JP4082294B2 - 転写具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、転写物を転写対象面に転写する際に用いる転写具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
粘着テープや粘着性を有しないテープ等のテープ類、固形糊又は接着剤等の転写物を転写対象面に転写する際に用いる転写具が従来から各種考えられている。このような転写具には、例えば転写物たる修正テープを保持する本体部を、修正テープの使用時に使用者が握ることになるケースに挿抜可能に内蔵させた構成のものが考えられている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。このような修正テープ用の転写具においては、修正テープの本体部分であるテープ本体とそれに重合された剥離テープとを巻出用スプールに巻き付けてあり、そこから修正テープを引き出して転写ヘッドを経由させ、剥離テープのみを巻取用スプールによって巻き取るという構成を有しているのが一般的である。特に特許文献1に記載のものは、巻出用スプールと巻取用スプールとがベルトによって同期回転するようになされており、本体部に巻出用スプール、巻取用スプール、ベルト及び転写ヘッドを予め保持させて一つの交換カートリッジとして構成し、修正テープの使用後には、この交換カートリッジごと新たな交換カートリッジと入れ替えるようにしてある。他方、特許文献2に記載のものは、巻出用スプールと巻取用スプールとがそれらとは別体の回転機構取付板に取り付けられた巻出用ギアと巻取用ギアとによって同期回転するようになされており、本体部に巻出用スプール、巻取用スプール、ベルト及び転写ヘッドを予め保持させて一つの交換カートリッジとして構成し、修正テープの使用後には、この交換カートリッジと回転機構取付板とを一旦ケースから取り出した後、交換カートリッジのみ新たなものと交換し、再度回転機構取付板と組み合わせてからそれらをケースに挿入するようにしてある。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−59692公報(図1等)
【特許文献2】
特開2002−127682公報(図1等)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前者のような転写具であると、巻出用スプールと巻取用スプールとを同期させるベルトは再利用可能なものであるにも拘わらず、交換カートリッジの機構部品として組み付けられているので使用済の交換カートリッジと共に廃棄されることになり、省資源に反することになるうえ、交換カートリッジの価格もそれだけ高くついてしまうという問題がある。他方、後者のような転写具であると、巻出用スプールと巻取用スプールとを同期させる巻出用ギア及び巻取用ギアは修正テープを交換カートリッジごと交換しても再利用可能とされているが、使用者自身が新たな交換カートリッジと回転機構取付板との組立作業を行わなければならず、その点で使用者にとっては不便なものとなっている。なお、上述したような転写具の他にも、使用済の転写テープを保持する巻出用スプールと巻取用スプールのみを交換し、転写ヘッドは再使用するために交換せずに残しておくような構成も考えられるが、新たな転写テープを所定の経路どおりに巻出用スプール、転写ヘッド及び巻取用スプールの間に引き回す作業は使用者にとっては非常に複雑であるため、実用面からは交換作業を行いにくいものであるといえる。
【0005】
