JP4058751B2 - 電界効果型トランジスタの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電界効果型トランジスタ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シリコンウェハなどの基板上に設けられた絶縁層上に形成される電界効果型トランジスタにおいて、基板上面に対してほぼ垂直な平面に、主たるチャネルが形成される構造の電界効果型トランジスタは、長谷川によって特開昭64−8670号公報(第4図)に、間によって特開昭64−27270号公報(第2図)に、久本によって特開平2−263473号公報(第1図)に、八木下によって特開平10−93093号公報にそれぞれ開示されている。前記公報に開示された構造の電界効果型トランジスタを図50を用いて説明する。なお、図50は特開昭64−8670号公報の第4図に相当するものである。
【0003】
図50に示すように半導体基板101上に絶縁体102が設けられ、絶縁体102上に直方体の半導体層103が設けられる。半導体層103の表面にはゲート絶縁膜104が設けられ、表面にゲート絶縁膜104が形成された半導体層103を跨いで、ゲート電極105が設けられる。ここで、半導体層103の表面とは、半導体層103の上面及び側面をいう。
【0004】
ゲート電極105を挟んだ両側の半導体層103は高濃度の不純物が導入されたソース/ドレイン領域を構成している。図50に示す例では、直方体の半導体層103のうち、ゲート電極105に対して手前側と奥側に位置する部分が、高濃度の不純物を含むソース/ドレイン領域を構成している。適当なゲート電圧をゲート電極105に印加することにより、直方体の半導体層103の側面に主たるチャネルが形成される。半導体層103の上面にチャネルが形成されても、そのチャネル幅が狭いために、キャリアの伝導には支配的でない。通常の半導体層103の高さ(図50中のa)は、チャネル電流が流れる方向に垂直な面内における直方体の幅(図50中のb)よりも大きい。図50において、半導体層103の幅(図50のb)を、両側面のチャネルから半導体層103の内部に向かって形成される空乏層幅の合計よりも小さくすることで、動作特性に優れた完全空乏化型のMOSFETが得られる。
【0005】
一般的にチャネルが形成される半導体層の両側にゲートを持つ完全空乏化型のMOSFETは、短チャネル効果の抑制に優れるという特徴を持つ。
図50に示す従来例の電界効果型トランジスタを製造する製造方法は、まず最初に絶縁体102上に直方体の半導体層103が配置される構造を何らかの方法により形成し、続いて半導体層103の表面を熱酸化してゲート絶縁膜104を設け、続いてゲート電極材料を堆積した後、これをエッチングにより加工し、ゲート電極105を形成するという製造工程を経て、図50に示す従来例の電界効果型トランジスタを得ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら図50に示す従来例の縦型電界効果型トランジスタを製造する製造方法では、ゲートサイドウォール(ゲート側壁)の形成が困難であるという問題がある。
【0007】
縦型でない通常のMOSFETでは、ソース/ドレインの形成前に、ゲートの側面に絶縁膜の側壁(以下、ゲートサイドウォールという)を設ける。ここで、ゲートサイドウォールは、ソース/ドレイン領域に対して加工を行う工程、例えば、ソース/ドレイン領域への不純物の導入、ソース/ドレイン領域のシリサイド化、ソース/ドレインへの半導体のエピタキシャル成長,選択成長等の工程において、ゲート電極及びチャネル領域を保護することが目的である。
【0008】
縦型でない通常のMOSFETにおいて、ゲートサイドウォールを形成する際には、チャネルが形成される平面上にゲート電極を形成した後、全面に絶縁膜を一定の厚さで堆積し、その堆積した絶縁膜に対してRIE(リアクティブイオンエッチング)等により異方的にエッチングを施し、ゲート電極の側面を除いて絶縁膜を除去するという工程を実施することにより、ゲート電極の側面にゲートサイドウォール(ゲート側壁)を設ける。
【0009】
ゲートサイドウォールが設けられると、ゲート電極の側面はゲートサイドウォール(絶縁膜)に保護され、一方、ゲート電極もゲートサイドウォールのいずれもが設けられない位置では、半導体の表面が露出するという構造が得られる。
【0010】
このような工程は、凹凸のある構造上に、膜を堆積したのち、その堆積した膜に適当な条件で異方性エッチングを施すと、凹凸のある構造の突起部の側面にだけ、その堆積した膜を残存させることができる、すなわち凹凸のある構造の突起部の側面に側壁が形成される、という原理に基づくものである。
【0011】
しかし、図50に示す縦型トランジスタ構造に対して、縦型でない通常のMOSFETにおける場合と同じ方法によってゲートサイドウォールを設けようとすると、図50に示す縦型トランジスタ構造では、半導体層103自体が突起した形状を呈しているために、半導体層103の側面にも側壁が形成される。この場合、所期の構造である、ゲート電極5の側面だけに側壁が形成され、ゲート電極5もゲートサイドウォール22のいずれもが設けられない位置では半導体層103の表面(図50に示す縦型トランジスタでは半導体層103の側面が相当)が露出するという、構造を得られない。
【0012】
したがって、チャネル面が基板に対してほぼ垂直なトランジスタの製造方法において、ゲートの側面だけに側壁を持ち、ゲート電極もゲートサイドウォールのいずれもが設けられない位置では、半導体層(図50に示す縦型トランジスタでは半導体層103の側面が相当)の表面が露出するという、電界効果型トランジスタの製造方法が必要となる。
【0013】
本発明の目的は、LSIを構成する微細な縦型電界効果型トランジスタ、特に半導体層の両側にゲート電極を有するダブルゲート縦型電界効果型トランジスタの製造方法として最適な縦型電界効果型トランジスタの製造方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明に係る電界効果型トランジスタの製造方法は、突起形状をもつ半導体領域上にダミーゲート電極を設け、前記ダミーゲート電極を絶縁体中に埋め込む工程と、前記ダミーゲート電極を覆う前記絶縁体の上部をエッチングにより除去し、ダミーゲート電極の上部を露出させ、引続いて露出した前記ダミーゲート電極の両側に第一の側壁を設け、前記ダミーゲート電極及び前記第一の側壁をマスクに前記ダミーゲート電極を覆う前記絶縁体をエッチバックして、前記第一の側壁の下部において前記ダミーゲート電極の側面に絶縁体よりなるゲート側壁を形成する工程と、前記ダミーゲート電極及び前記ゲート側壁のいずれにも覆われていない部位の、前記ダミーゲート電極の両側の半導体領域に、第一導電型不純物を高濃度に導入したソース/ドレイン領域を設ける工程と、前記ダミーゲート電極を除去して形成される空隙に導電性材料を埋め込みゲート電極を形成する工程とを含むものである。
【0019】
また前記第一の側壁がポリシリコンである。
【0020】
また前記ゲート側壁がSiO2である。
【0021】
また前記ゲート側壁がSi34である。
【0022】
また前記ゲート側壁のうち、ゲート電極またはダミーゲート電極に接する部分の材質がSi34であり、Si34よりなる層の外側がSiO2である。
【0023】
また前記第一の側壁がSi34である。
【0024】
また前記第一の側壁がSi34であり、前記ゲート側壁がSiO2である。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図により説明する。
(実施形態1)図1は本発明に係る縦型電界効果型トランジスタを示す鳥瞰図、図2は図1の本発明に係る縦型電界効果型トランジスタを真上から見た平面図である。図3は図1及び図2のA1−A1’線断面図、図4は図1及び図2のB1−B1’線断面図、図5は図1及び図2のC1−C1’線断面図である。
【0037】
図1に示すように、シリコン基板1上に埋め込み絶縁膜2が設けられ、絶縁膜2上に適当な形にパターニングされた半導体層3が設けられる。半導体層3には、開口部10の列が半導体層3を横断するように設けられる(図2)。開口部10では半導体層3は除去され、その開口は埋め込み絶縁膜2に達する。
【0038】
図2に示すように開口配列領域34において、半導体層3上及び開口部10に露出した埋め込み絶縁膜2上に、開口部10が配列する方向に長辺を持つゲート電極5が設けられる。ゲート電極5の下部に位置する半導体層3(図3参照)は、不純物が導入されないか、あるいは不純物が低濃度に導入され、適当なゲート電圧の印加によりチャネルが形成されるチャネル形成領域7を構成する。
【0039】
チャネル形成領域7を構成する半導体層3の上面及び側面には絶縁膜(図1の形態では上面、側面ともにゲート絶縁膜6)が設けられ(図3参照)、チャネル形成領域7を構成する半導体層3は絶縁膜を介して上面と側面においてゲート電極5に向かい合う(図4参照)。ここで、少なくともチャネル形成領域7を構成する半導体層3の側面に設けられる絶縁膜はゲート絶縁膜6であり、ゲート電圧の印加により半導体層3の側面にチャネルが形成される程度まで膜厚を薄く設定される。
【0040】
チャネル形成領域7を構成する半導体層3の上面の絶縁膜は、側面の絶縁膜(ゲート絶縁膜6)と同程度に薄いゲート絶縁膜でも良く、あるいは側面の絶縁膜よりも厚く設けられても良い。また半導体層3の上面の絶縁膜と、側面の絶縁膜の材料は異なっていても良い。
【0041】
図2に示すように半導体層3のうち、開口部10が配列する領域34の両側に位置する部分は、高濃度の不純物がドーピングされたソース/ドレイン領域4を構成する。ソース/ドレイン領域4とチャネル形成領域7との間の領域は、ソース/ドレイン4と同じ導電型の不純物が高濃度に導入され、ソース/ドレイン領域4とチャネル形成領域7を接続するソース/ドレイン接続部32を構成することとなる(図2参照)。
【0042】
本実施形態のソース/ドレイン領域4はソース/ドレインコンタクト16(図35〜図37)を介して配線を接続する役割を持つ。またソース/ドレイン接続部32は、ソース/ドレイン領域4とチャネル形成領域7を接続するとともに、不純物の高濃度部とチャネル形成領域が接続する部分の厚さ(伝導経路を構成する半導体層3の水平幅に相当、また通常の電界効果型トランジスタの接合深さに相当)を小さくすることにより、短チャネル効果(トランジスタの微細化に伴うしきい値電圧など諸特性の変動)を抑制する作用を持つ。
【0043】
なお、本トランジスタにおけるソース/ドレイン領域4とソース/ドレイン接続部32を合わせた部分が通常のシングルドレイン電界効果型トランジスタにおけるソース/ドレイン領域の作用を持つ部分に相当する。ソース/ドレイン領域からチャネル形成領域に対して浅く延長されたソース/ドレインエクステンションをもつ電界効果型トランジスタに対しては、本実施形態のソース/ドレイン接続部32がソース/ドレインエクステンションに相当する。
【0044】
図2に図示していないが、ゲート電極5に覆われていない開口部10内には、トランジスタが完成するまでの間に、各種の絶縁膜堆積工程において、各種の絶縁体が埋め込まれる。但し、開口部10内がすべて絶縁体に満たされる必要はなく、絶縁体が埋め込まれない空洞が一部に残存しても良い。なお、図2では図を見やすくするためにゲート絶縁膜6を図示していない。
【0045】
各部分の寸法は例えば以下の通りにする。埋め込み絶縁膜2の厚さは、例えば100nmとする。半導体層3の厚さ(図1における高さaに相当する)は例えば120nmとする。開口部10が配列する方向(A1−A1’線方向)における開口部10の幅は100nm、開口部10が配列する方向に対して直角な方向(C1−C1’線方向)の開口部10の幅は300nmとする。二つの開口部10に挟まれた半導体層3の幅は50nmとする。開口配列領域34の両端では、開口部10のほぼ半分の大きさを持つ切り欠きが、半導体層3に設けられる。ゲート絶縁膜は、形成するトランジスタにおいて短チャネル効果を抑制するために適した材料及び膜厚の組み合わせを持つようにする。ゲート絶縁膜の材質がSiO2の場合、典型的な厚さは1.5〜4nmである。
【0046】
但し、埋め込み絶縁膜2の厚さには特に制限はない。一般にSIMOXウェハ(シリコン基板中に酸素をイオン注入して作製するSOI基板)では前記埋め込み絶縁層の厚さは100nmから400nm程度、張り合わせウェハ(絶縁膜を介して二枚のシリコン基板を張り合わせて作製したSOIウェハ)の場合に前記埋め込み絶縁層の厚さは、一般に1〜3μm程度であるが、ELTRAN技術(多孔質シリコンを形成することにより、薄膜シリコン層を分離させる技術)を用いた張り合わせウェハでは、前記埋め込み絶縁層の厚さは、50nm程度のものもある。一般に論理回路においては、埋め込み絶縁層を介して熱が逃げやすいように、前記埋め込み絶縁層の厚さは、150nm以下に設定することが望ましいが、本発明の効果は埋め込み絶縁層2の厚さには影響されず、その厚さには制限はない。
【0047】
二つの開口部10に挟まれた半導体層3の幅は、ゲート長と同程度か、それよりも小さいことが短チャネル効果抑制の観点から望ましく、ゲート長の半分、またはそれ以下であることが短チャネル効果抑制の観点から特に望ましい。ゲート長には特に制限がないが、本発明が適用される電界効果型トランジスタに対して想定される典型的なゲート長は10nmから0.25μmの範囲である。半導体層3の幅と高さの関係については、後述の図53を参照して詳述する。
【0048】
各部分の材質は、以下の通りにする。埋め込み絶縁膜2は絶縁体であれば良いが、例えばSiO2とする。SiO2以外に、例えばSi34、AlN、アルミナ、その他金属酸化物よりなる絶縁体、有機材料よりなる絶縁体等を用いても良い。また、埋め込み絶縁膜2を空洞で置き換え、空洞よりなる埋め込み絶縁層をもつトランジスタを形成してもよい。
【0049】
本発明の効果を享受するに当たり、半導体層3の材質にも特に制限がないが、通常のLSIプロセスとの互換性という観点からは、単結晶シリコンが最も望ましい。ゲート電極5の材質は必要な仕事関数及び導電率を持つ導電体であれば良い。例えば、n+型またはp+型のポリシリコン、n+型またはp+型の多結晶SiGe混晶、n+型またはp+型の多結晶Ge、n+型またはp+型の多結晶SiC等の半導体、Mo、W、Taなどの金属、TiN、WN等の金属窒化物、白金シリサイド、エルビウムシリサイド等のシリサイド化合物が挙げられる。
【0050】
