JP4069612B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転者により行われるステアリングホイール等の操舵手段の操作に応じて車両を操舵せしめるための車両用操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の操舵は、車室の内部において運転者によりなされる操舵手段の操作(一般的にはステアリングホイールの回転操作)を、舵取り用の車輪(一般的には前輪)の操向のために車室の外部に配された舵取機構に伝えて行われる。
【0003】
このような操舵を行わせるための操舵装置として、近年、車室内部の操舵手段を車室外部の舵取機構との機械的な連結なしに配すると共に、舵取機構の一部に操舵用のアクチュエータを付設し、このアクチュエータを、前記操舵手段の操作方向及び操作量の検出結果に基づいて動作させ、舵取機構に操舵力を加えて、前記操舵手段の操作に応じた操舵を行わせる構成とした分離型の操舵装置が提案されている。
【0004】
この種の分離型の操舵装置は、操舵手段と舵取機構とを機械的に連結してなる一般的な操舵装置と比較して、次のような多くの利点を有しており、自動車技術の発展のために有用なものとして注目されている。
【0005】
第1の利点は、操舵手段の操作量と操舵用のアクチュエータの動作量との対応関係を機械的な制約を受けずに自在に設定することができ、車速の高低、旋回速度、加減速の有無等、走行状態に応じた操舵特性の変更制御に柔軟に対応し得ることにある。なお、前記アクチュエータとしては、操舵特性の変更制御の容易性を考慮して電動モータ(操舵モータ)が用いられている。また、舵取機構から分離された操舵手段には、これに付設された反力付与手段の動作により適度な反力を加え、一般的な操舵装置と同等の操舵感が得られるようにしている。
【0006】
第2の利点は、操舵手段と舵取機構とを連結する連結部材が不要であり、操舵手段の構成及び配置の制限がなく、車室内部のレイアウトの自由度が増すことにある。即ち、操舵手段として一般的に用いられているステアリングホイールに代えて、レバー、ペダル、ハンドグリップ等の適宜の操舵手段を採用することができ、またこれらを、車室内部の適宜位置に配設することができる。
【0007】
第3の利点は、車両の前面衝突に伴うステアリングホイールの突き上げを防止することができ、衝突安全性の向上を図り得ることにある。更に第4の利点は、近年開発が進められている自動運転システム(ITS,AHS等)への対応が容易であることにある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
さて、以上の如き分離型の操舵装置は、その装備を前提とした車両に組み込む場合の外に、既存車両に装備されている非分離型の操舵装置を改造して構成する場合が考えられ、このような場合に対応するために、非分離型の操舵装置の舵取機構を最小限の改造下にて用いることが切望されている。
【0009】
多くの車両に採用されているラックピニオン式の舵取機構は、操舵手段としてのステアリングホイールに連結されたピニオン軸(入力軸)と、該ピニオン軸に噛合され、車体の左右方向に延設されたラック軸(操舵軸)とを備え、前記ピニオン軸の回転を前記ラック軸の軸長方向の移動に変換し、該ラック軸の両端に連結された操向用の車輪を押し引きして操舵を行わせる構成となっている。
【0010】
他の形式の舵取機構も同様に、ステアリングホイールの操作に応じた入力軸の回転を、該入力軸に伝動構成された操舵軸の軸長方向の移動に変換し、この移動によって操舵を行わせる構成となっている。
【0011】
以上の如き舵取機構を利用した分離型の操舵装置は、ボールねじ機構等の運動変換機構を操舵軸の中途に組み込み、該運動変換機構に前記操舵モータの回転を伝え、操舵のための前記操舵軸の軸長方向の移動に変換する構成とすることができる。しかしながらこの構成においては、運動変換機構の組み込み、及び操舵モータの取り付けのために既存の舵取機構の大幅な改造が必要である。
【0012】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、既存の舵取機構に大幅な改造を強いることなく実現することができ、舵取機構と操舵手段とが機械的に分離された車両用操舵装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1発明に係る車両用操舵装置は、ハウジングの内部に支持された入力軸の回転を操舵軸の軸長方向の移動に変換して操舵を行わせる舵取機構と、操舵手段の操作に応じて駆動され、前記舵取機構に操舵力を加える操舵モータとを備える車両用操舵装置において、前記操舵モータの取り付け部及び前記ハウジングへの固定部を有する伝動ハウジングと、該伝動ハウジング内に一対の軸受により回転自在に支持され、前記入力軸への連結手段を有する伝動軸と、前記操舵モータの出力軸と前記伝動軸とを連結する伝動手段とからなり、前記固定部のねじ込み又はフランジ止めにより前記ハウジングに固定される伝動ユニットえることを特徴とする。
