示しないラッチプレートとが連結して内蔵され、ラッチ機構が外部から施錠操作、あるいは解錠操作されることで容器本体1の開口正面とラッチプレートの図示しない係止爪とが嵌脱し、蓋体15が装着又は取り外される。また、ボトムプレート22の底面には識別突起27と凹部43とが互いに間隔をおいてそれぞれ成形されている。
【0005】
加工装置32は、基板収納容器100を搭載するロードボード33を備え、このロードボード33の表面には識別突起用の検出センサ34と、誤った基板収納容器100の搭載接続を防止する単数又は複数のインターロックピン35とが互いに間隔をおいて配設されている。
【0006】
上記構成において、基板を処理・加工する場合には、先ず、加工装置32のロードボード33に基板収納容器100がボトムプレート22を介し位置決めして搭載接続され、蓋体15のラッチ機構が解錠操作されて容器本体1の図示しない正面(図15(a)、(b)において、紙面に対して垂直な背面)から係止爪が外れ、容器本体1の正面から蓋体15が取り外される。この際、ロードボード33の検出センサ34は、識別突起27を検出確認して基板収納容器の有無を検出する。また、ボトムプレートの凹部43は、インターロックピン35に遊嵌してその干渉を有効に回避する。このようにして蓋体15が取り外されたら、基板は、基板収納容器100の内部から加工装置32にローディングして取り込まれ、その後、処理・加工される。
【0007】
ところで、半導体デバイスメーカにおいては、例えばウェーハの薄膜形成の前後で使用する基板収納容器100のコンタミネーション(contamination:ウェーハの表面に、加工精度やデバイス特性に悪影響を及ぼすパーティクル、有機分子、又は金属蒸着膜等が付着すること等をいう)を防止するため、金属蒸着前の基板を取り込む側の基板収納容器100Aと、処理が終了した基板を取り込む側の基板収納容器100Bとを特に区別して用いている。
この点に鑑み、金属蒸着処理に対する基板供給側(以下、前工程という)で使用される基板収納容器100Aと、金属蒸着後(以下、後工程という)に使用される基板収納容器100Bとは、図15(a)、(b)に示すように、識別突起27と凹部43とが異なる位置に設けられ、識別の容易化が図られている。
【0008】
なお、この種の関連先行技術文献として、特表昭61−502994号、特表昭63−503259号、特表昭63−500691号、特公平6−38443号、特公平7−46694号、及び特開平8−279546号公報等があげられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の基板収納容器は、以上のように構成されているが、基板の大口径化(例えば、300mmウェーハ)に対応して非常に大型化し、設備や設備投資の増加を招いている。こうした点を改善するため、近年、基板収納容器100と加工装置32の標準規格化が進められている。
【0010】
しかしながら、半導体デバイスメーカにおいては、基板の処理や加工工程が複雑多岐なので、例えば金属蒸着による薄膜形成の後工程においては、収納する基板によって基板収納容器100Bが必要以上に汚染してしまうこととなる。したがって、前工程の基板を収納する場合には、汚染していない基板収納容器100Aを汚染した基板収納容器100Bと区別して用いる必要がある。このため、基板収納容器100の主要部が同一に構成されても、基板の前工程と後工程とを区別するための識別突起27等の仕様が異なるので、製造に際しては、基板収納容器100の成形用の金型を2種類製作して別々に成形するか、あるいは識別突起等の識別部分を入れ子にして交換可能とする手法を採用しなければならない。
【0011】
しかし、このような手法では、複数個の金型を起型しなくてはならないので、金型の投資額が増加してしまうこととなる。また、成形して得られる基板収納容器100は、その全体に比較して識別部分が小さかったり、あるいは底部に識別部分が設けられていると、外観的には区別が非常に困難なので、製品の管理や在庫管理の複雑化を招くという問題が生じる。また、基板収納容器100の組立工程や検査工程においては、他の品種と混在、混入したり、あるいはコンタミネーションを起こしてしまうという問題も生じる。