そこで本発明は、以上のような問題に鑑みて、共用可能な部品は破棄することなく繰り返して使用できるようにするとともに、使用者に交換時の手間を掛けさせない便利な転写具の提供を主たる目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の転写具は、転写対象物に転写される転写物とそれを収容する本体部とを有する交換カートリッジと、この交換カートリッジを挿抜可能に内蔵するケースと、交換カートリッジとケースとの係り合いを解除する操作部とを具備してなり、ケースを、ケース本体と、このケース本体に保持された状態で当該ケース本体との相対距離を変化し得る可動部材とを具備するものとして、可動部材に、交換カートリッジの一部と係り合って転写物を転写対象物へ送り出すための駆動部材を設け、ケース本体と可動部材との間に係脱可能な係合部を形成し、操作部に対する操作によって前記係合部におけるケース本体と可動部材との係り合いを解除して該可動部材をケース本体から離間させるとともに交換カートリッジと駆動部材との係り合いを解除して、交換カートリッジをケース本体から取り出し得るように構成していることを特徴とするものである。
【0007】
このような転写具であれば、使用済の転写物と新品の転写物とを交換するに際して、交換カートリッジを入れ替えるだけの作業で済み、しかも駆動部材はケース側に残ったままであるので再度使用できることになって無駄にならず、省資源化にも寄与することができ、さらには交換カートリッジの低価格化を実現することができる。また、交換カートリッジの入れ替え作業時には、駆動部材を備えた可動部材がケース本体から外れてしまわないので、使用者による交換作業の便宜性も極めて高いものとなる。
【0008】
特に、操作部材への操作によって自動的に可動部材を動作させ、交換カートリッジの交換をスムーズに行い得るようにするためには、ケース本体と可動部材との間に、可動部材をケース本体から離間させる方向へ力を付与する付勢部を設け、係合部においてケース本体と可動部材とが係り合った状態で付勢部が可動部材をケース本体から離間させる力を蓄勢し、操作部による係合部の係合解除によって付勢部における当該力が開放されるように構成することが望ましい。
【0009】
また、操作部に対する操作作業と交換カートリッジの交換作業とを一挙に行い得るようにするには、本体部に操作部を形成するとよい。この場合、使用者が片手で且つワンアクションで操作部の操作と交換カートリッジの抜き出しを行うことができるようにするためには、本体部において対向する位置に一対の操作部を形成することが好適である。
【0010】
一方、転写具の使用時には、交換カートリッジが不意にケースから抜け出さないようにするためには、駆動部材と交換カートリッジとが係り合った位置で本体部をケース本体に保持させるストッパ部を形成することが好ましく、操作部への操作によってストッパ部による本体部とケース本体との保持状態が解除されるようにするとよい。
【0011】
また、使用者の操作感を良好なものとしたり、操作箇所を示すためには、操作部に、使用者による操作を案内する操作ガイド部を形成することが好ましい。
【0012】
なお、転写物が相互に重合されたテープ本体及び剥離テープからなるものである場合には、本体部を、転写物を巻き付けて保持し且つ巻き出す巻出用スプールと、テープ本体から剥離した剥離テープを巻き取る巻取用スプールと、転写対象物に接触して転写テープと剥離テープとを分離させる転写ヘッドとを保持したものとすることが望ましい。このようにすることで、各スプールと転写ヘッドとの間に転写物を引き回すという使用者にとっては極めて面倒な作業を解消することができる。この場合、ケース側すなわち可動部材に残して再利用可能とする駆動部材として好ましいものには、巻出用スプールと係脱可能に係り合う巻出用ギアと、巻出用ギアと直接又は間接に噛合して巻取用スプールと係脱可能に係り合う巻取用ギアとを有するものが挙げられる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0014】
図1、図2及び図3に示すこの実施形態は、転写物たる修正テープTを内部に収容しそれを使用するための転写具Aである。なお、修正テープTは、テープ本体T1と剥離テープT2との2枚貼り合わせ構造を有しており、剥離テープT2を転写具A内に残してテープ本体T1のみが同じく転写具Aに保持された転写ヘッドKを通じて転写対象物たる紙面(図示省略)等に貼付される通常のものである。
【0015】