【0014】
本発明においては、伝動ハウジングの内部に伝動軸を支持してなる伝動ユニットを、伝動ハウジングの一部に設けた固定部のねじ込み又はフランジ止めにより入力軸のハウジングに後付け固定し、該ハウジングから突出する入力軸の端部を連結手段を介して前記伝動軸に連結する。これと共に、伝動ハウジングの一部に設けた取り付け部に操舵モータを取り付け、該操舵モータの出力端を伝動手段を介して伝動軸に連動連結する。即ち、前記伝動ハウジング及び伝動軸を備え、操舵モータを取り付けてなる伝動ユニットの後付けにより、既存の舵取機構を実質的な改造なしに利用して分離型の操舵装置を構成する。操舵モータの回転は、伝動軸を介して入力軸に伝えられ、該入力軸の回転が舵取機構に本来備えられた運動変換機構により運動変換されて操舵軸に伝わり、該操舵軸が軸長方向に移動して操舵がなされる。
【0015】
本発明の第2発明に係る車両用操舵装置は、第1発明における伝動手段が、前記伝動軸の中途に嵌着されたウォームホイールと、該ウォームホイールに噛合し前記操舵モータの出力端に連結されたウォームとを備えることを特徴とする。
【0016】
この発明においては、操舵モータの回転を伝動軸に伝える伝動手段を、操舵モータの出力端のウォームと伝動軸に嵌着されたウォームホイールとを備えるウォームギヤ機構により簡素に構成し、また十分な減速により操舵モータの小型化を図る。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る車両用操舵装置の全体構成を示す模式図である。
【0018】
この操舵装置は、左右の前輪10,10を操舵させるための舵取機構1と、該舵取機構1から機械的に分離して配された操舵手段たるステアリングホイール2と、前記舵取機構1に操舵力を加える操舵モータMと、該操舵モータMを前記ステアリングホイール2の操作に応じて駆動すべく所定の制御動作を行う操舵制御部3とを備えてなる。
【0019】
図示の舵取機構1は、公知のラックピニオン式舵取機構であり、車体の左右方向に延設された筒形のラックハウジングH1 の内部に、軸長方向への移動自在に支持されたラック軸(操舵軸)11を備えている。該ラック軸11の両端は、ラックハウジングH1 の外部に突出し、各別のタイロッド13,13により前記前輪10,10のナックルアーム12,12に連結されており、ラック軸11の軸長方向の移動により各別のタイロッド13,13を介してナックルアーム12,12を押し引きし、前記前輪10,10を左右に操舵せしめる構成となっている。
【0020】
ラックハウジングH1 の中途部には、これに交叉するように円筒形をなすピニオンハウジングH2 が連設されており、前記操舵モータMは、ピニオンハウジングH2 の端部に伝動ユニット4を介して取り付けられている。図2は、図1のII−II線による縦断面図であり、ラックハウジングH1 とピニオンハウジングH2 との交叉部の内部構造、及びピニオンハウジングH2 への伝動ユニット4の取り付け構造が示されている。
【0021】
本図に示す如くピニオンハウジングH2 の内部には、一対の軸受16,16により軸回りでの回動自在にピニオン軸15が支持されている。ピニオン軸15は、前記軸受16,16による支持部間を拡径して一体形成されたピニオン 15aを備えており、該ピニオン 15aは、ラックハウジングH1 との連通部において、ラック軸11の外面に適長に亘って形成されたラック歯 11aに噛合させてある。この噛合部には、前記ラック軸11の背面側に弾接するラックガイド17により適正な予圧が付与されている。
【0022】
以上の構成により、ピニオンハウジングH2 の内部にて生じるピニオン軸15の回動は、前記ラックガイド17による予圧の付与下にて噛合するピニオン 15a及びラック歯 11aの作用により、ラック軸11の軸長方向の移動に変換され、この移動が、前述の如く左右の操向車輪10,10に伝達されて操舵がなされる。
【0023】
前記ピニオン軸15の他側端部は、ピニオンハウジングH2 の外部に適長突出されており、ピニオンハウジングH2 の同側端部に前記伝動ユニット4が固定されている。図3は、伝動ユニット4の縦断面図であり、該伝動ユニット4は、伝動ハウジング40と、該伝動ハウジング40の内部に一対の軸受42,42により回動自在に支持された伝動軸41とを備えている。伝動軸41には、前記軸受42,42による支持部間にウォームホイール43が同軸的に嵌着されており、該ウォームホイール43の外周にはウォーム44(図4参照)が噛合させてある。
【0024】
