JP4061884B2 - 化粧シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、木質系ボード類、無機質系ボード類、金属板等の表面に接着剤で貼り合わせて化粧版として用いる化粧シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、前記化粧版の用途に用いられる化粧シートとしては、塩化ビニル樹脂製シートが最も一般的であった。しかし近年になって、塩化ビニル樹脂は焼却時に酸性雨の原因となる塩化水素や猛毒物質であるダイオキシンの発生の要因となり、さらに塩化ビニル樹脂製シートに添加された可塑剤のブリードアウトの問題もあり、環境保護の観点から問題視されるようになった。係る事情により、塩化ビニル樹脂に替わる樹脂を使用した化粧シートが要望されるようになった。
【0003】
そこで、塩化ビニル樹脂に替わる樹脂としてポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、エチレン−ビニルアルコール、アクリル等の樹脂および共重合体を使用した化粧シートが提案されるようになった。
【0004】
その中でも、化粧シートに要求される適度な柔軟性、耐摩耗性、耐傷性、耐熱性、耐薬品性、後加工性等を備え、なおかつ安価で供給されるポリプロピレンを用いた化粧シートが数多く提案されている。中には単層の物もあるが、意匠性も重視されるため2層以上の積層体から成る物が大部分を占める。
【0005】
ポリプロピレン樹脂は、同種又は異種の樹脂との接着性に乏しい樹脂であるため、ポリプロピレン樹脂層を他の樹脂層(基材シート)に溶融押し出しラミネートする際は、例えば、マレイン酸変性ポリエチレン樹脂や、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体などの接着性樹脂層を介して押し出しラミネートするのが一般的である。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】
しかるに近年、単に塩化ビニル樹脂以外の非塩化ビニル系材料(非ハロゲン系材料)を使用した化粧シートというだけでなく、さらなる物性向上を要求する声が大きい。そのひとつに耐熱性のさらなる向上というものがある。なぜなら、現行の化粧シートは、表面温度又は雰囲気温度が90℃以上になると、ラミネート強度が著しく低下してしまうからである。
【0007】
高温でのラミネート強度低下の主たる原因は、前記した接着性樹脂層に用いていた、マレイン酸変性ポリエチレン樹脂やエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体などが、90℃以上の高温では熱軟化により内部凝集力が低下してしまうことにあると考えられている。
【0008】
そこで、接着性樹脂層に、耐熱性の高いマレイン酸変性ポリプロピレン樹脂を採用することも、本発明者らは既に検討した(特願2000−108641号)。しかし、該樹脂は、一般に、90℃以上の高温でも常温と比較しての内部凝集力の低下は少ないものの、マレイン酸変性ポリエチレン樹脂等と比較すれば剛性が高く、柔軟性や界面粘着力には劣るので、剥離時の応力による変形に追従しきれずに界面剥離を発生しやすい傾向がある。従って接着性樹脂層に単にマレイン酸変性ポリプロピレン樹脂を採用したのみでは、必ずしも十分な高温ラミネート強度を得ることはできない。
【0009】
本発明は以上のような問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、塩化ビニル樹脂以外の材料を用いて、適度な柔軟性、耐摩耗性、耐傷性、耐薬品性、後加工性に加えて、常温のみならず90℃以上の高温でも十分なラミネート強度を有する、耐熱性に優れた化粧シートを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために本発明の請求項1に係る発明は、非塩化ビニル系材料からなる基材シート上に、ウレタン系アンカーコート剤からなるアンカーコート層と、変性ランダムポリプロピレン1g中のカルボニル基含量が0.02ミリモル当量である変性ランダムポリプロピレン樹脂からなる接着性樹脂層と、ポリプロピレン樹脂層とを備える化粧シートにおいて、前記ウレタン系アンカーコート剤は、その硬化塗膜の100%モジュラスが、1MPa以上、25MPa以下で、且つイソシアネート硬化型ウレタン系樹脂から構成されており、該イソシアネート硬化型ウレタン系樹脂に含まれるイソシアネート成分が、イソホロンジイソシアネート30〜98重量%及びヘキサメチレンジイソシアネートを少なくとも含むイソシアネート成分70〜2重量%によって構成されていることを特徴とする化粧シートとしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に従って説明する。