【0012】
さらに、基板収納容器100を使用する半導体デバイスメーカにおいて、前工程で使用する基板収納容器100Aと、後工程で使用する基板収納容器100Bのいずれが不足しているかを把握するのは、工程が複雑な関係上、非常に困難である。したがって、基板収納容器100の不足の場合、短納期で発注するか、あるいは2種類の基板収納容器100の在庫を保有する等の対応をしなければならない。
【0013】
本発明は、上記問題に鑑みなされたもので、種種の加工装置にアクセス可能な基板収納容器の識別部分の小型化・共通化を図り、投資額を抑制し、管理工程を削減することのできる基板収納容器を安価に提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明においては上記課題を解決するため、加工装置に搭載され、基板を収納するフロントオープンボックスタイプの容器本体と、この容器本体の開口した正面をシールして被覆する蓋体とを備えたものであって、
容器本体の底面に取り付けられ、加工装置に対して容器本体を位置決めする断面V字形の複数の位置決め具と、容器本体の底面の一部に形成される複数の工程識別領域と、各工程識別領域に設けられて円筒形のリブを呈する複数の取付手段と、この複数の取付手段の一又は複数個所に容器本体の使用される工程に応じ選択的に嵌められ、加工装置の検出センサに検出される別部品の識別部材とを含んでなることを特徴としている。
なお、取付手段に識別部材を着脱自在に嵌め入れることができる。
【0015】
ここで、特許請求の範囲における基板には、少なくとも電気、電子、又は半導体等の製造分野で使用される単数複数の液晶セル、石英ガラス、半導体ウェーハ(シリコンウェーハ等)、又はマスクガラス等が含まれる。また、容器の底面には底面自体と、必要に応じて底面に一体成形等されるボトムプレートのいずれもが含まれる。このボトムプレートは、着脱自在の有無を特に問うものではない。また、工程識別領域は、特に数を問うものではないが、少なくとも1領域あれば良く、通常は2領域である。また、各取付手段は、ボスが好ましいが、特にこれに限定されるものではなく、円柱状や角柱状等の凸部や穴等の凹部からなるものでも良い。また、識別部材に対応して取付手段の内周面、及び又は外周面に、単数複数の凸部、ねじ、若しくは溝等を設けることも可能である。
【0016】
また、識別部材は、その形状が工程毎に同じでも、異なるものでも良い。この識別部材は、全部又は一部の取付手段に設けられる部分がボス、円柱状、又は角柱状等に構成され、残部に単数複数の凸部、ねじ等の締結具、又は溝等が設けられる。これら取付手段と識別部材とは、熱溶着、超音波溶着、接着剤、又はホットメルト等を使用して一体構成することもできるし、嵌め合わせやねじ等の締結具等を使用して着脱自在な構成にすることも可能である。さらに、回避部は、ボトムプレートが各工程識別領域に干渉しない形状に形成されたり、あるいは容器本体の底面にほぼ対応した形のボトムプレートに、取付手段を露出させる単数複数の切欠や貫通孔等が設けられることにより、形成される。
【0017】
請求項1記載の発明によれば、基板収納容器と識別部材とが製造当初から一体ではなく、基板収納容器が使用される工程に応じ、容器本体の複数の取付手段のいずれかに別部品である識別部材を受注時や組立時等に必要に応じ設け、使用工程に対応する基板収納容器を組立てるので、複数の使用工程それぞれに対応する基板収納容器を製造する必要性がない。したがって、設備やその投資額の増加等を抑制防止してコストダウンを図ることができる。
【0018】
また、請求項2記載の発明によれば、識別部材が着脱自在であるから、基板収納容器の一の取付手段から識別部材を取り外し、他の取付手段に識別部材を取り付ければ、一の工程で使用していた基板収納容器を他の工程で使用することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態になんら限定されるものではない。
