JP4072075B2 - 含油廃水の処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は含油廃水の処理方法に関するものであり、詳しくは特定のカチオン性単量体を少なくとも5モル%含有する単量体混合物を重合することによって得たカチオン性水溶性高分子を添加した後、アニオン性水溶性高分子を添加し凝集させフロックを分離することを特徴とする含油廃水の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平6−296977号公報
従来、含油廃水は無機凝集剤のポリ塩化アルミニウムや硫酸バンドなどとアニオン性高分子凝集剤とを組み合わせ処理を行なっていた。しかし無機凝集剤はフロック強度が弱くアニオン性高分子凝集剤とを組み合わせても、十分強度が向上せず次の処理工程で扱うに際しても多くの制約を受け、効率の良い処理は難しかった。また、油を含む廃水の処理にジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート類の塩化ベンジル四級化による四級アンモニウム塩基を含有する単量体を重合したカチオン性水溶性高分子を添加し、処理する方法が開示されている(特許文献1)。しかしこの方法では、アニオン性水溶性高分子と組み合わせて処理する方法までは、記載されていない。さらに上記カチオン性水溶性高分子単独では、フロック強度が十分ではなく効率良くスクリーンなどで分離操作を行なうことはできない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は含油廃水を処理するにあたり、凝集処理の工程後、凝集フロックを効率良くスクリーンなどで分離することの可能な含油廃水の処理方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、以下のような発明に到達した。すなわち本発明の請求項1の発明は、含油廃水に、下記一般式(1)で表されるカチオン性単量体を少なくとも5モル%含有する単量体混合物を重合することによって得たカチオン性水溶性高分子を添加した後、アニオン性水溶性高分子を添加し凝集させフロックを分離することを特徴とする含油廃水の処理方法。
【化1】
R1は水素又はメチル基、R2、R3は低級アルキル基またアルコキシ基であり同種でも異種でも良い。A1は酸素原子あるいはNH、B1はアルキレン基あるいはアルコキシレン基、X1は陰イオンをそれぞれ表わす
【0005】
請求項2の発明は、前記カチオン性水溶性高分子が、塩水溶液中で該塩水溶液に可溶な高分子分散剤共存下で分散重合法により製造された粒径100μm以下の分散液からなることを特徴とする請求項1に記載の含油廃水の処理方法である。
【0006】
請求項3の発明は、前記カチオン性水溶性高分子を添加する直前の前記含油廃水のpHが、7以下であることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の含油廃水の処理方法である。
【0007】
請求項4の発明は、前記含油廃水の処理方法が、形成されたフロックをスクリーンによって分離することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の含油廃水の処理方法である。
【0008】
請求項5の発明は、前記スクリーンが、傾斜スクリーン、ロータリースクリーン、振動スクリーン及びウエッジワイヤースクリーンから選択される一種であることを特徴とする請求項4に記載の含油廃水の処理方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で使用するカチオン性水溶性高分子は、前記一般式(1)で表されるカチオン性単量体を含有する単量体混合物を重合して得たものである。このようなカチオン性単量体は、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート類を塩化ベンジルによって四級化することにより製造することができる。これを他のカチオン性単量体や非イオン性単量体と共重合する。ベンジル基含有単量体は、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシエチルジエチルベンジルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ(2−ヒドロキシプロピル)ジメチルベンジルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩化物などである。
【0010】