伝動軸41の一側端部には、内面にスプライン 45aを備える連結筒45が一体形成されている。また伝動ハウジング40には、前記連結筒45の側に同軸的に開口し、内周面にねじ部 46aが形成された円筒型の固定部46が一体形成されている。この固定部46は、前記ピニオンハウジングH2 への固定のために設けられたものであり、図2に示す如く伝動ハウジング40は、前記固定部46内周のねじ部 46aをピニオンハウジングH2 の同側外周に形成されたねじ部に螺合し、該ねじ部の内奥側に予め螺合させたロックナット 40aの締め付けにより位置決め固定されている。
【0025】
ピニオンハウジングH2 の同側に突出するピニオン軸15の端部外周には、前記連結筒45内面のスプライン 45aに対応するスプラインが形成してあり、該ピニオン軸15は、前述の如く固定される伝動ハウジング40の軸心部において前記連結筒45に内嵌され、該連結筒45とのスプライン結合により伝動軸41と連結される。
【0026】
以上の如き伝動ハウジング40の固定は、多くの車両において採用されているラックピニオン式の舵取機構1において、ピニオンハウジングH2 の外面にねじ部を形成し、該ねじ部に螺合するロックナット 40aを追加するという最小限の改造により実現することができる。また伝動軸41との連結に利用されるピニオン軸15の端部外周のスプラインは、ラックピニオン式の舵取機構1において、操舵手段たるステアリングホイールとの連結のために設けられたものであり、何らの改造をも必要とせずに実現される。
【0027】
図4は、図2のIV−IV線による横断面図である。本図に示す如くウォーム44は、ウォームホイール43との噛合部両側の軸受47,47により、伝動ハウジング40の内部に回動自在に両持ち支持されている。一方の軸受47の支持部から適長延設された前記ウォーム44の一側端部には、他部よりも拡径され、内面にスプラインが形成された連結筒48が連設されている。
【0028】
また伝動ハウジング40は、前記連結筒48の側を同軸的に拡径して一体形成されたモータ座(取り付け部)49を備えており、該モータ座49には、前記操舵モータMがフランジ固定されている。操舵モータMの出力軸Sは、前記モータ座49の軸心位置にて伝動ハウジング40の内部に突出させてあり、該出力軸Sの先端は、前記ウォーム44の一側に連設された連結筒48に挿入され、スプライン結合されている。
【0029】
以上の構成により、操舵モータMの回転は、連結筒48を介してウォーム44に伝達され、該ウォーム44に噛合するウォームホイール43に伝えられ、該ウォームホイール43が嵌着された伝動軸41が伝動ハウジング40内にて回転する。この回転は、連結筒45を介して連結されたピニオン軸15に伝えられ、該ピニオン軸15の回転により前述の如く操舵がなされる。
【0030】
ここで、操舵モータMから伝動ユニット4内部の伝動軸41への伝動手段は、前記ウォーム44及びウォームホイール43を備えるウォームギヤ機構により構成されており、伝動ユニット4の内部構造を簡素化することができる。また、前記ウォームギヤ機構による前記伝動軸41、及びこれに連結されたピニオン軸15への伝動は十分な減速下にて行われるから、操舵モータMとして小出力のモータを用いることが可能となる。
【0031】
以上の如く伝動ユニット4を介して取り付けられた操舵モータMは、操舵制御部3からの動作指令に従って駆動制御される。この駆動に応じた舵取機構1の動作量、即ち、左右の前輪10,10の実舵角は、例えば、ラック軸11と一側のタイロッド13との連結部の変位を検出するタイロッド変位センサ18により検出され、操舵制御部3に与えられている。またラック軸11の両側のタイロッド13,13には、これらの軸方向に作用する力を検出するタイロッド軸力センサ19,19が付設されており、これらの検出結果は、左右の前輪10,10に実際に加わる路面反力を示す信号として操舵制御部3に与えられている。
【0032】
また、舵取機構1から機械的に分離されたステアリングホイール2は、図1中に模式的に示す如く、コラムハウジングH3 に回転自在に支持されたコラム軸20の上端に固定されている。コラムハウジングH3 は、図示しない車体の一部に固定支持されており、該コラムハウジングH3 には、反力モータM1 が付設されている。反力モータM1 は、コラムハウジングH3 の内部において前記コラム軸20に伝動構成されており、該コラム軸20及びステアリングホイール2には、操舵制御部3からの動作指令に従って駆動される前記反力モータM1 の回転力が、操舵のためのステアリングホイール2の回転操作の方向と逆向きの反力として加えられる。
【0033】
以上の如き反力に抗してステアリングホイール2に加えられる操舵トルクは、コラムハウジングH3 の内部に設けたトルクセンサ21により検出され、またステアリングホイール2の操作量は、トルクセンサ21の一側に配した操舵角センサ22により検出されており、これらの検出結果は、ステアリングホイール2の操作状態を示す信号として操舵制御部3に与えられている。更に、操舵制御部3の入力側には、車速、ヨーレート、横加速度等、走行状態センサ23により検出される車両の走行状態を示す種々の信号が与えられている。
