JP4062138B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ遊技機において、所定領域の下方に、始動口等の特定入球手段を配設したものが知られている。これによれば、所定領域を通過すると、特定入球手段に向って流下し易くなるため、遊技者は所定領域への通過を願うようになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の遊技機では、特定入球手段が遊技盤の盤面に取付けられていることから、特定入球手段の取付基部が遊技球の軌道に影響を与える恐れがあった。つまり、遊技球が所定領域を通過しても、特定入球手段に向って盤面上を流下する際、取付基部に接触することによって遊技球の軌道が不安定となり、特定入球手段に入球させることができなくなる恐れがあった。そして、不運にも入球しない場合には、遊技者の期待感が消失するばかりか、苛立たしさが喚起され、特に特定入球手段への入球率が低い場合には、所定領域への通過に対して魅力がなくなる恐れがあった。
【0004】
そこで、本発明の課題は、所定領域を通過した遊技球が、特定入球手段に入球する可能性を大幅に高めることにより、遊技者の期待感を高め、興趣を向上させることができる遊技機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための有効な手段を以下に示す。なお、必要に応じて、その作用等についても説明する。
【0006】
手段1:遊技盤の盤面に取付けられた特定入球手段と、該特定入球手段の上方に配設され、所定領域から前記特定入球手段に向って流下する遊技球を、前記盤面から離れる側に誘導する誘導部材とを具備することを特徴とする遊技機。
【0007】
ここで、「特定入球手段」には、例えば第一種始動口、入球口、及びチューリップ型役物等が含まれる。また、「盤面」は鉛直方向に形成されたものに限らず、斜め上方を向くように僅かに傾斜したものであってもよい。さらに「所定領域」とは特に限定された部位ではなく、特定入球手段の上方に位置し遊技球が通過する可能性がある部位であればどこでもよい。
【0008】
手段1によると、所定領域を通過した遊技球は、特定入球手段に向って流下する際、誘導部材によって盤面から離れるように誘導される。これにより、例えば特定入球手段の取付基部等、盤面上に設けられた部材に対して接触し難くなる。つまり、遊技球を盤面から離す事によって、取付基部等による影響が回避され、遊技球の軌道が安定化する。したがって、特定入球手段に対して遊技球を円滑に入球させることが可能になる。
【0009】
手段2:遊技盤の盤面よりも奥側の領域から前記盤面に向けて遊技球を放出する放出部と、該放出部の下方の前記盤面に取付られた特定入球手段と、前記放出部及び前記特定入球手段の間に配設され、前記放出部から前記特定入球手段に向って流下する遊技球を、前記盤面から離れる側に誘導する誘導部材とを具備することを特徴とする遊技機。
【0010】
遊技盤の盤面よりも奥側の領域から盤面に向けて、遊技球が勢いよく放出されると、放出後、放物線を描いて落下する。つまり、盤面から離れるように飛び出す。しかし、一般に、遊技機は僅かに寝かした状態で据え付けられており、その遊技盤の盤面は、斜め上方を向くように僅かに傾斜しているため、勢いによって一時的に盤面から離れた遊技球であっても、再び盤面側に戻ることになる。このため、盤面上を流下する遊技球と同様、特定入球手段の取付基部等に接触し、その軌道が不安定になる恐れがあった。
【0011】
ところが、手段2によると、手段1と同様、遊技球は、誘導部材によって盤面から離され、取付基部等による影響が回避される。
【0012】
手段3:手段1または手段2の構成に加え、前記誘導部材は、前記盤面または該盤面に対して同一面となる他の平面に形成された突起物から構成されていることを特徴とする遊技機。
【0013】
手段3によると、遊技球は突起物の頂面に沿って流下し、盤面から離れるように誘導される。なお、誘導部材として突起物を用いることにより、極めて簡単な構成で、しかも任意の部位に容易に形成することが可能となる。
【0014】
手段4:手段3の構成に加え、前記突起物は、特定入球手段に向って流下する遊技球が前記盤面から徐々に離れるように、下側ほど突出高さが高くなる傾斜部を有することを特徴とする遊技機。
【0015】
一般に、遊技球の軌道が急激に変化すると、遊技球の動きが不安定になる。
【0016】
ところが、手段4によると、遊技球の軌道は傾斜部に従って徐々に変化することから、急激な軌道の変化が抑制され、遊技球を安定した状態で流下させることが可能になる。また、軌道が徐々に変化するため、遊技球の挙動を視認している遊技者に、違和感を与えることがない。
【0017】
手段5:手段3または手段4の構成に加え、前記特定入球手段は、取付基部を介して前記盤面に取付られ、前記取付基部と前記突起物とにおける、所定の鉛直軸に対する突出高さが略一致していることを特徴とする遊技機。
【0018】
遊技球が盤面から離れ過ぎると、逆に特定入球手段に入球し難くなる可能性がある。
【0019】
ところが手段5によると、鉛直軸に対する突起物の突出高さが、特定入球手段の取付基部(すなわち盤面に沿って流下した場合に接触する可能性がある部位)の突出高さ(鉛直軸を基準とした突出高さ)に略一致していることから、突起物を通過した遊技球は、そのまま自然落下すれば、取付基部の影響を回避しつつ最適な軌道で特定入球手段に入球する。
