JP4054101B2 - 衝突時の吸収エネルギーに優れた自動車ドア補強材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、衝突時の吸収エネルギーに優れた自動車ドア補強材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のごとく、自動車ドア補強材として、衝突時のエネルギーを吸収して安全を確保するため、自動車のドア内に補強材として丸型鋼管または角型鋼管あるいはH型鋼管を装着することが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のごとく、自動車ドア補強材に丸型鋼管または角型鋼管を用いると、鋼管横断面の偏平変形により荷重負荷量が低下して、吸収エネルギーを低下させることになる。このような現象は、鋼管の板厚(肉厚)が外径に比べて小さくなるに従い、断面の偏平化が早期(荷重負荷量の発生初期)に発生する。即ち、一般に用いられている自動車ドア補強材の試験方法として図6に示すごとく、支点柱1、1a(頂部R12.5)間距離L600mmで、支点柱1、1a上に鋼管2(外径31.8mmの丸型鋼管、降伏応力YS:1200Mpa)を載置し、支点柱1、1a間中央部の鋼管2上からポンチ3のストローク(鋼管への押し込み量)を変化すると、図7に示すごとく鋼管の板厚tが小さくなるほど、横断面の偏平変形が早期(ポンチ3のストローク量が少ないうちに)に発生し、その後の荷重に耐えられない。従って、衝突時の吸収エネルギーを低下させることになる課題がある。また、角型鋼管またはH型鋼管においては、搬送及びドア内への取り付け、熱処理等を施すときに鋼管の外径等に応じた処理が必要になる。従って、コスト、生産性、作業性等において不利である等の課題もある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明は、横断面をほぼ円形とする管の一部に対向する内向きの彎曲縁辺部を形成し、該両彎曲縁辺部と連続一体化して管内に凹部を形成した自動車ドア補強材であって、この凹部の底部を、管の内側直上の、衝突による荷重負荷の発生初期に管の内側と接触して断面形状変化を防止する位置に位置させたことを特徴とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明者等は、自動車ドア補強材として重負荷時(衝突時)に発生する最高荷重点以降の負荷荷重低下を抑制する形状について、種々検討した結果、最高荷重を抑えかつ、座屈後の耐荷重能力を向上すること、つまり座屈後の形状変化の少ない横断面形状にすることが、高い吸収エネルギーをもつ自動車ドア補強材の条件であることが明らかになった。その形状としては、図1のような横断面形状が最も高い吸収エネルギーをもつ自動車ドア補強材になり得ることを見出した。
この自動車ドア補強材4は、横断面をほぼ円形とする管5の一部に対向する内向きの彎曲縁辺部6、6aを形成する。このような両彎曲縁辺部6、6aと連続一体化して管5内に凹部7を形成する。
上記のごとき凹部7の底部は、管5の内側直上に位置させ若干の間隙を形成するごとく成形することによって、前記のごとく、衝突による座屈後の耐荷重の低下を抑制して、衝突エネルギーを確実に吸収することができるものである。
即ち、本発明の自動車ドア補強材は、図示のごとくaの部位に衝突(曲げ荷重方向)による座屈発生後に、図2のようにbの部位とcの部位とが接触して、衝突による荷重を確実に支え荷重に対して安定な形状となるため座屈後の耐荷重の低下を著しく抑制し、衝突時にエネルギーの吸収を高め安全性を確実に保持することができるものである。
【0006】
このような自動車ドア補強材の材質としては、鋼の他硬質アルミニウム、チタン合金等の非鉄合金等を用いることができるが、コスト的には鋼が最も有利である。鋼を素材とする場合は、車種等によって若干異なるが降伏応力500〜1300Mpa、引張強度600〜1600Mpa、肉厚1.0〜3.0mmで十分である。また、鋼板等の鋼材を用いる場合には、鋼の鋼組織やミクロ組織によらず、前記のごとき形状からなる補強材によれば、確実に衝突時のエネルギーを吸収することのできる自動車ドア補強材となる。更に、鋼板を用いる場合は、例えば熱延鋼板、冷延鋼板を用いることができる。
