JP4073756B2 - レジスタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通風路を構成し通風路内から吹出す風向を調整するレジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】
空調装置からの温冷風の吹出口を構成するレジスタは、開口内部に複数のブレードが設けられ、この複数のブレードの角度の調整によって温冷風の風向を調整するものである。このようなレジスタとしては、従来より種々のものが知られている。図1に従来の空調用レジスタの一例を表す模式斜視図を示す。図1に示す空調用レジスタ100は、通風路101を形成する略筒状の外筒102と、この外筒102の通風路下流側103に並設された第1のブレード群104と、外筒102の通風路上流側105に第1のブレード群104と略直交するように回動可能に並設された第2のブレード群106とを有するものである。このような空調用レジスタでは、第1のブレード群104の少なくとも1つである操作ブレード107に取付された操作ノブ108を操作ブレード107に対して図中矢印方向に摺動させることで、操作ノブ108に連結された第2のブレード群106の回動を操作し、この回動によって第2のブレード群106の角度を調整して風向の調整をおこなう。また、第1のブレード群を回動可能なものとし、この第1のブレード群の回動によって第1のブレード群の角度を調整することで風向の自由度をさらに向上させるものも知られている。
【0003】
このような空調用レジスタにおいては、図1に示すように、操作ブレード107のうち操作ノブ108の摺動範囲の両端側にストッパー109を設けてこのストッパー109により操作ノブ108の摺動距離を規制するものもある。この場合、ストッパー109は常に操作ブレード107表面に表出していることから操作ブレード107の外観は第1のブレード群104の他のブレード110の外観と異なるものとなり、レジスタ100全体の意匠性が低下する。また、ストッパー109はレジスタ100の通風路に表出するため、このストッパー109が通風に干渉して通風騒音が発生する場合がある。
【0004】
また、操作ノブの摺動孔内部と操作ブレードの下面側とに互いに係合する係合部を設けて、この係合によって操作ノブの摺動距離を規制するものもある。(例えば特許文献1参照。)。この場合、ストッパーは操作ノブの内部に配置されていることから、ストッパーが視認されることはないが、操作ブレードの下面側に設けられている係合部は依然視認されるものであるため、レジスタ全体の意匠性は低下する問題があった。さらに、操作ブレードの下面側の係合部はレジスタの通風路に表出するため、この係合部に起因する通風騒音が発生する問題もあった。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−150830号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、意匠性が向上されるとともに通風騒音が低減されるレジスタを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本発明の風向調整羽根は、通風路を形成する略筒状の外筒と、該外筒の通風路下流側に並設された第1のブレード群と、該外筒の該通風路上流側に該第1のブレード群と略直交するように回動可能に並設された第2のブレード群と、該第1のブレード群の少なくとも1つの操作ブレードが挿通され該操作ブレード上を左右に摺動することによって該第2のブレード群の回動を操作する操作ノブと、を有するレジスタであって、上記操作ブレードが挿通される上記操作ノブの摺動孔には第1の係合部が設けられ、該第1の係合部と対向する上記操作ブレードの表面には該第1の係合部と係合する第2の係合部が設けられ、上記操作ノブは上側操作ノブと下側操作ノブとからなり、該上側操作ノブと該下側操作ノブとは該摺動孔に上記操作ブレードを挟んで組み立て一体化され、上記第1の係合部は上記操作ブレードの長尺方向に延びる凹溝であり、上記第2の係合部は上記操作ブレードより突出し該凹溝内を摺動する係合凸部であり、上記操作ブレードと上記操作ノブとの何れかには弾性体が配置され、上記操作ノブが上記操作ブレード上を摺動する際には上記操作ノブと上記操作ブレードとが弾接し、上記操作ノブは該第1の係合部と該第2の係合部との係合によって摺動距離が規制され、該第1の係合部および該第2の係合部は常に上記摺動孔内部に位置していることを特徴とする。
