JP4080070B2 - 床版の構築方法およびその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数、例えば3個以上の橋脚径間に配設させた、少なくとも2個の主桁からなる橋桁上にコンクリート製の床版を構築する方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
元来、複数橋脚径間を連結する橋桁上に構築されるコンクリート製の床版は、橋桁両側の主桁間に位置する中間床版と、橋桁の主桁外方に位置する側部床版とにより構成され、その構築方法は、橋桁の横桁上に移動自在に配設させた中間床版型枠および橋桁両側の主桁に沿って移動自在に配設させた足場上の側部床版型枠を介して、両型枠内に鉄筋等の補強材を配設させた後、コンクリート打設を行うのが一般的である。
【0003】
また、補強材は、既構築床版上、床版構築前の橋桁上、あるいは構築部の下方、から型枠内へ移動させていた。
【0004】
また、コンクリート打設時における側部床版型枠の支持は、移動機構とは別の建枠およびパイプ支柱によるものであったため、この建枠およびパイプ支柱は、主桁上に配設させたガントリーの側部に垂下させた足場上で予め組み立て、主桁および側部床版型枠と固着し、またガントリー上部よりターンバックル等の吊具にて側部床版型枠を吊り下げ支持し、コンクリート打設後、型枠脱型時に、この建枠、パイプ支柱、吊具を解体し、足場上に移載し、足場が接続されたガントリーを移動させることにより、次回床版構築個所へ移動させていた。
【0005】
また、中間床版型枠の下部に位置する横桁間を移動可能な作業足場は皆無であった。
【0006】
また、複数橋脚径間連続床版構築は、橋の長さ方向の両端から中央に向けて、あるいは橋の長さ方向の一端から他端に向けて、順次構築していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来は前記の通り、各型枠内への補強材の配設は、既構築床版上、橋桁上、あるいは構築部の下方、から型枠内へ移動させる必要があり、このため既構築床版の表面が汚損、あるいは損傷する等の問題があった。
【0008】
また、コンクリート打設時における側部床版型枠の支持において、建枠、パイプ支柱等により行っていたため、これら部材は、主桁上に配設させたガントリーの側部に垂下させた足場上で組み立て、解体、移動させる必要があり、作業性が良くなく、また装置が大型となるため、工事費用の高騰、風雨の影響による工期の遅延、等の要因となっていた。
【0009】
また、建枠、パイプ支柱上の型枠は固着機構を主桁上に形成する必要があったため、この固着機構は打設したコンクリート製床版を貫通し、あるいは床版表面に露出するので、補修作業が必要となるばかりか、主桁および床版の強度低下および外観を損なうことが問題となっていた。
【0010】
また、側部床版型枠の支持において、ガントリーに垂下させた足場を利用するため、側部床版構築時にこの足場をガントリーと共に別の個所へ移動させて作業することが不可能であり、作業性が良くないばかりか、工期が大幅に遅延することが問題となっていた。
【0011】
また、複数橋脚径間連続床版構築は、橋の長さ方向の両端から中央に向けて、あるいは橋の長さ方向の一端から他端に向けて、構築していたため、隣接する各橋脚中間部が、橋脚部より後に構築されるので、各橋脚間の橋桁がたわみ易く、強度低下の原因となっていた。
【0012】
本発明は、このような欠点に鑑み、安全で、効率良く、かつ高精度で床版を構築することができる方法およびその装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、センター型枠およびウイング型枠を介してコンクリート打設することにより床版を構築する方法において、橋桁両側の主桁または構築床版上に移動自在に配設されたガントリーに垂下させた足場に、ウイング型枠を昇降移動自在かつ着脱自在に配設させ、ガントリー移動により、ウイング型枠を橋の前後方向に移動自在とし、センター型枠およびウイング型枠内にコンクリートを打設する際、ウイング型枠の裏面に固着した伸縮自在の横梁と、横梁のウイング型枠の外側基端に軸支させた伸縮ジャッキと、からなる固定具の横梁の主桁側先端を主桁の上隅部に軸支させると共に、伸縮ジャッキの下端を主桁の下縁に着接させることにより、ウイング型枠を固定することを特徴とするもの、またはセンター型枠下部に、橋桁の横桁下方で、かつ両側主桁間に位置する作業足場を、センター型枠裏面の左右両側の前後に、それぞれ着脱自在かつ前後方向に所定間隔を隔てて配設した一対の懸架部材群を介して、吊設させてなり、センター型枠移動に伴う懸架部材の横桁近接時に、各対の懸架部材の横桁当接側を取外し、各対の他方の懸架部材により支持して移動させ、取外した側の懸架部材が横桁を通過した後、この懸架部材を再びセンター型枠に吊着させ、各対の懸架部材の他方の横桁当接側を取外し、横桁通過後、再びこの懸架部材をセンター型枠に吊着して作業足場を移動させることを特徴とするもの、または橋桁両側の主桁上に移動自在に配設されたガントリーに、床版構築時に使用する鉄筋等の補強材を移動させるための移動機構を、移動自在かつ昇降自在に配設させたことを特徴とするもの、またはガントリーを移動させるための橋桁両側の主桁上、あるいは構築床版上、に配設させるレールを、長尺レール材と、短尺レール材と、から構成し、長尺レール材の長さ方向の両端部下辺を外側に膨出させて台形状とし、短尺レール材の長さ方向の両端部上辺を外側に膨出させて逆台形状とし、長尺レール材を隣接させて配設させた後、各長尺レール材間に短尺レール材を嵌入させることにより、各レール材を連結させ、移動の際には短尺レール材を先に取外すことにより解体して移動させることを特徴とするもの、または複数橋脚径間連続床版構築を、各橋脚中間部から、橋脚部へ向けて順次行うことにより、各橋脚間の橋桁のたわみを抑制させることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係る床版構築装置は、橋脚12上部間に配設された橋桁14の幅方向の横桁16上を橋の前後方向に移動自在で、かつ昇降自在に配設されたセンター型枠18と、橋桁14の長さ方向両側の主桁20に沿って橋の前後方向に移動自在で、かつ昇降自在に配設された両ウイング型枠22,22とからなるものであり、図1〜図8に示すように、以下にその構成を詳述する。
【0015】
本例において、橋桁14は鋼製素材により成形され、隣接する2個の橋脚12(径)間または3個以上の橋脚12(径)間に配設させるものであり、また主桁20は橋桁14の長さ方向の両側に2個設させたものである。
【0016】
センター型枠18は、横桁16上に移動自在に敷設されたビーム24上に、昇降自在に設けられている。
【0017】
本例において、センター型枠18の移動は、ワイヤー26の一端を主桁20あるいは横桁16に止着させ、ワイヤー26の他端をビーム24に装着されたウインチ28に固着させ、ウインチ28を巻上げ、ビーム24を横桁16に対して摺動させることにより行う。
【0018】
センター型枠18の昇降手段は、ビーム24に設置された昇降ジャッキ30である。
【0019】
センター型枠18下部に、橋桁14の横桁16下方で、かつ両側主桁20間に位置する作業足場32が、センター型枠18の裏面の左右両側の前後4個所にそれぞれ着脱自在かつ前後方向に所定間隔を隔てて配設した一対の懸架部材34(34a,34b)群を介して、支持されている。
【0020】
ウイング型枠22が、橋桁14両側の主桁20または構築床版36上に移動自在に配設されたガントリー38に垂下させた足場40に、昇降移動手段42を介して昇降移動自在、かつ着脱自在に設けられている。
【0021】
ウイング型枠22の昇降移動手段42をさらに詳述すると、図1、図3に示すように、足場40の下部とウイング型枠22の幅方向の両端部間に着脱自在に装着された第1および第2伸縮ジャッキ44,46と、足場40の側部とウイング型枠22の幅方向の外側端部間に着脱自在に装着された第3伸縮ジャッキ48と、をそれぞれ個別に調整して床版構築位置から足場40間を移動自在とし、足場40上にウイング型枠22を位置させた後、ガントリー38を移動させることにより、ウイング型枠22を橋の前後方向に移動自在としてある。
【0022】