【0020】
手段6:手段1から手段5までのいずれかの構成に加え、前記特定入球手段の上方の前記盤面に、前記遊技球の流路に影響を与えることが可能な流路変更部材を設けたものにおいて、前記誘導部材は、前記流路変更部材の上方に配設されていることを特徴とする遊技機。
【0021】
特定入球手段と所定領域(例えば放出部)との間に、流路変更部材を設けたものが知られている。これによれば所定領域から流下する遊技球だけではなく、複数の経路からの遊技球を特定入球手段に誘導することができると共に、流路変更部材を調整することで特定入球手段への入球率を変化させることができる。なお、一般に、流路変更部材としては、調整のし易さ及び設置のし易さから、釘が用いられることが多い。そして、特定入球手段の上方に調整用の釘を植設する場合、複数の釘を、その根元側(盤面に近い部位)が最も接近するように植設し、複数の釘の先端部分を広げたり平行にしたりすることにより、釘の間を通過する遊技球の通過率を調整している。このように、複数の釘は根元側が狭く、先端側が広がるように調整されているため、遊技球が遊技盤の盤面に沿って流下すると、その遊技球は複数の釘の最も接近した領域を通過することになり、微妙な勢いの違いで釘に当接し、釘の間を通過し難くなる。そのため、折角、放出部から放出されても、設計通りの入賞率で入賞させることが困難となる場合があった。
【0022】
ところが手段6によると、誘導部材が流路変更部材(例えば釘)の上方に配設されていることから、所定領域から流下する遊技球は、遊技盤の盤面から離れた状態で流路変更部材に到達する。すなわち、遊技球は、流路変更部材の比較的通過し易い領域に誘導されるため、流路変更部材への接触が抑制される。このため、特定入球手段へ入球させ易くなる。
【0023】
手段7:手段1から手段6までのいずれかの構成に加え、前記誘導部材の側方に、該誘導部材によって誘導される遊技球の流路と、他の遊技球の流路とを区画する一対の区画形成部材が設けられていることを特徴とする遊技機。
【0024】
手段7によると、区画形成部材によって、誘導される遊技球と、盤面上を流下するランダムな軌道の遊技球との接触が回避される。つまり、誘導される遊技球に対して、例えば左右方向から他の遊技球が飛び込んできても、遊技球同士が接触しないため、接触による軌道の変化が防止される。
【0025】
手段8:手段1から手段7までのいずれかの構成に加え、前記誘導部材と対向するように前記誘導部材の斜め上方に設けられ、流下する前記遊技球を制動するとともに該遊技球を前記誘導部材側に跳ね返す制動部材をさらに備えることを特徴とする遊技機。
【0026】
例えば、遊技盤の盤面よりも奥側の領域から盤面に向けて遊技球を放出するものでは、遊技球の勢いが強い場合、誘導部材に当接することなく(即ち誘導されることなく)、特定入球手段に向って流下する。この場合、特定入球手段における取付基部の影響を受けることがなくなるが、勢い良く飛び出す遊技球は軌道が安定せず、特定入球手段に入球させることが困難となる。
【0027】
ところが手段8によると、盤面から離れ過ぎている遊技球は、誘導部材の斜め上方に設けられた制動部材に当接する。すると、遊技球は、制動部材によって勢いを抑えられるとともに、誘導部材側に跳ね返えされる。これにより、勢いを抑えた状態で誘導部材側に導くことが可能となり、その後、誘導部材によって遊技球の軌道が安定化される。
【0028】
手段9:手段1から手段8までのいずれかの構成に加え、前記誘導部材の前方に設けられ、前記誘導部材との間に遊技球の流路を形成するとともに、前記誘導部材を遮蔽する不透明の遮蔽部材をさらに備えることを特徴とする遊技機。
【0029】
手段9によると、遮蔽部材によって、遊技球の軌道が遮蔽される。このため、遊技者に対して、遊技球の軌道の変更に伴う違和感を与えることがなくなる。また、誘導部材も遮蔽されるため、誘導部材による見栄えの低下を防止できる。
【0030】
手段10:手段1から手段9までのいずれかの構成に加え、前記遊技盤の一部に配設された枠部材と、該枠部材の内部で且つ前記遊技盤の前記盤面よりも奥側の領域に形成された転動部と、該転動部で転動する遊技球を排出する排出部と、前記枠部材の下方の前記盤面に配設された前記特定入球手段とを備えた遊技機において、前記放出部は前記排出部から構成され、前記誘導部材は前記排出部と前記特定入球手段との間に設けられていることを特徴とする遊技機。
【0031】
手段10によると、排出部の下方に誘導部材が設けられているため、転動後の遊技球が誘導部材によって誘導される。つまり、転動部で転動する遊技球が特定入球手段に入球することから、転動部への関心が高まるとともに、転動部における遊技球の挙動を一層楽しませることができる。
【0032】
手段11:手段10の構成に加え、前記枠部材は、上下方向に並設された上段転動部及び下段転動部を有し、前記上段転動部における排出部に対して前記誘導部材が設けられていることを特徴とする遊技機。
【0033】
枠部材の入口部から入球した遊技球を、互いに区画された上段転動部及び下段転動部で転動させるようにすると、入球した遊技球同士が互いに衝突する可能性が少なくなり、挙動が阻害され難くなる。つまり、各転動部に一層多くの遊技球を送り込むことが可能になるとともに、遊技球の挙動を十分に楽しませることが可能になる。特に、上下方向に並設させることにより、転動方向における長さが制限されることなく、遊技球の挙動を楽しませることができる。しかも、二つの転動部を前後方向に並設するものに比べ視認性に優れる。
