JP4056643B2 - 超音波診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波プローブをアウターシース内に挿入配置して超音波走査する超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、超音波振動子から生体組織内に超音波パルスを繰り返し送信し、生体組織から反射される超音波パルスのエコーを同一あるいは別体に設けた超音波振動子で受信して、この超音波パルスを送受信する方向を徐々にずらすことによって、生体内の被検部位における複数の方向から収集したエコー情報を二次元的な可視像の超音波断層画像として表示して、病気の診断等に用いることができるようにした超音波診断装置が種々提案されている。
【0003】
このような超音波診断装置としては、体外式超音波プローブによるものが一般的であるが、細径の超音波プローブを内視鏡の処置具挿通チャンネル等に挿通して内視鏡を介して体腔内へ導入し、内視鏡観察下において癌化した粘膜組織、ポリープ等の病変部を含む被検部位の超音波断層画像を得るようにしたものなどの体内式超音波プローブを備えた内視鏡装置も用いられている。
【0004】
また、近年では被検体にできている腫瘍などの形状を把握したり、体積を計測したりできるように三次元像が得られる三次元走査用超音波プローブも種々提案されており、例えば、特開平8−56947号公報には手元側操作部での駆動操作による先端部の追従性を向上させる三次元走査用超音波プローブが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特開平8−56947号公報等に示されている三次元走査用超音波プローブでは、先端を封止し、超音波伝達媒体を封入したシースの中に、超音波振動子、信号ケーブル、回転駆動伝達軸を設けて2次元超音波ラジアルプローブを構成し、この2次元超音波ラジアルプローブをさらにアウターシースに挿通配置して進退移動させる構造であった。
【0006】
このため、以下に示すような不具合があった。
【0007】
(1)三次元走査用超音波プローブにおいて、体腔内プローブに要求されている細径化及び超音波の深達度の向上を追求すると、それぞれの構成要素を細く又は小さくしなければならないが、超音波振動子を小さくすることにより、減衰が大きくなって超音波の深達度が悪化する。
【0008】
(2)超音波振動子から送波される超音波が、シース内の超音波伝達媒体、シース、アウターシース内の超音波伝達媒体、アウターシースを通過して外部に出力されていくので、これらの部分で超音波の減衰が生じていた。そして、超音波振動子から送波される超音波が通過するシース及びアウターシース内の超音波伝達媒体の中に気泡が存在していると、この気泡によって、超音波がさらに減衰されてしまう。
【0009】
(3)超音波プローブ又は体腔内プローブを、回転駆動及び進退駆動させるために、回転駆動用モータと進退駆動用モータとを設けることによって、収納スペースが大きくなって装置が大型化するとともに、モータ駆動時の電気ノイズが微弱な超音波信号に悪影響を及ぼすのを防止するためそれぞれのモータに施すノイズ対策がコストUPの要因になるとともに、モータの数だけ位置検出及び駆動制御機構が必要になって装置が複雑になるという問題があった。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、超音波振動子を小さくすることなく挿入部の細径化が可能で、超音波深達度に優れ、かつ小型で安価な超音波診断装置を提供することを目的にしている。
【0011】
また、駆動部に設けた1つの駆動手段によってスパイラル走査の可能な小型でかつ、構造が単純で、安価な超音波診断装置を提供することを目的にしている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の超音波診断装置は、被検体を観察するための超音波振動子を有する超音波プローブ備えた超音波診断装置であって、前記超音波振動子を駆動するための駆動源を備えた駆動部と、前記駆動部に着脱自在に接続され、前記駆動源からの駆動力を伝達する中空の駆動軸と、前記駆動軸の先端に固設された超音波振動子と、前記駆動軸を内設すると共に外径寸法が前記超音波振動子の回転直径と略同径で、先端面が前記超音波振動子より基端側に位置するシースと、中空の内孔を形成した円筒形状を呈し外周面が前記シース先端部の内周面に一体的に固定されたパイプ部と、を備えた超音波プローブと、前記シースが挿入配置される先端を封止した内孔を有し、基端部が前記駆動部に着脱自在で、前記内孔内に超音波伝達媒体が充填されるアウターシースと、を備え、前記駆動軸は、先端部分を構成する先端側駆動軸と、前記先端側駆動軸の基端側外周面に外嵌された駆動力伝達軸と、を有し、前記先端側駆動軸は、前記パイプ部の内孔内において少なくとも挿入軸方向に移動自在に挿通され、前記駆動力伝達軸は、前記シースの内径より細く前記パイプ部の内径より太い外径を呈し、前記シース内において少なくとも挿入軸方向に移動自在に挿通され、前記駆動軸に印加される先端方向への付勢力により当該シース内において先端方向に移動され前記パイプ部の基端面に当接した際は、当該先端方向への付勢力により前記シースを一体的に挿入軸方向に移動せしめることを特徴とする。
【0013】
また、前記駆動部は1つの駆動手段を備え、この駆動手段と前記駆動軸とを、前記超音波プローブの駆動軸に固設された超音波振動子を同時に挿入軸方向に対して回転させるとともに挿入軸方向に進退させる、進退回転手段を介して連結している。
【0014】
この構成によれば、アウターシース内に超音波プローブを配置したとき、超音波プローブのシースの先端面より先端側に位置する超音波振動子はアウターシースによってのみ覆われた状態になり、この超音波振動子から送波される超音波は、アウターシース内の超音波伝達媒体、アウターシースを通過して外部に出力される。
【0015】
また、1つの駆動手段の駆動力を進退回転手段を介して駆動軸に伝達することにより、超音波振動子は回転しながら進退移動する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1ないし図9は本発明の第1実施形態に係り、図1は超音波診断装置の概略構成を説明する図、図2は超音波プローブの全体図、図3は超音波プローブの先端部の構成を説明する拡大図、図4はアウターシースを説明する図、図5はアウターシースに超音波プローブを挿通配置したとの先端部の状態を説明する図、図6は超音波プローブのプローブコネクタの構成を説明する断面図、図7はアウターシース用コネクタを説明する図、図8は駆動部の内部構造を説明する図、図9は体腔内プローブ構成状態を示す図である。
