JP4064600B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車等の運転者の操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、運転者の操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置を効率よく過熱保護する方法が種々考案されている。図16及び図17は、実用新案第2586020号公報に示された従来の電動パワーステアリング装置を示す図である。
図16は、従来の電動パワーステアリング装置を示す制御ブロック図である。図16において、1は運転者の操舵力を検出するトルクセンサ、2は車両の速度を検出する車速センサ、3はマイクロプロセッサ、4はモータ駆動回路、5はモータ駆動回路4によって駆動され、操舵補助力を発生するモータ、6はモータ5に流れる電流を検出するモータ電流検出手段である。31はトルクセンサ1が検出した運転者の操舵力に応じて、運転者の操舵力を軽減するためのモータ電流を決める操舵力補助電流設定手段、32はモータの慣性モーメントの影響を軽減するためのモータ電流を決める慣性補償電流設定手段、33はモータ電流やモータ駆動回路4を過熱保護するために、モータ電流の上限を決めるモータ電流上限値設定手段であり、31〜33は、マイクロプロセッサ3にてソフトウェアで実現されるものである。
【0003】
図17は、従来の電動パワーステアリング装置の電流上限値を説明する図である。
次に、従来の電動パワーステアリング装置の動作について説明する。
運転者が操舵すると、トルクセンサ1によって操舵力が検出され、マイクロプロセッサ3にその信号が入力される。マイクロプロセッサ3は、車速センサ2が検出した車速と、操舵力に基づいて、操舵力補助電流設定手段31によって、適切な操舵力が得られるように操舵力補助電流を設定する。また、慣性補償電流設定手段32によって、モータの慣性モーメントの影響を軽減して、操舵フィーリングを向上させるように慣性補償電流を設定する。操舵力補助電流は、モータ電流上限値設定手段33にて、モータ電流検出手段6によって検出されたモータ電流の2乗の積算値に応じて、図17の特性で決まる上限値以下に制限される。上限値を制限された操舵力補助電流と慣性補償電流は加算され、加算値とモータ電流検出手段6によるモータ電流検出値が一致するようにフィードバック制御されて、モータ駆動回路4によってモータ5が駆動される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電動パワーステアリング装置では、電流の2乗値が発熱量と関連が深く、過熱保護の指標として適切とされており、モータ電流上限値設定手段33では、モータ電流の2乗の積算値に応じて、モータ電流の上限を決定していた。ところが、実際には、モータないしコントローラの発熱部位における損失は、電流のべき関数で近似でき、その指数は1乗と2乗の間になる。よって、特に大電流域においては、電流の2乗値を指標として過熱保護すると、保護が過度になるという問題があった。その結果、何度も据え切りするような狭い駐車場での車庫入れの際には、操舵補助力が不足し、運転者の操舵力が増大するという問題があった。
【0005】
また、上記従来装置の他、モータ電流の1乗の積算値に応じて、モータ電流の上限を決めるものも知られている。この場合、実用新案第2586020号公報にも記載されているように、上限値設定が合理的ではなく、モータ駆動回路4を余裕をもたせた設計とすることが必要であった。
【0006】
以下、図によってこれを説明する。
図18は、一般的なDCモータの等価回路を示す図である。
図18において、7は電機子抵抗、8は電機子インダクタンス、9はブラシ抵抗である。
図19は、図18のDCモータのブラシの電圧降下を説明する図である。
【0007】
図18において、モータ電流をIm、ブラシの電圧降下をVbrとすると、モータの銅損Pmは下式で表される。
Pm=Ra*Im2 +Vbr*Im ・・・・・・・・・・(1)
ただし、
Pm: モータ銅損(W)
Ra: 電機子抵抗(Ω)
Im: 電機子電流(A)
Vbr: ブラシ電圧降下(V)
ここで、図19に示す通り、ブラシの電圧降下Vbrは、電機子電流Imの増加とともに増加し、電機子電流Imが所定値Im1以上になると、所定値Vbr1で飽和する特性を持つ。すなわち、モータの発熱が問題となる電機子電流Im>所定Im1の大電流域では、ブラシの電圧降下Vbrは、電機子電流Imに関わらず一定になる。
図19と(1)式から、モータ銅損Pmは、電機子電流Imの2乗に比例する項と、電機子電流Imの1乗に比例する項の和と見なせる。ゆえに、モータ銅損Pmは電機子電流Imのべき関数として、
Pm≒C1*Imn1 ・・・・・・・・・・・・(2)
ただし、
1≦n1≦2
C1: 任意の定数
と近似できる。
【0008】
また、図20は、従来の電動パワーステアリングコントローラのモータ駆動回路を示す図である。
図20において、4はMOSFETQ1〜Q4からなるモータ駆動回路、5はモータ、10はバッテリである。
図21は、図20のモータ駆動回路の電流波形を示す図であり、MOSFETQ1とQ4をPWM駆動し、MOSFETQ2とQ3をオフしている場合のモータ電流波形である。
図22は、従来の電動パワーステアリング装置のモータ駆動回路のMOSFETの寄生ダイオードの電圧降下を説明する図である。
【0009】
次に、図20のモータ駆動回路の動作について説明する。
MOSFETQ1とQ4がオンしている期間では、経路I1によりモータ電流が流れる。MOSFETQ1とQ4がオフしている期間では、MOSFETQ2とQ3の寄生ダイオードがオンし、経路I2によりモータ電流が流れる。ここで、MOSFETQ1〜Q4の損失をそれぞれP1〜P4とし、スイッチング損失を無視すれば、モータ駆動回路4の損失Pdは、下式で表される。
Pd=P1+P2+P3+P4 ・・・・・・・・・・・(3)
P1=P4=α*Ron*Im2 ・・・・・・・・・・・(4)
P2=P3=(1−α)VF*Im ・・・・・・・・・・(5)
ただし、
Pd:モータ駆動回路のスイッチング損失を除く損失(W)
P1: MOSFET Q1のスイッチング損失を除く損失(W)
P2: MOSFET Q2のスイッチング損失を除く損失(W)
