JP4073087B2 - 部品取付け用クリップ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車部品を車体パネルに固定する場合などに好適な部品取付け用クリップに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、内・外装材などの自動車部品をクリップを介して固定するにあっては、クリップを予め自動車部品側に仮止め固定した状態で、組立ライン上を流れる車体パネルに対してそれぞれ部品を位置決めし、押し付けることでワンタッチで固定できる構造が採用されている。
【0003】
図26〜29には、このような従来のクリップの一例が示されている。このクリップ10は、取付け部品(例えば自動車部品)20と、被取付け部品(例えば車体パネル)30とを連結するもので、取付け部品20には、楕円形、長方形等の長孔21が形成されており、被取付け部品30には、正方形等の多角形孔31が形成されている。
【0004】
クリップ10は、頭部をなす第1フランジ部11と、第1フランジ部11の下面中心から突出する首部12と、この首部12を介して第1フランジ部11と平行に取付けられた第2フランジ部13と、この第2フランジ部13の下面中心から突出する足部14とで構成されている。
【0005】
第1フランジ部11は、全体として小判形状をなし、取付け部品20の長孔21と平行にして長孔21に下方から挿入でき、その状態で90°回動させると長孔21に対して抜け止めされる形状をなしている。また、第1フランジ部11の上面中央には、ドライバー挿入溝11aが形成されている。
【0006】
第2フランジ部13は、長孔21を完全に覆うような円形をなし、長孔21の下面に当接する。
【0007】
足部14は、軸部15と、軸部15の下端から左右上方に伸びる一対の弾性係合片16とを有している。弾性係合片16は、被取付け部品30の多角形孔31に挿入されるときには、内側に撓んで縮径し、挿入が完了すると外側に開いて、その先端のリブ状の突起部16aが多角形孔31の内周に係合し、係合面16bが被取付け部品30の裏面に係合するようになっている。
【0008】
したがって、このクリップ10の使用に際しては、まず、第1フランジ部11を取付け部品20の長孔21に下方から挿入して90°回転させることにより、第1フランジ部11と第2フランジ部13とで長孔21の周辺を挟持させて、クリップ10を取付け部品20に仮止め固定する。
【0009】
この状態で、足部14を、必要に応じてパッキン32に通し、被取付け部品30の多角形孔31に押し込む。その結果、足14の弾性係合片16が内側に撓んで縮径し、挿入が完了すると外側に開いて、その先端の突起部16aが多角形孔31の内周に係合し、係合面16bが被取付け部品30の裏面に係合して抜け止めがなされる。
【0010】
こうして、取付け部品20を被取付け部品30に固定することができる。なお、パッキン32は、防水性を付与したり、被取付け部品30の厚さ調整のために用いられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のクリップ10においては、図28、29に示す固定状態において、足部14を被取付け部品30の多角形孔31から抜いて、クリップ10を被取付け部品30から取り外すことができず、例えばパッキン32が劣化した場合に、パッキン32を交換することができなかった。
【0012】
したがって、本発明の目的は、必要に応じてクリップを被取付け部品から取り外すことができるようにした部品取付け用クリップを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1は、取付け部品に係合する頭部と、この頭部に連接され、被取付け部品の多角形孔に挿入されて、その裏面に係合する足部とを備え、
前記足部は、前記多角形孔の辺部中央に位置するときにはその外側に突出し、前記多角形孔の角部に位置するときにはその内側に入る係合面と、
前記係合面が前記多角形孔の角部に位置するときに、前記多角形孔の外側に弾性的に突出し、前記多角形孔の内周に押圧されると内側に入るように縮径する傾斜面とを有していることを特徴とする部品取付け用クリップを提供する。
【0014】
