JP4088029B2 - 有機粉体含有固形粉末化粧料 - Google Patents

有機粉体含有固形粉末化粧料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗布時のつき、のび、しっとり感及び透明性に優れ、外力による割れが少ない固形粉末化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
ファンデーション、アイシャドウ等の固形粉末化粧料は、一般に、容器に原料組成物を充填後圧縮して固化させるプレス成型法により製造されている。しかし一般の固形粉末化粧料は、油剤の配合量が比較的少ないため粉体間結合力が弱く、上記プレス成型法では高いプレス圧が必要になる。その結果得られた成型品は一般的に硬く、粉っぽい感触になる。
【0003】
これらを解決するため、粉体に弾性率が200kg/cm2 以下の皮膜形成性高分子及び揮発性溶剤を混合した後、揮発性溶剤を揮発させて固形化する方法(特開2000-80015号)が提案されている。しかし、この方法により得られた固形粉末化粧料は、つき、のび、しっとり感等の点で十分満足できるものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、塗布時のつき、のび、しっとり感及び透明性に優れ、外力による割れが少ない固形粉末化粧料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、特定の強度を有する有機粉体を用い、硬度、空隙率及び耐衝撃性値を特定の数値とすれば、上記目的とする固形粉末化粧料が得られることを見出した。
【0006】
本発明は、平均圧壊強度0.2〜1kg/mm2 アシル化タウリン多価金属塩からなる有機粉体30〜90重量%並びに弾性率が1〜100kg/cm2の皮膜形成性高分子を含有し、硬度がアスカーゴム硬度計C1L型で10〜75であり、空隙率が0.4〜0.7で、かつ耐衝撃性値(成型品を50cmの高さから厚み25mmのラワン材ベニヤ板上にくり返し落下させたとき異常が生じるまでの回数)が5以上である固形粉末化粧料を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる有機粉体は、平均強度0.2〜1kg/mm2 、好ましくは0.3〜0.6kg/mm2 のものである。平均強度が0.2kg/mm2 未満のものでは、のび性能が損なわれ、1kg/mm2 を超えると、つき、しっとり感が悪くなる。ここで、平均強度は、粉体粒子1つを上部圧子により荷重を加え、粒子が破壊されたときの荷重と、その粒子の粒径から求められるものであり、これを10個の粒子について繰り返したときの平均値を求めたものである。
本発明において、平均強度の測定は、島津微少圧縮試験機モデル;MCTM−200(島津製作所社製)を用いて、取扱説明書に準じて行ない、次式(1)により求めた。ここで、dは粉体の粒径を示す。
【0008】
St(強度) = 2.8P(破壊荷重) / πd2 (1)
【0009】
このような有機粉体としては、例えば脂肪族アミドスルホン酸多価金属塩、アシル化アミノ酸多価金属塩、脂肪族エステルスルホン酸多価金属塩、アルキルアミノメチル硫酸エステル多価金属塩等が挙げられる。これらのうち、分子中にアルキル基及びアミド基を有するものが好ましく、脂肪族アミドスルホン酸多価金属塩、アシル化アミノ酸多価金属塩が好ましく、特にアシル化タウリン多価金属塩が好ましい。分子中のアルキル基は、炭素数7〜21、特に9〜17のものが好ましい。また、多価金属原子としては、例えばカルシウム、マグネシルム、バリウム、アルミニウム、亜鉛、鉄、チタン、ジルコニウム等が挙げられ、カルシウム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ土類金属が好ましく、特にカルシウムが好ましい。
【0010】
これらの有機粉体は、そのまま、又は表面を疎水化処理して用いることができる。疎水化処理は、例えばシリコーン油、脂肪酸金属塩、アルキルリン酸、アルキルリン酸のアルカリ金属塩又はアミン塩、N−モノ長鎖(炭素数8〜22)脂肪族アシル塩基性アミノ酸、パーフルオロアルキル基を有するフッ素化合物等の疎水化処理剤を用い、常法により行なうことができる。疎水化処理剤としては、特にフッ素化合物が好ましい。粉体に対する疎水化処理剤の処理量は、0.05〜20重量%、特に2〜10重量%であるのが好ましい。
【0011】
有機粉体は、1種以上を用いることができ、全組成中に1〜90重量%、特に5〜70重量%、更に10〜60重量%含有させるのが好ましい。
【0012】
本発明の固形粉末化粧料は、硬度がアスカーゴム硬度計C1L型で75以下、特に10〜75であり、空隙率が0.4以上、特に0.45〜0.7であり、耐衝撃性値が5以上、特に5を超え、更に7以上であることが使用感及び割れの点で優れるので好ましい。また、固形粉末化粧料がファンデーションである場合には、硬度は10〜70、特に10〜65であるのがより好ましく、アイシャドウの場合には、硬度が30〜75、特に50〜75であるのがより好ましい。
【0013】
ここで、硬度は、成型品の硬度を直接アスカーゴム硬度計C1L型で測定する。本発明においては、直径54mm、深さ4mmのアルミ製中皿に試料を充填、成型、乾燥したもので測定した。また、空隙率は、成型品の重量、体積及び粉体バルクの真比重を測定し、次式(2)により求めた。
