JP4068316B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は基板に存在する有機物を、有機物の除去液で除去する基板処理方法および基板処理装置に係る。特に、基板からレジスト膜を除去する基板処理方法および基板処理装置に係る。
【0002】
また、本発明はレジストが変質して生じた反応生成物が存在する基板に、反応生成物の除去液を供給して除去する基板処理方法および基板処理装置に係り、特にレジスト膜をマスクとして基板の表面に存在する薄膜をドライエッチングするドライエッチング工程を経た基板から、該ドライエッチング工程によって基板上に生成された反応生成物を除去する基板処理方法および基板処理装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程においては半導体ウエハなどの基板上に形成されたアルミや銅などの金属の薄膜がレジスト膜をマスクとしてエッチングされて半導体素子の配線とされる工程がある。
例えば図17(A)のように、基板101上に素子102が形成され、その上に金属膜103が形成される。この金属膜103は例えばアルミニウムである。
そして金属膜103の上にはレジスト膜104が形成されている。このレジスト膜104は金属膜103の上面にレジストを塗布して乾燥させ、乾燥したレジストに対して露光機によって配線パターンを露光し、露光が済んだレジストに対して現像液を供給してレジストの不要な部分を溶解除去することで得ることができる。これによって、金属膜103の必要部分だけはレジスト膜103によってマスクされ、次のエッチング工程では該金属膜103の必要部分はエッチングされずに残ることになる。
次に、レジスト膜103によってマスクされた金属膜103に対してRIEなどのドライエッチングを施すと金属膜103の内、レジスト膜103によってマスクされていない部分はエッチングされて除去され、エッチングされずに残った部分が金属配線106となる。
このようにドライエッチングを行うと図17(B)のように、金属配線106の側方にレジスト膜103などに由来する反応生成物105が堆積する。
この反応生成物105は後続するレジスト除去工程では通常除去されず、レジスト膜104を除去した後も図17(C)のように基板101上に残ってしまう。
このような反応生成物105を除去せずに基板101を次工程に渡すと次工程以降の処理品質に悪影響を与えるので次工程に渡す前に除去する必要がある。
【0004】
このため、従来では、基板に対して反応生成物の除去液を供給する除去液供給工程、除去液を洗い流す作用のある有機溶剤などの中間リンス液を基板に供給する中間リンス工程、基板に純水を供給して純水洗浄を行う純水洗浄工程を実施することで基板から反応生成物を除去している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の技術では単に除去液、中間リンス液、純水を基板に供給しているだけなのでスループットに限界がある。
本発明の目的は基板に存在する有機物を、有機物の除去液で除去する基板処理、特に、基板からレジスト膜を除去する基板処理のスループットを向上させることである。
【0006】
また、本発明の目的はレジストが変質して生じた反応生成物が存在する基板に、反応生成物の除去液を供給して、基板から反応生成物を除去する基板処理のスループットを向上させることである。
【0007】
また、本発明の目的はレジスト膜をマスクとして基板の表面に存在する薄膜をドライエッチングするドライエッチング工程を経た基板から、該ドライエッチング工程によって基板上に生成された反応生成物を除去する際のスループットを向上させることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明はレジスト膜をマスクとして基板の表面に存在する薄膜をドライエッチングするドライエッチング工程を経た基板から、該ドライエッチング工程によって基板上に生成された反応生成物を除去液を使用して除去する基板処理装置であって、ドライエッチング工程を経た基板を保持して回転する保持回転部と、保持回転部に保持されて回転している基板に対して、反応生成物を除去する除去液を供給する除去液供給部と、保持回転部に保持されて回転している基板に対して純水を供給する純水供給部と、除去液供給部から供給される除去液に超音波を付与する超音波付与部と、前記保持回転部、前記除去液供給部、前記純水供給部、および前記超音波付与部の動作を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記保持回転部によって前記基板を回転させつつ、前記超音波付与部から超音波が付与された除去液を、前記除去液供給部によって前記基板に供給させ、続いて、前記除去液の供給を停止させ、前記基板上の除去液を減少させた後、前記純水供給部によって前記基板上に純水を供給させることを特徴とする基板処理装置である。
請求項2に記載の発明はレジスト膜をマスクとして基板の表面に存在する薄膜をドライエッチングするドライエッチング工程を経た基板から、該ドライエッチング工程によって基板上に生成された反応生成物を除去液を使用して除去する基板処理装置であって、ドライエッチング工程を経た基板を保持して回転する保持回転部と、保持回転部に保持されて回転している基板に対して、反応生成物を除去する除去液を供給する除去液供給部と、保持回転部に保持され回転する基板に対して、除去液を洗い流す中間リンス液を供給する中間リンス液供給部と、保持回転部に保持されて回転している基板に対して純水を供給する純水供給部と、除去液供給部から供給される除去液に超音波を付与する超音波付与部と、前記保持回転部、前記除去液供給部、前記中間リンス液供給部、前記純水供給部、および前記超音波付与部を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記保持回転部によって前記基板を回転させつつ、前記超音波付与部から超音波が付与された除去液を、前記除去液供給部によって前記基板に供給させ、続いて、前記除去液の供給を停止させ、前記基板上の除去液を減少させた後、前記中間リンス液供給部による中間リンス液、および前記純水供給部による純水を、この順番で、前記基板上に供給させることを特徴とする基板処理装置である。
【0009】
請求項3に記載の発明は除去液供給部は基板に対して除去液を吐出する除去液吐出手段を有し、純水供給部は基板に対して純水を吐出する純水吐出手段を有し、超音波付与部は除去液吐出手段内の除去液と接触する位置に設けられた除去液振動子と純水吐出手段内の純水と接触する位置に設けられた純水振動子とのいずれか、または両方を有する請求項1または請求項2に記載の基板処理装置である。
【0010】
請求項4に記載の発明は除去液吐出手段は超音波が付与された除去液を基板の表面に対して傾斜した方向に吐出する請求項3に記載の基板処理装置である。
【0011】
請求項5に記載の発明は除去液供給部は除去液吐出手段を移動させる第1移動手段を有し、第1移動手段は除去液吐出手段から吐出される除去液の基板への到達点を、基板の回転中心と回転する基板の端縁が描く回転円の円周とを通る線上にて移動させる請求項4に記載の基板処理装置である。
【0012】
請求項6に記載の発明は純水吐出手段は超音波が付与された純水を基板の表面に対して傾斜した方向に吐出する請求項3に記載の基板処理装置である。
【0013】
請求項7に記載の発明は純水供給部は純水吐出手段を移動させる第2移動手段を有し、第2移動手段は純水吐出手段から吐出される純水の基板への到達点を、基板の回転中心と回転する基板の端縁が描く回転円の円周とを通る線上にて移動させる請求項6に記載の基板処理装置である。
【0018】
請求項8に記載の発明は中間リンス液吐出手段は超音波が付与された中間リンス液を基板の表面に対して傾斜した方向に吐出する請求項2に記載の基板処理装置である。
【0019】
請求項9に記載の発明は中間リンス液供給部は中間リンス液吐出手段を移動させる第3移動手段を有し、第3移動手段は中間リンス液吐出手段から吐出される中間リンス液の基板への到達点を、基板の回転中心と回転する基板の端縁が描く回転円の円周とを通る線上にて移動させる請求項8に記載の基板処理装置である。
【0022】
請求項10に記載の発明はレジスト膜をマスクとして基板の表面に存在する薄膜をドライエッチングするドライエッチング工程を経た基板から、該ドライエッチング工程によって基板上に生成された反応生成物を除去する基板処理装置であって、ドライエッチング工程を経た基板を保持して回転する保持回転部と、保持回転部に保持されて回転している基板に対して、反応生成物を除去する除去液を供給する除去液供給部と、保持回転部に保持されて回転している基板に対して純水を供給する純水供給部と、除去液供給部おび純水供給部から供給され基板上に付与される処理液のうち、少なくとも除去液に超音波を付与する超音波付与部と、前記保持回転部、前記除去液供給部、前記純水供給部、および前記超音波付与部の動作を制御する制御手段と、前記制御手段は、前記保持回転部によって前記基板を回転させ、前記除去液供給部から前記基板上に処理液を供給させつつ、前記超音波付与部によって前記基板上の処理液に超音波を付与し、続いて、前記除去液の供給を停止させ、前記基板上の除去液を減少させた後、前記純水供給部によって前記基板上に純水を供給させることを特徴とする基板処理装置である。
【0023】