【0008】
本発明のレジスタによると第1の係合部および第2の係合部が常に操作ノブの摺動構内部に位置していることから、操作ノブに挿通される操作ブレードの外観は第1のブレード群の他のブレードとほぼ同一となり、レジスタの意匠は非常に良好なものとなる。また、第1の係合部および第2の係合部は常に操作ノブの摺動構内部に位置していることから、通風路には操作ノブのみが表出することとなるために、通風騒音は低減される。
【0010】
そして、上記第1の係合部および上記第2の係合部は上記通風路上流側に設けられている構成とすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明にかかるレジスタは、通風路を形成する略筒状の外筒と、外筒の通風路下流側に並設された第1のブレード群と、外筒の通風路上流側に第1のブレード群と略直交するように回動可能に並設された第2のブレード群と、第1のブレード群の少なくとも1つの操作ブレードが挿通されこの操作ブレード上を左右に摺動することによって第2のブレード群の回動を操作する操作ノブと、を有する。
【0012】
本発明のレジスタにおいて、外筒は略筒状の形状に形成されこの外筒の内部が通風路を構成する。外筒は所望の通風路の大きさや形状に応じて種々の大きさや形状に形成することができる。
【0013】
第1のブレード群は、外筒の通風路下流側に並設された1つ以上の略平板状のブレードからなるものであり、この第1のブレード群は回動しないものであっても良いし、回動可能なものであっても良い。第1のブレード群が回動しないものである場合は第1のブレード群によって風向は一定方向に固定され、さらに後述する第2のブレード群の回動によって風向は第1のブレード群によって固定された範囲内で調整される。第1のブレード群が回動可能である場合にはこの第1のブレード群によっても風向が調整されることから、調整可能な風向の自由度はさらに大きくなる。
【0014】
第2のブレード群は、外筒の通風路上流側に並設された1つ以上の略平板状のブレードからなるものであり、この第2のブレード群は第1のブレード群と略直交するように回動可能に並設されたものであり、この第2のブレード群の回動によって風向が調整される。
【0015】
第1のブレード群および第2のブレード群は、互いに略直交するような配置方向に位置することができる。例えば、第1のブレード群を外筒の底面に対して水平方向に配置した場合は第2のブレード群を外筒の底面に対して垂直方向に配置することができるし、またその逆も可能である。
【0016】
操作ブレードは、第1のブレード群の少なくとも1つであり、この操作ブレードは操作ノブの摺動孔に挿通される。第1のブレード群が回動する場合には、この操作ブレードもまた同様に回動するものとなる。また、操作ブレードの表面には第2の係合部が設けられる。この第2の係合部は、後述する操作ノブに設けられる第1の係合部と係合するものである。
【0017】
操作ノブは、摺動孔に挿通されている操作ブレード上を左右に摺動し、この摺動によって第2ブレード群の回動を操作するものである。ここで、第2のブレード群や回動可能に配置される第1のブレード群において、第1のブレード群における各ブレードや第2のブレード群における各ブレードは、その回動が同期しておこなわれるように連結手段によって各々連結されて配置されることとなる。したがって、操作ノブは第2のブレード群の所定のブレードに連結されるかあるいは連結手段に連結されることによって、その摺動を第2のブレードに伝達することとなる。操作ノブの第2のブレードあるいは連結手段に対する連結は、係合,嵌合等の通常の連結方法を用いておこなうことができる。操作ノブの摺動は手動によっておこなわれるものであっても良いし、また既知の駆動手段によって駆動されておこなわれるものであっても良い。また、操作ノブの操作ブレードに対する摺動は、操作ブレードの左右方向におこなわれる。
【0018】