転写具Aは、修正テープTを内部に収容し得る交換カートリッジA1と、この交換カートリッジA1を出し入れ可能に内蔵するケースA2とを主体とする。すなわちこの転写具Aは、使用済の修正テープTを新品の修正テープTと交換を、新旧の交換カートリッジA1ごとケースA2に対する入れ替えにより行うことができるように構成されている。
【0016】
まず交換カートリッジA1は、図1〜図4に示すように、テープ本体T1及び剥離テープT2とからなる修正テープTと、この修正テープTを保持する巻出用スプールSP1及び巻取用スプールSP2と、テープ本体T1を紙面等に転写する際に当該紙面等と接触する転写ヘッドKと、これらを収容してなる本体部1とから構成される。
【0017】
巻出用スプールSP1は、例えば合成樹脂製の概略円筒状をなす部材であり、その外周壁の一部に相互に重合させたテープ本体T1及び剥離テープT2の一端部を固定して巻き付けたものである。また巻出用スプールSP1の内周壁には、所定間隔を空けて複数の突条SP1aをその周方向とは直交するように形成してある。一方、巻取用スプールSP2は、巻出用スプールSP1よりも小径な、例えば合成樹脂製の概略円筒状をなす部材であり、その外周壁の一部に剥離テープT2の他端部を固定して巻き付けたものである。また巻取用スプールSP2の内周壁にも、所定間隔を空けて複数の突条SP2aをその周方向とは直交するように形成してある。転写ヘッドKは、巻出用スプールSP1から引き出した修正テープTを通過させて、紙面等に接触する先端部においてテープ本体T1と剥離テープT2とを分離させ、剥離テープT2のみをの巻取用スプールSP2へ送るようにしたものである。
【0018】
そして、交換カートリッジA1の本体部1は、これら巻出用スプールSP1及び巻取用スプールSP2を回転可能に保持するとともに、転写ヘッドKを揺動可能に支持し、且つこの交換カートリッジ1をケースA2から抜き出す際に使用者が操作をするための操作部12xを形成したものである。すなわちこの本体部1は、巻出用スプールSP1、巻取用スプールSP2、及び転写ヘッドKを左右両側から挟み込む一対の側壁11、11と、操作部12xを設定した操作壁12とから構成してある。側壁11、11は、いずれも略同一の形状を有しており、前端部側に転写ヘッドKを保持し、後端部側に操作壁12を配置し、中央部後方寄りに巻出用スプールSP1を保持し、中央部前方寄りに巻取用スプールSP2を保持している。具体的に側壁11、11は、側面視概略卵形の板状をなしている。一方の側壁11の前端部に転写ヘッドKを回転可能に支持する支持軸11aを他方の側壁11に向けて突出させている。この支持軸11aには、転写ヘッドKの後端部側に形成した円筒部Kbを嵌め込んで、転写ヘッドKが側壁11の開口する前端間より前方へ突出する先端部Kaに掛かる紙面等からの当接圧を吸収するように回転可能としているが、その回転範囲を一定に規制するために、何れか一方の側壁11から内向きに突出させた規制片11bに転写ヘッドKの後端部に突出させて設けた舌片Kcを当接させるようにしている。また、両側壁11において巻出用スプールSP1及び巻取用スプールSP2を取り付けるべき位置には円形状をなす支持孔11cを一対ずつ形成しており、対向位置にある支持孔11c、11cに巻出用スプールSP1及び巻取用スプールSP2の各両側端部を嵌め込むことによって、これら巻出用スプールSP1及び巻取用スプールSP2が両側壁11間で回転するようにしている。なお、両側壁11、11は、前端部において1箇所、中央部において2箇所、後端部において2箇所の合計5箇所で凹凸係合により組み立てられているが、転写具Aの使用者自身がこれを分解する必要はない。また、両側壁11、11の前端部からに中央部に亘る領域における上縁間、及び下縁間は、それぞれ上壁13及び下壁14によって閉塞してある。
【0019】