請求項11に記載の発明はレジスト膜をマスクとして基板の表面に存在する薄膜をドライエッチングするドライエッチング工程を経た基板から、該ドライエッチング工程によって基板上に生成された反応生成物を除去する基板処理装置であって、ドライエッチング工程を経た基板を保持して回転する保持回転部と、保持回転部に保持されて回転している基板に対して、反応生成物を除去する除去液を供給する除去液供給部と、保持回転部に保持され回転する基板に対して、除去液を洗い流す中間リンス液を供給する中間リンス液供給部と、中間リンス液が供給された後、保持回転部に保持されて回転している基板に対して純水を供給する純水供給部と、除去液供給部、中間リンス液供給部、および純水供給部から供給され基板上に付与される処理液のうち、少なくとも除去液に超音波を付与する超音波付与部と、前記保持回転部、前記除去液供給部、前記中間リンス液供給部、前記純水供給部、および前記超音波付与部の動作を制御する制御手段と、前記制御手段は、前記保持回転部によって前記基板を回転させ、前記除去液供給部から音波を付与し、続いて、前記除去液の供給を停止させ、前記基板上の除去液を減少させた後、前記中間リンス液供給部による中間リンス液、および前記純水供給部による純水を、この順番で、前記基板上に供給させることを特徴とする基板処理装置である。
【0024】
請求項12に記載の発明は超音波付与部は基板上の液体に接して振動する直接振動付与手段を有する、請求項10または請求項11に記載の基板処理装置である。
請求項13に記載の発明は前記制御手段は、前記保持回転部の回転による遠心力によって、前記基板上の除去液を振切り減少させることを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の基板処理装置である。
請求項14に記載の発明は前記除去液は、有機アルカリ液、有機アミン、およびフッ化アンモン系物質のいずれかを含む液であることを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の基板処理装置である。
請求項15に記載の発明は前記中間リンス液は、有機溶剤であること特徴とする請求項2ないし請求項9、および請求項10ないし請求項12のいずれかに記載の基板処理装置である。
【0042】
請求項16に記載の発明はレジスト膜をマスクとして基板の表面に存在する薄膜をドライエッチングするドライエッチング工程を経た基板から、該ドライエッチング工程によって基板上に生成された反応生成物を除去液を使用して除去する基板処理方法であって、(a) 除去液に超音波を付与する工程と、(b) 前記工程(a)によって超音波が付与された除去液を、回転する基板に供給する工程と、(c) 前記工程(b)による除去液の供給を停止するとともに、前記基板を回転させて前記基板上の除去液を減少させる工程と、(d) 前記工程(c)が終了した後に、前記基板上に純水を供給する工程と、を有する基板処理方法である。
請求項17に記載の発明は、(e) 純水に超音波を付与する工程、をさらに備え、前記工程(d)は、前記工程(e)によって超音波が付与された純水を、回転する基板上に供給することを特徴とする請求項16に記載の基板処理方法である。
【0043】
請求項18に記載の発明はレジスト膜をマスクとして基板の表面に存在する薄膜をドライエッチングするドライエッチング工程を経た基板から、該ドライエッチング工程によって基板上に生成された反応生成物を除去液を使用して除去する基板処理方法であって、(a) 除去液に超音波を付与する工程と、(b) 前記工程(a)によって超音波が付与された除去液を、回転する基板上に供給する工程と、(c) 前記工程(b)による除去液の供給を停止するとともに、前記基板を回転させて前記基板上の除去液を減少させる工程と、(d) 前記工程(c)が終了した後に、回転する基板上に中間リンス液を供給する工程と、(e) 前記工程(d)が終了した後に、回転する基板上に純水を供給する工程と、を有する基板処理方法である。
【0044】
請求項19に記載の発明は(f) 中間リンス液に超音波を付与する工程、をさらに備え、前記工程 (d) は、前記工程 (f) によって超音波が付与された中間リンス液を、回転する基板上に供給することを特徴とする請求項18に記載の基板処理方法である。
【0045】
請求項20に記載の発明は(g) 中間リンス液に超音波を付与する工程、をさらに備え、前記工程 (e) は、前記工程 (g) によって超音波が付与された純水を、回転する基板上に供給することを特徴とする請求項18または請求項19に記載の基板処理方法である。
【0046】
請求項21に記載の発明は前記中間リンス液は、有機溶剤であること特徴とする請求項18ないし請求項20のいずれかに記載の基板処理方法である。
【0047】
請求項22に記載の発明は前記工程 (c) は、回転による遠心力によって、前記基板上の除去液を振切り減少させることを特徴とする請求項16ないし請求項21のいずれかに記載の基板処理方法である。
【0048】
請求項23に記載の発明は前記除去液は、有機アルカリ液、有機アミン、およびフッ化アンモン系物質のいずれかを含む液であることを特徴とする請求項16ないし請求項22のいずれかに記載の基板処理方法である。
【0063】
【発明の実施の形態】
以下の各実施形態において、基板とは半導体基板であり、より詳しくはシリコン基板である。また、当該基板は薄膜を有する。該薄膜は銅やアルミニウム、チタン、タングステンなどの金属膜、またはシリコン酸化膜やシリコン窒化膜などの絶縁膜である。
【0064】
また、該薄膜は前記銅やアルミニウム、チタン、タングステンなどの金属の混合物で構成されるものも含む。また、前記絶縁膜は有機絶縁膜、低誘電体層間絶縁膜も含む。なお、ここでいう薄膜とは、薄膜が形成された基板に対して垂直方向の断面において高さ寸法が底部の長さより短いものはもちろん、高さ寸法が底部の長さより長いものも含む。従って、基板上で部分的に形成されている膜や配線など、基板に向ったとき線状や島状に存在するものも薄膜に含まれる。
【0065】
また以下の各実施形態における基板処理とは基板から有機物を除去する有機物除去処理、または、レジストが変質して生じた反応生成物を基板から除去する反応生成物除去処理である。さらに具体的に述べると、有機物としてのレジストを除去する処理、またはドライエッチングによって生じた有機物であり、レジストや薄膜に由来する反応生成物であるポリマーを基板から除去するポリマー除去処理である。
【0066】
例えば、レジスト膜をマスクとしてこの薄膜をドライエッチングする工程を経た基板にはドライエッチングによってレジストや薄膜に由来する反応生成物であるポリマーが生成されている。
なお、ここでいうレジストは感光性物質である。
【0067】
また、以下の各実施形態における除去液とは有機物を除去する有機物除去液であり、レジストが変質して生じた反応生成物の除去液であり、レジストを除去するレジスト除去液であって、ポリマー除去液である。ポリマー除去液はDMF(ジメチルホルムアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、ヒドロキシルアミンなどの有機アルカリ液を含む液体、有機アミンを含む液体、フッ酸、燐酸などの無機酸を含む液体、フッ化アンモン系物質を含む液体などがある。
その他、ポリマー除去液としては1−メチル−2ピロリドン、テトラヒドロチオフェン1.1−ジオキシド、イソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、2−(2アミノエトキシ)エタノール、カテコール、N−メチルピロリドン、アロマテイックジオール、パーフレン、フェノールを含む液体などがあり、より具体的には、1−メチル−2ピロリドンとテトラヒドロチオフェン1.1−ジオキシドとイソプロパノールアミンとの混合液、ジメチルスルホシキドとモノエタノールアミンとの混合液、2−(2アミノエトキシ)エタノールとヒドロキシアミンとカテコールとの混合液、2−(2アミノエトキシ)エタノールとN−メチルピロリドンとの混合液、モノエタノールアミンと水とアロマテイックジオールとの混合液、パーフレンとフェノールとの混合液などが挙げられる。
【0068】
なお、有機アミンを含む液体(有機アミン系除去液という。)にはモノエタノールアミンと水とアロマティックトリオールとの混合溶液、2−(2−アミノエトキシ)エタノールとヒドロキシアミンとカテコールとの混合溶液、アルカノールアミンと水とジアルキルスルホキシドとヒドロキシアミンとアミン系防食剤の混合溶液、アルカノールアミンとグライコールエーテルと水との混合溶液、ジメチルスルホキシドとヒドロキシアミンとトリエチレンテトラミンとピロカテコールと水の混合溶液、水とヒドロキシアミンとピロガロールとの混合溶液、2−アミノエタノールとエーテル類と糖アルコール類との混合溶液、2−(2−アミノエトキシ)エタノールとNとN−ジメチルアセトアセトアミドと水とトリエタノールアミンとの混合溶液がある。 また、フッ化アンモン系物質を含む液体(フッ化アンモン系除去液という。)には、有機アルカリと糖アルコールと水との混合溶液、フッ素化合物と有機カルボン酸と酸・アミド系溶剤との混合溶液、アルキルアミドと水と弗化アンモンとの混合溶液、ジメチルスルホキシドと2−アミノエタノールと有機アルカリ水溶液と芳香族炭化水素との混合溶液、ジメチルスルホキシドと弗化アンモンと水との混合溶液、弗化アンモンとトリエタノールアミンとペンタメチルジエチレントリアミンとイミノジ酢酸と水の混合溶液、グリコールと硫酸アルキルと有機塩と有機酸と無機塩の混合溶液、アミドと有機塩と有機酸と無機塩との混合溶液、アミドと有機塩と有機酸と無機塩との混合溶液がある。
また、無機物を含む無機系除去液としては水と燐酸誘導体との混合溶液がある。
【0069】
また、以下の各実施形態における中間リンス液とは除去液を基板から洗い流す液体であり、例えばイソプロピルアルコール(IPA)などの有機溶剤またはオゾンを純水に溶解したオゾン水、水素を純水に溶解した水素水などの機能水である。
【0070】
なお、中間リンス液としてオゾンを純水に溶解したオゾン水を使用すれば、有機物、レジストが変質して生じた反応生成物、ポリマーをより完全に除去できる。
【0071】
また、以下の各実施形態において、除去液、中間リンス液、純水を総称して処理液という。
【0072】
<1 基板処理装置の第1実施形態>
以下、本発明の基板処理装置の第1実施形態について説明する。
図1、図2は基板処理装置1の構成を示す図である。なお、図1は図2のI−I断面図であるが、便宜上一部ハッチングを省略している。