P3: MOSFET Q3のスイッチング損失を除く損失(W)
P4: MOSFET Q4のスイッチング損失を除く損失(W)
α: Q1、Q4通流率
Ron: MOSFETオン抵抗(Ω)
Im: モータ電流(=I1、I2)(A)
VF: MOSFET寄生ダイオード順方向電圧(V)
ここで、図22に示す通り、MOSFET寄生ダイオード順方向電圧VFは、モータ電流Imの増加とともに増加し、モータ電流Imが所定値Im2以上になると、所定値VF1で飽和する特性を持つ。すなわち、モータ駆動回路4の発熱が問題となるIm>Im2の大電流域では、MOSFET寄生ダイオード順方向電圧VFは、モータ電流Imに関わらず一定になる。
【0010】
図22と(3)〜(5)式から、モータ駆動回路のスイッチング損失を除く損失Pdは、モータ電流Imの2乗に比例する項と、モータ電流Imの1乗に比例する項の和と見なせる。ゆえに、モータ駆動回路のスイッチング損失を除く損失Pdは、モータ電流Imのべき関数として、
Pd≒C2*Imn2・・・・・・・・・・・・・(6)
ただし、
1≦n2≦2
C2: 任意の定数
と近似できる。
【0011】
以上のように、モータ、コントローラともに、損失は、電流のべき関数で近似でき、指数は1乗と2乗の間になる。ゆえに、電流の2乗値を発熱の指標とすると、過熱保護が過度であった。
また、モータ電流の1乗の積算値に応じてモータ電流の上限を決める場合には、上限値設定が合理的ではなく、モータ駆動回路4を余裕をもたせた設計とすることが必要であった。
【0012】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、適切な過熱保護を施し、据え切りが繰り返された場合にも十分な操舵補助力を確保することができる電動パワーステアリング装置を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる電動パワーステアリング装置においては、操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置において、前回のモータ目標電流のべき関数を用いた計算式に基づき、モータ目標電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え、べき関数の指数は、前回のモータ目標電流の1乗に比例する損失と、2乗に比例する損失とを合わせた損失の指標とするべく、1<指数<2の範囲に設定するものである。
【0014】
また、操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置において、前回のモータ目標電流とモータ電流基準値との偏差のべき関数を用いた計算式に基づき、モータ目標電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え、べき関数の指数は、前回のモータ目標電流の1乗に比例する損失と、2乗に比例する損失とを合わせた損失の指標とするべく、1<指数<2の範囲に設定するものである。
【0015】
また、操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置において、前回のモータ目標電流のべき関数とモータ電流基準値のべき関数との偏差を用いた計算式に基づき、モータ目標電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え、べき関数の指数は、前回のモータ目標電流の1乗に比例する損失と、2乗に比例する損失とを合わせた損失の指標とするべく、1<指数<2の範囲に設定するものである。
さらに、操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置において、最新のモータ検出電流のべき関数を用いた計算式に基づき、モータ目標電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え、べき関数の指数は、モータ検出電流の1乗に比例する損失と、2乗に比例する損失とを合わせた損失の指標とするべく、1<指数<2の範囲に設定するものである。
また、操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置において、最新のモータ検出電流とモータ電流基準値との偏差のべき関数を用いた計算式に基づき、モータ目標電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え、べき関数の指数は、モータ検出電流の1乗に比例する損失と、2乗に比例する損失とを合わせた損失の指標とするべく、1<指数<2の範囲に設定するものである。
また、操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置において、最新のモータ検出電流のべき関数とモータ電流基準値のべき関数との偏差を用いた計算式に基づき、モータ目標電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え、べき関数の指数は、モータ検出電流の1乗に比例する損失と、2乗に比例する損失とを合わせた損失の指標とするべく、1<指数<2の範囲に設定するものである。
また、べき関数は、多項式近似されるものである。
【0016】
さらにまた、べき関数は、折れ線近似されるものである。
また、モータを駆動する複数のモータ駆動方式を有するモータ駆動回路を備え、モータ駆動回路の駆動方式に応じて、べき関数の定数を切り替えるものである。
また、べき関数は、所定の関数により時間的に遅延されて、モータ目標電流の上限値の設定に用いられるものである。
【0017】
加えて、電動パワーステアリング装置の温度上昇に関連する個所の温度を検出するよう設けられた温度検出手段を備え、モータ電流上限値設定手段は、温度検出手段によって検出された温度に応じてモータ目標電流の上限値を修正するものである。
また、モータ電流上限値設定手段は、複数のべき関数を用いて複数のモータ目標電流の上限値を演算し、演算された複数のモータ目標電流の上限値の内から一つを選定するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置の概略構成を示す図である。