【0014】
図1は、本発明に係る化粧シートの断面の一例を示す。本発明の化粧シートは、非塩化ビニル系の材料からなる基材シート1の上に、ウレタン系アンカーコート剤からなるアンカーコート層3と、不飽和カルボン酸あるいはその無水物で変性したランダムポリプロピレン樹脂からなる接着剤層4と、ポリプロピレン樹脂層5とを備える。
【0015】
基材シート1に対して、隠蔽性の付与のための隠蔽層や、意匠柄の付与のための模様層2を形成する方法としては、基材シート1の表面あるいは裏面、あるいはその両方にグラビア印刷、凹版印刷、フレキソ印刷、シルク印刷、静電印刷、インクジェット印刷等の等の公知の印刷方法により印刷するのが一般的であるが、必ずしもこの限りではない。また用いられるインキも公知の物、すなわちビヒクルに染料または顔料等の着色剤や体質顔料などを添加し、さらに可塑剤、安定剤、ワックス、グリース、乾燥剤、硬化剤、増粘剤、分散剤、充填剤等を任意に添加して溶剤、稀釈剤等で十分混練してなるインキでよい。
【0016】
また、上記化粧シート用の基材シート1とは別の任意の転写用基材シートに、上記形成方法等によって隠蔽性層あるいは模様層2、あるいはその両方を形成しておき、後に詳述する熱ラミネート法、ドライラミネート法、又はウエットラミネート法、押出ラミネート法等により、上記基材シート1と貼り合わせた後に、前記転写用基材シートを剥離して、隠蔽性層あるいは模様層2あるいはその両方を基材シート1に転写する方法を用いることもできる。
【0017】
また、基材シート1の製造方法としてTダイ押出法を用いる場合には、基材シート1を製膜するための合成樹脂材料を染料や顔料などの隠蔽性のある着色剤により直接着色して加熱溶融状態でTダイから押出して、基材シート1を製膜することにより隠蔽性の効果を持たせることもできる。
【0018】
この場合のTダイ押出法における基材シート1の着色方法としては、顔料を分散助剤や界面活性剤で処理した微粉末状の着色剤を、基材シート1を製膜するための着色されていない通常の合成樹脂材料中に直接混入して使用するドライカラー法、あるいは基材シート1を製膜するための着色されていない通常の合成樹脂材料と高濃度の顔料とを溶融混練して予備分散せしめたマスターバッチペレットを予め作成し、押出ホッパ内で、このマスターバッチペレットと基材シート1を製膜するための着色されていない通常の合成樹脂材料とをドライブレンドするというマスターバッチ法等があるが、特に限定されるものではない。
【0019】
顔料の種類も通常用いられているものでよいが、特に耐熱性、耐候性を考慮して、酸化チタン、群青、カドミウム顔料、酸化鉄等の無機顔料が望ましい。また有機顔料でもフタロシアニン顔料、キナクリドン顔料等は使用できる。顔料の対樹脂比率や色は、隠蔽の度合い、意匠性を鑑みて適宜決められる物であり、特に制約はない。
【0020】
基材シート1に模様層2を施す方法としては、基材シート1の表面に施す方法と、基材シート1自体(基材シート1の層内)に施す方法があり、表面に施す方法としては上記のような印刷方式や転写方式を用いることが出来、基材シート1自体に施す方法としては、高濃度の顔料を基材シート1の樹脂とは流動特性の異なる樹脂に溶融混練して予備分散せしめたマスターバッチペレット、あるいは木粉、ガラス粉末等を、基材シート1を製膜するための隠蔽性を付与した上記合成樹脂材料に添加して加熱溶融し、押出し、製膜して隠蔽性のある基材シート1自体にマスターバッチペレットや木粉、ガラス粉末等による模様を形成する方法もある。勿論、基材シート1自体に着色隠蔽性や模様を形成するこれらの方法と前述した印刷方法、転写方法等を併用することもできる。
【0021】