操作ノブには操作ブレードが挿通される摺動孔が形成される。この摺動孔は貫通孔であり、その内部には操作ブレードの第2の係合部と互いに係合する第1の係合部が設けられている。この第1の係合部と第2の係合部との係合は摺動距離が規制されるとともに操作ノブが操作ブレード上を摺動可能なものであればよい。例えば、操作ノブが操作ブレード上を摺動する際には第1の係合部と第2の係合部との係合が一旦解除され、操作ノブが所定の摺動距離を摺動した後に再度係合するようなものであっても良い。また、例えば第1の係合部と第2の係合部との係合が摺動の際にも持続されるようなものであっても良い。
【0019】
本発明のレジスタにおいて、第1の係合部および第2の係合部は常に摺動孔内部に位置するものである。すなわち本発明においては、操作ノブが摺動し、操作ノブの操作ブレード上の配置位置が移動する場合にも、操作ブレード表面の第2の係合部は常に操作ノブの摺動孔内部に位置するものとなる。また、本発明においては、摺動孔に設けられた第1の係合部は常に摺動孔内部に位置するものとなる。したがって、第1の係合部と第2の係合部との係合は常に摺動孔内部でおこなわれるものとなり、操作ブレードの外観は第1のブレード群の他のブレードの外観とほぼ同一のものとなり、レジスタ全体の意匠性が低下することは回避される。また、第1の係合部および第2の係合部は常に摺動孔内部に位置しているため、この係合部に起因する通風騒音の発生も回避される。
【0020】
操作ノブは、上側操作ノブと下側操作ノブとに分けて形成され、操作ブレードを挟んで組み立てられて一体化される。
【0021】
本発明のレジスタにおいて、第1の係合部は操作ブレードの長尺方向に延びる凹溝であり、第2の係合部は操作ブレードより突出し凹溝内を摺動する係合凸部である。
【0022】
このため、第1の係合部は操作ノブの摺動孔内部で操作ブレードの長尺方向に延びる凹溝となることから、第1の係合部は常に摺動孔内部に位置するものとなる。そして、第2の係合部は操作ブレードより突出し凹溝内を摺動する係合凸部となることから、第1の係合部および第2の係合部の摺動距離は第1の係合部の摺動方向の長さよりも短いものとなり、第2の係合部は第1の係合部である凹溝内に常に位置することとなるため、第1の係合部および第2の係合部は常に摺動孔内部に位置するものとなる。
【0023】
また、第1の係合部および第2の係合部は通風路上流側に設けられている構成とすることもできる。操作ノブのうち第1の係合部が設けられた部位は第1の係合部の大きさに応じた厚肉に形成されるため、この部位を比較的視認されにくい通風路上流側に設けることで、レジスタの意匠性がより向上する。
【0024】
さらに、本発明のレジスタにおける操作ブレードまたは操作ノブのいずれかにはバネ等の既知の弾性体が配置されて、操作ノブの操作ブレード上の摺動を弾接しながらおこなう。このため、この弾接の程度を調整し操作ノブの操作ブレードに対する加重調整を適宜おこなうことが可能となり、風向調整の操作感を好適なものとすることが可能となる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面を基にして説明する。また、本発明において、上,下,左,右とは、レジスタを通風路下流側から通風路上流側方向にみた場合の上下左右方向を指す。
【0026】
(実施例1)本発明の実施例1のレジスタは、第1の係合部が操作ブレードの長尺方向に延びる凹溝となり、第2の係合部が操作ブレードより突出し凹溝内を摺動する係合凸部となるものであり、この第1の係合部および第2の係合部が通風路下流側に設けられているものである。本実施例1のレジスタの模式斜視図を図2に示し、本実施例1のレジスタのうち操作ブレードおよび操作ノブの模式透視図を図3に示し、操作ブレードおよび操作ノブの模式分解図を図4に示す。
【0027】
本実施例1のレジスタ1は、通風路2を形成する略筒状の外筒3と、第1のブレード群4と第2のブレード群5とを有する。第1のブレード群4は外筒3の通風路下流側6に配置され、外筒3の底面7に対して水平方向に延びた略平板状のブレード8が並設されて形成されている。この第1のブレード群4の各々のブレード8は左右端側に設けられた第1の回動軸部10をこの第1の回動軸部10と対向する位置に設けられた第1の回動軸支部11に軸支され、この第1の回動軸部10を中心に回動可能に配置されている。第1のブレード群4の通風路上流側12端側には、第1のブレード群4を回動可能に連結する第1の連結手段13が配置され、この第1の連結手段13によって第1のブレード群4の回動が同期されている。
