JP4084585B2 - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、内燃機関の吸気弁や排気弁の開閉タイミングを運転状態に応じて制御するバルブタイミング制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のバルブタイミング制御装置は、クランクシャフトによって回転駆動される駆動回転体と、その駆動回転体から動力を伝達されるカムシャフト側の従動回転体と、駆動回転体と従動回転体を適宜相対回動させる位相調整機構とを備えている。前記位相調整機構としては油圧を用いたものや電磁力を用いたもの等が案出されているが、いずれのものにおいても位相制御にあたって駆動回転体と従動回転体の相対位置関係を正確に検出する必要がある。
【0003】
このため、従来のバルブタイミング制御装置においては、駆動回転体や従動回転体の外周面に、突起や切欠き等の目印部を有する薄肉プレート状の被検出ブロックを取り付け、その被検出ブロックの目印部を電磁コイル等から成るセンサ本体によって検出することにより、これらの回転体の回転位置を検出するようにしている。
【0004】
また、バルブタイミング制御装置は、軸長の短縮等の要求から、例えば、開2001−82115号公報に記載されるもののように、被検出ブロックの周域に同ブロックの外周面に対峙するようにセンサ本体を配置することがある。この公報に記載のバルブタイミング制御装置の場合、被検出ブロックは偏平な円板状のプレートによって形成され、その外周縁部に目印部としての切欠きが形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この公報に記載の装置においては、被検出ブロックが偏平な円板状のプレートによって形成されているため、目印部の幅を広くして検出の確実性を高めようとすると、被検出ブロック全体の板厚が厚くなって同ブロックの重量が増加し、逆に軽量化のために板厚を薄くすると、検出の確実性が低下してしまう。そして、被検出ブロックの重量が増加した場合には、被検出ブロックの慣性力が同ブロックと回転体との取付部に大きく作用し、被検出ブロックの回転方向の位置ずれ、延いては装置の制御精度の低下を引き起こす原因となり易い。
【0006】
そこで、被検出ブロックの重量増加を招くことなく目印部の幅を充分に確保できるようにして装置の制御精度の向上を図ることのできる内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記従来技術の技術的課題に鑑みて案出されたもので、クランクシャフトによって回転駆動される駆動回転体と、カムシャフトの軸方向端部に結合されると共に、前記駆動回転体の内部に相対回動自在に収容され、該駆動回転体から動力が伝達される従動回転体と、前記駆動回転体と従動回転体を相対回動させてクランクシャフトとカムシャフトの回転位相を変更する位相調整機構と、前記従動回転体に取り付けられ、かつ外周部に検出用の目印部を有する被検出ブロックと、この被検出ブロックに対向して配置され、前記目印部の位置を基に前記従動回転体または駆動回転体の回転位置を検出するセンサ本体と、を備え、前記被検出ブロックは、回転軸線と略直交する垂直壁と、該垂直壁の外周縁部側に設けられ、前記目印部を有する第1の屈曲壁と、前記垂直壁の内周縁部側に設けられる取付用の第2の屈曲部と、から構成され、前記従動回転体のカムシャフトと反対側の軸方向端部に、前記駆動回転体より軸方向外側に突出する突出部を設け、前記従動回転体をカムシャフトに結合する工程とは別に、前記突出部に前記被検出ブロックを圧入固定し、前記第2の屈曲壁のカムシャフトと反対側の端面と前記突出部の端面の位置が略等しく形成すると共に、前記第1の屈曲壁と第2の屈曲壁を前記垂直壁に対して同じ側に屈曲させたことを特徴としている。
【0008】
この発明の場合、被検出ブロックを全体に薄肉に形成したとしても、屈曲壁によって目印部の幅を充分に確保することができる。したがって、この発明によれば、被検出ブロックの重量増加を招くことなく、目印部の幅を広げて検出の確実性を高めることができるため、装置の制御精度を総合的に向上させることが可能となる。
【0009】