【0034】
操舵制御部3による操舵モータMの駆動制御は、例えば、前記操舵角センサ22により検出されるステアリングホイール2の操作量に比例ゲインを乗じて目標舵角を求め、この目標舵角と前記タイロッド変位センサ18により検出される左右の前輪10,10の実舵角との偏差に基づくフィードバック制御により行われる。
【0035】
前記走行状態センサ23により検出される走行状態は、前記目標舵角の算出に際し、前記ステアリングホイール2の操作量に乗じる比例ゲインの選定に用いられる。この比例ゲインは、例えば、車速の増大に伴って減少し、ヨーレート及び横加速度により定まる車両の旋回程度の増大に伴って減少する値として設定されている。これにより前記目標舵角は、高速走行中に小、低速走行中に大となり、また旋回走行中には、急旋回となるに従って小さくなり、走行状態に応じた操舵特性が得られるようになる。
【0036】
操舵制御部3は、以上の如き操舵モータMの制御に加えて、反力モータM1 の制御動作を行う。この制御は、例えば、前記タイロッド軸力センサ19,19からの入力に基づいて前輪10,10に実際に加わる路面反力を求め、この路面反力に所定の比例ゲインを乗じてステアリングホイール2に加える疑似反力を算出し、操舵角センサ22からの入力により求まるステアリングホイール2の操作方向と逆向きに前記疑似反力を発生すべく反力モータM1 に動作指令を発することにより行われる。
【0037】
このような反力モータM1 の制御において、前記走行状態センサ23により検出される走行状態は、前記疑似反力の算出のために路面反力の検出値に乗じる比例ゲインの補正に用いられる。この補正は、例えば、車速及び旋回程度が大きくなるに従って前記比例ゲインを大とし、また、前後加速度の検出結果により求められる減速程度に応じて前記比例ゲインを大として、ステアリングホイール2を操作する運転者に走行状態に応じた操舵感を体感させるべく行われる。
【0038】
なお、前記トルクセンサ21により検出される操舵トルクは、以上の制御により反力モータM1 が実際に発生する反力のフィードバック信号として、該反力モータM1 の故障判定に用いられている。
【0039】
以上の実施の形態に示す車両用操舵装置は、伝動ハウジング40の内部に伝動軸41を支持する伝動ユニット4を、舵取機構1の入力軸であるピニオン軸15を支持するピニオンハウジングH2 に後付け固定し、前記伝動軸41をピニオン軸15の端部に連結筒45を介して連結する一方、伝動ハウジング40に設けたモータ座49に操舵モータMを取り付け、該操舵モータMの出力端を、ウォーム44及びウォームホイール43を備えるウォームギヤ機構により伝動軸41に連動連結して構成されている。この構成によれば、ピニオンハウジングH2 の端部外面に伝動ハウジング40の前記固定部46との螺合のためのねじ部を形成するという最小限の改造により伝動ユニット4の固定が可能であり、既存の舵取機構1を実質的な改造なしに利用することができる。
【0040】
ピニオンハウジングH2 への伝動ハウジング40の固定は、以上の実施の形態に限らず、他の適宜の手段によって行わせることもできる。図5は、ピニオンハウジングH2 への伝動ユニット4の取り付け構造の他の実施の形態を示す縦断面図である。
【0041】
本図においてピニオンハウジングH2 は、ピニオン軸15の突出側の全面に開口を有し、同側を支持する軸受16を、前記開口周縁にフランジ固定された蓋板30と前記ピニオン 15aの端部との間に挾持せしめた構成となっている。舵取機構1の他の部分の構成は、図2に示す実施の形態と同一であり、対応する部分に同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0042】
このような舵取機構1に後付けして用いる伝動ユニット4は、図2及び図3に示す伝動ユニット4と同様、伝動ハウジング 40aと、該伝動ハウジング 40a内に回転自在に支持された伝動軸41と、該伝動軸41の中途に嵌着されたウォームホイール43と、該ウォームホイール43に噛合し操舵モータMに連動連結されたウォーム44とを備えてなる。
【0043】
この実施の形態において伝動ハウジング 40aは、伝動軸41の端部の前記連結筒45の側に同軸的に延設された脚筒 40bを備え、該脚筒 40bの開口部周縁に固定フランジ 40cを周設して、前記ピニオンハウジングH2 への固定のための固定部が構成されている。固定フランジ 40cは、取り付け対象となるピニオンハウジングH2 の端部開口と前記蓋板30とに、両者の固定のために夫々周設された連結フランジ31,32と対応する形状及びサイズを有している。
【0044】