図1において、1は運転者の操舵力を検出するトルクセンサ、2は車両の速度を検出する車速センサ、3はマイクロプロセッサ、4はモータ駆動回路、5はモータ駆動回路4によって駆動され、操舵補助力を発生するモータ、6はモータ5に流れる電流を検出するモータ電流検出手段である。10はバッテリ、12は電動パワーステアリングコントローラであり、トルクセンサ1、車速センサ2が入力信号として接続され、モータ5が負荷として接続され、バッテリ10が電源として接続されている。31はトルクセンサ1が検出した運転者の操舵力に応じて、運転者の操舵力を軽減するためのモータ電流を決める操舵力補助電流設定手段、33はモータ電流やモータ駆動回路4を過熱保護するために、モータ電流の上限を決めるモータ電流上限値設定手段である。34は操舵力補助電流とモータ電流基準値の偏差のべき関数を演算するモータ電流偏差べき関数演算手段、35はモータ電流上限値設定手段33によって上限値を制限された操舵力補助電流と、モータ電流検出手段6によるモータ検出電流が一致するように、モータへの印加電圧を決めるモータ電流フィードバック制御器である。モータ電流上限値設定手段33は、モータ電流偏差べき関数からモータ電流上限値を演算し、操舵力補助電流を所定の上限値以下に制限する。
電動パワーステリングコントローラ12は、マイクロプロセッサ3、モータ駆動回路4、モータ電流検出手段6からなり、マイクロプロセッサ3には、操舵力補助電流設定手段31、モータ電流上限値設定手段33、モータ電流偏差べき関数演算手段34、モータ電流フィードバック制御器35が、ソフトウェアにて実装されている。マイクロプロセッサ3からのモータ印加電圧指示は、モータ駆動回路4で電力増幅され、モータ5を駆動する。
【0019】
図2は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置のソフトウエアの動作を説明するフローチャートである。
図3は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置のモータ電流偏差べき関数を示す図である。
図4は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置の操舵力補助電流の特性を示す図である。
図5は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置の過熱保護特性を示す図である。
【0020】
以下、実施の形態1による電動パワーステアリング装置の動作を、図2〜図5を参照しながら、図2の処理に沿って説明する。なお、図2の処理を行うプログラムは、実行周期を管理する上位のプログラムから、一定周期毎に呼び出されるものとする。
【0021】
まず、ステップS1において、車速を演算する。ステップS2では、ステップS1で演算した車速と、トルクセンサ1によって検出された運転者の操舵トルクから、例えば図4に示すような特性に従い、操舵力補助電流Isを演算する。ステップS1〜S2は、図1の操舵力補助電流設定手段31の動作に相当する。
【0022】
ステップS3では、前回の処理のステップS5で演算した目標電流Iaと、所定のモータ電流基準値Irefから、モータ電流偏差のべき関数として、モータ電流漸減速度を演算する。ステップS4では、ステップS3で演算したモータ電流漸減速度から、モータ電流の上限値を演算する。ステップS5〜S7では、ステップS2で求めた操舵力補助電流を、ステップS4で演算したモータ電流の上限値以下に制限し、モータ目標電流とする。
【0023】
ここで、ステップS3〜S7の動作を詳しく説明する。
ステップS3では、例えば下式に従い、過熱保護するためのモータ電流漸減速度ΔIを、モータ目標電流Iaと、モータ電流基準値Irefの偏差のべき関数として求める。
ΔI=C3*sgn(Iref−Ia(k−1))*
(|Iref−Ia(k−1)|)n ・・・・・(7)
ただし、
C3:任意の定数
Ia(k−1):前回のモータ目標電流
(7)式は、例えば予め演算結果をデータテーブルとしてROMに保持しておき、テーブルルックアップによって求めればよい。
図3に、Irefが10A、最大電流が60Aで、指数n=1、1.5、2について、モータ電流40A時のΔIが同じになるようにC3を選んだ場合のモータ電流漸減速度ΔIの演算例を示す。図3から、偏差の1乗に基づいて漸減速度を決めると、偏差の1.5乗に基づいて漸減速度を決める場合に比べて、小電流時に漸減速度が大きく、大電流時に漸減速度が小さくなることがわかる。ゆえに、偏差の1乗に基づいて漸減速度を決め、小電流時に十分なアシスト力が得られるように漸減速度を小さく設定すると、大電流時の発熱に耐えられる、余裕のある回路設計が必要である。
また、偏差の2乗に基づいて漸減速度を決めると、偏差の1.5乗に基づいて漸減速度を決める場合に比べて、小電流時に漸減速度が小さく、大電流時に漸減速度が大きくなることがわかる。ゆえに、偏差の2乗に基づいて漸減速度を決め、小電流時の発熱に耐えられるように漸減速度を大きく設定すると、大電流の漸減速度が大きすぎ、たとえば据え切り等の大電流を必要とする場合に、十分なアシスト力が得られなくなる。
【0024】
ステップS4では、例えば下式に従い、ステップS3で求めたモータ電流漸減速度ΔIから、過熱保護するためのモータ電流上限値Imaxを求める。
Imax_ovh(k)=Imax_ovh(k−1)+ΔI ・・・・・・・(8)
Imax(k)=min(Imax_sys,Imax_ovh)・・・・・・・(9)
ただし、Imax_ovhはΔIの積算から求まるモータ電流上限値、Imax_sysはシステム設計上のモータ電流上限値である。Imax_ovhの初期値をImax_sysより大きくしておくと、Imax1の漸減開始後も、Imax1=Imax2となるまでの所定時間は、モータ電流の上限値をImax_sysとすることができる。
図5に、Imax_ovhの初期値が80A、Imax_sysが60Aで、図3に示す漸減速度に従い、モータ電流上限値Imaxを演算した例を示す。破線がImax_ovh、実線がImaxを表す。また、細線は操舵力補助電流Isの要求値が60Aの場合を示し、太線は30Aの場合を示す。図5から、偏差の1乗に基づいてモータ電流上限値を決めると、偏差の1.5乗に基づいてモータ電流上限値を決める場合に比べて、操舵力補助電流の要求値が30Aの場合にモータ電流が早く制限され、60Aの場合にモータ電流の制限が遅くなることがわかる。ゆえに、偏差の1乗に基づいて漸減速度を決め、小電流時に十分なアシスト力が得られるように設定すると、大電流時の発熱に耐えられる、余裕のある回路設計が必要である。