【0007】
次に、本発明の自動車ドア補強材の一例を挙げる。
図3において、まず、鋼板(帯)を素材として、一般に製造されている例えば電縫鋼管を用い、この横断面鋼管(イ)を成形ロールによって(イ)から順次成形して(ヘ)のごとく成形して自動車ドア補強材とする。
【0008】
【実施例】
次に、本発明の実施例による自動車ドア補強材とともに比較例を挙げる。
実施例1
図4に示す補強材形状
1)サイズ:外径36.0mm、肉厚:2.0mm(a:10mm、b:5mm、c:1mm)。
2)材質:降伏応力YP500Mpa、引張強度TS600Mpa(熱延鋼板)。
【0009】
実施例2
図4に示す補強材形状
1)サイズ:外径36.0mm、肉厚:2.0mm(a:10mm、b:5mm、c:1mm)。
2)材質:降伏応力YP500Mpa、引張強度TS600Mpa(冷延鋼板)。
【0010】
比較例
1)サイズ:外径50.8mm、肉厚:2.0mm丸型鋼管。
2)材質:降伏応力YP500Mpa、引張強度TS600Mpa(熱延鋼板)。
このような本発明の自動車ドア補強材と比較例の丸型鋼管を前記図6に示す試験方法により荷重試験を行ったところ、図5に示すごとくポンチストローク(ポンチ押し込み量)と曲げ荷重は、図示のように、本発明の自動車ドア補強材においては、ポンチ押し込み量が多くなっても大きな曲げ荷重に耐えることができ、衝突時の吸収エネルギーに優れた自動車ドア補強材であることが明らかである。
これに対して、比較例の丸型鋼管は、ポンチ押し込み量が20〜30mmの時点で急速に大きな荷重に耐えられなくなっている。このことは、丸型鋼管のポンチ当接部の横断面方向で大きく偏平変形して座屈が発生し、本発明の自動車ドア補強材に比べ著しく吸収エネルギーが低下していることが明らかである。
【0011】
【発明の効果】
本発明の自動車ドア補強材によれば、衝突時(荷重負荷時)の吸収エネルギーを向上して安全性を高めることができる。また、補強材を薄肉化しても確実に衝突時のエネルギーを吸収ができるので、車体の軽量化を図ることができる。更に補強材の形状によって衝突時のエネルギーを吸収ができるので、高強度金属による補強材を必要とせず、低コストの自動車ドア補強材を提供することができる。更にまた、製造に際しては、通常鋼管製造工程に成形ロール群を連設付加することによって、製造することができ設備的に安価にしかも作業能率を向上し、高い生産性を維持しつつ製造することができる等の優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による自動車ドア補強材の一例を示す横断面図である。
【図2】本発明による自動車ドア補強材の座屈状態を示す側面図である。
【図3】本発明による自動車ドア補強材の製造方法の一例を示す工程図である。
【図4】本発明による自動車ドア補強材の実施例のサイズを示す横断面図である。
【図5】本発明の実施例による自動車ドア補強材と比較例の自動車ドア補強材曲げ荷重とポンチ押し込み量との関係を示す図表である。
【図6】自動車ドア補強材の試験方法を示す側面図である。
【図7】ポンチ押し込み量と曲げ荷重と試験材板厚との関係を示す図表である。
【符号の説明】
4 自動車ドア補強材
5 管
6 彎曲縁辺部
6a 彎曲縁辺部
7 凹部

Claims (3)

  1. 横断面をほぼ円形とする管の一部に対向する内向きの彎曲縁辺部を形成し、該両彎曲縁辺部と連続一体化して管内に凹部を形成した自動車ドア補強材であって、この凹部の底部を、管の内側直上の、衝突による荷重負荷の発生初期に管の内側と接触して断面形状変化を防止する位置に位置させたことを特徴とする衝突時の吸収エネルギーに優れた自動車ドア補強材。
  2. 鋼板によって形成したことを特徴とする請求項1に記載の衝突時の吸収エネルギーに優れた自動車ドア補強材。
  3. 板厚1.0〜3.0mmの鋼板によって形成したことを特徴とする請求項1に記載の衝突時の吸収エネルギーに優れた自動車ドア補強材。
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