JP4058576B2 - リラクタンスモータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
発明は、空気調和機や自動車等に用いられるリラクタンスモータに係り、さらに詳しく言えば、ロータコアの機構に特徴を有するリラクタンスモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ラクタンスモータとして、例えば図9に示す構成のものがある。図9において、回転磁界を発生するステータコア1内のロータコア2は複数枚積層した電磁鋼板からなり、この電磁鋼板には、当該中心孔3に頂点を向けた円弧形状(逆円弧形状)のスリット4をロータコア2の外周方向に複数個形成し、かつ、この複数のスリット4を当該極数分だけコア外周に沿って所定間隔に形成してなる。
【0003】
複数のスリット3は、フラックスバリアとして機能するためにステータコア1からの磁束(一方のq軸から他方のq軸)を通しにくくし、一方、スリット3の間はステータコア1からの磁束(一方のd軸から他方のd軸への磁束)を通す。
【0004】
ところで、リラクタンスモータはd軸とq軸リラクタンスXd,Xqの比(Xd/Xq;突極比)に応じたリラクタンストルクによりロータコアに回転力を発生させる。
【0005】
図9に示すリラクタンスモータの場合、ステータコア1によって発生する回転磁界による一方(q軸)の磁気の通路にスリット4がほぼ直角に介在し、他方(d軸)の磁気の通路がスリット4の間となる。したがって、d軸とq軸インダクタンス比が大きく、つまりスリット4によりロータコア2内に磁気的な突極性が発生し、しかもそのリラクタンスの比(Xd/Xq)が大きくなる。なお、図9においては、ロータコア2に5層構造のスリット3を形成した場合について説明しているが、2層以上の多層構造の場合であっても同様である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記リラクタンスモータにおいて、ロータコア2の製造上の理由からスリット3の幅や間隔をコアシートの厚さより大きくすることができず、また、スリット3をより多層構造としても、磁気的な突極性(リラクタンス比)を大きくするにはどうしても限界があることから、リラクタンストルクをそれほど上げることができないという問題点があった。
【0007】
発明は前記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、d軸とq軸インダクタンス比(いわゆるリラクタンス比)を大きくすることができ、低コストで高トルク、高効率化を実現することができるようにしたリラクタンスモータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、発明は、回転磁界を発生するステータコア内にロータコアを有するリラクタンスモータにおいて、前記ロータコアは、シャフト挿通用の中心孔を有しダイカスト法によって形成された非磁性体からなるボス部と、一方のd軸から他方のd軸への磁束の路に沿ったスリットを有し、かつ、前記d軸で分割された所定形状の鋼板を前記中心孔の軸方向に積層してなり、前記ロータコアの外周に沿って当該リラクタンスモータの極数分だけ所定間隔をもって前記ボス部の周りに配置される複数個の分割磁路部とを備え、前記各分割磁路部には、前記d軸方向に長い孔からなる係止用の孔が形成され、前記各分割磁路部は、前記ボス部が前記ダイカスト法により成形される際に、前記係止用の孔の部分が前記ボス部内に含まれるように前記ボス部に一体的に固着されていることを特徴としている。
【0009】
本発明において、前記各分割磁路部におけるq軸付近には、前記スリットに沿った形状のフラックスバリア用の切欠部が形成されていることが好ましい。
【0010】
前記分割磁路部のスリットは、円弧形状であり、かつ、該円弧形状の頂点を前記中心孔に向けてなり、該分割磁路部を前記ボス部に一体化する際、前記スリットが同ボス部に含まれないようにするとよい。
【0011】
また、前記分割磁路部のスリットは、断面バスタブ形状であり、かつ、該断面バスタブ形状の底辺を前記中心孔に向けてなり、該分割磁路部を前記ボス部に一体化する際、前記スリットが同ボス部に含まれないようにするとよい。
【0012】
さらに、前記分割磁路部のスリットは、V字形状であり、かつ、該V字形状の下部を前記中心孔に向けてなり、該分割磁路部を前記ボス部に一体化する際、前記スリットが同ボス部に含まれないようにするとよい。
【0013】
前記各分割磁路部は、電磁鋼板を自動プレスで打ち抜き、該打ち抜いた電磁鋼板を金型内で自動積層してなり、該各分割磁路と前記非磁性体とをダイカスト法によって一体化するとよい。
【0014】
前記ボス部の非磁性体は、アルミニウム、アルミ合金、亜鉛、亜鉛合金、マグネシウムあるいはマグネシウム合金の溶融軽金属とするとよい。
【0015】
前記各分割磁路部には、d軸付近でロータコア外周側にかしめ部を形成するとよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を図1ないし図8を参照して詳しく説明する。なお、図中、図9で説明した構成要素と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
【0017】
発明のリラクタンスモータは、一方のd軸から他方のd軸への磁路に沿った多層のスリットを有する鋼板を自動プレスで打ち抜き、しかも前記ステータコアからの磁路を分割する形状に自動ブレスで打ち抜いて極数分の分割磁路部を自動積層し、この極数分の分割磁路部を非磁性体のボス部に一体化し、かつ、各分割磁路を当該ロータコアの円周方向に所定間隔で配置すれば、スリットだけなく、非磁性体や分割磁路部と分割磁路部との間(磁気的絶縁の隙間)がフラックスバリアとして発揮し、また、スリットの間には、d軸方向の磁路を十分確保し、d軸とq軸インダクタンスの比を大きくすることができることに着目したものである。
【0018】
そのため、図1ないし図3に示すように、このリラクタンスモータのロータコア10は、一方のd軸から他方のd軸への磁束の路に沿ったスリット11を有する断面蒲鉾形状の分割磁路部12を備え、この分割磁路部12をロータコア10の外周に沿って当該極数分だけ所定間隔に配置し、かつ、複数の分割磁路部12を非磁性体のボス部13に一体化してなる。
【0019】
この場合、分割磁路部12は、d軸で分割した断面蒲鉾形状の鋼板(コアシート)12aを中心孔の軸方向に積層してなり、また、各分割磁路部12にはロータコア10の外周側でd軸付近にかしめ部14,15が形成されている。
【0020】
また、各分割磁路部12には、ボス部13と一体化した際に同ボス部13内に含まれるように、係止用の孔(半閉孔)16,17がd軸方向に長く、かつq軸と対称に形成されている。さらに、ボス部13は、ロータコア10の中心になることから、その中心部にシャフトを通す中心孔3を有している。
【0021】
図2および図3を参照して具体的に説明すると、各分割磁路部12の製造においては、電磁鋼板を自動プレスで打ち抜いて自動積層金型内で積層して分割磁路部12を極数分だけ作成する。
【0022】
このプレス加工工程において、図に示すように、分割磁路部12を構成するコアシート12aを断面蒲鉾形状に打ち抜き、同時にスリット11を打ち抜くとともに、係止用の孔16,17を打ち抜き、このコアシート12aを積層して分割磁路部1を形成する一方、この積層時にかしめ部14,15も形成する。
【0023】
なお、スリット11は4層になっているが、1層以上であればよい。また、スリット11の間隔、スリット11とロータコア10の外周との間隔およびスリット11とロータコア10の内周(ボス部16までの距離)は、少なくともコア12aの厚さ以上とする。
【0024】
次に、各分割磁路部12がステータコア1の内周に沿って等間隔に位置するように、各分割磁路部12を非磁性体のボス部13に一体化する。この方法としては、非磁性体の軽金属によるダイカストを利用する。
【0025】
非磁性体の軽金属によるダイカスト法の場合、例えば、アルミニウム等の軽金属をダイカスト金型で鋳造してボス部13を製造し、各分割磁路部12と一体化する際、ボス部13がスリット11に重ならないようにし、また、各分割磁路部12の間を所定間隔とし、つまり各分割磁路部12を磁気的に絶縁する。なお、軽金属としてはアルミニウムの他に、アルミ合金、亜鉛、亜鉛合金、マグネシウムあるいはマグネシウム合金の溶融軽金属を使用してもよい。
【0026】
このように、一方のd軸から他方のd軸への磁路がスリット11の間に確保される一方、q軸方向の磁路に対してスリット11が介在し、また、各分割磁路部12の間(磁気的絶縁隙間)aもそのq軸方向の磁路に対して直角に介在する。したがって、分割磁路部12においては、従来と比較して少なくとも磁的絶縁隙間a分d軸とq軸インダクタンスの比(突極比)が大きくなり、つまりリタクタンストルクが大きくなる。
【0027】
また、ボス部13が係止用の孔16,17に入り込むため、ロータコア10の機械的強度が向上し、かつ、渦電流損を低減することができる。また、この係止用の孔16,17がd軸方向に細長くなっているため、d軸方向の磁束を妨げることがなく、つまり、d軸とq軸インダクタンスの比が大きくなる。
【0028】
さらに、かしめ部14,15は、ロータコア10の外周側に形成されるため、d軸方向の磁路を確保することができ、d軸インダクタンスが大きくなることから、d軸とq軸インダクタンスの比が大きくなりばかりでなく、かしめ部14,15によってコア強度を十分にもたせることができる。
【0029】