床版構築時にウイング型枠22を支持、固定するための固定具52が、図3に示してあり、その構造は、ウイング型枠22の裏面に固着した伸縮自在の横梁54と、横梁54のウイング型枠22の外側(図3において右側)基端に軸支させた伸縮ジャッキ56と、からなるものであり、横梁54の主桁20側(図3において左側)先端を主桁20の上隅部に軸支させると共に、伸縮ジャッキ56の下端を主桁20の下縁に着接させて三角形構造体を形成し、ウイング型枠22を三点支持するものである。
【0023】
ガントリー38に、床版構築時に使用する鉄筋等の補強材58を移動させるための移動機構60を、移動自在かつ昇降自在に配設させてある。
【0024】
本例において、移動機構60は電動トロリーおよび電動チェーンブロックである。
【0025】
また、ガントリー38を移動させるための橋桁14両側の主桁20または構築床版36上に配設させるレールは、長尺レール材62と、短尺レール材64と、から構成され、長尺レール材62の長さ方向の両端部下辺を外側に膨出させて台形状とし、短尺レール材64の長さ方向の両端部上辺を外側に膨出させて逆台形状とし、長尺レール材62を隣接させて配設させた後、各長尺レール材62間に短尺レール材64を嵌入させることにより、各レール材62,64を連結させる。
【0026】
また、レール移動の際には、長尺レール材62および短尺レール材64は共に台形状であるため、各レール材62,64の連結面が垂直平面ではなく、傾斜面となり、短尺レール64を先に取外すことにより容易に解体して移動させることが可能となる。
【0027】
なお、図中66はセンター型枠18を支持するための支持ジャッキ、68はガントリー38の駆動ローラー、70はセンター型枠18の位置調整機構、72はは作業足場32のセンター型枠18からの落下防止のために着脱自在に装着されたチェーン等の安全具、74はガントリー38に移動、昇降自在に懸架させたコンクリート打設表面をならすためのフィニッシャー、76は橋桁14とレールとの間に介入させたパッキン材、78はコンクリートを示す。
【0028】
本発明に係る床版構築装置を使用してコンクリート製床版を構築する方法を以下に詳述する。
【0029】
まず、センター型枠18およびウイング型枠22を橋桁14の床版構築位置(各橋脚12の径間(中間)部、図4の符号1)まで移動させる(作業工程1)。
【0030】
この際、センター型枠18はウインチ28により横桁16あるいは主桁20に止着させたワイヤー26を巻き上げることにより移動させ、ウイング型枠22はガントリー38の駆動ローラー38の駆動により移動させる。
【0031】
また、センター型枠18に懸架部材34を介して吊設した作業足場32は橋桁14を通過させる必要があるため、懸架部材34の横桁16近接時に、各対の懸架部材34の横桁当接(移動に支障がある)側34aを取外し、各対の他方の懸架部材34bにより四点支持して移動させ、取外した側の懸架部材34aが横桁16を通過した後、この懸架部材34aを再びセンター型枠18に吊着させ、各対の懸架部材34の他方の横桁当接側34bを取外し、移動させて横桁16通過後、再びこの懸架部材34bをセンター型枠18に吊着して作業足場32を移動させる(図5参照)。
【0032】
従って、作業足場32が常時センター型枠18下方に吊設させて形成されるため、作業効率を向上させることができる。
【0033】
また、各ウイング型枠22は、第1〜第3伸縮ジャッキ44,46,48からなる昇降移動手段42を介してそれぞれ位置調整することができ、構築床版の両端側の長さが相違する場合にも容易に調整することができる。
【0034】
次に、センター型枠18を昇降ジャッキ30を介して所定位置まで上昇させると共に、ウイング型枠22を昇降移動手段42を介して所定位置まで上昇させる(作業工程2:図1〜図3参照)。
【0035】
この際、既構築床版の端部と、センター型枠18およびウイング型枠22との端部とが重なり合うように、両型枠18,22を移動させ、センター型枠18は位置調整機構70により、ウイング型枠22は昇降移動手段42により、それぞれ位置調整する。
【0036】
次に、センター型枠18およびウイング型枠22内に、鉄筋等の補強材58を、ガントリー38に装着された移動機構60を介して配設する(作業工程3)。
【0037】