一方、偏差の2乗に基づいてモータ電流上限値を決めると、偏差の1.5乗に基づいてモータ電流上限値を決める場合に比べて、操舵力補助電流の要求値が30Aに場合に制限が遅れ、60Aの場合にモータ電流が早く制限されることがわかる。ゆえに、偏差の2乗に基づいてモータ電流上限値を決め、小電流時の発熱に耐えられるように設定すると、大電流の漸減速度が大きすぎ、たとえば据え切り等の大電流を必要とする条件下で、十分なアシスト力が得られなくなる。
従って、べき関数の指数を、1<指数<2の範囲に設定すれば、適切な過熱保護を行うことができる。
【0025】
ここで、モータ電流基準値Irefとしては、例えば連続通電できる電流を選ぶ。(8)式及び(9)式によると、モータ電流上限値Imaxは、時間とともにモータ電流基準値Irefに収束するので、上記の通り設定すれば、据え切りを長時間繰り返した場合でも、モータやコントローラが破壊に至ることがない。
【0026】
ステップS5〜S7では、ステップS2で求めた操舵力補助電流Isが、ステップS2で求めたモータ電流上限値Imax以下となるようにクリップ処理し、モータ目標電流Iaを求める。
【0027】
以上のように、ステップS3〜S7では、モータ電流に応じて、モータ電流の上限値を設定し、モータ目標電流を上記上限値以下に制限し、電動パワーステアリングコントローラ12やモータ5を過熱保護している。ステップS3は、図1のモータ電流偏差べき関数演算手段34に相当し、ステップS4〜S7の処理は、モータ電流上限値設定手段33に相当する。
【0028】
最後に、ステップS8で、ステップS5で求めたモータ目標電流が、モータ電流検出手段6で検出したモータ検出電流と一致するように、例えば比例積分制御等の手法により、モータ5への印加電圧を決め、モータ駆動回路4を介してモータ5を駆動する。ステップS8は、図1のモータ電流フィードバック制御器35の処理に相当する。
【0029】
このように、実施の形態1によれば、適切な過熱保護を施すことができ、大電流域から小電流域まで、ハードウェアの許容損失を余すことなく、操舵補助力を与えることができる。
【0030】
なお、実施の形態1においては、(7)式を予め演算してROMに保持し、テーブルルックアップによってモータ電流漸減速度ΔIを求めたが、これを近似式を用いて演算してもよい。
この方法によると、安価なマイクロプロセッサでも十分演算可能な上、ROMに保持するデータ量を減らすことができる。
【0031】
また、(7)式を折れ線近似してもよい。この場合、例えばデータテーブルとしてROMに保持するデータ量を減らすことができる。
また、実施の形態1においては、モータ電流上限値Imaxをモータ目標電流Iaに基づいて演算していたが、モータ電流上限値Imaxを、モータ電流検出手段6によるモータ電流検出値に基づいて演算してもよい。この場合、例えば、モータ逆起電力等の外乱により、目標電流と検出電流の偏差が大きくなる場合にも、適切な過熱保護を施すことができる。
【0032】
また、上記従来装置のように、慣性補償等、操舵フィーリングを改善する手法を用いてもよい。この場合、操舵力補助電流と慣性補償電流の和に基づいてモータ電流上限値を演算しても、操舵力補助電流だけに基づいてモータ電流上限値を演算してもよく、操舵力補助電流と慣性補償電流の和に上限を設けても、操舵力補助電流だけに上限を設けてもよい。
【0033】
なお、ここではモータ電流フィードバック制御の目標値に上限値を設けたが、モータ5の印加電圧の上限値としても等価である。この場合には、モータ電流をオープンループで制御する場合にも適用できる。
【0034】
実施の形態2.
実施の形態1では、過熱保護するためのモータ電流漸減速度を、(7)式にて、モータ目標電流とモータ電流基準値の偏差のべき関数として求めていたが、モータ電流のべき関数と、モータ電流べき関数基準値の偏差から求めるようにしたのが、実施の形態2である。
【0035】
なお、実施の形態2では、電動ステアリングコントローラのハードウェアやプログラムの構成は、実施の形態1と全く同一であるので、説明を省略し、モータ電流上限値の演算方法のみ説明する。
実施の形態2は、図2を援用して説明する。
図6は、この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置のモータ電流偏差べき関数を説明する図である。
図7は、この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置の過熱保護特性を説明する図である。
【0036】
本実施の形態2では、図2のフローチャートのステップS3において、過熱保護するためのモータ電流漸減速度ΔIを、例えば下式に従い、モータ電流Iaのべき関数と、モータ電流基準値Irefのべき関数の偏差から求める。
ΔI=C4*(Irefn −Ia(k−1)n ) ・・・(10)
ただし、
C4:任意の定数
Ia(k−1):前回のモータ目標電流
(10)式は、データテーブルとしてROMに保持しても、多項式近似して演算してもよい。
図6に、モータ電流基準値Irefが10A、最大電流が60Aで、モータ電流40A時のΔIが、実施の形態1と同じになるようにC4を選んだ場合のモータ電流漸減速度ΔIの演算例を示す。また、図7に、(10)式で得られるモータ電流漸減速度から、実施の形態1と同様にモータ電流上限値を演算した例を示す。図6、図7から、実施の形態2においても、実施の形態1と同様のモータ電流漸減速度特性が得られることがわかる。
【0037】
モータ電流基準値Irefについても、実施の形態1と同様に、連続通電できる電流を選べば、例えば据え切りを長時間繰り返した場合でも、モータやコントローラは破壊に至ることなく、保護される。
【0038】
実施の形態2においては、実施の形態1よりも演算が簡単であり、マイクロプロセッサ3としてより安価なものを使用することができる上、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0039】
実施の形態3.