図では、ゲート長(後で形成される二つのソース/ドレイン領域を結ぶ方向のゲート電極5の寸法。図1、図2、図4ではB1−B1’方向、C1−C1’方向の寸法が相当する)は、開口部10を埋めない程度に設定され、例えば150nmとする。但し、開口部10の両端にソース/ドレイン領域が届くように設けられるのであれば、ゲート電極5は開口部10を完全に覆っても良い。チャネル形成領域7を構成する半導体層3には低濃度の不純物が導入されていても良いし、あるいは不純物を全く導入しなくとも良い。不純物は例えば、ホウ素、リン、ヒ素であり、その濃度は1019cm-3未満である。素子特性の優れた完全空乏化型動作を得るためには、その濃度は1018cm-3未満であることが望ましい。
【0051】
ゲート電極5の材料として、その材料の仕事関数がしきい値の制御に適した材料を選ぶ場合(Mo、W、Taなどの金属、TiN、WN等の金属窒化物、白金シリサイド、エルビウムシリサイド、SiGe混晶など)、不純物の導入は必要なく、また導入するとしても1018cm-3未満で良い。また不純物濃度は、両側側面のチャネルから半導体層3の中央に向かって伸びる空乏層が、少なくともゲート電極5にしきい値電圧を印加した状態で、互いに接する程度まで低濃度に設定すれば、動作特性に優れた完全空乏化動作となるとともに、ダブルゲート構造がもたらす短チャネル効果に対する抑制効果を享受できる。
【0052】
ソース/ドレイン領域4にはチャネルの導電型と同一導電型を持つ不純物が高濃度に導入される。nチャネルトランジスタの場合、リン、ヒ素などのn型不純物が、pチャネルトランジスタの場合にはホウ素などのp型不純物が導入される。ソース/ドレイン領域4に導入される不純物の濃度は1019cm-3以上であり、典型的には5×1019cm-3〜5×1020cm-3である。
【0053】
このトランジスタのチャネル形成領域7の電位は、チャネル形成領域7を構成する半導体層3の両側面に設けられたゲート電極5により制御されるので、チャネル形成領域7の電位に対する制御性が高く、短チャネル効果が抑制され、素子の特性が向上する。
【0054】
また半導体層3の両側面に配置されたゲート電極5からの電界により、半導体層3の両側面から半導体層3の内部に向かって形成される二つの空乏層の幅の合計よりも、半導体層3の幅(図3のW3)を小さくすると、素子を完全空乏化型動作させることができるので、サブスレッショルド特性(しきい値電圧以下のゲート電圧を印加した場合、トランジスタが急峻にオフする度合い)が改善され、基板浮遊効果(半導体層中に余剰キャリアが蓄積することによる異常動作)が抑制される。
【0055】
チャネル形成領域7を構成する半導体層3の上面の絶縁膜が薄く、同半導体層3の上面にチャネルが形成される場合、半導体層3の高さ(図3のh3)と半導体層3の幅(図3のW3)が同じであれば、両側面のチャネル幅(図3では縦方向)の合計は、半導体層3の上面に形成されるチャネルの幅(図3では横方向)の2倍となる。半導体層3の高さh3が半導体層3の幅W3より大きければ、両側面のチャネル幅(図3では縦方向)の合計は、半導体層3の上面に形成されるチャネルの幅(図3では横方向)の2倍以上となり、側面のチャネルを、支配的なチャネルとすることができる。
【0056】
従って、チャネル形成領域7を構成する半導体層3の高さh3と同半導体層3の幅W3を同じとするか、あるいは、同半導体層3の高さh3を半導体層3の幅W3よりも大きくすることが望ましい。
【0057】
チャネル形成領域7を構成する半導体層3の側面に形成されるゲート絶縁膜6よりも、等価膜厚(等価膜厚とは、絶縁膜の厚さを絶縁膜の比誘電率で割り、得られた商にSiO2の比誘電率を掛けたものである。)の大きい絶縁膜が、チャネル形成領域7を構成する半導体層3の上面に設けられ、その上面にチャネルを構成するキャリアが誘起されない場合には、チャネルはチャネル形成領域7を構成する半導体層3の両側面にのみ形成される。この場合、一つの伝導経路(35)当たりのチャネル幅は、チャネル形成領域7を構成する半導体層3の高さの2倍となる。
【0058】
ここで、チャネル形成領域7を構成する半導体層3の適切な高さh3について、図53を参照して説明する。チャネル形成領域7と開口部10とが周期的に配列する断面において、一点鎖線で区切った一つの周期を考える。
【0059】
片側の側面におけるチャネル幅をWとすると、一つの周期をなす構造において、チャネル幅の合計は2Wとなる。
【0060】
一方、図53におけるチャネル形成領域7を構成する半導体層3の横方向の幅をWsi(図3のW3に相当)、チャネル形成領域7を分離する開口部10の幅をWspとすると、一つの周期の幅はWsi+Wspとなる。同じ領域に通常のトランジスタ(例えば図52の構造)を形成した場合に得られるチャネル幅はWsi+Wspであるから、本発明のトランジスタにおいて通常のトランジスタよりも大きなチャネル幅を実現するためには、2W>Wsi+Wspという条件を満たせば良い。両辺を2で割ればW>(Wsi+Wsp)/2となる。
【0061】
すなわち、WがWsiとWspの平均より大きければ良い。片側の側面のチャネル幅Wと、チャネル形成領域7の高さhSiは同じと考えられるので、チャネル形成領域7を構成する半導体層3の高さhSi(h3)が、チャネル形成領域7を構成する半導体層3の幅Wsiと開口部10幅Wspの平均より大きければ良いと言える。ここで、典型的な一つの例として、チャネル形成領域7を構成する半導体層3の幅Wsiと開口部10幅Wspが同じ場合を考えると、両者の平均はWsiと等しいので、チャネル形成領域7を構成する半導体層3の高さhSiがチャネル形成領域7の幅Wsiよりも大きければ良いという結論が得られる。WsiとWspは必ずしも等しくないが、Wsi=Wspと仮定して得られるhSi>Wsiという条件を、トランジスタを設計する指針として採用すれば、上の条件W>(Wsi+Wsp)/2から、少なくとも大きく外れないトランジスタが得られる。
【0062】
また、他の典型的な構造として、チャネル形成領域7を構成する半導体層3の幅を開口部10の幅よりも小さくする場合には、Wsi<Wspであるので、h3>Wspという条件を満たせば、上の条件W>(Wsi+Wsp)/2を必ず満たすことができる。
【0063】
また、この電界効果型トランジスタは、基板平面にほぼ垂直な半導体層3の側面に形成されるチャネルを、主たる伝導経路とするトランジスタであるにもかかわらず、ソース/ドレイン、及びゲート電極5の形状を基板面に投影した際の形状(図2)は、通常の電界効果型トランジスタ(図52)と同一であるという特徴を有する。
【0064】
また、素子領域15の形状も、中央部を横断する開口部10の配列を除けば、通常の電界効果型トランジスタと同一である。すなわち、チャネル形成領域7及びソース/ドレイン接続部32は縦型構造を持つが、ソース/ドレイン領域の形状は開口部10の周囲を除いて通常の電界効果トランジスタと同一である。
【0065】
このため、ソース/ドレイン領域に対するコンタクト16、ゲート電極5に対するコンタクト17についても、通常の電界効果型トランジスタ(図52)と同様のパターン(図35)及び同様の工程によって作製することができる。
【0066】
またソース/ドレイン領域についても、開口部10の周辺を除けば、通常の電界効果型トランジスタと同様であるので、ソース/ドレイン領域の形成、シリサイド化、あるいは低抵抗化のためにソース/ドレイン領域上に半導体層3をエピタキシャル成長、選択成長させる工程などにおいて、従来の電界効果型トランジスタに対するものと同様の工程、あるいは従来のSOI型電界効果型トランジスタに対するものと同様の工程を用いることができる。
【0067】
従って開口部10の配列構造を追加することを除けば、通常のトランジスタの場合とほぼ同一のパターンを用いることができ、また開口部10の形成及び開口部10の周辺に対する加工(例えばゲート電極5の加工)を除いた工程(例えば、ゲート及びソース/ドレインへのコンタクト形成)では、従来の電界効果型トランジスタに対するものと同一の工程を用いることができるという特徴を有する。
【0068】
また、チャネル部においては、一定の高さ(典型的には200nm以下、好ましくは120nm以下、さらに好ましくは60nm以下)の縦型トランジスタが並列に接続される構造を持ち、チャネル幅が各伝導経路に分散されることになり、チャネル幅の大きいトランジスタにおいても、チャネル形成領域7の高さが一定に保たれる。
【0069】
またチャネル幅の異なるトランジスタを回路内に混在させる場合には、単に配列する伝導経路の数を変えれば良いので、トランジスタの高さを変える必要がなく、トランジスタの高さにおけるバラツキを生じない。
【0070】
またトランジスタの高さを一定の値以下に保つことができるので、半導体層3の上面からイオン注入など不純物導入手段により不純物を導入した際においても、半導体層3の基板平面に垂直な上下方向で不純物濃度の均一性が良い。また、半導体層3の上下方向に対してゲート寸法(特に、二つのソース/ドレインを結ぶ方向の長さ、すなわちゲート長)の均一性が良い。また半導体層3の基板平面方向の厚さについて、上下方向での均一性が良い。
【0071】
ここに述べた半導体層3の基板平面に垂直な上下方向における不純物濃度、ゲート寸法、及び半導体層3の基板平面方向の厚さについての均一性は、半導体層3が薄いほど改善される(チャネル部における半導体層3の高さhsiは120nm以下が好ましく、60nm以下がさらに好ましい)。
【0072】
また、この電界効果型トランジスタは、チャネル形成領域7を構成する半導体層3の両側面には、ゲート電極5が設けられており、ダブルゲート構造と呼ばれる構造を形成する。これは、薄膜(典型的には50nm以下)の半導体層3を挟んで二つのゲート電極5が設けられる構造であり、例えば関川によりソリッドステートエレクトロニクス27巻827頁1984年(T.Sekikawa、Solid−State Electronics、vol.27、p.827、1984)、田中により1991年アイ・イー・ディー・エム、テクニカルダイジェスト、683頁〜686頁(T.Tanaka、1991IEEE、IEDM、pp.683〜686)にそれぞれ開示されている。関川及び田中は基板平面に平行な半導体層の上下にゲート電極を形成する構造を採用することにより、短チャネル効果が抑制されることを報告している。
【0073】
しかし、上述した刊行物に開示された構造である、半導体層の上下にゲート電極を設ける構造では、上下のゲート電極を同時に形成できないという問題がある。このため、上下のゲートの位置を自己整合的に決定できず、上下のゲートの位置がずれるという問題、あるいは上下のゲートの寸法(特にゲート長、すなわちソースとドレインを結ぶ方向のゲートの寸法)を揃えられないという問題がある。
【0074】
一方、本実施形態の構造は、半導体層3の両側面にゲート電極5を設けることによりダブルゲート構造を実現し、短チャネル効果を抑制できる上、両側面のゲート電極5を同時に形成することが容易であり(例えば後述の実施形態3を参照)、両側面のゲートの位置ずれ、及び寸法の差を従来の技術に比べ大きく低減できる。
【0075】
次に、図1に示す本発明の縦型電界効果型トランジスタの変形例について説明する。
【0076】
図6は半導体層3に設ける開口部10を円形とした例を示す平面図である。図7は開口配列領域34の両端において半導体層3に切り欠きが設けられない構造である。なお、図6及び図7では、ゲート電極5と開口部10との位置関係を解りやすくするために、本来はゲート電極5の下に隠れている開口部10の外形線も表示している。
【0077】
図8に示すように半導体層3に開口部10を設ける際に、開口部10において、埋め込み絶縁層2を一定の深さまで掘り下げ、半導体層3の下端よりも少し下の位置までゲート電極5の下端が達している。
【0078】
ゲート電極5の下端と半導体層3の下端の位置が揃っている場合、あるいはゲート電極5の下端が半導体層3の下端よりも上に位置する場合、半導体層3の下端、あるいは半導体層3の下部コーナー(これらはそれぞれ、通常の電界効果型トランジスタにおける素子領域端、素子領域端のコーナーに相当する)の電位を、ゲート電極5により充分に制御することが比較的難しく、ソース・ドレイン間に漏れ電流が流れやすい。
【0079】
一方、図8に示すように本発明では、半導体層3の下端よりも少し下の位置まで、ゲート電極5の下端が達するようにすると、半導体層3の下端付近における漏れ電流を抑制しやすくなる。
【0080】
また図26に示すように、埋め込み絶縁層2に対してテーパーエッチングを施して、半導体層3の下端より下の位置で、埋め込み絶縁層2の側面が傾斜を持つ形状を形成しても良い。
【0081】
また図26において、ゲート電極5の下端が半導体層3の下端よりも下になるため、半導体層3の下端の電位に対するゲート電極5の制御性を高めることができる。
【0082】
なお図8及び図26は、チャネル形成領域7を構成する半導体層3の側面と上面の両方に同じ膜厚のゲート絶縁膜6を設けた場合を示したが、半導体層3の上面と側面での絶縁膜の材質が異なる場合、あるい半導体層3の上面の絶縁膜が側面の絶縁膜のよりも厚い場合のそれぞれに適用しても良い。
【0083】
なお、ここでは半導体層3下の絶縁体(埋め込み絶縁層2)の下に、支持基板であるシリコン基板1がある場合を述べたが、本発明は電界効果型トランジスタを形成する半導体層3の下に何らかの絶縁体があれば適用できる。例えば、サファイア基板上に半導体層3を設けたSOS構造(シリコン・オン・サファイア)等、半導体層層3下の絶縁体自体が支持基板となる構造に対しても適用できる。
【0084】
また、支持基板の材質はシリコンでなくとも良く、例えば石英、AlN等の絶縁体であっても良い。この構造は、例えば半導体層3となる単結晶シリコンを、SOI基板の作製に用いられる一般的な張り合わせ工程及び薄膜化工程により、石英、AlN等の絶縁体上に転写すれば形成できる。
【0085】
なお、CMOS構成のインバータ、NANDゲート、NORゲート等のように、ソース/ドレイン領域の一方が専らソースとして使われ、他方が専らドレインとして使われる場合においても、本明細書においては、両者を含めてソース/ドレインと表現している。
【0086】
(実施形態2)次に本発明の他の縦型電界効果型トランジスタについて説明する。
【0087】
チャネル形成領域7、半導体層3に設ける開口部10、ソース/ドレイン領域4の三者の配置について、実施形態1のトランジスタに対するいくつかの変形例を述べる。
【0088】
図27から図34は図2、図6、図7と同じ位置から見た電界効果型トランジスタの平面図において、特に左端を拡大したものである。
【0089】
図27から図34に示すいずれの縦型電界効果型トランジスタにおいても、半導体層3を横断するように開口部10が配列し、開口部10が配列する方向に沿って半導体層3を跨ぐゲート電極5が設けられる。半導体層3にはゲート電極5及び開口部10を挟んで、高濃度の導電性不純物が導入されたソース/ドレイン域4が設けられている。
【0090】