【0034】
しかしながら、転動部を上下方向に並設すると、上段転動部から排出された遊技球は、下段転動部の前方を通って流下することから、上段転動部の排出部から特定入球手段までの距離が比較的長くなる。このため、遊技球の軌道が不安定になる恐れがあり、特に、遊技機を僅かに寝かした状態で据え付けたものでは、盤面の奥側の領域から盤面に向って放出する場合でも、盤面に沿って流下する可能性が高くなる。
【0035】
ところが、手段11によると、上段転動部における排出部に対して誘導部材が設けられているため、特定入球手段までの距離が比較的長いにも拘わらず、遊技球が盤面から離され、その軌道が安定化する。
【0036】
手段12:手段11の構成に加え、前記下段転動部の前縁から遊技球が逸脱することを防止するとともに、前面に前記誘導部材が一体形成されたカバー部材を備えることを特徴とする遊技機。
【0037】
手段12によると、下段転動部を転動している遊技球が、その転動部の前縁から逸脱しようとしても、カバー部材によって阻止され、定められた排出位置から排出されるようになる。また、誘導部材がカバー部材の前面に一体形成されているため、誘導部材を取り付けるための構造が不要となり、極めて簡単に構成することができる。しかも、上段転動部の排出部に対して接近した位置に形成されることから、特定入球手段の取付基部のみならず、釘等の流路変更部材に対しても有効となる。また、盤面において誘導部材を配設するための領域が必要でないため、特定入球手段や流路変更手段の配置スペースを十分に確保することができる。
【0038】
手段13:手段12の構成に加え、前記誘導部材は、左右方向に並設された複数本の突条から構成されていることを特徴とする遊技機。
【0039】
手段13によると、遊技球の軌道が左右方向において多少ばらつくことがあっても、遊技球は複数本の突条によって確実に誘導される。また、カバー部材の前面に複数の凹凸が形成されるため、カバー部材の機械的強度が向上し、遊技球の接触に対して耐久性を高めることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をパチンコ遊技機に具体化した一実施形態について、図1乃至図11に基づき説明する。図1はパチンコ遊技機の構成を示す概略正面図であり、図2乃至図5はパチンコ遊技機における本体枠の構成を示す正面図、斜視図、A−A断面図、及び分解斜視図である。図1に示すように、パチンコ遊技機2の遊技盤3の盤面3aには、誘導レール4によって遊技領域5が区画形成されている。誘導レール4は、発射ハンドル6の操作に対応して、発射装置(図示しない)から発射された遊技球7を、遊技領域5の上部に導くためのものである。遊技領域5には、普通入賞口8、始動口9、及び大入賞口10が夫々設けられている。また、遊技領域5の略中央部分には、特別図柄表示装置12(以下単に「表示装置12」という)が組込まれた本体枠13が配設されている。そして、この本体枠13により特別遊技領域が区画形成されている。ここで、始動口9が本発明の特定入球手段に相当する。
【0041】
普通入賞口8、始動口9、及び大入賞口10は、遊技盤3の払出し装置(図示しない)に接続されている。払出し装置は、遊技球7の各入賞口8,9,10への入賞に伴い所定数の賞球を払い出す払出しモータ14(図11参照)を備えている。なお、始動口9は、図6に示すように、盤面3aに取付けるための板状の取付基部9a、取付基部9aの上に遊技球7の通路を形成するポケット部9b、その通路の入口を狭めたり拡げたりするための羽根9c、及び通路内に遊技球7が入球したことを検出する始動口用スイッチ9d(図11参照)等から構成されている。また、図1に示すように、大入賞口10は、始動口9の下方に位置しており、横長空間である入賞領域(図示しない)、開閉部材としてのシャッタ18、これを開閉させるためのソレノイド19(図11参照)、及び入賞領域に入賞した遊技球7を計数するためのカウントスイッチ20等から構成されている。つまり、ソレノイド19はシャッタ18に駆動連結されており、通電に伴う励磁によりシャッタ18を前方へ倒して入賞領域を開放し、通電停止に伴う消磁によりシャッタ18を起立させて入賞領域を閉鎖する。なお、大入賞口10は、大当たり遊技状態の発生に伴い、閉鎖状態から開放状態に切替えられる。また、始動口9と本体枠13との間の盤面3aには、一対の釘15が、先端側ほど互いの間隔が広がるように植設されている。この釘15は、前記手段6における流路変更部材に相当するものであり、複数の経路からの遊技球7を始動口9に誘導するとともに、互いの間隔を調整することで始動口9への入球率を変化させるものである。
【0042】
この他、パチンコ遊技機2には、遊技効果を高めることを目的として、スピーカ21(図11参照)と、装飾用発光素子としての複数のランプ22(図11参照)とが組込まれている。スピーカ21は、遊技の進行状態に合わせて効果音を発したり、その効果音の種類を変えたりする。ランプ22としては、例えば風車ランプ、飾りランプ、袖ランプ、サイドランプ等既知のものが挙げられ、これらは遊技の進行状態に合わせて光放射の態様を変える。
【0043】