またその他の共重合してよいカチオン性単量体は、(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノエチルあるいはその四級化物である。(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノエチルの例としては、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノメチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノメチルあるいはジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどである。四級アンモニウム基含有単量体の例として、前記三級アミノ含有単量体の塩化メチルによる四級化物である(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、ジメチルジアリルアンモニウム塩化物あるいはジアリルメチルベンジルアンモニウム塩化物などである。
【0011】
また共重合し得る非イオン性単量体は、メタアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセトンアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミドなどである。
【0012】
カチオン性水溶性高分子の共重合比率としては、一般式(1)で表される単量体として5モル%〜100モル%であり、好ましくは10モル%〜100モル%であり、更に好ましくは20〜80モル%である。5モル%未満では、十分な凝集力が得られない。
【0013】
カチオン性水溶性高分子の重量平均分子量としては、100万〜2000万であり、好ましくは300万〜1500万である。100万未満では、十分な大きさと強度のフロックが生成せず、スクリーンで分離する際通過してしまう恐れがある。また2000万より高くても効果は変わらず、分散性も悪くなりメリットはない。したがって上記範囲となる。
【0014】
また製品形態は水溶液、粉末、油中水型エマルジョン重合物、塩水溶液中分散重合物などどのようなものでも使用できるが、溶解の速さや製紙原料中への分散性などを考慮すると塩水溶液中分散重合物が好ましい。
【0015】
塩水溶液中に分散した高分子微粒子分散液からなる水溶性重合体は、特開昭62−15251号公報などによって製造することができる。この方法は、カチオン性単量体あるいはカチオン性単量体と非イオン性単量体を、塩水溶液中で該塩水溶液に可溶なイオン性高分子からなる分散剤共存下で、攪拌しながら製造された粒系100mμ以下の高分子微粒子の分散液からなるもである。両性水溶性高分子を重合する場合は、アニオン性単量体を重合時共存させる。高分子分散剤は、ジメチルジアリルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物の単独重合体や非イオン性単量体との共重合体を使用する。あるいは非イオン性のポリビニルピロリドンなども使用する。塩水溶液を構成する無機塩類は、多価アニオン塩類が、より好ましく、硫酸塩又は燐酸塩が適当であり、具体的には、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、燐酸水素アンモニウム、燐酸水素ナトリウム、燐酸水素カリウムなどである。分散液中塩濃度は、15質量%から飽和までである。
【0016】
使用する高分子分散剤としては、イオン性あるいは非イオン性とも使用可能であるが、好ましくはイオン性であり、さらに好ましくはカチオン性である。まずカチオン性高分子としては、カチオン性単量体である(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、ジメチルジアリルアンモニウム塩化物などであるが、これらカチオン性単量体と非イオン性単量体との共重合体も使用可能である。非イオン性単量体の例としては、アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、N、N−ジメチルアクリルアミド、アクリロニトリル、ジアセトンアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−トのなどであるが、アクリルアミドとの共重合体が好ましい。
【0017】
また、非イオン性高分子としては、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/ポリビニルカプロラクタム共重合体、アクリルアミド/スチレン共重合体、無水マレイン酸/ブテン共重物の完全アミド化物などアミド基と若干の疎水性基を有する水溶性高分子が有効である。
【0018】