上記第1発明によれば、取付け部品にクリップの頭部を係合させ、その状態で被取付け部品の多角形孔にクリップの足部を挿入し、足部の係合面を多角形孔の辺部中央に配置して被取付け部品の裏面に係合させることにより、取付け部品を被取付け部品に固定することができる。
【0015】
また、クリップを多角形孔から取り外したいときは、クリップを回転させて係合面を多角形孔の角部に配置すると、係合面は多角形孔の内側に入る。ただし、傾斜面は多角形孔の外側に位置して被取付け部品の裏面に係合しているので、クリップが直ちに抜けてしまうことはない。
【0016】
この状態で、クリップに多角形孔から引き抜く力を作用させると、上記傾斜面が多角形孔の内周に押圧されて縮径し、クリップの足部を多角形孔から引き抜くことができる。したがって、必要に応じて取付け部品を外し、更にクリップを外してパッキン等の交換を行うことが可能となる。
【0017】
また、上記のようにクリップに引き抜き力を作用させたときに初めて抜けるようにしたので、作業中にクリップが不用意に外れて部品を落下させるなどの事故を防ぐことができる。
【0018】
本発明の第2は、前記第1の発明において、前記係合面及び前記傾斜面は、前記多角形孔に挿入されるとき縮径し、挿入後に拡開する弾性係合片に一体に設けられている取付け用クリップを提供する。
【0019】
上記第2発明によれば、多角形孔に挿入されるとき、弾性係合片が縮径して係合面が多角形孔の内側に入るので、クリップの挿入角度がどのような角度であっても、クリップの足部を多角形孔に挿入することができ、部品取付け作業が容易となる。
【0020】
本発明の第3は、取付け部品に係合する頭部と、この頭部に連接され、被取付け部品の多角形孔に挿入されて、その裏面に係合する足部とを備え、
前記足部は、前記多角形孔に挿入されるとき縮径し、挿入後に拡開する弾性係合片と、この弾性係合片に形成され、前記多角形孔の内周に当接する突起部と、この突起部の外側に形成された係合面とを有し、
前記突起部が前記多角形孔の辺部中央に当接するときには、前記係合面が前記多角形孔の外側に突出し、前記突起部が前記多角形孔の角部近傍に当接するときには、前記係合面が前記多角形孔の内側に入るように構成されたことを特徴とする部品取付け用クリップを提供する。
【0021】
上記第3の発明によれば、突起部が多角形孔の内周に当接するので、弾性係合片の開き角度が規制され、係合面を被取付け部品の裏面に係合させたときの引き抜き力に対する剛性を高めることができる。また、取付け部品を取付けた状態において、弾性係合片の突起部が弾性的に多角形孔の内周に圧接されるので、クリップが不用意に回動して係合面が角部に位置し、被取付け部品から抜けてしまうことが防止される。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1〜12には、本発明による部品取付け用クリップの一実施形態が示されている。図1は平面図、図2は正面図、図3は側面図、図4は底面図、図5は図2のA−A線に沿った断面図、図6は斜視図、図7は図6のB−B線に沿って足部を切離して示す斜視図、図8はこのクリップを用いて部品を連結した状態を示す断面図、図9は部品取付け状態におけるクリップと被取付け部品の多角形孔との関係位置を示す底面図、図10は部品取付け状態においてクリップを回転させる途中でのクリップと被取付け部品の多角形孔との関係位置を示す底面図、図11は部品取付け状態においてクリップを回転させる途中でのクリップと被取付け部品の多角形孔との関係位置を示す底面図、図12は部品取付け状態においてクリップを回転させて取り外すときのクリップと被取付け部品の多角形孔との関係位置を示す底面図である。
【0023】
このクリップ40は、第1フランジ部50と、この第1フランジ部50の下面中央から伸びる首部12を介して、第1フランジ部50と平行に設けられた第2フランジ部60と、この第2フランジ部60の下面中央から伸びる足部70とで構成されている。
【0024】
第1フランジ部50は、その上面中央にドライバー挿入溝51を有し、前記取付け部品20の長孔21(図27参照)に挿入でき、しかも長孔21に挿入した後に回転させることによって、長孔21に係合できる形状をなしている。すなわち、この実施形態では、長孔21の長さよりも短く、長孔21の幅よりも長い長径と、長孔21の幅よりも短い短径とを有する小判形をなしている。