表示装置12は、液晶ディスプレイ(LCD)を備えている。なお、LCDに代えて、CRT、ドットマトリックス、発光ダイオード(LED)、エレクトロルミネセンス(EL)、蛍光表示管等が用いられてもよい。表示装置12の画面には、例えば、互いに左右方向に配置された三つの図柄列(左図柄列、中図柄列、右図柄列)が表示される。各図柄列は、複数種類の図柄からなり、数字、キャラクタ、及びそれらを組合せたもの等がある。
【0044】
表示装置12では、各図柄列での図柄の変動が、遊技球7の始動口9への入賞に基づき一斉に開始される。図柄の変動は所定の停止順、例えば左図柄列、右図柄列、中図柄列の順に停止される。そして、全図柄列の変動が停止したとき、表示されている図柄(停止図柄)の組合せが、予め定められた大当たりの組合せ、すなわち同一種類の停止図柄が大当たりラインに沿って並んでいる組合せ(例えば「7」,「7」,「7」)となる場合がある。大当たりの組合せが成立すると、大入賞口10の入賞領域が開放し、遊技者は多くの賞球を獲得することが可能になる。
【0045】
本体枠13(一般にセンターフレームとも言う)は、図3及び図5に示すように、枠部材11及びこの枠部材11に組付けられた複数の部材から構成され、中央に窓部13aが形成されている。また、枠部材11の後部には、窓部13aに表示装置12を取付けるための取付部材(図示しない)が設けられている。枠部材11の上部には天飾り26が設けられ、その上面に遊技球7を特別遊技領域に入球させるための入口部27が形成されている。また、天飾り26の左右両側には龍の頭部の形状を呈した肩飾り28が設けられている。そして、入口部27から入球された遊技球7は、天飾り26及び肩飾り28の内部に形成された通路26a,28aに従って左右斜め下方へ案内されるようになっている。また、枠部材11の上部外周縁には、天飾り26及び肩飾り28を覆うように前方に延出された庇部32が形成されている。
【0046】
枠部材11の下部には、下段転動部30を区画形成する板状の仕切壁29が立設されている。また、枠部材11の左右両側部には、肩飾り28の内部に形成された通路28aと下段転動部30とを連通するための下段誘導部材31が設けられている。一方、仕切壁29の上方には、上段転動部33を有する転動部材35が配設され、さらに転動部材35の前方には、枠部材11の左右側方から上段転動部33へ遊技球7を導くための上段誘導部材34が配設されている。以下、これらの転動部30,33及び誘導部材31,34について詳しく説明する。
【0047】
下段転動部30は、図4及び図6に示すように、上下方向に略円弧状に湾曲した部材であり、その転動方向(図6の紙面左右方向)の中央付近には、前方に下り傾斜した傾斜面37が形成され、さらにその中央には、遊技球7を前方へ排出する樋状の下段ガイド溝38が形成されている。この下段ガイド溝38は、始動口9の上方に位置しており、遊技球7を始動口9に向って流下させることができる。
【0048】
下段誘導部31は、側面の下端部分に形成された出口部39が、下段転動部30に臨むように、枠部材11の側部に配設されている。この下段誘導部31は、龍の胴部のように左右方向に曲りくねった外観を呈している。このため、遊技球7は下段誘導部31の内部を通過する際、衝突を繰返しながら(つまり減速されながら)落下することになり、出口部39へ減速された状態で導かれる。なお、下段誘導部31は、枠部材11に螺着される肩飾り28及び上段誘導部34によって支持されている。
【0049】
図5及び図7に示すように、転動部材35は、枠部材11の下部に組付けられており、上段転動部33と、この前縁から垂下された前面カバー部40とから構成されている。上段転動部33は、上下方向に略円弧状に湾曲した形状をなしており、左右両側の側方傾斜部43と、その間の中央傾斜部44とを有している。側方傾斜部43は、中央傾斜部44に向って下り傾斜した平面からなり、中央傾斜部44は前方に下り傾斜した湾曲面から構成されている。なお、側方傾斜部43は上段転動部33の幅(奥行き)全体に亘って形成されているが、中央傾斜部44は後端側の一部分を残した形で形成されている。また、夫々の側方傾斜部43の端面中央部分には、左右外方向に延出された突起43aが設けられている。そして、転動部材35は、枠部材11の下部両側に形成されたスリット状の切欠13bに、突起43aを前方から差込むことにより組付けられ、さらに枠部材11の前面に螺着された上段誘導部34によって支持されている。ここで、前面カバー部40が前記手段12におけるカバー部材に相当する。
【0050】
左右の側方傾斜部43には、後方寄りの略1/3の位置に、左右端面から横方向に延出された直線状の直線ガイド部45が上方に突出して形成されている。なお、本実施形態では、直線ガイド部45の長さを、側方傾斜部43の長さ(転動方向の長さ)の略3/5とし、高さを略2mmとしている。一方、上段転動部33の中央傾斜部44の後端付近には、上方に突出した一対の制動部46が左右方向に並設され、さらにその間には、中央傾斜部44を横断する上段ガイド溝47(本発明の所定領域、前記手段2における放出部、及び前記手段10における排出部に相当)が形成されている。制動部46は、上段転動部33を転動する遊技球7を制動するためのものであり、断面が直角三角形状になっている。さらに詳しくは、底辺の長さが高さよりも長くなるように、比較的緩やかな斜面を有する直角三角形であり、その斜面が左右外方に向くように形成されている。なお、幅方向における制動部46の長さLは、上段転動部33の後縁から直線ガイド部45までの長さに略一致している。
【0051】