ゲート電極5の下方に位置する半導体層3は不純物濃度が低いチャネル形成領域7を構成し、チャネルは主にチャネル形成領域7を構成する半導体層3の側面に形成される。
【0091】
なお、図27から図34には、ゲート電極5と開口部10との位置関係を解りやすくするために、本来はゲート電極5の下に隠れている開口部10の外形線も表示している。またゲート絶縁膜6についても、図を見やすくするために省略している。
【0092】
実際には図27〜図34において、ゲート絶縁膜6がチャネル形成領域7を構成する半導体層3の側面に設けられ、チャネル形成領域7を構成する半導体層3の側面はゲート絶縁膜6を介してゲート電極5に向かい合う。
【0093】
またチャネル形成領域7を構成する半導体層3の上面にはゲート絶縁膜6、またはゲート絶縁膜6よりも等価膜厚の厚い絶縁膜(例えば図11又は図39のパッド酸化膜8とSi34膜9を合わせたもの)が設けられる。
【0094】
二つのソース/ドレイン領域4の間には、二つのソース/ドレイン領域4を接続する半導体領域である伝導経路33が複数設けられた、伝導経路配置領域31が設けられている。この伝導経路配置領域31の構造は図1から図8、及び図35に示したトランジスタ及び、以下に記載するトランジスタ及びその製造方法においても同じである。
【0095】
図27における斜線部は、伝導経路33のうちの一つを明示したものである。伝導経路33はチャネル形成領域7と、伝導経路33中の高不純物濃度領域であるソース/ドレイン接続部32からなる。チャネル形成領域7はゲート電極5の下部に位置する不純物濃度が低い(あるいは不純物が導入されない)領域である。
【0096】
伝導経路33中のソース/ドレイン接続部32は、チャネル形成領域7とソース/ドレイン領域4との間に位置し、ソース/ドレイン領域4と同じ導電型の不純物が高濃度に導入された領域である。なお、ゲート電極5の下にソース/ドレイン接続部32の一部、またはソース/ドレイン領域4の一部が位置する場合、それぞれゲート電極5とソース/ドレイン接続部32の間、ゲート電極5とソース/ドレイン4の間に絶縁層が設けられる。この絶縁層の厚さはゲート絶縁膜と同程度であっても良く、またゲート絶縁膜よりも厚くても良い。
【0097】
また伝導経路33の形態は、チャネル形成領域7、伝導経路33中の高不純物濃度領域(ソース/ドレイン接続部32)の両方がゲート電極5の下に配置されるものであっても良い(図28)。
【0098】
さらに、チャネル形成領域7、ソース/ドレイン接続部32に加えて、ソース/ドレイン領域4の一部もゲート電極5の下部に位置する形態を取っても良い(図28)。また伝導経路33中にソース/ドレイン接続部32を持たず、チャネル形成領域7とソース/ドレイン領域4が直接接続する形態としてもよいものである(図29)。
【0099】
また、図27〜図29には、開口部10の基板平面への投射形状が、少なくともソース/ドレイン領域4付近において曲線を描く場合を示したが、図30〜図31に示すように、開口部10の形状が六角形、八角形等の多角形であっても良い。また図46〜図49に示すように、ゲート電極5の延長方向(開口部10が配列する方向に同じ)に対して傾いた、ほぼ正方形である四角形であっても良い。また、図33及び34に示すように、開口部10の幅がソース/ドレイン領域4側のある範囲において狭くなる形態を持っても良い。
【0100】
図27〜図31、図33、図34及び図46〜図49に示した実施形態においては、いずれの場合においても、開口部10の配列方向(ソース/ドレインを結ぶ方向に対して垂直で、基板表面に平行な方向)の開口部10の幅Wspは、開口部10中央(二つのソース/ドレインから等距離の位置)における値(図27のWsp1)に比べて、ソース/ドレイン領域付近において小さくなる(例えば図27のWsp2)。逆に、伝導経路33を構成する半導体層3の幅Wsiは、チャネル形成領域中央(二つのソース/ドレインから等距離の位置)における値(図27のWsi1)に比べ、ソース/ドレイン領域4付近において大きくなり(例えば図27のWsi2)、ソース/ドレイン領域4に接続する位置において最大となる。
【0101】
すなわち、図27〜図31、図33、図34及び図46〜図49の形状は、いずれも、チャネル形成領域7からソース/ドレイン領域4にかけて半導体層3の幅Wsiが広がる形態を持つが、この場合、チャネル形成領域7の横方向の幅Wsi、あるいは少なくともチャネル形成領域7の中央部における幅Wsiが小さくなるので、通常のSOI型電界効果型トランジスタにおいて半導体層を薄膜化することと同じく、Sファクタの改善、短チャネル効果の抑制などに効果があり、トランジスタの特性が向上する。
【0102】
その一方、ソース/ドレイン領域に接する位置では伝導経路33を構成する半導体層3の幅が大きくなるので、寄生抵抗が低減できる。
【0103】
さらに、高濃度の不純物を含む領域であるソース/ドレイン接続部32を有する(図27、図28、図30、図31、図33、図34、図46〜図49の形状)伝導経路33を持つ場合、ソース/ドレイン接続部32とチャネル形成領域7との接触面積が小さくなる。
【0104】
通常の電界効果型トランジスタにおいて高濃度不純物領域であるドレイン接合を浅く形成した場合、高不純物濃度で接合の浅いソース/ドレインエクステンションを設けた場合、あるいはSOI型電界効果型トランジスタにおいて半導体層を薄膜化することにより高濃度不純物領域であるドレインを薄く形成した場合等と同じく、高濃度不純物領域とチャネル形成領域が接触する部分で、高濃度不純物領域の断面積が減るので、短チャネル効果が抑制され、トランジスタの特性が向上する。
【0105】
本発明によれば、開口部10の配列方向におけるソース/ドレイン接続部32の幅をチャネル形成領域7を構成する半導体層3と接する部分では小さくすることにより短チャネル効果抑制作用が得られると同時に、開口部10の配列方向におけるソース/ドレイン接続部32の幅をソース/ドレイン領域4と接する部分では大きくすることにより寄生抵抗抑制作用が得られ、上述した第3の課題を抑制できる。
【0106】
また開口部10の形状は図32のような四角形でも良い。この場合、Wsi、Wspはともに一定である。この場合は、構造が単純であり、製造が容易であるという特徴がある。また、以下に述べるように、寄生容量36が小さいという特徴がある。
【0107】
次にゲート側面とソース/ドレイン側面間の寄生容量36について、図54〜図57を参照して説明する。図54はゲート端とソース/ドレイン領域4の間に開口(もしくは開口内に絶縁体が埋め込まれた空間)がある場合を示す平面図である。図54に示す形態は、ソース/ドレイン接続部32のうち少なくとも一部がゲートに覆われていない場合に相当する。
【0108】
図55はゲート端とソース/ドレイン領域4の間に開口(もしくは開口内に絶縁体が埋め込まれた空間)がない場合を示す平面図である。図55に示す形態は、ソース/ドレイン接続部32のすべてがゲートに覆われている場合に相当する。
【0109】
なお図54及び図55では、図を見やすくするために、実際にはゲート電極5の下に隠れている開口部10の外形線及びゲート絶縁膜6の外形線を明示している。
【0110】
図56、図57はそれぞれ図54のA205−A205’線断面図、図55のA206−A206’線断面図である。
【0111】
図54、図56に示すゲート端とソース/ドレイン領域の間に開口部10がある構造では、ゲート5の側面とソース/ドレイン領域4の側面が開口部10に相当する間隔だけ離れるので、ゲート側面とソース/ドレイン側面間の寄生容量36は小さい。
【0112】
これに対して図55、図57に示すゲート端とソース/ドレイン領域の間に開口部がない構造では、ゲート側面とソース/ドレイン側面の距離が小さいので、ゲート側面とソース/ドレイン側面間の寄生容量36は大きくなり、素子の高速動作に不利になる。
【0113】
本発明に係る縦型電界効果型トランジスタの開口部10には、PSGの堆積工程、層間絶縁膜の堆積工程等の絶縁膜を堆積する工程において、SiO2、PSG等の絶縁膜が埋め込まれるが、開口部10内がSiO2、PSG等の絶縁体により完全に満たされていても、あるいは開口部10内に絶縁体に満たされない空洞が残存した場合にも、図54及び図56の構造における寄生容量36が、図55あるいは図57の構造における寄生容量36よりも小さくなることに変わりはない。
【0114】
したがって、ソース/ドレイン接続部32のうち、少なくとも一部が、側面、上面ともゲート電極5に覆われていない構造(図27、図30〜図34、及び図46〜図49の構造)は、寄生容量の低減において有利と言える。
【0115】
図1、図6、図7、図27〜図34の構造では、チャネル面が(100)面(あるいはこれに等価な面)または(100)面(あるいはこれに等価な面)から小さく傾いた面になるように、開口部10の配列方向が[100]方向(あるいはこれに等価な方向)になるようにする。正方形の開口部10の一辺が開口部10の配列方向に対して45度傾いた図46から図49の構造では、開口部10の配列方向が[110]方向(あるいはこれに等価な方向)になるようにすると、チャネル面が(100)面(あるいはこれに等価な方向)に形成される。
【0116】
チャネル面が(100)面または(100)面から小さく傾いた面に形成されると、界面準位が少ない点、またチャネルキャリアの移動度が大きい点において優れた特性が得られる。
【0117】
なお、図46から図49は同一のトランジスタに関する図であり、図46は開口部とゲート電極の位置関係を示し、図47はソース/ドレイン及びゲートに対するコンタクト形成後の平面図、図48は半導体層の形状に対する鳥瞰図、図49はゲート電極形成後の鳥瞰図であり、図49においては図を見やすくするためにゲート絶縁膜を省略している。
【0118】
また、図49は、ソース/ドレイン接続部32において、マスク膜9とパッド膜8が除去された場合について示している(両者は必ずしも除去されなくても良い)。
【0119】
なお本実施形態に記載した様々な開口部、及びソース/ドレイン接続部の形状は、実施形態1に記載の各種形態に対して適用することができる。また本実施形態に記載した様々な開口部、及びソース/ドレイン接続部の形状は、チャネル形成領域の上部にチャネル形成領域の側面と同じ厚さの絶縁膜があるトランジスタ、チャネル形成領域の上部にチャネル形成領域の側面よりも厚い絶縁膜があるトランジスタ、チャネル形成領域の上部に多層の絶縁膜があるトランジスタに適用でき、これらいずれに適用しても、本発明の効果を得ることができる。
【0120】
(実施形態3)
次に本発明に係る実施形態1及び実施形態2に示した縦型電界効果型トランジスタを製造する製造方法を工程順に説明する。
【0121】
図9に示すように、シリコン基板1上に厚さ100nmのSiO2よりなる埋め込み絶縁層2を持ち、その上部に厚さ120nmの単結晶シリコン層よりなる半導体層3を持つSOI(シリコン・オン・インシュレータ)基板を用意する。
【0122】
次に半導体層3の上面を20nm熱酸化することにより半導体層3上にパッド酸化膜8を設け、パッド酸化膜8上にCVD法により厚さ50nmのSi34膜9を設ける。
【0123】
次にリソグラフィ工程により、開口部が配列したパターンを持つレジストパターンを設け、これをマスクとして、RIE等の通常のエッチング工程によりパッド酸化膜8及びSi34膜9をパターニングする。
【0124】
次に図10に示すように、開口部10が配列したパターンを含む一定の領域(例えば図9においてA9の点線で囲んだ範囲)を覆うレジストパターンを設け、このレジストパターンをマスクとして、Si34膜9、パッド酸化膜8をRIEによりパターニングする。
【0125】
引き続いてレジストを除去したのち、残ったSi34膜9、パッド酸化膜8をマスクとして、シリコンに対するエッチング速度がSi34膜に対するエッチング速度より速い選択的なRIE(リアクティブイオンエッチング、反応性イオンエッチング)を行い、半導体層3をパターニングする。
【0126】
図10に示す段階で、一定の領域(この場合、A9の点線で囲んだ範囲)以外のSi34膜9、パッド酸化膜8、半導体層3が取り除かれる。
【0127】
またシリコンのエッチングに続いて、SiO2に対するエッチング速度がSi34膜に対するエッチング速度より速い選択的RIEを行うことにより、開口部10においてSiO2膜2の上端が半導体層3の下端よりも下に位置する形状(図8)、あるいは開口部10においてSiO2膜2の表面が傾斜した形状(図26)を得ることもできる。またSi34膜9とパッド膜(パッド酸化膜8)の二層構造は、Si34膜9だけの単層構造であっても良い(以下、適宜、単層構造と多層構造のものを併せて、マスク膜9という)。
【0128】
またマスク膜の材質は半導体層3を選択的にエッチングできる材料であれば良く、例えばSiO2でも良い。また、開口部10の形状は、ここに示した形に限らない。例えば、図27〜図34、図46から図49に示した形であっても良い。ここで述べた工程においてSiO2からなるパッド膜8を設けた主な理由は、Si34膜9と半導体層3が直接接触することによって半導体層3に応力がかかることを防ぐこと、Si34膜9と半導体層3が直接接触することによってSi34膜9と半導体層3との界面に多量の界面準位が発生することを防ぐこと等、Si34膜9と半導体層3が直接接触することにより発生する問題を避けることにある。Si34膜9と半導体層3が直接接触させることにより発生する問題の影響が小さい場合は、パッド酸化膜8を省略しても良い。
【0129】
また図10に示す構造を形成した後、、エッチングにより半導体層3に開口部10を形成し、その後埋め込み絶縁層2の上部をエッチングする場合、エッチングによりマスク膜が全て失われることを防ぐために、マスク膜の材質と埋め込み絶縁層2の材質との組み合わせを、埋め込み絶縁層だけを選択的にエッチングできるように選ぶことが好ましい。また、この条件が成り立たない組み合わせである場合は、以下のようにする。例えば、マスク膜9が埋め込み絶縁層2と同じSiO2である場合、埋め込み絶縁層2のエッチング時にマスク膜9の一部が除去されることを見込んで、マスク膜9を厚めにすれば良い。一般的に言えば、開口部10における半導体層3のエッチング後に埋め込み絶縁層2をエッチングする場合で、かつ埋め込み絶縁層2の材質とマスク膜9の材質が同じである場合、埋め込み絶縁層2をエッチングする深さTboxovよりも、マスク膜の厚さTmaskを大きくすれば良い。
【0130】
また、半導体層3が露出した後、半導体層3の表面にゲート絶縁膜を形成する前に露出した半導体層3の側面の平坦化と清浄化を行うための熱処理工程を追加しても良く、例えば水素アニールを実施する。典型的な水素アニールの条件は10〜50000Pa、850〜1100℃、5〜60分程度とする。但し、特に開口部10間の間隔が狭く半導体層3の基板平面方向の厚さが薄い場合には、半導体層3の凝集を避けるため、より短時間、あるいはより低温で熱処理しても良い。また水素雰囲気中にHCl等、他の気体を混合しても良い。