また、従動回転体と駆動回転体のうちの一方の回転体に被検出ブロックが取り付けられ、残余の回転体が被検出ブロックの軸方向側部に配置されたバルブタイミング制御装置にあっては、被検出ブロックの屈曲壁をプレス成形によって屈曲形成し、その被検出ブロックを屈曲壁が前記残余の回転体と逆向きに延出するように前記一方の回転体に取り付けることが好ましい。被検出ブロックの垂立壁から屈曲壁にかけてをプレス成形によって形成する場合、造形は容易になるものの、垂立壁と屈曲壁の間のコーナ部は正確に直角に曲げることができない。このため、センサ本体はこのコーナ部から離間した屈曲壁の先端寄りに対向配置されることとなるが、屈曲壁は前記残余の回転体と逆向きに延出するように取り付けられているため、被検出ブロックを残余の回転体に近接させて配置してもセンサ本体が残余の回転体を誤検出する心配がない。したがって、この構成を採用することにより、装置全体の軸長の短縮を図ることができる。
【0010】
被検出ブロックの垂立壁の外周縁部側と内周縁部側に、目印部を有する第1の屈曲壁と取付用の第2の屈曲壁を夫々一体に形成するようにしても良い。この場合、被検出ブロック全体の肉厚を薄くしたとしても、第2の屈曲壁によって固定部の長さを充分に確保することができる。
【0011】
さらにこのとき、第1の屈曲壁と第2の屈曲壁は垂立壁に対して同じ側に屈曲させることが望ましく、こうした場合、二つの屈曲壁を逆側に屈曲させる場合に比較し、被検出ブロック全体の軸長が短縮される。
【0012】
また、被検出ブロックを、垂立壁と目印部の配置された屈曲壁とが一体形成された本体プレートと、この本体プレートに取付けられた別体の筒状固定部材とを備えた構成とし、筒状固定部材を従動回転体、若しくは駆動回転体に圧入固定するようにしても良い。この場合、本体プレートを薄肉に形成したとしても、被検出ブロックは筒状固定部材部分で従動回転体や駆動回転体に圧入固定されるため、圧入時に被検出ブロックが変形する等の不具合は生じない。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、この出願の発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1〜図4はこの出願の発明の第1の実施形態を示すものであり、図1において、1は、内燃機関のカムシャフトである。このカムシャフト1は図示しないシリンダヘッドに回転自在に支持されると共に、その軸方向中央側の外周部に機関弁である吸気弁を開閉するための駆動カムが設けられている。この出願の発明にかかるバルブタイミング制御装置は、このカムシャフト1の前端部側(図1中左側)に設けられている。尚、ここで説明する実施形態はこの出願にかかるバルブタイミング制御装置を吸気弁側の駆動系に適用したものであるが、排気弁側の駆動系にも同様に適用することができる。
【0015】
この実施形態のバルブタイミング制御装置は、図外のチェーンを介して機関のクランクシャフトによって回転駆動されるチェーンスプロケット2と、このチェーンスプロケット2が一体に形成された駆動回転体であるハウジング3と、一端部にこのハウジング3が必要に応じて相対回動できるように組み付けられる前記カムシャフト1と、このカムシャフト1の前端部にカムボルト4によって一体に結合され、前記ハウジング3の内部に回動自在に収容されたベーンロータ5と、このベーンロータ5を内燃機関の運転状態に応じてハウジング3に対して相対回動させるべく作動油を給排する油圧給排手段6と、を備えている。この実施形態の場合、従動回転体はカムシャフト1とベーンロータ5によって構成されている。
【0016】
前記ハウジング3は、略円筒状のハウジング本体7と、このハウジング本体7の前後の端面にボルト結合されたフロントプレート8及びリヤプレート9とを備えており、ハウジング本体7の内周面には、図2に示すようにほぼ90°間隔で断面台形状の仕切壁10が4つ突設されている。
【0017】
