JP4089264B2 - ガスケット一体型ヒートインシュレータ - Google Patents

ガスケット一体型ヒートインシュレータ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例としてエンジンとエキゾーストマニホールドとの間に介在される金属製のエキゾーストマニホールドガスケットと、アルミニウム板を含んで構成されるヒートインシュレータとを一体化したガスケット一体型ヒートインシュレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、熱や騒音、振動などが例として内燃機関などの熱源や音源などから外部に無闇に放散される事態を防止するために上記熱源や音源に対して各種のヒートインシュレータが用いられている。これらのヒートインシュレータでは、熱や騒音、振動などのいずれかの放散防止用に単一の目的で用いられる場合もあるが、複数の目的を兼用する場合も有る。
【0003】
例として、自動車のエンジンのエキゾーストマニホールド(以下、エキマニ)は、エンジンの運転に伴い内部を数百度になる高温の燃焼排ガスが、場合によっては毎分数千サイクルの脈動する圧力で流過するために、熱や騒音がエンジンルーム内や車両外部に無闇に放散されないようにヒートインシュレータが用いられている。
【0004】
このような自動車のエキマニ用のヒートインシュレータは、1枚の鉄板からなるヒートインシュレータ材料を、前記エキマニの外部形状に沿った立体形状にプレス成形して形成される場合も有るが、前記熱や騒音に対する遮蔽効果を増大するために、複数枚の金属板の間に断熱吸音材を挟んだ構成のヒートインシュレータ材料が用いられる場合も多く、このようなヒートインシュレータ材料を、エキマニの外部形状に沿った立体形状にプレス成形して形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなヒートインシュレータは、前述したように鉄板をプレス加工して製造されており、比較的重く、エキマニに対して複数箇所でボルト止めなどにより固定する必要がある。このため、製造工数が増大し、コストアップになるという不具合がある。また、このヒートインシュレータには、前述したような高温の熱が伝達され、また、高周波数の振動が伝達されるため、立体形状にプレス成形されたヒートインシュレータの稜線相当部位や、エキマニへの固定用のボルトを挿通するボルト穴の周辺などにクラックが発生する場合がある。
【0006】
また、このようなヒートインシュレータは、エンジンにエキゾーストマニホールドをエキマニガスケットを挟みこんで組付けた後に、前述した複数箇所でボルト止めして組付けており、この点でも製造工数が増大し、コストアップになる不具合を生じる。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決しようとして成されたものであり、その目的は、製造工数を格段に削減すると共に、クラックの発生を有効に防止することができるガスケット一体型ヒートインシュレータを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、エンジンの排気ポート孔とエキゾーストマニホールドとの間に介在されるガスケットと、該エキゾーストマニホールドを囲んで設けられるアルミニウム板から構成されるヒートインシュレータ本体と、該ガスケットとヒートインシュレータ本体とを相互に連結する可撓性を有する材料からなる連結部材とを備えるガスケット一体型ヒートインシュレータである。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1の発明において、上記ヒートインシュレータ本体は、谷部と***部とが第1の方向にそれぞれ延び、該第1の方向と交差する第2の方向に沿って交互に連なる複数の波形形状が形成され、各***部は該第1の方向に沿って周期的に高さ及び幅が変化されているアルミニウム板を含んで構成されて立体形状をなし、該第1の方向が該立体形状を構成する主要な稜線相当部位に対して交差する方向に定められている場合である。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1の発明において、前記ヒートインシュレータ本体は、前記連結部材との結合位置と反対側付近で前記エキゾーストマニホールドに取付けられる取付部を有する場合である。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1の発明において、前記連結部材は、ガスケットとヒートインシュレータ本体とに、結合片を用いてそれぞれ結合されている場合である。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1の発明において、前記ガスケットは弾性を有する材料からなり、前記連結部材はガスケットと一体に形成された連結片であり、該連結片の一端部がヒートインシュレータに係合されて、ガスケットとヒートインシュレータとが相互に連結される場合である。
