JP4060573B2 - 歩行補助装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクチュエータを介して歩行者の脚体に補助力を付与することで、該歩行者の歩行を補助する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる歩行補助装置を使用することで、脚体等の筋力が低下した者でも階段や坂道の上り下り等の場合に苦を感じることなく歩行することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、補助力ばかりに依存して歩行し続けると、脚体の筋力がほとんど使われずに減退するため、かかる事態を回避すべく脚体に付与される補助力は適度に抑制されることが好ましい。また、補助力が付与されるタイミングによっては歩行者は意図せぬ不自然な姿勢での歩行を強要されることになり不快感を抱きかねない。
【0004】
そこで、本発明は歩行者の筋力衰退等を防止しながら、歩行者に自然な姿勢での歩行を可能とする歩行補助装置を提供することを解決課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1発明の歩行補助装置は、アクチュエータを介して歩行者の脚体に補助力を付与することで、該歩行者の歩行を補助する装置であって、歩行者の脚体が着床状態と離床状態とのいずれであるかを判定する脚体状態判定手段と、歩行者の大腿部の鉛直方向に対する傾斜角度を、股関節を含み、基本前額面に平行な平面を基準として前方を正、後方を負として定義される第1角度として測定する第1角度測定手段と、歩行者の歩行速度を測定する歩行速度測定手段と、装置の利用に伴う負荷を補償する補償力が脚体に付与されるようにアクチュエータを制御するとともに、該脚体状態判定手段により離床状態にあると判定された脚体について、第1角度測定手段により測定された第1角度が0°〜+10°の範囲で、且つ、該歩行速度手段により測定された歩行速度が2.0[km/h]以上の場合にのみ前記補償力に加えて補助力が該脚体に付与されるようにアクチュエータを制御する制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0006】
本願発明者の得た知見によれば、脚体が離床状態にあり、且つ、当該脚体の第1角度が0°〜+10°である場合、当該脚体の大腿部は慣性力により前方に振り上げられ、この振り上げには歩行者の筋力はほとんど用いられない。「第1角度」は鉛直方向に対する大腿部の傾斜角度であり、股関節を含み、基本前額面に平行な平面を基準として前方を正、後方を負として定義される。また、この場合、脚体に補助力が付与されても、当該脚体の姿勢は補助力が付与されない場合と比較して同等に維持される。
【0007】
したがって、第1発明の歩行補助装置によれば、本来筋力がほとんど用いられない状態で脚体に補助力が付与されるので、補助力の付与が当該筋力の低下を招く事態を回避することができる。また、補助力が脚体に付与されてもこれが付与されない場合と比較して当該脚体の姿勢は同等なので、歩行者に不自然な姿勢での歩行を強いる事態を回避することができる。
【0008】
第2発明の歩行補助装置は、第1発明の歩行補助装置において、歩行者の脚体の股関節角速度を測定する股関節角速度測定手段を備え、前記脚体状態判定手段は一の脚体について第1角度測定手段により測定された第1角度が正で該股関節角速度測定手段により測定された股関節角速度が正の所定角速度以上、且つ、他の脚体について第1角度測定手段により測定された第1角度が負で該股関節角速度測定手段により測定された股関節角速度が負の所定角速度以下の場合、該一の脚体が離床状態であり、該他の脚体が着床状態であると判定することを特徴とする。
【0009】
第2発明の歩行補助装置によれば、後述のように歩行時の左右脚体の動きに関する定性的考察に基づき、脚体が着床・離床いずれの状態にあるかを判定することができる。
【0010】
第3発明の歩行補助装置は、第1または第2発明の歩行補助装置において、歩行者の脛部の鉛直方向に対する傾斜角度を、膝関節を含み、基本前額面に平行な平面を基準として前方を正、後方を負として定義される第2角度として測定する第2角度測定手段と、歩行者の大腿部および脛部の長さを記憶保持する第1記憶手段とを備え、前記歩行速度測定手段は第1記憶手段に記憶保持されている大腿部および脛部の長さと、第1角度測定手段により測定された第1角度と、第2角度測定手段により測定された第2角度とに基づいて該歩行者の歩行速度を測定することを特徴とする。