本実施形態における基板収納容器は、図1、図5、及び図6等に示すように、例えば400mmウェーハからなる複数の基板W(図3参照)を整列収納する容器本体1と、この容器本体1の開口一端面である正面を密封して閉鎖する蓋体15と、容器本体1の底面に装着されるボトムプレート22とを備え、容器本体1の底面に一対の工程識別領域24、取付手段である一対のリブ25・25A、及び識別部材である別部品の識別突起27(図9参照)がそれぞれ設けられており、ボトムプレート22には各工程識別領域24用の回避部31が形成されている。
【0020】
容器本体1は、図1に示すように、ポリカーボネートやアクリル樹脂等の合成樹脂を用い、少なくとも基板Wの整列収納状態を視認できる部位が透明であるオープンボックス構造に成形され、十分な強度、剛性、及び透視性が確保されるとともに、SEMI規格に基づいて標準化されており、必要に応じて帯電防止処理される。この容器本体1は、その天井の中央部に天井搬送機に把持されるべき把持ハンドル2が締結具を介して螺着され、底面には複数のボスが所定の間隔をおいて突出成形されている。
【0021】
容器本体1の開口正面の周縁部は外方向に膨出成形されてリム部3を形成し、このリム部3の内部段差面がシール面4を形成している。リム部3の内周面の上下には係止凹部3aが所定の間隔をおいてそれぞれ複数(本実施形態では合計4個)凹み成形されている。また、容器本体1の両側壁には一対のマニュアル把持具1aが好ましくは着脱自在にそれぞれ取り付けられる。
【0022】
容器本体1の内部背面には図2(a)、(b)に示すように、リヤリテーナ5が一体又は着脱自在に装着固定され、容器本体1の内部両側には相互に対向する一対の基板支持プレート6がそれぞれ配設されている。リヤリテーナ5は、図2(a)、(b)や図3(a)、(b)に示すように、コンタミネーションが少なく、弾力性を有するポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、又は熱可塑性エラストマー等を成形材料として板形に成形されている。このリヤリテーナ5は、通常は帯電防止処理され、中央部には基板Wの周縁部を弾発的に保持する断面U字形ないしV字形の棚溝7が上下に複数(例えば25本)並設されており、両側部には取り付け用の凹部8が、凹部8又は取付材により容器本体1に固定される。
【0023】
各基板支持プレート6は、図4に示すように、基板Wを水平状態に支持する棚プレート9を備え、この棚プレート9の上部にトッププレート10が、棚プレート9の下部にはほぼ半円弧形のアンダプレート11がそれぞれ設けられている。棚プレート9は、均一な肉厚に成形され、壁面には断面U字形ないしV字形を呈した複数の棚溝(例えば25本)12が上下方向に並べて成形されており、この複数の棚溝12に基板Wの周縁部がそれぞれ弾発的に支持される。
【0024】
トッププレート10は、僅かに半円弧形に湾曲されるとともに、断面ほぼ逆ハット形に形成され、中央の凹部に棚プレート9の最上部のピンに嵌通される複数の取付孔13(図4では2個)が、両自由端部には容器本体1取り付け用の貫通孔14がそれぞれ穿孔成形されており、各貫通孔14と容器本体1の天井内面の突部(図示せず)とが相互に嵌合される。なお、本実施形態においては、棚プレート9とトッププレート10とを別構造としたが、成形された一体構造が好ましい。
【0025】
蓋体15は、容器本体1と同様又は別の合成樹脂を用いて成形された外面プレート16と内面プレート17とを対向させ、これらのプレート16・17間の空間にはラッチ機構18が内蔵されている。外面プレート16の表面両側にはラッチ機構用の矩形の鍵穴16aが間隔をおいてそれぞれ穿孔成形され、この一対の鍵穴16aが使用されてラッチ機構18が動作する。また、内面プレート17にはリヤリテーナ5と相互に対向する同構成のフロントリテーナ19が着脱自在に装着固定されている。また、各種の熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム、又はシリコーンゴム等からなる枠形のガスケット20が突起や溝等を介し着脱自在に嵌合され、このガスケット20が蓋体15の嵌合被覆時にリム部3のシール面4に圧接されてシールする。