【0013】
【作用】
請求項1に記載の発明によれば、本発明のガスケット一体型ヒートインシュレータを構成するヒートインシュレータは、アルミニウム板から構成されているので、本発明に含まれるヒートインシュレータ本体は、鉄板などを用いる場合と比較して格段に軽量化されることができ、エキゾーストマニホールドに取り付ける場合に補強用部位となる取付箇所を削減することが可能である。従って、エンジンにエキゾーストマニホールドを組付け、更にエキゾーストマニホールドにヒートインシュレータ本体を組付ける製造工程において、製造工数を削減することができ、コストダウンを図ることができる。
【0014】
また、このヒートインシュレータ本体は軽量化されているので、エキゾーストマニホールドなどから高温の熱が伝達され、高周波数の振動が伝達されてヒートインシュレータ本体自身が振動する場合でも、ヒートインシュレータ本体の振動によってヒートインシュレータ本体のエキゾーストマニホールドへの取付箇所へ加えられる応力を低減することができ、ヒートインシュレータ本体におけるクラックの発生を防止することができる。
【0015】
また、本発明は、エキゾーストマニホールドガスケットとエキゾーストマニホールドへ装着されるヒートインシュレータ本体とを、連結部材を用いて一体化しているので、本発明に含まれるガスケットをエンジンの排気ポート孔とエキゾーストマニホールドとの間に挟みこんで固定する工程で、ヒートインシュレータ本体が部分的に固定されていることになる。これにより、ヒートインシュレータ本体のエキゾーストマニホールドへの取付けに必要な製造工程を簡略化することができ、これによってもコストダウンを図ることができる。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、前記谷部と***部とが稜線相当部位に対するリブの機能を実現し、ヒートインシュレータ本体の過度の振動の発生を防止することができる。従って、請求項1に関する作用に加えて、これによっても、ヒートインシュレータ本体におけるクラックの発生が防止される。
【0017】
請求項3記載の発明によれば、前記ヒートインシュレータ本体は、前記連結部材との連結位置と反対側付近で前記エキゾーストマニホールドに取付けられる取付部を有しているので、ヒートインシュレータ本体における前記取付部に設けられる構成を削減することができ、本発明において構成の簡略化を実現することができる。
【0018】
また、本発明において、エキゾーストマニホールドをエンジンに組付けた後のヒートインシュレータ本体のエキゾーストマニホールドへの取付けの工程では、ヒートインシュレータ本体の一端がガスケットに連結されているので、取付工数を削減することができる。これによっても製造工数を削減することができる。
【0019】
請求項4記載の発明によれば、連結部材は、ガスケットとヒートインシュレータ本体とに、結合片を用いてそれぞれ結合されている。このような場合でも、ガスケットとヒートインシュレータ本体とが弾性を有する連結部材で相互に連結されるので、前記請求項1に関して説明された作用と同様な作用が本発明においても実現される。
【0020】
請求項5記載の発明によれば、ガスケットは弾性を有する材料からなり、連結部材はガスケットと一体に形成された連結片であり、その連結片の一端部がヒートインシュレータに係合されて、ガスケットとヒートインシュレータとが相互に連結されている。
【0021】
従って、ガスケットとヒートインシュレータ本体とが相互に連結される際に、特段の連結用別部品を用いる必要が解消され、製品の部品点数を削減することができ、構成が簡略化される。
【0022】