本発明の発明の化粧シートにおいて特に推奨される形態は、隠蔽性があるか若しくは隠蔽層を設けた基材シートの表面に、模様層2を介して、透明なポリプロピレン樹脂層5を積層したものである。模様層2の表面に、透明なポリプロピレン樹脂層5を積層する理由は、意匠性、模様層2の保護および耐傷性、耐摩耗性、耐薬品性等を発現するためである。
【0022】
本発明の化粧シートにおける基材シート1と、ポリプロピレン樹脂層5との積層方法として、基材シート1上にポリプロピレン樹脂をTダイから溶融押出する押出ラミネート法、両方の樹脂をTダイから溶融押出する共押出法等がある。この中で押出ラミネート法が最も生産性が良いため好適に用いられる。
【0023】
ここで問題となるのが、基材シート1とポリプロピレン樹脂層5のラミネート強度である。特に、図1に示す本発明の化粧シートにおいて充分な強度を得るためには、基材シート1(模様層2が付与されている)にアンカーコート層3を塗布し、該アンカーコート層3上に接着性樹脂層4とポリプロピレン樹脂層5とを共押出し、なお且つ前記接着性樹脂層4となる押し出された樹脂に対してオゾンガスを吹き付ける方法が公知である。
【0024】
接着性樹脂層4となる押し出された樹脂に対して、オゾンガスを吹き付けるオゾン処理装置も、一般的なものであれば良く、特に制約されるものではない。オゾン処理量としては、低濃度高流量型、高濃度低流量型があり一概には言えないが、あまり流量が多いと溶融樹脂の膜割れ、温度低下等の悪影響が考えられるため、オゾン処理条件としては、オゾン濃度20〜50g/Nm3 、オゾン流量1〜10Nm3/hが良好である。
【0025】
しかし、マレイン酸変性ポリエチレン樹脂や、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体などの接着性樹脂層を共押し出ししてラミネートする場合は上記方法で十分な常温ラミネート強度を得ることが可能だが、高温下でのラミネート強度を得ることはできない。
【0026】
この為、係る化粧シートにおける常温下および高温下でのラミネート強度を両立させるためには、接着性樹脂層4に用いる樹脂として、不飽和カルボン酸あるいはその無水物で変性したランダムポリプロピレン(例えば無水マレイン酸でグラフト重合したランダムポリプロピレン樹脂)を用いることにより解決できることを、本発明者らは既に見いだした(特願2000−108641号)。
【0027】
すなわち、不飽和カルボン酸あるいはその無水物で変性したポリエチレンでは常温下でのラミネート強度は高いが高温下、特に90℃以上では著しく低下してしまい、不飽和カルボン酸あるいはその無水物で変性したホモポリプロピレンでは100℃でも低下は見られないが、常温下での強度そのものが低い。これに対して不飽和カルボン酸あるいはその無水物で変性したランダムポリプロピレンを用いると常温でのラミネート強度も比較的良好であるのみならず、100℃程度までの範囲であれば高温でも比較的に安定したラミネート強度が得られる。
【0028】
不飽和カルボン酸あるいはその無水物としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フタル酸、シトラコン酸、イタコン酸およびそれらの無水物が挙げられるが、これらの中で無水マレイン酸が特に好ましい。また、これらの不飽和カルボン酸あるいはその無水物の単位の量は、組成物1gあたりのカルボニル基として1×10-4以上1×10-1ミリモル当量以下であることが好ましい。変性によって含有される不飽和カルボン酸あるいはその無水物の単位の量が1×10-4ミリモル当量以下では充分な効果は発現しないし、1×10-1ミリモル当量以上でも接着性を改善する効果は小さくなる。
【0029】
さらに本発明では上記接着性樹脂4と基材シート1との界面に設けるアンカーコート層3として、ポリオール成分とイソシアネート成分との反応でウレタン結合を形成するイソシアネート硬化型ウレタン系樹脂であって、さらに硬化塗膜の100%モジュラスが1〜25MPaである様なイソシアネート硬化型ウレタン系樹脂を用いるとアンカーコート層3の柔軟性が増し、界面粘着力が向上して、剥離時の応力による変形に追従し界面剥離を発生しにくい傾向となる。100%モジュラスが1MPa未満であるとアンカーコート層自体の内部凝集力が低くなり容易に凝集破壊して、十分なラミネート強度を得ることが出来ない。一方100%モジュラスが25MPaを越えるとアンカーコート層の柔軟性が十分でなく剥離時の応力による変形に追従しきれず界面剥離を起こし、十分なラミネート強度を得ることが出来ない。