【0011】
第3発明の運動補助装置によれば、後述のように歩行者の脚体の長さ、関節における折れ曲り具合に関する初歩的な幾何学的考察に基づき、歩行者の歩行速度を測定することができる。
【0012】
第4発明の歩行補助装置は、第1、第2または第3発明の歩行補助装置において、歩行者の歩行速度と、該歩行者の脚体に付与される補助力との相関関係を記憶保持する第2記憶手段と、前記歩行速度測定手段により測定された歩行速度と、第2記憶手段により記憶保持されている該相関関係とに基づいて前記アクチュエータを介して脚体に付与される補助力を決定する補助力決定手段とを備えていることを特徴とする。
【0013】
第4発明の歩行補助装置によれば、後述のように予め構築された対応関係に基づいて適切な補助力を歩行者の脚体に付与することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の歩行補助装置の実施形態について図面を用いて説明する。図1は本実施形態の歩行補助装置の構成説明図であり、図2は本実施形態の歩行補助装置の制御方法を示すフローチャートであり、図3は本実施形態の歩行補助装置における歩行速度の測定方法説明図であり、図4は本実施形態の歩行補助装置における脚体状態判定方法を示すフローチャートであり、図5は本実施形態の歩行補助装置による補助力の決定方法の説明図であり、図6は本実施形態の歩行補助装置による補助力の説明図であり、図7は本実施形態の歩行補助装置における第1角度θ1 −第2角度θ2 平面軌道図である。
【0015】
図1に示す歩行補助装置は、歩行者の腹部に取り付けられて股関節回りの補助力を付与する左右の股関節アクチュエータ11と、歩行者の膝部に取り付けられて膝関節回りの補助力を付与する左右の膝関節アクチュエータ12と、アクチュエータ11、12の作動等を制御する制御ユニット(制御手段)2と、アクチュエータ11、12に電力を供給するNi−MHバッテリ等のバッテリ3とを備えている。制御ユニット2及びバッテリ3は歩行者の背中に装着されるバックパック4の中に格納されている。
【0016】
股関節アクチュエータ11は歩行者の腰部、大腿部に取り付けられる胴部サポータ51及び大腿部サポータ52を介して股関節回りの補助力を付与する。膝関節アクチュエータ12は歩行者の大腿部、下腿部に取り付けられた大腿部サポータ52及び下腿部サポータ53を介して膝関節回りの補助力を付与する。
【0017】
また、歩行補助装置は、歩行者の上体部に取り付けられ、上体部の鉛直方向に対する角速度を測定するジャイロセンサ61と、前後方向の加速度を測定する前後加速度センサ62とを備えている。さらに、歩行者の腰部に取り付けられ、腰部の鉛直方向に対する角速度を測定するジャイロセンサ63と、前後方向、鉛直方向の加速度を測定する前後加速度センサ64、上下加速度センサ65とを備えている。また、歩行者の腰部にあって股関節角度、即ち、腰部に対する大腿部の角度φ1 を測定する左右の股関節角度センサ66と、膝部にあって膝関節角度、即ち、大腿部に対する脛部の角度φ2 を測定する左右の膝関節角度センサ67とを備えている。
【0018】
制御ユニット2は、脚体状態判定手段21と、第1角度測定手段221と、第2角度測定手段222と、股関節角速度測定手段223と、歩行速度測定手段224と、第1記憶手段231と、第2記憶手段232と、補助力決定手段24とを備えている。
【0019】
脚体状態判定手段21は後述のように第1角度測定手段221により測定される第1角度θ1 等に基づき、左右の脚体がそれぞれ足裏が着床している着床状態であるか、足裏が離床している離床状態であるかを判定する。
【0020】
第1角度測定手段221は腰部のジャイロセンサ63からの出力に基づき測定された鉛直方向に対する腰部の傾斜角度φと、股関節角度センサ66により測定された股関節角度φ1 とに基づいて第1角度(鉛直方向に対する大腿部の角度)θ1 を測定する。第2角度測定手段222は第1角度測定手段221により測定された第1角度θ1 と、膝関節角度センサ67により測定された膝関節角度φ2 とに基づいて第2角度(鉛直方向に対する脛部の角度)θ2 を測定する。股関節角速度測定手段223は股関節角度センサ66により測定される股関節角度φ1 を時間微分演算することで股関節角速度ω(=dφ1 /dt)を測定する。歩行速度測定手段224は第1、第2角度測定手段221、222により測定される第1、第2角度θ1 、θ2 等に基づき、歩行者の歩行速度vを測定する。
【0021】