【0014】
【数1】
Figure 0004088029
【0015】
ここで、成型品とは、成型、乾燥後の化粧料をいう。また粉体バルクとは、成型前の粉体混合物を乾燥したもので、その真比重は、島津製作所社製アキュピック1330型を用いて測定した。
【0016】
耐衝撃性は、上記成型品を、50cmの高さから、厚み25mmのラワン材ベニヤ板上にくり返し落下させ、かけや割れなどの異常が生じるまでの回数を評価したものである。
【0017】
本発明は、上記の条件を満足する固形粉末化粧料が所望の性能を示すことを見出したものであるが、前記の有機粉体とともに、弾性率が200kg/cm2以下の皮膜形成性高分子を含有するのが好ましい。
【0018】
ここで用いる皮膜形成性高分子としては、弾性率が200kg/cm2以下、特に1〜100kg/cm2であるものが好ましい。弾性率が200kg/cm2を超えるものを用いた場合は、製品がやわらかさやなめらかさ等に劣り、使用感が悪くなる。
本発明において、弾性率は以下のようにして測定した。
すなわち、まず各皮膜形成性高分子の10重量%溶液又は分散液を直径5cmのテフロン製シャーレに10g量り取り、5〜10日間自然乾燥して得られた皮膜(厚さ0.3〜0.5mm)を、縦15mm、横5mmの短冊状に切り、測定用試料とした。この試料を、25℃、相対湿度30%に24時間以上放置した後、動的粘弾性測定装置(UBM社製、レオスペクトラーDVE−V4)の引っ張り試験用ジグに固定し、加振周波数10Hz、振幅10μmの条件で測定した。
【0019】
このような皮膜形成性高分子としては、分子量が10,000〜1,000,000程度のものが好ましく、例えば重合性二重結合を有する単量体の1種以上を重合させて得られる高分子や、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーン(特開平5−112423号、特開平7−133352号、特開平10−95705号)、ビニル・シリコーンブロックポリマー(特開平11−100307号)などが挙げられる。
【0020】
重合性二重結合を有する単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸等のエチレン性不飽和カルボン酸;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸エステル;(メタ)アクリルアミド、N−ダイアセトンアクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミド;アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N,N−トリメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有不飽和カルボン酸エステル又はその塩などの親水性単量体;スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、アルキルスチレン等の芳香族ビニル化合物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物;酢酸ビニル等のビニルエステル;塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル;トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブチルメタクリレート、パーフルオロオクチルメタクリレート、パーフルオロオクチルアクリレート等のフッ素系単量体;下記の一般式(1)〜(5)で表わされるようなシリコーンマクロモノマーなどの疎水性単量体が挙げられる。
【0021】
【化1】
Figure 0004088029
【0022】
〔上記式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2〜R10はそれぞれ炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又はフェニル基を示し、nは1〜500の数を示す〕
【0023】
また、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンとしては、分子内に式(6)
【0024】
【化2】
Figure 0004088029
【0025】
(式中、R11は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基のいずれかを示し、mは2又は3である)
で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)のセグメントと、オルガノポリシロキサンのセグメントを有し、オルガノポリシロキサンのセグメントの末端に、又は側鎖として、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、前記式(6)で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)のセグメントが結合しており、該ポリ(N−アシルアルキレンイミン)のセグメントとオルガノポリシロキサンのセグメントとの重量比が1/50〜20/1で、分子量が10,000〜500,000、特に50,000〜300,000のものが好ましい。