【0025】
また、第1フランジ部50は、特に図2に示すように、幅方向の断面において中心部が最も厚く、両側に向かうほど第2フランジ部60から離れるように薄く形成されている。これによって、第1フランジ部50を取付け部品20の長孔21に挿入して回転させるとき、第1フランジ部50が取付け部品20の上面に乗り上げて係合しやすくしている。
【0026】
第1フランジ部50の下面中心に連接された首部12は、図1に示すように、クリップ40を回転させる際に、長孔21の内周面に摺接するような一対の円弧状のガイド面12aを有している。これらのガイド面12aの端部は直線状をなしており、クリップ40の第1フランジ部50を長孔21に対してほぼ直交する角度まで回転させると、それ以上は回動できないストッパ作用を与えている。
【0027】
第2フランジ部60は、首部12を介して第1フランジ部50と平行に連結されており、取付け部品20の長孔21全体を下面から覆う大きさの円形をなしている。そして、第1フランジ部50を長孔21に挿入して回転させると、第1フランジ部50と第2フランジ部60との間で取付け部品20が挟持されて、クリップ40が仮止め固定されるようになっている。
【0028】
足部70は、上記第2フランジ部60の下面中心から下方に延出された軸部71と、この軸部71の下端から第2フランジ部60の下面周縁に向けて錨形状に延出された一対の弾性係合片72で構成されている。軸部71の基部には、被取付け部品30の多角形孔31の内周に挿入可能でかつ多角形孔31内での回転を許容する外径のリブ73が形成されている。
【0029】
一対の弾性係合片72は、図5に示すように、外側面の両側72aが面取りされた台形状の断面を有している。また、弾性係合片72の先端には、図6〜8に示すように、被取付け部品30の多角形孔31内周に当接する突起部76と、被取付け部品30の裏面に係合する係合面77と、この係合面77に隣接してその両側をテーパ状に面取りした傾斜面78とが形成されている。
【0030】
次に、このクリップ40の作用について説明する。まず、第1フランジ部50を取付け部品20の下面側からその長孔21内に挿入し、クリップ40の足部70を把持して回転させ、第1フランジ部50を長孔21に対してほぼ直交した角度で停止させる。このとき、首部12のガイド面12aが長孔21の長辺内周に摺接し、回転中にクリップ40がガタ付かないようにガイドする。その結果、図8に示すように、第1フランジ部50と第2フランジ部60との間に、取付け部品20の長孔21周縁が把持され、クリップ40が取付け部品20に仮止め固定される。
【0031】
この状態で、図8に示すように、足部70を、必要に応じてパッキン32に通し、被取付け部品30の多角形孔31に押し込む。その結果、足70の弾性係合片72が内側に撓んで縮径し、挿入が完了すると外側に開いて、その先端の突起部76が多角形孔31の内周に当接し、係合面77が被取付け部品30の裏面に係合して抜け止めがなされる。こうして、取付け部品20を被取付け部品30に固定することができる。
【0032】
こうして、クリップ40の足部70を被取付け部品30に係合させ、取付け部品20を被取付け部品30に固定した状態では、図9に示すように、係合片部72の先端の突起部76が多角形孔31の辺部中央に当接し、係合面77が多角形孔31の外側に出て被取付け部品30の裏面に係合している。
【0033】
この状態で、クリップ40を被取付け部品30から取り外す必要が生じた場合には、図10〜12に示すように、クリップ40を被取付け部品30に対して回転させ(図では便宜上、取付け部品30の多角形孔31をクリップ40に対して回転させている)、突起部76を多角形孔31の角部近傍に位置させると、係合面77が多角形孔31の内側に入り、係合面77と被取付け部品30との係合が解除される。
【0034】
しかし、クリップ40を45°回転させた図12の状態で、係合面77は、多角形孔31の内側に入っているが、それに隣接する傾斜面78は、多角形孔31の外側に出て、被取付け部品30の裏面に係合しているため、クリップ40の足部70が多角形孔31から不用意に抜けて、取付け部品20を落下させたりすることはない。
【0035】