一方、前記ベーンロータ5には、ハウジング3の円周方向で隣接する仕切壁10,10間に配置される4つの羽根部11を備え、この各羽根部11が仕切壁10,10間を進角室12と遅角室13とに隔成している。また、ベーンロータ5の前端部には、ハウジング3のフロントプレート8を貫通する突出部である筒状部14が突設されると共に、筒状部14の内周面からロータ本体部の軸心部に連続するように接続穴15が形成されている。この接続穴15は後述する給排ロッド16が嵌合される部分であるが、その接続穴15の内周側には、前記進角室12と遅角室13に夫々連通する第1の径方向孔17と第2の径方向孔18が開口している。尚、図1,図2中19は、内燃機関の始動時等にハウジング3とベーンロータ5の相対回動を規制するロック機構である。
【0018】
前記給排ロッド16は、シリンダヘッドの前端側に取り付けられたVTCカバー20の内側面に軸方向に沿って突設され、その内部には前記ベーンロータ5の各径方向孔17,18に導通する一対の内部通路21a,21bが形成されている。進角室12と遅角室13に対する作動油の給排はこの給排ロッド16を通して行われる。
【0019】
油圧給排手段6は、図1に示すように、給排ロッド16の内部通路21aとベーンロータ5の第1の径方向孔17を通して進角室12に作動油を給排する第1油圧通路22と、給排ロッド16の別の内部通路21bとベーンロータ5の第2の径方向孔18を通して遅角室13に作動油を給排する第2油圧通路23の2系統の油圧通路を有し、この両油圧通路22,23には、供給通路24とドレン通路25が夫々流路切換用の電磁切換弁26を介して接続されている。尚、図1中27は内燃機関底部のオイルパンであり、28はオイルポンプ、29は電磁切換弁26を制御するためのコントローラである。
【0020】
ところで、ハウジング3のフロントプレート8から前方に突出したベーンロータ5の筒状部14には、カムシャフト1の回転位置を検出するための被検出ブロック30が圧入固定されている。この実施形態の被検出ブロック30は金属製のプレート材から成り、プレス成形によって全体が一体に形成されている。
【0021】
具体的には、この被検出ブロック30は、図3,図4に示すように回転軸線に対して略直交する円環プレート状の垂立壁31と、この垂立壁31の外周縁部に屈曲形成された第1の屈曲壁32と、前記垂立壁31の内周縁部に同様に屈曲形成された第2の屈曲壁33とを備えている。前記両屈曲壁32,33はいずれも垂立壁31と直交するように回転軸線に沿った円筒状に形成されているが、第1の屈曲壁32には目印部としての切欠き34が円周方向に沿って複数形成されている。この各切欠き34は垂立壁31の外周縁部に一部跨るように形成されている。また、第2の屈曲壁33は垂立壁31に対し第1の屈曲壁32と同方向に屈曲され、その内周面側がベーンロータ5の筒状部14上に直接圧入固定されている。被検出ブロック30は垂立壁31がフロントプレート8の軸方向前面に対向するように同プレート8に近接して配置され、その状態において両屈曲壁32,33が軸方向前方側に突出している。
【0022】
一方、VTCカバー20には被検出ブロック30の切欠き34の回転に伴なう磁束変化を検出すべく電磁コイル等から成る磁気センサ35(センサ本体)が取付けられている。この磁気センサ35は被検出ブロック30の第1の屈曲壁32の外周域に配置され、その先端部が第1の屈曲壁32の外周面のうちの、垂立壁31の位置よりも若干前方側に偏った位置に対峙している。
【0023】
尚、この実施形態の場合、この出願の発明における位相調整機構はベーンロータ5、進角室12及び遅角室13、油圧給排手段6等によって構成されている。
【0024】
以下、このバルブタイミング制御装置の作動について説明する。
【0025】
内燃機関の始動時には、ベーンロータ5がハウジング3に対して最遅角側に回動した状態でロック機構19が両者を機械的にロックしており、チェーンスプロケット2に入力されたクランクシャフトの回転力はその状態のままカムシャフト1に伝達される。したがって、このときカムシャフト1は遅角タイミングで吸気弁を開閉することとなる。
【0026】
この状態で内燃機関が始動された後に、電磁切換弁26の操作によって供給通路24が進角室12に、ドレン通路25が遅角室13に連通すると、高圧の作動油が進角室12に導入されると共に、ロック機構19のロックがその油圧によって解除される。これにより、ベーンロータ5は進角室12の圧力を受けてハウジング3に対して進角側に回動し、カムシャフト1は進角タイミングで吸気弁を開閉することとなる。