【0026】
また、ビニル・シリコーンブロックポリマーとしては、次の一般式(7)
【0027】
【化3】
Figure 0004088029
【0028】
(式中、R12、R13、R14及びR15は同一又は異なって、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又はニトリル基を示し、R16、R17、R18及びR19は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子が置換していてもよいアルキル基又はアリール基を示し、Yはハロゲン原子が置換していてもよい炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和炭化水素基を示し、Aは−CONH−基又は−COO−基を示し、Bは−NHCO−基又は−OCO−基を示す。ここでAが−CONH−基のときBは−NHCO−基であり、Aが−COO−基のときBは−OCO−基である。qは0〜200の数を示し、pは0〜6の数を示し、aは2〜300の数を示す)
で表されるシリコーンポリマー単位とフッ素原子を有しないビニルモノマー単位とを構成単位とするビニル・シリコーンブロックコポリマーであって、一般式(7)のシリコーンポリマー単位を構成するシリコーンモノマーの総数は5〜106であり、該ビニルモノマー単位の総数は10〜106であり、該シリコーンモノマーの総数と該ビニルモノマーの総数との和は102〜106であり、かつ該シリコーンモノマーの総数/該ビニルモノマーの総数の比が1/99〜99/1であるブロックコポリマーを、その一例として挙げることができる。
【0029】
皮膜形成性高分子は、1種以上を用いることができ、全組成中に0.1〜15重量%、特に0.5〜10重量%、更に1〜8重量%含有させるのが好ましい。
【0030】
また、本発明の固形粉末化粧料には、通常化粧料に用いられる体質顔料、着色顔料を配合できる。例えばケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、セリサイト、マイカ、カオリン、ベンガラ、クレー、ベントナイト、チタン被覆雲母、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、群青、水酸化クロム、カラミン及びカーボンブラック、これらの複合体等の無機粉体;ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、シルクパウダー、セルロース等からなる樹脂粉体、これらの複合体等の樹脂粉体、或は、上記無機粉体と樹脂粉体との複合粉体などが挙げられる。
【0031】
これらの粉体は、1種以上を用いることができ、全組成中に0〜90重量%、特に10〜90重量%含有させるのが好ましい。
【0032】
本発明の固形粉末化粧料には更に油剤を配合でき、しっとり感や肌へのつきがより向上するので好ましい。油剤としては、例えばワセリン、ラノリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、カルナバロウ、キャンデリラロウ、高級脂肪酸、高級アルコール等の固形・半固形油分;スクワラン、流動パラフィン、エステル油、ジグリセライド、トリグリセライド、シリコン油等の流動油分;パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤などが挙げられる。
【0033】
これら油剤は、1種以上を用いることができ、全組成中に30重量%程度まで、特に20重量%以下、更に15重量%以下の範囲で含有させるのが好ましい。
【0034】
本発明の固形粉末化粧料には、更に界面活性剤、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤等を適宜配合できる。
【0035】
本発明の固形粉末化粧料は、例えば粉体、弾性率が200kg/cm2以下の皮膜形成性高分子及び揮発性溶剤を混合した後、揮発性溶剤を揮発させて固形化することにより製造される。ここで用いられる揮発性溶剤としては、例えば水;エタノール、イソプロピルアルコール等の低沸点アルコール;ヘキサン、イソパラフィン、アセトン、酢酸エチル、揮発性シリコーン油などが挙げられる。特に、水又はアルコール水溶液が好ましい。粉体、皮膜形成性高分子及び揮発性溶剤を混合する際には、粉体を40〜94.9重量%、特に50〜94.9重量%、皮膜形成性高分子を0.1〜14重量%、特に0.5〜10重量%、及び揮発性溶剤を5〜40重量%混合するのが好ましい。粉体、被膜形成性高分子及び揮発性溶剤の混合物を、容器に充填して圧縮成型し、適当な条件(温度、圧力、時間)下で溶剤を揮発させることにより、固形粉末化粧料が得られる。ここで、圧縮成型及び溶剤揮発の条件は、目的とする固形粉末化粧料の種類、大きさ、形状に応じて適宜決めることができる。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、塗布時のつき、のび、しっとり感及び透明感に優れ、耐衝撃性の高い固形粉末化粧料が得られる。本発明の固形粉末化粧料は、例えばファンデーション、フェイスパウダー、ほほ紅、アイシャドウ等のメイクアップ化粧料などとして好適である。
【0037】
【実施例】
合成例1