【0131】
また半導体層3を横断するように配列する開口部10を設けたのち、露出した半導体層3の側面をSiO2膜で覆い、温度980℃以上(より望ましくは温度1200℃以上)、1時間以上の熱処理を実施することにより、露出した半導体層3の側面を平坦化する工程を追加しても良い。ここで、980℃以上の温度はSiO2膜に流動性を持たせるために必要な温度であり、1200℃以上の温度は流動の顕著化に必要な温度である。熱処理は窒素中で行うか、あるいはArなどの不活性ガス中で行う。また熱処理を行う雰囲気に酸素を混合し、露出した半導体層3の側面を酸化させることにより、チャネル形成領域7を構成する半導体層3の幅Wsiを小さく(チャネル形成領域7を構成する半導体層3の基板平面方向の厚さを薄く)する工程を実施しても良い。
【0132】
また半導体層3を横断するように配列する開口部10を設けたのち、露出した半導体層3の側面を絶縁膜で覆う。この絶縁膜は、例えばSiO2膜、Si34膜等の絶縁体よりなり、また例えば複数の絶縁体からなる多層膜よりなる。レーザービーム、電子ビーム等のビーム、電気ヒータ等の熱源により加熱することによって、伝導経路あるいはチャネル形成領域が形成される半導体領域(半導体層)のうち側面付近の一部領域を溶融して、再結晶化させる工程を行っても良い。
【0133】
また、同じくレーザービーム、電子ビーム等のビーム、電気ヒータ等の熱源により加熱することにより、伝導経路あるいはチャネル形成領域が形成される半導体領域(突起形状の半導体層)の全体を溶融し、溶融した領域を再結晶化しても良い。この工程の目的は、RIE工程により半導体層3の側面に発生した凹凸を平坦化することである。レーザービームや電子ビーム等のビームのパワー及びエネルギー、電気ヒータの温度、ビーム及び電気ヒータの走査速度は、望ましくは伝導経路あるいはチャネル形成領域が形成される半導体領域(突起形状の半導体層)の表面だけが溶融してその内部は溶融しないか、あるいは伝導経路が形成される突起部は溶融してソース/ドレイン領域が形成される半導体領域(突起形状の半導体層)は溶融しない程度に設定されることが好ましい。
【0134】
これは、ビーム走査の後、基板の温度が低下する過程で、それぞれ溶融していない半導体領域(突起形状の半導体層)の内部の領域、あるいは溶融していないソース/ドレイン領域を種結晶(シード)として、溶融した領域を再結晶化させるためである。
【0135】
また溶融再結晶化に伴い、埋め込み絶縁層2中に発生した固定電荷またはトラップ等の欠陥を除去することを目的として、溶融結晶化後に高温の熱処理工程(1000℃以上、典型的には1300〜1360℃、1時間以上、酸化雰囲気または非酸化雰囲気)、または酸化雰囲気中のより低温の熱処理工程を行っても良い。
【0136】
次にCVD法を用いて、SiO2よりなるダミーゲート絶縁膜18を形成するための絶縁膜を10nm堆積し、RIEによりエッチバック(平坦部に堆積した材料膜を除去して、側壁部に堆積した材料膜を残す工程)することにより、半導体層3における開口部10の内壁及び半導体層3の側面(素子領域をなす半導体層3の周囲の側面)にダミーゲート絶縁膜18を設ける。
【0137】
引き続いてCVDによりポリシリコンを堆積し、これを通常のリソグラフィ及びRIEにより加工し、ダミーゲート電極11を設ける。この段階での形状は、パッド酸化膜8、Si34膜9が存在すること、ゲート絶縁膜6及びゲート電極5の代わりにそれぞれダミーゲート絶縁膜18、ダミーゲート電極11があることを除けば、図1と同様である(図39においてダミーゲート電極11が設けられた形状に相当。但し、図39では図を見やすくするため、ダミーゲート絶縁膜18を省略)。
【0138】
ここで、ダミーゲート絶縁膜18及びダミーゲート電極11を形成したのは、後に、これらを除去して得られた空間に、改めてゲート絶縁膜6及びゲート電極5を形成する、いわゆる置換ゲート工程を実施するための準備である。
【0139】
置換ゲート工程を行わない場合は、ここでダミーゲート絶縁膜18を形成する代わりにゲート絶縁膜6を、ダミーゲート電極11を形成する代わりにゲート電極5をそれぞれ形成し(図39においてゲート電極5が設けられた形状に相当。但し、図39では図を見やすくするため、ゲート絶縁膜6を省略)、引き続いて、以下に述べるソース/ドレイン接続領域への不純物導入、ソース/ドレインの形成、配線の形成を実施してトランジスタを形成すれば良い。この場合、図11から図16に至る工程において、ダミーゲート絶縁膜18に代えてゲート絶縁膜6が、ダミーゲート電極11に代えてゲート電極5が設けられた形状が得られる。
【0140】
また、ここ(図11に至る工程)で、ダミーゲート絶縁膜18をCVDにより堆積したのは、もしも熱酸化によりダミーゲート絶縁膜18を形成すると、ダミーゲート絶縁膜18の除去後に、マスク膜(この場合はパッド酸化膜8とSi34膜9の二層膜)の基板平面方向の幅よりもチャネル形成領域7を構成する半導体層3の基板平面方向幅が狭くなるために、マスク膜の下部でチャネル形成領域7を構成する半導体層3がマスク膜の端よりも後退して段差が発生し、垂直方向の平坦性が悪化しやすいという問題を防ぐことに特に注意を払ったためである。
【0141】
しかし、一般には、ゲート絶縁膜6及びダミーゲート絶縁膜18は、SiO2以外の絶縁膜であっても良く、また熱酸化により形成したSiO2膜であっても良い。一般にダミーゲート絶縁膜18は、半導体層3に対して選択的に除去可能な材料であれば良い。
【0142】
また、ダミーゲート電極11をSi34等、半導体層3に対して選択的に除去できる材料により形成しても良く、ダミーゲート電極11が半導体層3に対して選択的に除去できる場合にはダミーゲート絶縁膜18を省略しても良い。
【0143】
引き続いてSi34膜に対して選択性のある条件下でRIEを実施してダミーゲート電極11の下部以外のダミーゲート絶縁膜を除去し、次いで全体にPSG(リンガラス)膜12を200nm堆積し、RIEによりこれをエッチバックすることにより、開口部10の内壁と、半導体層3の側面に側壁状のPSG膜12を設ける。
【0144】
この段階での構造を、図10のA10−A10’線断面図である図11、図10のB10−B10’線断面図である図12、図10のC10−C10’線断面図である図13に示す。
【0145】
この工程においてPSGを堆積するのは、開口部10の内壁にPSGを付着させ、ゲート電極(またはダミーゲート電極)5の両側の開口部10に隣接する半導体領域にPSGから高濃度のリンを拡散させ、ゲート電極5の両側の半導体層3に高濃度(5×1018cm-3以上、好ましくは3×1019cm-3以上)のリンを導入し、ソース/ドレイン接続部32を形成することにある。
【0146】
なお、PSGからリンを拡散させるための熱処理(例えば800℃10秒)は、PSGの堆積直後に行っても良いし、PSGの堆積後、いくつかの工程を経た後に行っても良い。PSGの堆積後に行われる他の熱工程(例えばソース/ドレインへのイオン注入後の活性化、ゲート酸化)の際に同時にPSGからリンを拡散させる方法を用いても良い。
【0147】
図14は、開口部10のソース/ドレイン方向の幅が大きい場合で、開口部10がPSGによって埋め尽くされていないが、この場合においても、開口部10の内壁へのPSGの付着は保証されるので、問題はない。図15は、図14に対応する状態における平面図である。PSGからの熱拡散によりn+型ソース/ドレイン領域4が形成された状態のB10−B10’線断面に相当する位置における断面図を図16に示す。
【0148】
なお、pチャネルトランジスタの場合は、BSG(ホウ素ガラス)など、p型不純物の拡散源をPSGに代えて用いる。またnチャネルトランジスタの場合においても、PSG以外のn型不純物拡散源(例えばヒ素ガラス)をPSGに代えて用いても良い。また、p型不純物であるホウ素と、n型不純物であるリンの両方を含むBPSG(ホウ素、リンガラス)において、ホウ素またはリンの一方の割合を高めたものを、それぞれp型またはn型のトランジスタの製造に用いても良い。
【0149】
ゲート電極5の両側、開口部10から離れた部分の半導体層3には、通常の工程によりソース/ドレイン領域を形成する。例えばイオン注入、プラズマドーピング等により、nチャネルトランジスタの場合はn型不純物、pチャネルトランジスタの場合はp型不純物を高濃度(3×1019cm-3以上、好ましくは1×1020cm-3〜3×1020cm-3)に導入する。n型不純物には例えばリン、ヒ素等ドナーを形成する不純物、p型不純物には例えばホウ素等アクセプタを形成する不純物を用いる。また、ソース/ドレイン領域に対して寄生抵抗低減のために半導体のエピタキシャル成長、多結晶またはアモルファス半導体の選択成長を施しても良く、またシリサイド化を行っても良い。
【0150】
なお、半導体層3上のマスク膜9は、ダミーゲート電極11(あるいはこれに代わるゲート電極5)の加工時に、半導体層3を保護する目的で設けられたものであるが、ソース/ドレイン領域への不純物導入工程、あるいはソース/ドレイン領域のシリサイド化工程には不要であるので、ダミーゲート電極11(あるいはこれに代わるゲート電極5)をRIEにより加工して形成した後、ソース/ドレイン領域へ不純物を導入する以前のいずれかの段階においてRIEあるいはウェットエッチングにより除去されることが望ましい。
【0151】
PSGの堆積後、PSGをRIEによりエッチバックし、PSGよりなる側壁を形成する工程において、ゲート電極下部とPSG側壁下部を除いた領域のマスク膜9、パッド酸化膜8を同時に除去すれば、図16のようにソース/ドレイン領域を形成する領域で半導体層3の上面が露出する形状が得られる。
【0152】
また、一旦マスク膜9、パッド酸化膜8を残したままPSG側壁を形成し(図12、図13)、PSGからの不純物拡散後、ソース/ドレイン領域の形成前に、マスク膜9、パッド酸化膜8を除去する事を目的としたRIEを実施しても良い(この時、PSGの上部も除去されるが、PSGからの不純物拡散は既に実施した後なので問題はない。)。
【0153】
またダミーゲート電極11(あるいはこれに代わるゲート電極5)をRIEにより加工した後、PSGの堆積以前に、RIE等のエッチング工程によりマスク膜9及びパッド酸化膜8を除去しても良い。この場合、種々の工程を経て最終的に得られる素子形状は図38に示したものとなる。PSGの堆積以後のいずれかの段階に、マスク膜9、パッド酸化膜8を除去した場合は、最終的に図36の形状が得られる。
【0154】
PSGの堆積及びエッチバック後、CVDによりSiO2を堆積して層間絶縁膜13とし、ダミーゲート電極11をストッパとしてCMPにより層間絶縁膜13を平坦化する。この時、同時にダミーゲート電極11の上部を露出させる。続いてRIEによりダミーゲート電極11を除去し、次にRIEによりダミーゲート絶縁膜18を除去する。
【0155】
続いて熱酸化によりゲート絶縁膜14を2nm形成し、ダミーゲート電極11を除去して得られたスリット中にTiN等の導電性材料をスパッタ法により埋め込み、これをゲート電極5とする(図18、図19)。
【0156】
なお、図19はゲート絶縁膜14を熱酸化により形成した場合の形状、図18はゲート絶縁膜14をCVDにより形成した場合の形状である。
【0157】
その後、ゲート電極及びソース/ドレイン領域上の層間絶縁膜に開口(それぞれゲートコンタクト17形成用開口、ソース/ドレインコンタクト16形成用開口)を設けたのち、Al等の金属材料をスパッタ、CVD等で堆積した後、これをパターニングし、配線24を設けると、図35〜図38に示した電界効果型トランジスタが得られる。ここではゲート電極5に接続する配線を描いていないが、ソース/ドレイン領域4へのソース/ドレインコンタクト16を介した接続と同様に、ゲート電極5へゲートコンタクト17を介して配線が接続される。
【0158】
なお、図36及び図38は図35のB41−B41’線断面図、図37は図35のC41−C41’線断面図である。但し、図36はPSGの堆積以前に、マスク膜9及びパッド酸化膜8を除去した場合、図38はPSGの堆積以後に、マスク膜9及びパッド酸化膜8を除去した場合を示す。また、図37は、開口部がPSGにより全て満たされない場合(図14)について示した。
【0159】
ダミーゲート絶縁膜をRIEで除去した後、ダミーゲート絶縁膜をRIEにより除去する際に半導体層に生じたダメージ及び汚染を除去するために、チャネル形成領域を構成する半導体層の表面をドライエッチングにより一部除去しても良い。この際のドライエッチングには、等方性のエッチングが好ましい。エッチングガスとしては、Cl2、CF4、CHF3、HCl等を用いれば良い。また、ここでドライエッチングを施すと同時に、半導体層をより薄膜化することを目的に、チャネル形成領域を構成する半導体層を両側面からエッチングしても良い。例えば、短チャネル効果を抑制することを目的に、半導体層の幅が5〜10nm程度になるまで薄膜化を行っても良い。
【0160】
勿論、ダミーゲート絶縁膜18、ダミーゲート電極11を形成する工程において、これらに代えてゲート酸化膜6、ゲート電極5が形成されている場合は、ダミーゲート絶縁膜の除去から、導電性材料の埋め込みによるゲート電極5の形成に至る上記の工程を必要としない。
【0161】
また、半導体層が露出した後、半導体層の表面にゲート絶縁膜を形成する前に露出した半導体層の側面の平坦化と清浄化を行うための熱処理工程を追加しても良い。例えば、水素アニールを実施する。典型的な水素アニールの条件は10〜50000Pa、850〜1100℃、5〜60分程度とする。但し、特に開口部間の間隔が狭く半導体層が薄い場合には、半導体層の凝集を避けるためより短時間、あるいはより低温で熱処理しても良い。また、水素雰囲気中にHCl等、他の気体を混合しても良い。
【0162】
また、ソース/ドレイン接続部の幅が大きい場合(例えば図6、図46〜図49の構造)は、ソース/ドレイン接続部への不純物導入を、上部から通常にイオン注入をすることにより作製しても良い。ソース/ドレイン接続部に上部からイオン注入する場合は、マスク膜9とパッド膜8を除去することが好ましい(図49)。ソース/ドレイン接続部とソース/ドレイン領域の両者に対して、同時にマスク膜9とパッド膜8を除去し、同時に不純物の導入を行っても良い。
【0163】
また、ソース/ドレイン領域、ソース/ドレイン接続部へ上部からイオン注入する場合は、基板平面に対して垂直方向の不純物濃度を均一にするため、異なるエネルギーのイオン注入を複数回繰り返しても良い。
【0164】