【0027】
また、この状態から電磁切換弁26の操作により、逆に供給通路24が遅角室13に、ドレン通路25が進角室12に連通すると、ベーンロータ5が遅角室13の圧力を受けてハウジング3に対して遅角側に回動し、カムシャフト1が遅角タイミングで吸気弁を開閉することとなる。
【0028】
機関運転の最中には、カムシャフト1の回転状態が被検出ブロック30と磁気センサ35の協働によって検出される一方で、クランクシャフトの回転状態が図外のクランク角センサによって検出され、これらの検出信号を基にしてコントローラ29によってカムシャフト1とクランクシャフトの回転位相が判断される。そして、このバルブタイミング制御装置は前記コントローラ29からの指令により、機関の運転状態に応じた最適タイミングになるよう前述のようにベーンロータ5をハウジング3に対して回動操作する。
【0029】
このバルブタイミング制御装置は以上のように作動するが、ベーンロータ5に取り付けられた被検出ブロック30は、垂立壁31の外周縁部に第1の屈曲壁32が設けられ、その屈曲壁32に目印部である切欠き34が形成されているため、全体の肉厚を厚くすることなく切欠き34の幅を大きく確保することができる。したがって、被検出ブロック30の肉厚を厚くすることによる重量の増加を招くことなく、磁気センサ35によって切欠き34をより確実に検出することが可能である。つまり、磁気センサ35の先端部が対峙する第1の屈曲壁32は軸方向に充分に長い切欠き34の形成幅が確保されているため、切欠き34によって発生する検出パルスをより急峻なものとすることができる。そして、この装置においては、被検出ブロック30の重量を小さくすることができるため、カムシャフト1の急激なトルク変動等によって被検出ブロック30が回転方向にずれ動く心配が無く、カムシャフト1の回転位置を長期に亙って常時正確に検出することができる。
【0030】
また、被検出ブロック30は、その内周縁部に第2の屈曲壁33を設けることなく、垂立壁31の内周面をベーンロータ5に直接固定することも可能であるが、この実施形態のように第2の屈曲壁33を一体に形成した場合には、被検出ブロック30の全体の肉厚を薄くしたまま充分な軸方向幅でもってベーンロータ5に強固に、かつ確実に固定することができる。さらに、垂立壁31に対する第2の屈曲壁33の延出方向は第1の屈曲壁32と逆向きにすることも可能であるが、この実施形態のように両者を同じ向きに延出させた場合には被検出ブロック30全体の軸方向幅を短縮できる、利点がある。
【0031】
また、この装置の被検出ブロック30は、全体が薄肉の一枚の金属プレート材からプレス成形されているため、部品点数の増加を招いたり、煩雑な加工を要することがなく、その結果、装置全体の製造コストを削減できる、という利点がある。ただし、全体をプレス成形で形成する場合には、垂立壁31と第1の屈曲壁32の屈曲コーナ部分を正確に直角に曲げることができないため、磁気センサ35をその部分に対向させて配置すると、切欠き34で急峻なパルス(明確な検出信号)が得られにくくなる。しかし、この実施形態においては、第1の屈曲壁32の延出長さを長くし、磁気センサ35を垂立壁31から離間するように屈曲壁の先端側にずらして配置しているため、上記のような不具合は生じない。また、切欠き34が第1の屈曲壁32だけでなく、垂立壁31の外周縁部にまで跨って形成されていることも急峻なパルスを得るうえで有効となっている。
【0032】
さらに、この実施形態の装置は、上述のように磁気センサ35を垂立壁31から離間するように配置しているため装置全体の軸長の増大を来し易いが、第1の屈曲壁32をハウジング3と逆側(前端部側)に延出させることによって装置全体の軸長の必要以上の増大を抑えている。即ち、第1の屈曲壁32を逆にハウジング3のフロントプレート8側に延出させた場合、磁気センサ35がフロントプレート8を誤検出するのを回避すべく、被検出ブロック30をフロントプレート8から充分に離間して配置しなければならないが、この実施形態の装置の場合、第1の屈曲壁32がフロントプレート8から離間する方向に延出しているため、被検出ブロック30をフロントプレート8に近接させても磁気センサ30がフロントプレート8を誤検出する心配がなく、このような理由から装置軸長の短縮化が可能となっている。