これらカチオン性高分子分散剤の分子量としては、5、000から200万、好ましくは5万から100万である。また、非イオン性高分子分散剤の分子量としては、1,000〜10万であり、好ましくは1,000〜5万である。これら非イオン性あるいはイオン性高分子分散剤の単量体に対する添加量は、単量体に対して1/100〜1/10であり、好ましくは2/100〜8/100である。
【0019】
重合条件は通常、重合方法、使用する単量体や共重合モル%によって適宜決めていき、温度としては0〜100℃の範囲で行う。重合開始はラジカル重合開始剤を使用する。これら開始剤は油溶性あるいは水溶性のどちらでも良く、アゾ系、過酸化物系、レドックス系いずれでも重合することが可能である。
【0020】
次ぎにアニオン性水溶性高分子について説明する。本発明で使用するアニオン性水溶性高分子は、アニオン性単量体と非イオン性単量体からなる単量体混合物を、既知の重合方法で重合して製造したものを使用できる。使用するアニオン性単量体としては、メタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、スチレンスルフォン酸、ビニルスルフォン酸あるいは2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルフォン酸などである。
【0021】
共重合する非イオン性単量体は、例えば(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセトンアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミドなどがあげられる。
【0022】
製品形態は水溶液、粉末、油中水型エマルジョン重合物、塩水溶液中分散重合物などどのようなものでも使用できるが、溶解の速さや製紙原料中への分散性などを考慮すると塩水溶液中分散重合物や油中水型エマルジョン重合物を使用すると便利である。塩水溶液中分散重合物は、カチオン性水溶性高分子分散液と同様な方法で製造することができる。
【0023】
添加法としては、カチオン性水溶性高分子分散液を0.1〜0.5%水溶液に希釈し、凝集反応槽などの槽において攪拌下、水溶液を添加する。その後、同じ槽あるいは別の槽において攪拌下、アニオン性水溶性高分子を添加しフロックを形成させ、スクリーンに送りフロックを分離する。処理時含油廃水pHは、弱アルカリ性から酸性であるが、酸性側であることがより好ましい。すなわち廃水pHは、7以下であることがより好ましい。7より高いと、フロック強度が弱くなり、スクリーンによるフロック分離時、スクリンーンにより壊れたり、あるいはスクリーンを通過しても、脱水機による脱水ケーキ含水率が低下せず好ましくない。
【0024】
前記スクリーンは以下のようなものを使用すると好ましい。例えば傾斜スクリーン、ロータリースクリーン、振動スクリーン、ドラムスクリーン及びウエッジワイヤースクリーンなどである。また特に好ましいのはウエッジワイヤースクリーンである。すなわち通常の網スクリーンでは、直ぐに目詰まりするなどトラブルを起こしやすい。ウエッジワイヤースクリーンは、一般的な傾斜型とドラムスクリーン型があるが目詰まり防止や含水率低減にはドラムスクリーン型がより好ましい。
【0025】
ウエッジワイヤースクリーンが好ましい理由として以下のように考えられる。すなわち一般的な網スクリーンであると縦糸・横糸があり網目の形も通常円形の比較的細い線であり、また網を構成するワイヤーは網を織るため直線ではなくジグザグに近い形状をしている。そのため完成した網目は表面が平坦ではなく粘着性のあるフロックは、網の目に引っかかりスムーズに通過していかない。この結果、網目に付着しやすくなる。これに対しウエッジワイヤースクリーンでは、図2に構造が示されているように縦糸に相当するウエッジワイヤーがサポートロッドによって固定され、網目の代わりにスリットを形成している。ワイヤーの表面は滑らかであり、さらに網の横糸に相当するものはない。その結果、ワイヤーの並んだ網の面自体は凹凸があっても、フロックは滑らかなワイヤー表面をスムーズに通過していく。また、回転ドラム型にすることによりワイヤー面で転がり付着しにくい。
【0026】
本発明の処理方法では無機凝集剤処方と比べ、BOD成分除去率は低くなる場合もあるが、一般的には処理水はその後生物処理を行なうので問題はない。従って生物処理の前処理方とすると非常に価値のある処理方法といえる。本発明の処理方法は、生物処理の前処理として多量の無機凝集剤を使用しないため汚泥の発生を減らすことができる。また、加圧浮上の様に複雑な調整を必要な機器も必要なく、コンパクトで安価且つ操作が簡単である。更に汚泥は強度が強いのでスクリーンで大部分を分離出来、水切りすればそのまま産廃処分でき、汚泥の脱水機も不要とする事が出来る場合もあると推定される。含水率を更に下げる必要があれば脱水機によって脱水することも可能である。