また、ガスケットとヒートインシュレータ本体とが相互に連結するために、連結片がガスケットに係合されるので、前記特段の連結用別部品を用いる場合に想定される連結用作業工程の必要が解消され、構造工数を削減することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明を実施例について以下に説明する。図1〜図9に本発明の第1実施例を示す。図1は本発明の第1実施例のガスケット一体型ヒートインシュレータ本体であるインシュレータ1をエキゾーストマニホールド(以下、エキマニ)3に装着した状態の斜視図であり、図2はインシュレータ1をエキマニ3に装着した状態の断面図であり、図3はインシュレータ1の展開図であり、図4は図3の切断面線X4−X4から見た断面図であり、図5はインシュレータ1のインシュレータ本体51の拡大正面図であり、図6は図5の切断面線X6−X6から見た断面図であり、図7は図5の切断面線X7−X7から見た断面図であり、図8は図5の切断面線X8−X8から見た断面図であり、図9はインシュレータ本体51の簡略化した断面図である。
【0024】
以下、図2を参照して本実施例のインシュレータ1の概略について説明する。例として、自動車のエンジン2は、シリンダヘッド40とシリンダブロック41がシリンダヘッドガスケット42を介在して相互に接合されて構成されている。シリンダヘッ ド40には、燃焼室43からの燃焼排ガスが排出される排気ポート孔44が形成されている。排気ポート孔44には、エキマニガスケット45を介在して、エキマニ3が 接合されている。
【0025】
以下、図1、図3及び図4を併せて参照して、本実施例のガスケット一体型インシュレータ1について説明する。本実施例のインシュレータ1は、前記エキマニガスケット45を含んで構成されている。エキマニガスケット45は、例としてステンレス鋼板などの金属板46に排気孔47及びボルト孔48を形成し、さらに排気孔47を流過する排気をシールするために、排気孔47を囲んでシール用のビード49が形成されている。
【0026】
このようなエキマニガスケット45は、例としてエキスパンドメタルや金属メッシュ材など可撓性を有する金属材料からなる連結部材50によって、インシュレータ本体51とボルトやスポット溶接などの各種接合手段によって相互に連結されている。本実施例では、リベット52で相互に連結される場合を説明するが、本発明は、この例に限定されるものではなく、ボルトなどを用いてもよい。また、インシュレータ本体51は、エキマニガスケット45側の一端が前述したように、連結部材50を介してエキマニガスケット45に固定されている。一方、インシュレータ本体51のエキマニガスケット45と反対側付近には、例として1箇所のボルト孔53が形成され、ボルト54でエキマニ3に固定される。即ち、インシュレータ本体53は、連結部材50とボルト54とでエンジン2及びエキマニ3に取付けられる。
【0027】
このようなインシュレータ本体51は、後述する構造を有する例として各種アルミニウム合金から形成されるアルミニウム板を、エキマニ3の外観形状に沿った立体形状にプレス成形して製造される。
【0028】
前記エキマニ3には、エンジン2の燃焼室から例として600〜700℃の高温で毎分数千サイクルの周波数で脈動する燃焼排ガスが通過するため、エキマニ3自身も高温になり高温の熱輻射を発生する熱源となりやすく、また、エンジン2内での燃料の燃焼音などに起因する騒音を外部に放散する音源及び振動源となり易い。
【0029】
本実施例では、エキマニ3からのこのような高温の熱輻射及び騒音を可及的に抑制するために、後述される構成を有するインシュレータ本体51がエキマニ3を覆う態様に設置されている。本実施例のインシュレータ本体51は、図6に示されるように、比重が2.7程度のアルミニウム合金からなる一対の金属板(例として、T&N社製NIMBUSなど)4、5と、金属板4、5に挟まれた無機繊維などからなる耐熱性吸音材(以下、吸音材)6とが積層されてから構成され、エキマニ3の外観形状に沿って立体形状に形成され、側壁T1とこの側壁T1の端部全周を連結する頂部T2とを備えている。側壁T1と頂部T2とは鈍角θをなして連なっている。本実施例において、上記金属板4、5は、アルミニウム箔或いはアルミニウム合金箔、更にはアルミニウムやその合金からなる薄板を含むものとして説明する。
【0030】
本実施例のインシュレータ本体51に用いられる前記金属板4、5は、図5〜図8に示されるように、***部7と谷部8とが交互に繰り返された複数の波形形状9が第1方向A1に沿って延び、第1方向A1と鋭角で交差する方向、好適には直交する方向である第2方向A2に沿って連なった形状を有している。***部7は、その長手方向に沿って、図5〜図8に示されるように、第1起立部10と第2起立部11とが谷部8から立上って交互に配列されている。また、前記谷部8は、図5〜図8に示されるように平坦部12と凹部13とが交互に配列されている。
【0031】