基板処理装置1は図1のように断面が略コの字状で、上面視では図2のように中央部分に開口を有する略リング状のカップ3と、図1のようにカップ3の開口を通じて鉛直方向に立設され、基板Wを保持して回転する保持回転部5と、保持回転部5に保持されている基板Wに対して除去液を供給する除去液ノズル7と、同じく保持回転部5に保持されている基板Wに対して純水を供給する純水ノズル9とを有する。また、基板処理装置1は保持回転部5に保持されている基板Wの裏面に対して純水を供給する裏面洗浄ノズル11も有する。
なお、除去液ノズル7は本発明に言う除去液供給部を構成し、純水ノズル9は本発明に言う純水供給部を構成する。
【0073】
カップ3は底部に複数の排出口4を有する。そして、基板Wに供給された液体の剰余分はカップ3の内壁を伝って排出口4に至り、該排出口4から装置外に排出される。
【0074】
保持回転部5は不図示の機枠に固定され、鉛直方向に配された駆動軸を有するスピンモータ13とスピンモータの駆動軸に固定されたスピン軸14と、スピン軸14の頂部に設けられた基板保持部材としてのバキュームチャック15とを有する。
バキュームチャック15は上面に基板を吸着する吸着面を有し、吸着面は上面視で基板Wの面積よりも小さい。本実施形態ではバキュームチャックは略円柱状部材であり、上部の吸着面は円形である。
このバキュームチャック15は上面の吸着面に不図示の吸着孔を有し、該吸着孔からエアを吸引する。そして、バキュームチャック15上に載置された基板Wは前記吸着孔からのエアの吸引により保持される。このようにバキュームチャック15は基板Wの裏面のみと接触して基板Wを保持している。
このような保持回転部5ではバキュームチャック15上に載置された基板Wをバキュームチャック15による吸着で保持し、スピンモータ13を駆動することで前記バキュームチャック15上に保持した基板Wを軸71を回転中心として回転させる。
【0075】
除去液ノズル7は、不図示の機枠に固定され、鉛直方向に配された駆動軸を有する第1回動モータ17と第1回動モータ17の駆動軸に固定された第1回動軸19と、第1回動軸19の頂部に接続された第1アーム21とを有する。
なお、これら第1回動モータ17と第1回動軸19と第1アーム21とは本発明の第1移動手段を構成する。
第1アーム21の先端には除去液ノズル本体23が設けられている。
除去液ノズル本体23は本発明の除去液吐出手段を構成する。
除去液ノズル本体23には第1通孔29が開けられ、第1通孔29には第1チューブ27が接続されている。
【0076】
第1通孔29は一方が第1チューブ27に接続され、他方が基板Wの上面に向かう開口を有する管路である。そして、第1通孔29の延長方向は基板Wの上面との間で所定の傾斜角をなす。この傾斜角によって、第1通孔29から吐出される除去液の基板Wに対する入射角が決定する。すなわち、第1通孔29の傾斜角と第1通孔29から吐出される除去液の基板Wに対する入射角とは略等しくなる。
本実施形態では第1通孔29の傾斜角は45度とされているので第1通孔29から吐出される除去液は基板Wに対して45度の入射角をもって到達する。
また除去液ノズル本体23は第1アーム21が軸73を中心に矢印79のように回動したとき、第1通孔29から吐出される除去液81の基板Wに対する到達点(以下、除去液到達点という。)が基板Wの回転中心Cと基板Wが回転したとき基板Wの端縁が描く回転円95の円周とを通る線上を移動するように設定されている。
本実施形態では図2の矢印85のように除去液到達点が基板Wの回転中心Cを通り、かつ、回転円95の円周上の2点で交差する円弧上を往復移動するように設けられている。
なお、基板Wの回転中心Cと、基板Wが回転したとき基板Wの端縁が描く回転円95の円周とを通る線は直線でも曲線でもよい。
【0077】
また、除去液到達点が回転円95の半径を弦とする円弧上を往復移動するように、または、回転円95の半径上を往復移動するように、または回転円95の直径上を往復移動するように、除去液ノズル本体23を移動させてもよい。
【0078】
また、基板Wの回転中心Cを通り、かつ、基板Wが回転したとき基板Wの端縁が描く回転円95の円周とを通る線は直線でも曲線でもよい。
【0079】
また、第1通孔29内には第1通孔29内を通過する除去液と接触する位置に第1振動子25が設けられている。第1振動子25は本発明の除去液振動子を構成する。
第1チューブ27は第1通孔29に対して除去液を供給する。
第1振動子25は後述の発振器67からの電気信号により振動し、第1通孔29を通る除去液に対して超音波を付与する。
このような除去液ノズル7では第1回動モータ17が第1回動軸19を回動させることにより、第1アーム21が軸73を中心に回動する。これにより、図2のように除去液到達点は基板Wの回転中心Cを通って矢印85のように円弧状に基板Wを往復移動する。そして基板Wに対しては超音波が付与された除去液が供給される。
【0080】
なお、第1通孔29の傾斜角は0度より大きく、90度より小さければ何度でもよいが、30度以上60度以下が好ましく、特に45度が好ましい。
このようにすれば除去液は基板W上のパターンなどの凹凸による影響を受けにくい状態で反応生成物と基板W表面との境界に到達することができる。すなわち、除去液は超音波エネルギーの減衰が少ない状態で反応生成物と基板W表面との境界に到達することができる。
超音波は除去液の吐出方向に沿って振動しているので、基板W表面と反応生成物との境界に到達した除去液は反応生成物と基板Wとの間に割って入っていこうとするエネルギーを豊富に有する。従って、反応生成物の下方に除去液が強力に作用するので、反応生成物が容易に基板Wから除去され、除去効率が向上する。
しかもこのような第1通孔29を有する除去液ノズル本体23を移動させ、除去液到達点が基板Wの回転中心Cと、基板Wが回転したとき基板Wの端縁が描く回転円95の円周とを通る線上を移動するように設定しているので、基板W上には均一に超音波の付与された除去液が供給される。よって、反応生成物の除去効率を向上させながら、処理における基板の面内均一性が確保できる。
【0081】
純水ノズル9は、不図示の機枠に固定され、鉛直方向に配された駆動軸を有する第2回動モータ31と第2回動モータ31の駆動軸に固定された第2回動軸33と、第2回動軸33の頂部に接続された第2アーム35とを有する。
【0082】
なお、これら第2回動モータ31と第2回動軸33と第2アーム35とは本発明の第2移動手段を構成する。
第2アーム35の先端には純水ノズル本体37が設けられている。
純水ノズル本体37は本発明の純水吐出手段を構成する。
純水ノズル本体37には吐出される純水の軸線方向が基板Wの上面に向かう第2通孔43が開けられ、第2通孔43には第2チューブ41が接続されている。
【0083】
第2通孔43は一方が第2チューブ41に接続され、他方が基板Wの上面に向かう開口を有する管路である。そして、第2通孔43の延長方向は基板Wの上面との間で所定の傾斜角をなす。この傾斜角によって、第2通孔43から吐出される純水の基板Wに対する入射角が決定する。すなわち、第2通孔43の傾斜角と第2通孔43から吐出される除去液の基板Wに対する入射角とは略等しくなる。
本実施形態では第2通孔43の傾斜角は45度とされているので第2通孔43から吐出される純水は基板Wに対して45度の入射角をもって到達する。
【0084】
また純水ノズル本体37は第2アーム35が軸75を中心に矢印77のように回動したとき、第2通孔43から吐出される純水83の基板Wに対する到達点(以下、純水到達点という。)が基板Wの回転中心Cと、基板Wが回転したとき基板Wの端縁が描く回転円95の円周とを通る線上を移動するように設定されている。
本実施形態では図2の矢印87のように純水到達点が基板Wの回転中心Cを通り、かつ、回転円95の円周上の2点で交差する円弧上を移動するように設けられている。
【0085】
なお、基板Wの回転中心Cと、基板Wが回転したとき基板Wの端縁が描く回転円95の円周とを通る線は直線でも曲線でもよい。
【0086】
また、純水到達点が回転円95の半径を弦とする円弧上を往復移動するように、または、回転円95の半径上を往復移動するように、または回転円95の直径上を往復移動するように、純水ノズル本体37を移動させてもよい。
【0087】
また、第2通孔43内には第2通孔43内を通過する純水と接触する位置に第2振動子39が設けられている。第2振動子39は本発明の純水振動子を構成する。
第2チューブ41は第2通孔43に対して純水を供給する。
第2振動子39は後述の発振器67からの電気信号により振動し、第2通孔43を通る純水に対して超音波を付与する。
このような純水ノズル9では第2回動モータ31が第2回動軸33を回動させることにより、第2アーム35が軸75を中心に回動する。これにより、図2のように純水到達点は基板Wの回転中心Cを通って矢印87のように円弧状に基板Wを往復移動する。そして基板Wに対しては超音波が付与された純水が供給される。
【0088】
なお、第2通孔43の傾斜角は0度より大きく、90度より小さければ何度でもよいが、30度以上60度以下が好ましく、特に45度が好ましい。
このようにすれば純水は基板W上のパターンなどの凹凸による影響を受けにくい状態で反応生成物と基板W表面との境界に到達することができる。すなわち、純水は超音波エネルギーの減衰が少ない状態で反応生成物と基板W表面との境界に到達することができる。
超音波は純水の吐出方向に沿って振動しているので、基板W表面と反応生成物との境界に到達した純水は反応生成物と基板Wとの間に割って入っていこうとするエネルギーを豊富に有する。従って、反応生成物にはさらに超音波エネルギーが加えられるので反応生成物が容易に基板Wから除去され、除去効率が向上する。
しかもこのような第2通孔29を有する純水ノズル本体37を移動させ、純水の到達点が基板Wの回転中心Cと、基板Wが回転したとき基板Wの端縁が描く回転円95の円周とを通る線上を移動するように設定しているので、基板W上には均一に超音波の付与された純水が供給される。よって、反応生成物の除去効率を向上させながら、処理における基板の面内均一性が確保できる。
【0089】