この際、補強材58は予め橋の両端の地上側から搬入し、橋桁14の主桁20上、または既構築床版上、に敷設されたレール(長尺レール材62および短尺レール材64)上を、ガントリー38を、駆動ローラー68を介して移動させることにより、移動機構60に補強材58を支持させ、所定位置まで移動させる。
【0038】
次に、センター型枠18を支持ジャッキ66を介して支持、固定すると共に、両ウイング型枠22を固定具52の横梁54の主桁側先端を主桁20の上隅部に軸支させると共に、伸縮ジャッキ56の下端を主桁20の下縁に着接させることにより、支持、固定する(作業工程4)。
【0039】
この際、両ウイング型枠22を支持、固定する固定具52は、横梁54および伸縮ジャッキ62がそれぞれ伸縮自在であるため、床版36のウイング側の長さに対応させて、横梁54および伸縮ジャッキ56の長さを調整することにより、容易に変更することができ、作業性が良い。
【0040】
また、ウイング型枠22の固定具52による支持固定時に、ウイング型枠22の昇降移動手段42をウイング型枠22から取外すことにより、ガントリー38を足場40と共に別の作業個所へ移動させることができ、作業性が良い。
【0041】
また、ウイング型枠22の支持、固定において、横梁54および伸縮ジャッキ56からなる固定具52は、主桁20に何ら固定機構を形成させる必要がなく、また打設したコンクリート製床版を貫通し、あるいは床版表面に露出することもないので、補修作業が皆無となり、主桁20および床版36の強度が低下することがなく、外観を損なうこともない。
【0042】
また、センター型枠18に懸架部材34を介して吊設した作業足場32は、各対の懸架部材34の横桁当接側34a,34bをそれぞれ取外し、吊着することにより、橋桁14の横桁16を通過させることができるため、センター型枠18下方に作業足場32を常時形成することができ、作業性の向上を図ることができる。
【0043】
次に、センター型枠18および両ウイング型枠22内にコンクリート78を打設する(作業工程5)。
【0044】
次に、センター型枠18および両ウイング型枠22内に打設したコンクリート表面をフィニッシャー74によりならす(作業工程6:図6および図7参照)。
【0045】
このフィニッシャー74の移動は、既構築床版上または橋桁14の主桁20上に配設させたレール(長尺レール材62および短尺レール材64)を利用することが望ましいが、ガントリー38の補強材58の移動機構60と同様の電動トロリーおよび電動チェーンブロックによるものでもよい。
【0046】
その後、このセンター型枠18および両ウイング型枠22を脱型させることにより、床版36が構築される。
【0047】
その後、センター型枠18および両ウイング型枠22を、次回床版構築位置(図4の符号2)へ移動させ、床版36を構築する。
【0048】
この際、ウイング型枠22を支持、固定するための固定具52は、横梁54の先端と主桁20の上隅部との軸支を解除し、伸縮ジャッキ56を縮短させることにより、横梁54および伸縮ジャッキ56はウイング型枠22に吊持された状態で、ウイング型枠22と共に移動可能となるため、従来行っていたウイング型枠の建枠、パイプ支柱、吊具等の固定具の組み立て、解体、移動、固定作業が皆無となり、作業性が良い。
【0049】
また、ガントリー38は、台形状の長尺レール材62と短尺レール材64とから構成されるレールを介して移動させるので、各レール材62,64の連結面が垂直平面ではなく、傾斜面となるため、ガントリー38移動に伴う各レール材62,64の分解、連結が容易となり、ガントリー38の移動レーンを容易に確保することができ、ガントリー38の移動を極めて容易に行うことができる(図8参照)。
【0050】
このように、床版構築を、各橋脚12径間(中間)部から、橋脚12部へ向けて順次行う(図4の符号1〜9の順序で床版を構築する)ことにより、両端を支持させた梁の中央部に重量物を載置させた後、梁の両端支持部に重量物を載置させた際に奏する梁のたわみを抑制するという作用を利用して、各橋脚12間の橋桁14のたわみを抑制させることができる。
【0051】
この作業を順次繰り返し行うことにより、橋桁14上にコンクリート製床版36を構築することができる。