なお、図4(a)はアウターシースの全体図、図4(b)はアウターシースの主要部の構成を説明する図、図7(a)はアウターシース用コネクタの上面外観図、図7(b)はアウターシース用コネクタの側面断面図、図8(a)は駆動前状態における駆動部の位置関係を説明する図、図8(b)はスパイラル走査中における が最も基端側に位置している状態を説明する図、図8(c)は前記図8(a)に示すC−C断面である。
【0017】
図1に示すように本実施形態の超音波診断装置は、それぞれが着脱自在な超音波プローブ1、アウターシース2、アウターシース用コネクタ3を備え、これら超音波プローブ1、アウターシース2、アウターシース用コネクタ3を組み付けて構成される体腔内プローブ4と、この体腔内プローブ4の基端部が着脱自在に接続され、後述する超音波振動子を挿入軸方向に対して回転駆動させたり、進退駆動或いは回転及び進退駆動させる駆動手段を備えた駆動部5と、超音波信号を制御する観測装置6と、前記駆動部5の駆動制御部及び画像処理部を有する画像処理装置7と、この画像処理装置7から出力される映像信号を基に超音波画像を表示するモニタ8とで主に構成されている。
【0018】
前記駆動部5は、支持アーム9の端部に固定されている。この駆動部5からは基端部が二股に分かれる信号ケーブル5aが延出しており、この信号ケーブル5aの端部にはそれぞれ前記観測装置6に電気的に接続される観測装置用コネクタ5bと前記画像処理装置7に電気的に接続される画像処理装置用コネクタ5cとが設けられている。そして、前記観測装置6、前記画像処理装置7、前記モニタ8、前記支持アーム9はカート10に載置されている。
【0019】
なお、前記観測装置6と前記画像処理装置7と及び前記画像処理装置7と前記モニタ8とは、背面パネルの図示しない信号ケーブルを介してそれぞれ電気的に接続されている。
【0020】
図2に示すように前記超音波プローブ1は、超音波振動子を配設した先端部11と、この先端部11に連設する可撓性を有する細長な挿入部12と、この挿入部12の基端に配設され、前記駆動部5に接続されるプローブコネクタ13と、このプローブコネクタ13と前記挿入部12との連続個所に設けられた硬質パイプ14とで構成されている。
【0021】
図3に示すように前記先端部11は、中空パイプの側面を切り欠いて形成した金属製のハウジング15と、このハウジング15に圧電素子、電極、音響レンズ、パッキング材等を配置して構成した超音波振動子16とで主に構成されている。
【0022】
前記超音波振動子16からは前記プローブコネクタ13に至る同軸ケーブル17が延出している。この同軸ケーブル17は、前記ハウジング15の基端部に一端部を一体的に固定した可撓性を有するコイルパイプなどで形成した可撓性駆動軸18内に挿通配置されている。
【0023】
前記可撓性駆動軸18は、前記同軸ケーブル同様、プローブコネクタ13内まで延出して駆動部5内に設けられている図示しない駆動手段である進退駆動用モータによって進退駆動や駆動手段である回転駆動用モータによって回転駆動したり、前記進退駆動用モータ及び回転駆動用モータとを設けて同時に進退及び回転駆動させたり、1つの駆動手段に後述する進退回転手段を設けて同時に進退及び回転駆動されるようになっている。
【0024】
前記可撓性駆動軸18は、先端部分を構成する細径の先端側駆動軸18aと、この先端側駆動軸18aに外嵌配置された駆動力伝達軸18bとで構成されており、前記先端側駆動軸18aは滑り性の良いパイプ部材19の内孔内に挿通配置されるようになっている。
【0025】
前記パイプ部材19は、前記プローブコネクタ13まで延出して挿入部12を構成する可撓性を有するテフロン、ウレタン、超弾性パイプ等、滑り性が良い、又は軸方向への追従性の良い材質で形成されたシース20の内孔先端部に一体的に固定されている。
【0026】
前記パイプ部材19の内径寸法は、可撓性駆動軸18の先端側駆動軸18aの外径寸法より僅かに大きく、外径寸法は前記可撓性駆動軸18の駆動力伝達軸18bの外径寸法より大きく設定されている。そして、前記シース20の外径寸法は、前記超音波振動子16の回転直径と同じ、或いは回転直径より僅かに大きく設定されている。このことにより、前記超音波振動子16は、常にシース20の先端面20aより先端側に位置するようになっている。
【0027】
図4(a)に示すように前記アウターシース2は、細長で前記超音波プローブ1の先端部11及び挿入部12が挿通される内孔を有するシース挿入部41と、このシース挿入部41の後端に位置して前記アウターシース用コネクタ3と一体的に固定される接続部42とで構成されている。
【0028】
図4(b)に示すように前記シース挿入部41は、可撓性を有し超音波透過性を有するシースで形成され、内孔の先端部が半球形状に封止されている。このシース挿入部41の内径寸法は、前記超音波プローブ1の先端部11及び挿入部12の外径寸法よりも大きく設定されている。また、このシース挿入部41の基端部には口金44を介し雄側注射器テーパ45が接続されている。つまり、前記接続部42は、口金44と雄側注射器テーパ45とで構成されている。
【0029】
このことにより、前記アウターシース2のシース挿入部41内に前記超音波プローブ1の先端部11及び挿入部12を挿通配置すると、図5に示すようにシース20の先端面20aより先端側に位置するハウジング15に配置されている超音波振動子16がシース挿入部41内に配置される。そして、この超音波振動子16の周囲の空間部が超音波伝達媒体99で満たされるようになっている。
【0030】
このため、超音波振動子16から送波される超音波は、アウターシース2内の超音波伝達媒体99と、アウターシース2のシース挿入部41を通過して外部に出力されていく。
【0031】
このように、超音波プローブの超音波振動子をシースの先端面から突出させる構成にしたことによって、超音波振動子の回転直径をシースの外径寸法程度まで大径にすることができる。このことにより、従来技術に比較すると、超音波振動子の大きさを変更することなく、シース及び回転駆動軸を細くするだけで、深達度を低下させることなく細径化が可能になる。
【0032】
