JP4055327B2 - パケット信号受信回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信したパケット信号からデータ信号を再生するパケット信号受信回路に関し、特に高域通過フィルタでの処理によって生じるオーバシュートやアンダーシュートを除去する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線による光信号の受信においては、受信した光信号を電気信号に変換する受光素子の後段に高域通過フィルタ(以下HPFという)を設けて、照明光や反射光などの妨害光による雑音電圧を除去するのが一般的である。
【0003】
図8は(a)は、HPFの入出力関係、同図(b)は、HPFへの入力波形Vin、同図(c)は、HPFからの出力波形Voutを示す図である。同図(b)に示す入力波形Vinに対し、同図(c)の出力波形Voutは、先頭部にオーバーシュートが生じ、後尾部にアンダーシュートが生じた波形となる。この理由について図9を用いて説明する。
【0004】
光信号の送信においては、光信号には電気信号と異なり負極性のレベルがないので、図9(a)に示す交流成分と同図(b)に示す固定直流バイアスに相当するステップ成分とを重ね合せることにより、図8(b)に示したような電圧波形を生成する。これにより負極性が生じないようにしている。ところが、交流成分とステップ成分とをそれぞれHPFに通過させると、交流成分は、図9(c)に示すようにほとんど影響を受けずに通過するのに対して、ステップ成分は、図9(d)に示すように先頭部にオーバシュートが生じ、後尾部にアンダーシュートが生じる。これは、ステップ成分の先頭部での立上がりと後尾部での立ち下がりでは信号が急激に変化するので、この部分がHPFで強調されてしまうためである。このとき、HPFの出力波形Voutは、図9(c)と(d)の電圧波形を重ね合せることによって得られるので、図8(c)に示したような波形となる。
【0005】
図10は、HPFの出力電圧を2値化してデジタル信号を得るときの様子を示す図である。同図(a)は、HPFの出力波形Voutの拡大図、同図(b)は、2値化された後の出力波形を示す。ここでは、データパターンとして1,0が交互に繰り返す場合を例に説明する。同図(a)の拡大図に示すように、HPFの出力電圧は一般的に所定の比較電圧と比較され、この比較電圧よりも大きい部分は1、小さい部分は0と判定される。同図(b)に示すように、オーバーシュートのない部分では、1,0のデューティ比は50%であるので1,0を正確に判定することができる。これに対し、オーバーシュートのある部分では、出力波形の下方部分がかろうじて比較電圧よりも低くなるにすぎないため、0と判定される部分の間隔が非常に狭くなってしまい、1,0の判定に誤りが生じ易くなる。
【0006】
そこで、光信号の送信では、図11(a)に示すように、データ部の先頭にプリアンブルと称する情報を含まない信号を付加してパケット信号を生成している。このブリアンブルの部分でオーバーシュートが終わるようにプリアンブルの長さを調整することにより、データ部での2値化判定にオーバシュートの影響を与えないようにしている。また、パケット信号の後尾部で生じたアンダーシュートが、波形干渉により次に送信されてくるパケット信号の先頭部に影響を与えないようにするため、同図(b)に示すパケット信号間の送信間隔を一定以上に規定している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このプリアンブルは送信すべきデータ情報を含まないものであるため、データ伝送の効率の点からはできるだけ短くしたいという要望がある。また、パケット信号間の送信間隔についても、次のパケット信号を迅速に送信可能とする点からできるだけ短くしたいという要望がある。
【0008】
これらの要望に応えるため、まず、HPFのカットオフ周波数を調整することが考えられる。図12(a)は、カットオフ周波数が高い場合のパケット信号の状態、同図(b)は、カットオフ周波数が低い場合のパケット信号の状態を示す図である。オーバーシュートの収束時間は、HPFのカットオフ周波数を上げることにより短くすることができる。しかし、同図(a)に示すように、カットオフ周波数を高くしすぎると、パケット信号にうねりが生じることとなる。このため、却って1,0の判定に誤りが生じやすくなるので、カットオフ周波数をあまり高く設定することはできず、プリアンブルを十分に短くすることができない。
【0009】