【0052】
また、図9および図10に本発明の別の例が示してある。
【0053】
本例は、橋桁12両側の主桁20間の距離が長い橋桁14上、あるいは主桁20が3個以上配設された橋桁14上、に床版を構築するものであり、横桁16上、あるいは3個以上配設された主桁20により区画される各横桁16上に、センター型枠18を並設させた他は前記例と同様であるため、説明は省略する。
【0054】
なお、本例において、橋桁14は鋼製素材により成形したものであるが、コンクリート素材、その他の素材により成形することは自明のことである。
【0055】
また、センター型枠18の移動手段および昇降手段は、ビーム24、ワイヤー26、ウインチ28および昇降ジャッキ30によるものであるが、他の移動可能な移動機構および昇降可能な昇降機構であればよい。
【0056】
また、作業足場32を吊設する懸架部材34の個数、ウイング型枠22を支持、固定する固定具52の個数を、状況に応じて変更することは自由である。
【0057】
また、ガントリー38を昇降自在とし、高さ調整可能とすることは自明のことである。
【0058】
【発明の効果】
本発明に係る床版構築方法およびその装置によれば、ウイング型枠の裏面に固着した伸縮自在の横梁と、横梁のウイング型枠の外側基端に軸支させた伸縮ジャッキと、からなる固定具の横梁の主桁側先端を主桁の上隅部に軸支させると共に、伸縮ジャッキの下端を主桁の下縁に着接させることにより、ウイング型枠を支持、固定するため、支持、固定後、ウイング型枠をガントリーと分離させることができるので、ガントリーを別の作業個所へ移動させて作業することができ、作業性が極めて良い。
【0059】
また、床版構築後、ウイング型枠を固定具と共に、ガントリーの足場側へ移動させることにより、固定具はウイング型枠に吊持された状態で、ウイング型枠と共に移動可能となるので、従来行っていたウイング型枠の固定具である建枠、パイプ支柱、吊具等の組み立て、解体、移動、固定作業が皆無となり、作業性が向上する。
【0060】
また、ウイング型枠の支持、固定において、横梁および伸縮ジャッキからなる固定具は、コンクリート打設した床版に何ら固定機構を形成させることなく、主桁に支持、固定することができるため、主桁および床版の強度を低下させることがなく、また外観を損なうこともない。
【0061】
また、ウイング型枠を支持、固定する固定具は、横梁および伸縮ジャッキがそれぞれ伸縮自在であるため、床版のウイング側の長さに対応させて、横梁および伸縮ジャッキの長さを調整することにより、容易に変更することができ、作業性が良い。
【0062】
また、センター型枠下部に作業足場を、センター型枠裏面の左右両側の前後に、それぞれ着脱自在かつ前後方向に所定間隔を隔てて配設した一対の懸架部材群を介して吊設させることにより、懸架部材の横桁近接時に、各対の懸架部材の横桁当接側を取外し、各対の他方の懸架部材により支持して移動させ、取外した側の懸架部材が横桁を通過した後、この懸架部材を再びセンター型枠に吊着させ、各対の懸架部材の他方の横桁当接側を取外し、移動させて横桁通過後、再びこの懸架部材をセンター型枠に吊着して作業足場を移動させることにより、作業足場が常時センター型枠下方に形成されるため、作業効率を向上させることができる。
【0063】
また、橋桁両側の主桁または構築床版上に移動自在に配設されたガントリーに、床版構築時に使用する鉄筋等の補強材を移動させるための移動機構を、移動自在かつ昇降自在に配設させることにより、床版構築時に各型枠内に配設する補強材の移動を容易に行うことができる。
【0064】
また、ガントリーを移動させるための橋桁両側の主桁上または構築床版上に配設させるレールを、台形状の長尺レール材と、短尺レール材と、から構成することにより、各レール材の連結面が垂直平面ではなく、傾斜面となるため、ガントリー移動に伴う各レール材の分解、連結が容易となり、ガントリーの移動レーンを容易に確保することができ、ガントリー移動を極めて容易に行うことができる。
【0065】