裏面洗浄ノズル11はカップ3を貫通して基板Wの裏面に向って略鉛直方向に伸びる管状の部材で、後述の裏面洗浄弁65を通じて純水が供給される。これによって、基板Wの裏面に対して純水を吐出することができる。
【0090】
次に図3に従って除去液ノズル7への除去液供給系について、また、純水ノズル9、裏面洗浄ノズル11への純水供給系91について説明する。
除去液供給系89は装置外の除去液源45から除去液を汲み出す除去液ポンプ47と、除去液ポンプ47によって汲み出された除去液を所定温度に加熱または冷却することで除去液の温度を調節する温調器51と、温調器51で温度調節された除去液から汚染物質をフィルタリングするフィルタ49と、フィルタリングされた除去液の除去液ノズル7への流路を開閉する除去液ノズル弁53とを有する。
このような構成によって除去液供給系89は温調器51によって所定温度に温度調節され、フィルタ49で清浄化された除去液を除去液ノズル7に供給できる。
【0091】
純水供給系91は装置外の純水源55から純水を汲み出す純水ポンプ57と、純水ポンプ57によって汲み出された純水を所定温度に加熱または冷却することで純水の温度を調節する温調器61と、温調器61によって温度調節された純水から汚染物質をフィルタリングするフィルタ59と、フィルタリングされた純水の純水ノズル9への流路を開閉する純水ノズル弁63と、同じくフィルタ59によってフィルタリングされた純水の裏面洗浄ノズルへの流路を開閉する裏面洗浄弁65とを有する。
このような構成によって純水供給系91は温調器61によって所定温度に温度調節され、フィルタ59で清浄化された純水を純水ノズル9に供給できる。
【0092】
次に同じく図3に従って超音波付与部93について説明する。
超音波付与部93は除去液ノズル7内に設けられた第1振動子25と第1振動子25に対して電気信号を送信して第1振動子25を振動させる発振器67とを有する。
このような構成によって、超音波付与部93は除去液ノズル7から基板Wに供給されるべき除去液に超音波を付与する。
また、超音波付与部93は純水ノズル9内に設けられた第2振動子39を有し、第2振動子39は発振器67から送信される電気信号によって振動する。
このような構成によって超音波付与部93は純水ノズル9から基板Wに供給されるべき純水に超音波を付与する。
【0093】
このように超音波を付与した除去液または超音波を付与した純水を基板Wに供給できるので、反応生成物の除去をより迅速に行うことができ、スループットが向上する。なお、除去液、純水のいずれかに超音波を付与するだけでスループットが向上するが、除去液、純水の両方に超音波を付与すればより迅速に反応生成物の除去を行え、スループットが向上する。
【0094】
次に図4に従って、基板処理装置1のハード構成について説明する。
【0095】
制御手段69にはスピンモータ13、第1回動モータ17、第2回動モータ31、発振器67、除去液ポンプ47、純水ポンプ57、除去液ノズル弁7、純水ノズル弁63、裏面洗浄弁65、温調器51、温調器61が接続されており、制御手段69は後述の基板処理方法の第1実施形態および第2実施形態に記載のとおり、これら接続されているものを制御する。
【0096】
なお、本実施形態の基板処理装置1では除去液に超音波を付与する第1振動子25および、純水に超音波を付与する第2振動子39の両方を有しているが、何れか一方だけを有するようにしてもよい。
【0097】
<2 基板処理方法の第1実施形態>
図5は、上記基板処理装置1を用いた基板処理方法の第1実施形態を示す図である。図5のように本実施形態の基板処理方法は除去液供給工程s1と、除去液振切り工程s2と、純水供給工程s3と純水振切り工程s4とを有する。以下、図6に従って各工程について説明する。
(1、除去液供給工程s1)
まず、時刻t0にいたるまでに制御手段69は温調器51、61を制御して除去液、純水の温度が所定温度になるようにしている。
【0098】
また、時刻t0にいたるまでに制御手段69がスピンモータ13を駆動して基板Wを回転させ、時刻t0において基板Wは所定の回転数で回転している。
そして、時刻t0において制御手段69が、第1回動モータ17を回動させて除去液ノズル7を回動させる。
また時刻t0において制御手段69は除去液ポンプ47を駆動させることで除去液を除去液ノズル7に向って送出させるとともに、除去液ノズル弁53を開状態にし、除去液ノズル7から基板Wに対して除去液を供給させる。これらにより、除去液ノズル7から供給される除去液は基板Wへの到達点が図2の矢印85のように基板W表面を含む水平面において、基板Wの回転中心Cを通る円弧上を移動するように基板W上に供給される。このようにして、除去液供給工程s1が実行される。
なお、時刻t0において制御手段69は発振器67から除去液ノズル7内の第1振動子25に電気信号を発信させて第1振動子25を振動させる。これにより、除去液ノズル7から供給される除去液には超音波が付与される。このため、基板Wに付着している反応生成物には超音波振動が加えられ基板Wから取れやすくなる。
所定時間経過後の時刻t1において制御手段69は除去液ノズル7がカップ3の上方から退避した状態にて第1回動モータ17の駆動を停止させる。また、制御手段69は除去液ノズル弁53を閉状態にし、除去液ポンプ47の駆動も停止して除去液ノズル7からの除去液の供給を停止させる。また制御手段69は時刻t1において発振器67から第1振動子25への電気信号の発信を停止させる。
このように除去液到達点を基板Wの回転中心Cを通る円弧上を移動させることで、基板Wの全体にわたって温度変化の少ない、しかも、疲労していない新鮮な除去液を供給できるので反応生成物が除去されやすくなるとともに、基板Wの表面全体における面内均一性が確保される。
【0099】
(2、除去液振切り工程s2)
次に時刻t1において制御手段69は基板Wへの除去液の供給を停止させる一方で、引き続きスピンモータ13を回転させ、基板Wを回転させた状態を維持する。これにより、除去液振切り工程s2が実行される。
この除去液振切り工程s2において基板Wは500rpm以上で回転され、好ましくは1000rpmから4000rpmで回転される。
また、回転を維持する時間は少なくとも1秒以上、好ましくは2〜5秒である。
このように、基板Wに対する除去液の供給を停止した状態で基板が回転する状態を維持するので基板W上の除去液は遠心力によって基板W上から振切られる。
また、基板は水平状態に保持された状態で回転されるので除去液は均一に基板Wから振切られる。このため基板Wの面内均一性が保持される。
また、バキュームチャック15は基板Wの裏面のみと接触していることから基板Wの端縁と接触している部材が無い。このため、基板Wの上面から基板Wの外側に向って水平方向に振切られる除去液の進行を妨げるものが無いので基板Wから除去液が振切られるために必要な時間が短くなる。よって、スループットを向上させることができる。
また、保持回転部5は唯1枚の基板Wを保持するだけであるので、容易に基板Wの回転数を上げることができる。このため、基板Wから除去液が振切られるために必要な時間が短くなる。よって、スループットを向上させることができる。
【0100】
(3、純水供給工程s3)
次に時刻t2において制御手段69が、第2回動モータ32を回動させて純水ノズル9を回動させる。
また時刻t2において制御手段69は純水ポンプ57を駆動させることで純水を純水ノズル9に向って送出させるとともに、純水ノズル弁63を開状態にし、純水ノズル9から純水を供給させる。これらにより、純水ノズル9から供給される純水は基板Wへの到達点が図2の矢印87が示すように基板W表面を含む水平面において、基板Wの回転中心Cを通る円弧上を移動するように基板W上に供給される。このようにして、純水供給工程s3が実行される。
なお、時刻t2において制御手段69は発振器67から純水ノズル9内の第2振動子39に電気信号を発信させて第2振動子39を振動させる。これにより、純水ノズル9から供給される純水には超音波が付与される。このため、基板Wに付着している反応生成物には超音波振動が加えられ基板Wから取れやすくなる。
また、時刻t2において制御手段69は裏面洗浄弁65を開状態にして裏面洗浄ノズル11から基板Wの裏面に対して純水を供給させ、基板Wの裏面も洗浄する。
所定時間経過後の時刻t3において制御手段69は純水ノズル9がカップ3の上方から退避した状態にて第2回動モータ31の駆動を停止させる。また、制御手段69は純水ノズル弁63を閉状態にし、純水ポンプ57の駆動も停止して純水ノズル9からの純水の供給を停止させる。また制御手段69は時刻t3において発振器67から第2振動子39への電気信号の発信を停止させる。
【0101】
このように純水到達点を基板Wの回転中心Cを通る円弧上を移動させることで、基板Wの全体にわたって温度変化の少ない、しかも、疲労していない新鮮な純水を供給できるので次々と反応生成物が除去されていくとともに、基板Wの表面全体における面内均一性が確保される。
【0102】
(4、純水振切り工程s4)
【0103】
時刻t3において制御手段69は基板Wへの純水の供給を停止する一方で、引き続きスピンモータ13を回転させ、基板Wを回転させた状態を維持する。これにより、純水振切り工程s4が実行される。
【0104】
以上のようにして基板Wに除去液および純水が供給されることによって反応生成物が除去される。
【0105】
本実施形態によれば除去液振切り工程s2において、基板W上の除去液が振切られ、基板W上に残存する除去液が僅少または全く無くなる。よって、この状態で純水供給工程s3において基板Wに対して純水を供給すれば純水が接触する除去液の量は僅少または全く無いのでペーハーショックが発生しても基板Wへの影響はほとんど無いか、ペーハーショック自体が生じない。従って、中間リンス工程が不要となり、スループットが向上する。また、中間リンス工程を省略することでコストを削減できるとともに中間リンス工程で用いられる有機溶剤を使用せずに済むので装置の安全性を向上させることもできる。
【0106】