実施の形態1、2においては、所定のモータ電流基準値とモータ電流の偏差をフィードバックし、モータ電流上限値がモータ電流基準値に漸減するように構成していたが、実施の形態3は、モータ電流から前向きにモータ電流上限値を求める構成としたものである。
図8は、この発明の実施の形態3による電動パワーステアリング装置のソフトウエアの動作を説明するフローチャートである。
図9は、この発明の実施の形態3による電動パワーステアリング装置の過熱保護特性を説明する図である。
【0040】
以下、実施の形態3による電動パワーステアリング装置の動作を、図8のフローチャートに基づいて説明する。なお、実施の形態1と同様の動作ステップについては、同じ番号を付している。
【0041】
ステップS1〜S2と、ステップS5〜S9は、実施の形態1と同様であり、説明を省略する。ステップS4では、まず、下式の通り、モータ電流のべき関数の一次遅れI_lpfを演算する。
I_lpf(k)=I_lpf(k−1)+C5*(Ia(k−1)n −I_lpf(k−1)) ・・・・・(11)
ただし、
C5:任意の定数
Ia(k−1):前回の目標電流
(11)式において、Ia(k−1)n は、データテーブルとしてROMに保持しても、多項式近似して演算してもよい。
さらに、モータ電流のべき関数の一次遅れI_lpfから、例えば図9に示す特性に従い、モータ電流上限値Imaxを求める。
【0042】
ここで、一次遅れ特性を持たせる理由について説明する。実施の形態1、2においては、漸減速度を積分することによって、モータ電流通流からモータ電流上限値漸減までの間に適切な時間遅れを設定していた。実施の形態3のように、モータ電流から前向きにモータ電流上限値を求めると、大電流通流時にモータ電流が即座に減少し、据え切り時等に操舵補助力を維持できない恐れがある。そこで、モータ電流のべき関数に、所定の時間遅れを持たせた上で、モータ電流上限値を演算している。これにより、据え切り時等でも、適切な操舵力を維持できる。
【0043】
実施の形態3においては、実施の形態1、2と同様の効果が得られる上、実施の形態2よりもさらに演算が簡単になる。また、モータ電流上限値の時間特性の設定が容易になる。
【0044】
実施の形態4.
実施の形態1〜実施の形態3においては、モータ電流の過熱保護特性が1種類だけであったが、実施の形態4は、複数の過熱保護特性を切り換えるようにしたものである。
図10は、この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング装置のソフトウエアの動作を説明するフローチャートである。
図11は、この発明の実施の形態4による電動パワーステアリングコントローラのモータ駆動回路を示す図である。
図11において、4はMOSFETQ1〜Q4からなるモータ駆動回路、5はモータ、10は電圧VBを出力するバッテリである。VFはMOSFET寄生ダイオード順方向電圧、I1、I2はモータ電流の経路である。
図12は、図11のモータ駆動回路の電流波形を示す図である。
【0045】
モータ駆動回路4としてブリッジ回路を使用する場合、さまざまな駆動方式が知られている。図20はその一例であり、通流方向の一対のスイッチング素子を上下ともにPWM駆動し、他の一対のスイッチング素子を上下ともにオフする方式である。以下、この駆動方式を上下PWM駆動と呼ぶ。図21は、上下PWM駆動時のモータ電流波形である。
また、別の駆動方式として、例えば図11、図12に示すように、通流方向の一対のスイッチング素子のうち、上側をPWM駆動、下側をオンし、他の一対のスイッチング素子を上下ともオフする方式も知られている。以下、この駆動方式を片側PWM駆動と呼ぶ。ブリッジ回路の駆動方式には、それぞれ長所・短所があり、複数の駆動方式を切り換えて使用する電動パワーステアリング装置も知られている。
【0046】
一方、モータ駆動回路4の損失は、駆動方式によって異なる。たとえば、両側PWM駆動では、片側PWM駆動に比べて、スイッチング損失が大きく、発熱も大きい。従って、複数の駆動方式を切り換えて使用する電動パワーステアリング装置においては、過熱保護特性も切り換えることが望ましい。
実施の形態4においては、ブリッジ回路の複数の駆動方式と、複数の過熱保護特性を切り換えて使う例を示す。
なお、電動ステアリングコントローラのハードウェアの構成は、実施の形態1〜実施の形態3と全く同一であるので、説明を省略し、モータ電流上限値の演算方法のみ説明する。
【0047】
以下、実施の形態4の動作を、図10のフローチャートに基づいて説明する。なお、実施の形態1と同様の動作ステップについては同じ番号を付している。
【0048】
ステップS1〜S2は、実施の形態1と同様であり、説明を省略する。ステップS9では、所定のアルゴリズムで、モータ駆動回路駆動方式を選択する。
【0049】
次に、ステップS3〜S4では、実施の形態1と同様に、(7)〜(9)式に従って、モータ電流上限値を決める。このとき、ステップS9で選択した駆動方式に応じて、モータ電流漸減速度を決める定数であるC3、モータ電流基準値Iref、指数nを切り換える。例えば、両側PWM駆動が選択されている場合には、損失が大きいので、速く、小さい電流までモータ電流上限値が漸減するように、定数C3を大きく、モータ電流基準値Irefを小さくする。