第1記憶手段231はROM、RAM等により構成され、予め測定された歩行者の大腿部、下腿部の長さl1 、l2 を記憶保持する。第2記憶手段232は予め実験結果により構築され、歩行速度vと脚体に付与される補助力Fとの対応関係(図6参照)を記憶保持する。
【0022】
補助力決定手段24は後述のように歩行速度測定手段22により測定された歩行速度v等に基づき、アクチュエータ11、12を介して股関節、膝関節回りに付与される補助力を決定する。
【0023】
そして、制御ユニット2は補助力決定手段24により決定された補助力が付与されるようにアクチュエータ11、12の駆動モータ(図示略)の電流値を制御する。
【0024】
上記構成の歩行補助装置の機能について図2〜図7を用いて説明する。
【0025】
まず、第1角度測定手段221、第2角度測定手段222、股関節角速度測定手段223、歩行速度測定手段224により左右の脚体について第1角度θ1 、第2角度θ2 、股関節角速度ω、歩行速度vが測定される(図2s1)。
【0026】
具体的には第1角度測定手段222は、腰部のジャイロセンサ63により測定された鉛直方向に対する腰部の傾斜角度φと、股関節角度センサ66により測定された股関節角度φ1 を用い、次式(1)に従って第1角度θ1 を測定する(図3参照)。なお、腰部の傾斜角φは基本前額面(身体を前後に二分する垂直面)を基準として腰部が前方に傾斜した場合は正、後方に傾斜した場合は負として定義される。また、股関節角度φ1 は股関節を含み、基本前額面を当該股関節の上方で腰部と同じく傾斜角φだけ傾斜させた平面に対し、大腿部が前方にある場合を正、後方にある場合を負として定義される。さらに、第1角度θ1 は股関節を含み、基本前額面に平行な平面を基準として前方を正、後方を負として定義される。
【0027】
θ1 = φ1 − φ ‥(1)
【0028】
また、第2角度測定手段222は、第1角度測定手段221により測定された第1角度θ1 と、膝関節角度センサ67により測定された膝関節角度φ2 とを用い、次式(2)に従って第2角度θ2 を測定する(図3参照)。なお、膝関節角度φ2 は股関節を含み、基本前額面を当該股関節の下方で第1角度θ1 だけ傾斜させた平面に対し、脛部が前方にある場合を負、後方にある場合を正として定義される。また、第2角度θ2 は膝関節を含み、基本前額面に平行な平面を基準として前方を正、後方を負として定義される。
【0029】
θ2 = θ1 − φ2 ‥(2)
【0030】
さらに、股関節角速度測定手段223は股関節角度センサ66により測定された股関節角度φ1 を時間微分演算することで股関節角速度ω(=dφ1 /dt)を測定する。なお、股関節角速度ωは大腿部が歩行方向に移動する場合を正、大腿部が歩行方向の逆方向に移動する場合を負として定義される。
【0031】
また、歩行速度測定手段224は、歩行者の両脚体が着床状態(図3点線:時刻ti )になってから、一方の脚体を着床させたまま他方の脚体を離床させ、再度両脚体が着床状態(図3実線:時刻ti+1 )になるまでの移動距離、所要時間に基づいて歩行速度vを測定する。腰部の上下加速度センサ65の出力に基づいて測定される腰部の上方向の加速度が所定の閾値を越えたときをもって、両脚体が着床状態になった時刻とされる。また、当該時刻において第1、第2角度測定手段221、222により測定された第1、第2角度θ1 、θ2 と、第1記憶手段231により記憶保持されている歩行者の大腿部、脛部の長さl1 、l2 とに基づき、歩行速度vを幾何学的考察に基づく次式(3)に従って測定する。
【0032】
v=d/(ti+1 −ti )、
d=l1 sinθ1 (ti+1 )+l2 sinθ2 (ti+1
−l1 sinθ1 (ti )−l2 sinθ2 (ti ) ‥(3)
【0033】
続いて、脚体状態判定手段21が左右の脚体がそれぞれ離床状態にあるか着床状態にあるかを判定する(図2s2)。具体的には図4に示すように右脚体について第1角度θ1 が0以上か否か、股関節角速度ωが正の所定角速度c+ (>0)以上か否か、左脚体について第1角度θ1 が負か否か、股関節角速度ωが負の所定角速度c- (<0)以下か否かが判断される(s21a〜24a)。そして、これら4つの条件が全て満たされているとき(s21a〜24aの全部でYES)、右脚体が離床状態、左脚体が着床状態であると判定する(s25a)。
【0034】