そして、例えばクリップ40の第1フランジ部50が係合する取付け部品20を持って引張ることにより、足部70を被取付け部品30の多角形孔31から引き抜く作用を与えると、係合片部72先端の傾斜面78が多角形孔31の内周に当接し、傾斜面78に沿って係合片部72が縮径し、足部70を多角形孔31から引き抜くことができる。こうして、クリップ40を被取付け部品30から取り外し、パッキン32等の交換を行うことができる。
【0036】
なお、上記実施形態において、第1フランジ部50と第2フランジ部60の位置は逆転していてもよい。すなわち、第2フランジ部60を頭部に形成し、第1フランジ部50を下部に形成して、足部70を第1フランジ部50の下面中央に取付けてもよい。この場合には、足部70が取付け部品20の長孔21に挿入できる外径とし、足部70側から長孔21に挿入することになる。
【0037】
また、この実施形態では、取付け部品20に係合する頭部が第1フランジ部50と第2フランジ部60で構成されているが、本発明においてクリップの頭部の形状、構造は特に限定されるものではなく、例えば取付け部品20に設けた孔に係合する一つのフランジ部からなるものであってもよい。
【0038】
また、この実施形態では、多角形孔31が正方形をなしているが、足部70の形状を適合させることにより、三角形、五角形、六角形等の多角形孔であってもよい。
【0039】
更に、この実施形態では、突起部76が板状のリブをなしているが、係合片部72の両側又は片側から柱状に突出した1又は複数の突起で構成することもできる。
【0040】
図13〜15には、本発明による部品取付け用クリップの他の実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には、同符号を付してその説明を省略又は簡略化することにする。
【0041】
このクリップ41は、足部70aを構成する一対の係合片部72の先端に形成された係合面77aが半円状をなし、それに隣接する傾斜面78aが円錐面となっている点が、前記実施形態と異なっているが、他の構成は前記実施形態と同じである。
【0042】
このクリップ41においては、図14に示すように、足部70aを被取付け部品30の多角形孔31に挿入し、一対の係合片部72の突起部76を多角形孔の辺中央に当接させると、係合面77a及び傾斜面78aが多角形孔31の外側に突出し、係合面77aが被取付け部品30の裏面に係合して、被取付け部品30への固定がなされる。
【0043】
また、クリップ41を回転させて、図15に示すように、一対の係合片部72の突起部76を多角形孔31の角部近傍に当接させると、係合面77aが多角形孔31の内側に入り、傾斜面78aだけが多角形孔31の外側に突出した状態となる。そこで、取付け部品20等を手に持って引張ることにより、足部70aを多角形孔31から引き抜く作用を与えると、係合片部72の傾斜面78aが多角形孔31の内周に当接し、傾斜面78aに沿って係合片部72が縮径し、足部70aを多角形孔31から引き抜くことができる。
【0044】
図16には、本発明による部品取付け用クリップの他の実施形態が示されている。なお、図16は、便宜上足部70bだけを示しており、他の構造は図示していないが前記実施形態と同様であり、前記実施形態と同じ符号で説明する。
【0045】
このクリップ42は、足部70bが図示しない頭部から平行に垂下された一対の係合片部72a、72aからなる。各係合片部72aは、その下端が尖った三角形の板状をなし、その両側上面が係合面77bをなしている。この係合面77bに隣接して、4隅の角部を面取りしてなる傾斜面78bが形成されている。
【0046】
このクリップ42においては、係合面77bが位置する方向を多角形孔31の角部に配置して、足部70bを多角形孔31に押し込むと、一対の係合片部72a、72aが互いに近接して縮径し、多角形孔31に挿入される。そして、クリップ42を回転させて、係合面77bを多角形孔31の辺部中央に配置すると、係合面77bが被取付け部品30の裏面に係合する。
【0047】