【0026】
ラッチ機構18は、図8(a)、(b)に示すように、内面プレート17の内面両側の凸部にそれぞれ回転可能に軸支されて鍵穴16aに対向する一対のディスク180と、各ディスク180の外周部に揺動ピン181を介し連結された複数のラッチプレート182とを備えている。ディスク180は、断面ほぼコ字形に成形され、中心部の穴が施錠や解錠の際に使用される。また、各ラッチプレートは、蓋体15の内部の上下両側にそれぞれ位置し、その先端部からは蓋体15の外周の貫通孔を貫通する係止爪183が突出しており、この係止爪183がリム部3の係止凹部3aに対して嵌脱する。
【0027】
ボトムプレート22は、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、又はポリブチレンテレフタレート等の合成樹脂を用いてほぼY字形に成形され、容器本体1の底面の複数のボスに締結具を介し螺着されている。このボトムプレート22の前部(図5の上方向)両側と後部には耐摩耗性に優れるポリエーテルエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート、又はポリカーボネート等製の位置決め具23が締結具を介しそれぞれ螺着されている。この複数の位置決め具23は、SEMI規格に基づいて断面V字形に成形され、加工装置32(図15参照)のロードボード33に基板収納容器100が搭載される場合に、基板収納容器100を位置決めする。なお、ボトムプレート22と複数の位置決め具23とは、一体成形でも良いが、着脱自在な別体であるのが最も好ましい。
【0028】
各工程識別領域24は、図5及び図6に示すように、SEMI規格に基づいて容器本体1の底面後方の両側とされている。また、各リブ25・25Aは、図5及び図6に示すように、SEMI規格に基づいて容器本体1の工程識別領域24にボス形に突出して一体成形されている。
このSEMI規格について詳説すると、SEMI規格2804のFig5のX22とY9寸法によれば、容器本体1の底面後方の両側におけるAとBの位置に、容器本体1の識別用の識別突起27と凹部43が必要とされている(図5参照)。
【0029】
すなわち、基板処理の前工程に使用される基板収納容器100Aの場合、容器本体1の底面の中心を中心点とするXY座標の第4象限におけるBの位置に、加工装置32の水平基準面からの高さ9mm以上の位置にインターロックピン35との干渉を回避する識別突起27が必要とされ、第3象限におけるAの位置に、加工装置32の水平基準面からの深さ2mm以上の位置に基板収納容器100の有無の検出用の識別突起27が必要とされる。
【0030】
一方、基板処理の後工程に使用される基板収納容器100Bの場合、上記とは逆に、第4象限におけるBの位置に、加工装置32の水平基準面からの下方向2mm以上の位置に識別突起27が必要とされ、第3象限におけるAの位置に、加工装置32の水平基準面からの高さ9mm以上の位置に識別突起27が必要とされる。
そこで、本実施形態においては、SEMI規格に鑑み、工程識別領域24のA、Bの位置にリブ25・25Aがそれぞれ一体成形されている。各リブ25・25Aは、図6や図9(a)に示すように、円筒形を呈し、その内周面には環状溝26が全周にわたり凹み成形されている。
【0031】
識別突起27は、図9(b)に示すように、ポリカーボネートやアクリル樹脂等の合成樹脂を用いて基本的にはピン形に成形されている。識別突起27は、その上部が縮径の嵌合部28に、下部が検出センサ34に検出される拡径の突起部29にそれぞれ成形され、嵌合部28の周面には環状溝26に密嵌する環状凸部30が全周にわたり突出成形されている。なお、識別突起27は、取付や検出等に支障が生じないのであれば、ポリカーボネートやアクリル樹脂以外の材料で構成することもできる。