【0027】
本発明の含油廃水の処理方法において対象となる含油廃水としては、食品加工廃水、すなわち洋菓子製造、ドレッシング、マヨネーズ、牛乳加工、クリーム製造、揚げ物、スープ製造、弁当・惣菜製造などがあり、その他動植物油製造、ホテル・レストラン厨房排水、またその他の産業として石油化学廃水、機械廃水、自動車工業廃水など植物油、動物油、鉱油の混入した廃水の処理が可能である。
【0028】
上記カチオン性水溶性高分子の添加量としては、含油廃水の液量に対して高分子純分で0.001〜0.1質量%、好ましくは0.002〜0.05質量%である。またアニオン性水溶性高分子の添加量としては、含油廃水の液量に対して高分子純分で0.001〜0.1質量%、好ましくは0.002〜0.05質量%である。
【0029】
【実施例】
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に制約されるものではない。
【0030】
(合成例1;カチオン性水溶性高分子)撹拌器、温度計、還流冷却器、窒素導入管を備えた五つ口セパラブルフラスコに、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドホモ重合体の20%水溶液23.0g(対単量体4.0%)、イオン交換水154.7g、硫酸アンモニウム115.0g、アクリルアミド(AAM)50%水溶液35.8g、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド(DMQ)80%水溶液81.3及びアクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムクロライド(DMB)80%水溶液84.9gを仕込み、完全に溶解させた。内温を33〜35℃に保ち、30分間窒素置換後、開始剤として2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物の1%水溶液2.3g(対単量体0.02%)を加え、5時間重合を継続させ、その後前記開始剤溶液を1.2g追加しさらに5時間重合を行った。得られた分散液のしこみ単量体濃度は30%であり、共重合比はAAM/DMQ/DMB=30/40/30である。ポリマー粒径は10μm以下、分散液の粘度は260mPa・sであった。また、静的光散乱法による分子量測定器(大塚電子製DLS−7000)によって重量平均分子量を測定した結果、重量平均分子量は500万であった。
【0031】
(合成例2;比較カチオン性水溶性高分子)合成例1と同様な操作によりアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドとアクリルアミド=70/30からなる共重合体を製造した。
【0032】
(合成例3)攪拌機および温度制御装置を備えた反応槽に沸点190°Cないし230°Cのイソパラフィン126.0gにソルビタンモノオレート6.0g及びポリリシノ−ル酸/ポリオキシエチレンブロック共重合物0.6gを仕込み溶解させた。別に脱イオン水45.0gとアクリル酸(AACと略記)60%水溶液87.5gを混合し、これを35%水酸化ナトリウム水溶液75.0gで90モル%中和した。中和後アクリルアミド(AAMと略記)50%水溶液245.0gを加え完全に溶解させた。この後油と水溶液を混合し、ホモジナイザーにて1000rpmで15分間攪拌乳化した。この時の単量体組成は、AAC/AAM=30/70(モル%)である。
【0033】
得られたエマルジョンにイソプロピルアルコール40%水溶液2.0g(対単量体0.5重量%)を加え、単量体溶液の温度を30〜33℃に保ち、窒素置換を30分行った後、2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物の10%水溶液0.35g(対単量体0.02重量%)を加え、重合反応を開始させた。反応温度を32±2℃で12時間重合させ反応を完結させた。重合後、生成した油中水型エマルジョンに転相剤としてポリオキシエチレントリデシルエ−テル10.0g(対液2.0重量%)を添加混合した。油中水型エマルジョンの最終単量体換算濃度は35%である。また静的光散乱法による分子量測定器(大塚電子製DLS−7000)によって重量平均分子量を測定した。
【0034】
【実施例