また、複数橋脚径間連続床版構築を、各橋脚中間部から、橋脚部へ向けて順次行うことにより、両端を支持させた梁の中央部に重量物を載置させた後、梁の両端支持部に重量物を載置させた際に奏する梁のたわみを抑制するという作用を利用して、各橋脚間の橋桁のたわみを抑制させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る床版構築装置の正面図。
【図2】同、側面図。
【図3】ウイング型枠の支持、固定機構を示す要部拡大正面図。
【図4】複数橋脚径間連続床版構築順序を示す簡略正面図。
【図5】作業足場の移動手順を示す側面図。
【図6】フィニッシャーの作業手順を示す側面図。
【図7】同、拡大正面図。
【図8】レールの分解、移動手順を示す側面図。
【図9】本発明に係る別の床版構築装置の正面図。
【図10】同、側面図。
【符号の説明】
12 橋脚
14 橋桁
16 横桁
18 センター型枠
20 主桁
22 ウイング型枠
32 作業足場
34 懸架部材
36 床版
38 ガントリー
42 昇降移動手段
52 固定具
54 横梁
56 伸縮ジャッキ
58 補強材
60 移動機構
62 長尺レール材
64 短尺レール材
78 コンクリート

Claims (8)

  1. 橋脚(12)上部間に配設された橋桁(14)の幅方向の横桁(16)上を橋の前後方向に移動自在で、かつ昇降自在に配設されたセンター型枠(18)、および橋桁(14)の長さ方向両側の主桁(20)に沿って橋の前後方向に移動自在で、かつ昇降自在に配設された両ウイング型枠(22),(22)、を介してコンクリート打設することにより床版(36)を構築する方法において、
    橋桁(14)の両側の主桁(20)または構築床版(36)上に移動自在に配設されたガントリー(38)に垂下させた足場(40)に、ウイング型枠(22)を昇降移動自在かつ着脱自在に配設させ、ガントリー(38)移動により、ウイング型枠(22)を橋の前後方向に移動自在とし、
    センター型枠(18)およびウイング型枠(22)内にコンクリート(78)を打設する際、
    ウイング型枠(22)の裏面に固着した伸縮自在の横梁(54)と、横梁(54)のウイング型枠(22)の外側基端に軸支させた伸縮ジャッキ(56)と、からなる固定具(52)の横梁(54)の主桁側先端を主桁(20)の上隅部に軸支させると共に、伸縮ジャッキ(56)の下端を主桁(20)の下縁に着接させることにより、ウイング型枠(22)を固定し、
    センター型枠 (18) 下部に、橋桁 (14) の横桁 (16) 下方で、かつ両側主桁 (20) 間に位置する作業足場 (32) を、センター型枠 (18) 裏面の左右両側の前後に、それぞれ着脱自在かつ前後方向に所定間隔を隔てて配設した一対の懸架部材 (34) 群を介して、吊設させてなり、センター型枠 (18) 移動に伴う懸架部材 (34) の横桁 (16) 近接時に、各対の懸架部材 (34) の横桁当接側 (34a) を取外し、各対の他方の懸架部材 (34b) により支持して移動させ、取外した懸架部材 (34a) が横桁 (16) を通過した後、この懸架部材 (34a) を再びセンター型枠 (18) に吊着させ、各対の懸架部材 (34) の他方の横桁当接側 (34b) を取外し、横桁 (16) 通過後、再びこの懸架部材 (34b) をセンター型枠 (18) に吊着して作業足場 (32) を移動させることを特徴とする床版の構築方法。
  2. ガントリー (38) に、床版構築時に使用する鉄筋等の補強材 (58) を移動させるための移動機構 (60) を、移動自在かつ昇降自在に配設させたことを特徴とする請求項1記載の床版の構築方法。
  3. ガントリー (38) を移動させるための橋桁 (14) 両側の主桁 (20) または構築床版 (36) 上に配設させるレールを、長尺レール材 (62) と、短尺レール材 (64) と、から構成し、長尺レール材 (62) の長さ方向の両端部下辺を外側に膨出させて台形状とし、短尺レール材 (64) の長さ方向の両端部上辺を外側に膨出させて逆台形状とし、長尺レール材 (62) を隣接させて配設させた後、各長尺レール材 (62) 間に短尺レール材 (64) を嵌入させることにより、各レール材 (62) (64) を連結させ、移動の際には短尺レール材 (64) を先に取外すことにより解体して移動させることを特徴とする請求項2記載の床版の構築方法。
