JP4078433B2 - マルチスピード自転車ギヤシステム - Google Patents

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Description

本発明は請求項1の前文に記載の種類のマルチスピード・ギヤシフト機構に関する。
自転車用マルチスピード・ギヤシフト機構、具体的には、マルチスピード・ギヤシフト機構ハブの形体をしたものは多くの実現形態のものが知られている。ディレーラと同じように、これらは複数の選択可能なギヤステップ、あるいはそれぞれのギヤ比を得るために使用されている。現時点では、この種のギヤで実現できるギヤステップは12段までであり、これは、原則として、少なくとも2つのプラネタリホイールギヤ(以下では、単にプラネタリギヤと呼ぶことにする)を直列に設けることによって達成されていた(DE4203509 A1、DE4342347 C1)。
種々のギヤステップをかみ合わせるためには、このようなギヤで通常行われていることは、少なくとも1つのサンホイールを相対回転しないように固定的にハブシャフトに選択的に接続することであり、ここで「相対回転しないように固定的に」接続するとは、サンホイールが、選択した一方の回転方向にだけはハブシャフトに固定的に接続されるのに対して、反対の回転方向では、フリーホイールデバイスのようにハブシャフト上で回転可能であることを意味する。歯とかみ合い、そのかみ合いから選択的に外すことができるセレクタラチェットはこの状態を得るために使用されている。
冒頭に引用した種類の公知マルチスピード・ギヤ(EP0383350B1、DE4142867 A1)では、歯構成はハブシャフトの外側ジャケットに設けられた半径方向に突出した歯から構成されているのに対し、セレクタラチェットはピボットレバーからなり、このピボットレバーは弾性的に付勢されていて、サンホイール上にピボット回転可能に装着されている。セレクタラチェットが歯構成とかみ合うのを防止するために、あるいはすでにかみ合っているセレクタラチェットをこのかみ合いから解放するために、ハブシャフト上に回転可能に取り付けられ、ロック用の舌片をもつセレクタスリーブが別に設けられている。このセレクタスリーブはハブシャフト上で回転可能で、ラチェットが歯と歯の間のギャップ内に落ち込むのを防止し、あるいはすでに落ち込んでいるセレクタラチェットが適当な傾斜面上を走行することによってかみ合いから解放されるようになっている。
このようなシフティングデバイスには、すべてのシフト可能要素がハブシャフトを取り巻くセレクタスリーブの実効範囲内に置かれていなければならないので、径が少なからず大きくなり、従って、ハブシャフトの重量も増加するという問題がある。さらに、セレクタスリーブは追加のセレクタデバイス、具体的には、軸方向に移動可能な制御スライドによって操作されるデバイスの使用を妨げているため(DE4203509 A1)、マルチスピードハブの設計が大になり、従って重量も重くならざる得ないか、あるいはスイッチ機構全体を小さくて、脆弱な寸法のコンポーネントで組み立てる必要があるため故障発生率が大になっている。
これに対して、本発明の目的は冒頭に引用した種類のマルチスピード・ギヤであって、セレクタデバイスがギヤの径を大幅に大きくすることなく、しかも十分な動作信頼性が保証されるように設計されたマルチスピード・ギヤを提供することである。
上記目的は、請求項1に記載されている本発明の特徴事項によって達成されている。
本発明のその他の有利な特徴は従属請求項に記載されている通りである。
以下では、添付図面に図示の実施例を例にして本発明を詳しく説明する。添付図面において、
図1は本発明によるマルチスピード・ギヤを示す縦断断面図である。
図2乃至図4はギヤハブのプラネタリギヤを図1中のII−II線乃至IV−IV線に沿って切断して示す拡大断面図である。
図5は図1に示すギヤの基本的スケッチ図である。
図6は図1に示すマルチスピード・ギヤのクラッチを示す拡大側面図である。
図7と図8は、それぞれ図6中のVII−VII線およびVIII−VIII線の断面図である。
図9はセレクタデバイスを備えた本発明によるハブシャフトを拡大し、別々に描いて示す断面図である。
図10はハブシャフトに装着されたサンホイールを示す、図9と同じ図である。
図11乃至図13は、それぞれセレクタラチェットが異なる3つの位置にあるときの、図10に示す本発明による構成を示す断面図である。
図14は図1に示す発明によるギヤのシャフトを上方から見た縮小図である。
図15は、図1に示すギヤのセレクタ・カムシャフトを上方から見た図である。
図16は図15に示すセレクタ・カムシャフトが挿入されている図14に示すハブシャフトの、図14と図15中の断面線A−A乃至F−Fの断面図である。
図17は図7に示すセレクタ・カムシャフトのカムと案内スロットの相対位置を示す概略展開図である。
図1を参照して説明すると、マルチスピード・ギヤハブとして特に設計されたマルチスピード・ギヤは中空に形成されたハブシャフト1を備え、その両端1aはトラニオン(trunnion)のように形成され、概略図で示されているフレーム要素2の同じように設計された出力端に置かれており、例えば、従来の急動締め付け手段、ナット、その他の方法で相対回転しないようにそこに固定的に取り付けられている。駆動側では、ハブシャフト1はローラベアリング3を備え、ローラベアリング3はクランプリング4によってそこに軸方向に取り付けられている。チェイン6などの駆動ピニオン5に固定的に接続されたアクチュエータ7は、ローラベアリング3を介してハブシャフト1に回転可能に取り付けられている。ハーブシャフト1はパワー・テークオフ側に半径方向のフランジ1bをもち、このフランジはクランプリング4からあらかじめ選択した距離だけ離れており、クランプリング4には、ハブシャフト1上に軸方向に絞り加工された固定リング9が軸方向に移動不能にねじ8で締め付けられ、相対回転しないように固定されている。ハブシェル12はベアリング10と11を介してアクチュエータ7と固定リング9に回転可能に取り付けられている。このケースでは、駆動ピニオン5、アクる。そのほかに、相対回転しないように固定的に固定リング9とフランジ1bに接続され、フレーム要素2の1つに接続されるサポート14を設けることが可能であり、このサポート14はアクチュエータ7によってギヤハブに導入されるトルクとハブシェル12を通して自転車のリヤホイール(後輪)に伝えられるトルクとの差を支えるために使用され、そこではリヤホイール(図示せず)は従来のようにスポークなどによってハブシェル12に接続されている。ギヤハブがブレーキ(図示せず)を備えていれば、このサポート14は制動モーメントを支持する働きもする。