【0032】
さらに、回避部31は、各工程識別領域24と重ならないよう、ボトムプレート22がほぼY字形に成形されることにより、このボトムプレート22の後部両側に自然に区画形成される。その他の部分については、従来例と同様であるので説明を省略する。なお、これに関連して、図7に示すように、容器本体1の必要な底面の中心部のみに縮小成形した矩形のボトムプレート22を固定し、各位置決め具23を独立配置しても良い。
【0033】
上記構成において、基板収納容器100の受注があった場合には、基板収納容器100が前工程に使用されるか、あるいは後工程に使用されるかに応じ、基板収納容器100の一対のリブ25・25Aのいずれかに識別突起27を嵌入固定して組み立てれば良い。
【0034】
このような基板収納容器100に収納された基板Wに所定の処理・加工を施す場合には、先ず、加工装置32のロードボード33に基板収納容器100がボトムプレート22を介し位置決めして搭載接続され、蓋体15のラッチ機構18が解錠操作されて容器本体1の正面内から係止爪183が外れ、容器本体1の正面から蓋体15が取り外される。この際、ロードボード33の検出センサ34は、識別突起27を検出確認して基板収納容器100の有無を検出する。また、フリーのリブ(25・25Aのいずれか)は、インターロックピン35に遊嵌してその干渉を有効に回避する。このようにして蓋体15が取り外されたら、基板Wは、基板収納容器100の内部から加工装置32にローディングして取り込まれ、その後、処理・加工される。
【0035】
上記構成によれば、基板収納容器100の使用工程にしたがい、一対のリブ25・25Aのいずれかに識別突起27を嵌入固定することができるから、2種類の基板収納容器100を製造する必要性が全くない。したがって、複数個の金型を起型する必要性が全くなく、金型の投資額の増加をきわめて有効に防止してコストダウンを図ることができる。また、基板収納容器100の共通化により、製品の管理や在庫管理の著しい簡略化が期待できる。また、基板収納容器100の組立工程や検査工程においても、他の品種とコンタミネーションや混合を起こすおそれが全くない。また、不足している基板収納容器100の把握が実に容易となるから、短納期で発注したり、あるいは2種類の基板収納容器100の在庫を保有する必要性を確実に解消することが可能になる。
【0036】
また、ポリカーボネート樹脂等を用いて容器本体1が一体成形されるので、軽量化や成形性を著しく向上させることができる。また、基板Wを収納した基板収納容器100を輸送容器として使用する場合、フロントリテーナ19とリヤリテーナ5とが基板Wの前後部の周縁部を保持するので、基板Wに対する振動の悪影響を有効に排除することができるとともに、基板Wの破損をきわめて有効に防止することができる。また、別部品である一対の基板支持プレート6を使用し、各基板支持プレート6を成形性に優れた樹脂を用いて形状の簡素な小形に構成するので、そり等に伴う寸法ばらつきの発生防止が期待できる。
【0037】
さらに、容器本体1、基板支持プレート6、フロントリテーナ19、及びリヤリテーナ5等に帯電防止処理や導電性を付与した場合、静電気に伴う塵芥の付着を防止でき、基板Wの汚染を防止し、生産歩留まりを大幅に向上させることが可能になる。さらにまた、リヤリテーナ5、基板支持プレート6、フロントリテーナ19、及びボトムプレート22が交換可能なので、部品の汚染や摩耗等が懸念される場合には、対象となる部品を交換・洗浄すれば良く、洗浄により容器本体1を何度でも使用することができる。
【0038】
次に、図10(a)、(b)は本発明の第2の実施形態を示すもので、この場合には、各リブ25・25Aの内周面に環状凸部30を全周にわたり突出成形し、識別突起27の嵌合部28の周面には環状凸部30に密嵌する環状溝26が全周にわたり凹み成形されている。その他の部分については、上記実施形態と同様である。本実施形態においても、簡易な構成で上記実施形態と同様の作用効果が期待できる。
【0039】