また、超音波振動子から送波される超音波は、超音波伝達媒体と、アウターシースのシース挿入部を通過するだけなので、超音波減衰を少なくすることができる。このことによって、超音波の深速度のさらなる向上を図れる。
【0033】
つまり、体腔内へ挿入される挿入部の細径化が可能で、かつ、超音波の深達度の向上が図った、超音波振動子を挿入軸方向に進退駆動させるリニア走査、又は超音波振動子を回転駆動させるラジアル走査、又は超音波振動子を挿入軸方向に対して回転及び進退駆動させるスパイラル走査による超音波診断装置の提供が可能である。
【0034】
さらに、超音波プローブのシースに超音波透過性を考慮する必要がなくなって滑り性が良い、又は軸方向への追従性の良い材質を使用してリニア走査性を大幅に向上させることができる。
【0035】
図6に示すように前記超音波プローブ1のプローブコネクタ13は、樹脂製の第1カバー21及び第2カバー22を接着固定して形成したコネクタ本体23を備え、このコネクタ本体23内に回転コネクタユニット24を配置している。
【0036】
前記回転コネクタユニット24の先端部24aからは硬質シャフト25が突出しており、この硬質シャフト25の先端部には前記可撓性駆動軸18の後端部が一体的に連結固定されている。この硬質シャフト25は、コネクタ本体23内に配置した口金部材26の後端部に配設されているベアリング27に保持されている。このことにより、硬質シャフト25が回転することによって前記可撓性駆動軸18が回転し、前記先端側駆動軸18aの先端に配置されているハウジング15が回転するようになっている。
【0037】
また、前記可撓性駆動軸18を内包しているシース20の基端部は、前記硬質パイプ14内を挿通して前記口金部材26の細径先端部26aに被覆配置されている。そして、この状態で弾性部材28を内設した固定リング29を、前記口金部材26に螺合していくことにより、前記弾性部材28が圧縮されて外周方向に膨張変形して、前記シース20が口金部材26に一体的に押圧固定されている。
【0038】
一方、前記回転コネクタユニット24の後端部にはオス型の同軸ピン31及びこの同軸ピン31の同心円上に設けた回転トルク伝達ピン32が突設しており、前記超音波振動子16から延出して前記可撓性駆動軸18内を挿通してプローブコネクタ13まで延出した同軸ケーブル17の基端が前記回転コネクタユニット24内で図示しないマッチングコイルを介してこの同軸ピン31に電気的に接続されている。
【0039】
なお、符号30は前記ベアリング27より先端側に配置されて前記硬質シャフト25と口金部材26との間の水密を保持するのOリングであり、本実施形態においては2つ配置してある。また、前記回転コネクタユニット24の外周側には回転保護用パイプ33が配置されており、この回転保護用パイプ33は前記口金部材26にビス34によって一体的に固定されている。さらに、前記第1カバー21の先端部には前記硬質パイプ14を軸方向に安定的に固定するためのストッパ部21aが設けてあり、このストッパ部21aに前記硬質パイプ14の後端部に形成した前記ストッパ部21aの内径より大きく径方向に拡開した拡開部14aが押圧配置されている。
【0040】
図7(a),(b)に示すようにはアウターシース用コネクタ3は、基端側に位置して使用者が把持する太径で略パイプ形状のグリップ部58と、このグリップ部58の先端側に接続固定された細長でパイプ形状のコネクタ本体部51と、このコネクタ本体部51の外周面に対して摺動自在に配置されるパイプ形状のスライダ48と、このスライダ48の先端部に配置固定され、前記コネクタ本体部51の先端側に位置する略パイプ形状の口金受け47と、この口金受け47の先端部に一体的に固定され透孔を有し前記アウターシース2の雄側注射器テーパ45との接続部となる雌側注射器テーパ46とで主に構成されている。
【0041】
前記コネクタ本体部51の内孔先端部には前記超音波プローブ1の硬質パイプ14の外径寸法より僅かに大きな内径寸法の内孔を有する金属パイプ54が先端側に突出するように接着固定されている。
【0042】
前記スライダ48には平面部49が形成されており、この平面部49の軸方向中心位置には軸方向に対して細長なスライド溝50が形成されている。そして、前記スライド溝50には前記コネクタ本体部51の先端部に中心軸に対して直交するように突設した円柱状で外周面に雄ネジを形成したポスト52が配置されており、このポスト52の雄ネジにツマミ53を螺合配置させている。
【0043】
このことにより、前記ツマミ53を緩めた状態にすることによって、スライダ48をスライド溝50の長さ分だけ軸方向に自由移動させることができるようになっている。そして、前記スライダ48を自由移動させて所望の位置に突出した状態になったとき、前記ツマミ53を締め付けることによって、図6(b)の下断面図に示すように移動したスライダ48を所望の位置に固定配置することができるようになっている。
【0044】
前記口金受け47の内孔基端部には前記金属パイプ54と口金受け47との間の水密を確保するOリング55が設けられている。また、前記コネクタ本体部51より先端側に突出した金属パイプ54の突出長は、前記口金受け47内に延在する長さでかつ、前記スライダ48を最も先端側に移動させた状態のとき前記口金受け47と金属パイプ54との間の水密が保持される長さに設定してある。
【0045】
前記コネクタ本体部51の中途部側方には内孔に連通する孔部が設けてあり、この孔部に雄型注射器テーパ形状の口金56が螺合固定されている。また、前記コネクタ本体部51の内孔基端部には前記超音波プローブ1の硬質パイプ14の外径寸法より僅かに小さな内径寸法のOリング57が配置されている。
【0046】
なお、前記グリップ58の基端部には把持性を向上させるための軸方向に細長な溝59が円周方向に複数設けてあり、この溝59よりさらに基端側にはこのアウターシース用コネクタ3を前記駆動部5へ取り付ける際の目印になる指標60が設けてある。また、前記コネクタ本体部51は、例えば2本のビスで前記グリップ58の先端部に固定され、前記グリップ58の内孔には例えば2つのビスによって前記超音波プローブ1の固定及び駆動部5への固定を行うための接続リング61が固定されている。さらに、前記グリップ58の先端側外周面にはグリップ58中心から60°回転した位置に固定したプランジャー(図示しない)を覆うカバー63が固定してある。
【0047】
ここで、図8を参照して超音波振動子を挿入軸方向に対して回転及び進退駆動させる1つの駆動手段を有する駆動部5の構成を説明する。
【0048】