なお、ペーハーショックとは除去液と純水とが接触して強アルカリが生成されることを言い、このような強アルカリが生成されると金属膜に損傷を与えることが知られている。
【0107】
また超音波が付与された除去液、および純水を供給しているのでより迅速に反応生成物を除去できる。
【0108】
なお、本実施形態の基板処理方法では除去液供給工程s1開始から純水振切り工程s4終了まで基板Wの回転を停止させていないが、除去液供給工程s1と除去液振切り工程s2との間、除去液振切り工程s2と純水供給工程s3との間、純水供給工程s3と純水振切り工程s4との間の何れかで一旦基板Wの回転を停止させてもよい。
【0109】
要は純水供給工程s3を開始する前に少しでも基板Wを回転させて基板W上の除去液を減少させる工程があればよい。
【0110】
また、除去液供給工程s1と、除去液振切り工程s2と、純水供給工程s3と純水振切り工程s4とにおける基板Wの回転数は同じであってもそれぞれ異なっていてもよい。
【0111】
なお、本実施形態の基板処理方法では除去液、純水のいずれにも超音波を付与しているが、除去液、純水のいずれかに超音波を付与するだけでもよい。
【0112】
<3 基板処理方法の第2実施形態>
図7に従って第2実施形態の基板処理方法について説明する。
【0113】
第2実施形態の基板処理方法は第1実施形態の基板処理方法を2度繰り返すものである。
すなわち、本実施形態の基板処理方法は第1除去液供給工程s11と、第1除去液振切り工程s12と、第1純水供給工程s13と、第1純水振切り工程s14と、第2除去液供給工程s21と、第2除去液振切り工程s22と、第2純水供給工程s23と、第2純水振切り工程s24とからなる。
ここで、第1除去液供給工程s11、第2除去液供給工程s21は第1実施形態の除去液供給工程s1と同一内容である。
また、第1除去液振切り工程s12と第2除去液振切り工程s22は第1実施形態の除去液振切り工程s2と同一内容である。
また、第1純水供給工程s13と、第2純水供給工程s23は第1実施形態の純水供給工程s3と同一内容である。
また、第1純水振切り工程s14と、第2純水振切り工程s24は第1実施形態の純水振切り工程s4と同一内容である。
この第2実施形態の基板処方法では第1純水供給工程s13と第2除去液供給工程s21との間で第1純水振切り工程s14が存在する。このため第1純水供給工程s13で基板W上に供給された純水が第1純水振切り工程s14によって振切られ基板W上に残存する純水は僅少またはまったく無くなる。この状態で基板Wに対して除去液を供給すれば除去液が接触する純水の量は僅少または全く無いのでペーハーショックによる基板Wへの影響はほとんど無いか、ペーハーショック自体が生じない。
【0114】
なお、本実施形態では第1実施形態の基板処理方法を2回繰り返しているが、2回より多く、繰り返してもよい。
【0115】
<4 基板処理装置の第2実施形態>
図8、図9に従って本発明の基板処理装置の第2実施形態について説明する。なお、図8は図9のVIII−VIII断面図であるが、便宜上、一部ハッチングを省略している。
本第2実施形態の基板処理装置100は第1実施形態の基板処理装置1に加えて、中間リンス液供給手段としての溶剤ノズル2を有する。なお、溶剤ノズル2は本発明に言う中間リンス液供給部を構成する。
【0116】
第2実施形態の基板処理装置100は第1実施形態の基板処理装置1と共通部分が多いので、以下、基板処理装置1と共通の部分は図面に同一の参照番号を付し説明を省略する。
【0117】
図8のように基板処理装置100は溶剤ノズル2を有する。
溶剤ノズル2は、不図示の機枠に固定され、鉛直方向に配された駆動軸を有する第3回動モータ18と第3回動モータ18の駆動軸に固定された第3回動軸20と、第3回動軸20の頂部に接続された第3アーム22とを有する。
【0118】
なお、これら第3回動モータ18と第3回動軸20と第3アーム22とは本発明の第3移動手段を構成する。
第3アーム22の先端には溶剤ノズル本体24が設けられている。溶剤ノズル本体24は本発明の中間リンス液液吐出手段を構成する。
溶剤ノズル本体24には吐出される有機溶剤の軸線方向が基板Wの上面に向かう第3通孔30が開けられ、第3通孔30には第3チューブ28が接続されている。
【0119】
第3通孔30は一方が第3チューブ28に接続され、他方が基板Wの上面に向かう開口を有する管路である。そして、第3通孔30の延長方向は基板Wの上面との間で所定の傾斜角をなす。この傾斜角によって、第3通孔30から吐出される有機溶剤の基板Wに対する入射角が決定する。すなわち、第3通孔30の傾斜角と第3通孔30から吐出される除去液の基板Wに対する入射角とは略等しくなる。
本実施形態では第3通孔30の傾斜角は45度とされているので第3通孔30から吐出される有機溶剤は基板Wに対して45度の入射角をもって到達する。
【0120】
また溶剤ノズル本体24は第3アーム22が軸74を中心に矢印78のように回動したとき、第3通孔30から吐出される有機溶剤82の基板Wに対する到達点(以下、溶剤到達点という。)が基板Wの回転中心Cと、基板Wが回転したとき基板Wの端縁が描く回転円95の円周とを通る線上を移動するように設定されている。
本実施形態では図9の矢印86のように溶剤到達点が基板Wの回転中心Cを通る円弧上を移動するように設けられている。
【0121】
なお、基板Wの回転中心Cと、基板Wが回転したとき基板Wの端縁が描く回転円95の円周とを通る線は直線でも曲線でもよい。
【0122】
また、溶剤到達点が回転円95の半径を弦とする円弧上を移動するように、または、回転円95の半径上を移動するように、または回転円95の直径上を移動するように、溶剤ノズル本体24を移動させてもよい。
【0123】
また、第3通孔30内には第3通孔30内を通過する有機溶剤と接触する位置に第3振動子26が設けられている。第3振動子26は本発明の中間リンス液振動子を構成する。
第3チューブ28は第3通孔30に対して有機溶剤を供給する。
第3振動子26は発振器67からの電気信号により振動し、第3通孔30を通る有機溶剤に対して超音波を付与する。
【0124】
このような溶剤ノズル2では第3回動モータ18が第3回動軸20を回動させることにより、第3アーム22が軸74を中心に矢印78のように回動する。これにより、図9のように溶剤ノズル2から吐出される有機溶剤81の基板Wに対する到達点は基板Wの回転中心Cを通って矢印86のように円弧状に基板Wを移動する。そして基板Wに対しては超音波が付与された有機溶剤が供給される。
【0125】
なお、第3通孔30の傾斜角は0度より大きく、90度より小さければ何度でもよいが、30度以上60度以下が好ましく、特に45度が好ましい。
このようにすれば有機溶剤は基板W上のパターンなどの凹凸による影響を受けにくい状態で反応生成物と基板W表面との境界に到達することができる。すなわち、有機溶剤は超音波エネルギーの減衰が少ない状態で反応生成物と基板W表面との境界に到達することができる。
超音波は有機溶剤の吐出方向に沿って振動しているので、基板W表面と反応生成物との境界に到達した有機溶剤は反応生成物と基板Wとの間に割って入っていこうとするエネルギーを豊富に有する。従って、反応生成物の下方に有機溶剤が強力に作用するので、反応生成物が容易に基板Wから除去され、除去効率が向上する。
【0126】
しかもこのような第3通孔29を有する溶剤ノズル本体24を移動させ、溶剤到達点が基板Wの回転中心Cと、基板Wが回転したとき基板Wの端縁が描く回転円95の円周とを通る線上を移動するように設定しているので、基板W上には均一に超音波の付与された有機溶剤が供給される。よって、反応生成物の除去効率を向上させながら、処理における基板の面内均一性が確保できる。
【0127】
また、反応生成物と基板Wとの境界付近に残存する除去液も洗い流せるので基板Wから良好に除去液を除去できる。このため、後述の純水供給工程において純水が基板Wに供給されてもペーハーショックが発生しにくくなる。
【0128】
裏面溶剤ノズル12はカップ3を貫通して基板Wの裏面に向って略鉛直方向に伸びる管状の部材で、後述の裏面溶剤弁66を通じて有機溶剤が供給される。これによって、基板Wの裏面に対して有機溶剤を吐出することができる。
【0129】
図10は溶剤ノズル2に対して有機溶剤を供給する溶剤供給系90を示す。
溶剤供給系90は装置外の溶剤源46から有機溶剤を汲み出す溶剤ポンプ48と、溶剤ポンプ48によって汲み出された有機溶剤を所定温度に加熱または冷却することで有機溶剤の温度を調節する温調器52と、温調器52によって温度調節された有機溶剤から汚染物質をフィルタリングするフィルタ50と、フィルタリングされた有機溶剤の溶剤ノズル2への流路を開閉する溶剤ノズル弁54と、同じくフィルタ50によってフィルタリングされた有機溶剤の裏面溶剤ノズル12への流路を開閉する裏面溶剤弁66とを有する。
このような構成によって溶剤供給系90は温調器52によって所定温度に温度調節され、フィルタ50で清浄化された有機溶剤を溶剤ノズル2に供給できる。
【0130】
また、超音波付与部93は溶剤ノズル2内に設けられた第3振動子26を有し、第3振動子26は発振器67から送信される電気信号によって振動する。
このような構成によって超音波付与部93は溶剤ノズル2から供給されるべき有機溶剤に超音波を付与する。
このように超音波を付与した有機溶剤を基板Wに供給できるので、反応生成物の除去をより迅速に行うことができ、スループットが向上する。なお、除去液、有機溶剤、純水のいずれかに超音波を付与するだけでスループットが向上するが、除去液、有機溶剤、純水の内のどれか2つまたは全てに超音波を付与すればより迅速に反応生成物の除去を行え、スループットが向上する。
【0131】
次に図11に従って基板処理装置100のハード構成について説明する。
【0132】
制御手段70には第1実施形態における制御手段69と同様、スピンモータ13、第1回動モータ17、第2回動モータ31、発振器67、除去液ポンプ47、純水ポンプ57、除去液ノズル弁7、純水ノズル弁63、裏面洗浄弁65、温調器51、温調器61が接続されている。