さらにまた、分割磁路部12を従来の自動積層方式で作成するとともに、ボス部13を既に公知のダイカスト法で形成し、かつ、この形成時にボス部13と分割磁路部12とを一体化するため、コストをアップすることなく容易にモータを得ることができる。しかも、ボス部13の材質として非磁性体の軽金属を用い、特に低コストのアルミニウムを用いれば、モータの低コスト化が図れる。
【0030】
図4は図3に示すロータコアの変形実施例である。なお、図中、図1ないし図3と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。また、ステータコアは図1を参照されたい。
【0031】
図4において、ロータコア20を構成する分割磁路部21は、前実施の形態の分割磁路部12のq軸付近に、スリット11に沿って同ロータコア10の外周部分を切り欠き、つまり、フラックスバリア用の切欠部22を有している。なお、切欠部22の縁(逆円弧の内側形状)とスリット11との間隔は、前述した理由によりコアシート12aの厚さ以上とする。
【0032】
したがって、q軸方向の磁路には、前述したスリット11および各分割磁路部12の間が介在するだけなく、切欠部22が介在することになり、d軸とq軸インダクタンスの比がより大きくなり、つまり、リタクタンストルクが大きくなる。なお、ロータコア20の製造については、前記ロータコア10と同じでよいことから、その説明を省略する。
【0033】
図5は、発明の他の実施の形態を説明するリラクタンスモータのロータコアの概略的平面図である。なお、図中、図1ないし図3と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。また、ステータコアは図1を参照されたい。
【0034】
図5において、ロータコア30を構成する分割磁路31には断面バスタブ形状のスリット32が底辺をボス部13に向けて多層に形成されている。なお、分割磁路部31の他の構成は図3と同じであることから、その説明を省略する。また、スリット32は1つ以上であればよい。
【0035】
したがって、ロータコア30には、前実施の形態の効果の他に、スリット32の断面バスタブ形状の底辺をボス部13に近づければ、前実施の形態の逆円弧形状のスリット11よりも多層化が容易になり、q軸方向の磁路をより妨げることにができ、図3に示すロータコア10よりも、d軸とq軸インダクタンスの比が大きくなり、つまり、リタクタンストルクが大きくなる。なお、ロータコア30の製造については、前記ロータコア10と同じでよいことから、その説明を省略する。
【0036】
図6は、図5に示すロータコアの変形実施例である。なお、図中、図5と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。またステータコアは図1を参照されたい。
【0037】
図6において、ロータコア40を構成する分割磁路部41は、前記他の実施の形態の分割磁路部31のq軸付近にスリット32に沿って同ロータコア10の外周部分を切り欠き、つまり、フラックスバリア用の切欠部42を有している。なお、切欠部42の縁(断面バスタブの内側形状)とスリット32との間隔は、前述した理由によりコアシート12aの厚さ以上とする。
【0038】
したがって、q軸方向の磁路には、前述したスリット32および各分割磁路部41の間が介在するだけなく、切欠部42が介在することになり、図5に示すロータコア30よりもd軸とq軸インダクタンスの比が大きくなり、つまり、リタクタンストルクが大きくなる。なお、ロータコア40の製造については、前記ロータコア10と同じでよいことから、その説明を省略する。
【0039】
図7は、発明の他の実施の形態を説明するリラクタンスモータのロータコアの概略的平面図である。なお、図中、図1ないし図3と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。また、ステータコアは図1を参照されたい。
【0040】
図7において、ロータコア50を構成する分割磁路51にはV字形状のスリット52がその角をボス部13に向けて多層に形成されている。なお、分割磁路部51の他の構成は図3と同じであることから、その説明を省略する。また、スリット52は1つ以上であればよい。
【0041】
したがって、ロータコア50には前実施の形態と同様の効果を奏する。なお、ロータコア50の製造については、前記ロータコア10と同じでよいことから、その説明を省略する。
【0042】
図8は、図7に示すロータコアの変形実施例である。なお、図中、図7と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。また、ステータコアは図1を参照されたい。
【0043】