ギヤシフト機構はハブシェル12に固定され、2つのプラネタリギヤ15、16を収めており、これらはハブシャフト1上に一方が他方の背後になるように配置され、好ましくは一部品で作られた共通のプラネタリキャリヤ17を備えている。第1のプラネタリギヤ15は駆動側でアクチュエータ7の近くに位置し、特に図2、3、5および6に示すように、少なくとも1つの第1のプラネタリホイール18をもつプラネタリキャリヤ・セクションを含み、第1のプラネタリホイール18は径が異なる少なくとも2つのステージ18a、18bをもち、ステージ18aは小径で、比較的大径の第1のサンホイール19とかみ合い、他方、ステージ18bは大径で、これに対応して径が小さくなった第2のサンホイール20とかみ合っている。第2のプラネタリギヤ16はアクチュエータ7から軸方向に更に離れた位置にあり、少なくとも1つの第2のプラネタリホイール21をもつプラネタリキャリヤ・セクションを含み、第2のプラネタリホイール21も径が異なる少なくとも2つのステージ21a、21bをもち、径が小さい方のステージ21aは比較的大径の第3のサンホイール22とかみ合い、径が大きい方のステージ21bは、これに対応して径が小さくなっている第4のサンホイール23とかみ合ってている。このケースでは、上述したプラネタリホイールとサンホイールは、プラネタリキャリヤと共に、通常通りにハブシャフト1の周りを回転可能であることはもちろんである。
最後に、プラネタリギヤ15、16は各々が第1または第の2リングギヤ24、25をもち、これらはハブシャフト1に対し同軸になっており、そこではリングギヤ24は第1のプラネタリホイール18のステージ18aとかみ合い、リングギヤ25は第2のプラネタリホイール21のステージ21aとかみ合っている。
ギヤシフト機構の別の目的はアクチュエータ7とハブシェル12の間で複数のギヤ比を提供し、選択できるようにすることであり、図2乃至図6に概略図で示すように、好ましくはクラッチの形体をした手段26、27、28および29を備え、これらの手段によってサンホイール19、20、22および23がハブシャフト1に選択的に接続できるようになっている。好ましくはクラッチの形体をした手段26乃至29は、例えば、フリーホイールラチェット・デバイスで実現され、通常のセレクタレバーなどによってギヤハブの外部から制御可能になっている。
自転車用を目的としたこのタイプのマルチスピード・ギヤハブは一般的にこの分野の精通者に公知であるので、これ以上詳しく説明することは省略する。反復を避けるために、ここでは、例えば、特許公報DE4142687A1およびDE4342347C1を引用することにするが、これらの開示内容は反復を避けるために引用によって本発明の開示内容の主題を構成するものである。
本発明の特徴によれば、プラネタリギヤ15はそのリングギヤ24で駆動されるが、この目的のためにリングギヤ24は相対回転しないようにかつ軸方向に移動しないように固定的にアクチュエータ7に接続されている。さらに、本発明の好ましい実施例によれば、両方のプラネタリギヤ15、16はその間に延びる想像上の左右対称面に対して左右逆に、ハブシャフト1に対して垂直方向に構築、配置され、そこでは、例えば、径が大きい方の2つのプラネタリホイール・ステージ18b、21bは近接して相互に向き合い(図1と図5)、他方、径が小さい方の2つのプラネタリホイール・ステージ18a、21aは想像上の左右対称面から離れた位置に置かれている。このケースでは、ステージ18b、21bは好ましくは同径で、歯数が同じであり、このことはステージ18a、21aの径と歯数についても同様である。この左右逆の設計にすると、製造費と保管費が大幅に削減されることになる。同じように、サンホイール20、23または19、22のそれぞれおよびリングギヤ24、25を同一のペアで実現することが可能になる。従って、コンポーネント21、22、23および25はコンポーネント18、19、20および24に同一に対応しているので、4つの異なるコンポーネント18、19、20および24に取り付ける歯の数は5つだけにしなければならない。
上述したギヤシフト機構が7速ギヤとしてのみ使用される場合は、プラネタリギヤ16の第2のリングギヤ25はパワー・テークオフ用に使用されるが、このケースでは、図1、5および6とは異なり、ハブシェル12に直接にかつ固定的に接続することが可能である。このケースにおいて、ハブシェル12用にフリーホイールデバイスが望ましければ、リングギヤ25は、例えば、フリーホイールラチェットをもつラチェットホイールキャリヤに接続することが可能であり、フリーホイールラチェットはハブシェル12の適当な歯と一緒に働いてトルク伝達を一方向だけに行うようにすることができる。
上記のような変形例では、4つのクラッチ26乃至29は初期に異なるギヤを得るために使用されている。ここでは、アクチュエータ7は第1のリングギヤ24に固定的に接続され、第2のリングギヤ25はハブシェル12に固定的に接続されているので、第1および第3のサンホイール19、23は、例えば、クラッチ26と28を介してハブシャフト1(図5)に接続され、他方、サンホイール20、22は自由回転可能になっている。このために、第1のプラネタリギヤ15はプラネタリキャリヤ17の速度(以下、簡単にrpmと呼ぶ)を決定し、プラネタリキャリヤ17の方はプラネタリホイール21を駆動している。後者は固定されている第3のサンホイール23上を転動し、この転動によって第2のリングギヤ25のrpmが決定され、従ってハブシェル12のrpmが決定される。別の総ギヤ比はクラッチ27、29がかみ合い、クラッチ26、28がかみ合いから外れることによって得られるので、そのときハブシャフト1に接続されているサンホイール20、22は総ギヤ比を決定することになる。さらに別のギヤ比はサンホイール19、22または20、23のそれぞれがハブシャフト1に接続されることによって得ることができる。しかし、2つのプラネタリギヤ15、16が左右逆の設計では、それぞれ得られる総ギヤ比は1:1、つまり、ダイレクトギヤステップが得られることになる。
本発明のさらに別の具体的な基本的特徴によれば、シフティング・デバイスは共通のプラネタリキャリヤ17の使用にもかかわらずギヤステップ数を増加するための、さらに2つのクラッチ31および32を備え(図5)、そのうちクラッチ31は第1のリングギヤ24を第1のサンホイール19と選択的に接続するために使用され、第2のリングギヤ25の方は第2のクラッチ32によって第4のサンホイール22と選択的に結合可能になっている。これによって、第1のクラッチ31が接続されると、第1のプラネタリギヤ15は阻止され、第2のクラッチ32が接続されると、第2のプラネタリギヤ16は阻止される。つまり、プラネタリキャリヤ17はクラッチ31が接続されるとアクチュエータ7のrpmで常に回転し、クラッチ32が接続されると、第2のリングギヤ25は共通のプラネタリキャリヤ17のrpmで常に回転する。好ましくは、2つのクラッチ31、32は上述のクラッチ26乃至29と同じ設計になっている。以下では、代替実施例について詳しく説明する。
プラネタリギヤ15、16を左右逆の構造にすると、以下に説明するように、上述した2つのギヤステップに加えてクラッチ31、32によって別のギヤステップを設定することが可能である。クラッチ31がかみ合い、クラッチ32がかみ合いから外れると、サンホイール23またはサンホイール22をクラッチ28、29によって選択的にハブシャフト1に接続し、それぞれ他方のサンホイールを解放することができ、その結果、第1のプラネタリギヤ15のギヤ比が1:1であるので、プラネタリキャリヤ17とハブシェル12の間の第2のプラネタリギヤ16によって決定される2つのギヤ比が得られる。しかし、クラッチ32がかみ合い、クラッチ31がかみ合いから外れると(図6)、第2のプラネタリギヤ16のギヤ比は1:1に固定され、アクチュエータ7とプラネタリキャリヤ17の間の第1のプラネタリギヤ15によって決定されるギヤ比は、サンホイール19、20の一方がクラッチ26、27によってハブシャフト1と選択的に接続されるので調節可能である。最後に、両方のクラッチ31、32をかみ合わせると、アクチェータ7とハブシェル12の間のギヤ比を1:1にすることも可能である。従って、上述したマルチスピード・ハブは7速ギヤハブである。