また、片側PWM駆動が選択されている場合には、損失が小さくので、ゆっくりと、大きな電流までしか電流上限値が漸減しないように、定数C3を小さく、モータ電流基準値Irefを大きくする。
【0050】
最後に、実施の形態1と同様にステップS5〜S7で、モータ目標電流をステップS3〜S4で求めた上限値以下に制限し、ステップS8で、ステップS9で決めたモータ駆動回路駆動方式に従い、モータ5を駆動する。
【0051】
実施の形態4においては、モータ駆動回路4の損失に応じた過熱保護特性が選択されるので、ハードウェアをより限界近くまで使うことができる。
【0052】
なお、実施の形態4では、(7)〜(9)式の定数C3、モータ電流基準値Iref、指数nを切り換えるものとし、一例として定数C3とモータ電流基準値Irefの切換方法を説明したが、定数C3、モータ電流基準値Iref、指数nのいずれか一つだけを切り換えてもよい。この場合、プログラムがより簡単になる。
【0053】
また、実施の形態4におけるモータ電流上限値の演算式は、実施の形態1の(7)〜(9)式に従うとしたが、実施の形態2または実施の形態3と同様に、モータ電流上限値を演算してもよいことはいうまでもない。
【0054】
実施の形態5.
実施の形態1〜実施の形態4では、主としてモータ電流からモータ電流上限値を演算していたが、実施の形態5は、電動パワーステアリング装置の所定の部位ないし周辺の温度を検出し、モータ電流と検出温度からモータ電流上限値を演算する。
図13は、この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング装置の概略構成を示す図である。
図13において、1〜6、10、12、31、33〜35は図1におけるものと同一のものである。13は電動パワーステアリングコントローラ12内に設けられた温度検出手段である。
図14は、この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング装置のソフトウエアの動作を説明するフローチャートである。
【0055】
次に、実施の形態5の動作について、図14のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1〜S2は、実施の形態1と同様であり、説明を省略する。ステップS10では、温度検出手段13による温度検出値を読み込む。
【0056】
ステップS3〜S4では、実施の形態1と同様に、(7)〜(9)式に従ってモータ電流上限値を決める。このとき、ステップS10で読み込んだ温度検出値に応じて、モータ電流漸減速度を決める定数であるC3、モータ電流基準値Iref、指数nを切り換える。例えば、高温が検出されている場合には、モータ電流上限値Imaxを速く減少させ、過熱保護しなければならないので、定数C3を大きく、モータ電流基準値Irefを小さくする。また、低温が検出されている場合には、まだ温度に余裕があるので、電流上限値が漸減しないように、定数C3を小さく、モータ電流基準値Irefを大きくする。
【0057】
最後に、実施の形態1と同様に、ステップS5〜S7で、モータ目標電流をステップS3〜S4で求めた上限値以下に制限し、ステップS8で、ステップS9で決めたモータ駆動回路駆動方式に従い、モータ5を駆動する。
【0058】
実施の形態5においては、検出温度に応じた過熱保護特性が選択されるので、ハードウェアをより限界近くまで使うことができる。
【0059】
なお、実施の形態5では、(7)式〜(9)式の定数C3、モータ電流基準値Iref、指数nを切り換えるものとし、一例として定数C3とモータ電流基準値Irefの切換方法を説明したが、定数C3、モータ電流基準値Iref、指数nのいずれか一つだけを切り換えてもよい。この場合、プログラムがより簡単になる。
【0060】
また、実施の形態5におけるモータ電流上限値の演算式は、実施の形態1の(7)〜(9)式に従うとしたが、実施の形態2または実施の形態3と同様に、モータ電流上限値を演算してもよいことはいうまでもない。
【0061】
また、実施の形態5においては、電動パワーステアリング作動中も温度を計測し、高温時には漸減速度を大きく、ないしはモータ電流上限値を小さくする構成としたが、使用条件によっては、電動パワーステアリングコントローラ12起動時にのみ温度を測定し、測定値に応じてモータ電流漸減特性を決める構成としてもよい。この構成では、電動パワーステアリングコントローラ12の自己発熱の影響を受けずに温度を測定できるので、車室内の温度に近い測定値が得られる。
【0062】
また、実施の形態5においては、温度検出器13を電動パワーステアリングコントローラ12に設置し、電動パワーステアリングコントローラ12の周囲ないし内部温度を計測する構成としたが、モータ5周辺に設置し、モータ5の周囲ないし内部温度を計測する構成としてもよい。この構成は、モータ5が電動パワーステアリングコントローラ12よりも先に温度限界に到達する場合に有効である。
【0063】
実施の形態6.