【0030】
ここで、100%モジュラスとはJIS K−6301により規定される試験方法により引っ張り試験をした際の試料片の伸びが100%に達したときの弾性率と定義する。100%モジュラスを希望とする値に近づける為には、イソシアネート硬化型ウレタン系樹脂の主剤の組成、分子量を適宜変更すれば良く特に規定しない。
【0031】
さらにアンカーコート層3に使用する各イソシアネート成分としては少なくともイソホロンジイソシアネートを含むもので無ければ十分な常温ラミネート強度を得ることができないことを発見した。
【0032】
各イソシアネート成分の配合量としてはイソシアネート成分の全体量のうちイソホロンジイソシアネートが30〜98重量%、それ以外のイソシアネート成分の合計量が70〜2重量%とするのが良い。なお前記両者以外のイソシアネート成分としては、本発明において特に限定される物ではないが、例えばヘキサメチレジンイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メシチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート等から選ばれる1種若しくはそれら2種以上の混合物を好適に用いることが出来る。特に4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートは非常に活性が高く、少量でもポリプロピレンに対する密着性を向上出来る為、好適に用いられる。
【0033】
また、アンカーコート層3の形成方法はグラビア法(グラビア印刷法、グラビア塗布法)が好適に用いられるが何ら限定されるものではない。
【0034】
また場合によっては、化粧シートの表面の手触り感や、より一層の意匠感を得るため、図1に示すように化粧シート表面の透明なポリプロピレン樹脂層5に凹陥模様5aを施し、その凹陥部内に充填インキを埋め込み(ワイピング)、そのポリプロピレン樹脂層5の最外表面にトップコート層6を設けることも好適に行われる。
【0035】
凹陥模様5aを施す方法としては、通常の熱圧エンボス加工法でよく、何ら限定されるものではない。また、前記ポリプロピレン樹脂層5の製造方法(接着性樹脂層4とポリプロピレン樹脂層5との2層共押出し製膜法)としてTダイ押出法を用いる場合には、溶融樹脂を冷却固化させるチルロールの表面に凹陥模様を施しておき、押し出された樹脂をチルロールとプレスロールとの間でエンボスして、ポリプロピレン樹脂層5の表面に凹陥模様5aを施す方法が一般的である。
【0036】
また、施された凹陥模様5aの凹陥部内にインキを埋め込み、ポリプロピレン樹脂層5の最外表面にトップコート層6を設けることも好適に行われるが、これらの方法は、従来の塩化ビニル樹脂製化粧シートで行われているワイピング処理およびトップコート処理と同様の方法で実施可能である。
【0037】
【実施例】
以下に、本発明の化粧シートの具体的実施例を説明する。
<実施例1>
図1に示すように、基材シート1として、ランダムポリプロピレン樹脂に無機顔料を6重量%、フェノール系酸化防止剤を0.2重量%、ヒンダードアミン系光安定剤を0.3重量%、ブロッキング防止剤を0.2重量%添加した樹脂を、溶融押出したシートを用い、そのシート表面にコロナ処理を施した後、グラビア印刷法により絵柄用インキ(東洋インキ製造(株)製;ラミスター)を使用して木目模様を施し、模様層2を形成した。さらに木目模様の模様層2上に100%モジュラスが5MPaであった2液硬化型のウレタン系アンカーコート剤(イソシアネートとして4,4、ジフェニルメタンジイソシアネートを5wt%、イソホロンジイソシアネートを50wt%、ヘキサメチレジンイソシアネートを45wt%の混合物を使用)をグラビア印刷法により塗工してアンカーコート層3を形成した。
【0038】