図8において、ロータコア60を構成する分割磁路部61は、前記他の実施の形態の分割磁路部51のq軸付近にスリット52に沿って同ロータコア50の外周部分を切り欠き、つまり、フラックスバリア用の切欠部62を有している。なお、切欠部62の縁(断面バスタブの内側形状)とスリット52との間隔は前述した理由によりコアシート12aの厚さ以上とする。
【0044】
したがって、q軸方向の磁路には、前述したスリット52および各分割磁路部61の間(磁気的隙間)aが介在するだけなく、切欠部62が介在することになり、図7に示すロータコア50よりもd軸とq軸インダクタンスの比が大きくなり、つまりリタクタンストルクが大きくなる。なお、ロータコア60の製造については、前記ロータコア10と同じでよいことから、その説明を省略する。
【0045】
また、このリラクタンスモータは、24スロットの固定子1に三相(U相、V相およびW相)の電機子巻線を有し、例えば外径側の巻線をU相、内径側の巻線をW相、その中間の巻線をV相としていているが、スロット数や電機子巻線数が異なっていてもよい。
【0046】
さらに、前述したロータコア10,20,30,40,50,60を直流ブラシレスモータに組み込み、例えば、空気調和機の圧縮機モータ等として利用すれば、コストをアップすることなく、空気調和機の性能アップ(運転効率の上昇、振動や騒音の低下)を図ることができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、回転磁界を発生するステータコア内にロータコアを有するリラクタンスモータにおいて、前記ロータコアは、シャフト挿通用の中心孔を有しダイカスト法によって形成された非磁性体からなるボス部と、一方のd軸から他方のd軸への磁束の路に沿ったスリットを有し、かつ、前記d軸で分割された所定形状の鋼板を前記中心孔の軸方向に積層してなり、前記ロータコアの外周に沿って当該リラクタンスモータの極数分だけ所定間隔をもって前記ボス部の周りに配置される複数個の分割磁路部とを備え、前記各分割磁路部には、前記d軸方向に長い孔からなる係止用の孔が形成され、前記各分割磁路部は、前記ボス部が前記ダイカスト法により成形される際に、前記係止用の孔の部分が前記ボス部内に含まれるように前記ボス部に一体的に固着されていることにより、一方のd軸から他方のd軸への磁路がスリットの間に確保される一方、q軸方向の磁路に対してスリットが介在するだけなく、各分割磁路部12の間(磁気的絶縁隙間)もそのq軸方向の磁路に対して直角に介在するとともに、各分割磁路部の係止用の孔はd軸方向に長い孔であるため、従来と比較して少なくとも磁的絶縁隙間分d軸とq軸インダクタンスの比(突極比)が大きくなる。したがって、リタクタンストルクが大きくなり、ひいてはモータの高効率化を図ることができるという効果がある。また、係止用の孔の部分がボス部内に含まれるようにボス部に一体的に固着されているため、ロータコアの機械的強度の向上を図ることができ、ひいてはモータの品質向上が図れるという効果がある。
【0048】
請求項2記載の発明によれば各分割磁路部におけるq軸付近にはスリットに沿った形状のフラックスバリア用の切欠部が形成されていることにより、従来と比較して少なくとも磁的絶縁隙間およびフラックスバリア分、d軸とq軸インダクタンスの比(突極比)が大きくなる。したがって、リラクタンストルクが大きくなり、ひいてはモータの高効率化を図ることができるという効果がある。
【0049】
請求項3記載の発明によれば、各分割磁路部のスリットは円弧形状であり、かつ、この円弧形状の頂点を前記中心孔に向けてなり、この分割磁路部を前記ボス部に一体化する際、前記スリットが同ボス部に含まれないようにしたので、請求項1または2の効果に加え、スリットの多層化が可能であるため、q軸方向の磁束をより防ぐことになる。つまり、d軸とq軸インダクタンスの比(突極比)がより大きくなることから、リラクタンストルクがより大きくなり、ひいてはモータの高効率化を図ることができるという効果がある。
【0050】
請求項4記載の発明によれば、各分割磁路部のスリットは断面バスタブ形状であり、かつ、この断面バスタブ形状の底辺を前記中心孔に向けてなり、この分割磁路部を前記ボス部に一体化する際、前記スリットが同ボス部に含まれないようにしたので、請求項1または2の効果に加え、スリットの多層化が可能になるとともに、円弧形状のスリットの場合よりも多層化が可能であるため、q軸方向の磁束をより防ぐことになる。つまり、d軸とq軸インダクタンスの比(突極比)がより大きくなることから、リラクタンストルクがより大きくなり、ひいてはモータの高効率化を図ることができるという効果がある。
【0051】
請求項5記載の発明によれば、各分割磁路部のスリットはV字形状であり、かつ、このV字形状の下部を前記中心孔に向けてなり、この分割磁路部を前記ボス部に一体化する際、前記スリットが同ボス部に含まれないようにしたので、求項4と同様の効果を奏する。
【0052】