【0028】
第2のブレード群5は、外筒3の通風路上流側12に配置され、第1のブレード群4に対して略直交するように延びた略平板状のブレード15が並設されて形成されている。この第2のブレード群5の各々のブレード15は上下端側に設けられた第2の回動軸部16と対向する位置に設けられた第2の回動軸支部17に軸支され、この第2の回動軸部16を中心に回動可能に配置されている。また、第2のブレード群5の通風路上流側12端側には第2のブレード群5を回動可能に連結する第2の連結手段20が配置され、この第2の連結手段20によって第2のブレード群5の回動が同期されている。第2のブレード群5のうちの1つである回動ブレード21は、通風路下流側6に棒状の回動端部22を有し、この回動端部22は後述する操作ノブ25の操作端26に挟持される。
【0029】
本実施例において、第1のブレード群4,第1の回動軸支部11および第1の連結手段13は2色成形法によって形成され、第2のブレード群5,第2の回動軸支部17および第2の連結手段20もまた2色成形法によって形成されている。第1のブレード群4を例に挙げてこの2色成形法を説明する。まず第1の成形時に各々のブレード8を融点の高い熱可塑性樹脂により形成する。このような樹脂としては、ABS,POM(ポリアセタール),PA(ポリアミド)などが例示されるが、本実施例ではABSを用いている。次に同じ成型型内で一部のスライドコアを変更し、形成された複数のブレード8を成型型内に配置した状態で、ABSより融点が低くABSと接合しない熱可塑性樹脂により第1の回動軸支部11および第1の連結手段13を形成する第2の成形をおこなう。これにより第1の回動軸支部11および第1の連結手段13に回動可能に保持された第1のブレード群4が形成される。なお、第2の成形に用いられる樹脂としてはPP,PEなどが例示されるが、本実施例ではPPを用いている。
【0030】
第1のブレード群4のうちの1つのブレード8である操作ブレード15の通風路上流側12には第2の係合部28が設けられている。第2の係合部28は操作ブレード15の通風路下流側6の中央部表面より外方に略直方体状に突出した係合凸部30を形成している。
【0031】
操作ブレード15は略筒状の操作ノブ25の摺動孔31に挿通されている。本実施例において、操作ノブ25は上側操作ノブ32と下側操作ノブ33とよりなり、上側操作ノブ32と下側操作ノブ33とは摺動孔31に操作ブレード15を挟んで組立されて一体化されている。操作ノブ25の摺動孔31の通風路上流側6には、操作ブレード15の長尺方向に延びる凹溝35が形成されている。この凹溝35は操作ブレード15の係合凸部30と係合する第1の係合部36となる。凹溝35は、摺動孔31の配設方向に沿って形成され、摺動孔31の左右両端をのぞく部位に連通している。凹溝35のうち摺動孔31と連通していない左右端面は、係合凸部30と係合し、操作ノブ25の左右方向の摺動距離を規制するストッパー壁37となっている。
【0032】
また、摺動孔31の通風路下流側12には摺動孔31内部に突出する弾性体38が設けられている。この弾性体38は摺動孔31に挿通された操作ブレード15に弾接して操作ノブ25の操作ブレード15上の摺動を加重調整するものである。
【0033】
本実施例1のレジスタ1において、第1の係合部36が凹溝35となり第2の係合部28が係合凸部30となっていることから、係合凸部30は凹溝35内を左右方向に摺動し、かつ、この左右方向の摺動距離は係合凸部30とストッパー壁37とが係合することで規制される。また、この凹溝35,係合凸部30およびストッパー壁37はいずれも常に摺動孔31内部に位置する。したがって、操作ブレード15の外観は第1のブレード群4の他のブレード8とほぼ同一となり、レジスタ1の意匠は非常に良好なものとなるとともに、通風騒音は低減される。