  4. 複数橋脚径間連続床版構築を、各橋脚 (12) 中間部から、橋脚 (12) 部へ向けて順次行うことにより、各橋脚 (12) 間の橋桁 (14) のたわみを抑制させることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の床版の構築方法。
  5. 橋脚 (12) 上部間に配設された橋桁 (14) の幅方向の横桁 (16) 上を橋の前後方向に移動自在で、かつ昇降自在に配設されたセンター型枠 (18) 、および橋桁 (14) の長さ方向両側の主桁 (20) に沿って橋の前後方向に移動自在で、かつ昇降自在に配設された両ウイング型枠 (22) (22) 、を介してコンクリート打設することにより床版 (36) を構築する装置において、
    橋桁 (14) 両側の主桁 (20) または構築床版 (36) 上に移動自在に配設されたガントリー (38) に垂下させた足場 (40) に、ウイング型枠 (22) を昇降移動手段 (42) を介して昇降移動自在かつ着脱自在に配設させ、ガントリー (38) 移動により、ウイング型枠 (22) を橋の前後方向に移動自在とし、
    センター型枠 (18) およびウイング型枠 (22) 内にコンクリート (78) を打設する際、
    ウイング型枠 (22) の裏面に固着した伸縮自在の横梁 (54) と、横梁 (54) のウイング型枠 (22) の外側基端に軸支させた伸縮ジャッキ (56) と、からなる固定具 (52) の横梁 (54) の主桁側先端を主桁 (20) の上隅部に軸支させると共に、伸縮ジャッキ (56) の下端を主桁 (20) の下縁に着接させることにより、ウイング型枠 (22) を固定し、
    センター型枠 (18) 下部に、橋桁 (14) の横桁 (16) 下方で、かつ両側主桁 (20) 間に位置する作業足場 (32) を、センター型枠 (18) 裏面の左右両側の前後に、それぞれ着脱自在かつ前後方向に所定間隔を隔てて配設した一対の懸架部材 (34) 群を介して、吊設させてなり、センター型枠 (18) 移動に伴う懸架部材 (34) の横桁 (16) 近接時に、各対の懸架部材 (34) の横桁当接側 (34a) を取外し、各対の他方の懸架部材 (34b) により支持して移動させ、取外した側の懸架部材 (34a) が横桁 (14) を通過した後、この懸架部材 (34a) を再びセンター型枠 (18) に吊着させ、各対の懸架部材 (34) の他方の横桁当接側 (34b) を取外し、横桁 (16) 通過後、再びこの懸架部材 (34b) をセンター型枠 (18) に吊着して作業足場 (32) を移動させることを特徴とする床版の構築装置
  6. ガントリー (38) に、床版構築時に使用する鉄筋等の補強材 (58) を移動させるための移動機構 (60) を、移動自在かつ昇降自在に配設させたことを特徴とする請求項5に記載の床版の構築装置。
  7. ガントリー (38) を移動させるための橋桁 (14) 両側の主桁 (20) または構築床版 (36) 上に配設させるレールを、長尺レール材 (62) と、短尺レール材 (64) と、から構成し、長尺レール材 (62) の長さ方向の両端部下辺を外側に膨出させて台形状とし、短尺レール材 (64) の長さ方向の両端部上辺を外側に膨出させて逆台形状とし、長尺レール材 (62) を隣接させて配設させた後、各長尺レール材 (62) 間に短尺レール材 (64) を嵌入させることにより、各レール材 (62) (64) を連結させ、移動の際には短尺レール材 (64) を先に取外すことにより解体して移動させることを特徴とする請求項6記載の床版の構築装置。
  8. 複数橋脚径間連続床版構築を、各橋脚 (12) 中間部から、橋脚 (12) 部へ向けて順次行うことにより、各橋脚 (12) 間の橋桁 (14) のたわみを抑制させることを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれか一項に記載の床版の構築装置
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