また、クリップ42を被取付け部品30から取り外したいときには、クリップ42を回転させて係合面77bを多角形孔31の角部に配置すると、係合面77bが多角形孔31内に入り、傾斜面78bが多角形孔31の外側に位置する。したがって、この状態でクリップ42を引張って足部70bを多角形孔31から引き抜く作用を与えると、傾斜面78bが多角形孔の内周に当接し、傾斜面78bに沿って係合片部72a、72aが近接して縮径し、足部70bを多角形孔31から引き抜くことができる。
【0048】
図17〜21には、本発明による部品取付け用クリップの更に他の実施形態が示されている。図17は同クリップの足部だけを切離して示す斜視図、図18は同クリップの底面図、図19は図17のC−C線に沿った断面図、図20は同クリップの足部を多角形孔に挿入するときの状態を示す平面図、図21は同クリップの足部を被取付け部品に係合させた状態を示す平面図である。
【0049】
このクリップ43は、足部80が、図示しない頭部に連結された軸部81と、この軸部81の下端に連結された横断面が正方形の拡径部82と、拡径部82の下方に伸びる横断面が十字状のリブ83とを有している。
【0050】
拡径部82は、内部が中空で底面が開放された正方形の箱状をなし、その4つの角部の上面が係合面77cをなしている。また、拡径部82の周壁には、上端部を拡径部82と一体に連結され、両側及び下縁部がスリット84によって拡径部82から分離された複数の突出部85を有している。突出部85の上面は、係合面77cに対して、外側に向かって斜め下方に傾斜した傾斜面78cをなし、突出85の外周部は上方に向かって外側に突出する曲面をなしている。
【0051】
そして、突出部85は、外部から押されたとき、拡径部82に連結された上端部を中心にして弾発力をもって屈曲し、拡径部82の内側に侵入可能とされており、常時は外部に突出した状態となっている。
【0052】
十字状のリブ83は、下方に向かうほど縮径して下端が尖った形状をなし、クリップ43の足部80を被取付け部品30の拡径孔31に挿入するときのガイドをなしている。
【0053】
このクリップ43の使用に際しては、まず、クリップ43の図示しない頭部を図示しない取付け部品に係合させ、その状態でクリップ43の足部80を被取付け部品30の多角形孔31に挿入する。このとき、図20に示すように、拡径部82の角部を、多角形孔31の角部に合わせる。この状態で、クリップ43の足部80を多角形孔31に上方から押し込むと、突出部85がその上端連結部を中心に屈曲して拡径部82内に侵入して引っ込み、足部80が多角形孔31を通過して被取付け部品30の裏面に至る。
【0054】
この状態で、図21に示すように、クリップ43を約45°回転させると、拡径部82の上面4隅の係合面77cが、多角形孔31の辺中央部においてその外側に突出し、被取付け部品30の裏面に係合する。その結果、クリップ43の足部80が被取付け部品30に固定される。
【0055】
次に、クリップ43を被取付け部品30から取り外す必要が生じた場合には、クリップ43を再び約45°回転させ、図20の位置に戻す(ただし、図20はクリップ43の足部80を多角形孔31に挿入する前の状態を示している)。このとき、拡径部82の係合面77cは、多角形孔31の内部に入り、突出部85上面の傾斜面78cのみが多角形孔31の外側に突出している。
【0056】
そこで、クリップ43に引張り力を付与し、足部80を多角形孔31から引き抜く力を与えると、突出部85上面の傾斜面78cが多角形孔31の内周に押圧されて、突出部85が拡径部82の内部に侵入して引っ込む。その結果、足部80を多角形孔31から引き抜いて、クリップ43を被取付け部品30から取り外すことができる。
【0057】
図22〜25には、本発明による部品取付け用クリップの更に他の実施形態が示されている。図22は同クリップの足部だけを切離して示す斜視図、図23は図22のD−D線に沿った断面図、図24は同クリップの足部を多角形孔に挿入するときの状態を示す平面図、図25は同クリップの足部を被取付け部品に係合させた状態を示す平面図である。
【0058】
このクリップ44においても、足部80aは、図示しない頭部に連結された軸部81と、この軸部81の下端に連結された横断面が正方形の拡径部82と、拡径部82の下方に伸びる横断面が十字状のリブ83とを有している。
【0059】
拡径部82は、内部が中空で底面が開放された正方形の箱状をなし、その4つの角部の上面が係合面77dをなしている。
【0060】