転動部材35の前面カバー部40は、図5及び図6に示すように、枠部材11の下部の前面開口を覆うように下段転動部30の前縁上に配置され、しかも盤面3a(図1参照)に対して同一平面になっている。つまり、前面カバー部40の底辺の形状が下段転動部30の上面形状と略一致しており、下段転動部30を転動する遊技球7が下段転動部30の前縁から逸脱することを防止している。なお、前面カバー部40には、傾斜面37及び下段ガイド溝38に対応して切欠かれた排出口41が形成されており、下段ガイド溝38等からの排出を可能にしている。なお、前面カバー部40は、不透明な材料で形成されていてもよいが、透明な樹脂で形成すれば、排出口41に相当する部分すなわち下段ガイド溝38の周辺部分のみならず、下段転動部30全体に亘って遊技球7の挙動を視認させることが可能になる。また、図示していないが、仕切壁29の表面には龍の図柄が描かれているとともに、所定の間隔で複数の保留ランプ36が配設されていることから、前面カバー部40を透明な材料で形成することにより、図柄や保留ランプ36の点灯状態を把握することが可能になる。なお、保留ランプ36は、始動口9への入賞状況を示すものであるが、ここでは図柄の一部(例えば龍の口から吹出される炎の図柄)の装飾性を高める機能をも有している。つまり、保留ランプ35の点灯により、炎の図柄が赤く光って表示され、装飾効果を向上させている。
【0052】
また、前面カバー部40の前面、特に上段ガイド溝47の先端部分の下方には、上下方向に延出された三本の突条48が左右方向に並設されている。ここで、突条48が本発明の誘導部材に相当する。なお、その詳細については後述する。
【0053】
上段誘導部34は、図5及び図7に示すように、転動部材35の前側に組付けられ、本体枠13の側方から入球した遊技球7を、上段転動部33に誘導させるものである。具体的には、湾曲形状の前面飾り25と、その背面に形成された入口部50及び傾斜部51とを有している。前面飾り25には、左右両端付近から上方に突出した上方突出片56と、中央付近から下方に突出した下方突出片57とが形成されている。なお、上方突出片56及び下方突出片57の表面には、不透明なシール部材が貼着され内部の構造を遮蔽している。また、入口部50は、上段転動部33の転動方向両端よりも左右外方に延出されており、左右の庇部32の下方において、遊技球7の入球を可能にしている。ここで、下方突出片57が前記手段9における遮蔽部材に相当する。
【0054】
傾斜部51は、入口部50から入球した遊技球7を反対側の直線ガイド部45の先端に向って転動させるものであり、その上面には、遊技球7を誘導する曲線ガイド部54が形成されている。なお、傾斜部51と上段転動部33の側方傾斜部43との間には僅かに段差が形成されており、上段転動部33に誘導された遊技球7が傾斜部51側に戻らないようになっている。ただし、この段差は極僅かであるため、上段転動部33が前方に延出された形態となっている。また、入口部50は、内側に向って傾斜が徐々に大きくなる湾曲形状をなし、庇部32の下端32aと入口部50との間隔(即ち、側方から遊技球7が入り込む空間)を広くするとともに、湾曲形状に沿って遊技球7の加速度を次第に高めることを可能にしている。なお、上段誘導部34は、枠部材11から前方に突出した形態で組付けられており、図4に示すように、前面飾り25とパチンコ遊技機2の前面ガラス板Gとの間隔が遊技球7の直径より狭くなっている。このため、枠部材11の下方を通過する遊技球7が釘等に衝突して跳ねかえっても、上段誘導部34を乗り越えることがない。すなわち、入口部50以外の部分から上段転動部33に飛び込むことを防止している。
【0055】
また、上段誘導部34の中央には、後縁から切欠かれた開口52が形成されており、中央傾斜部44または上段ガイド溝47から排出される遊技球7の通過を可能にしている。特に、上段ガイド溝47から排出される遊技球7と、上段ガイド溝47以外の中央傾斜部44から排出される遊技球7との流下経路を振分けるため、下方突出片57の裏面には後方に向って延出された一対の架橋部53(前記手段7における区画形成部材に相当)が左右方向に並設されている。これにより、上段ガイド溝47から排出された遊技球7は、一対の架橋部53の間に形成された流路53aを流下し、一方、それ以外の中央傾斜部44から排出された遊技球7は、流路53aの外側を流下するようになる。なお、架橋部53によって流路53aが区画されることから、盤面3a上を流下するランダムな軌道の遊技球7との接触が回避される。つまり、誘導される遊技球7に対して、左右方向から他の遊技球7が飛び込んできても、架橋部53によって遮られ、接触による軌道の変化が防止される。
【0056】