そこで、次に、光信号の送信においてステップ成分に代えて一定のバイアス成分を交流成分に重ね合せることが考えれる。これは、交流成分にステップ成分を重ね合せることとすると、オーバシュートやアンダーシュートが必ず生じることとなるので、一定のバイアス成分を常に交流成分に重ね合せることにより、オーバーシュートやアンダーシュートの発生を未然に防止するものである。
【0010】
図13は、このように生成して送信された光信号の波形を示す図である。同図に示すように、パケット信号のない部分(非パケット部分)においても一定のバイアス光が送信される。しかし、この場合には、光信号を常時送信することになるため消費電力が増大してしまうという問題がある。また、発光素子の寿命が大幅に低下してしまうという問題もある。
【0011】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、HPFでの処理によって生じるオーバシュートやアンダーシュートを除去することにより、プリアンブルの長さやパケット信号間の間隔を短くするとともに、消費電力の増大や発光素子の寿命の低下を防止し得るパケット信号受信回路を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るパケット信号受信回路は、パケット信号を高域通過フィルタを介して受信するときのパケット信号受信回路において、前記高域通過フィルタの出力信号の上側エンベロープを生成する生成手段と、前記高域通過フィルタの出力信号から前記生成手段で得られた上側エンベロープを減算する減算手段と、を有することを特徴とする。
【0013】
本発明にあっては、高域通過フィルタの出力信号からこの信号の上側エンベロープを減算するようにしたことで、高域通過フィルタでの処理によって生じたオーバシュートが上側エンベロープと相殺されるので、パケット信号の受信においてオーバシュートを除去することができる。
【0014】
これにより、オーバシュートによる判定誤りの発生が防止されるので、パケット信号の送信では、オーバシュートによるデータ部の判定誤りの防止用に付加するプリアンブルの長さを短く設定することができる。
【0015】
また、オーバシュートの発生を防止するために一定のバイアス光を常時送信する必要がなくなるので、消費電力を低減することができ、さらには発光素子の寿命を長くすることができる。
【0016】
また、本発明は、上記のパケット信号受信回路において、パケット信号の後尾部を検出する検出手段と、前記検出手段でパケット信号の後尾部が検出されたときに、前記高域通過フィルタの出力線を接地する接地手段と、を有することを特徴とする。
【0017】
本発明にあっては、パケット信号の後尾部が検出されたときに、高域通過フィルタの出力線を接地するようにしたことで、高域通過フィルタの出力信号が直ちに接地電位となり、パケット信号の後尾部に続いて生じるアンダーシュートが速やかに除去されるので、次に送信されてくるパケット信号に対してこのパケット信号のアンダーシュートが干渉することを防止でき、パケット信号間の送信間隔を短く設定することができる。
【0018】
また、本発明は、上記のパケット信号受信回路において、前記高域通過フィルタの出力信号のピーク値を保持する保持手段と、前記保持手段が保持するピーク値を所定比で分圧する分圧手段と、前記減算手段の出力信号に対して前記分圧手段により分圧された出力信号が加算されるようにした加算手段と、を有することを特徴とする。
【0019】
本発明にあっては、高域通過フィルタの出力信号のピーク値を保持し、これを例えば1/2に分圧した信号が減算手段の出力信号に対して加算されるようにしたことで、パケット信号のない部分(非パケット部分)における電圧レベルが振幅のほぼ中間電位に一致するようになる。これにより、2値判定に用いる比較電圧を中間電位に設定した場合には正確な2値判定ができるようになるので、振幅調整や電圧レベルの調整に一般に用いられているAGCアンプを不要とすることができるとともに、振幅の引き込みや電圧レベルの調整のためにも使用されるプリアンブルの長さを短く設定することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
図1は、本実施の形態に係るパケット信号受信回路の構成を示す回路図である。同図のパケット信号受信回路は、フォトダイオードPD1と、増幅器1と、高域通過フィルタ(HPF)2と、AGC(Auto Gain Control)アンプ3と、半波整流回路4と、減算器5と、比較器6と、レベル検出器7とを有する構成である。
【0021】