次に、図11(a)、(b)は本発明の第3の実施形態を示すもので、この場合には、各リブ25・25Aの内周面に雌螺子36を全周にわたり螺刻成形し、識別突起27の嵌合部28周面には雌螺子36に螺嵌する雄螺子37を全周にわたり螺刻成形している。その他の部分については、上記実施形態と同様である。なお、雌螺子36は、各リブ25・25Aの内周面に成形時又は成形後に適宜加工される。
【0040】
本実施形態においても、簡易な構成で上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、識別突起27を着脱自在にセットすることができるから、例えば、基板収納容器100の一のリブ(25・25Aのいずれか)から識別突起27を取り外し、他のリブ(25A・25のいずれか)に識別突起27を螺嵌すれば、前工程で使用していた基板収納容器100Aを後工程で使用することができる。
【0041】
次に、図12(a)、(b)は本発明の第4の実施形態を示すもので、この場合には、各リブ25・25Aの内周面に雌螺子36を全周にわたり螺刻成形し、識別突起27を断面ほぼコ字形に成形してその中心部には雌螺子36に着脱自在に螺嵌するビス38が取り付けられている。その他の部分については、上記実施形態と同様である。本実施形態においても、簡易な構成で上記実施形態と同様の作用効果が期待できるのは明らかである。
【0042】
次に、図13(a)、(b)は本発明の第5の実施形態を示すもので、この場合には、容器本体1の各工程識別領域24にリブ25・25Aの代わりに嵌合ピン39を突出状態に一体成形するとともに、この嵌合ピン39の周面には半径外方向に指向する複数のキー溝40を所定の間隔をおいて周方向に成形し、識別突起27をピン形に成形してその上部には嵌合ピン39に密嵌する嵌合穴41を穿孔成形し、かつこの嵌合穴41の内周面には各キー溝40に嵌合する複数の溝42を所定の間隔をおいて周方向に凹み成形している。その他の部分については、上記実施形態と同様である。本実施形態においても、簡素な構成で上記実施形態と同様の作用効果が期待できるのは明白である。
【0043】
なお、上記実施形態ではリム部3の内周面上下に係止凹部3aをそれぞれ複数成形したが、なんらこれに限定されるものではない。例えば、リム部3の内周面の左右両側に係止凹部3aをそれぞれ複数成形することもできる。また、これに対応させてラッチ機構18を変更して構成することもできる。また、フロントリテーナ19の圧縮強度とリヤリテーナ5の圧縮強度とを同一にしたり、異ならせたり、あるいは同一の成形材料を使用してガラス繊維等の充填剤により圧縮強度に差をつけても良い。特に、フロントリテーナ19の圧縮強度よりもリヤリテーナ5の圧縮強度を大きくした場合、蓋体15が開放されてフロントリテーナ19が取り外される毎に基板Wに反発力が作用することがなく、この結果、基板Wが飛び出して位置ずれが生じたり、基板Wが損傷するのを有効に防止することが可能になる。
【0044】
また、フロントリテーナ19とリヤリテーナ5とを同一の構造としたが、図14に示すように、リヤリテーナ5に金属部品からなる補強材44を縦にインサートして補強するようにしても良い。また、各リブ25・25Aと識別突起27とを遊嵌するインローの状態に設けることも可能である。さらに、容器本体1とボトムプレート22とが一体構成される場合、容器本体1の底面に複数の凹穴を成形し、各凹穴にリブ25・25A等の取付手段を設けることも可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、種々の加工装置にアクセス可能な基板収納容器の識別部分の小型化や共通化を図ることができるという効果がある。また、設備やその投資額の増加を有効に抑制し、管理工程を削減することが可能になる。