(実施例2)本実施例2のレジスタは、凹溝および係合凸部が下側に配置されたものであり、凹溝および係合凸部の配置位置以外は実施例1と同様に形成されたものである。本実施例2のレジスタのうち操作ブレードおよび操作ノブの模式分解図を図5に示す。
【0034】
本実施例2のレジスタにおいて、係合凸部41は操作ブレード42の下面の中央部表面より外方に略直方体状に突出している。また、操作ノブ43の摺動孔45内部の下面には、操作ブレード42の長尺方向に延びる凹溝46が形成されている。この凹溝46の左右端側には実施例1と同様にストッパー壁47が形成されている。本実施例2のレジスタにおいても、係合凸部41と凹溝46との係合は実施例1と同様におこなわれるものであり、係合凸部41および凹溝46はいずれも常に摺動孔45内部に位置するものであることから、本実施例2のレジスタ40は実施例1と同様の効果を生じる。
(実施例3)本実施例3のレジスタは、第1の係合部が摺動方向に回転する係合球であり、第2の係合部が左右2箇所に配置された係合凹部である以外は実施例1と同様に形成されたものである。本実施例2のレジスタのうち操作ブレードおよび操作ノブの模式分解図を図6に示す。
【0035】
本実施例3のレジスタにおいて、第1の係合部51は球状に形成された係合球52であり、この係合球52の中心には貫通穴53が形成されている。係合球52の貫通穴53には弾性を有する棒状の枢支脚54が挿通され、係合球52はこの枢支脚54を中心に回転可能に枢支されている。枢支脚54の両端部は摺動孔55の下面に固定されている。また、摺動孔55の下面のうち係合球52と対向する部位には係合球52を一部収納可能な凹部57が形成されている。操作ブレード58の左右二箇所には係合球52の形状に対応した形状の係合凹部59が形成されている。この係合凹部59は第2の係合部61となる。各々の係合凹部59は連結溝60によって滑らかに連結されている。また、この係合凹部59は操作ノブ61が操作ブレード58上を摺動する際にも常に摺動孔55内部に配置されるように形成されている。また、摺動孔55内部には実施例1と同じ弾性体62が設けられている。
【0036】
本実施例3のレジスタにおいて、係合球52は操作ブレード58表面に設けられた連結溝60を回転摺動し、各々の係合凹部59と対向する位置にまで摺動するとこの係合凹部59に落ち込んで係合する。係合凹部59同士はこの係合凹部59よりも浅く形成されている連結溝60によって滑らかに連結されているため、係合凹部59と一旦係合した係合球52は連結溝60側へ回転摺動することができ、このため係合球52は2箇所の係合凹部59によって摺動距離を規制されるとともに係合凹部59間を摺動することが可能となっている。
【0037】
本実施例3のレジスタ50においても、実施例1と同様に第1の係合部51および第2の係合部61は常に摺動孔55内部に位置することとなるため、実施例1と同様に意匠性が向上し通風騒音が低減される。
(比較例)本比較例のレジスタは、図1に示す従来のレジスタであり、ストッパー109が表出しているものである。
【0038】
(通風騒音試験)
実施例2のレジスタと比較例のレジスタとを用いて、通風騒音試験をおこなった。通風騒音試験は1/3オクターブ法によっておこない、レジスタに連結した空調装置よりレジスタ方向に120m3/hの風量で通風したときのレジスタの通風路下流側の通風騒音をマイクで集音することでおこなった。また、この試験は各々のレジスタについて、操作ノブを摺動範囲の中央部に配置した場合(ニュートラル),上向きに通風するように操作ノブを配置した場合(車両上)および下向きに通風するように操作ノブを配置した場合(車両下)の3通りでおこなった。なお、実施例2のレジスタおよび比較例のレジスタはいずれも開口面積が5000mm2となるように形成されているものである。図7〜9に比較例のレジスタの通風騒音試験によって測定された周波数と音量とを表すグラフを示し、図10〜12に実施例2のレジスタの通風騒音試験によって測定された周波数と音量とを表すグラフを示す。グラフ中Overallは人の可聴音域(25Hz〜20KHz)のみの測定値を示し、Allpassは人の可聴・非可聴を含めた音域の測定値を示す。また、この結果をまとめた表を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