HPF2は、増幅器1からの出力電圧V1の出力線に直列接続されたコンデンサC1と、コンデンサC1の出力線とグランド線との間に接続され抵抗R1とにより形成される。
【0022】
半波整流回路4は、AGCアンプ3の出力端子にアノード端子が接続されるようにAGCアンプ3の出力線に直列接続されたダイオードD1と、ダイオードD1の出力線と直流電源−Vcc(−5V)との間に並列接続された抵抗R2とコンデンサC2とにより形成される。
【0023】
図2は、各部における電圧波形を示す図である。同図(a)は増幅器1の出力電圧V1、同図(b)はHPF2の出力電圧V2、同図(c)は半波整流回路4の出力電圧V3、同図(d)は減算器5の出力電圧V4、同図(e)は比較器6の出力電圧V5、をそれぞれ示す。
【0024】
フォトダイオードPD1は、図示していない光信号送信装置からの光信号を光電変換して電気信号とし、増幅器1に出力する。フォトダイオードPD1には、直流電源Vbにより逆バイアス電圧が印加される。
【0025】
増幅器1は、電気信号を増幅してHPF2へ出力する。増幅器1にはフィルタとしての要素がないので、図2(a)に示すようにその出力電圧V1にはオーバーシュートは発生せず、振幅電圧はVpで一定である。
【0026】
HPF2は、照明光等による雑音電圧を除去するため電気信号の高域成分だけを通過させる。このため、ステップ成分の先頭部と後尾部がそれぞれ強調されてしまうので、図2(b)に示すようにその出力電圧V2にはオーバーシュートとアンダーシュートが発生する。パケット信号は、いずれの部位においても正側電位と負側電位との差はVpで一定であり、パケット信号の終了した後の中間電位はほぼ0[V]となる。HPF2は、出力電圧V2をAGCアンプ3へ出力する。
【0027】
AGCアンプ3は、減算器5の出力電圧V4の振幅レベルをレベル検出器7で検出した結果に基づき帰還制御によって出力電圧V4の振幅が所定値となるように、出力電圧V2の振幅を引き込むとともに一度引き込んだ振幅が保持されるようにする。振幅の引き込みは、プリアンブルの部分で完了するようにする。また、AGCアンプ3は、出力電圧V4の中間電位が比較電圧Vrに一致するように出力電圧V2の電圧レベルを上下方向にシフト制御する。AGCアンプ3は、その出力信号を半波整流回路4および減算器5の非反転入力端子へ出力する。なお、説明の便宜上AGCアンプ3のゲインは1に調整されるものとする。
【0028】
半波整流回路4は、AGCアンプ3の出力電圧を整流し、出力電圧V2の上側エンベロープを生成する。その出力電圧V3は、図2(c)に示すようにダイオードD1の順方向電圧Vf(0.6V)に相当する下方向へのレベルシフトが起こる。また、後尾部には、出力電圧V2のエンベロープに追従しない非追従部が発生する。これは、パケット信号の終了後、抵抗R2によるコンデンサC2のディスチャージに時間がかかることによるものである。半波整流回路4は、出力信号V3を減算器5の反転入力端子に出力する。
【0029】
減算器5は、オペアンプにより構成されるものであり、AGCアンプ3の出力電圧から半波整流回路4の出力電圧V3を減算する。減算器5の出力電圧V4は、図2(d)に示すように、オーバーシュートが上側エンベロープによって相殺され、オーバーシュートが除去された波形となる。なお、この減算によって、パケット信号のない部分における出力電位は最大電位となる。減算器5は、出力電圧V4を比較器6の一方の入力端子に出力するとともに、レベル検出器7にも出力する。
【0030】
比較器6は、他方の入力端子に比較電圧Vrが入力され、出力電圧V4と比較電圧Vrとを比較する。図2(e)に示すように、出力電圧V4が比較電圧Vrよりも大きければ5V、小さければ0Vを出力することによりアナログ信号をデジタル信号に変換する。
【0031】
レベル検出器7は、減算器5の出力電圧V4の振幅レベルを検出し、これをAGCアンプ3のコントロール入力端子に出力する。
【0032】
したがって、本実施の形態によれば、HPF2の出力電圧V2からHPF2の出力電圧V2を半波整流回路4で整流して得た上側エンベロープV3を減算器5で減算するようにしたことで、HPF2を通過することによって生じたオーバシュートが上側エンベロープと相殺されるので、オーバシュートを除去することができる。
【0033】
これにより、オーバシュートによる誤りの発生が防止されるので、パケット信号の送信では、オーバシュートによるデータ部の判定誤りの防止用に付加するプリアンブルの長さを短く設定すること
また、オーバシュートの発生を防止するために一定のバイアス光を常時送信する必要がなくなるので、消費電力を低減することができ、さらには発光素子の寿命を長くすることができる。