洋菓子製造排水をカチオン性水溶性高分子とアニオン性水溶性高分子を組み合わせることにより処理した。処理前の排水物性値は表1の通りである。pH4.5、SS分1032mg/L、BOD1984mg/L、n−ヘキサン抽出分411mg/L。第一凝集反応槽において攪拌下、カチオン性水溶性高分子を対液60mg/L(約0.006%)添加し、その後第ニ凝集反応槽において攪拌下、アニオン性水溶性高分子を対液10mg/L(約0.001%)添加した。形成されたフロックが分散する処理液をウエッジワイヤー型ロータリースクリーンに送り、フロックを分離した。分離したフロックの含水率及び処理水水質を測定した。結果を表1に示す。
【0035】
【比較例1〜3
実施例1で使用した洋菓子製造排水をカチオン性水溶性高分子単独で対液80mg/L(約0.008%)添加し処理した場合(比較例1)、あるいは合成例2において製造した比較カチオン性水溶性高分子とアニオン性水溶性高分子とをそれぞれ対液60mg/L(約0.006%)、15mg/L(約0.0015%)添加し、組み合わせて処理した場合(比較例2)、ポリ塩化アルミニウム対液500mg/L(約0.05%)添加し、アニオン性水溶性高分子5mg/L(約0.0005%)添加し、処理した場合(比較例3)について試験を行った。結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
SS;mg/L、BOD;mg/L、n-HX;n−ヘキサン抽出分mg/L
フロック含水率;重量%
【0037】
【実施例
マヨネーズ製造排水をカチオン性水溶性高分子とアニオン性水溶性高分子を組み合わせることにより処理した。処理前の排水水質は、表2の通りである。水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより排水pHを6.2に調節した後、第一凝集反応槽において攪拌下、カチオン性水溶性高分子を対液0.01%添加し、その後第ニ凝集反応槽において攪拌下、アニオン性水溶性高分子を対液0.0015%添加した。その後、処理液をウエッジワイヤー型ロータリースクリーンに送り、フロックを分離した。分離した含油フロックの含水率及び分離水のBODを測定した。結果を表2に示す。
【0038】
【比較例4〜6
マヨネーズ製造排水をカチオン性水溶性高分子単独で120mg/Lで処理した場合(比較−4)、あるいは合成例2において製造した比較カチオン性水溶性高分子とアニオン性水溶性高分子とをそれぞれ100mg/L、15mg/L添加し処理した場合(比較−5)、ポリ塩化アルミニウム対液800mg/L添加し、アニオン性水溶性高分子10mg/L添加し、処理した場合(比較例−6)について試験を行った。結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
SS;mg/L、BOD;mg/L、n-HX;n−ヘキサン抽出分mg/L
フロック含水率;重量%
【図面の簡単な説明】
【図1】含油廃水の処理フロー図を示す。
【符号の説明】
(a)含油廃水槽
(b)第一凝集反応槽
(c)第二凝集反応槽
(d)カチオン性水溶性高分子原液
(e)溶解槽
(f)アニオン性水溶性高分子原液
(g)溶解槽
【図2】ウエッジワイヤースクリーンの構造を示す図。
【符号の説明】
(a)スリット(ウエッジワイヤーの間隔)
(b)ウエッジワイヤー
(c)サポートロッド

Claims (5)

  1. 含油廃水に、下記一般式(1)で表されるカチオン性単量体を少なくとも5モル%含有する単量体混合物を重合することによって得たカチオン性水溶性高分子を添加した後、アニオン性水溶性高分子を添加し凝集させフロックを分離することを特徴とする含油廃水の処理方法。
    R1は水素又はメチル基、R2、R3は低級アルキル基またアルコキシ基であり同種でも異種でも良い。A1は酸素原子あるいはNH、B1はアルキレン基あるいはアルコキシレン基、X1は陰イオンをそれぞれ表わす
  2. 前記カチオン性水溶性高分子が、塩水溶液中で該塩水溶液に可溶な高分子分散剤共存下で分散重合法により製造された粒径100μm以下の分散液からなることを特徴とする請求項1に記載の含油廃水の処理方法。
  3. 前記カチオン性水溶性高分子を添加する直前の前記含油廃水のpHが、7以下であることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の含油廃水の処理方法。
  4. 前記含油廃水の処理方法が、形成されたフロックをスクリーンによって分離することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の含油廃水の処理方法。
  5. 前記スクリーンが、傾斜スクリーン、ロータリースクリーン、振動スクリーン及びウエッジワイヤースクリーンから選択される一種であることを特徴とする請求項4に記載の含油廃水の処理方法。
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