操作壁12は、この交換カートリッジA1をケースA2に挿入した際に転写具A全体の後壁の主要部を構成するものであり、緩やかに湾曲する側壁11、11の後端部に沿って、側面視部分円弧状形状の湾曲板からなる。この操作壁12は中央部において、何れか一方の側壁11の後端部から一体に連続させてあり、その幅寸法は側壁11、11間距離に略対応する。そして、この側壁11との連続部分から上端部側及び下端部側に亘る領域を、先端部側を開放させた操作片12a、12aとしており、これら操作片12a、12a全体が、相互に相寄る方向又は相離れる方向へ弾性変形により若干撓むようにしている。さらに各操作片12a、12aにおいて略対向位置にある先端部を操作部12x、12xとしている。この操作部12x、12xには、使用者が触れた感覚でその存在を認識できるように、それぞれ操作ガイド部12b、12bを形成している。本実施形態ではこれら操作ガイド部12b、12bを、球面状をなして外側へ突出させたものとしている。さらに、各操作片12a、12aの操作部12x、12xよりも先端側には、突出片12c、12cを形成している。これら突出片12c、12cの外面側には、それぞれ小さく突出する第1ストッパ要素12d、12dを形成しており、内面側における突出片12c、12cの基端部には、それぞれ小さく突出する押圧部12e、12eを形成している。
【0020】
ケースA2は、図1〜図4に示すように、上述した交換カートリッジA1を出し入れ可能に内蔵し得るように筐体状をなすものであり、ケース本体2と可動部材3とから構成される。本実施形態において可動部材3は、ケース本体2に取り付けた状態を維持しつつそのケース本体2との相対距離を交換カートリッジA1の挿抜に応じて変化させ得る構成を有している。
【0021】
具体的にケース本体2は、交換カートリッジA1よりも一回り大きな筐体状をなし、後端部側に交換カートリッジA1の出し入れのための挿抜窓25を開口させ、先端部側に転写ヘッドKの先端部Kaを突出させ得る開口窓26を開口させている。すなわち、ケース本体2は、例えば左右に対をなす側面視概略卵形をなし合成樹脂製の第1外側壁21及び第2外側壁22と、これらの上縁間及び下縁間を繋ぐ下壁23及び上壁24とから構成されており、これら各壁21、22、23、24同士の間に、後端部側においては交換カートリッジA1の操作壁12に対応する大きさの挿抜窓25を形成し、前端部側においては交換カートリッジA1を内蔵した際に転写ヘッドKを前方へ突出し得る大きさの開口窓26を形成している。また、第2外側壁22には、可動部材3の形状に対応して概略卵形をなす開口部221を形成している。また、ケース本体2の下壁23及び上壁24には、内蔵した交換カートリッジA1をその使用位置で保持しておくために、前記第1ストッパ要素12d、12dと係り合う第2ストッパ要素27、27を形成している。本実施形態において第2ストッパ要素27、27は、第1ストッパ要素12d、12dを嵌め込むことができる小孔からなるものである。すなわち、これら第1ストッパ要素12d、12dと第2ストッパ要素27、27とは、交換カートリッジA1をケース本体2に係り合わせて保持させるストッパ部STを構成するものである。また、ケース本体2の前端部には、挿入した交換カートリッジA1の転写ヘッドKを保護するカバー29を所定範囲で回転可能に取り付けている。なお、本実施形態では、下壁23及び上壁24の中央部を境にして、このケース本体2を第1外側壁21側と第2外側壁22との2パーツに分割可能な構成としており、適宜箇所でそれらを相互に嵌め合わせることとしているが、使用者自身がそれらを分解する必要は特にない。またこのケース本体2を一体成形により形成しても構わない。
【0022】
可動部材3は、前記開口部221に対応する形状、すなわち概略卵形の板状部材であり、ケースA2に挿入した交換カートリッジA1の巻出用スプールSP1及び巻取用スプールSP2を転写具Aの使用時において回転させる駆動部を有している。本実施形態においてこの駆動部材とは、巻出用スプールSP1を回転させる巻出用ギアG1と、この巻出用ギアG1と噛み合って巻取用スプールSP2を回転させる巻取用ギアG2とから構成したものである。ここで、巻出用ギアG1は、その中央部において可動部材3の内面における後端部側に形成した巻出用ギア支持軸31に回転可能に取り付けてある。