特に、流路53a内には前述した突条48が配設されている。詳細に説明すると、パチンコ遊技機2は、通常、遊技盤3の盤面3aが僅かに斜め上方を向くように、1〜3°だけ寝かした状態で据え付けられるため、遊技球7は盤面3aに沿って流下し易くなる。ところが、図6及び図8に示すように、始動口9は板状の取付基部9aを介して取り付けられていることから、遊技球7が盤面3aに沿って流下した場合、取付基部9aに接触して始動口9に入球させることができなくなる恐れがあった。また、流路53aと始動口9との間に植設された釘15は、前述したように根元側(盤面3a側)ほど間隔が狭くなっていることから、遊技球7が盤面3aに沿って流下した場合、微妙な勢いの違いで釘15に接触し、釘15の間を通過しなくなる恐れがあった。そこで、本実施形態では、流路53a内(前面カバー部40の前面)に突条48を形成し、流路53aを通過する遊技球7を遊技盤3の盤面3aから離れるように誘導している。特に、図8に示すように、突条48(前記手段3における突起物に相当)の頂面には、下側ほど突出高さが高くなる傾斜部48aが形成されているため、盤面3aから徐々に離れるように遊技球7の軌道を緩やかに変化させることができる。なお、所定の鉛直軸Zを基準として、突条48と取付基部9aとにおける突出高さTが互いに略一致するように設定されている。このため、突条48によって誘導された遊技球7が、その後、自然落下すると、取付基部9aに接することなく始動口9のポケット部9bに入球することになる。
【0057】
なお、突条48は、左右方向に三本並設されているため、遊技球7の軌道が左右方向に多少ばらつくことがあっても、遊技球7はいずれかの突条48に接触し、確実に誘導される。しかも、前面カバー部40の表面は突条48によって凹凸形状に形成されることから、遊技球7の衝突に対する前面カバー40の耐久性を向上させることができる。
【0058】
架橋部53の根元部分には、平面形状が三角形の補強兼規制部59が形成されている。これによれば、架橋部53の根元部が補強されるとともに、遊技球7の左右方向及び前後方向への移動がさらに制限され、始動口9への入賞を一層確実にしている。また、開口52が形成された前面飾り25の背面(即ち、突条48の斜め上方)には、上下に並設された二つの制動部材58が後方に突出しており、全体的に断面略コ字形に形成されている。これによれば、上段ガイド溝47または中央傾斜部44から排出された遊技球7を制動するとともに、その遊技球7を突条48側に跳ね返すことができる。つまり、上段ガイド溝47または中央傾斜部44から放出される遊技球7の勢いを弱め、流路53aに入球される遊技球7の動きを安定化させている。
【0059】
ところで、図11に示すように、パチンコ遊技機2には主制御基板63が組込まれ、この主制御基板63に、各種スイッチ、保留ランプ36、及びソレノイド19等が接続されている。また、主制御基板63には、表示制御基板64を介して表示装置12が接続され、音声制御基板65を介してスピーカ21が接続されている。さらに主制御基板63には、ランプ制御基板66を介してランプ22が接続され、払出し制御基板67を介して払出しモータ14が接続されている。
【0060】
各制御基板63〜67は、所定の制御プログラムや初期データを予め記憶した読出し専用メモリ(ROM)、このROMに記憶された制御プログラムに従って各種演算処理を実行する中央処理装置(CPU)、及びCPUによる演算結果を一時的に記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。
【0061】
次に、特別遊技領域における遊技球7の動きについて説明する。図10に示すように、入口部27から入球した遊技球7は、天飾り26及び肩飾り28の内部に形成された通路26a,28aを通って下段誘導部31に案内される。その後、下段誘導部31内の通路を通って、下段転動部30の端部に案内される。ここで、下段誘導部31の出口部39は、下段転動部30の延長上に配置されているため、出口部39から放出される遊技球7は下段転動部30の形状に従って孤を描きながら左右方向に繰り返し転動する。つまり、遊技球7はエネルギー保存の法則に基づいた揺動運動を行う。下段転動部30の中央部分には、下段ガイド溝38が形成されているため、転動する遊技球7の速度が遅くなると、下段ガイド溝38に入り込む。そして、下段ガイド溝38に案内されて前方に排出される。なお、下段転動部30の前面は前面カバー部40で覆われているため、転動中の遊技球7が下段転動部30の前縁から逸脱することはない。つまり、入口部27から入球した遊技球7は、常に下段ガイド溝38から排出されることになる。すなわち、遊技球7は下段ガイド溝38によって排出方向が規制されることから、下段転動部30において転動した遊技球7の殆ど全てが、始動口9に入賞することになる。
【0062】
なお、下段ガイド溝38の内径(幅)は、遊技球7の直径と略同等であるため、同じ運動エネルギーで互いに反対方向に転動する遊技球7同士が下段ガイド溝38の近傍で衝突すると、どちらの遊技球7も下段ガイド溝38に入らなくなる恐れがある。ところが本実施形態では、下段ガイド溝38の両側には、前方に下り傾斜した傾斜面37が形成されているため、下段ガイド溝38に入らない場合でも、傾斜面37に従って確実に排出することができる。
【0063】
一方、入口部27から入球しない場合、本体枠13の側方を流下することになるが、この遊技球7の一部が、釘等に衝突すると経路が変更され庇部32の下方に回り込むことがある。この場合、図9に示すように、上段誘導部34の入口部50に載るとともに、入口部50の斜面に従って入球し傾斜部51に移動する。傾斜部51には、曲線ガイド部54が形成されていることから、遊技球7は曲線ガイド部54によって案内され、上段転動部33の奥側に向って転動する。つまり、左側の入口部50から入球した遊技球7は、左側の曲線ガイド部54によって案内され、上段転動部33の右奥に向って転動する。逆に、右側の入口部50から入球した遊技球7は、右側の曲線ガイド部54によって案内され、上段転動部33の左奥に向って転動する。つまり、上段転動部33上を略対角線に沿って転動することから、転動距離が長くなり、遊技球7の転動を十分に楽しませることが可能になる。また、左右の曲線ガイド部54によって案内された遊技球7の経路は互いに交差することから、夫々の遊技球7が互いに衝突するのは、中央傾斜部44の中央位置のみ、すなわち点状の位置のみとなる。つまり、夫々の曲線ガイド部54によって案内される遊技球7を、ほとんど衝突させることなく、転動させることができる。