また、チャネル形成領域、ソース/ドレイン接続部、ソース/ドレイン領域等の半導体領域中に導入した不純物を活性化するための熱処理は、イオン注入等による不純物の導入直後に行っても良いし、配線などの金属層が設けられる以前の適当な段階において、実施しても良い。
【0165】
以上に述べた電界効果型トランジスタの製造方法では、RIEに対するマスク層(ここではSi34膜)にあらかじめ開口が余分に配列したパターンを設け、次に余分な開口パターンを除いた領域において半導体層3をパターニングして素子領域を形成するので、チャネル形成領域を構成する半導体層の幅を均一に形成できる。
【0166】
ここで、もし開口パターンに余分な配列を設けず、開口パターンと、素子領域のパターンを同時に形成しようとすると、開口パターン配列の端部に位置するチャネル形成領域(図10では、配列中で最も右、及び最も左に位置する半導体領域)に対応するレジストパターンの幅が、素子領域外の広い領域に対して露光された光線(あるいは電子線、X線などのビーム)の影響によって細りを生じ、その結果、図51のように、開口パターン配列の両端部に位置するチャネル形成領域を構成する半導体層の幅が細くなる場合がある(近接効果)。これに対して本製造方法を用いると、この問題は生じず図10のように、幅の揃った素子領域が得られる。
【0167】
また、本実施形態の製造方法においては、チャネル形成領域を構成する半導体層の上部にマスク層(ここではSiO2層とSi34層の二層膜)を設けているので、ゲート電極(またはダミーゲート電極)のエッチング中にチャネル形成領域を構成する半導体層がダメージを受けることもない。マスク層の材質は、ゲートのエッチング中にマスク層のすべてがエッチングされ消滅することのないものであれば良い。例えばSiO2層、Si34層等、ゲート電極またはダミーゲート電極のエッチング時にエッチングされない或いはされにくい材料を選べば良い。
【0168】
ダミーゲート電極及びダミーゲート絶縁膜の除去後、絶縁性側壁材料、例えば厚さ5nmの第二のSi34膜をCVDにより全面に堆積して、続いてこの絶縁材料をRIEによりエッチバックすることにより、ダミーゲート電極及びダミーゲート絶縁膜を除去して得られたスリット中に、絶縁材料よりなる側壁を形成する工程を追加しても良い。この時、チャネル形成領域を構成する半導体層とダミーゲート電極の双方がほぼ垂直な側面を持っている場合には、ダミーゲート電極の高さ(埋め込み酸化膜に接する最下端から最上端までの高さ)が、チャネル形成領域を構成する半導体層の2倍以上あれば、絶縁性側壁材料(ここでは第二のSi34膜)に対して、少なくともチャネル形成領域を構成する半導体層の厚さと同じだけRIEを実施することにより、半導体層の側壁には絶縁性側壁材料(ここでは第二のSi34膜)がなく、スリットの内壁だけに絶縁性側壁材料(ここでは第二のSi34膜)を設けることができる。
【0169】
スリットの内壁に絶縁材料よりなる側壁が設けられると、スリットに隣接する材料(ここではPSG)に損傷を与えずに、スリット内の半導体層に対してクリーニング又はエッチング処理を行うことができる。
【0170】
例えば、半導体層の側面の汚染を除去するため、あるいは半導体層の幅Wsiを小さくするために、一旦半導体層の側面を熱酸化し(汚染除去を目的とする場合はゲート酸化膜厚の10倍以下、薄膜化を目的とする場合は特に範囲はない。ここで行う酸化工程は犠牲酸化と呼ばれる)、これを希フッ酸、または緩衝フッ酸などSiO2に対するエッチング液により除去する工程(犠牲酸化膜除去工程)を行っても、スリット両側が絶縁性側壁材料に覆われているので、スリット両側の材料(ここではPSG)に対する損傷が小さい。
【0171】
また、ゲート電極5(もしくはダミーゲート電極11)に側壁を設ける方法としては、半導体層に開けられた開口部における、埋め込み絶縁層表面からのゲート電極5(もしくはダミーゲート電極11)の高さhgを、埋め込み絶縁層表面からの半導体層の高さtSiの2倍より大きく設定し、図10の構造上にゲート電極5(もしくはダミーゲート電極11)を形成した後、ゲート電極5(もしくはダミーゲート電極11)の表面を覆うように絶縁性側壁材料を堆積し、続いてこれをtsi以上、(hg−tSi)未満の厚さにわたってエッチバックすることにより、ゲート電極の下端から、半導体層の上端の高さまでの位置において、ゲート電極側面に側壁を形成することができる。
【0172】
但し、本実施形態に述べたスリット内壁に絶縁性側壁を形成する方法、及び同じく本実施形態に述べたゲート電極5(もしくはダミーゲート電極11)に絶縁性側壁を形成する方法では、図10の構造上にゲート電極5(もしくはダミーゲート電極11)を形成した時点で、ゲート電極5(もしくはダミーゲート電極11)の両側面を完全に絶縁性側壁で覆うことができない(前者の方法ではこの時点で側壁を設けることができない、後者の方法ではゲート電極の側面が一部露出する)。
【0173】
従って、ソース/ドレイン領域に半導体材料をエピタキシャル成長する場合に、ゲート電極側面にも、半導体材料がエピタキシャル成長するという問題が発生する。この問題は実施形態4として説明する製造方法に基づいて解決される。
【0174】
なお、本実施形態における各工程は、実施形態1及び2に係る電界効果型トランジスタ、または実施形態1及び2に係る各種の変形を伴う電界効果型トランジスタの製造に用いることができる。
【0175】
また、本実施形態における各工程の一部を、他の一般的な電界効果型トランジスタの製造方法とを組み合わせることにより、実施形態1及び2に係る電界効果型トランジスタ、または実施形態1及び2に係る各種の変形を伴う電界効果型トランジスタを製造することもできる。
【0176】
また、本実施形態における、各部分の膜厚、寸法、材質は、実施形態1及び2での説明に基いて適宜変更を加えて良い。
【0177】
(実施形態4)次に実施形態4として、本発明に係る、ゲート電極またはダミーゲート電極に絶縁膜(例えばSi34膜)の側壁を形成する方法を図20〜図25を参照して説明する。
【0178】
図20〜図25は、図10の構造を形成した後にダミーゲート電極(またはゲート電極)、及びこれらに付着する側壁を設ける工程を図示したものである。図20〜図22は図10のB10−B10’線断面に対応し、図23〜図25は図10のC10−C10’線断面のダミーゲート電極11付近に対応する。
【0179】
実施形態4に示した本発明の製造方法は、実施形態1に示すダミーゲート電極に側壁を設ける場合、または実施形態3に示す製造方法において、ダミーゲート電極を設ける工程に代えてゲート電極5を設ける工程を実施した際に、ゲート電極5に側壁を設けるために用いることができる。
【0180】
また、本実施形態4の製造方法は、後述するように、単数の半導体層によりソース/ドレイン領域同士が接続される電界効果型トランジスタの製造に用いても良い。
【0181】
まず、ダミーゲート電極11に側壁を設ける場合について述べる。実施形態2に示した製造方法により、素子領域をパターニングした構造(例えば図10)を形成し、続いて実施形態3に示した製造方法と同様にダミーゲート絶縁膜18及びダミーゲート電極11を形成する(例えば図39)。なお、本実施形態4における半導体層3の上端と、ダミーゲート電極11の上端との高さの差は例えば150nmとする。また、後述するようにダミーゲート電極11の形成後に半導体層3中に不純物を導入する工程を実施してもよい。
【0182】
次に全体の表面を覆うように第2のSi34膜20をCVDにより10nm堆積する。続いて第2のCVDSiO2膜21をCVD法により200nm堆積し、CMPにより第2のCVDSiO2膜21を平坦化する(図20、図23)。CMP工程においては、第2のSi34膜20がCMPに対するストッパとして働く。
【0183】
続いて、第2のSi34膜20と第2のCVDSiO2膜21をRIEによって表面から15nmの深さまでエッチングし、続いてポリシリコンを20nm堆積し、ポリシリコンに対してRIEによるエッチバックを行い、第1のサイドウォール22(材質は、この場合ポリシリコン)をダミーゲート電極11の上部両側側面に設ける(図21、図24)。
【0184】
続いて、ダミーゲート電極11及び第1のサイドウォール22をマスクに、第2のSi34膜20及び第2のCVDSiO2膜21をエッチバックすることにより、第2のSi34膜20と第2のCVDSiO2膜21の一部からなるゲートサイドウォール(ゲート側壁)を、ダミーゲート電極11の側面に設ける。
【0185】
図22、図25において、ダミーゲート電極11の側面に付着する第2のSi34膜20と第2のCVDSiO2膜21により構成される部分がゲートサイドウォールである。このエッチバック工程において、ほぼ埋め込み絶縁膜2の上端とダミーゲート電極11の上端との高さの差だけの厚さを持つSi34膜をエッチングするために必要な時間よりも長く、エッチバックを行えば、ゲートサイドウォールとなる部分を除いて第2のSi34膜20と第2のCVDSiO2膜21は除去され、ソース/ドレイン接続部32の側面において半導体層が露出する構造が得られる(ダミーゲート電極11から離れた位置における、A10−A10’断面線に平行した断面の形状を図68に示す。
【0186】
図68に示す半導体層3は、ソース/ドレイン接続部が形成される部分に相当する。なお、エッチバック時に埋め込み絶縁層の一部が同時に除去されていても構わない。また、エッチバック工程時に、ダミーゲート電極11の下部を除いた半導体領域3の側面に付着するダミーゲート絶縁膜18は同時に除去される。また半導体層上のマスク膜9も同時に除去される。
【0187】
なお、図69はゲートサイドウォールとダミーゲート電極11(またはゲート電極)、半導体層3との位置関係を明確にするために、エッチバック後におけるゲートサイドウォール付近の形状を拡大した透視図である。
【0188】
なお、本明細書ではゲート電極に設けた側壁、ダミーゲート電極に設けた側壁の双方をゲートサイドウォールという。その理由は、ダミーゲート電極に設けた側壁についても、後の工程でダミーゲート電極をゲート電極に置換すると、ゲート電極の側面に付着した側壁となるからである。
【0189】
その後、実施形態3に係る製造方法における図11以降の工程と同様の手順で、ソース/ドレイン接続部とソース/ドレイン領域に不純物を導入するとともに、ダミーゲート及びダミーゲート絶縁膜を除去してスリットを形成し、得られたスリット中にゲート絶縁膜、ゲート電極を形成したのち、ゲート電極及びソース/ドレイン領域に配線を接続し、図35、図75の形態のトランジスタを形成する。なお、図75は図20から図22に相当する断面における断面図である。
【0190】
また、ソース/ドレイン領域の上部をシリサイド化する工程を実施しても良い。ソース/ドレイン接続部間の開口の幅が大きい場合は、ソース/ドレイン接続部の側面についてもシリサイド化しても良い。また、これらのシリサイド化工程を実施する際、ソース/ドレイン領域の側面(素子領域の外周に当たる部分)はシリサイド化してもしなくても良い。
【0191】
ダミーゲート電極を形成しない場合は、ダミーゲート電極に代えて設けられるゲート電極に対して、上記本実施形態の発明を同様に実施すれば良い。この場合、ダミーゲート電極をゲート電極、ダミーゲート絶縁膜をゲート絶縁膜と読みかえた上、ダミーゲートの除去からスリット中へのゲート電極の埋め込みに至る工程を省略する。
【0192】
なお、第2のCVDSiO2膜21を持たず第2のSi34膜20の側面が露出したゲートサイドウォールを設けてもよい(図58参照。この場合も発明の効果は変わらない)。第2のCVDSiO2膜21を持たないサイドウォールは、例えば第1のサイドウォール22の横方向の突起が小さい場合、ゲートサイドウォールの形成後にフッ酸などによりSiO2をエッチングした場合に生じる。
【0193】
本実施形態の特徴は、ダミーゲート電極(またはゲート電極)を一旦絶縁膜中に埋め込んだのち、ダミーゲート電極(またはゲート電極)の上部を一部だけ露出させ、露出したダミーゲート電極(またはゲート電極)の側面に第一のサイドウォール(第一の側壁)を設け、ダミーゲート電極(またはゲート電極)と第一のサイドウォールをマスクとして、ダミーゲート電極(またはゲート電極)を埋め込んでいた絶縁膜をエッチングすることにより、ダミーゲート電極(またはゲート電極)を埋め込んでいた絶縁膜を材料とするゲートサイドウォールを形成することである。
【0194】
このようにゲートサイドウォールが設けられると、ダミーゲート電極(あるいはゲート電極)形成後にソース/ドレイン領域に対してさまざまな処理(イオン注入、シリサイド化、半導体のエピタキシャル成長、アモルファス半導体又は多結晶半導体の選択成長)を行う際に、ゲート電極及びゲート電極の下部(あるいはダミーゲート電極及びダミーゲート電極の下部)の半導体層を保護することができる。
【0195】
また、このようにゲートサイドウォールを形成するとダミーゲート電極を除去してスリットを形成した時点において、スリットの内壁がゲートサイドウォールを構成するSi34膜によって覆われ、スリットの内壁部に酸化膜、PSG膜が露出しない構造が得られる。このため、ダミーゲート酸化膜の除去をウエットエッチングにより行うことが可能となる。
【0196】
これは、ダミーゲート酸化膜等のSiO2膜を除去する際に通常用いられる、フッ酸を含んだエッチング液は、PSG膜、SiO2膜等スリットの側壁を構成する材料に対してエッチング作用を持つことに対して、フッ酸によるエッチング作用に耐性のあるSi34膜によってスリット内壁を保護すれば、ダミーゲート酸化膜を除去する際にスリットの側壁がエッチング作用を受けない、という作用によるものである。
【0197】
もし、ダミーゲート酸化膜の除去にウエットエッチングが使えない場合には、RIE等のドライエッチングによりダミーゲート酸化膜を除去する必要が生じるが、一般にドライエッチングを行うとチャネル形成領域を構成する半導体層に対して結晶欠陥や汚染などのダメージを与えやすいという問題が発生する場合がある。これに対して本実施形態に述べた製造方法によれば、ダミーゲート酸化膜の除去をウエットエッチングにより行うことが可能となり、チャネル形成領域を構成する半導体層へのダメージを軽減できる。
【0198】
また同様に、スリット内壁に残存するゲートサイドウォールに保護されたゲート電極周辺部がウェットエッチングの影響を受けないので、チャネル形成領域を構成する半導体層の薄膜化を、犠牲酸化とそれに続く犠牲酸化膜に対するウエットエッチングにより行うことが可能となり、チャネル形成領域を構成する半導体層へのダメージ(特にドライエッチングにより薄膜化を行うことによるダメージ)が軽減される。
【0199】
ダミーゲート電極を形成せず、ダミーゲート電極に代えて設けられるゲート電極に対して、上記本実施形態の発明を同様に実施する場合、ゲート電極形成後にソース/ドレイン領域に対してさまざまな処理(イオン注入、シリサイド化、半導体のエピタキシャル成長、アモルファス半導体又は多結晶半導体の選択成長)を行う際に、ゲート電極及びゲート電極の下部を保護することができる。