この巻出用ギア支持軸31の先端部側には、巻出用ギアG1と同時に回転して巻出用スプールSP1を回転駆動する概略円筒状をなす駆動軸G1aを取り付けている。この駆動軸G1aは、巻出用スプールSP1の内周側に嵌り込むものであり、その外周には、巻出用スプールSP1の内周面に形成した突条SP1aと係り合う複数の突条G1a1を所定間隔を空けて形成している。一方、巻取用ギアG2は、巻出用ギアG1において可動部材3の内面における前端部側に形成した巻取用ギア支持軸32に回転可能に取り付けてあり、巻出用ギアG1と巻取用ギアG2の各周縁部に形成された歯同士を噛合させている。この巻取用ギアG2は、巻取用スプールSP2を回転駆動する概略円筒状をなす駆動軸G2aを一体に有している。この駆動軸G2aも、巻取用スプールSP2の内周側に嵌り込むものであり、その外周には、巻取用スプールSP2の内周面に形成した突条SP2aと係り合う複数の突条G2a1を所定間隔を空けて形成している。
【0023】
さらに可動部材3をケース本体2から離れる方向に付勢する付勢部Xを、ケース本体2と可動部材3との間に形成している。この付勢部Xは、ケース本体2において、第1外側壁21の内面から下壁23及び上壁24の略中央部に形成した上下一対の筒状部28、28と、これら筒状部28、28内に収容したコイルバネCS、CSと、可動部材3の内面側から前記筒状部28、28内に挿入される一対の突起部33、33とから構成される。すなわち付勢部Xにおいては、縮められたコイルバネCS、CSが蓄勢する弾性付勢力によって突起部33、33がケース本体2から離れる方向に押し付けられている。なお、可動部材3がケース本体2から脱落するのを防止するために、筒状部28、28においてコイルバネCS、CSの伸縮方向にスリット28a、28aを形成し、可動部材3がケース本体2から離れる方向に移動した際にこのスリット28a、28aの上縁に当接する爪部33a、33aを突起部33、33に形成して、各爪部33a、33aを対応するスリット28a、28a内でスライド移動し得るようにしている。
【0024】
また、前記コイルバネCS、CSを圧縮して可動部材3をケース本体2に最も近接させた位置では、可動部材3の外側面が第2外側壁22の外側面と略面一となるが、その位置で可動部材3を留めておくために、ケース本体2と可動部材3との間に係脱可能な係合部Yを形成している。この係合部Yは、前記筒状部28、28よりも後端部側において、第2外側壁22の開口部221に面して形成した上下一対の係止爪222、222と、可動部材3において前記各係止爪222、222の対応位置にケース本体2側へ突出させた一対の被係止片34、34とから構成される。ここで各被係止片34、34には、前記係止爪222、222の下向面と対向する上向面を有する被係止爪34a、34aを形成してある。そして、可動部材3をケース本体2側へ押し込んだ位置で、係止爪222、222に被係止爪34a、34aが当接し係り合うことで、その位置に可動部材3を保持するようにしている。なお、その状態では、被係止爪34、34の下端部と下壁23及び上壁24の各内面との間に、交換カートリッジA1の操作壁12、12の各先端部に形成した突出片12c、12cが挿入されることになる。
【0025】
次に、この転写具Aにおける交換カートリッジA1の入れ替え方法について説明する。まず、図1、図3(a)、図5(a)に示すように、交換カートリッジA1がケースA2に挿入されており、付勢部XにおいてコイルバネCSが圧縮されており、係合部Yにおいて係止爪222、222に被係止爪34a、34aが係り合って可動部材3がケース本体2に近接し、さらにストッパ部STにおいて第1ストッパ要素12d、12dと第2ストッパ要素27、27とが係り合っている状態、すなわち転写具Aが使用可能な状態にあるとする。この状態で転写テープT(テープ本体T1)を使い切って交換の必要が生じた際には、図3(b)及び図5(b)に示すように、使用者が、交換カートリッジA1における操作部12x、12xにおける操作ガイド部12b、12bを2本の指で外側から押さえる。