【0064】
上段転動部33の側方傾斜部43には、直線ガイド部45が形成されているため、上段転動部33の奥側まで転動した遊技球7は、直線ガイド部45に沿って転動し、側方傾斜部43の奥側隅部付近に至る。その後、遊技球7は、側方傾斜部43の斜面に従い、側方傾斜部43から中央傾斜部44に向って転動する。この際、遊技球7は直線ガイド部45に沿って転動することから、前方へ転動することなく、左右方向に真直ぐ転動する。そして、上段転動部33の中央付近には、比較的緩やかな斜面を有する直角三角形状の制動部46が並設されているため、直線ガイド部45に沿って転動した遊技球7は、一対の制動部46によって左右方向への転動が抑えられる。つまり、遊技球7は、最初の制動部46に対しては斜面に従って容易に乗り越えるが、次の制動部46に対しては鉛直面と衝突するため、制動され、この結果一対の制動部46の間に挟まれた状態になる。一対の制動部46の間には、上段ガイド溝47が中央傾斜部44の前縁まで延出して形成されているため、遊技球7は上段ガイド溝47に案内されて中央傾斜部44の前縁から排出される。
【0065】
上段ガイド溝47の先端下方には、一対の架橋部53で区画された流路53aが形成されているため、遊技球7は、この流路53aを通って流下し始動口9に導かれる。また、譬え外部から遊技球7が飛び込んできても架橋部53によって遮蔽されるため、通路53aを流下する遊技球7に衝突することはない。また、流路53a内には、突条48が設けられているため、遊技盤3の盤面3aから離れるように誘導され、釘15や取付基部9aへの接触が回避される。つまり、始動口9への入球が一層確実になる。なお、流路53aの上方すなわち上段ガイド溝47の延長線上には、断面形状が略コ字形の制動部材58が形成されているため、上段ガイド溝47から排出された遊技球7の勢いを効果的に抑え、流路53aを通過する遊技球7の軌道を安定化させることができる。
【0066】
ところで、遊技球7の勢いが弱く最初の制動部46を乗り越えることができなかった場合、または、逆に勢いが強すぎて両方の制動部46を乗り越えた場合には、上段ガイド溝47に入ることなく、中央傾斜部44の斜面に従って中央傾斜部44の前縁から排出される。この場合、開口52から排出されるものの、流路53aを通過することなく排出されるため、始動口9に入球され難くなる。つまり、一対の架橋部53によって、上段ガイド溝47から排出される遊技球7と、上段ガイド溝47を通らずに排出される遊技球7とが振り分けられ、上段ガイド溝47から排出された遊技球7のみが始動口9に案内される。
【0067】
また、上段転動部33または下段転動部30から排出された遊技球7は始動口9に向って流下するが、下段転動部30から排出される位置と流路53aの位置とは、鉛直方向において合致しているため、排出するタイミングによっては下段転動部30から排出された遊技球7に、流路53aを通過した遊技球7が衝突する場合がある。すると、二つの遊技球7は互いに外力を受け弾かれることになる。すなわち、上段ガイド溝47及び下段転動部30から排出される遊技球7は基本的には始動口9に向って流下するが、上記のように衝突した場合には始動口9に入球しなくなる場合が生じる。このため、遊技者は、夫々の転動部30,33から排出される遊技球7のタイミングが気になり、両転動部30,33における遊技球7の挙動を絡めて把握するようになる。したがって、夫々の転動部30,33における遊技球7の挙動が遊技者をドキドキさせ、興趣を与える。
【0068】
このように上記のパチンコ遊技機2では、突条48によって遊技球7を盤面3aから離すことにより、上段ガイド溝47から放出された遊技球7が取付基部9aや釘15に接することを防止でき、始動口9への入球率を高めることができる。このため、上段転動部33で転動する遊技球7に対して、遊技者の期待感を高め、遊技における興趣を向上させることができる。特に、突条48と取付基部9aとにおいて、鉛直軸Zに対する突出高さTが略一致しているため、パチンコ遊技機2を僅かに傾けた状態で据え付けた場合でも、取付基部9aに接触したり、逆に離れ過ぎたりすることなく、確実にポケット部9bに向って流下させることができる。また、突条48には傾斜部48aが形成されているため、遊技球7における軌道の急激な変化が防止され、安定した状態で流下させることができる。
【0069】
また、上記のパチンコ遊技機2では、制動部材58を設けたことにより、上段ガイド溝47から排出された遊技球7を制動するとともに、突条48側に跳ね返すことができる。このため、上段ガイド溝47から放出される遊技球7の勢いを抑えた状態で突条48に導くことができる。
【0070】
さらに、上記のパチンコ遊技機2では、突条48を上段転動部33に対して設けているため、始動口9までの距離が比較的長いにも拘わらず遊技球7を容易に入球させることができる。また、始動口9の近傍に形成された下段転動部30に対しては、誘導部材に相当するものが設けられていないため、不必要な構成の付加によるスペースの減少を防止できる。