さらに、制御手段70には第3回動モータ18、溶剤ポンプ48、溶剤ノズル弁54、裏面溶剤弁66、温調器52が接続されている。
そして、この制御手段70は後述の基板処理方法の第3実施形態および第4実施形態に記載のとおり、これら接続されているものを制御する。
【0133】
なお、本実施形態の基板処理装置100では除去液に超音波を付与する第1振動子25と純水に超音波を付与する第2振動子39と有機溶剤に超音波を付与する第3振動子26との3つの振動子を有しているが、何れか1つだけ、または何れか2つを有するようにしてもよい。
【0134】
<5 基板処理方法の第3実施形態>
図12に従って、上記基板処理装置100を用いた基板処理方法の第3実施形態について説明する。
本実施形態の基板処理方法は除去液供給工程s31と、除去液振切り工程s32と、中間リンス工程としての溶剤供給工程s33と純水供給工程s34と純水振切り工程s35とを有する。
この本実施形態の基板処理方法は、実質的に除去液供給工程s1と、除去液振切り工程s2と、純水供給工程s3と純水振切り工程s4とを有する第1実施形態の基板処理方法において、除去液振切り工程s2と純水供給工程s3との間に溶剤供給工程を加えたものである。
よって、前記除去液供給工程s31と、除去液振切り工程s32と、純水供給工程s34と純水振切り工程s35とはそれぞれ第1実施形態の基板処理方法における除去液供給工程s1と、除去液振切り工程s2と、純水供給工程s3と純水振切り工程s4と同じ内容なので説明を省略する。
【0135】
次に本実施形態の溶剤供給工程s33について説明する。図13のように除去液供給工程s31と、除去液振切り工程s32とを経て溶剤供給工程s33が実行される。除去液振切り工程s32では基板Wに対する除去液の供給を停止した状態で基板が回転する状態を維持するので基板W上の除去液は遠心力によって基板W上から振切られ、基板W上に残る除去液は限りなく少なくなっている。
次に時刻t2において制御手段70が、第3回動モータ18を回動させて溶剤ノズル2を回動させる。
また時刻t2において制御手段70は溶剤ポンプ48を駆動させることで有機溶剤を溶剤ノズル2に向って送出させるとともに、温調器52を駆動して有機溶剤を所定温度にし、さらに溶剤ノズル弁54を開状態にして溶剤ノズル2から有機溶剤を供給させる。これらにより、溶剤ノズル2から供給される有機溶剤は基板Wへの到達点が図9の矢印86に示されるように基板W表面を含む水平面において、基板Wの回転中心Cを通り、少なくとも異なる2点で基板Wの端縁と交わる円弧上を移動するよう、基板W上に供給される。このようにして、溶剤供給工程s33が実行される。
なお、時刻t2において制御手段70は発振器67から溶剤ノズル2内の第3振動子26に電気信号を発信させて第3振動子26を振動させる。これにより、溶剤ノズル2から供給される有機溶剤には超音波が付与される。
このため、基板Wに付着している反応生成物には超音波振動が加えられ基板Wから取れやすくなる。
また、時刻t2において制御手段70は裏面溶剤弁66を開状態にして裏面溶剤ノズル12から基板Wの裏面に対して有機溶剤を供給させ、基板Wの裏面の除去液も洗い流す。
【0136】
このように溶剤供給工程s33では有機溶剤を基板Wに供給することによって、基板Wから除去液を完全に洗い流してしまう。このため、後続する純水供給工程s34にて基板Wに純水が供給されたとき、純水に接触する除去液はまったく無くなるのでペーハーショックの発生を防止することができる。このため、基板W上の薄膜に対するダメージの発生を防止することができる。
また、本実施形態では除去液振切り工程s32において基板Wから除去液を振切っているのでこの時点で基板Wに残存する除去液は僅かである。このため、溶剤供給工程s33において有機溶剤によって除去液を洗い流すのに必要な時間を短縮することができる。このためスループットが向上する。また、同じく、基板Wに残存する除去液は僅かであるため、溶剤供給工程s33において必要となる有機溶剤の量を低減することができるのでコストを削減することもできる。
なお、本実施形態では溶剤供給工程s33の直後に純水供給工程s34を実行しているが、溶剤供給工程s33と純水供給工程s34との間に基板W上の溶剤を振切る溶剤振切り工程を設けてもよい。
【0137】
また、本実施形態では除去液供給工程s31開始から純水振切り工程s35終了まで基板Wの回転を停止させていないが、除去液供給工程s31との間、除去液振切り工程s32と溶剤供給工程s33との間、溶剤供給工程s33と純水供給工程s34との間、純水供給工程s34と純水振切り工程s35との間の何れかで一旦基板Wの回転を停止させてもよい。
【0138】
要は溶剤供給工程s33を開始する前に少しでも基板Wを回転させて基板W上の除去液を減少させる工程があればよい。それによって、溶剤供給工程s35に要する時間が短縮でき、スループットが向上するとともに、コストを削減することができる。
【0139】
また本実施形態では超音波が付与された除去液、有機溶剤、純水を供給しているのでより迅速に反応生成物を除去できる。
また、本実施形態では除去液供給工程s31と、除去液振切り工程s32と、溶剤供給工程s33と純水供給工程s34と純水振切り工程s35という一連の工程を一度のみ行っているが、この一連の工程を複数回繰り返してもよい。
【0140】
<6 基板処理装置の第3実施形態>
図14、図15に従って本発明の基板処理装置の第3実施形態について説明する。なお、図15は図14の上面図である。
【0141】
本第3実施形態の基板処理装置200が第1実施形態の基板処理装置1、および、第2実施形態の基板処理装置100と大きく異なる点は除去液、中間リンス液、純水などの処理液を吐出するノズル内に、処理液に対して超音波を付与する振動子が存在せず、その代わりに基板上に吐出されて該基板上に存在する処理液に接触して直接超音波振動を付与する直接振動付与手段を有する点である。
【0142】
また、基板処理装置200は溶剤ノズル本体と純水ノズル本体とが、一つのアームに搭載されている点で第2実施形態の基板処理装置100とは異なるが、その他は保持回転部、除去液供給系、溶剤供給系、純水供給系を含めて略同一の構成であるので、以下、異なる部分について説明する。
【0143】
基板処理装置200は図14のように基板Wに対して除去液を供給する除去液ノズル部207と、基板Wに対して有機溶剤、および純水を供給するリンス系ノズル部209と直接振動付与手段225を有する。なお、図示は略すが、基板Wは基板処理装置100同様、保持回転部に保持されている。
【0144】
除去液ノズル部207は、不図示の機枠に固定され、鉛直方向に配された駆動軸を有する第1回動モータ217と第1回動モータ217の駆動軸に固定された第1回動軸219と、第1回動軸219の頂部に接続された第1アーム221とを有する。
第1アーム221の先端には第1固定ブロック229が設けられ、該第1固定ブロック229に除去液ノズル本体223が設けられている。
除去液ノズル本体223は鉛直方向に配された管状の部材で、一端に基板Wに向う開口を有し、他端には除去液供給系から除去液が供給される。これにより、除去液ノズル本体223は基板Wに対して除去液を吐出する。
なお、本実施形態では図15の矢印285のように、除去液の基板Wに対する到達点が基板Wの端縁が回転して描く回転円95の半径を弦とする円弧上を移動するように除去液ノズル本体223を移動させている。
【0145】
リンス系ノズル部209は、不図示の機枠に固定され、鉛直方向に配された駆動軸を有する第2回動モータ231と第2回動モータ231の駆動軸に固定された第2回動軸233と、第2回動軸233の頂部に接続された第2アーム235とを有する。
【0146】
第2アーム235の先端には第2固定ブロック243が設けられ、該第2固定ブロック243には純水ノズル本体237および、溶剤ノズル本体224が設けられている。
純水ノズル本体237は鉛直方向に配された管状の部材で、一端に基板Wに向う開口を有し、他端には純水供給系から純水が供給される。これにより、純水ノズル本体237は基板Wに対して純水を吐出する。
一方、溶剤ノズル本体224は管状の部材で、一端に基板Wに向う開口を有し、他端には溶剤供給系から有機溶剤が供給される。これにより、溶剤ノズル本体224は基板Wに対して有機溶剤を吐出する。なお、溶剤ノズル本体224の先端部分は純水ノズル本体237の存在する方向に屈曲されている。詳しくは、溶剤ノズル本体224から吐出された有機溶剤の基板Wへの到達点が純水ノズル本体237から吐出された純水の基板Wへの到達点に等しくなるよう溶剤ノズル本体224の先端部分は屈曲されている。このような構成により、リンス系ノズル207から供給される有機溶剤も純水も基板W上では同じ位置に到達する。
【0147】
なお、本実施形態では図15の矢印287のように、純水、有機溶剤の基板Wに対する到達点が共に基板Wの端縁が回転して描く回転円95の半径を弦とする円弧上を往復移動するように溶剤ノズル本体224および、純水ノズル本体237を移動させている。
なお、ここでは、除去液ノズル本体223、溶剤ノズル本体224、純水ノズル本体237がそれぞれ本発明の除去液吐出手段、溶剤吐出手段、純水吐出手段を構成する。
【0148】
直接振動付与手段225は不図示の発振器に接続され、該発振器から発せられる電気信号により振動を発生させる振動体226と振動体226の振動が伝達されて振動する振動棒239とを有する。
振動棒239は回転円95の半径方向に渡され、回転円95の略半径にわたる長さを有する棒状部材である。また、振動棒239は図16のように基板Wと間隔をおいて上方に設けられている。この間隔は基板Wに処理液280を供給したとき、振動棒239が該供給された基板W上の処理液280に接触する間隔である。なお、図16は図15のXVI−XVI断面図である。
【0149】
このような直接振動付与手段225では、振動棒239が基板W上に供給され基板Wに存在する処理液と接触した状態で振動する。このため、基板W上に存在する処理液には直接超音波振動が付与される。