図8(a)に示すように駆動部5内には前記アウターシース用コネクタ3と接続される中空でこの駆動部5に固設されたシース接続コネクタ64と、このシース接続コネクタ64に対して同軸に配置され、前記超音波プローブ1のプローブコネクタ13に接続され駆動部5内を軸方向に所定距離だけ移動可能な軸受であるプローブ固定コネクタ65と、1つの駆動手段であり回転駆動源である両軸タイプで正転・逆転可能なモータ81とが進退回転手段を介して連結されている。
【0049】
前記進退回転手段は、前記プローブ固定コネクタ65内には電気接点を有する図示しない回転部が設けられ、この回転部の後端に固定され前記プローブ固定コネクタ65の基端側から突出する細長で中空な回転伝達シャフト66と、この回転伝達シャフト66の基端に回転自在で、軸方向への移動を規制して配置される進退運動伝達手段である回転支持部材67と、この回転支持部材67の側周面に一端部を固定したアーム68と、このアーム68の他端部に固定され、回転運動を進退運動に変換する運動切換手段であるボールネジ69を構成する固定軸71に移動自在に螺合配置されるボールネジ69を構成する可動部70と、前記固定軸71の基端面に固定された平歯車80と、前記回転伝達シャフト66の後端側同軸上に固定され同図(c)に示す中空部72aを有し回転運動伝達手段であるスプライン機構72と、このスプライン機構72に固設され、前記平歯車80に噛合し、かつ前記平歯車80と同じ歯数の歯部77を設けたボス76とで構成されており、前記平歯車80の中心軸上には前記両軸タイプのモータ81の一方の軸が固定されている。
【0050】
なお、前記スプライン機構72は、前記中空部72aを有する軸部73と、この軸部73に設けた軸方向に細長な溝74と、この溝74に係入する前記ボスに形成したキー75とで構成されている。また、前記モータ81の他方の軸にはモータ81の軸の回転角度を検出する回転角度検出手段であるエンコーダ82が設けられている。さらに、前記回転伝達シャフト66及び軸部73の中空部分には前記プローブ固定コネクタ65内の電気接点に接続する信号ケーブル78が挿通しており、前記軸部73の中空部72aから延出した信号ケーブル78の端部がスリップリング79に接続されている。この信号ケーブル78は、スプライン機構72が進退移動した際にストレスを受けることを防止するため、図7(b)に示すように十分な弛みが持たせてある。
【0051】
このことにより、モータ81を所定の方向に回転させることによって、このモータ81の一方の軸に固定されている前記平歯車80が回転して、この平歯車80に固定されている固定軸71が回転して可動部70が軸方向に移動することによって、この可動部70に固定されているアーム68の一端部に固定されている回転支持部材67が前記可動部70と同方向に進退移動するとともに、前記平歯車80の回転が噛合している歯部77に伝達されてボス76が回転してキー75を介して一体的な軸部73が回転して、この回転が回転伝達シャフト66を回転させる。
【0052】
つまり、前記モータ81を回転させて、平歯車80を回転させることによって、この平歯車80の固定軸71に配置させた可動部70を軸方向に移動させて、この可動部70にアーム68を介して一体な回転支持部材67を介して回転伝達シャフト66に一体的に固定されているプローブ固定コネクタ65を軸方向に移動させるとともに、前記平歯車80に噛合している歯部77を有する76のキー75によって回転する軸部73に固定している回転伝達シャフト66に固定された回転部を介してプローブ固定コネクタ65を回転させられるようになっている。
【0053】
上述のように構成した超音波診断装置の作用を説明する。
(1)体腔内プローブ4の組立てについて説明する。
【0054】
超音波プローブ1、アウターシース2、アウターシース用コネクタ3を用意する。
【0055】
まず、前記アウターシース2の内孔へ例えば細いチューブ等を使用して超音波伝達媒体99を充填しておく。
【0056】
次に、超音波プローブ1の先端部11をアウターシース用コネクタ3の中へ挿入し、アウターシース用コネクタ3の接続リング61にプローブコネクタ13の第1カバー21が突き当たるまで挿入し、当接したならプローブコネクタ13を半時計周りに回転させて超音波プローブ1とアウターシース用コネクタ3とを一体的に固定する。
【0057】
このとき、超音波プローブ1の挿入部12の基端部に設けた硬質パイプ14は、アウターシース用コネクタ3内部のOリング57と密着した状態に水密が保持される。また、前記超音波プローブ1とアウターシース用コネクタ3とを一体的に固定したことによって、超音波プローブ1とアウターシース用コネクタ3とは矢印に示すように軸方向に相対移動可能になる。
【0058】
次いで、アウターシース用コネクタ3に接続された超音波プローブ1を、超音波伝達媒体99で満たされたアウターシース2のシース挿入部41内へ挿入していき、アウターシース2の雄側注射器テーパ45を、アウターシース用コネクタ3の雌側注射器テーパ46へ時計周りにねじって取り付ける。このことによって、図9に示す体腔内プローブ4が構成される。
【0059】
そして、前記アウターシース2先端の封止部と、前記超音波プローブ1先端との間が僅かに空く程度のクリアランス(図5参照)となるようにスライダ48の位置を調整した後、アウターシース用コネクタ3のツマミ53を締め付け固定して体腔内プローブ4の組み立てを完了する。
【0060】
(2)体腔内プローブ4の駆動部5への接続について説明する。
まず、体腔内プローブ4を駆動部5へ取り付ける際、一体の状態であるアウターシース用コネクタ3の接続リング61と、超音波プローブ1のプローブコネクタ13とを、それぞれ駆動部5のシース接続コネクタ64、プローブ固定コネクタ65に差し込んだ後、アウターシース用コネクタ3がロックされるまで回転させて行う。この回転動作によって、アウターシース用コネクタ3は、シース接続コネクタ64に、超音波プローブ1はプローブ固定コネクタ65に対して固定される。このことにより、アウターシース用コネクタ3内で前記超音波プローブ1が相対軸移動可能になる。
【0061】
(3)駆動力の伝達について説明する。
まず、回転駆動の伝達について説明する。
【0062】
駆動部5内のモータ81を回転させる。すると、このモータ81の回転は、平歯車80に噛合しているボス76に設けた歯部77に伝達され、前記ボス76のキー75によって一体なスプライン72の軸部73を介して回転伝達シャフト66、プローブ固定コネクタ65内の回転部に伝達される。そして、この回転部の回転が、前記超音波プローブ1側の回転トルク伝達ピン32、回転コネクタユニット24、硬質シャフト25、更に可撓性駆動軸18へ伝達されて超音波振動子16を回転させる。