【0200】
なお、チャネルタイプと同一導電型の高濃度の不純物を半導体層3に注入する工程を、ダミーゲート電極(またはゲート電極)の形成後、ゲートサイドウォールの形成前に実施しても良い。これは特に10nm以上の厚さ(ゲート電極に対して横方向の厚さ)のゲートサイドウォールを形成する場合、ソース/ドレイン接続部のうちゲートサイドウォールに覆われた部分の寄生抵抗を低下させるために有効である。ここで、イオン注入、斜めイオン注入により不純物を導入する場合は、不純物の導入に当たってダミーゲート電極(またはゲート電極)に覆われていない領域のダミーゲート絶縁膜(またはゲート絶縁膜)は除去しても除去しなくても良い。気相拡散など、不純物が絶縁膜を通して侵入し難い方法で不純物を導入する際には、ダミーゲート電極(またはゲート電極)に覆われていない領域のダミーゲート絶縁膜(またはゲート絶縁膜)をRIE等のエッチングにより除去した上で不純物を導入することが好ましい。
【0201】
また、ゲートサイドウォールを形成するためのエッチバック工程(第1のサイドウォール22を形成した後に第2のSi34膜20と第2のCVDSiO2膜21をエッチバックする工程)を、Si34膜に対してSiO2が選択的にエッチングされるRIEを用いて実施しても良い。この場合エッチバックはSi34膜の表面で停止する。
【0202】
続いてSi34膜に対してエッチング作用のある異方的なまたは等方的なドライエッチング、あるいは加熱した燐酸によるウェットエッチングにより、第2のSi34膜20を除去すれば、埋め込み酸化膜2に対するエッチング(例えば図22の両端部における埋め込み酸化膜2のくぼみ)が抑制され、エッチバック後の形状に対する制御性が増す。また、半導体層3の側面にダミーゲート絶縁膜18(あるいはゲート絶縁膜)が設けられている場合、半導体層3の側面にはダミーゲート絶縁膜18(あるいはゲート絶縁膜)を介して第2のSi34膜20が付着した形状が形成されており、選択的なSiO2のエッチングに続いてSi34膜に対する等方的なドライエッチング、あるいは加熱した燐酸によるウェットエッチングを行うことにより半導体層3の側面にはダミーゲート絶縁膜18(あるいはゲート絶縁膜)が露出する。この時、ゲート電極側面にはゲートサイドウォールが設けられているので、半導体層3の側面にはダミーゲート絶縁膜18(あるいはゲート絶縁膜)を除去するためにフッ酸等による短時間のウェットエッチングを実施しても、チャネル形成領域に接するダミーゲート絶縁膜18(あるいはゲート絶縁膜)が、フッ酸等のエッチング液により損傷を受けない。このとき、ゲートサイドウォールの下部に位置するゲート絶縁膜(あるいはダミーゲート絶縁膜)は一部エッチングされて失われるが、素子特性には影響がない。
【0203】
なお、第2のCVDSiO2膜21を持たず第2のSi34膜20の側面が露出したゲートサイドウォールを設けてもよい(図20、図25に対応する形態を図64、図65に示す。この場合も発明の効果は変わらない)。第2のCVDSiO2膜21を持たないサイドウォールは、例えば第1のサイドウォール22の横方向の突起が小さい場合(これは第1のサイドウォール22の形成のために堆積する膜の厚さが、第2のSi34膜20よりも薄い場合に相当する)、あるいはゲートサイドウォールの形成後にフッ酸などによりSiO2をエッチングした場合に生じる。
【0204】
CMP工程を実施後、第2のSi34膜20と第2のCVDSiO2膜21をRIEによって表面からエッチングする深さは、上記(15nm)に限らず、特に制限はない。但し、第1のサイドウォールの幅に対する制御性の観点からは、第一のサイドウォール22を形成するために堆積する膜(上の例ではポリシリコン)の厚さよりも、エッチング深さが大きいことがより望ましい。例えばポリシリコンの厚さが20nmの場合、20nmより大きく、40nmよりも小さい範囲にここでのエッチング深さを設定する。
【0205】
また、少なくとも半導体層3が存在する範囲の高さにはゲート電極(またはダミーゲート電極)にゲートサイドウォールが形成されることが望ましいので、ここでのエッチング深さは半導体層3の上端に達しない程度に設定されることが望ましい。
【0206】
以上、本実施形態においては、ダミーゲート電極(またはゲート電極)の側面に第2のSi34膜20を堆積することにより、Si34膜を構成要素として持つゲートサイドウォールを形成する例を示した。ダミーゲート電極(ゲート電極)の側面に堆積する材料としてSi34膜を選択すること利点として以下の二つを挙げることができる。
【0207】
第一は、CVDで第2のSi34膜20膜を堆積する際、ダミーゲート電極(またはゲート電極)の上部にも第2のSi34膜20膜が堆積され、続いて堆積した第2のCVDSiO2膜21をCMPにより平坦化する際、ダミーゲート電極(またはゲート電極)の上部に堆積した第2のSi34膜20膜がCMPに対するストッパとなる点である。
【0208】
第二は、ダミーゲート電極に対して側壁を形成し、続いてダミーゲート電極を除去してスリットを形成すると、スリットの内壁が第2のSi34膜20膜によって保護され、フッ酸等のエッチング液を用いてスリット内のSiO2材料に対してエッチングを行っても、スリットの側壁がエッチングされず形状を保てるという点である。なお、スリット内のSiO2材料に対してエッチングは、ダミーゲート絶縁膜を除去する場合、あるいはスリット内のシリコン材料の表面を一旦犠牲酸化し、犠牲酸化により形成された酸化膜を除去する場合などに行われるものである。
【0209】
しかし、第2のCVDSiO2膜21をCMPにより平坦化する際のストッパとして、ダミーゲート電極(またはゲート電極)自体を構成する材料(例えばダミーゲート電極を構成するポリシリコン)を用いる場合で、なおかつスリットの側壁を保護する必要がない場合(ダミーゲートを形成せずに最初からゲート電極を設けてこれに側壁を設ける場合、あるいはスリット内のダミーゲート絶縁膜をRIEで除去した上スリット内のシリコン材料に対して犠牲酸化を行わない場合等)には、第2のSi34膜20膜を設ける工程を省略しても良い。第2のSi34膜20膜を省略すると、第2のCVDSiO2膜21だけからなるゲートサイドウォールが得られる。この場合の図20及び図25に対応する形態をそれぞれ図58及び図59に示す。
【0210】
また、第2のSi34膜20膜に代えて他の材料よりなる絶縁膜を用いても良く、第2のCVDSiO2膜21他の材料よりなる絶縁膜を用いても良い。第2のCVDSiO2膜21に代えてCVD、スピン塗布などの手段によって堆積したPSG膜を用いても良い。ダミーゲート絶縁膜(またはゲート絶縁膜)を除去したのち、第2のCVDSiO2膜21に代えてPSG膜を堆積した場合には、堆積したPSGから半導体層へ不純物を拡散する工程を実施しても良い。
【0211】
第2のSi34膜20膜、第2のCVDSiO2膜21及びこれらに代えて用いられる他の材料よりなる絶縁膜について、その膜厚には特に制限はない。但し、CMPの実施によって第2のCVDSiO2膜21(またはこれに代わる絶縁膜)の表面を平坦化するという観点からは、第2のCVDSiO2膜21(またはこれに代わる絶縁膜)の膜厚はゲート電極(またはダミーゲート電極)の高さより大きいことが好ましい。後述(図60、図61)のようにエッチングによりゲート電極(またはダミーゲート電極)またはこれらの上部に付着する物質を露出させる場合等、第2のCVDSiO2膜21(またはこれに代わる絶縁膜)の表面の平坦性を強く要求しない場合は、第2のCVDSiO2膜21(またはこれに代わる絶縁膜)の膜厚はゲート電極(またはダミーゲート電極)の高さより小さくとも良い。第2のSi34膜20膜の厚さにも特に制限はないが、典型的には1000nm以下、より好ましくは50nm以下である。
【0212】
また、図20から図25に示した実施例のように、ダミーゲート電極(またはゲート電極)を覆った絶縁膜(ここでは第2のCVDSiO2膜21)をCMPにより平坦化することによって、ダミーゲート電極(またはゲート電極)の上部(あるいはここに示した第2のSi34膜20膜のようにダミーゲート電極あるいはゲート電極の上部に付着する物質)を露出させるのではなく、RIE等によるエッチング工程を、ダミーゲート電極(またはゲート電極)の上部、あるいはダミーゲート電極(またはゲート電極)の上部に付着する物質が露出するまで実施することにより、エッチバックするという工程を用いても良い。この場合の図20及び図25に対応する形態をそれぞれ図60、図61に示す。
【0213】
また、ダミーゲート電極(またはゲート電極)の上部において両側に突起させる第1のサイドウォール22は、図20から図25に示した実施例のようにポリシリコンでも良く、ポリシリコン以外の材料でも良い。第1のサイドウォール22の材料に対してダミーゲート電極(またはゲート電極)を覆う絶縁膜(第2のCVDSiO2膜21に相当する部分を構成する材料)を選択的にエッチングできるよう、第1のサイドウォール22、及びダミーゲート電極(またはゲート電極)を覆う絶縁膜のそれぞれの材料が選択されていれば良い。例えば第1のサイドウォール22をW、Mo等の金属、チタンシリサイドなどのシリサイド、またはTiNなどの金属化合物により構成し、第2のサイドウォールをSiO2、またはSi34,アモルファスフッ化カーボン、シロキサン及びその誘導体、有機絶縁膜などの各種絶縁膜により構成しても良い。
【0214】
(実施形態5)
実施形態3及び実施形態4において、PSG膜を設けず、開口部に隣接する半導体層に対して、イオン注入、プラズマドーピングなど、PSG膜からの固相拡散以外の通常の不純物導入プロセスにより、不純物を導入しても良い。この場合、不純物の導入後にPSGに代えてSiO2、Si34などの絶縁材料を堆積すれば良い。
【0215】
(実施形態6)
開口部にPSG膜を設けるのではなく、実施形態4の方法に従いゲート電極5もしくはダミーゲート電極11に絶縁膜側壁(ゲートサイドウォール)を設けた後に、選択エピタキシャル成長によってチャネルタイプと同じ導電型の不純物を高濃度に含む半導体(Si、シリコン−ゲルマニウム混晶等)を、ソース/ドレイン接続部の側面に成長させると、図33、図70に示す形状の、ソース/ドレイン接続部が得られる。この場合ソース/ドレイン接続部の形状は、チャネル形成領域との接続点からゲートサイドウォールを隔た位置から、ソース/ドレイン領域に向かって傾斜しながら厚くなる形状を持つ。このような傾斜は選択エピタキシャル成長時に形成される晶癖(ファセット)に由来するものである。
【0216】
図33は選択的エピタキシャル成長を少なめに行った場合、図70は選択的エピタキシャル成長を多めに行った場合である。また、図34は選択エピタキシャル成長時に晶癖(ファセット)が形成されない場合、もしくはチャネルタイプと同じ導電型の不純物を高濃度に含む半導体(Si、シリコン−ゲルマニウム混晶等)のアモルファス層、あるいは多結晶よりなる層を選択的に成長した場合である。
【0217】
一般に成長ガスの流量が比較的小さい場合、成長温度が比較的高温である場合にファセットが形成されやすい。ファセットが形成されない場合、ソース/ドレイン接続部が傾斜してゲート電極から後退する形状が得られず、ファセットが形成される場合に比べて、ソース/ドレイン接続部とゲート電極間の寄生容量が増す。この問題を避けるために、ファセットが形成されない図34では、ゲート電極(あるいはダミーゲート電極)に設ける側壁を、厚めに設定し、ゲート電極とソース/ドレイン接続部の寄生容量を小さくする方法を採用しても良い。
【0218】
なお、選択エピタキシャル成長により形成された半導体層へは、選択エピタキシャル成長後に不純物(特にチャネルタイプと同一導電型で高濃度の不純物。典型的には1019cm-3以上の濃度)をイオン注入、プラズマドーピングなどの不純物導入工程によって導入しても良く、選択エピタキシャル成長時に不純物を含有するガスを供給することにより、成長と同時に不純物(特にチャネルタイプと同一導電型で高濃度の不純物。典型的には1019cm-3以上の濃度)を導入しても良い。なお、選択エピタキシャル成長後に不純物を導入する場合、選択エピタキシャル成長と同時に不純物を導入する必要は無い。また、成長と同時に不純物を導入した上、成長後改めて不純物を導入しても良い。また、選択エピタキシャル成長に限らず、他の半導体層の選択成長を行う場合も同様である(半導体の選択エピタキシャル成長、多結晶半導体またはアモルファス半導体の選択成長をまとめて半導体の選択成長という。)。半導体層の選択成長時または半導体層の選択成長後に不純物を導入するものとする。
【0219】
なお、半導体層の選択成長を行う際、ソース/ドレイン領域の上部が露出していればソース/ドレイン領域の上部にも上向きに選択成長が進む。ソース/ドレイン領域の上部がマスク膜9等に覆われて、露出していなければ、ソース/ドレイン領域の上部でエピタキシャル成長は起こらない。どちらであっても素子特性に悪影響はない。
【0220】
ソース/ドレイン領域の形成には、まず選択エピタキシャル成長(もしくは多結晶、アモルファスの選択成長後)、例えば全面に第3のCVD酸化膜を厚く(例えば200nm)堆積し、エッチバックすることによりソース/ドレイン接続部のうちゲート電極(またはダミーゲート電極)寄りの一部またはソース/ドレイン接続部の全部を覆う厚いゲート側壁(ここでは第3のCVD酸化膜)を設け(形態は前記PSG膜の側壁に似る。但し、半導体層上のマスク膜は、通常ゲートサイドウォールの形成と同時に除去されている。半導体層上のマスク膜が残存する場合、マスク膜の除去はCVD酸化膜側壁形成の前でも後でも良い)、続いて厚いゲート側壁(ここでは第3のCVD酸化膜)をマスクにソース/ドレイン領域を形成するための不純物導入、例えばイオン注入を行えば良い。ここで、ソース/ドレイン接続部のうち少なくともゲート電極(またはダミーゲート電極)寄りの一部を覆うのは、この領域のソース/ドレイン接続部は、基板平面方向の厚さが薄い半導体層により構成されており、イオン注入のダメージに弱いので、この部分をイオン注入から保護するためである。また、ダミーゲート自体がSi34、あるいは有機物等の絶縁体により形成される場合、ダミーゲートに側壁を形成する工程を省略した上、上記と同じ手順で、ソース/ドレイン接続部の側面に半導体の選択成長を行い、そののち、上記と同様にダミーゲートを除去して、ゲート電極を形成する工程を実施しても良い。
【0221】