実施の形態1〜実施の形態5においては、モータ電流上限値を1種類だけ演算していたが、例えば過熱保護が必要な部位毎にモータ電流上限値を演算し、複数のモータ電流上限値から所定の方法で1つの上限値を選択する構成としてもよく、実施の形態6は、このようにしたものである。
図15は、この発明の実施の形態6による電動パワーステアリング装置のソフトウエアの動作を説明するフローチャートである。
【0064】
以下、実施の形態6の動作を、図15のフローチャートに基づいて説明する。なお、実施の形態1と同様の動作ステップについては、同じ番号を付している。また、ハードウェアの構成は、実施の形態1と同じであるので、その説明を省略する。
【0065】
ステップS1〜S2は、実施の形態1と同様に処理する。次いで、ステップS11〜S12では、例えば電動パワーステアリングコントローラ12の過熱保護に適切な定数C3、モータ電流基準値Iref、指数nを(7)〜(9)式に適用し、第1のモータ電流上限値Imax1を演算する。次に、ステップS13〜S14では、例えばモータ5の過熱保護に適切な定数C3、モータ電流基準値Iref、指数nを(7)〜(9)式に適用し、第2のモータ電流上限値Imax2を演算する。
【0066】
ステップS15〜S17では、ステップS11〜S14で求めたモータ電流上限値Imax1、Imax2のうち、小さい方の上限値を電動パワーステアリング装置のモータ電流上限値Imaxとして選択する。以下、ステップS5〜S8は、実施の形態1と同様に動作する。
【0067】
実施の形態6においては、電動パワーステアリング装置の発熱部位に応じた過熱保護特性が選択されるので、ハードウェアをより限界近くまで使うことができる。
【0068】
なお、実施の形態6においては、2種類の過熱保護特性から選択する構成としたが、3種類以上の過熱保護特性から選択する方式とすれば、さらにきめ細かく過熱保護特性を設定できる。例えば、モータ5の電機子、整流子、電動パワーステアリングコントローラ12のモータ駆動回路4、マイクロプロセッサ3等、構成部品毎に過熱保護特性を設定してもよい。
【0069】
また、実施の形態6におけるモータ電流上限値の演算式は、実施の形態1の(7)〜(9)式に従うとしたが、実施の形態2〜実施の形態5と同様に、モータ電流上限値を演算してもよく、異なる演算式を組み合わせてもよい。また、複数のモータ電流上限値を演算するにあたり、いずれの定数を変えて複数の漸減特性を設定してもよいことはいうまでもない。
【0070】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置において、前回のモータ目標電流のべき関数を用いた計算式に基づき、モータ目標電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え、べき関数の指数は、前回のモータ目標電流の1乗に比例する損失と、2乗に比例する損失とを合わせた損失の指標とするべく、1<指数<2の範囲に設定するので、適切な過熱保護を施しながら、操舵補助力を与えることができる。
【0071】
また、操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置において、前回のモータ目標電流とモータ電流基準値との偏差のべき関数を用いた計算式に基づき、モータ目標電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え、べき関数の指数は、前回のモータ目標電流の1乗に比例する損失と、2乗に比例する損失とを合わせた損失の指標とするべく、1<指数<2の範囲に設定するので、適切な過熱保護を施しながら、操舵補助力を与えることができる。
【0072】
また、操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置において、前回のモータ目標電流のべき関数とモータ電流基準値のべき関数との偏差を用いた計算式に基づき、モータ目標電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え、べき関数の指数は、前回のモータ目標電流の1乗に比例する損失と、2乗に比例する損失とを合わせた損失の指標とするべく、1<指数<2の範囲に設定するので、演算を簡単にして、適切な過熱保護を施しながら、操舵補助力を与えることができる。
【0073】
また、操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置において、最新のモータ検出電流のべき関数を用いた計算式に基づき、モータ目標電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え、べき関数の指数は、モータ検出電流の1乗に比例する損失と、2乗に比例する損失とを合わせた損失の指標とするべく、1<指数<2の範囲に設定するので、適切な過熱保護を施しながら、操舵補助力を与えることができる。
さらに、操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置において、最新のモータ検出電流とモータ電流基準値との偏差のべき関数を用いた計算式に基づき、モータ目標電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え、べき関数の指数は、モータ検出電流の1乗に比例する損失と、2乗に比例する損失とを合わせた損失の指標とするべく、1<指数<2の範囲に設定するので、適切な過熱保護を施しながら、操舵補助力を与えることができる。
また、操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置において、最新のモータ検出電流のべき関数とモータ電流基準値のべき関数との偏差を用いた計算式に基づき、モータ目標電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え、べき関数の指数は、モータ検出電流の1乗に比例する損失と、2乗に比例する損失とを合わせた損失の指標とするべく、1<指数<2の範囲に設定するので、演算を簡単にして、適切な過熱保護を施しながら、操舵補助力を与えることができる。
また、べき関数は、多項式近似されるので、演算しやすくなる。
【0074】
さらにまた、べき関数は、折れ線近似されるので、演算しやすくなる。
また、モータを駆動する複数のモータ駆動方式を有するモータ駆動回路を備え、モータ駆動回路の駆動方式に応じて、べき関数の定数を切り替えるので、モータ駆動回路の駆動方式に応じた過熱保護を行うことができる。
【0075】
また、べき関数は、所定の関数により時間的に遅延されて、モータ目標電流の上限値の設定に用いられるので、据え切り時でも、適切な操舵力を維持できる。
【0076】
加えて、電動パワーステアリング装置の温度上昇に関連する個所の温度を検出するよう設けられた温度検出手段を備え、モータ電流上限値設定手段は、温度検出手段によって検出された温度に応じてモータ目標電流の上限値を修正するので、検出温度に応じた過熱保護を行うことができる。
【0077】
また、モータ電流上限値設定手段は、複数のべき関数を用いて複数のモータ目標電流の上限値を演算し、演算された複数のモータ目標電流の上限値の内から一つを選定するので、発熱部位に応じて複数の上限値を演算でき、より適切な過熱保護を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置の概略構成を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置のソフトウエアの動作を説明するフローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置のモータ電流偏差べき関数を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置の操舵力補助電流の特性を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置の過熱保護特性を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置のモータ電流偏差べき関数を説明する図である。