特に2つのクラッチ31、32の特徴は、これらのクラッチによってサンホイール19、22が関連するリングギヤ24または25に加えてアクチュエータ7あるいはハブシェル12に接続され、これらに代わって接続されるのではない点にある。従って、クラッチ31、32を作用させると、アクチュエータ7から得られる、あるいはハブシェル12に加えられる駆動力またはパワー・テークオフ力の一部だけが常にシフトされ、このシフティングはそれぞれのプラネタリギヤを阻止すること、またはその阻止を打ち消すことだけを目的としている。上述したギヤシフト機構は特殊な構造をしているので、例えば、総力のほぼ50%だけをシフトさせることを達成することが可能である。これとは対照的に、従来技術によれば、原則として駆動力およびパワー・テークオフ力の100%がリングギヤおよび関連するプラネタリキャリヤの間であるいはその逆の間でシフトされ、このようにして別の力伝達が得られるようにしている。従って、本発明によるギヤシフト機構には、大幅に減少した力をクラッチおよびシフト要素に加えるだけでよく、従って、その設計を小型化、軽量化することが可能であり、あるいはより大きな駆動力またはパワー・テークオフ力を同一クラッチ力で伝達できるという利点がある。これは、荷重状態でシフトするときクラッチ31、32を動作するために加える必要のある力にもプラスの効果をもたらしている。
上述した7速ギヤシフト機構は単純なアドオンセット(add-on set)によって14速ギヤシフト機構に変換することが可能である。図1および図5に示すように、第5のサンホイール36をもつ第3のプラネタリギヤ35、少なくとも第3のプラネタリホイール38をもつ第2のプラネタリキャリヤ37、および第2のリングギヤ39はこの目的のために設けられている。プラネタリホイール38は異なる径の2つのステージ38a、38bをもっている(図4および図5)。径が小さい方のステージ38aは第5のサンホイール36とかみ合い、径が大きい方のステージ38bは第2のリングギヤ39とかみ合い、第2のリングギヤ39は、さらに、ハブシャフト1上に支えられたフリーホイールデバイス40(図5)によって逆回転しないように固定されている。さらに、第5のサンホイール36は第2のリングギヤ25に固定的に接続されており、例えば、第2のリングギヤと一体に一部品で作られている(図1)。最後に、この例では、第3のプラネタリキャリヤ37はハブシェル12に固定的に接続され、他方、第5のサンホイール36をもつ第2のリングギヤ25は、フリーホイールデバイスをもつ別のクラッチ41によって第3のリングギヤ39に選択的に一体に接続することも、それから切り離すことも可能になっている。図5に示すクラッチ41がかみ合うと、第3のプラネタリキャリヤ37は第2のリングギヤ25のrpmで回転する。つまり、第3のプラネタリギヤ35はギヤ比1:1で阻止されるので、不作用になり、上述したギヤステップが実現される。しかし、クラッチ41が切り離されると、第2のリングギヤ25のパワー・テークオフrpmは、リングギヤ39がフリーホイールデバイス40を介してハブシャフト1上に支持され、相対回転しないように固定されているので、第3のプラネタリキャリヤ37上の第5のサンホイール36を介して伝達され、従って、サンホイール36によって駆動されるプラネタリホイール38はプラネタリキャリヤ37を一緒に伴っていく。この場合、第3のプラネタリギヤ35は、例えば、ギヤ比が2:1より小さい減速ギヤの働きをするので、上述した7ギヤステップはダイレクトギヤ比1:1でまたは下流側に接続された減速ギヤで選択的に効力をもたせることができる。さらに、クラッチ41に関しては、クラッチ31、32に関連して上述した利点が得られる結果、常に、第2のリングギヤ25によって伝達される駆動力の一部をシフトするだけで十分である。
上述したギヤシフト機構は、例えば、表1に示す歯数で動作する。
Figure 0004078433
上述した歯の数の結果として、第1のプラネタリギヤ15はアクチュエータ7とプラネタリキャリヤ17の間のギヤ比が、クラッチ26がかみ合っているときはほぼ1.467:1で、クラッチ27がかみ合っているときはほぼ1.292:1で動作する。しかし、プラネタリキャリヤ17と第2のリングギヤ25の間のギヤ比は、クラッチ28がかみ合っているときはほぼ1:1.292に、クラッチ29がかみ合っているときは1:1.467に逆転される。このために、プラネタリギヤ15は常に減速ギヤとして動作するが、プラネタリギヤ16は常にステップアップギヤとして動作する。最後に、この実施例におけるアドオンセットのギヤ比はほぼ2.448:1であるので、クラッチ41がかみ合いから外れたときは全体的に減速が起こり、クラッチ41がかみ合ったときは1:1になる。
上述した構成によれば、表1に示す歯の数によると、表2に示すギヤステップを実現することができる。この場合、種々クラッチの下の”x”の文字はどのクラッチがそれぞれのギヤステップでかみ合い状態にあるかを示し、”x”の文字がない個所はそれぞれのクラッチがかみ合いから外れていることを示している。上記の説明と同じように、「ギヤ比」とは駆動rpmとパワー・テークオフrpmとの比率のことである。
Figure 0004078433
上記から明らかなように、あるギヤステップの比とそれぞれ高速のギヤステップの比との関係をギヤジャンプと呼ぶとすると、ほぼ13.5%と13.8%の間で比較的一定のステップジャンプが得られ、表中の任意のギヤについて示されているギヤジャンプはそのギヤからそれぞれ次のギヤへ移ることを示している。
さらに、上述したギヤシフト機構によると、総ギヤ比、つまり、最大ギヤ比と最小ギヤ比との関係を変更することが可能である。この実施例では、総ギヤ比はほぼ526%であるので、比率関係は非常に幅広い範囲にわたっている。
現時点で最良と考えられる上述したギヤ機構の別の基本的利点は、プラネタリホイールの異なるステージの歯の数を20、24、26および32で比較的大きくできることである。このようにすると、プラネタリホイール18、21および38を図1乃至図4に示すようにロールベアリング、具体的にはニードルローラベアリングによってプラネタリキャリヤ17、37に回転可能に装着させることが可能であり、この場合、各ローラベアリングは2つのディスク形状のプラネタリキャリヤ要素の間を案内されるベアリングケージ42と、ケージ内に配置された複数のベアリングニードル43とから構成され、ベアリングニードルの中心軸はプラネタリホイール18、21および38の回転軸に対して平行に設けられている。このようにすると、摩擦損失を小さく保つことが可能であり、このことは総効率性の面で利点となっている。最後に、それぞれがかみ合うサンホイールとプラネタリホイールの歯の数の差が比較的小さいことも、効率性の面で利点となっている。