このように構成された伝動ハウジング 40aは、図示の如く、前記脚筒 40bの開口側を前記蓋板30上に同軸的に位置決めし、前記固定フランジ 40cを前記連結フランジ31,32に重ね、これらの締め付けのための連結ボルト33,33…により共締め固定して取り付けられている。このとき伝動ハウジング 40a内部の伝動軸41は、図2に示す実施の形態の場合と同様に、端部に設けた連結筒45を介してピニオン軸15に連結される。
【0045】
この実施の形態においては、伝動ハウジング 40aの固定が、ピニオンハウジングH2 と蓋板30との連結のために設けられた連結フランジ31,32に共締めすることによりなされており、蓋板30の連結フランジ32の外面加工を追加する程度の最小限の改造により伝動ユニット4の固定が可能となり、既存の舵取機構1を実質的な改造なしに利用することができる。
【0046】
なお、近年においては、油圧アクチュエータ又は電動アクチュエータの発生力により操舵を補助するパワーステアリング装置が広く普及している。油圧パワーステアリング装置においては、ピニオンハウジングH2 の内部に、ステアリングホイールの操作に応じて油圧アクチュエータへの作動油の給排を制御する油圧制御弁が組み込まれることがあり、また電動パワーステアリング装置においては、ピニオンハウジングH2 の内部に、電動アクチュエータの制御に用いるべくステアリングホイールに加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサが組み込まれることがある。
【0047】
前述した伝動ユニット4は、ピニオンハウジングH2 の外側のわずかな改造により、内部に何らの影響を及ぼすことなく取り付けることができる。従って、前記油圧制御弁又はトルクセンサがピニオンハウジングH2 内に組み込まれ、パワーステアリング装置として構成された舵取機構に対しても本発明の適用は可能である。この種の舵取機構においては、前記油圧制御弁又はトルクセンサを収容するハウジングをピニオンハウジングH2 と別体に構成し、両者をフランジ固定により一体化せしめる構造が採用されることが多く、このフランジ固定部を利用することにより、図5に示すような共締めによる伝動ユニット4の固定を好便に実施し得る。
【0048】
また以上の実施の形態においては、ラックピニオン式の舵取機構1への適用例について述べたが、ハウジングの内部に支持された入力軸の回転を操舵軸の軸長方向の移動に変換して操舵を行わせる構成とした他の形式の舵取機構への適用も可能であることは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明においては、舵取機構と操舵手段とが機械的に分離された車両用操舵装置を、操舵手段との連結を前提として構成された既存の舵取機構を大幅な改造を強いることなく利用して、簡素に実現することが可能となる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用操舵装置の全体構成を示す模式図である。
【図2】伝動ユニットの取り付け構造を示す図1のII−II線による縦断面図である。
【図3】伝動ユニットの縦断面図である。
【図4】図2のIV−IV線による横断面図である。
【図5】伝動ユニットの取り付け構造の他の実施の形態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 舵取機構
2 ステアリングホイール(操舵手段)
3 操舵制御部
4 伝動ユニット
15 ピニオン軸(入力軸)
40 伝動ハウジング
41 伝動軸
43 ウォームホイール
44 ウォーム
45 連結筒(連結手段)
46 固定部
M 操舵モータ
1 ラックハウジング
2 ピニオンハウジング

Claims (2)

  1. ハウジングの内部に支持された入力軸の回転を操舵軸の軸長方向の移動に変換して操舵を行わせる舵取機構と、操舵手段の操作に応じて駆動され、前記舵取機構に操舵力を加える操舵モータとを備える車両用操舵装置において、
    前記操舵モータの取り付け部及び前記ハウジングへの固定部を有する伝動ハウジングと、
    該伝動ハウジング内に一対の軸受により回転自在に支持され、前記入力軸への連結手段を有する伝動軸と、
    前記操舵モータの出力軸と前記伝動軸とを連結する伝動手段とからなり、
    前記固定部のねじ込み又はフランジ止めにより前記ハウジングに固定される伝動ユニットえることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 前記伝動手段は、前記伝動軸の中途に嵌着されたウォームホイールと、該ウォームホイールに噛合し前記操舵モータの出力端に連結されたウォームとを備える請求項1記載の車両用操舵装置。
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