前記第1起立部10は、谷部10から略台形状に立上る一対の側壁14、15と、側壁14、15の先端が相互に連結されて形成される比較的平坦な頂部18とを含んで構成されている。第1起立部10は内曲しており、第1起立部10の基端部よりも先端部のほうが幅広になる。
【0032】
一方、前記第2起立部11は、第1起立部10が概略幅方向に所定の程度押し潰されて形成され、平坦部12からそれぞれ立上る一対の側壁19、20と、側壁19、20の先端を相互に連結し、図7の下方側に凹状の凹部23とを含んで構成されている。このような各第2起立部11および凹部13は、複数の波形形状9の延びる方向である前記第1方向A1と実質的に直交する方向である第2方向A2に沿ってそれぞれ断続的に連なるように形成される。
【0033】
従って、図6及び図7に示されるように、金属板4の***部7の内曲した内周部に、金属板5の***部7の突出部が嵌り込む。また、第2起立部11でも、側壁19、20は、その基端部よりも先端部が幅広であり、内曲した形状に形成されている。このような第2起立部11でも、金属板4の第2起立部11の内曲した内周部に、金属板5の第2起立部11の突出部が嵌り込む。これにより、各金属板4、5は、何らの特段の固定具、締結具を用いることなく、相互に強固に固定されることができる。この相互固定は、金属板4、5の間に無機繊維などからなる前記吸音材6を介在した場合でも同様に強固に行われる。これは、金属板4、5の相互結合が、両者の機械的な噛合い関係によるからである。
【0034】
立体形状に形成されたインシュレータ本体51の側壁T1の外周部には、前記波形形状が全屈されたフランジ28が形成され、このフランジ28はインシュレータ本体51の内部側に折返されて折返し部29が形成される。この折返し部29を形成しない場合、インシュレータ本体51の外周部は、ブランキングされた金属板4、5の鋭利な切断端部が外部に直接露出した状態になる。従って、この折返し部29は、車両の製造工程におけるインシュレータ本体51の車両エンジン2のエキマニ3への組付け工程において、インシュレータ本体51を持って作業する組付け作業者、或いは、製造後の車両のメンテナンスの際にインシュレータ本体51を持つ可能性のある作業者や一般ユーザーが手指に創傷を負わないようにするものである。
【0035】
以下、図1を参照して、本実施例のインシュレータ本体51の特徴の一つについて説明する。本実施例のインシュレータ本体51は前述したようにエキマニ3の立体的な外観形状に沿った立体形状に形成されるので、インシュレータ本体51には図1に示されるように金属板4、5の屈曲部位である一つ或いは複数の稜線相当部位30が形成される。本実施例では、波形形状9の長手方向である前記第1方向A1が、これら複数の稜線相当部位30のうちの主要な稜線相当部位30に交差する方向となるように、金属板4、5に対して立体形状へのプレス加工を施す。
【0036】
ここで、前記主要な稜線相当部位30とは、インシュレータ本体51の全体的な形状を特徴付ける比較的大きな曲率が連続する部位である。即ち、インシュレータ本体51に形成される大小種々の折り曲げ部位のうち、インシュレータ本体51の外観形状を実質的に決定付ける比較的長寸に亘って延びる折り曲げ部位を指す。インシュレータ本体51がエキマニ3に対して装着されるとき、エキマニ3からの振動の伝達によりインシュレータ本体51も振動する。この振動によりインシュレータ本体51が振動するとき、前記主要な稜線相当部位30を中心にしてその両側のインシュレータ本体51の部位がばたつくように振動する可能性がある。このような振動が発生すると、インシュレータ本体51の稜線相当部位30付近の部位が繰り返しの屈曲により金属疲労を生じクラックを発生しやすくなる。
【0037】
これに対して、本実施例では、インシュレータ本体51に形成されている複数の波形形状9の第1方向A1が前記主要な稜線相当部位30に対して交差する方向、好適には直交する方向となるように定められているので、波形形状9が前記稜線相当部位30を中心とする振動に対してリブの作用を実現する。これにより、インシュレータ本体51の振動を抑制することができ、インシュレータ本体51のクラックの発生を防止することができ、インシュレータ本体51の品質を格段に向上することができる。
【0038】
また、前記稜線相当部位30の延びる方向に沿って発生する振動に対しては、前記第2方向A2に沿って断続的に延び、第1方向A1に沿って連なる図6〜図8に示される前記第2起立部11が、やはりリブの機能を実現して振動を抑制する。
【0039】