現時点で最良と考えられるクラッチ31の好ましい実施例は、図1および図6乃至図8に示されている。この実施例によれば、サンホイール19はアクチュエータ7に面する側に歯状の構成部分46を備えており、この歯状の構成部分46は結合リング47に向き合うように配置され、結合リング47はハブシャフト1に対して同軸に配置され、サンホイール19に面する側に対応する歯状の構成部分48をもち、この歯状の構成部分48は歯状の構成部分46にはめ込まれている。結合リング47は圧縮スプリング49によって付勢されており、圧縮スプリング49はハブシャフト1に対して同軸で、ヘリカルスプリングとして実現されている。圧縮スプリング49の一端はアクチュエータ(図1)上に支持され、他端は結合リング47上に支持され、結合リングをサンホイール19側の方向に押し付けている。例えば、少なくとも1つの制御スライド50は結合過程を制御するために設けられ、これは矢印wの方向に移動可能にハブシャフト1の軸に平行な案内スリット内に収められ、戻り止め歯51を備え、この戻り止め歯によって制御スライド50は、例えば、歯状の構成部分48をもつ結合リング47の前面を押し付けるように置かれている。さらに、制御スライド50は半径方向に内側に突出したセレクタ要素をもち、これは、例えば、セレクタピン52の形体になっており、以下で詳しく説明するように制御スライド50を作用するために使用される。この場合、構成は制御スライド50が図1に示す位置にあるとき、結合リング47は圧縮スプリング49の力に抗してサンホイール19から軸方向に離れた位置に保たれ、2つの歯状の構成部分46、48がかみ合わないようになっている。しかし、制御スライド50がハブシャフト1内でさらに前方に押し付けられると、つまり、図1と図7中の左側に移動すると、圧縮スプリング49は2つの歯状の構成部分46、48がかみ合うまで結合リング47をサンホイール19側の方向に前方に徐々に押し付けていく。この場合、歯状の構成部分46、48の傾斜縁は回転方向に中心合わせされ、これらの歯がかみ合ったとき、サンホイール19が結合リング47を介してアクチュエータ7によって駆動方向に回転できるようになっている。しかし、アクチュエータ7が反対方向に回転したときは、歯状の構成部分46、48は、結合リング47が圧縮スプリング49のために軸方向に押されるように置かれているので、フリーホイールデバイスのように相互に対してスライド可能になっている。このフリーホイール作用は、サンホイール19がアクチュエータ7よりも高速に回転し、その過程でアクチュエータを通過したときにも発生する。結合を切り離すときは、制御スライド50を再び元に戻るように引っ張るだけでよく、そうすると、制御スライド50は図1および図6乃至図8に示す位置を再び占めることになる。
結合リング47を載置することは、接続チューブ55(図1)によって行うと好都合である。この接続チューブ55はハブシャフト1と同軸に設けられ、アクチュエータ7に固定的に接続され、そこには第1のリングギヤ24の前面56も固定されている。その内面側には、接続チューブ55はキー溝をもち、これは軸方向に並列に設けられ、舌片57(図1、7、8)をインターロック方式で受け入れるようになっており、舌片57は結合リング47の外面に取り付けられている。このようにすると、結合リング47はばち形(ダブテール)接続のように軸方向に移動することができるが、接続チューブ55にも載置されているので、その結果、すべての回転運動が、アクチュエータ7によって接続チューブ55にほとんど遊びがなく加えられることになる。
結合リング47が軸方向に均等に移動し、その過程で傾かないようにするために、制御スライド50に対応し、その制御スライド50と同じように制御される第2の制御スライド58(図7)が、好ましくは、ハブシャフト1の円周方向に180度だけ片寄った個所に設けられており、この第2の制御スライド58は、例えばセレクタピン59として現されているセレクタ要素を備えている。
クラッチ41(図1および5)は図6乃至図8に示すクラッチ31と同じ構造になっている。この場合、リングギヤ39は前面に歯62をもつハブ61(図1)を備え、このハブは図6乃至図8の結合リング47に対応する結合リング63に向き合う位置に置かれ、図4にも示すように、対応する歯状の構成部分64を備え、圧縮スプリング65の作用を受けている。このケースでは、結合リング63はばち形(ドブテール)コネクタ63a(図4)によって第5のサンホイール36内で軸方向に移動可能になっているが、ホイールに対して相対回転しないように固定載置されている。結合リング63を軸方向に移動するために、一方では圧縮スプリング65が使用され、他方では、図6乃至図8に示す制御スライド50、58に対応する少なくとも1つの制御スライド66と制御ロッド54に対応する制御ロッド(図示せず)が使用されている。従って、かみ合い状態にあるとき、サンホイール36は駆動方向にリングギヤ39を一緒に伴っていき、サンホイール36の逆回転運動とリングギヤ39の通過運動は、図6乃至図8を参照して上述したフリーホイール作用に基づいて可能になる。しかし、結合リング63がリングギヤ39から切り離されると、リングギヤ39は上述したようにプラネタリキャリヤ37を駆動し、リングギヤ39はフリーホイールデバイス40(図5)を介してハブシャフト1に支持されることになる。この場合、フリーホイールデバイス40は、例えば、図6乃至図8に類似した結合リング67として表わされており、結合リング67は、軸方向に移動可能に取り付けリング9に取り付けられているが、この取り付けリングに対して相対回転しないように固定されていて、リングに支持されている少なくとも一つの圧縮スプリング68によってハブ61の方向に付勢されている。ハブ61と結合リング67が相互に向き合う前面は図6乃至図8に示す相互に作用する歯状の構成部分69をもち、そこでは歯の設計は上述したフリーホイール作用が得られるか、あるいはリングギヤ39の逆回転が防止されるように選択されている。
最後に、クラッチ32(図5)は図6乃至図8と同じ設計にすることも可能である。しかし、これとは別に、図1に示す結合リング70を設けることも可能であり、この場合、その一方の前面は結合リング63から離れて面する側の圧縮スプリング65の端に設けられているが、その他方の前面はサンホイール22に面し、さもなければ、結合リング63と同じように第5のサンホイール36内に移動可能に載置されているが、相対回転しないように固定されている。サンホイール22と結合リング70が相互に面する前面は歯状の構成部分71をもち、サンホイール22またはリングギヤ25が結合リング70、従ってサンホイール36も一緒に駆動方向に伴っていくことができるようになっている。このことが常に必要になるのは、サンホイール22がリングギヤ25または第5のサンホイール36よりも高速に回転しようとするときである。つまり、2つのクラッチ28、29のどちらもがかみ合っていないときは、結合リング70用に別の制御スライドを設ける必要がない。サンホイール22がサンホイール36よりも高速に回転しようとすると、サンホイール22は、圧縮スプリング65の作用と結合リング70のためにサンホイール36を一緒に自動的に伴っていく。しかし、サンホイール22が低速回転するか、あるいはまったく回転しない場合は、サンホイール自身またはサンホイール23がハブシャフト1に結合されているので、なんども説明したフリーホイール作用が発生する。