【0063】
次に、進退駆動の伝達について説明する。
駆動部5内のモータ81を回転させる。すると、このモータ81の回転は、平歯車80に固定されているボールネジ69の固定軸71に伝達され、この固定軸71が回転する。この固定軸71が回転することによって、この固定軸71に螺合している可動部70が軸方向に進退運動し、この可動部70にアーム68を介して連結されている回転支持部材67が同様に軸方向に移動していく。
【0064】
つまり、モータ81の回転力は、ボールネジ69によって軸方向の進退運動に変換され、この進退運動がアーム68、回転支持部材67、回転伝達シャフト66を経て、プローブ固定コネクタ65へ伝達される。そして、この進退運動は、超音波プローブ1全体に伝達され、その結果、超音波振動子16はアウターシース3の中を軸方向に進退運動する。
【0065】
したがって、前記モータ81を回転させることによって、超音波振動子16はアウターシース3内で回転しながら進退移動する。
【0066】
なお、前記超音波プローブ1の先端部の進退移動に対する抵抗が、湾曲等により増大して、可撓性駆動軸18に引っ張り力が作用した場合、可撓性駆動軸18がある程度伸びた時点で、駆動力伝達軸18bがシース20先端に設けたパイプ部材19に突き当たり、この時点で可撓性駆動軸18の代わりにシース20が超音波振動子16を進退運動させる伝達軸になって超音波振動子16はスムーズに進退運動するようになっている。
【0067】
(4)超音波走査について説明する。
超音波振動子16へモータ81の駆動力を伝達することにより、超音波振動子16は回転運動とともに進退運動を行ってスパイラル運動を行う。このスパイラル運動は、駆動部5内のモータ81の回転方向を切り替えることによって、往復のスパイラル運動になる。
【0068】
そして、駆動部5内のモータ81に直結されているエンコーダ82の出力信号に同期させて超音波駆動用のパルスを発生させる。このパルスは、スリップリング79、信号ケーブル78によってプローブ固定コネクタ65に送られ、更に超音波プローブ側の回転トルク伝達ピン32、回転コネクタユニット24、同軸ケーブル17を介して、超音波振動子16に伝送されて超音波駆動する。このことにより、往復のスパイラル走査を行う。
【0069】
このように、駆動部に設けた1つのモータの駆動力を進退回転手段を介して超音波プローブのプローブコネクタが接続されているプローブ固定コネクタに伝達することにより、前記超音波プローブの超音波振動子を回転駆動及び進退駆動させてスパイラル走査を行うことができる。このことによって、駆動部の小型化及びコストダウン、システムの簡略化を図れる。
【0070】
ここで、良好な超音波走査を行うため、体腔内プローブ4内に存在する気泡の除去について説明する。
図10を参照してアウターシース2内の超音波伝達媒体99内に存在している気泡の動きと、アウターシース2内で移動する超音波プローブ1の動作との関係を説明する。
【0071】
なお、図10(a)はアウターシース内の超音波振動子が最先端位置から基端側へ移動しようとしている状態を示す図、図10(b)は超音波振動子が基端側へ移動している状態を示す図、図10(c)は超音波振動子が基端側位置から再び先端側へ移動しようとしている状態を示す図、図10(d)は超音波振動子が先端側へ移動している状態を示す図、図10(e)は超音波振動子が再び最先端へ到達した状態を示す図である。
【0072】
図10(a)に示すようにアウターシース2の内径寸法をφA[mm]、超音波プローブ1の外径寸法をφB[mm]、超音波プローブ1の移動速度をVp1[mm/s]、ストロークをL[mm]とする。
【0073】
このとき、超音波プローブ1の移動時間t1 [s]、超音波プローブ1の軸方向移動によるアウターシース2内の超音波伝達媒体の流量Q[mm3]、アウターシース2と超音波プローブ1で形成されるクリアランス部分の面積S[mm2]、このクリアランス部分の超音波伝達媒体の流速Vm1[mm/s]は、それぞれ次式で表すことができる。
【0074】
【0075】
一方、図10(c)に示すように超音波プローブ1の移動速度をVp2[mm/s]とし、クリアランス部分の超音波伝達媒体の流速をVm2[mm/s]とすると、同様に、
【0076】
ここで、アウターシース2と超音波プローブ1とのクリアランス部分に充填されている超音波伝達媒体99中には、媒体内に浮遊する浮遊気泡84と、アウターシース2の内周面に付着する付着気泡85との2種類が存在している。
【0077】
これら浮遊気泡84及び付着気泡85にはそれぞれ超音波伝達媒体の流速Vm1,Vm2に応じた力、f(Vm1),f(Vm2)が働く。
【0078】
媒体中に浮遊している浮遊気泡84自体には抵抗がほとんどない。このため、この浮遊気泡84は、超音波プローブ1が移動したとき、この超音波プローブ1の移動方向とは逆向きの方向に、超音波伝達媒体99の流速Vm1,Vm2で移動する。
【0079】
これに対して付着気泡85には、アウターシース2の内周面との間の摩擦抵抗及び表面張力が作用している。このため、超音波伝達媒体の流速Vm1,Vm2によって前記付着気泡85は移動しない。
【0080】
このため、アウターシース2との間の摩擦係数をμ、付着部分の面積をSa[mm1]、表面張力をF’[N]として、前記付着気泡85を移動させるために必要な力Fを求める。すると、
F=μxSa+F’となる。
【0081】
ここで、前記超音波伝達媒体の流速Vm1,Vm2は、超音波プローブ1の移動速度Vp1,Vp2によって決まる値であるので、超音波伝達媒体の流速Vm1,Vm2に応じた力であるf(Vm1),f(Vm2)を、それぞれ、f(Vp1),f(Vp2)と置きかえる。
【0082】
そして、本実施形態において、前記付着気泡85を移動させるために必要な力Fと、超音波伝達媒体の流速Vm1,Vm2に応じた力であるf(Vm1),f(Vm2)との間に、
|f(Vp1)|<F<|f(Vp2)|
の関係を設定し、この設定状態で超音波プローブ1が移動する用にモータ81の正転方向の回転速度及び逆転方向の回転速度を設定する。
【0083】
アウターシース2内で、超音波プローブ1を1往復させた場合の気泡84、85の動きを説明する。