以上のように、本実施例によれば、インシュレータ本体51は、アルミニウム合金を含んで構成されている。従って、インシュレータ本体51は、鉄板などを用いる場合と比較して格段に軽量化され、エキマニ3に取り付ける場合に取付箇所を削減することが可能である。
【0040】
また、取付箇所を削減できることから、エンジン2にエキマニ3を組付け、更にエキマニ3にインシュレータ本体51を組付ける製造工程において、製造工数を削減することができ、コストダウンを図ることができる。
【0041】
また、このインシュレータ本体51は軽量化されているので、エキマニ3などから高温の熱が伝達され、高周波数の振動が伝達されてインシュレータ本体51自身が振動する場合でも、インシュレータ本体51の振動によってインシュレータ本体51のエキマニ3への取付箇所へ加えられる応力を低減することができ、インシュレータ本体51におけるクラックの発生を防止することができる。
【0042】
また、本実施例は、エキマニガスケット45とインシュレータ本体51を一体化しているので、本実施例に含まれるエキマニガスケット45をエンジン2の排気ポート孔44とエキマニ3との間に挟みこんで固定する工程で、インシュレータ本体51が部分的に固定されていることになる。これにより、インシュレータ本体51のエキマニ3への取付けに必要な製造工程を簡略化することができ、これによってもコストダウンを図ることができる。
【0043】
インシュレータ本体51は、谷部8と***部7とが延びる第1の方向A1が、インシュレータ本体51の立体形状を構成する主要な稜線相当部位30に対して交差する方向に定められている。これにより、谷部8と***部7とが前記稜線相当部位30に対するリブの機能を実現し、インシュレータ本体51の過度の振動の発生を防止することができる。従って、これによっても、インシュレータ本体51におけるクラックの発生が防止される。
【0044】
インシュレータ本体51は、前記連結部材50との連結位置と反対側付近で前記エキマニ3に取付けられるであるボルト孔53を有する構成を有しているので、インシュレータ本体51における前記ボルト孔53周辺に設けられる構成を削減することができ、構成の簡略化を実現することができる。
【0045】
また、本実施例によれば、インシュレータ本体51の前記立体形状9は側壁T1と頂部T2とを含んで構成され、側壁T1は頂部T2に対して鈍角θをなして連なっている。従って、インシュレータ本体51はプレス方向に対してアンダーカット形状を有していないので、立体形状のインシュレータ本体51を製造する際にプレス加工により製造することができる。これにより、製造工程が簡略化される。
【0046】
また、本実施例によれば、インシュレータ本体51の外周部の少なくとも一部分にフランジ28が形成されているので、インシュレータ本体51が振動する際にこのフランジ28がリブの機能を実現し、インシュレータ本体51の振動の振幅を減少することができ、ヒートインシュレータに1おけるクラックの発生を抑制することができる。
【0047】
また、本実施例によれば、インシュレータ本体51の外周部の少なくとも一部分に、金属板4、5の端部を折返した折返し部29が形成されているので、インシュレータ本体51をエキマニ3に装着する組付け工程や製造後のインシュレータ本体51のメンテナンスなどの際に、作業者がブランキングされただけのヒートインシュレータの外周部に生じ得る鋭利な切断端部で手指に創傷を受ける事態が防止される。この点でインシュレータ本体51の品質が格段に向上される。
【0048】
図10は本発明の第2実施例のガスケット一体型ヒートインシュレータであるインシュレータ1aの斜視図であり、図11はインシュレータ1aの平面図であり、図12は図11の切断面線X12−X12から見た断面図である。
【0049】
本実施例は、前記第1実施例に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付す。本実施例の特徴は、ヒートインシュレータであるインシュレータ本体51と、ガスケットであるエキマニガスケット45とを連結するために、前記第1実施例のインシュレータ本体51とエキマニガスケット45とにリベット52で固定された連結部材50に代えて、エキマニガスケット45と一体の連結部材である2つの連結片55を用いたことである。この連結片55の個数は、インシュレータ本体51やエキマニガスケット45のサイズなどに対応して適宜定め得るものであり、本実施例の個数は単なる一例である。また、連結片55は、上記金属板46から形成されているので、連結片55は可撓性を有し、弾性変形が容易な弾性体としての特性を有している。
【0050】