CMOS構成の回路において、nチャネルMOSFET及びpチャネルMOSFETの両方を形成する必要がある場合、図21の形態を形成する工程を実施後、図22の形態を形成するエッチバックを行う前に、第二のチャネルタイプのトランジスタが形成される領域をレジストで覆いうことにより、第一のチャネルタイプのトランジスタに対してのみゲートサイドウォールの形成と半導体層3の露出にかかわるエッチング工程(図22、図25)を実施し、レジスト除去後にソース/ドレイン領域接続部へのエピタキシャル成長(あるいは半導体の選択成長)、ソース/ドレインの形成に係わる前記一連の工程を実施する。(あるいは、図20の形態を形成後、第二のチャネルタイプのトランジスタが形成される領域をレジストで覆い、第一のチャネルタイプのトランジスタに対してのみ、ゲート電極を覆う絶縁膜を、この場合はSi34膜とSiO2膜を、ある深さまでエッチングし、そののちレジストを除去してから第一のサイドウォール22を形成し、続いて、第二のチャネルタイプのトランジスタが形成される領域を再びレジストで覆い、図22の形状を形成するエッチングを行っても良い。あるいは図20の形状を両チャネルタイプのトランジスタに対して形成し、この後全体を薄いCVD酸化膜、例えば厚さ10nmで覆った後、それぞれのチャネルタイプのトランジスタを造る都度、各チャネルタイプのトランジスタ形成領域に開口を持つレジストパターンを設け、各チャネルタイプのトランジスタ形成領域の表面に設けられた薄いCVD酸化膜を除去したのち、レジストパターンを除去し、図22以降の形状を作製する工程を実施しても良い。)。その後全体を第4のCVD酸化膜で覆い(膜厚に制限は無い。10nm程度に薄くても良い。また平坦性を得るために200nm〜500nm程度に厚くしても良い。これらの中間の膜厚でも良い。)、第二のチャネルタイプのトランジスタを形成する領域に対して同様の工程を実施し、ゲートサイドウォールを形成すれば良い。
【0222】
この実施例の製造方法は、チャネル形成領域が平行に配列しない縦型電界効果型トランジスタ(例えば図50の形状)の製造に用いても良い(図40)。単一の電流経路よりなる素子領域が形成される形(図40の破線部)に半導体のパターニングすることを除いて、各製造工程は(製造方法の実施形態4)に記載した上記製造方法と同一である。
【0223】
(実施形態7)
実施形態6の製造方法を用いる場合、当初半導体層に設ける開口部の形状は、図32のように矩形とし、ゲート電極5(またはダミーゲート電極11)を形成後、ソース/ドレイン接続部32に半導体層の選択成長を行うことにより、ソース/ドレイン接続部32の幅がチャネル形成領域7側では狭く、ソース/ドレイン領域4側では広く、その間ではソース/ドレイン接続部32の幅が連続的、または段階的に変化する形状(図33、図34)を得ることができる。このとき、実施形態6と同様に、半導体層の選択成長時に、半導体層へのドーピングを同時に行っても良いし、半導体層の成長中はドーピングを行わずに、エピタキシャル成長後に、成長した半導体層へ不純物を導入する方法をとっても良い。また、成長と同時に不純物を導入した上、成長後改めて不純物を導入しても良い。
【0224】
この場合、図32のような矩形の開口を持つ形状は、以下のように形成できる。一つの例を図41〜図43を参照して説明する。シリコン基板1上に厚さ100nmのSiO2よりなる埋め込み絶縁層2を持ち、その上部に厚さ120nmの単結晶シリコン層よりなる半導体層3を持つSOI(シリコン・オン・インシュレータ)基板を用意する。
【0225】
次に半導体層3の上部を20nm熱酸化することによりパッド酸化膜8を設け、その上部にCVD法により厚さ50nmのSi34膜9を設ける。
【0226】
次に第二のマスク材料41をその上に堆積する(ここでは第二のマスク材料41として厚さ20nmのポリシリコンをCVD法により堆積する)。
【0227】
次に、リソグラフィ工程により、矩形が配列したレジストパターンを設け、このレジストをマスクに、第二のマスク材料41をパターニングし、矩形の第二のマスク材料41(ここではポリシリコン)が配列した形状を得る。ここで第二のマスク材料41の配列方向(図41では横方向)の幅は例えば50nmとする。次に配列の両端に位置する第二のマスク材料41を除く残りの第二のマスク材料41を覆う領域(図41の領域44)にレジストパターンを設け、このレジストをマスクに、配列の両端に位置する第二のマスク材料41をRIE等のエッチング処理により除去し、続いてレジストパターンを除去する。
【0228】
次に、矩形の第二のマスク材料41の両端部において、複数の第二のマスク材料41の一方の端を含む一定の領域を覆うレジストパターンを設ける(図41中の点線で囲まれた範囲の領域42)。
【0229】
次にレジストパターンと、第二のマスク材料41をマスクに(すなわち、レジストパターンと、第二のマスク材料41に対して選択的に)、それらの下部に位置するマスク膜であるSi34膜9をパターニングする。ここでレジストを除去すれば、図42の形状が得られる。
【0230】
引続いて、マスク材料9と第二のマスク材料41をマスクに、選択的RIEにより半導体層3(ここではシリコン)をエッチングすれば、図43の形状が得られる。ここで第二のマスク材料41であるポリシリコンとシリコン3との間には選択性がほとんどないので、半導体層3のエッチング中に第二のマスク材料41は失われるが、このとき第二のマスク材料41の下に位置するSi34膜9が露出し、Si34膜9がエッチングに対するマスクとなる。以後、他の実施形態と同様の手順で電界効果型トランジスタを形成する。但し、ソース/ドレイン領域接続部の側面に単結晶、アモルファスまたは多結晶の半導体層を選択的に堆積させる工程、及びそれに先行する側壁形成工程は実施形態6の手順を用いる。
【0231】
図41の工程において、配列の両端に位置する第二のマスク材料41を取り除く目的は以下の通りである。パターンを形成するための露光時に、配列の両端に位置するパターンは近接効果の影響を受けて他のパターンとは異なる幅に形成される場合がある。パターン幅の異なる第二のマスク材料41が混在することは好ましくないので、両端のものを取り除くことが望ましい。但し、近接効果が小さい場合は、配列の両端に位置するパターンを除く必要がない。また、逆に近接効果の影響が大きい場合は、配列の両端からそれぞれ複数個のパターンを適宜取り除けばよい。
【0232】
また、配列の両端の第二のマスク材料41を除去せず、配列の両端の第二のマスク材料41に、領域42を覆うレジストパターンがかからないようにすることで、パターン幅が異なる配列の両端の第二のマスク材料41をマスクとして形成されるチャネル形成領域を成す半導体層をソース/ドレイン領域が形成される位置(ほぼ領域42に相当)から分離し、素子特性に影響を与えないようにすることもできる。
【0233】
また、配列の両端から各一つまたは複数の第二のマスク材料41を除去する場合、複数の第二のマスク材料41の一端を覆うレジストパターンを設ける範囲(領域42)は、配列の両端からそれぞれ各一つまたは複数の第二のマスク材料41が除去された後であれば、配列の両端からそれぞれ各一つまたは複数の第二のマスク材料41が存在していた範囲にかかっていても構わない。
【0234】
次に、チャネル形成領域をより細く形成するための実施形態について図44と図45を参照して説明する。図41〜図43の実施形態と同じく、シリコン基板1上に厚さ100nmのSiO2よりなる埋め込み絶縁層2を持ち、その上部に厚さ120nmの単結晶シリコン層よりなる半導体層3を持つSOI(シリコン・オン・インシュレータ)基板を用意する。
【0235】
次に半導体層3の上部を20nm熱酸化することによりパッド酸化膜8を設け、その上部にCVD法により厚さ50nmのSi34膜9を設ける。
【0236】
次に全体に厚さ40nmのSiO2膜をCVDにより堆積し、これをパターニングすることにより、第二のマスク形成用ダミーパターン43(第二のマスクを形成するためのダミーパターンを意味する。マスク形成用ダミーパターンの第二ではない。)を形成する。
【0237】
次に全体に厚さ30nmのポリシリコンを第二のマスク材料として堆積し、これをエッチバック(30nm〜50nm相当のエッチング)することにより、第二のマスク形成用ダミーパターン43周辺にポリシリコンの側壁を形成し、続いて第二のマスク形成用ダミーパターン43を希フッ酸、緩衝フッ酸等を用いて除去する。Si34膜9上に残ったポリシリコン側壁を図41における第二のマスク材料41に相当するものとする。
【0238】
以後、図41〜図43の工程と同じく、第二のマスク材料41の一方の端を含む一定の領域を覆うレジストパターンを設ける(図44中の点線で囲まれた42の範囲)。
【0239】
次にレジストパターンと、第二のマスク材料41をマスクに、それらの下部に位置するマスク膜であるSi34膜9をパターニングする。ここでレジストを除去すれば、図45の形状が得られる。続いて、マスク材料9と第二のマスク材料41をマスクに、選択的RIEにより半導体層3(ここではシリコン)をエッチングすれば、図43と同様の形状が得られる。
【0240】
以後は、他の実施形態と同様の手順で電界効果型トランジスタを形成する。但し、ソース/ドレイン領域接続部の側面に単結晶、アモルファスまたは多結晶の半導体層を選択的に堆積させる工程、及びそれに先行する側壁形成工程は実施形態6の手順を用いる。
【0241】
図44と図45を参照して説明した工程では、チャネル形成領域を構成する半導体層の幅が、第二のマスク材料41を、第二のマスク形成用ダミーパターン43の側面に堆積した時の堆積厚さによって決まるが、一般にCVDにより堆積した膜の厚さは精度良く制御できるので、チャネル形成領域を構成する半導体層の幅を精度良く制御できる。
【0242】
また、同様に、堆積した膜の厚さに対する制御性が良いことから、チャネル形成領域を構成する半導体層の幅を小さくすることに対しても有利である。
【0243】
ここで、半導体層3はマスク膜9と第二のマスク材料41に対して、第二のマスク形成用ダミーパターン43は第二のマスク材料41とマスク膜9に対してそれぞれ選択的にエッチングできる材料を選んでいる。第二のマスク形成用ダミーパターン43は第二のマスク材料41に対してそれぞれ選択的にエッチングできる材料を選んでいる。但し、第二のマスク材料41とマスク膜9は同じ材料、例えばSi34膜とすることができる。第二のマスク材料41とマスク膜9を同じ材料とし、それぞれの膜厚をtmask1、tmask2とした場合、図41又は図44において符号42で示した範囲をレジストで覆った後、tmask2以上、tmask1+tmask2以下の量だけの膜厚をエッチングする条件でRIEを行えば、伝導経路の位置では、第二のマスク材料41とマスク膜9の両方が全て失われることが無いので、伝導経路の位置に第二のマスク材料41又はマスク膜9を残すことができる。
【0244】
実施形態7において図41から図45を参照して説明した各製造方法は、実施形態4において述べたゲート電極への側壁形成を行わない場合、あるいは実施形態6において述べたソース/ドレイン接続部への選択エピタキシャル成長を行わない場合に適用しても良い。また、図32のように矩形の開口が設けられる場合に対して用いても良い。
【0245】
また実施形態7において図41から図45を参照して説明した各製造方法を実施形態3、実施形態5において、開口部が配列したマスク膜を設ける工程に対して、置き換えても良い。但し開口部の境界に円弧を持つ場合、開口部が円形の場合、開口部の境界が開口部の配列方向に対して大きく(具体的には45度近く)傾いている場合は適さない。
【0246】
(実施形態8)
実施形態3〜実施形態7において、ダミーゲートを設けず、半導体層3をパターニング(例えば図10)後に、直接ゲート絶縁膜及びゲート電極5を形成する場合等、ゲートサイドウォールにSi34の層を設ける必要がなく、ゲートサイドウォールをSiO2だけで構成する時(図58、図59のような場合)には、第一のサイドウォール22をSi34で構成することができる。この時、Si34に対してSiO2を選択的にエッチングできる条件を用いて第2のCVDSiO2膜21をエッチングすることにより、ゲートサイドウォールを形成しても良い。この時、半導体層3上のマスク膜9がSi34膜である場合、マスク膜9はゲートサイドウォールを形成した後も残留する。マスク膜9を除去したい場合には、ゲートサイドウォール形成後に、Si34をエッチングする作用のあるRIE工程を実施すれば良い。また、マスク膜9をそのまま残留させておいても良い。
【0247】
また、ゲート電極5を成すポリシリコン(あるいはこれに代わる、金属シリサイド、金属化合物等の導電体)を堆積したのち、この上部にSi34膜25を例えば20nm堆積し、ゲート電極と同じ形にパターニング(あるいは、レジストパターンを用いてSi34膜25をパターニングし、Si34膜25をマスクにゲート電極材料をエッチング)したのち、Si34の第一のサイドウォール26を設けても良い。この時、Si34の第一のサイドウォール26の下端は、Si34膜25の下端よりも下であっても良いし、上であっても良く、ほぼ同じ高さであっても良い。
【0248】
(実施形態9)
実施形態3〜実施形態8は、ソース/ドレイン領域間を複数の伝導経路で接続するようにパターニングされた半導体層(例えば図10)上にトランジスタを形成する場合に代えて、互いに分離して平行に配列した半導体層よりなる伝導経路上に、ダミーゲート絶縁膜(またはゲート絶縁膜)、ダミーゲート電極(またはゲート電極)を形成し、ゲートサイドウォールを形成したのちに、互いに分離して平行に配列した半導体層の側方に半導体層を選択的にエピタキシャル成長し、エピタキシャル成長した半導体層を互いに接合させることにより、ソース/ドレイン領域と成すトランジスタの製造方法に用いても良い。図66及び図67にその実施形態を表わす平面図を示す。図66は図41に係わる製造方法において領域42のレジストを省略した場合、図67は図44に係わる製造工程においてレジスト42を省略した場合に得られる形態を示す。図66及び図67中の破線27は、図66及び図67に係わる製造方法において、当初形成される互いに分離した半導体層の形状を示す。なお、図67において、伝導経路が2つの実施形態をとっても良く、発明の効果は変わらない。この場合、平行に配列した半導体層よりなる二つの伝導経路は分離していない点で、図66や図67の実施形態とは異なるが、幅の広いソース/ドレイン領域が形成されていない点で、図10の実施例とも異なる。但し、製造工程の手順においては図66や図67の場合と全く同一である。なお、図中の記号22は第一のサイドウォールを示し、ゲートサイドウォールは第一のサイドウォール22の下部に第一のサイドウォール22と同じ形状で設けられている。
【0249】
(実施形態10)
実施形態5のサイドウォールの製造方法は、絶縁体上の半導体層上にゲート電極(またはダミーゲート電極)を設ける場合に限らず、バルク基板上の凹凸のある半導体領域上に設けられたゲート電極(またはダミーゲート電極)にゲートサイドウォールを設ける際に用いても良い。