まず、図10(a),(b),(c)に示すように超音波プローブ1が最先端位置(原点位置とする)から、ストロークLの最基端側位置まで速度Vp1で移動するとき、浮遊気泡84は速度Vm1=CxVp1[mm/s]で基端側から先端側へ移動していく。しかし、超音波振動子16の先端が通りすぎて外れた時点で流れがなくなることによりその位置で停止する。
【0084】
一方、付着気泡85は、|f(Vp1)| <Fの関係により、移動することなくアウターシース2に付着したままの状態を保持する。
【0085】
次に、図10(c),(d),(e)に示すように超音波プローブ1の移動方向を反転させて、基端側位置から先端位置(原点位置)まで、今度は速度Vp2で移動させる。すると、浮遊気泡84は超音波振動子16の先端が重なり合った時点から、速度Vm2=CxVp2[mm/s]で先端側から基端側へ移動して、超音波振動子16が原点位置に戻ったとき略移動前の位置(図10(a))に止まる。
【0086】
この後、前記超音波プローブ1は、速度Vp1で再び原点位置から基端側へ移動し往復運動を繰り返す。このとき、速度Vp2から速度Vp1へ反転する時間(図10(e)から図10(a)に切り替わる時間)を、速度Vp1から速度Vp2へ反転する時間(図10(c))より長くすることにより、超音波伝達媒体99に慣性の流れが生じ、この反転時間の差分、すなわち距離α1 だけ、浮遊気泡84はさらに基端側に移動する。
【0087】
一方、前記付着気泡85については、F<|f(Vp2)|の関係であることにより、超音波プローブ1の移動によって基端側方向に距離βだけ移動し、速度Vp2から速度Vp1へ反転する時の慣性流れによって、距離α2 だけ基端側に加算された位置に移動する。
【0088】
したがって、この超音波プローブ1の1回の往復運動により、浮遊気泡84については距離α1 、付着気泡85については距離β+α2 だけ、超音波振動子16に対して基端側に移動する。
【0089】
このため、この超音波プローブ1の往復運動を繰り返し行うことにより、浮遊気泡84、付着気泡85を超音波振動子16より基端側方向にのみ移動させて、超音波振動子面に気泡が重なることをなくせる。
【0090】
実際に検討を行った結果、
アウターシースの材質:ポリエチレン,内径φ2、8mm
超音波プローブの外径φ2、4mm
超音波プローブのストローク50mmのとき、
アウターシース内に付着したφ1mm程度の気泡を除去するためには、超音波プローブを先端から基端側に速度を5mm/sで移動させ、その後超音波プローブを基端側から先端側に速度を10mm/s程度で移動させれば良いことが解っている。
【0091】
また、この気泡の除去は、超音波走査を行う前、つまり超音波振動子を駆動させる前段階で行っても良いし、また、超音波プローブを先端から基端側に移動させる際に超音波駆動を行い、基端側から先端へ移動させる際には超音波駆動を停止させその分スピードを速くするようにしてもよい。
【0092】
このように、超音波プローブの軸方向への進退動作において、超音波プローブの先端側から基端側への移動速度をアウターシース内に付着した気泡が移動しない速度にする一方、引き続き超音波プローブを基端側から先端側への移動させる移動速度をアウターシース内周面に付着した気泡が移動する速度に設定することにより、超音波伝達媒体中でアウターシース内周面に付着している気泡を振動子面より基端側に移動させて気泡による超音波減衰を防止することができる。
【0093】
また、先端側への移動から基端側への移動に反転する時間を、基端側への移動から先端側への移動に反転する時間より長く設定することにより、超音波伝達媒体中に浮遊している気泡を振動子面より基端側に移動させて気泡による超音波減衰を防止することができる。
【0094】
これらのことより、超音波伝達媒体中に気泡が発生している場合、気泡による超音波減衰をなくして、良好な超音波画像を得られる。
【0095】
なお、上述した気泡の除去においては体腔内プローブを駆動部に取り付けて、モータの正回転と逆回転との回転速度を変化させて気泡の除去を行っているが、この気泡の除去を手動操作で行うようにしてもよい。
【0096】
この場合、体腔内プローブを駆動部に取り付ける前に以下のように行う。
まず、アウターシース用コネクタ3を一方の手で把持し、他方の手で超音波プローブ1のプローブコネクタ13を把持する。
【0097】
次に、前記アウターシース用コネクタ3とプローブコネクタ13との軸方向のロックを解除し、プローブコネクタ13をアウターシース2内に付着した気泡が動かない速度でゆっくりと移動させて、硬質パイプ14がアウターシース用コネクタ3内のOリング57から外れない程度まで引き出す。
【0098】
次いで、アウターシース用コネクタ3の中へプローブコネクタ13を押し込む。このとき、アウターシース2内に付着した気泡が移動する速度で行う。
【0099】
そして、超音波振動子16部分に気泡のないことを確認し、もし、気泡が存在している場合には引き出す行程及び押し込む行程を繰り返し行って気泡を基端側に移動させる。このことにより、気泡の除去を駆動部に取り付ける前に行うので、駆動部に気泡除去のためのスピード制御部を不必要にして制御の簡単化を図れる。
【0100】
図11は本発明の第2実施形態に係る駆動部の他の構成例を示す説明図である。なお、前記第1実施形態と同部材には同符合を付して説明を省略する。また、図11(a)はラジアル走査状態を示す図、図11(b)はスパイラル走査状態を示す図、図11(c)はリニア走査状態を示す図、図11(d)は走査状態を、ラジアル走査状態又はリニア走査状態又はスパイラル走査状態に切り換える切換スイッチを説明する図である。
【0101】
図11(a)に示すように本実施形態の第1平歯車88の先端側には外径寸法の異なる先端側平歯車89が一体的に設けられている。そして、この先端側平歯車89に噛合する同じ歯数の第2平歯車90が前記ボールネジ69を構成する軸部の基端側端部に設けられている。また、前記モータ81にはリニア走査、ラジアル走査、スパイラル走査を選択する走査切換手段となるレバー91が取り付けてある。なお、レバー91付きモータ81、エンコーダ82及び第1平歯車88は軸方向に所定の距離だけ一体的に移動可能になっている。
【0102】
同(d)に示すように前記レバー91は、前記駆動部5の外表面92から突出していて、このレバー91の突出位置を3つのモードから選択することによって、所定の走査を行うようになっている。
【0103】
つまり、同図(d)においてレバー91をラジアル位置に一致させることによって、同図(a)に示すように第1平歯車88とボス76の歯部77とが噛合状態になる一方、先端側平歯車89と第2平歯車90とが非噛合状態になってラジアルモードになる。