各連結片55は、エキマニカスケット45を構成する金属板46を形成する際に、一体に打抜き成形される。連結片55は、エキマニガスケット45からインシュレータ本体51までの距離よりも若干長く形成される。また、インシュレータ本体51のエキマニガスケット45側の端部付近には、連結片55を挿入可能な複数の挿入口56がそれぞれ形成される。
【0051】
エキマニガスケット45とインシュレータ本体51とを連結する際には、エキマニガスケット45の連結片55を、インシュレータ本体51の前記挿通口56にそれぞれ挿通し、連結片55の挿通口56から突出した部分を折返す。これにより、インシュレータ本体51とエキマニガスケット45とが、弾性変形可能な連結片55によって相互に連結される。
【0052】
このようにして、本実施例によれば、インシュレータ本体51とエキマニガスケット45とが弾性変形可能な連結片55によって相互に連結されて、これにより一体的に構成されたインシュレータ1aが構成される。従って、本実施例においても、前記第1実施例で説明された作用効果と同様な作用効果を実現することができる。
【0053】
更に、本実施例では、以下のような新規な作用効果を実現することができる。本実施例では、インシュレータ本体51とエキマニガスケット45とを連結する際に、前記第1実施例におけるリベット52と連結部材50とに代えて、前記2つの連結片55を用いるようにしている。従って、インシュレータ本体51とエキマニガスケット45と別部品となるリベット52と連結部材50とが不要になり、製品の部品点数を削減することができ、構成が簡略化される。
【0054】
また、連結片55は、エキマニガスケット45に形成された挿入口56に先端が挿入された後、折返されてエキマニガスケット45に固定される。即ち、第1実施例におけるリベット止めなどの作業工程が不要になり、構造工数を削減することができる。更に、上記各実施例におけるエキマニガスケット45を構成する材料は一例であり、本発明においては、エキマニガスケット45は、アスベストなどの軟性材料から形成されてもよく、或いは金属板にカーボン層を形成して構成されるなどのガスケットでもよく、その材料を限定するものではない。
【0055】
本発明は、上記各実施の形態の項で開示された例に権利範囲を限定されるものではなく、本発明の精神逸脱しない範囲で広範な変形例を含むものである。
【0056】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、本発明のガスケット一体型ヒートインシュレータを構成するヒートインシュレータは、アルミニウム板から構成されているので、本発明に含まれるヒートインシュレータ本体は、鉄板などを用いる場合と比較して格段に軽量化されることができ、エキゾーストマニホールドに取り付ける場合に補強用部位となる取付箇所を削減することが可能である。従って、エンジンにエキゾーストマニホールドを組付け、更にエキゾーストマニホールドにヒートインシュレータ本体を組付ける製造工程において、製造工数を削減することができ、コストダウンを図ることができる。
【0057】
また、このヒートインシュレータ本体は軽量化されているので、エキゾーストマニホールドなどから高温の熱が伝達され、高周波数の振動が伝達されてヒートインシュレータ本体自身が振動する場合でも、ヒートインシュレータ本体の振動によってヒートインシュレータ本体のエキゾーストマニホールドへの取付箇所へ加えられる応力を低減することができ、ヒートインシュレータ本体におけるクラックの発生を防止することができる。
【0058】
また、本発明は、エキゾーストマニホールドガスケットとエキゾーストマニホールドへ装着されるヒートインシュレータ本体とを、連結部材を用いて一体化しているので、本発明に含まれるガスケットをエンジンの排気ポート孔とエキゾーストマニホールドとの間に挟みこんで固定する工程で、ヒートインシュレータ本体が部分的に固定されていることになる。これにより、ヒートインシュレータ本体のエキゾーストマニホールドへの取付けに必要な製造工程を簡略化することができ、これによってもコストダウンを図ることができる。
【0059】
請求項2記載の発明によれば、前記谷部と***部とが稜線相当部位に対するリブの機能を実現し、ヒートインシュレータ本体の過度の振動の発生を防止することができる。従って、請求項1に関する作用に加えて、これによっても、ヒートインシュレータ本体におけるクラックの発生が防止される。
【0060】