【0150】
以上のような基板処理装置200では、基板Wを回転させて除去液ノズル本体223を往復移動させ、回転する基板Wに除去液を供給し、基板W上の除去液に接触している振動棒239を振動させて、回転する基板W上に存在する除去液に超音波を付与する除去液供給工程と、除去液供給工程後、溶剤ノズル本体224を往復移動させながら、回転する基板Wに有機溶剤を供給し、かつ、基板W上に供給された有機溶剤に接触している振動棒239を振動させて基板W上に存在する有機溶剤に超音波を付与する中間リンス工程としての溶剤供給工程と、純水ノズル本体237を往復移動させながら回転する基板Wに純水を供給し、かつ、基板W上に供給された純水に接触している振動棒239を振動させて基板W上に存在する純水に超音波を付与する純水供給工程と、基板Wを回転させて基板W上の純水を振切る純水振切り工程とからなる基板処理方法を実施することができる。
【0151】
ここでは基板W上に存在する除去液、有機溶剤、純水などの処理液に直接超音波が付与されるので予め超音波を付与した処理液を基板に向けて吐出するものに比べて反応生成物付近の処理液が有する超音波エネルギーは大きい。従って、良好に反応生成物を除去することができる。
【0152】
なお、基板W上の除去液、有機溶剤、純水の3つ全てに振動棒239から超音波を付与しているが、基板W上の除去液、有機溶剤、純水の内、いずれか1つ、またはいずれか2つに振動棒239から超音波を付与させてもよい。
【0153】
以上の各実施形態の保持回転部は基板を水平に保持して回転させているが、基板の主面を水平面に対して傾斜させて、または基板の主面を鉛直方向に沿わせて保持回転する保持回転部としてもよい。
【0154】
また、以上の各実施形態の保持回転部は唯1枚の基板を保持しているが、複数の基板を保持する保持回転部としてもよい。
【0155】
また、以上の各実施形態の基板処理ではドライエッチングを経て表面にポリマーが生成された基板を対象としているが、該ドライエッチングを経てさらにアッシングを経た基板を対象とした場合に特に効果がある。
アッシングは例えば酸素プラズマ中にレジスト膜を有する基板を配して行われるが、アッシングを経ると、より多くのポリマーが生成される。このため、ドライエッチングとアッシングとを経た基板からポリマーを除去する処理を行う場合、本願発明によれば、よりスループットが向上でき、また、コストを削減できる。
【0156】
また、除去液や純水などの液が少なくとも基板Wの回転中心Cに供給されていると共に、基板Wが回転するので基板に供給された液が基板Wの周辺にむら無く供給される。特に水平に保持して回転した場合は基板W全面にむら無く液が供給されるので、均一な処理が実行できる。
【0157】
また、バキュームチャック15は基板Wの裏面のみと接触して基板Wを保持しているため、基板Wの表面全体、特に基板Wの表面の周辺部分にもまんべんなく液体が供給されるので処理品質が損なわれない。
【0158】
また、同じくバキュームチャック15は基板Wの裏面のみと接触して基板Wを保持しているため、基板Wの周部分に接触するものは何も無い。よって、基板Wから液体を振り切るとき、液が基板Wから円滑に排出される。
【0159】
なお、上記実施形態ではドライエッチング工程を経た基板に対して、ドライエッチング時に生成されたポリマーを除去することを開示したが、本発明はドライエッチング時に生成されたポリマーが存在する基板から前記ポリマーを除去することに限定されるものではない。
例えば、先にも言及したが、本発明はプラズマアッシングの際に生成されたポリマーを基板から除去する場合も含む。よって、本発明は、必ずしもドライエッチングとは限らない各種処理において、レジストに起因して生成されたポリマーを基板から除去する場合も含む。
また、本発明は、ドライエッチングや、プラズマアッシングによる処理で生成されるポリマーだけを除去することに限定されるものではなく、レジストに由来する各種反応生成物を基板から除去する場合も含む。
【0160】
また、本発明ではレジストに由来する反応生成物を基板から除去することに限らず、レジストそのものを基板から除去する場合も含む。
例えば、レジストが塗布され、該レジストに配線パターン等の模様が露光され、該レジストが現像され、該レジストの下層に対して下層処理(例えば下層としての薄膜に対するエッチング)が施された基板を対象とし、下層処理が終了して、不要になったレジスト膜を除去する場合も含まれる。
なお、この場合、不要になったレジスト膜を除去するのと同時に、レジスト膜が変質して生じた反応生成物があればこれも同時に除去できるので、スループットが向上するとともに、コストを削減できる。例えば、上記下層処理において、下層である薄膜に対してドライエッチングを施した場合は反応生成物も生成される。よって、ドライエッチング時に下層をマスクすることに供されたレジスト膜そのもの、および、レジスト膜が変質して生じた反応生成物も同時に除去できる。
【0161】
また、本発明はレジストに由来する反応生成物やレジストそのものを基板から除去することに限らず、レジストに由来しない有機物、例えば人体から発塵した微細な汚染物質などを基板から除去することも含む。
【0162】
また、上記実施形態の基板処理装置では純水供給部が設けられているがこれをリンス液供給部としてもよい。この場合は純水源の代わりにリンス液源を設け、リンス液源のリンス液を基板に供給する。ここでのリンス液は常温(摂氏20度〜28度程度)、常圧(約1気圧)で放置すれば水になる液体である。例えば、オゾンを純水に溶解したオゾン水、水素を純水に溶解した水素水、二酸化炭素を純水に溶解した炭酸水である。特に、純水の代わりにリンス液として、オゾン水を使用すれば有機物、レジストが変質して生じた反応生成物、ポリマーをより完全に除去できる。よって、この場合は有機物、レジストが変質して生じた反応生成物、ポリマーを基板から除去する処理の処理品質を向上させるという課題を解決できる。
【0163】
また上記実施形態の基板処理方法では純水供給工程において、基板に純水を供給し、純水振切り工程で基板から純水を振切っているが、純水供給工程をリンス液供給工程とし、純水振切り工程をリンス液振切り工程としてもよい。
この場合はリンス液供給工程で前記リンス液を基板に供給し、リンス液振切り工程で基板から前記リンス液を振切る。
従って、上記実施形態において、除去液振切り工程または中間リンス工程に続いてリンス液供給工程、リンス液振切り工程を行ってもよい。
【0164】
なお、リンス液供給工程で使用するリンス液がオゾン水であるときは、有機物、レジストが変質して生じた反応生成物、ポリマーをより完全に除去できる。よって、この場合は有機物、レジストが変質して生じた反応生成物、ポリマーを基板から除去する処理の処理品質を向上させるという課題を解決できる。
【0165】
【発明の効果】
本発明によれば、基板に存在する有機物を、有機物の除去液で除去する処理を迅速に行うことができ、スループットを向上させることができる。
また、レジストが変質して生じた反応生成物が存在する基板に、反応生成物の除去液を供給して除去する処理を迅速に行うことができ、スループットを向上させることができる。
また、レジスト膜をマスクとして基板の表面に存在する薄膜をドライエッチングするドライエッチング工程を経た基板から、該ドライエッチング工程によって生成された反応生成物を除去する処理を迅速に行うことができ、スループットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の基板処理装置の側面図である。
【図2】本発明の第1実施形態の基板処理装置の上面図である。
【図3】本発明の第1実施形態の基板処理装置の配管図である。
【図4】本発明の第1実施形態の基板処理装置のハード構成図である。
【図5】本発明の第1実施形態の基板処理方法のフロー図である。
【図6】本発明の第1実施形態の基板処理方法のフローの詳細図である。
【図7】本発明の第2実施形態の基板処理方法のフロー図である。
【図8】本発明の第2実施形態の基板処理装置の側面図である。
【図9】本発明の第2実施形態の基板処理装置の上面図である。
【図10】本発明の第2実施形態の基板処理装置の配管図である。
【図11】本発明の第2実施形態の基板処理装置のハード構成図である。
【図12】本発明の第3実施形態の基板処理方法のフロー図である。
【図13】本発明の第3実施形態の基板処理方法のフローの詳細図である。
【図14】本発明の第3実施形態の基板処理装置の斜視図である。
【図15】本発明の第3実施形態の基板処理装置の上面図である。
【図16】図15のXVI−XVI断面図である。
【図17】従来技術を説明する図である。
【符号の説明】
1 第1実施形態の基板処理装置
2 溶剤ノズル
5 保持回転部
7 除去液ノズル
8 純水ノズル
25 第1振動子
26 第3振動子
39 第3振動子
93 超音波付与手段
100 第2実施形態の基板処理装置
200 第3実施形態の基板処理装置
226 振動体
239 振動棒

Claims (23)

  1. レジスト膜をマスクとして基板の表面に存在する薄膜をドライエッチングするドライエッチング工程を経た基板から、該ドライエッチング工程によって基板上に生成された反応生成物を除去液を使用して除去する基板処理装置であって、
    ドライエッチング工程を経た基板を保持して回転する保持回転部と、
    保持回転部に保持されて回転している基板に対して、反応生成物を除去する除去液を供給する除去液供給部と、
    保持回転部に保持されて回転している基板に対して純水を供給する純水供給部と、
    除去液供給部から供給される除去液に超音波を付与する超音波付与部と、
    前記保持回転部、前記除去液供給部、前記純水供給部、および前記超音波付与部の動作を制御する制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、前記保持回転部によって前記基板を回転させつつ、前記超音波付与部から超音波が付与された除去液を、前記除去液供給部によって前記基板に供給させ、続いて、前記除去液の供給を停止させ、前記基板上の除去液を減少させた後、前記純水供給部によって前記基板上に純水を供給させることを特徴とする基板処理装置。