【0250】
また、絶縁体上の半導体層上に設けられる電界効果型トランジスタにおいてゲート電極(あるいはダミーゲート電極)の下部に半導体層が残存する形態に対して用いても良い。
【0251】
また、バルク基板上の凹凸のある半導体領域上、絶縁体上の半導体層上に設けられる電界効果型トランジスタにおいてゲート電極の下部に半導体層が残存する形態のいずれにおいても、伝導経路が単数である場合、複数である場合のいずれに用いても良い。
【0252】
また、凹凸のある半導体領域上に設けられるいかなる電界効果型トランジスタのゲート電極(もしくはダミーゲート電極)に対してサイドウォールを設ける場合に対して用いても良い。
【0253】
なお、図71、図72はバルク基板上の凹凸のある半導体領域上に設けられたゲート電極(またはダミーゲート電極)にゲートサイドウォールを設けた場合の形態、図73、図74は絶縁体上の半導体層上に設けられる電界効果型トランジスタにおいてゲート電極の下部に半導体層が残存する形態について、それぞれ図10のA10−A10’線断面、B10−B10’線断面に相当する位置で描いた断面図である。図中の下部SiO2膜28は、例えば図10に相当する形状を形成後、全体にCVDによりSiO2膜を堆積し、その表面を平坦化したのち、RIEによりエッチバックすることにより得られるもので、ゲート電極下部(ダミーゲート電極の除去後に埋め込まれるゲート電極の下部も含む)と、シリコン基板間の容量を低減する効果がある。なお、図71及び図72のシリコン基板1、図73及び図74の下部シリコン層29において、チャネル形成領域7よりも下の部分には、通常は3×1017cm-3以上、好ましくは3×1018cm-3以上の濃度の、チャネルタイプとは異なる導電型の不純物が導入されている。
【0254】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の電界効果型トランジスタの製造方法及び電界効果型トランジスタの構造によれば、凹凸のある半導体領域上に形成される電界効果型トランジスタの製造方法において、ゲート電極に絶縁膜の側壁を設けるとともに、凹凸のある半導体領域の側面は絶縁膜に覆われていない構造を形成することができる。
【0255】
さらに本発明の電界効果型トランジスタの製造方法及び電界効果型トランジスタの構造によれば、凹凸のある半導体領域上に形成される電界効果型トランジスタの製造方法において、ゲート電極の形成のために設けられるダミーゲート電極に絶縁膜の側壁を設けるとともに、凹凸のある半導体領域の側面は絶縁膜に覆われていない構造を形成することができる。
【0256】
したがって本発明によれば、特にLSIを構成する微細な縦型電界効果型トランジスタ、半導体層の両側にゲート電極を持つ、ダブルゲート縦型電界効果型トランジスタに対して有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す鳥瞰図である。
【図2】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図3】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図5】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図6】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図7】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図8】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図9】本発明の実施形態を示す鳥瞰図である。
【図10】本発明の実施形態を示す鳥瞰図である。
【図11】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図12】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図13】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図14】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図15】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図16】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図17】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図18】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図19】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図20】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図21】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図22】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図23】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図24】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図25】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図26】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図27】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図28】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図29】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図30】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図31】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図32】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図33】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図34】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図35】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図36】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図37】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図38】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図39】本発明の実施形態を示す鳥瞰図である。
【図40】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図41】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図42】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図43】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図44】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図45】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図46】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図47】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図48】本発明の実施形態を示す鳥瞰図である。
【図49】本発明の実施形態を示す鳥瞰図である。
【図50】従来の技術を説明する鳥瞰図である。
【図51】本発明の製造方法の効果を説明するための平面図である。
【図52】従来の素子構造を示す平面図である。
【図53】本発明の素子構造を説明するための断面図である。
【図54】本発明の効果を説明する平面図である。
【図55】本発明の効果を説明する平面図である。
【図56】本発明の効果を説明する断面図である。
【図57】本発明の効果を説明する断面図である。
【図58】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図59】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図60】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図61】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図62】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図63】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図64】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図65】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図66】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図67】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図68】本発明の実施形態を示す断面図ある。
【図69】本発明の実施形態を示す鳥瞰図である。
【図70】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図71】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図72】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図73】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図74】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図75】本発明の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板
2 埋め込み絶縁層
3 半導体層
4 ソース/ドレイン領域
5 ゲート電極
6 ゲート絶縁膜
7 チャネル形成領域
8 パッド酸化膜
9 Si34
10 開口部
11 ダミーゲート電極
12 PSG膜
13 層間絶縁膜
14 ゲート絶縁膜
15 素子領域
16 ソース/ドレインコンタクト
17 ゲートコンタクト
18 ダミーゲート絶縁膜
19 開口形成領域
20 第2のSi34
21 第2のSiO2
22 第1のサイドウォール
23 層間絶縁膜
24 金属配線
25 ゲート上Si34
26 Si34の第一のサイドウォール
27 当初形成される半導体層
28 下部CVDSiO2
29 下部シリコン層
31 伝導経路配置領域
32 ソース/ドレイン接続部
33 伝導経路
34 開口配列領域
35 一つの伝導経路
36 ゲート側面−ソース/ドレイン側面間容量
41 第二のマスク材料
42 レジストパターンの範囲(形成領域)
43 第二のマスク形成用ダミーパターン
44 レジストパターンの範囲(形成領域)
101 半導体基板
102 絶縁体
103 半導体層
104 ゲート絶縁膜
105 ゲート電極

Claims (7)

  1. 突起形状をもつ半導体領域上にダミーゲート電極を設け、前記ダミーゲート電極を絶縁体中に埋め込む工程と、前記ダミーゲート電極を覆う前記絶縁体の上部をエッチングにより除去し、ダミーゲート電極の上部を露出させ、引続いて露出した前記ダミーゲート電極の両側に第一の側壁を設け、前記ダミーゲート電極及び前記第一の側壁をマスクに前記ダミーゲート電極を覆う前記絶縁体をエッチバックして、前記第一の側壁の下部において前記ダミーゲート電極の側面に絶縁体よりなるゲート側壁を形成する工程と、前記ダミーゲート電極及び前記ゲート側壁のいずれにも覆われていない部位の、前記ダミーゲート電極の両側の半導体領域に、第一導電型不純物を高濃度に導入したソース/ドレイン領域を設ける工程と、前記ダミーゲート電極を除去して形成される空隙に導電性材料を埋め込みゲート電極を形成する工程とを含むことを特徴とする電界効果型トランジスタの製造方法。
  2. 前記第一の側壁がポリシリコンであることを特徴とする請求項1に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  3. 前記ゲート側壁がSiO2であることを特徴とする請求項1に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  4. 前記ゲート側壁がSi34であることを特徴とする請求項1に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  5. 前記ゲート側壁のうち、ゲート電極またはダミーゲート電極に接する部分の材質がSi34であり、Si34よりなる層の外側がSiO2であることを特徴とする請求項1に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  6. 前記第一の側壁がSi34であることを特徴とする請求項1に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  7. 前記第一の側壁がSi34であり、前記ゲート側壁がSiO2であることを特徴とする請求項1に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
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