現時点で本件出願人が最良と考えているクラッチ26乃至29の実施例は、クラッチ26と27について図2と図3に概略図で示されている。この実施例によれば、ハブシャフト1は連続中空シャフトとして設計され、セレクタラチェット74は中空ハブシャフト1のシェルにピボット回転可能に装着され、ハブシャフト1に平行に突出しているピボットピン75を中心に回転可能になっている。セレクタラチェット74は2つのアームレバーから構成され、ハブシャフト1に突入しているレバーアーム74aは、この例では、セレクタ・カムシャフト76として設計されている作用要素と一緒に作用し、このセレクタ・カムシャフト76はハブシャフト1に回転可能に取り付けられ、その円周方向に少なくとも1つのカム76aまたはカムくぼみ76bをもっている。さらに、サンホイール19または20はその内周に歯状の構成部分77を備え、セレクタラチェット74のレバーアーム74bが図2に示すように歯内に落ち込むようになっている。このケースでは、その構成は、レバーアーム74aがセレクタ・カムシャフト76のカム76a上を走行すると、セレクタラチェット74がピボット回転し、歯状の構成部分77内にスナップインしていたレバーアーム74b(図3)がピボット回転して歯状の構成部分から外れ、他方、レバーアーム74aがカムくぼみ76b(図2)に入り込むと、レバーアーム74bがスプリング(図示せず)によって再びサンホイールの歯状の構成部分77とかみ合い、従ってサンホイール19または20が図2に例示するように矢印vで示すプラネタリキャリヤ17の駆動方向とは反対に停止されるような構成になっている。サンホイール19、20は反対方向に自由回転可能(フリーホイール)である。図1から理解されるように、制御スライド50、58、66が存在するにもかかわらず、セレクタ・カムシャフト76自体が中空シャフトとして設計され、急動締め付け手段78が、図1に例示するように、そのシャフトに通されている場合であっても、セレクタ・カムシャフト76を収容するだけの十分なスペースがハブシャフト1の内部に残されている。
図9乃至図13は、図2および図3にも示されているセレクタラチェット74の好ましい実施例とその取り付け状態を示している。ここでは、図9と図10はそれぞれハブシャフト1の短セクション1cを示している。このセクション1cは円筒形の中空体として実現されており、基本的に中空室80を取り囲む円筒外壁81からなっている。ハブシェル12(図1)の幾何学的中心軸82に直交するように設けられ、外壁81を通り抜ける案内スリットまたは開口83と、開口の両側に設けられ、中心軸82に平行に延びていて、ほぼ半円筒断面になっているが、その底部にスリットを設けることも可能である2つの支承溝84a、84bとが、その外壁81に切り込まれている。セレクタラチェット74は2つのピン要素75a、75bを備え(図9)、これらのピン要素はラチェットの側面に形成され、図2と図3に示すように支承ピン75を構成している。図10に示すように、セレクタラチェット74が案内スリット83内に入り込んでいれば、その支承座面が少なくとも円筒形に設計されているピン要素75a、75bは、支承溝84aと84b内にぴったりと収まるので、セレクタラチェット74全体が外壁81にピボット回転可能に置かれることになる。
特に図10に示すように、例えば、図1に示すサンホイール19は概略図で示され、ほぼ円形の形状になっているが、これはセクション1c上にほとんど遊びなしで回転可能に設置されている。その内側面に、サンホイール19は円周状の歯状の構成部分77をもち、組み立てた状態ではセレクタラチェット74と外壁81を取り巻き、セレクタラチェット74がハブシャフト1から落下しないように固定されている。この場合、セレクタラチェット74の背面85は、好ましくは、外壁81の外周面と同一平面で終わっているので、ほぼ遊びのない状態で旋回可能に支承されることになる。
上述した取り付け方法の特別な利点は、外壁81の厚さおよびセレクタラチェット74の高さとほぼ等しい径をもつ支承ピン要素75a、75bを設計できることである。このベアリングは、穴に置かれたピボットが使用されている従来のベアリングに比べて非常に小さく作ることができ、そのために、このことは、中心軸82(図1)の近くに位置する外壁81のエリアのスペースが限られている点で非常に有利であり、座面圧力を小さくすることができる。
図11乃至図13はサンホイール19とその関連するセレクタラチェット74の、図2および図3と類似のセクションを示す図である。セレクタ・カムシャフト76の相対的回転位置の関係で、レバーアーム74aは案内スリット83内をカムくぼみ76bまで到達しているために、レバーアーム74bは、図9に示すように、外壁81とピン要素75bの間に支持されているトーションスプリング86の作用によってサンホイール19の歯状の構成部分77のギャップに入り込んでいる。このケースでは、例えば、トーションスプリング86の端部86aまたは86bはセクション1cまたはセレクタラチェット74の関連する穴に支持されている。これによって、サンホイール19は図11乃至図13に示す矢印とは反対の回転方向にハブシャフト1またはセクション1cに固定的に接続され、フリーホイール作用によって図示の矢印方向に回転することが可能になっている。
セレクタ・カムシャフト76が矢印の方向に回転している過程で、レバーアーム74aはカム76a上をさらに走行するので、レバーアーム74bは最終的にスプリング86(図13)の力に抗してピボット回転して歯状の構成部分77から外れ、サンホイール19は両方向に自由に回転することが可能になる。これによって、図11乃至図13に示すように、セレクタ・カムシャフト76を一方または他方の方向に回転することで、サンホイール19を選択的に歯状の構成部分77に接触させたり、サンホイール19をそのかみ合いから外したりすることが可能になる。
図11乃至図13に詳しく示すように、歯状の構成部分77とレバーアーム74a、74bの寸法は、セレクタラチェット74のピン要素75a、75bがカム76a(図11)上を走行する時でも、上方が開いている支承溝84a、84b内に確実に留まっているように相互に合致させることが可能である。このようにすると、歯状の構成部分77の歯先端が、例えば、レバーアーム74a、74bに対して上方からピボット軸の両サイドに支えられるためマルチポイントでの支承が得られるからである。これにより、セレクタラチェット74が不必要にかみ合い位置に入り込むことが確実に防止される。