【0034】
[第2の実施の形態]
図3は、本実施の形態に係るパケット信号受信回路の構成を示す回路図である。同図のパケット信号受信回路は、図1に示したパケット信号受信回路に対して、HPF2の出力電圧V2の出力線とグランド線との間に接続されたスイッチSW1を設けるとともに、比較器6の出力電圧V5を検出した結果に基づいてスイッチSW1のオン・オフを制御するコントロール回路8を設けた構成となっている。なお、その他、図1と同一物には同一の符号を付すこととし、ここでは説明を省略する。
【0035】
図4は、各部の電圧波形を示す図である。同図(a)は増幅器1の出力電圧V1、同図(b)はスイッチSW1のオン・オフ状態を制御するためにコントロール回路8が出力するコントロール電圧V6、同図(c)はHPF2の出力電圧V2、同図(d)は半波整流回路4の出力電圧V3、同図(e)は減算器5の出力電圧V4、同図(f)は比較器6の出力電圧V5、をそれぞれ示す。同図(a)に示すように、パケット信号のデータ部の後部にはパケット信号の終了を示すフラグ情報を含むポストアンブルが付加される。
【0036】
コントロール回路8は、通常はスイッチSW1をオフしておき、HPF2の出力電圧V2がそのままAGCアンプ3に出力されるようにする。比較器6の出力電圧V6からフラグ情報を検出することによりパケット信号の終了が認識されたとき、図4(b)に示すように瞬間的にコントロール電圧を出力してスイッチSW1をオンする。これにより、同図(c)に示すように、HPF2の出力電圧V2が直ちに接地電位となり、アンダーシュートが除去される。
【0037】
このようにアンダーシュートが除去された出力電圧V2からこの出力電圧V2を半波整流回路4で整流して得た上側エンベロープV3(同図(d))を減算器5で減算することにより、オーバシュートが除去された出力電圧V4(同図(e))を得ること、比較器6で2値化すること、は第1の実施の形態と同様である。
【0038】
ここで、比較器6の出力電圧V5(同図(f))は、パケット信号が終了した後に5Vが連続することとなってしまうので、パケット信号の終了を示すフラグ情報が検出された後の部分はデータではないものとして扱うようにする。
【0039】
したがって、本実施の形態によれば、コントロール回路8でポストアンブルに含まれるフラグ情報を認識することによりパケット信号の後尾部を検出したときにHPF2の出力線を瞬間的に接地するようにしたことで、HPF2の出力電圧が直ちに接地電位となり、パケット信号の後尾部に続いて生じるアンダーシュートが除去される。これにより、次に送信されてくるパケット信号に対してこのパケット信号のアンダーシュートが干渉することを防止できるので、パケット信号間の送信間隔を短く設定することができる。
【0040】
[第3の実施の形態]
上記各実施の形態では、AGCアンプ3により電気信号の振幅調整および中間電位のレベルシフト制御を行う回路に本発明を適用した場合について説明した。
【0041】
しかし、このような回路では、オーバーシュートを除去できたとしても、AGCアンプ3による振幅の引き込みのためのプリアンブルが必要であり、望ましくない。以下では、プリアンブル長をさらに減少させうるパケット信号受信回路の実施の形態について説明する。
【0042】
図5は、本実施の形態に係るパケット信号受信回路の構成を示す回路図である。同図のパケット信号受信回路は、図1に示したパケット信号受信回路に対して、AGCアンプ3をバッファ11に置き換え、減算器5を非反転入力端子を1つ増加した加減算器12に置き換え、レベル検出器7を排除するとともに、半波整流回路4の出力電圧V3のピーク値を保持するピークホールド回路15と、ピークホールド回路15の出力電圧を分圧して加減算器12の非反転入力端子に出力する2つの分割抵抗R3と、加減算器12と比較器6との間に接続されたリミッティングアンプ13と、比較器6の出力電圧を検出してピークホールド回路15にコントロール電圧を出力するコントロール回路14とを設けた構成である。なお、その他、図1と同一物には同一の符号を付すこととし、ここでは説明を省略する。
【0043】
図6は、ピークホールド回路15の構成を示す回路図である。同図のピークホールド回路15は、半波整流回路4の出力端子に接続されたバッファ16と、バッファ16の出力端子にアノード端子が接続され、カソード端子がバッファ17の入力端子に接続されたダイオードD2と、出力端子が分割抵抗R3の一方の端子に接続されたバッファ17と、ダイオードD2のカソード端子からの出力線とグランド線との間に接続されたコンデンサC3と、この出力線と直流電源−Vccとの間に直列接続されたスイッチSW2および抵抗R4と、スイッチSW2と抵抗R4との接続点にカソード端子が接続され、アノード端子が接地されたダイオードD3とを有する構成である。