【0033】
尚、以上の実施形態では被検出ブロック30の全体が一定の肉厚で形成されているが、ベーンロータ5に圧入固定される第2の屈曲壁33のみを垂立壁31や第1の屈曲壁32に対して厚肉に形成し、それによって取付剛性を高めるようにしても良い。
【0034】
つづいて、図5に示すこの出願の第2の実施形態について説明する。この実施形態のバルブタイミング制御装置は、基本的な全体構成は図1〜図4に示した第1の実施形態とほぼ同様であるが、ベーンロータ5の筒状部14に取り付けられる被検出ブロック130の構成が大きく異なっている。尚、図5では、図1〜図4に示した第1の実施形態と同一部分に同一符号を付し、重複する部分については説明を省略するものとする。
【0035】
この実施形態における被検出ブロック130は、垂立壁31の外周縁部と内周縁部に第1の屈曲壁32と第2の屈曲壁33が夫々形成された本体プレート40と、この本体プレート40の第2の屈曲壁33の内周部に溶接固定された厚肉の筒状固定部材41と、を備えた構成とされている。本体プレート40は、第1の実施形態の被検出ブロック30とほぼ同構成とされているが、全体の肉厚が第1の実施形態のものよりもさらに薄く設定されている。
【0036】
この被検出ブロック130は、本体プレート40と筒状固定部材41を溶接固定した状態において厚肉の筒状固定部材41がベーンロータ5の筒状部14に圧入固定されている。このため、機関運転時に径方向外側で慣性モーメントを生じる本体プレート40部分を軽量化しつつ、剛性の高い筒状固定部材41部分でベーンロータ5に確実に固定することができる。
【0037】
したがって、この実施形態の装置は、第1の実施形態とほぼ同様の基本的な効果を得ることができるうえ、被検出ブロック130をより確実に取り付けることができるという利点がある。特に、ベーンロータ5等の取り付けられるべく回転体が焼結等によって形成されている場合には、溶接での被検出ブロック130の取り付けが不可能であるために、主に圧入による取り付けに頼らざるを得ないが、このときこの実施形態の被検出ブロック130の構成は非常に有効なものとなる。
【0038】
尚、この出願の発明の実施形態は以上で説明したものに限るものでなく、例えば、以上の実施形態では位相調整機構としてベーンロータ5の羽根部11に油圧を作用させて駆動回転体と従動回転体を相対回動させるものを採用したが、油圧によって進退作動するピストンの変位を、ヘリカルギヤ等を用いて駆動回転体と従動回転体の相対回動に変換するものや、電動モータによって駆動回転体と従動回転体を相対回動させるもの等も採用可能である
【0039】
さらに、被検出ブロックの目印部を検出するセンサ本体は電磁コイル等の磁気センサに限らず、光センサ等の他のセンサも採用可能である。また、被検出ブロックの目印部は切欠きに限らず突起であっても良く、センサ本体の種類によっては別体の特殊部品を付設したもの等であっても良い。
【0040】
また、上述の各実施形態の記載内容から把握し得る前記各請求項に記載された発明以外の発明の構成について、以下にその効果と共に記載する。
【0041】
(イ)被検出ブロック全体を一定の肉厚に形成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
【0042】
この発明の場合、被検出ブロック全体をプレス成形によって容易に成形することができる。
【0043】
(ロ)第2の屈曲壁を垂立壁や第1の屈曲壁に対して厚肉に形成したことを特徴とする請求項3または4に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
【0044】
この発明の場合、全体の重量増加を抑えつつも、第1の屈曲壁の強度や剛性が高まるため、被検出ブロックを従動回転体や駆動回転体に取り付けるに際して同ブロックに変形等を生じにくくなり、その結果、同ブロックの取り付けをより確実なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の第1の実施形態を示す図2のA−A断面に対応した断面図。