また、いずれかの条件が満たされていないとき(s21a〜24aのいずれかでNO)、左脚体について第1角度θ1 が0以上か否か、股関節角速度ωが正の所定角速度c+ (>0)以上か否か、右脚体について第1角度θ1 が負か否か、股関節角速度ωが負の所定角速度c- (<0)以下か否かが判断される(s21b〜24b)。そして、これら4つの条件が全て満たされているとき(s21b〜24bの全てでYES)、右脚体が着床状態、左脚体が離床状態であると判定する(s25b)。なお、上記8つの条件の全てが満たされていないとき(s21a〜24a、21b〜24bの全てでNO)、第1角度θ1 、第2角度θ2 等があらためて測定される(図4A、図2s1)。
【0035】
脚体状態判定手段21により離床状態であると判定された脚体については、続いて、制御ユニット2によって第1角度θ1 が0°以上10°以下であるか否かが判断され(s3)、さらに歩行速度vが所定速度v0 =2.0[km/h]以上か否かが判断される(s4)。
【0036】
第1角度θ1 が0°以上10°以下、歩行速度vが所定速度v0 =2.0[km/h]以上であると判断された場合(s3、s4でYES)、補助力決定手段24が補助力を決定する(s5)。具体的には補助力決定手段24は第2記憶手段232により記憶保持されている歩行速度vと補助力との対応関係を読み取り、これと歩行速度測定手段224により測定された歩行速度vとに基づいて補助力を決定する。図5に歩行速度vと補助力との対応関係を示すが、歩行速度vが大きくなるほど補助力が大きく決定されることがわかる。
【0037】
続いて、制御ユニット2が股関節アクチュエータ11、必要に応じて適宜膝関節アクチュエータ12の駆動モータ(図示略)の電流値を制御することで、補助力決定手段24により決定された補助力が脚体に付与される(s6)。
【0038】
なお、制御ユニット2により股関節、膝関節アクチュエータ11、12を介してフリクション等、装置の使用に伴う負荷を定常的に補償する「補償力」が歩行者の脚体に付与される。従って「補償力」が脚体に付与されることで、本装置を装着した歩行者はあたかも本装置を装着していないときと同じ感覚で歩行することができる。また「補助力」は「補償力」に加えて付与され、これにより歩行者は本装置によりその歩行が補助されていることを実感することができる。
【0039】
図6に歩行時間に対し、股関節に対して付与される補助力がどのように決定・付与されるかを示す。当該脚体が離床状態、第1角度θ1 が0°以上10°以下、且つ、歩行速度vが所定速度v0 =2.0[km/h]以上である時間帯Rでは補償力(太線)に加え、補助力(細線)が付与されている。一方、時間帯Rを除く時間帯では補償力(太線)のみが付与されている。
【0040】
そして、装置の作動が停止されない限り(s7でNO)、上述の処理(s1〜s6)が繰り返し実行される。
【0041】
本装置によれば、脚体が離床状態で、第1角度θ1 が0°〜+10°である場合(図6の時間帯R)にのみ補償力(図6太線)に加えて補助力(図6細線)が付与される(図2s5)。この場合、本願発明者の知見によれば、当該脚体の大腿部は慣性力により前方に振り上げられ、この振り上げには歩行者の筋力はほとんど用いられない。従って、本装置によれば、本来筋力がほとんど用いられない状態で脚体に補助力が付与されるので、補助力の付与が当該筋力の低下を招く事態を回避することができる。
【0042】
ここで、図7に補償力のみが付与された場合の1歩行周期にわたるθ1 −θ2 軌跡(実線)と、離床状態の脚体の第1角度θ1 が0°〜+10°の範囲(一点鎖線で囲まれた範囲)内にあるときのみ補償力に加えて補助力が付与された場合の1歩行周期にわたるθ1 −θ2 軌跡(点線)とを示す。両軌跡を比較すると離床状態の脚体の第1角度θ1 が0°〜+10°の範囲ではほぼ同一の軌跡であり、全体としてもほぼ同形状である。これは、離床状態、且つ、第1角度θ1 が0°〜+10°の範囲にある脚体に補助力が付与されても当該脚体の姿勢は補助力が付与されない場合と比較して同等に維持され、歩行者に不自然な姿勢での歩行を強いる事態を回避することができることを意味する。
【0043】
さらに、歩行速度vが2.0[km/h])未満(図6の時間帯Rを除く時間帯)の場合は補助力は付与されない(図2s4、s5b)。歩行速度vが2.0[km/h]未満の場合、歩行者が意図的にゆっくりと歩行していると推認されるよう設定されているので、補助力が脚体に付与されることで歩幅が大きくなる等、歩行者がその意に反する歩行を強要される事態を回避することができる。なお、2.0[km/h]の値は適宜変更設定されてもよい。
【0044】
本実施形態では歩行速度v、第1角度θ1 により補助力の付与条件が特定されたが(図2s3、s4参照)、他の実施形態としてこれらに加えて第2角度θ2 や上体部の傾斜角度、股関節角速度ω1 =dφ1 /dt、膝関節角速度ω2 =dφ2 /dtにより当該条件が決定されてもよい。