【0044】
スイッチSW2は、コントロール回路14からのコントロール電圧により、オン・オフ状態が制御され、後述するようにパケット信号のある部分(パケット部分)ではオフ状態となり、パケット信号のない部分(非パケット部分)ではオン状態となる。
【0045】
図7は、図5に示したパケット信号受信回路の各部における出力電圧の波形を示す図である。同図(a)は増幅器1の出力電圧V1、同図(b)はHPF2の出力電圧V2、同図(c)は半波整流回路4の出力電圧V3、同図(d)はピークホールド回路15の出力電圧V7、同図(e)は出力電圧V2から出力電圧V3を減算した出力電圧、同図(f)は加減算器12の出力電圧V8、をそれぞれ示す。
【0046】
本パケット信号受信回路にあっては、AGCアンプによる振幅調整および中間電位のレベルシフト制御を行わないので、図7(a)に示すように、パケット信号のプリアンブルは短く設定される。なお、ポストアンブルにはパケット信号の終了を示すフラグ情報が含まれる。
【0047】
コントロール回路14は、パケット信号の受信が開始されると、比較器6の出力電圧を検出することによりそのことを認識し、ピークホールド回路15のスイッチSW2をオフ状態にする。
【0048】
ピークホールド回路15は、半波整流回路4の出力をバッファ16により受け、半波整流回路4で生じたダイオードD1によるレベルシフト−0.6[V]の補正として0.6[V]のレベルシフトを加えてダイオードD2へ送出する。ダイオードD2では順方向電圧0.6[V]に相当する負極側へのレベルシフトが起こり、コンデンサC3に印加する。コンデンサC3では電圧のチャージが始まり、ディスチャージのための経路がないことから、オーバーシュートのピーク電圧Vp−0.6[V]がコンデンサC3に保持される。
【0049】
コントロール回路14は、フラグ情報を検出することによりパケット信号の終了を認識した場合には、ピークホールド回路15のスイッチSW2をオン状態にする。これによって、コンデンサC3にチャージされた電荷は瞬時に放出され、その出力電圧がダイオードD2の順方向電圧により−0.6[V]に保持される。
【0050】
すなわち、ピークホールド回路15の出力電圧V7は、図7(d)に示すように、パケット部分ではVp−0.6[V]、非パケット信号部分では−0.6[V]に保持され、パルス振幅がVpである方形波となる。この出力電圧V7は、2つの分割抵抗R3によって1/2に分圧され、加減算器12の非反転入力端子に出力される。
【0051】
加減算器12は、HPF2の出力電圧V2から半波整流回路4の出力電圧V3を減算するとともに、1/2に分圧されたピークホールド回路15の出力電圧V7を加算する。出力電圧V2から出力電圧V3を減算した出力波形に着目すると、図7(e)に示すように、第1の実施例で示した減算器5の出力電圧V4(図2(d)参照)に酷似したものとなる。これに出力電圧V7の1/2電圧を加算すると、図7(f)に示すように、非パケット部分に対してパケット部分の電圧を1/2Vpだけ引き上げたような波形となる。ここで、パケット信号の振幅はVpに等しいことから、非パケット部分の電位を中間電位(同図(f)では0[V])にほぼ一致させた波形を得ることができる。
【0052】
リミッティングアンプ13は、加減算器12の出力電圧V8の振幅を高ゲインで増幅し、所定のリミット値を超えた電圧についてはそのリミット値を出力することにより、正側電圧と負側電圧とが明確に分けられた安定した出力電圧を比較器6に出力する
比較器6は、リミッティングアンプ13の出力電圧と比較電圧Vr(ここでは0[V])とを比較する。出力電圧が比較電圧Vrよりも大きければ5V、小さければ0Vを出力することにより、アナログ信号をデジタル信号に変換する。
【0053】
したがって、本実施の形態によれば、HPF2の出力電圧V2のピーク値を保持し、これを1/2に分圧した電圧がHPF2の出力電圧V2から半波整流回路4の出力電圧V3を減算した電圧に加算されるようにしたことで、非パケット部分における電圧レベルがほぼ中間電位に一致するようになる。これにより、比較器6での比較電圧Vrを中間電位に設定した場合には、正確な2値判定ができるようになるので、振幅調整および電圧レベルの調整に一般に用いられているAGCアンプを不要とすることができ、振幅の引き込みや電圧レベルの調整のためにも使用されるプリアンブルの長さを短く設定することができる。