フラスコにタウリン125.2g(1.0mol)、水1000.8g、2−プロパノール164.5g、及び48%水酸化ナトリウム水溶液83.3g(1.0mol)を仕込み、溶解させた。次いで、40℃に昇温し、ラウリン酸クロリド196.7g(0.9mol)を48%水酸化ナトリウム水溶液74.5g(0.9mol)を用いてpH11.0に調整しながら、約2時間かけて添加した。更に40℃で1時間攪拌し、N−ラウロイルタウリンナトリウム塩水溶液1645gを得た。更に塩酸でpH2.0に調整し40℃に昇温し、20%塩化カルシウム水溶液277.5g(0.5mol)を10分かけて滴下した。同温度で1時間攪拌し、減圧濾過した。さらに600gのイオン交換水で3回、600gの2−プロパノールで3回、通液洗浄した。得られたケークを減圧乾燥し、白色のN−ラウロイルタウリンカルシウム塩を278g(95%)得た。
【0038】
合成例2
ラウリン酸クロリドの代わりにステアリン酸クロリド272.3g(0.9mol)を用いる以外は合成例1と同様にして、白色のN−ステアロイルタウリンカルシウム塩を347g(94%)得た。
【0039】
合成例3
タウリンの代わりにβ−アラニン89.0g(1.0mol)を用いる以外は合成例1と同様にして、白色のN−ラウロイル−β−アラニンカルシウム塩を230g(88%)得た。
【0040】
合成例4
フラスコにイセチオン酸ナトリウム148.0g(1.0mol)、及びラウリン酸200.0g(1.0mol)を仕込み、220℃に昇温し、約3時間攪拌した。冷却後、水1500mL及び2−プロパノール500mLを加えて昇温し、約70℃で溶解させた後、室温まで冷却した。析出した結晶を減圧濾過し、660gのイオン交換水で3回、660gのアセトンで3回、通液洗浄した。得られたケークを減圧乾燥し、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム塩を198g(60%)得た。得られたラウロイルイセチオン酸ナトリウム塩198g及び水1000gを仕込み、溶解させた。更に35℃に昇温し、20%塩化カルシウム水溶液183.2g(0.33mol)を10分かけて滴下した。同温度で1時間攪拌し、減圧濾過した。さらに190gのイオン交換水で3回、190gの2−プロパノールで3回、通液洗浄した。得られたケークを減圧乾燥し、白色のラウロイルイセチオン酸カルシウム塩を174.3g(89%)得た。
【0041】
合成例5
N−メチルタウリンナトリウム水溶液(65%)247.95g(1.0mol)、パルミチン酸クロリド247.1g(0.9mol)を用い、合成例1と同様にして、白色のN,N−パルミトイルメチルタウリンカルシウム塩を285g(80%)得た。
【0042】
実施例1
表1及び表2に示す組成の固形粉末ファンデーションを製造した。すなわち、まず粉体成分を、ヘンシェルミキサーを用いて混合した後、更に皮膜形成性高分子を加えて混合して中皿に充填し、プレス成型した後、乾燥させて固形粉末ファンデーションを得た。
得られたファンデーションについて、塗布時のつき、のび、しっとり感、透明感及び撥水性を以下の基準で評価した。また、耐衝撃性については、直径54mm、深さ4mmのアルミ製中皿に充填、3kg/cm2の圧力でプレス成型し、50℃、常圧で3時間乾燥させたものを、50cmの高さから、厚み25mmのラワン材ベニヤ板上にくり返し落下させ、かけや割れなどの異常が生じるまでの回数で評価した。結果を表1及び表2に併せて示す。
本発明品はいずれも、比較品に比べて、塗布時のつき、のび、しっとり感及び透明感に優れ、かつ耐衝撃性も高いものであった。特に、フッ素処理ラウロイルタウリンカルシウムを用いた場合には、撥水性に優れていた。
【0043】
(評価基準)
◎:優秀。
○:良好。
△:やや劣る。
×:劣る。
【0044】
【表1】
Figure 0004088029
【0045】
【表2】
Figure 0004088029
【0046】
*1:ラウロイルタウリンカルシウム150gを丸底フラスコに入れ、60℃に加熱する。これに(C6F13CH2CH2O)2P(OH)=O 13gとイソプロピルエーテル1500gを溶解加熱したものを加え、60℃で4時間混合する。その後、56〜60℃でイソプロピルエーテルを減圧留去し、乾燥して得たもの。
*2:トスパール145A(東芝シリコーン社製)
*3:特開平10−95705号の合成例7に記載のものをエタノールに溶解し、溶媒置換によって12重量%水分散液としたもの。
*4:特開2000−80015号の調製例1記載の方法により製造したもの。
*5:ヨドゾールGH−800(カネボウNSC社製)を水で希釈し、12重量%エマルジョンとしたもの。

Claims (3)

  1. 平均圧壊強度0.2〜1kg/mm2 アシル化タウリン多価金属塩からなる有機粉体30〜90重量%並びに弾性率が1〜100kg/cm2の皮膜形成性高分子を含有し、硬度がアスカーゴム硬度計C1L型で10〜75であり、空隙率が0.4〜0.7で、かつ耐衝撃性値(成型品を50cmの高さから厚み25mmのラワン材ベニヤ板上にくり返し落下させたとき異常が生じるまでの回数)が5以上である固形粉末化粧料。
  2. 有機粉体が、表面を疎水化処理したものである請求項記載の固形粉末化粧料。
  3. 有機粉体が、表面をフッ素化合物で処理したものである請求項1又は2記載の固形粉末化粧料。
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