請求項6記載の発明によれば、各分割磁路部は、電磁鋼板を自動プレスで打ち抜き、該打ち抜いた電磁鋼板を金型内で自動積層してなることにより、従来の製造方法によってロータコアを製造することができるため、コストをアップすることなくモータを実現することができる
【0053】
請求項7記載の発明によれば、ボス部の非磁性体は、アルミニウム、アルミ合金、亜鉛、亜鉛合金、マグネシウムあるいはマグネシウム合金の溶融軽金属であるので、金型内に高速、高圧で圧入し、かつ、急速凝固させることにより、製造工程を短時間で済ませることができることから、製造コストの低下、ひいてはモータの低コスト化が可能であるという効果がある。
【0054】
請求項8記載の発明によれば、各分割磁路部には、d軸付近でロータコア外周側にかしめ部を形成してなるので、ロータコアの機械的強度の向上を図ることができ、ひいてはモータの品質向上が図れるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の一実施の形態に係るリラクタンスモータを示す概略的平面図。
【図2】図1に示すリラクタンスモータのロータコアの概略的断面図。
【図3】図1に示すリラクタンスモータのロータコアの概略的平面図。
【図4】図1ないし図3に示すリラクタンスモータのロータコアの変形実施の形態を説明する概略的平面図。
【図5】発明の他の実施の形態に係るリラクタンスモータのロータコアを示す概略的平面図。
【図6】図6に示すロータコアの変形実施の形態を説明するロータコアの概略的平面図。
【図7】発明の他の実施の形態に係るリラクタンスモータのロータコアを示す概略的平面図。
【図8】図7に示すロータコアの変形実施の形態を説明するロータコアの概略的平面図。
【図9】従来のリラクタンスモータの概略的平面図。
【符号の説明】
1 ステータコア
3 中心孔(シャフト用)
10,20,30,40,50,60 ロータコア
11 スリット(逆円弧形状)
12,21,31,41,51,61 分割磁路部
13 ボス部(非磁性体)
14,15 かしめ部
16,17 孔(係止用の)
22 切欠部(逆円弧の内側形状)
32 スリット(断面バスタブ形状)
42 切欠部(断面バスタブの内側形状)
52 スリット(V字形状)
62 切欠部(V字の内側縁)
a 磁気的隙間(分割磁路部12,21,31,41,51,61の間)

Claims (8)

  1. 回転磁界を発生するステータコア内にロータコアを有するリラクタンスモータにおいて、前記ロータコアは、シャフト挿通用の中心孔を有しダイカスト法によって形成された非磁性体からなるボス部と、
    一方のd軸から他方のd軸への磁束の路に沿ったスリットを有し、かつ、前記d軸で分割された所定形状の鋼板を前記中心孔の軸方向に積層してなり、前記ロータコアの外周に沿って当該リラクタンスモータの極数分だけ所定間隔をもって前記ボス部の周りに配置される複数個の分割磁路部とを備え、
    前記各分割磁路部には、前記d軸方向に長い孔からなる係止用の孔が形成され、前記各分割磁路部は、前記ボス部が前記ダイカスト法により成形される際に、前記係止用の孔の部分が前記ボス部内に含まれるように前記ボス部に一体的に固着されていることを特徴とするリラクタンスモータ。
  2. 前記各分割磁路部におけるq軸付近には、前記スリットに沿った形状フラックスバリア用の切欠部が形成されている請求項1に記載のリラクタンスモータ。
  3. 前記分割磁路部のスリットは円弧形状であり、その円弧形状の頂点前記中心孔に向けられ、前記分割磁路部を前記ボス部に一体化する際、前記スリットが前記ボス部に含まれないようにした請求項1または2記載のリラクタンスモータ。
  4. 前記分割磁路部のスリットは断面バスタブ形状であり、その断面バスタブ形状の底辺前記中心孔に向けられ、前記分割磁路部を前記ボス部に一体化する際、前記スリットが前記ボス部に含まれないようにした請求項1または2記載のリラクタンスモータ。
  5. 前記分割磁路部のスリットはV字形状であり、そのV字形状の下部前記中心孔に向けられ、前記分割磁路部を前記ボス部に一体化する際、前記スリットが前記ボス部に含まれないようにした請求項1または2記載のリラクタンスモータ。
  6. 前記各分割磁路部は、電磁鋼板を自動プレスで打ち抜き、該打ち抜いた電磁鋼板を金型内で自動積層してなる請求項1ないし5のいずれか1項に記載のリラクタンスモータ。
  7. 前記ボス部の非磁性体は、アルミニウム、アルミ合金、亜鉛、亜鉛合金、マグネシウムあるいはマグネシウム合金の溶融軽金属である請求項1ないし6のいずれか1項に記載のリラクタンスモータ。
  8. 前記各分割磁路部には、前記d軸付近でロータコア外周側にかしめ部形成されている請求項1ないし7のいずれか1項に記載のリラクタンスモータ。
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