これとは別に、透明なポリプロピレン樹脂層5としてホモポリプロピレン樹脂にフェノール系酸化防止剤を0.2重量%、ヒンダードアミン系光安定剤を0.3重量%、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を0.5重量%、ブロッキング防止剤を0.2重量%添加した樹脂と、接着性樹脂層4として無水マレイン酸でグラフト重合した変性ランダムポリプロピレン樹脂(変性ランダムポリプロピレン1g中のカルボニル基含量は0.02ミリモル当量)とを、導管エンボスの施された冷却ロールと加圧ロールとの間に、前記基材シート1を介してTダイより共押出を行い、さらに基材シート1とラミネートする直前に、前記接着性樹脂層4となる共押出したランダムポリプロピレン樹脂面にオゾン処理装置によりオゾンガスを吹き付けて、ラミネートとエンボス付与とを同時に行うことにより、模様層2の施された基材シート1上のアンカーコート層3面に、接着性樹脂層4を介して、表面に凹陥模様5aのエンボスされたポリプロピレン樹脂層5をラミネートしたが何ら問題無くラミネート出来た。
【0039】
このラミネートされた積層体の凹陥模様5aが施された透明ポリプロピレン樹脂層5の最外表面に、ウレタン系トップコート剤を用いてトップコート層6を施し、図1に示す本発明の化粧シートを得た。
【0040】
<比較例1>
上記実施例1において、接着性樹脂層4に無水マレイン酸でグラフト重合した変性ポリエチレン樹脂を使用した他は、上記実施例1と同様の手順で化粧シートを作成し、比較例1の化粧シートを得た。
【0041】
<比較例2>
上記実施例1において接着性樹脂層4に無水マレイン酸でグラフト重合した変性ホモポリプロピレン樹脂である他は、上記実施例1と同様の手順で化粧シートを作成し、比較例2の化粧シートを得た。
【0042】
<比較例3>
上記実施例1において、アンカーコート層3に用いるアンカーコート剤に配合するイソシアネートの成分の組成をヘキサメチレジンイソシアネートに変更した他は、上記実施例1と同様の手順で化粧シートを作成し、比較例3の化粧シートを得た。
【0043】
<比較例4>
上記実施例1において、アンカーコート層3に用いるアンカーコート剤の100%モジュラスが27MPaであるようなアンカーコート剤に変更した他は、上記実施例1と同様の手順で化粧シートを作成し、比較例4の化粧シートを得た。
【0044】
<比較例5>
上記実施例1において、アンカーコート層3に用いるアンカーコート剤の100%モジュラスが0.5MPaであるようなアンカーコート剤に変更した他は、上記実施例1と同様の手順で化粧シートを作成し、比較例5の化粧シートを得た。
【0045】
このようにして上記実施例1、比較例1〜5にて得られたそれぞれの化粧シートについて、23℃雰囲気下、および80℃にて120時間加熱、90℃にて120時間加熱、100℃にて120時間加熱の各々条件におけるラミネート強度を測定し、その結果を下記表1に示す。
【0046】
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の化粧シートは、塩化ビニルを一切使用しないため環境問題の心配もなく、且つ適度な柔軟性、耐磨耗性、耐傷性、耐薬品性、後加工性に加えて90℃以上の耐熱性を有するなどの優れた化粧シートを提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による化粧シートの断面の一例を示す図。
【符号の説明】
1…基材シート
2…模様層
3…アンカーコート
4…接着性樹脂層
5…ポリプロピレン樹脂層
5a…凹陥模様
6…トップコート層
Claims (1)
- 非塩化ビニル系材料からなる基材シート上に、ウレタン系アンカーコート剤からなるアンカーコート層と、変性ランダムポリプロピレン1g中のカルボニル基含量が0.02ミリモル当量である変性ランダムポリプロピレン樹脂からなる接着性樹脂層と、ポリプロピレン樹脂層とを備える化粧シートにおいて、前記ウレタン系アンカーコート剤は、その硬化塗膜の100%モジュラスが、1MPa以上、25MPa以下で、且つイソシアネート硬化型ウレタン系樹脂から構成されており、該イソシアネート硬化型ウレタン系樹脂に含まれるイソシアネート成分が、イソホロンジイソシアネート30〜98重量%及びヘキサメチレンジイソシアネートを少なくとも含むイソシアネート成分70〜2重量%によって構成されていることを特徴とする化粧シート。
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