また、拡径部82の一対の対向する周壁中央には、上辺部を拡径部82と一体に連結され、両側及び下辺部がスリット84によって拡径部82から分離された一対の突出部85aが設けられている。突出部85aの上面は、外側に向かって斜め下方に傾斜した傾斜面78cをなし、突出部85aの外周部は上方に向かって外側に突出する傾斜面をなしている。
【0061】
そして、突出部85aは、外部から押されたとき、拡径部82に連結された上辺部を中心にして弾発力をもって屈曲し、拡径部82の内側に侵入可能とされており、常時は外部に突出した状態となっている。
【0062】
十字状のリブ83は、拡径部82の内側においてその角部に連結されており、下方に向かうほど縮径して下端が尖った形状をなし、クリップ44の足部80aを被取付け部品30の拡径孔31に挿入するときのガイドをなしている。
【0063】
このクリップ44の使用に際しては、まず、クリップ44の図示しない頭部を図示しない取付け部品に係合させ、その状態でクリップ44の足部80aを被取付け部品30の多角形孔31に挿入する。このとき、図24に示すように、拡径部82の角部を、多角形孔31の角部に合わせる。この状態で、クリップ44の足部80aを多角形孔31に上方から押し込むと、突出部85aがその上辺連結部を中心に屈曲して拡径部82内に侵入して引っ込み、足部80aが多角形孔31を通過して被取付け部品30の裏面に至る。
【0064】
この状態で、図25に示すように、クリップ44を約45°回転させると、拡径部82の上面4隅の係合面77dが、多角形孔31の辺中央部においてその外側に突出し、被取付け部品30の裏面に係合する。その結果、クリップ44の足部80aが被取付け部品30に固定される。なお、このとき突出部85aは、多角形孔31の内部に入っている。
【0065】
次に、クリップ44を被取付け部品30から取り外す必要が生じた場合には、クリップ44を再び約45°回転させ、図24の位置に戻す(ただし、図24はクリップ44の足部80aを多角形孔31に挿入する前の状態を示している)。このとき、拡径部82の係合面77dは、多角形孔31の内部に入り、突出部85a上面の傾斜面78dのみが多角形孔31の外側に突出している。
【0066】
そこで、クリップ44に引張り力を付与し、足部80aを多角形孔31から引き抜く力を与えると、突出部85a上面の傾斜面78dが多角形孔31の内周に押圧されて、突出部85aが拡径部82の内部に侵入して引っ込む。その結果、足部80aを多角形孔31から引き抜いて、クリップ44を被取付け部品30から取り外すことができる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の第1発明によれば、取付け部品にクリップの頭部を係合させ、クリップの足部を被取付け部品の多角形孔に挿入し、係合面を多角形孔の辺部中央に配置して被取付け部品の裏面に係合させることにより、取付け部品を被取付け部品に固定することができる。また、クリップを多角形孔から取り外したいときは、クリップを回転させて係合面を多角形孔の角部に配置すると、係合面は多角形孔の内側に入り、傾斜面のみが多角形孔から突出した状態になるので、クリップに多角形孔から引き抜く力を作用させることにより、傾斜面が縮径してクリップの足部を多角形孔から引き抜くことができる。この場合、傾斜面によってクリップに引き抜き力を作用させたときに初めて抜けるようにしたので、作業中にクリップが不用意に外れて部品を落下させるなどの事故を防ぐことができる。
【0068】
また、本発明の第2発明によれば、多角形孔に挿入されるとき、弾性係合片が縮径して係合面が多角形孔の内側に入るので、クリップの挿入角度がどのような角度であっても、クリップの足部を多角形孔に挿入することができ、部品取付け作業が容易となる。
【0069】
更に、本発明の第3の発明によれば、突起部が多角形孔の内周に当接して弾性係合片の開き角度が規制されるので、係合面を被取付け部品の裏面に係合させたときの引き抜き力に対する剛性を高めることができる。また、取付け部品を取付けた状態において、弾性係合片の突起部が弾性的に多角形孔の内周に圧接されるので、クリップが不用意に回動して係合面が角部に位置し、被取付け部品から抜けてしまうことが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による部品取付け用クリップの一実施形態を示す平面図