【0104】
そして、レバー91をスパイラル位置にすることによって、前記モータ81、エンコーダ82及び第1平歯車88が軸方向先端側に移動して同図(b)に示すように第1平歯車88の先端側平歯車89と第2平歯車90とが噛合するとともに、ボス76の歯部77と第1平歯車88とが噛合してスパイラルモードになる。
【0105】
また、レバー91をリニア位置にすることによって、前記モータ81、エンコーダ82及び第1平歯車88がさらに軸方向先端側に移動して同図(c)に示すように先端側平歯車89と第2平歯車90とが噛合状態になる一方、第1平歯車88とボス76の歯部77とが非噛合状態なってリニアモードになる。
【0106】
このように、駆動部に走査方法を切り換える切換手段として、モータ、エンコーダ及び第1平歯車を軸方向に一体的に移動させるレバーを設けたことによって、スパイラル走査のみならず、ラジアル単独走査及びリニア単独走査を選択的に行うことができる。
【0107】
図12は超音波プローブの先端部の他の構成を説明する図である。
【0108】
図に示すように本実施形態の超音波プローブ1においては、ハウジング15の後端部に可撓性を有する駆動軸86を設けてあり、この駆動軸86の外周側にはシース87が前記駆動軸86が回転可能に被覆してある。
【0109】
このシース87の外径寸法は、前記ハウジング15と略同径で、内径寸法は前記駆動軸86の外径寸法より僅かに大きくなっている。このことにより、シース87内で駆動軸86は回転可能であるが、軸方向へ進退移動する際には駆動軸86とシース87との間の摩擦抵抗によって、略一体になるように構成してある。
【0110】
このことにより、シースと駆動軸とのクリアランスを狭くして軸方向移動時に一体となるように構成したことによって、部品点数が少なくかつ構成の簡単な超音波プローブを提供することが可能になる。
【0111】
なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0112】
[付記]
以上詳述したような本発明の上記実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。
【0113】
(1)駆動手段を備えた駆動部と、
この駆動部に着脱自在に接続され、前記駆動手段からの駆動力を伝達する中空の駆動軸の先端に固設された超音波振動子及び前記駆動軸を内包する外径寸法が前記超音波振動子の回転直径と略同径で、先端面が前記超音波振動子より基端側に位置するシースを備えた超音波プローブと、
前記シースが挿入配置される先端を封止した内孔を有し、基端部が前記駆動部に着脱自在で、前記内孔内に超音波伝達媒体が充填されるアウターシースと、
を具備する超音波診断装置。
【0114】
(2)前記駆動部は1つの駆動手段を備え、
この駆動手段に、前記超音波プローブの駆動軸に固設された超音波振動子を、挿入軸方向に対して回転させるとともに、挿入軸方向に進退させる進退回転手段を設けた付記1記載の超音波診断装置。
【0115】
(3)前記駆動軸、超音波プローブのシース及びアウターシースは、可撓性を有する付記1記載の超音波診断装置。
【0116】
(4)前記駆動軸、超音波プローブのシース及びアウターシースは、前記駆動部に対して着脱自在である付記1記載の超音波診断装置。
【0117】
(5)前記アウターシースは、前記駆動軸及び前記シースに対して着脱自在である付記1記載の超音波診断装置。
【0118】
(6)前記駆動軸の外径寸法は、先端部が他の部位より細径である付記1記載の超音波診断装置。
【0119】
(7)前記シースは、内径寸法が駆動軸の外径寸法より大径で、先端内孔に前記駆動軸の先端部を挿通配置するパイプ部材を配置した付記1記載の超音波診断装置。
【0120】
このことにより、前記駆動軸が挿入部の湾曲動作などによって伸びた状態になったとき、駆動軸がパイプ部材に当接して、前記シースを駆動軸とともに一体的に軸方向に移動させる。
【0121】
(8)前記シースに設けた駆動軸を、回転自在でかつ軸方向に一定距離だけ移動可能な軸受に取り付けた付記2記載の超音波診断装置。
【0122】
(9)前記駆動手段は、前記超音波振動子を挿入軸方向に進退させる進退手段であり、
前記超音波振動子を先端側から基端側に向かって移動させるとき、超音波伝達媒体中に存在してシース内面に付着した気泡がその状態を保持するように前記超音波振動子を移動させる一方、
超音波振動子を基端側から先端側に向かって移動させるとき、超音波伝達媒体中に存在してシース内面に付着した気泡がシース内面から離脱して移動するように前記超音波振動子を移動させる付記1記載の超音波診断装置。
【0123】
このことにより、超音波振動子が先端側から基端側に向かって移動するときには超音波伝達媒体に基端側から先端側へ向かう流れが生じる。このときの流れの強さは、気泡をシース内面から離して移動させるに必要な力量であるシース内面に対する摩擦抵抗力と表面張力との和より小さいので、超音波伝達媒体中に存在してシース内面に付着している気泡は移動することなくその位置にとどまる。
【0124】
一方、超音波振動子が基端側から先端側に向かって移動するときには超音波伝達媒体に先端側から基端側へ向かう流れが生じる。このときの流れの強さは、気泡をシース内面から離して移動させるに必要な力量であるシース内面に対する摩擦抵抗力と表面張力との和より大きいので、超音波伝達媒体中に存在してシース内面に付着していた気泡はシース内面から離れて超音波伝達媒体の流れる方向である基端側に移動していく。つまり、超音波伝達媒体内に存在してシース内面に付着した気泡は、超音波振動子が進退運動することによって、超音波振動子よりも基端側方向に移動していく。
【0125】
(10)前記超音波振動子が先端側から基端側に移動するときのみ、超音波走査を行う付記9記載の超音波診断装置。
【0126】
(11)前記進退動作を、超音波走査をしない状態で数回繰り返して気泡を超音波振動子から基端側に移動させた後、所定の進退速度で超音波走査を開始する付記9記載の超音波診断装置。
【0127】
(12)前記駆動軸の進退動作によって、前記超音波振動子が先端側方向に向かう移動から基端側方向へ向かう移動に切換わるときの切り換え時間を、超音波振動子が基端側方向に向かう移動から先端側方向へ向かう移動に切換わるときの切り換え時間より長く設定した付記9記載の超音波診断装置。
【0128】