対応するセレクタラチェット機構は、好ましくは、図1乃至図5に示す残りのサンホイール20、22、23と関連づけられており、その目的のために、ハブシャフト1は少なくとも各サンホイールのエリアにおいてセクション1cに対応する中空体セクションをもっている。ここでは、セクション1cはサンホイールが占めているエリア全体にわたって軸方向に適当に延びているので、対応する数のセレクタラチェット74を対応する軸方向の間隔で共通の周壁に実現することが可能であり、エリア全体にわたって延びているセレクタ・カムシャフト76は対応する数のカム76aとカムくぼみ76bを備えることができるが、これらは相互に対して軸方向に対応する間隔が置かれたトラック(通路)に配置されている。その過程では、案内スリット83と支承溝84a、84bは、サンホイールからサンホイールまで、例えば180度だけハブシャフト1の円周方向に相互に適当に片寄らされているので、サンホイールは、セレクタラチェット74が相互に邪魔することなく、短い軸方向の間隔で配置することが可能である。
本発明の別の好ましい実施例によれば、ハブシャフト1は、サンホイールが占めているエリアの外側に中空体として設計された別のセクションをもち、これらのセクションは外壁81に対応する外壁によって区切られており、回転軸82(図1)に平行に延びた案内スリットまたは開口をもち、そこに制御スライド50、58、66などが軸方向に移動可能に置かれている。そのために、ここではセレクタシャフトとして設計され、これらの中空体を通り抜けている作用要素はこれらの制御スライドを移動するように設計された手段を備えることができるので、この手段によって制御スライド50、58、66の制御を、外壁または周壁81に形成された開口を通してハブシャフト1の内部から行うことも可能である。
セレクタラチェット74と制御スライド50、58、66の上述した制御は基本的には、ハブシャフト1に配置され、例えば、各々がカム通路76a、76bをもつ複数の作用部材または作用要素によって相互に独立して行うことができるが、最良と考えられる実施例の作用部材と作用要素は単一のセレクタ・カムシャフト76に結合されており、これは図14乃至図17を参照して以下で説明するように、すべての選択可能ギヤ比を設定するのに適している。ここでは、図14は連続中空ハブシャフト1の外面を示し、図15はすべてのシフト操作に共通するセレクタ・カムシャフト76を示し、図16はA−A線乃至F−F線の断面を示しており、これらは図1に示す組み立てた状態を目的としている。
図14に示すように、ハブシャフト1は断面線A−Aのエリアに180度偏心された2つの軸方向案内スリット87、88をもち、そこに制御スライド50、58((図1、6および8)が軸方向に移動可能に置かれている。断面線B−B乃至E−Eに対応するセクションには、それぞれサンホイール19、20または22、23の1つのセレクタラチェット74を受け入れるための1つの案内スリット83が設けられており、そこでは図16に示すように、隣り合うセレクタラチェット74はそれぞれ円周方向に180度だけ偏心され、サンホイールの選択した回転方向に従って相反方向に向き合うように配置されている。最後に、ハブシャフト1は断面線F−Fのエリアに直径方向に対立する2つの別の軸方向案内スリット89、90(図14)をもち、そこには、制御スライド66および同じ目的のために使用される制御スライド91(図1および図16)が移動可能に置かれている。
図2、3および図11乃至図13に示すようにカム76aをもつセレクタ・カムシャフト76の中央セクションは案内スリット87、88または89、90のエリアにおいてセレクタラチェット74に割り当てられているが、セレクタ・カムシャフト76はそれぞれ2つの案内通路92、93または94、95をもち、これらの通路は軸82に交差するように延びており、例えば、溝として設計され、図17に展開図で示されている。
図7に示すように、制御スライド50、58は各々がセレクタピン52、59を備え、このセレクタピンは中空体に突入し、関連する案内通路92または93に入り込んでいるが、図15にはその半分だけが示されている。案内通路92、93はスイッチングカムまたは案内溝のように設計され、戻り止め面を有し、この戻り止め面によってセレクタピン52、59は結合リング47に作用する圧縮スプリング49によって案内通路との接触が保たれている。これらの戻り止め面の各々は2つのセレクタ要素(図17も参照)をもち、これらは軸82に対して斜めになっており、ここではセレクタ面96または97として実現され、セレクタ・カムシャフト76を回転するとセレクタピン52、59を通過するようになっている。このケースでは、これらのセレクタ面96、97は回転方向に応じて、制御スライド50、58がセレクタ面96の制御のもとで一方向に、セレクタ面97の制御のもとで反対方向に軸方向に移動し、これによって制御スライドは結合要素として働く歯状の構成部分46、48を図6乃至図8を参照して説明したように、かみ合わせるか、そのかみ合いから外すようにしている。
セレクタ・カムシャフト76は断面線B−B乃至E−Eのエリアに図2、3および図9乃至13を参照して上述したカム通路を備えており、これらのカム通路はカム76aとカムくぼみ76bをもち、これらは図15と17に概略図で示すように、セレクタラチェット74の位置に応じて円周方向にそれぞれ偏心した位置にある。
カム76aとカムくぼみ76bおよびセレクタ面96、97は、好ましくは、あらかじめ選択したプログラムに従ってセレクタ・カムシャフト76上に配置され、セレクタ・カムシャフト76を一方向および/または反対方向に回転すると、クラッチ26乃至29および31、32(図5)によって得ることができるすべてのギヤ比率条件があらかじめ選択したシーケンスで横断されるようになっている。ギヤハブが7速ギヤハブとして設計されている場合には、本発明による構成は、可能とされるすべての7ギヤ比1乃至7が表2に示すシーケンスで設定できるようになっている。
最後に、セレクタ・カムシャフト76は断面線F−Fのエリアにさらに2つの案内通路94、95を備え、これらはセレクタピン98、99(図1)を受け入れるために使用される。これらのセレクタピン98、99はセレクタピン52、59に対応しているが、制御スライド66、91に取り付けられている。制御スライド66、91はクラッチ41(図5)に割り当てられ、このクラッチ41は表2に示すように、第7ギヤから第8ギヤに(またはその逆に)変更されるとき、一方の状態から他方の状態にスイッチされるだけになっているので、案内通路94、95はこれらの変更を可能にし、ここでは別のセレクタ面100、101として設計されているセレクタ要素を備えているが、その機能はセレクタ面94、95のそれと同じである。ギヤハブが14速ギヤハブとして設計されている場合には、図17の案内通路94、95は、例えば、セレクタ・カムシャフト76の周囲をほぼ660度延長し、その中心にセレクタ面100、101を備えるように実現されており、この中心は330度の位置に対応している。このような理由から、これらの案内通路94、95と関連づけられ、スプリング65によって案内通路との接触が保たれているセレクタピン98、99は、まず、セレクタ・カムシャフト96が一方の回転方向に回転したときほぼ一回転の間一方のセレクタ位置に保たれ、次に、セレクタ面100、101によってそれぞれ他方のセレクタ位置にスイッチされ、その後、ほぼ一回転の間このセレクタ位置に保たれる。セレクタ・カムシャフト76を逆に回転すると、同じセレクタ動作が反対方向に行われる。この場合、カム76aとカムくぼみ76bおよびセレクタ面96、97はセレクタ・カムシャフト76の周面に配置すると、表2に示すように、最初の7ギヤは最初の回転時に順番にランされ、次に、クラッチ41のスイッチングが行われ、その後2回目のセレクタ・カムシャフトの回転時にギヤ8乃至14のランが行われるので好都合である。セレクタ・カムシャフト76が2回転だけ反対方向に戻り回転する過程で、最初の位置(第1ギヤ)に最終的に到達する。