そうすると、操作片12a、12aが相寄る方向に弾性変形して撓むので、それに対応して第1ストッパ要素12d、12dが第2ストッパ要素27、27から抜け出してストッパ部STにおける係合状態が解除されると同時に、突出片12c、12cの押圧部12e、12eが対応する被係止片34、34を相寄る方向へ弾性変形させる。これにより、被係止片34、34の被係止爪34a、34aが係止爪222、222から外れ、係合部Yにおける係合状態が解除される。すると、圧縮により蓄積されていた力が開放されてコイルバネCS、CSが伸長し、筒状部28、28内で突起部33、33を押し上げて、可動部材3をケース本体2から離間させる。なお、可動部材3は、突起部33、33の爪部33a、33aがスリット28a、28aの上縁に当接した位置で停止する。それと同時に、巻出用ギアG1と共に設けられた駆動軸G1aと巻取用ギアG2の駆動軸G2aとがそれぞれ巻出用スプールSP1と巻取用スプールSP2から抜け出してそれらの係合状態が解除される。この状態において、図2及び図3(c)に示すように、使用者が操作部12x、12xにおける操作ガイド部12b、12bを2本の指で外側から押さえたまま交換カートリッジA1をケースA2の挿抜窓25を通じて引き出すことができるようになる。そして、新しい交換カートリッジA1を挿入する際には、挿抜窓25を通じてその交換カートリッジA1をケースA2内に挿入し、可動部材3をケース本体2側へ押し込めば、転写具Aを元の使用可能な状態に戻すことができる。
【0026】
このように、本実施形態の転写具Aは、操作部12x、12xに対する操作によって交換カートリッジA1をケースA2から抜き出し、新たな交換カートリッジA1と交換することができるものであるが、その際、ケースA2の可動部材3に転写物たる転写テープTを送り出すための機構部品である巻出用ギアG1、巻取用ギアG2、駆動軸G1a及び駆動軸G2aが可動部材3と共にケースA2に残ることになるので、これらを交換することなく消耗品である転写テープTの交換を行って、省資源化及び交換カートリッジA1の低価格化を図ることができる。また、交換カートリッジA1の挿抜時に、ケースA2を構成するケース本体2から離れるように移動した可動部材3がケース本体2に保持された状態を維持するように構成しているため、殆ど手間を掛けずに交換カートリッジA1の入れ替えを行うことができる。
【0027】
特に可動部材3は、付勢部XのコイルバネCSによってケース本体2から離れる方向に付勢されているため、操作部12x、12xへの操作を通じて自動的にケース本体2から離れるように動作し、それに伴って巻出用スプールSP1と巻取用スプールSP2とが自動的に巻出用ギアG1と巻取用ギアG2から開放されることとなり、交換カートリッジA1の入れ替えの作業性を飛躍的に向上することができる。
【0028】
特に操作部12x、12xは、交換カートリッジA1の本体部1に形成したものであり、しかも対向する位置に対をなして設けてあるので、使用者は片手で且つワンアクションで交換カートリッジA1をケースA2から取り出すことができ、非常に便利である。さらに操作部12x、12xには、操作ガイド部12b、12bを形成しているので、暗所での作業や目の不自由な使用者による作業も簡便に行うことができる。また、交換カートリッジA1とケースA2とが別体であるので、本体部1、特に操作部12x、12x等の色をケース本体2とは異なるようにすれば、商品としての転写具Aのカラーバリエーションを豊富なものとすることができる。
【0029】
なお、本発明は、上述した実施形態に限られるものではない。例えば、操作部をケース側に設けることや、付勢部として板バネやゴム等の弾性部材を適用するなど、各種の変更を行うことができる。また本発明は、転写物として修正テープのみならず、その他の粘着テープや粘着性を有しないテープ等のテープ類、固形のり又は接着剤等の転写対象物に転写される転写物一般に対して適用可能なものである。その他、各部の具体的構成についても同様に、上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0030】