このことにより、超音波振動子が先端側から基端側に移動する際に超音波伝達媒体に発生する基端側から先端側への流れによって、超音波伝達媒体中に存在して浮遊する流れに対して抵抗力のない気泡は超音波伝達媒体の流れと同方向に、流速と同じ速度で基端側から先端側へ移動していく。
【0129】
そして、先端側から基端側に移動していた超音波振動子の移動方向が基端側から先端側へ切換わるとき、超音波伝達媒体には慣性による流れが生じるが、このときの切換え時間が短いため、ほとんど慣性流れが生じないので気泡の位置は変化しない。
【0130】
次に、超音波振動子が基端側から先端側に移動を開始する。このときには、超音波伝達媒体には先端側から基端側への流れが発生し、この流れによって、超音波伝達媒体中に存在して浮遊する流れに対して抵抗力のない気泡は、超音波伝達媒体流れと同じ速度で先端側から基端側へ移動し元の位置に戻ってくる。
【0131】
次いで、基端側から先端側に移動していた超音波振動子の移動方向が先端側から基端側へ切換わるとき、超音波伝達媒体に同様な慣性流れが生じる。このときの切り換え時間は、先端側から基端側に移動していた超音波振動子の移動方向が基端側から先端側へ切換わるときの切り換え時間より長いので、発生する慣性流れによって、浮遊していた気泡は元の位置よりも基端側に移動する。つまり、超音波伝達媒体に存在して浮遊していた気泡は、超音波振動子の進退運動時の切換え時間の差によって、超音波振動子よりも基端側方向に移動していく。
【0132】
(13)前記駆動手段は、正転・逆転可能な回転駆動源である付記2記載の超音波診断装置。
【0133】
(14)前記回転駆動源は、回転角度検出手段を有する付記13記載の超音波診断装置。
【0134】
(15)前記進退回転手段は、
前記回転駆動源の回転運動を超音波振動子に回転運動として伝達する回転運動伝達手段と、
前記回転駆動源の回転運動を進退運動に変換する運動切換手段と、
この運動切換手段によって得られた進退運動を超音波振動子に進退運動として伝達する進退運動伝達手段と、
を具備する付記2記載の超音波診断装置。
【0135】
(16)前記回転運動伝達手段は、スプライン機構である付記15記載の超音波診断装置。
【0136】
(17)前記運動切換手段は、ボールネジである付記15記載の超音波診断装置。
【0137】
(18)前記進退回転手段を、選択的に、回転運動伝達状態、進退運動伝達状態、又は、回転運動及び進退運動伝達状態のどれか1つに切換える走査切換え手段を有する付記15記載の超音波診断装置。
【0138】
このことによって、スパイラル捜査に加えて、ラジアル走査単独、リニア走査単独の超音波走査を行える。
【0139】
(19)超音波伝達媒体を充填したシース先端部内に駆動軸を介して配置された超音波振動子をシース内面に付着した気泡が動かない速度で引っ張る引き戻し工程と、
この引き戻し行程によって基端側に移動した超音波振動子を前記駆動軸を介してシース内面に付着した気泡が動く速度で押し込む押し込み行程と、
を有する超音波プローブの超音波伝達媒体に存在する気泡の除去方法。
【0140】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、超音波振動子を小さくすることなく挿入部の細径化が可能で、超音波深達度に優れ、かつ小型で安価な超音波診断装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図9は本発明の第1実施形態に係り、図1は
超音波診断装置の概略構成を説明する図
【図2】超音波プローブの全体図
【図3】超音波プローブの先端部の構成を説明する拡大図
【図4】アウターシースを説明する図
【図5】アウターシースに超音波プローブを挿通配置したとの先端部の状態を説明する図
【図6】超音波プローブのプローブコネクタの構成を説明する断面図
【図7】アウターシース用コネクタを説明する図
【図8】駆動部の内部構造を説明する図
【図9】体腔内プローブ構成状態を示す図
【図10】アウターシース内の超音波伝達媒体内に存在している気泡の動きと、アウターシース内で移動する超音波プローブの動きとの関係を説明する図
【図11】本発明の第2実施形態に係る駆動部の他の構成例を示す説明図
【図12】超音波プローブの先端部の他の構成を説明する図
【符号の説明】
1…超音波プローブ
2…アウターシース
15…ハウジング
16…超音波振動子
18…可撓性駆動軸
20…シース
41…シース挿入部
Claims (2)
- 被検体を観察するための超音波振動子を有する超音波プローブ備えた超音波診断装置であって、
前記超音波振動子を駆動するための駆動源を備えた駆動部と、
前記駆動部に着脱自在に接続され、前記駆動源からの駆動力を伝達する中空の駆動軸と、前記駆動軸の先端に固設された超音波振動子と、前記駆動軸を内設すると共に外径寸法が前記超音波振動子の回転直径と略同径で、先端面が前記超音波振動子より基端側に位置するシースと、中空の内孔を形成した円筒形状を呈し外周面が前記シース先端部の内周面に一体的に固定されたパイプ部と、を備えた超音波プローブと、
前記シースが挿入配置される先端を封止した内孔を有し、基端部が前記駆動部に着脱自在で、前記内孔内に超音波伝達媒体が充填されるアウターシースと、
を備え、
前記駆動軸は、先端部分を構成する先端側駆動軸と、前記先端側駆動軸の基端側外周面に外嵌された駆動力伝達軸と、を有し、
前記先端側駆動軸は、前記パイプ部の内孔内において少なくとも挿入軸方向に移動自在に挿通され、
前記駆動力伝達軸は、前記シースの内径より細く前記パイプ部の内径より太い外径を呈し、前記シース内において少なくとも挿入軸方向に移動自在に挿通され、前記駆動軸に印加される先端方向への付勢力により当該シース内において先端方向に移動され前記パイプ部の基端面に当接した際は、当該先端方向への付勢力により前記シースを一体的に挿入軸方向に移動せしめる
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 前記駆動部は1つの駆動手段を備え、
前記駆動手段と前記駆動軸とを、前記超音波プローブの駆動軸に固設された超音波振動子を同時に挿入軸方向に対して回転させるとともに挿入軸方向に進退させる、進退回転手段を介して連結したことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
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