【図2】同クリップの正面図
【図3】同クリップの側面図
【図4】同クリップの底面図
【図5】図2のA−A線に沿った断面図
【図6】同クリップの斜視図
【図7】図6のB−B線に沿って足部を切離して示す斜視図
【図8】同クリップを用いて部品を連結した状態を示す断面図
【図9】部品取付け状態におけるクリップと被取付け部品の多角形孔との関係位置を示す底面図
【図10】部品取付け状態においてクリップを回転させる途中でのクリップと被取付け部品の多角形孔との関係位置を示す底面図
【図11】部品取付け状態においてクリップを回転させる途中でのクリップと被取付け部品の多角形孔との関係位置を示す底面図
【図12】部品取付け状態においてクリップを回転させて取り外すときのクリップと被取付け部品の多角形孔との関係位置を示す底面図
【図13】本発明による部品取付け用クリップの他の実施形態を示す斜視図
【図14】同クリップを用いて部品を固定した状態を示す足部と多角形孔との関係を示す説明図
【図15】同クリップを被取付け部品から取り外す状態を示す足部と多角形孔との関係を示す説明図
【図16】本発明による部品取付け用クリップの更に他の実施形態であって足部のみを切離して示す斜視図
【図17】本発明による部品取付け用クリップの更に他の実施形態であって足部だけを切離して示す斜視図
【図18】同クリップの底面図
【図19】図17のC−C線に沿った断面図
【図20】同クリップの足部を多角形孔に挿入するときの状態を示す平面図
【図21】同クリップの足部を被取付け部品に係合させた状態を示す平面図
【図22】本発明による部品取付け用クリップの更に他の実施形態であって足部だけを切離して示す斜視図
【図23】図22のD−D線に沿った断面図
【図24】同クリップの足部を多角形孔に挿入するときの状態を示す平面図
【図25】同クリップの足部を被取付け部品に係合させた状態を示す平面図
【図26】従来の部品取付け用クリップの一例を示す斜視図
【図27】同クリップを用いて取付け部品を被取付け部品に組み付ける構造を示す分解斜視図
【図28】同クリップで部品を固定した状態を示す底面図
【図29】同クリップで部品を固定した状態を示す断面図
【符号の説明】
12 首部
20 取付け部品
21 長孔
30 被取付け部品
31 多角形孔
40、41、42、43、44 部品取付け用クリップ
50 第1フランジ部
60 第2フランジ部
70、70a、70b、80、80a 足部
71 軸部
72 弾性係合片
76 突起部
77、77a、77b、77c、77d 係合面
78、78a、78b、78c、78d 傾斜面
82 拡径部
83 リブ
85、85a 突出部

Claims (3)

  1. 取付け部品に係合する頭部と、この頭部に連接され、被取付け部品の多角形孔に挿入されて、その裏面に係合する足部とを備え、
    前記足部は、前記多角形孔の辺部中央に位置するときにはその外側に突出し、前記多角形孔の角部に位置するときにはその内側に入る係合面と、
    前記係合面が前記多角形孔の角部に位置するときに、前記多角形孔の外側に弾性的に突出し、前記多角形孔の内周に押圧されると内側に入るように縮径する傾斜面とを有していることを特徴とする部品取付け用クリップ。
  2. 前記係合面及び前記傾斜面は、前記多角形孔に挿入されるとき縮径し、挿入後に拡開する弾性係合片に一体に設けられている請求項1記載の部品取付け用クリップ。
  3. 取付け部品に係合する頭部と、この頭部に連接され、被取付け部品の多角形孔に挿入されて、その裏面に係合する足部とを備え、
    前記足部は、前記多角形孔に挿入されるとき縮径し、挿入後に拡開する弾性係合片と、この弾性係合片に形成され、前記多角形孔の内周に当接する突起部と、この突起部の外側に形成された係合面とを有し、
    前記突起部が前記多角形孔の辺部中央に当接するときには、前記係合面が前記多角形孔の外側に突出し、前記突起部が前記多角形孔の角部近傍に当接するときには、前記係合面が前記多角形孔の内側に入るように構成されたことを特徴とする部品取付け用クリップ。
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