【図7】 この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置の過熱保護特性を説明する図である。
【図8】 この発明の実施の形態3による電動パワーステアリング装置のソフトウエアの動作を説明するフローチャートである。
【図9】 この発明の実施の形態3による電動パワーステアリング装置の過熱保護特性を説明する図である。
【図10】 この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング装置のソフトウエアの動作を説明するフローチャートである。
【図11】 この発明の実施の形態4による電動パワーステアリングコントローラのモータ駆動回路を示す図である。
【図12】 図11のモータ駆動回路の電流波形を示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング装置の概略構成を示す図である。
【図14】 この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング装置のソフトウエアの動作を説明するフローチャートである。
【図15】 この発明の実施の形態6による電動パワーステアリング装置のソフトウエアの動作を説明するフローチャートである。
【図16】 従来の電動パワーステアリング装置を示す制御ブロック図である。
【図17】 従来の電動パワーステアリング装置の電流上限値を説明する図である。
【図18】 一般的なDCモータの等価回路を示す図である。
【図19】 図18のDCモータのブラシの電圧降下を説明する図である。
【図20】 従来の電動パワーステアリングコントローラのモータ駆動回路を示す図である。
【図21】 図20のモータ駆動回路の電流波形を示す図である。
【図22】 従来の電動パワーステアリング装置のモータ駆動回路のMOSFETの寄生ダイオードの電圧降下を説明する図である。
【符号の説明】
1 トルクセンサ、2 車速センサ、3 マイクロプロセッサ、
4 モータ駆動回路、5 モータ、6 モータ電流検出手段、
7 電機子抵抗、8 電機子インダクタンス、9 ブラシ抵抗、
10 バッテリ、12 電動パワーステアリングコントローラ、
13 温度検出手段、31 操舵力補助電流設定手段、
32 慣性補償電流設定手段、33 モータ電流上限値設定手段、
34 モータ電流偏差べき関数演算手段、
35 モータ電流フィードバック制御器。

Claims (12)

  1. 操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置において、前回のモータ目標電流のべき関数を用いた計算式に基づき、モータ目標電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え、上記べき関数の指数は、上記前回のモータ目標電流の1乗に比例する損失と、2乗に比例する損失とを合わせた損失の指標とするべく、1<指数<2の範囲に設定することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置において、前回のモータ目標電流とモータ電流基準値との偏差のべき関数を用いた計算式に基づき、モータ目標電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え、上記べき関数の指数は、上記前回のモータ目標電流の1乗に比例する損失と、2乗に比例する損失とを合わせた損失の指標とするべく、1<指数<2の範囲に設定することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置において、前回のモータ目標電流のべき関数とモータ電流基準値のべき関数との偏差を用いた計算式に基づき、モータ目標電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え、上記べき関数の指数は、上記前回のモータ目標電流の1乗に比例する損失と、2乗に比例する損失とを合わせた損失の指標とするべく、1<指数<2の範囲に設定することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置において、最新のモータ検出電流のべき関数を用いた計算式に基づき、モータ目標電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え、上記べき関数の指数は、上記モータ検出電流の1乗に比例する損失と、2乗に比例する損失とを合わせた損失の指標とするべく、1<指数<2の範囲に設定することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  5. 操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置において、最新のモータ検出電流とモータ電流基準値との偏差のべき関数を用いた計算式に基づき、モータ目標電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え、上記べき関数の指数は、上記モータ検出電流の1乗に比例する損失と、2乗に比例する損失とを合わせた損失の指標とするべく、1<指数<2の範囲に設定することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  6. 操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング装置において、最新のモータ検出電流のべき関数とモータ電流基準値のべき関数との偏差を用いた計算式に基づき、モータ目標電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え、上記べき関数の指数は、上記モータ検出電流の1乗に比例する損失と、2乗に比例する損失とを合わせた損失の指標とするべく、1<指数<2の範囲に設定することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  7. べき関数は、多項式近似されることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項記載の電動パワーステアリング装置。
  8. べき関数は、折れ線近似されることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項記載の電動パワーステアリング装置。
  9. モータを駆動する複数のモータ駆動方式を有するモータ駆動回路を備え、上記モータ駆動回路の駆動方式に応じて、べき関数の定数を切り替えることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項記載の電動パワーステアリング装置。
  10. べき関数は、所定の関数により時間的に遅延されて、上記モータ目標電流の上限値の設定に用いられることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項記載の電動パワーステアリング装置。
  11. 電動パワーステアリング装置の温度上昇に関連する個所の温度を検出するよう設けられた温度検出手段を備え、モータ電流上限値設定手段は、上記温度検出手段によって検出された温度に応じて上記モータ目標電流の上限値を修正することを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一項記載の電動パワーステアリング装置。
  12. モータ電流上限値設定手段は、複数のべき関数を用いて複数の上記モータ目標電流の上限値を演算し、上記演算された複数の上記モータ目標電流の上限値の内から一つを選定することを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか一項記載の電動パワーステアリング装置。
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