カム76aとカムくぼみ76bの位置は、好ましくは回転方向に一致されているので、種々のセレクタデバイスは荷重を受けているときでも容易にスイッチングできるようになっている。これは、例えば、新しいギヤを選択するとき、そのときまで作用していたサンホイールが関連するカムくぼみ76bと交差するか、あるいは重なり合うことによって瞬時の間かみ合ったままになっており、従って、力の流れの中断が起こらないためである。この新しいギヤが高速ギヤであれば、そのときまで作用していたサンホイールはスイッチオンされている限りフリーホイールによって継続できるので、そのギヤは即時に効力を持つことになる。しかし、新しいギヤが低速ギヤである場合は、そのときまで作用していたサンホイールは、このケースでは、新しく選択したサンホイールがフリーホイールデバイスによってそれをパスできるので、スイッチオフされるまで作用したままになっている。2つのスピードの間の望ましくないアイドリング位置はこれによって防止される。さらに、上述した構成には、アクチュエータ7および/またはハブシェル12が停止されたときでも、すべての利用可能なスピードを容易に事前選択できるという利点があるが、これは、セレクタラチェット74およびその他のセレクタ要素の各々をスプリングによって作用させることができ、セレクタ・カムシャフト76を種々要素が停止されたときも、回転させることができるためである。この回転の終了時に、セレクタラチェット74および歯状の構成部分77(図11乃至図13)の歯または歯状の構成部分46、48(図8)の2つの歯が偶然に相互に直接に向き合った場合には、関連するコンポーネントの周面の歯の数が比較的大きく選択できるので、アクチュエータ7をさらに若干回転させると望ましい結合位置に到達することになる。
セレクタ・カムシャフト76を作用させるために、図1に示すハブシャフト1はアクチュエータ7の反対側の端にくぼみ102(図14)をもち、セレクタ・カムシャフト76の対応する端に取り付けられたピニオン103(図15も参照)がそのくぼみを通して外部からアクセス可能になっている。例えば、ギヤホイール104はこのピニオン103とかみ合っており、スケッチ図で示すボーデンケーブル(Bowden cable)105で一方向または他方向に回転可能になっている。
本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、種々態様に変更することが可能である。このことは特にセレクタ・カムシャフト76の設計に適用され、これは複数の部品からなる設計にすることも可能である。さらに、カム76a、76bおよびセレクタ面96、97または100、101のために蓄積されたプログラムは、2つ以上のセレクタレバー、セレクタホイールなどを操作するために個別スピードを通過するために必要になるように選択することも可能である。また、3つ以上のサンホイールを2つのプラネタリギヤ15、16に、これに対応して3つ以上のステージを関連するプラネタリホイールに割り当てて、追加のギア比が得られるようにすることも可能であるが、この場合には、セレクタ・カムシャフトは対応する追加カム通路を備えている必要がある。また、上述した制御は、サンホイールおよび関連するプラネタリホイール・ステージが左右対称に配置されていないとき、またはサンホイールがハブシャフトの別の固定要素に接続されているときにも採用することが可能である。さらに、上述した制御は個々のケースで選択される歯の数とは無関係であるが、これらのケースは単なる例示である。上述した構成は、さらに、例えば、ブレーキなどの追加機能を動作させる追加コンポーネントがハブシャフトの内部に置かれているかどうかとは無関係である。また、本発明は上述したアドオンセット(プラネタリギヤ35)にも限定されるものではなく、その構成は図5において、クラッチ41がリングギヤ25とプラネタリキャリヤ37の間に置かれるようにすることも可能である。その場合も、プラネタリギヤ35はクラッチ41がかみ合いから外されたときは減速ギヤの働きをし、クラッチ41がかみ合ったときはダイレクトギヤ(1:1)の働きをすることになる。さらに、プラネタリギヤ35を重ね合わせセットとして使用し、それをアクチュエータ7と第1のプラネタリギヤ15の間に配置することも可能である。これとは別に、本発明によるマルチスピード・ギヤはホイールのハブ内で使用されることに限定されるものではない。このギヤは、例えば、特に中間シャフトギヤとして使用することも可能であり、この目的のために、例えば、底部ブラケットベアリングと自転車の2つのホイールの一方のハブの間の個所に配置することが可能であるが、この場合には、これは適当なギヤホイール、チェーンなどを介して駆動側では底部ブラケットベアリングに、パワー・テークオフ側ではホイールに接続することが可能である。ギヤシフト機構を底部ブラケットベアリング内に使用することさえも可能である。最後に、種々特徴は上述し、図面に図示の組み合わせ以外の組み合わせで採用することも可能である。

Claims (19)

  1. 相対回転しないように自転車フレーム上に固定的に装着可能であるシャフト(1)と、シャフト(1)に回転可能に取り付けられたアクチュエータ(7)と、シャフト(1)に回転可能に取り付けられたシェル(12)と、シェル(12)に配置され、アクチュエータ(7)とシェル(12)をシャフト(1)に回転可能に取り付けられた少なくとも1つのサンホイール(19、20、22、23)に接続しているプラネタリホイール・ギヤシフト機構(15、16、35)と、リングギヤ(24、25、39)と、プラネタリキャリヤ(17、37)と、プラネタリキャリヤに回転可能に取り付けられたプラネタリホイール(18、21、38)と、アクチュエータ(7)とシェル(12)の間で少なくとも2つのギヤ比を提供するクラッチデバイス(26、27、28、29)とを備えている自転車用マルチスピード・ギヤシフト機構であって、クラッチデバイス(26、27、28、29)は歯状の構成部分(77)と、セレクタラチェット(74)と、セレクタラチェット(74)の制御を目的として回転可能に取り付けられている作用部材(76)とをもち、クラッチデバイスはギヤ比を選択するとき、セレクタラチェット(74)を選択的に歯状の構成部分(77)とかみ合わせたり、そのかみ合いから外したりできるように外部から操作可能であるような自転車用マルチスピード・ギヤシフト機構において、歯状の構成部分(77)はサンホイール(19、20、22、23)に設けられ、シャフト(1)は中空体として設計され、作用部材(76)を受け入れるセクション(1c)をもち、セレクタラチェット(74)は中空体との境界をなしていて、このセクションの外壁(81)の開口(83)に置かれていることを特徴とするマルチスピード・ギヤシフト機構。