【発明の効果】
以上に詳述したように、本発明の転写具によれば、操作部への操作によってケースと交換カートリッジとを分離し、その交換カートリッジを入れ替えるだけの作業で使用済の転写物と新品の転写物とを交換することができるだけでなく、転写物を転写対象物へ送り出す駆動部材をケース側に残しておくことができるので、それら駆動部材を再度使用することができることになって、交換カートリッジの低価格化を図り、ひいては無駄を省いて省資源化にも資することになる。また、交換カートリッジの入れ替え作業時には、駆動部材を備えた可動部材がケース本体から外れてしまわずケース本体に保持された状態が維持されるので、使用者自身により交換作業を極めて容易に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す斜視図。
【図2】同分解斜視図。
【図3】同側面図。
【図4】図3(a)においてIV−IV線で破断して示す概略断面図。
【図5】図3(a)において、V−V線で破断して示す概略断面図。
【符号の説明】
1…本体部
2…ケース本体
3・・・可動部材
12b・・・操作ガイド部
12x・・・操作部
A・・・転写具
A1・・・交換カートリッジ
A2・・・ケース
G1、G2・・・駆動部材(巻出用ギア、巻取用ギア)
K・・・転写ヘッド
SP1・・・巻出スプール
SP2・・・巻取スプール
ST・・・ストッパ部
T・・・転写物(修正テープ)
X・・・付勢部
Y・・・係合部
Claims (8)
- 転写対象物に転写される転写物と該転写物を収容する本体部とを有する交換カートリッジと、該交換カートリッジを挿抜可能に内蔵するケースと、前記交換カートリッジとケースとの係り合いを解除する操作部とを具備してなり、該ケースを、ケース本体と、このケース本体に保持された状態で該ケース本体との相対距離を変化し得る可動部材とを具備するものとして、該可動部材に、前記交換カートリッジの一部と係り合って転写物を転写対象物へ送り出すための駆動部材を設け、ケース本体と可動部材との間に係脱可能な係合部を形成し、前記操作部に対する操作によって前記係合部におけるケース本体と可動部材との係り合いを解除して該可動部材をケース本体から離間させるとともに交換カートリッジと駆動部材との係り合いを解除して、交換カートリッジをケース本体から取り出し得るように構成していることを特徴とする転写具。
- 前記ケース本体と可動部材との間に、可動部材をケース本体から離間させる方向へ力を付与する付勢部を設け、前記係合部においてケース本体と可動部材とが係り合った状態で前記付勢部が可動部材をケース本体から離間させる力を蓄勢し、前記操作部による係合部の係合解除によって付勢部における当該力が開放されるように構成している請求項1記載の転写具。
- 前記本体部に操作部を形成している請求項1又は2記載の転写具。
- 前記本体部において対向する位置に一対の前記操作部を形成している請求項3記載の転写具。
- 前記駆動部材と交換カートリッジとが係り合った位置で本体部をケース本体に保持させるストッパ部を形成し、前記操作部への操作によってストッパ部における本体部とケース本体との保持状態を解除するように構成している請求項1、2、3又は4記載の転写具。
- 前記操作部に、使用者による操作を案内する操作ガイド部を形成している請求項1、2、3、4又は5記載の転写具。
- 前記転写物が相互に重合されたテープ本体及び剥離テープからなるものであり、前記本体部が、当該転写物を巻き付けて保持し且つ巻き出す巻出用スプールと、テープ本体から剥離した剥離テープを巻き取る巻取用スプールと、転写対象物に接触して転写テープと剥離テープとを分離させる転写ヘッドとを保持している請求項1、2、3、4、5又は6記載の転写具。
- 前記駆動部材が、前記巻出用スプールと係脱可能に係り合う巻出用ギアと、該巻出用ギアと直接又は間接に噛合し前記巻取用スプールと係脱可能に係り合う巻取用ギアとを具備している請求項7記載の転写具。
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