【図2】同実施形態を示す図1のB−B断面に対応した断面図。
【図3】同実施形態を示す被検出ブロックの正面図。
【図4】同実施形態を示す図3のC−C断面に対応する断面図。
【図5】この出願の発明の第2の実施形態を示す図1と同様の断面図。
【符号の説明】
1…カムシャフト(従動回転体)
3…ハウジング(駆動回転体)
5…ベーンロータ(従動回転体、位相調整機構)
6…油圧給排手段(位相調整機構)
12…進角室(位相調整機構)
13…遅角室(位相調整機構)
30,130…被検出ブロック
31…垂立壁
32…第1の屈曲壁
33…第2の屈曲壁
34…切欠き(目印部)
35…磁気センサ(センサ本体)
40…本体プレート
41…筒状固定部材

Claims (3)

  1. クランクシャフトによって回転駆動される駆動回転体と、
    カムシャフトの軸方向端部に結合されると共に、前記駆動回転体の内部に相対回動自在に収容され、該駆動回転体から動力が伝達される従動回転体と、
    前記駆動回転体と従動回転体を相対回動させてクランクシャフトとカムシャフトの回転位相を変更する位相調整機構と、
    前記従動回転体に取り付けられ、かつ外周部に検出用の目印部を有する被検出ブロックと、
    この被検出ブロックに対向して配置され、前記目印部の位置を基に前記従動回転体または駆動回転体の回転位置を検出するセンサ本体と、を備え、
    前記被検出ブロックは、回転軸線と略直交する垂直壁と、該垂直壁の外周縁部側に設けられ、前記目印部を有する第1の屈曲壁と、前記垂直壁の内周縁部側に設けられる取付用の第2の屈曲壁と、から構成され、
    前記従動回転体のカムシャフトと反対側の軸方向端部に、前記駆動回転体より軸方向外側に突出する突出部を設け、前記従動回転体をカムシャフトに結合する工程とは別に、前記突出部に前記被検出ブロックを圧入固定し、
    前記第2の屈曲壁のカムシャフトと反対側の端面と前記突出部の端面の位置が略等しく形成すると共に、
    前記第1の屈曲壁と第2の屈曲壁を前記垂直壁に対して同じ側に屈曲させたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 前記駆動回転体が被検出ブロックの軸方向側部に配置された請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記被検出ブロックの屈曲壁をプレス成形によって屈曲形成し、その被検出ブロックを屈曲壁が前記駆動回転体と逆向きに延出するように前記従動回転体に取り付けたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  3. クランクシャフトによって回転駆動される駆動回転体と、
    カムシャフトの軸方向端部に結合されると共に、前記駆動回転体の内部に相対回動自在に収容され、該駆動回転体から動力が伝達される従動回転体と、
    前記駆動回転体と従動回転体を相対回動させてクランクシャフトとカムシャフトの回転位相を変更する位相調整機構と、
    前記従動回転体に取り付けられ、かつ外周部に検出用の目印部を有する被検出ブロックと、
    この被検出ブロックに対向して配置され、前記目印部の位置を基に前記従動回転体または駆動回転体の回転位置を検出するセンサ本体と、を備え、
    前記被検出ブロックは、回転軸線と略直交する垂直壁と、該垂直壁の外周縁部側に設けられ、前記目印部を有する第1の屈曲壁と、前記垂直壁の内周縁部側に設けられる取付用の第2の屈曲壁と、から構成され、
    前記従動回転体のカムシャフトと反対側の軸方向端部に、前記駆動回転体より軸方向外側に突出する突出部を設け、前記従動回転体をカムシャフトに結合する工程とは別に、前記突出部に前記被検出ブロックを圧入固定し、
    前記第2の屈曲壁の内周面側の軸方向長さと、前記突出部の長さを略等しく形成すると共に、
    前記第1の屈曲壁と第2の屈曲壁を前記垂直壁に対し同じ側に屈曲させたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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