【0045】
本実施形態では上式(3)に従って歩行速度vが測定されたが、他の実施形態として股関節角速度ω1 =dφ1 /dt、膝関節角速度ω2 =dφ2 /dtが股関節角度センサ66、膝関節角度センサ67の出力に基づいて測定された上で、歩行速度vが次式(4)に従って測定されてもよい。なお、前述のように股関節角速度ω1 は大腿部が歩行方向に移動する場合を正、大腿部が歩行方向の逆方向に移動する場合を負として定義される。また、膝関節角速度ω2 は膝関節が延びる方向を負、折れ曲る方向を正として定義される。
【0046】
v=l1 ω1 ・cosθ1 +l2 ω2 ・cosθ2 ‥(4)
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の歩行補助装置の構成説明図
【図2】本実施形態の歩行補助装置の制御方法を示すフローチャート
【図3】本実施形態の歩行補助装置における歩行速度の測定方法説明図
【図4】本実施形態の歩行補助装置における脚体状態判定方法を示すフローチャート
【図5】本実施形態の歩行補助装置による補助力決定方法の説明図
【図6】本実施形態の歩行補助装置による補助力の説明図
【図7】本実施形態の歩行補助装置における第1角度θ1 −第2角度θ2 平面軌道図
【符号の説明】
11‥股関節アクチュエータ、12‥膝関節アクチュエータ、2‥制御ユニット、21‥脚体状態判定手段、221‥第1角度測定手段、222‥第2角度測定手段、223‥股関節角速度測定手段、224‥歩行速度測定手段、231‥第1記憶手段、232‥第2記憶手段、24‥補助力決定手段、66‥股関節角度センサ、67‥膝関節角度センサ

Claims (4)

  1. アクチュエータを介して歩行者の脚体に補助力を付与することで、該歩行者の歩行を補助する装置であって、
    歩行者の脚体が着床状態と離床状態とのいずれであるかを判定する脚体状態判定手段と、
    歩行者の大腿部の鉛直方向に対する傾斜角度を、股関節を含み、基本前額面に平行な平面を基準として前方を正、後方を負として定義される第1角度として測定する第1角度測定手段と、
    歩行者の歩行速度を測定する歩行速度測定手段と、
    装置の利用に伴う負荷を補償する補償力が脚体に付与されるようにアクチュエータを制御するとともに、該脚体状態判定手段により離床状態にあると判定された脚体について、第1角度測定手段により測定された第1角度が0°〜+10°の範囲で、且つ、該歩行速度手段により測定された歩行速度が2.0[km/h]以上の場合にのみ前記補償力に加えて補助力が該脚体に付与されるようにアクチュエータを制御する制御手段とを備えていることを特徴とする歩行補助装置。
  2. 請求項1記載の歩行補助装置において、
    歩行者の脚体の股関節角速度を測定する股関節角速度測定手段を備え、
    前記脚体状態判定手段は一の脚体について第1角度測定手段により測定された第1角度が正で該股関節角速度測定手段により測定された股関節角速度が正の所定角速度以上、且つ、他の脚体について第1角度測定手段により測定された第1角度が負で該股関節角速度測定手段により測定された股関節角速度が負の所定角速度以下の場合、該一の脚体が離床状態であり、該他の脚体が着床状態であると判定することを特徴とする歩行補助装置。
  3. 請求項1または2記載の歩行補助装置において、
    歩行者の脛部の鉛直方向に対する傾斜角度を、膝関節を含み、基本前額面に平行な平面を基準として前方を正、後方を負として定義される第2角度として測定する第2角度測定手段と、
    歩行者の大腿部および脛部の長さを記憶保持する第1記憶手段とを備え、
    前記歩行速度測定手段は第1記憶手段に記憶保持されている大腿部および脛部の長さと、第1角度測定手段により測定された第1角度と、第2角度測定手段により測定された第2角度とに基づいて該歩行者の歩行速度を測定することを特徴とする歩行補助装置。
  4. 請求項1、2または3記載の歩行補助装置において、
    歩行者の歩行速度と、該歩行者の脚体に付与される補助力との相関関係を記憶保持する第2記憶手段と、前記歩行速度測定手段により測定された歩行速度と、第2記憶手段により記憶保持されている該相関関係とに基づいて前記アクチュエータを介して脚体に付与される補助力を決定する補助力決定手段とを備えていることを特徴とする歩行補助装置。
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