【0071】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
【0072】
すなわち、上記実施形態のパチンコ遊技機2では、枠部材11の内部に二つの転動部30,33を備え、上段転動部33から排出される遊技球7に対して突条48を形成するもの、即ち上段転動部33の上段ガイド溝47を本発明の所定領域とするものを示したが、所定領域は転動部に限定されるものではなく、始動口9等の特定入球手段の上方であればどの部位を対象としてもよい。つまり、盤面3aの奥側の領域から盤面3aに向って放出されるものに限らず、盤面3a上を流下する際の途中の領域であってもよい。
【0073】
また、上記実施形態のパチンコ遊技機2では、遊技球7が遊技盤3の盤面3aから離れるように、突条48の傾斜面48aに沿って遊技球7を流下させるものを示したが、誘導部材は突起物に限らず、例えば、上段誘導部34の下方突出片57の裏面に磁石を設け、磁石の吸引力を利用して遊技球7を誘導させるようにしてもよい。
【0074】
上記実施形態のパチンコ遊技機2では、突条48を、本体枠13特に前面カバー部40に形成するものを示したが、遊技盤3の盤面3aに直接取付けるようにしてもよい。ただし、上記実施形態のように、前面カバー部40に一体形成すれば、突条48を取付けるための構成が不要となり、極めて簡単に製造することができる。
【0075】
上記実施形態のパチンコ遊技機2では、上段転動部33と下段転動部30とを上下方向に並設させるものを示したが、左右方向または前後方向に並設させるようにしてもよい。また、上記実施形態のパチンコ遊技機2では、遊技球7を左右方向に転動させるものを示したが、前後方向に転動させるようにしてもよい。しかしながら、上記実施形態のように上段転動部33と下段転動部30とを上下方向に並設するようにすれば、上段転動部33及び下段転動部30における夫々の転動方向の長さが、互いの転動部30,33によって制限されず、転動部30,33を一つの場合と同等の長さに形成することができる。つまり、遊技球7を転動方向に沿って大きく転動させることができる。しかも、前後方向に並設するものに比べ、視認性に優れ、二つの転動部30,33における遊技球7の挙動を確実に楽しませることができる。
【0076】
さらに、上記実施形態では、遊技機として、表示装置12を備えたパチンコ遊技機2を示したが、表示装置12を備えないパチンコ遊技機は勿論、パチンコ遊技機以外の遊技機、例えばアレパチ、アレンジボール等であっても適用することができる。
【0077】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、遊技球を盤面から離す事によって、遊技球の軌道を安定化し、所定領域から特定入球手段へ遊技球を円滑に誘導し、特定入球手段への入球率を高めることができる。このため、所定領域を通過する遊技球に対して、遊技者の期待感を高め、遊技における興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるパチンコ遊技機を示す概略正面図である。
【図2】パチンコ遊技機における本体枠の構成を示す正面図である。
【図3】本体枠の構成を示す斜視図である。
【図4】図2に示す本体枠のA−A断面図である。
【図5】本体枠の構成を示す分解斜視図である。
【図6】本体枠における要部及びその周辺の構成を示す正面図である。
【図7】上段転動部及び上段誘導部の構成を示す平面図である。
【図8】誘導部材の作用を示す説明図である。
【図9】上段転動部及び上段誘導部における遊技球の動きを示す説明図である。
【図10】下段転動部及び下段誘導部における遊技球の動きを示す説明図である。
【図11】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
2 パチンコ遊技機(遊技機)
3 遊技盤
3a 盤面
7 遊技球
9 始動口(特定入球手段)
9a 取付基部
11 枠部材
15 釘(流路変更部材)
30 下段転動部
33 上段転動部(転動部)
40 前面カバー部(カバー部材)
47 上段ガイド部(放出部,所定領域)
48 突条(突起物,誘導部材)
48a 傾斜部
53 架橋部(区画形成部材)
57 下方突出片(遮蔽部材)
58 制動部材
Z 鉛直軸

Claims (2)

  1. 遊技盤の盤面に取付けられた特定入球手段と、
    該特定入球手段の上方に配設され、所定領域から前記特定入球手段に向って流下する遊技球を、前記盤面から離れる側に誘導する誘導部材と
    該誘導部材の前方に設けられ、前記誘導部材との間に遊技球の流路を形成するとともに、前記誘導部材を遮蔽する不透明の遮蔽部材と
    を具備することを特徴とする遊技機。
  2. 遊技盤の盤面よりも奥側の領域から前記盤面に向けて遊技球を放出する放出部と、
    放出部の下方の前記盤面に取付られた特定入球手段と、
    記放出部及び前記特定入球手段の間に配設され、前記放出部から前記特定入球手段に向って流下する遊技球を、前記盤面から離れる側に誘導する誘導部材と
    該誘導部材の前方に設けられ、前記誘導部材との間に遊技球の流路を形成するとともに、前記誘導部材を遮蔽する不透明の遮蔽部材と
    を具備することを特徴とする遊技機。
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