  2. レジスト膜をマスクとして基板の表面に存在する薄膜をドライエッチングするドライエッチング工程を経た基板から、該ドライエッチング工程によって基板上に生成された反応生成物を除去液を使用して除去する基板処理装置であって、
    ドライエッチング工程を経た基板を保持して回転する保持回転部と、
    保持回転部に保持されて回転している基板に対して、反応生成物を除去する除去液を供給する除去液供給部と、
    保持回転部に保持され回転する基板に対して、除去液を洗い流す中間リンス液を供給する中間リンス液供給部と、
    保持回転部に保持されて回転している基板に対して純水を供給する純水供給部と、
    除去液供給部から供給される除去液に超音波を付与する超音波付与部と、
    前記保持回転部、前記除去液供給部、前記中間リンス液供給部、前記純水供給部、および前記超音波付与部を制御する制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、前記保持回転部によって前記基板を回転させつつ、前記超音波付与部から超音波が付与された除去液を、前記除去液供給部によって前記基板に供給させ、続いて、前記除去液の供給を停止させ、前記基板上の除去液を減少させた後、前記中間リンス液供給部による中間リンス液、および前記純水供給部による純水を、この順番で、前記基板上に供給させることを特徴とする基板処理装置。
  3. 除去液供給部は、
    基板に対して除去液を吐出する除去液吐出手段、
    を有し、
    純水供給部は、基板に対して純水を吐出する純水吐出手段、
    を有し、
    超音波付与部は、
    除去液吐出手段内の除去液と接触する位置に設けられた除去液振動子と、
    純水吐出手段内の純水と接触する位置に設けられた純水振動子と、
    のいずれか、または両方を有する請求項1または請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 除去液吐出手段は超音波が付与された除去液を基板の表面に対して傾斜した方向に吐出する請求項3に記載の基板処理装置。
  5. 除去液供給部は、
    除去液吐出手段を移動させる第1移動手段、
    を有し、
    第1移動手段は、除去液吐出手段から吐出される除去液の基板への到達点を、基板の回転中心と回転する基板の端縁が描く回転円の円周とを通る線上にて移動させる請求項4に記載の基板処理装置。
  6. 純水吐出手段は、超音波が付与された純水を基板の表面に対して傾斜した方向に吐出する請求項3に記載の基板処理装置。
  7. 純水供給部は、
    純水吐出手段を移動させる第2移動手段、
    を有し、
    第2移動手段は、純水吐出手段から吐出される純水の基板への到達点を、基板の回転中心と回転する基板の端縁が描く回転円の円周とを通る線上にて移動させる請求項6に記載の基板処理装置。
  8. 中間リンス液吐出手段は、超音波が付与された中間リンス液を基板の表面に対して傾斜した方向に吐出する請求項2に記載の基板処理装置。
  9. 中間リンス液供給部は、中間リンス液吐出手段を移動させる第3移動手段、
    を有し、
    第3移動手段は、中間リンス液吐出手段から吐出される中間リンス液の基板への到達点を、基板の回転中心と回転する基板の端縁が描く回転円の円周とを通る線上にて移動させる請求項8に記載の基板処理装置。
  10. レジスト膜をマスクとして基板の表面に存在する薄膜をドライエッチングするドライエッチング工程を経た基板から、該ドライエッチング工程によって基板上に生成された反応生成物を除去する基板処理装置であって、
    ドライエッチング工程を経た基板を保持して回転する保持回転部と、
    保持回転部に保持されて回転している基板に対して、反応生成物を除去する除去液を供給する除去液供給部と、
    保持回転部に保持されて回転している基板に対して純水を供給する純水供給部と、
    除去液供給部および純水供給部から供給されて基板上に付与される処理液のうち、少なくとも除去液に超音波を付与する超音波付与部と、
    前記保持回転部、前記除去液供給部、前記純水供給部、および前記超音波付与部の動作を制御する制御手段と、
    前記制御手段は、前記保持回転部によって前記基板を回転させ、前記除去液供給部から前記基板上に処理液を供給させつつ、前記超音波付与部によって前記基板上の処理液に超音波を付与し、続いて、前記除去液の供給を停止させ、前記基板上の除去液を減少させた後、前記純水供給部によって前記基板上に純水を供給させることを特徴とする基板処理装置。
  11. レジスト膜をマスクとして基板の表面に存在する薄膜をドライエッチングするドライエッチング工程を経た基板から、該ドライエッチング工程によって基板上に生成された反応生成物を除去する基板処理装置であって、
    ドライエッチング工程を経た基板を保持して回転する保持回転部と、
    保持回転部に保持されて回転している基板に対して、反応生成物を除去する除去液を供給する除去液供給部と、
    保持回転部に保持され回転する基板に対して、除去液を洗い流す中間リンス液を供給す る中間リンス液供給部と、
    中間リンス液が供給された後、保持回転部に保持されて回転している基板に対して純水を供給する純水供給部と、
    除去液供給部、中間リンス液供給部、および純水供給部から供給されて基板上に付与される処理液のうち、少なくとも除去液に超音波を付与する超音波付与部と、
    前記保持回転部、前記除去液供給部、前記中間リンス液供給部、前記純水供給部、および前記超音波付与部の動作を制御する制御手段と、
    前記制御手段は、前記保持回転部によって前記基板を回転させ、前記除去液供給部から音波を付与し、続いて、前記除去液の供給を停止させ、前記基板上の除去液を減少させた後、前記中間リンス液供給部による中間リンス液、および前記純水供給部による純水を、この順番で、前記基板上に供給させることを特徴とする基板処理装置。
  12. 超音波付与部は基板上の液体に接して振動する直接振動付与手段を有する、請求項10または請求項11に記載の基板処理装置。
  13. 前記制御手段は、前記保持回転部の回転による遠心力によって、前記基板上の除去液を振切り減少させることを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の基板処理装置。
  14. 前記除去液は、有機アルカリ液、有機アミン、およびフッ化アンモン系物質のいずれかを含む液であることを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の基板処理装置。
  15. 前記中間リンス液は、有機溶剤であること特徴とする請求項2ないし請求項9、および請求項10ないし請求項12のいずれかに記載の基板処理装置。
  16. レジスト膜をマスクとして基板の表面に存在する薄膜をドライエッチングするドライエッチング工程を経た基板から、該ドライエッチング工程によって基板上に生成された反応生成物を除去液を使用して除去する基板処理方法であって、
    (a) 除去液に超音波を付与する工程と、
    (b) 前記工程(a)によって超音波が付与された除去液を、回転する基板に供給する工程と、
    (c) 前記工程(b)による除去液の供給を停止するとともに、前記基板を回転させて前記基板上の除去液を減少させる工程と、
    (d) 前記工程(c)が終了した後に、前記基板上に純水を供給する工程と、
    を有する基板処理方法。
  17. (e) 純水に超音波を付与する工程、
    をさらに備え、
    前記工程 (d) は、前記工程 (e) によって超音波が付与された純水を、回転する基板上に供給することを特徴とする請求項16に記載の基板処理方法。
  18. レジスト膜をマスクとして基板の表面に存在する薄膜をドライエッチングするドライエッチング工程を経た基板から、該ドライエッチング工程によって基板上に生成された反応生成物を除去液を使用して除去する基板処理方法であって、
    (a) 除去液に超音波を付与する工程と、
    (b) 前記工程(a)によって超音波が付与された除去液を、回転する基板上に供給する工程と、
    (c) 前記工程(b)による除去液の供給を停止するとともに、前記基板を回転させて前記基板上の除去液を減少させる工程と、
    (d) 前記工程(c)が終了した後に、回転する基板上に中間リンス液を供給する工程と、
    (e) 前記工程(d)が終了した後に、回転する基板上に純水を供給する工程と、
    を有する基板処理方法。
  19. (f) 中間リンス液に超音波を付与する工程、
    をさらに備え、
    前記工程 (d) は、前記工程 (f) によって超音波が付与された中間リンス液を、回転する基板上に供給することを特徴とする請求項18に記載の基板処理方法。
  20. (g) 純水に超音波を付与する工程、
    をさらに備え、
    前記工程 (e) は、前記工程 (g) によって超音波が付与された純水を、回転する基板上に供給することを特徴とする請求項18または請求項19に記載の基板処理方法。
  21. 前記中間リンス液は、有機溶剤であること特徴とする請求項18ないし請求項20のいずれかに記載の基板処理方法。
  22. 前記工程 (c) は、回転による遠心力によって、前記基板上の除去液を振切り減少させることを特徴とする請求項16ないし請求項21のいずれかに記載の基板処理方法。
  23. 前記除去液は、有機アルカリ液、有機アミン、およびフッ化アンモン系物質のいずれかを含む液であることを特徴とする請求項16ないし請求項22のいずれかに記載の基板処理方法。
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