  2. セレクタラチェット(74)はスプリング(86)によって歯状の構成部分(77)とかみ合う方向に付勢されていることを特徴とする請求項1に記載のマルチスピード・ギヤシフト機構。
  3. 作用部材(76)はセレクタラチェット(74)を歯状の構成部分(77)とのかみ合いから外すことを目的としたカム(76a)を備えていることを特徴とする請求項2に記載のマルチスピード・ギヤシフト機構。
  4. プラネタリホイール・ギヤシフト機構(15、16、35)は複数のサンホイール(19、20、22、23)を装備しており、これらのサンホイールは相互に対し軸方向に間隔が置かれていて、シャフト(1)に選択的に接続可能であり、歯状の構成部分(77)をもち、対応する複数のセレクタラチェット(74)は中空体として設計されたセクション(1c)の外壁(81)に置かれており、作用部材(76)は対応する個数のカム(76a)またはカムくぼみ(76b)をもち、セレクタラチェット(74)とカム(76a)またはカムくぼみ(76b)はサンホイール(19、20、22、23)間の間隔に対応する軸方向の間隔をもって配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のマルチスピード・ギヤシフト機構。
  5. 少なくとも1つの別のギヤ比を得るために、少なくとも1つのクラッチ(31、41)を備え、プラネタリホイール・ギヤシフト機構(15、16、35)の結合要素(46、48)を備えた2つのコンポーネント(19、7)は前記クラッチによって相互にかみ合うこと、または相互のかみ合いから外すことが可能であり、結合要素の少なくとも一方(48)は軸方向に移動可能に取り付けられており、シャフト(1)は中空体として設計され、開口をもつ外壁を備えた少なくとも1つの別セクションを含んでおり、移動可能な結合要素(48)の制御を目的とした制御スライド(50、58)は前記開口に移動可能に置かれており、制御スライド(50、58)を移動させるための手段は前記別の中空体に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のマルチスピード・ギヤシフト機構。
  6. クラッチ(31、41)を複数個備えていることを特徴とする請求項5に記載のマルチスピード・ギヤシフト機構。
  7. 制御スライド(50、58)は別の中空体に面する第1のセレクタ要素(52、59)をもち、前記手段は第2のセレクタ要素(96、97)からなり、第2のセレクタ要素は第1のセレクタ要素と一緒に作用し、別の中空体に回転可能に設置されている作用部材(76)の周面に設けられ、シェル(12)の外部から操作可能であることを特徴とする請求項5または6に記載のマルチスピード・ギヤシフト機構。
  8. カム(76a)またはカムくぼみ(76b)はあらかじめ選択したプログラムに従って作用部材(76)の周面に配置され、作用部材(76)を回転させると、セレクタラチェット(74)によって選択可能であるすべてのギヤ比があらかじめ選択可能なシーケンスで設定できるようになっていることを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載のマルチスピード・ギヤシフト機構。
  9. 第2のセレクタ要素(96、97)はあらかじめ選択したプログラムに従って作用部材(76)の周面に配置され、作用部材(76)を回転させると、セレクタラチェット(74)によって選択可能であるすべてのギヤ比があらかじめ選択可能なシーケンスで設定できるようになっていることを特徴とする請求項7または8に記載のマルチスピード・ギヤシフト機構。
  10. 第1のセレクタ要素は中空体に突入しているセレクタピン(52、59)であり、第2のセレクタ要素はセレクタピン(52、59)に作用するセレクタ面(96、97)であることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載のマルチスピード・ギヤシフト機構。
  11. シャフト(1)は連続中空シャフトとして実現され、作用部材はシャフト(1)に回転可能に設置されたセレクタ・カムシャフト(76)を形成していることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のマルチスピード・ギヤシフト機構。
  12. 7速ギヤとして設計され、7ギヤ比がセレクタ・カムシャフト(76)の一回転によって選択可能であることを特徴とする請求項11に記載のマルチスピード・ギヤシフト機構。
  13. 14速ギヤとして設計され、14ギヤ比がセレクタ・カムシャフト(76)の二回転によって選択可能であることを特徴とする請求項11に記載のマルチスピード・ギヤシフト機構。
  14. 各セレクタラチェット(74)のエリアにおいて、シャフト(1)は円周方向に延ばされ、セレクタラチェット(74)を受け入れることを目的とした少なくとも1つの案内スリット(83)と、案内スリットを横断するように配置された2つの支承溝(84a、84b)とをもち、セレクタラチェット(74)は案内スリット(83)内に配置されていて、そこに形成され、それを横断するように延ばされた2つの支承ピン要素(74a、74b)によってピボット回転可能に支承溝(84a、84b)に置かれていることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載のマルチスピード・ギヤシフト機構。
  15. サンホイール(19、20、22、23)は環状コンポーネントであり、このコンポーネントはシャフト(1)上に回転可能に取り付けられ、その内面に歯状の構成部分(77)を備え、セレクタラチェット(74)のエリアでシャフト(1)を取り巻き、セレクタラチェット(74)をシャフト(1)から落ちないように固定していることを特徴とする請求項14に記載のマルチスピード・ギヤシフト機構。
  16. 結合要素の一方は結合リング(47)を含んでおり、この結合リングはシャフト(1)上を移動可能であり、一方の前面に歯状の構成部分(48)を備え、スプリング(49)によって付勢されており、コンポーネント(7、24)の一方と相対回転しないように固定的に接続され、制御スライド(50、58)を作用させると、前面に対応する歯状の構成部分(46)をもつ関連するコンポーネントの他方(19)に接続可能であることを特徴とする請求項5乃至15のいずれかに記載のマルチスピード・ギヤシフト機構。
  17. セレクタ・カムシャフト(76)は、相互に独立に制御可能である複数の要素からなることを特徴とする請求項11乃至16のいずれかに記載のマルチスピード・ギヤシフト機構。
  18. セレクタ・カムシャフト(76)は、一部品で作られたコンポーネントからなることを特徴とする請求項11乃至16のいずれかに記載のマルチスピード・ギヤシフト機構。
  19. マルチスピード・ギヤハブとして実現され、シャフト(1)はハブシャフトであり、シェル(12)はハブシェルであることを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載のマルチスピード・ギヤシフト機構。
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