表1に示すように、実施例2のレジスタは比較例のレジスタと比べて、特に低周波数域における通風騒音を低減させる効果が認められ、人の可聴音域における通風騒音が低減される。
【0041】
【発明の効果】
以上述べてきたように、本発明のレジスタによると、第1の係合部および第2の係合部は常に摺動孔内部に位置することから、操作ブレードの外観は他のブレードとほぼ同じものとなり、レジスタの意匠性が向上する。
【0042】
さらに、第1の係合部および第2の係合部は通風路に表出しないため、通風騒音が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の空調用レジスタの一例を表す模式斜視図である。
【図2】本発明の実施例1のレジスタの模式斜視図である。
【図3】本発明の実施例1のレジスタのうち操作ブレードおよび操作ノブを示す模式透視図である。
【図4】本発明の実施例1のレジスタのうち操作ブレードおよび操作ノブを示す模式分解図である。
【図5】本発明の実施例2のレジスタのうち操作ブレードおよび操作ノブを示す模式分解図である。
【図6】本発明の実施例3のレジスタのうち操作ブレードおよび操作ノブを示す模式分解図である。
【図7】比較例のレジスタの通風騒音試験によって測定された周波数と音量とを表すグラフである。
【図8】比較例のレジスタの通風騒音試験によって測定された周波数と音量とを表すグラフである。
【図9】比較例のレジスタの通風騒音試験によって測定された周波数と音量とを表すグラフである。
【図10】実施例2のレジスタの通風騒音試験によって測定された周波数と音量とを表すグラフである。
【図11】実施例2のレジスタの通風騒音試験によって測定された周波数と音量とを表すグラフである。
【図12】実施例2のレジスタの通風騒音試験によって測定された周波数と音量とを表すグラフである。
【符号の説明】
100:空調用レジスタ 101:通風路 102:外筒 103:通風路下流側 104:第1のブレード群 105:通風路上流側 106:第2のブレード群 107:操作ブレード 108:操作ノブ 109:ストッパー 110:ブレード
1:レジスタ 2:通風路 3:外筒 4:第1のブレード群 5:第2のブレード群 6:通風路上流側 25:操作ノブ 28:第2の係合部 30:係合凸部 31:摺動孔 35:凹溝 36:第1の係合部 37:ストッパー壁
41:係合凸部 42:操作ブレード 43:操作ノブ 45:摺動孔 46:凹溝
51:第1の係合部 55:摺動孔 61:第2の係合部 58:操作ブレード
61:操作ノブ
Claims (2)
- 通風路を形成する略筒状の外筒と、該外筒の通風路下流側に並設された第1のブレード群と、該外筒の該通風路上流側に該第1のブレード群と略直交するように回動可能に並設された第2のブレード群と、該第1のブレード群の少なくとも1つの操作ブレードが挿通され該操作ブレード上を左右に摺動することによって該第2のブレード群の回動を操作する操作ノブと、を有するレジスタであって、
前記操作ブレードが挿通される前記操作ノブの摺動孔には第1の係合部が設けられ、該第1の係合部と対向する前記操作ブレードの表面には該第1の係合部と係合する第2の係合部が設けられ、
前記操作ノブは上側操作ノブと下側操作ノブとからなり、該上側操作ノブと該下側操作ノブとは該摺動孔に前記操作ブレードを挟んで組み立て一体化され、
前記第1の係合部は前記操作ブレードの長尺方向に延びる凹溝であり、前記第2の係合部は前記操作ブレードより突出し該凹溝内を摺動する係合凸部であり、
前記操作ブレードと前記操作ノブとの何れかには弾性体が配置され、前記操作ノブが前記操作ブレード上を摺動する際には前記操作ノブと前記操作ブレードとが弾接し、
前記操作ノブは該第1の係合部と該第2の係合部との係合によって摺動距離が規制され、該第1の係合部および該第2の係合部は常に前記摺動孔内部に位置していることを特徴とするレジスタ。 - 前記第1の係合部および前記第2の係合部は前記通風路上流側に設けられている請求項1に記載のレジスタ。
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