すなわち、基板収納容器の使用工程にしたがい、複数の取付手段のいずれかに識別部材を嵌入することができるので、2種類の基板収納容器を製造する必要がない。したがって、複数個の金型を起型する必要性がなく、金型の投資額の増加を有効に防止してコストダウンを図ることができる。また、基板収納容器の共通化により、製品の管理や在庫管理の簡略化が期待できる。また、基板収納容器の組立工程や検査工程においても、他の品種とコンタミネーションや混合を起こすおそれがない。さらに、不足している基板収納容器の把握が容易となるから、短納期で発注したり、あるいは2種類の基板収納容器の在庫を保有する必要性を解消することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板収納容器の実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】本発明に係る基板収納容器の実施形態を示し、(a)図は容器本体の開口部の正面図、(b)図はリテーナを示す斜視図である。
【図3】本発明に係る基板収納容器の実施形態を示し、(a)図はリテーナを示す断面説明図、(b)図は別のリテーナを示す断面説明図である。
【図4】本発明に係る基板収納容器の実施形態における基板支持プレートを示す分解斜視図である。
【図5】本発明に係る基板収納容器の実施形態を示す底面図である。
【図6】図5のVI−VI線部分断面図である。
【図7】本発明に係る基板収納容器の実施形態における他のボトムプレートを示す底面図である。
【図8】本発明に係る基板収納容器の実施形態を示し、(a)図はラッチ機構を示す説明図、(b)図は(a)図のVIII−VIII線断面図である。
【図9】本発明に係る基板収納容器の実施形態を示し、(a)図はリブを示す部分拡大断面図、(b)図は識別突起を示す説明図である。
【図10】本発明に係る基板収納容器の第2の実施形態を示し、(a)図はリブを示す部分拡大断面図、(b)図は識別突起を示す説明図である。
【図11】本発明に係る基板収納容器の第3の実施形態を示し、(a)図はリブを示す部分拡大断面図、(b)図は識別突起を示す説明図である。
【図12】本発明に係る基板収納容器の第4の実施形態を示し、(a)図はリブを示す部分拡大断面図、(b)図は識別突起を示す説明図である。
【図13】本発明に係る基板収納容器の第5の実施形態を示し、(a)図は嵌合ピンを示す部分拡大断面図、(b)図は識別突起を示す説明図である。
【図14】本発明に係る基板収納容器の実施形態におけるリヤリテーナの変形例を示す部分断面説明図である。
【図15】従来の基板収納容器及びその加工装置を示す説明図で、(a)図は加工装置のロードボードに前工程で使用される基板収納容器を搭載した状態を示す説明図、(b)図は加工装置のロードボードに後工程で使用される基板収納容器を搭載した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 容器本体
6 基板支持プレート
15 蓋体
18 ラッチ機構
20 ガスケット
22 ボトムプレート(底面)
23 位置決め具
24 工程識別領域
25 リブ(取付手段)
25A リブ(取付手段)
27 識別突起(識別部材)
28 嵌合部
29 突起部
30 環状凸部
31 回避部
39 嵌合ピン
100 基板収納容器
100A 前工程で使用される基板収納容器
100B 後工程で使用される基板収納容器
W 基板

Claims (2)

  1. 加工装置に搭載され、基板を収納するフロントオープンボックスタイプの容器本体と、この容器本体の開口した正面をシールして被覆する蓋体とを備えた基板収納容器であって、
    容器本体の底面に取り付けられ、加工装置に対して容器本体を位置決めする断面V字形の複数の位置決め具と、容器本体の底面の一部に形成される複数の工程識別領域と、各工程識別領域に設けられて円筒形のリブを呈する複数の取付手段と、この複数の取付手段の一又は複数個所に容器本体の使用される工程に応じ選択的に嵌められ、加工装置の検出センサに検出される別部品の識別部材とを含んでなることを特徴とする基板収納容器。
  2. 取付手段に識別部材を着脱自在に嵌め入れた請求項1記載の基板収納容器。
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