【0054】
また、本実施の形態によれば、AGCアンプが不要となるので、リミッティングアンプ13を用いた簡易な構成とすることができる。
【0055】
なお、本実施の形態においては、アンダーシュートの除去については特に考慮しなかったが、第2の実施の形態で説明したように、HPF2の出力段にスイッチSW1を設け、コントロール回路14でパケット信号の終了を示すフラグ情報が検出されたときにスイッチSW1を瞬間的に接地するようにしてもよい。かかる場合には、アンダーシュートを除去することができる。
【0056】
また、上記各実施の形態においては、光信号を受信するパケット信号受信回路について説明したが、光信号を用いた受信に限られるものではなく、直流成分の伝送が可能な経路を介してパケット信号を受信する場合には幅広く適用することができる。もちろん、無線経路、有線経路のいずれを用いる場合にも適用可能であることはいうまでもない。
【0057】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、高域通過フィルタの出力信号からこの信号の上側エンベロープを減算するようにしたことで、高域通過フィルタでの処理によって生じたオーバシュートが上側エンベロープと相殺されるので、受信側においてオーバシュートを除去することができる。
【0058】
これにより、オーバシュートによる誤りの発生が防止されるので、送信側では、オーバシュートによるデータ部の判定誤りの防止用に付加するプリアンブルの長さを短く設定することができる。
【0059】
また、オーバシュートの発生を防止するために一定のバイアス光を常時送信する必要がなくなるので、消費電力を低減することができ、さらには発光素子の寿命を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るパケット信号受信回路の構成を示す回路図である。
【図2】第1の実施の形態に係るパケット信号受信回路の各部における電圧波形を示す図である。
【図3】第2の実施の形態に係るパケット信号受信回路の構成を示す回路図である。
【図4】第2の実施の形態に係るパケット信号受信回路の各部における電圧波形を示す図である。
【図5】第3の実施の形態に係るパケット信号受信回路の構成を示す回路図である。
【図6】ピークホールド回路15の構成を示す回路図である。
【図7】第3の実施の形態に係るパケット信号受信回路の各部における電圧波形を示す図である。
【図8】HPFの入出力関係を示す図である。
【図9】HPFの通過によりオーバーシュートやアンダーシュートが生じる理由を説明するための図である。
【図10】HPFの出力波形を2値化する様子を示す図である。
【図11】パケット信号の構成およびパケット信号間の間隔を示す図である。
【図12】HPFのカットオフ周波数を変更したときのパケット信号の状態を示す図である。
【図13】バイアス光を重ね合せたときの光信号の状態を示す図である。
【符号の説明】
1 増幅器
2 HPF
3 AGCアンプ
4 半波整流回路
5 減算器
6 比較器
7 レベル検出器
8,14 コントロール回路
11,16,17 バッファ
12 加減算器
13 リミッティングアンプ
15 ピークホールド回路
PD1 フォトダイオード
D1,D2,D3 ダイオード
C1,C2,C3 コンデンサ
R1,R2,R3,R4 抵抗

Claims (2)

  1. パケット信号を高域通過フィルタを介して受信するときのパケット信号受信回路において、
    前記高域通過フィルタの出力信号の上側エンベロープを生成する生成手段と、
    前記高域通過フィルタの出力信号から前記生成手段で得られた上側エンベロープを減算する減算手段と、
    パケット信号の後尾部を検出する検出手段と、
    前記検出手段でパケット信号の後尾部が検出されたときに、前記高域通過フィルタの出力線を接地する接地手段と、
    を有することを特徴とするパケット信号受信回路。
  2. 前記高域通過フィルタの出力信号のピーク値を保持する保持手段と、
    前記保持手段が保持するピーク値を所定比で分圧する分圧手段と、
    前記減算手段の出力信号に対して前記分圧手段で分圧した出力信号が加算されるようにした加算手段と、
    を有することを特徴とする請求項記載のパケット信号受信回路。
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