請求項3記載の発明によれば、前記ヒートインシュレータ本体は、前記連結部材との連結位置と反対側付近で前記エキゾーストマニホールドに取付けられる取付部を有しているので、ヒートインシュレータ本体における前記取付部に設けられる構成を削減することができ、本発明において構成の簡略化を実現することができる。
【0061】
また、本発明において、エキゾーストマニホールドをエンジンに組付けた後のヒートインシュレータ本体のエキゾーストマニホールドへの取付けの工程では、ヒートインシュレータ本体の一端がガスケットに連結されているので、取付工数を削減することができる。これによっても製造工数を削減することができる。
【0062】
請求項4記載の発明によれば、連結部材は、ガスケットとヒートインシュレータ本体とに、結合片を用いてそれぞれ結合されている。このような場合でも、ガスケットとヒートインシュレータ本体とが弾性を有する連結部材で相互に連結されるので、前記請求項1に関して説明された作用と同様な作用が本発明においても実現される。
【0063】
請求項5記載の発明によれば、ガスケットは弾性を有する材料からなり、連結部材はガスケットと一体に形成された連結片であり、その連結片の一端部がヒートインシュレータに係合されて、ガスケットとヒートインシュレータとが相互に連結されている。
【0064】
従って、ガスケットとヒートインシュレータ本体とが相互に連結される際に、特段の連結用別部品を用いる必要が解消され、製品の部品点数を削減することができ、構成が簡略化される。
【0065】
また、ガスケットとヒートインシュレータ本体とが相互に連結するために、連結片がガスケットに係合されるので、前記特段の連結用別部品を用いる場合に想定される連結用作業工程の必要が解消され、構造工数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のインシュレータ1の斜視図である。
【図2】インシュレータ1をエキマニ3に装着した状態の断面図である。
【図3】インシュレータ1の展開図である。
【図4】図3の切断面線X4−X4から見た断面図である。
【図5】インシュレータ1のインシュレータ本体51の拡大正面図である。
【図6】図5の切断面線X6−X6から見た断面図である。
【図7】図5の切断面線X7−X7から見た断面図である。
【図8】図5の切断面線X8−X8から見た断面図である。
【図9】インシュレータ1の簡略化した断面図である。
【図10】本発明の第2実施例のインシュレータ1aの斜視図である。
【図11】インシュレータ1aの平面図である。
【図12】図11の切断面線X12−X12から見た断面図である。
【符号の説明】
1、1a ガスケット一体型ヒートインシュレータ
2 エンジン
3 エキマニ
40 シリンダヘッド
44 排気ポート孔
45 エキマニガスケット
50 連結部材
51 インシュレータ本体
52、54 ボルト
53 ボルト孔
55 連結片
56 挿入口

Claims (5)

  1. エンジンの排気ポート孔とエキゾーストマニホールドとの間に介在されるガスケットと、
    該エキゾーストマニホールドを囲んで設けられるアルミニウム板から構成されるヒートインシュレータ本体と、
    該ガスケットとヒートインシュレータ本体とを相互に連結する可撓性を有する材料からなる連結部材とを備えるガスケット一体型ヒートインシュレータ。
  2. 上記ヒートインシュレータ本体は、谷部と***部とが第1の方向にそれぞれ延び、該第1の方向と交差する第2の方向に沿って交互に連なる複数の波形形状が形成され、各***部は該第1の方向に沿って周期的に高さ及び幅が変化されているアルミニウム板を含んで構成されて立体形状をなし、
    該第1の方向が該立体形状を構成する主要な稜線相当部位に対して交差する方向に定められている請求項1記載のガスケット一体型ヒートインシュレータ。
  3. 前記ヒートインシュレータ本体は、前記連結部材との結合位置と反対側付近で前記エキゾーストマニホールドに取付けられる取付部を有する請求項1記載のガスケット一体型ヒートインシュレータ。
  4. 前記連結部材は、ガスケットとヒートインシュレータ本体とに、結合片を用いてそれぞれ結合されている請求項1に記載のガスケット一体型ヒートインシュレータ。
  5. 前記ガスケットは弾性を有する材料からなり、前記連結部材はガスケットと一体に形成された連結片であり、該連結片の一端部がヒートインシュレータに係合されて、ガスケットとヒートインシュレータとが相互に連結される請求項1に記載のガスケット一体型ヒートインシュレータ。
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