JPH05330342A - 自動車ドア補強材用鋼管 - Google Patents
自動車ドア補強材用鋼管Info
- Publication number
- JPH05330342A JPH05330342A JP8913792A JP8913792A JPH05330342A JP H05330342 A JPH05330342 A JP H05330342A JP 8913792 A JP8913792 A JP 8913792A JP 8913792 A JP8913792 A JP 8913792A JP H05330342 A JPH05330342 A JP H05330342A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel pipe
- load
- door
- impact bar
- reinforcement material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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- Body Structure For Vehicles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、自動車の側面からの衝突事故にお
いて、車両内の乗員の安全を確保するために、荷重負荷
点の位置等によらず高い曲げ吸収エネルギーを有する自
動車ドア補強材用鋼管を提案する。 【構成】 本発明の自動車ドア補強材用鋼管は、偏平な
断面形状部分と円形断面部分とを長さ方向において交互
に有することを特徴とする。 【効果】 本発明の自動車ドア補強材用鋼管は、負荷点
の位置によらず、また、負荷する物の幅によらず、鋼管
の１点に変形が集中しないため、最終的な曲げ吸収エネ
ルギーは増大する。
いて、車両内の乗員の安全を確保するために、荷重負荷
点の位置等によらず高い曲げ吸収エネルギーを有する自
動車ドア補強材用鋼管を提案する。 【構成】 本発明の自動車ドア補強材用鋼管は、偏平な
断面形状部分と円形断面部分とを長さ方向において交互
に有することを特徴とする。 【効果】 本発明の自動車ドア補強材用鋼管は、負荷点
の位置によらず、また、負荷する物の幅によらず、鋼管
の１点に変形が集中しないため、最終的な曲げ吸収エネ
ルギーは増大する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、側面衝突を受けた際に
乗員を保護するために自動車ドア内部に装備される補強
材（以下、ドア・インパクト・バーと称する）に関す
る。
乗員を保護するために自動車ドア内部に装備される補強
材（以下、ドア・インパクト・バーと称する）に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】最近の自動車業界では、側面衝突に対す
る安全性を重視しており、輸出用のみならず国内向けの
乗用車にもほぼ全車両のドアにインパクト・バーを装備
している。一方、環境問題の観点から自動車の燃費向上
が指向されており、車両の軽量化が大きな課題となって
きている。而して、ドア・インパクト・バーも可及的に
軽量化することが望まれている。ドア・インパクト・バ
ーの軽量化という観点からすると、従来の、たとえば特
開昭５６−５０８１３号公報に開示されているような、
板材よりも管材の方が有利である処から、最近ではドア
・インパクト・バーとして鋼管が多用されるようになっ
てきている。さらに、たとえば特開平０１−２０５０３
２号公報に開示されているように、鋼管を高強度化し、
薄肉化することが企図されている。
る安全性を重視しており、輸出用のみならず国内向けの
乗用車にもほぼ全車両のドアにインパクト・バーを装備
している。一方、環境問題の観点から自動車の燃費向上
が指向されており、車両の軽量化が大きな課題となって
きている。而して、ドア・インパクト・バーも可及的に
軽量化することが望まれている。ドア・インパクト・バ
ーの軽量化という観点からすると、従来の、たとえば特
開昭５６−５０８１３号公報に開示されているような、
板材よりも管材の方が有利である処から、最近ではドア
・インパクト・バーとして鋼管が多用されるようになっ
てきている。さらに、たとえば特開平０１−２０５０３
２号公報に開示されているように、鋼管を高強度化し、
薄肉化することが企図されている。
【０００３】また、特開昭５１−４２２１６号公報に開
示されているドア・インパクト・バーにおいては、両端
より中央の断面係数を段階的に増大し、曲げ荷重負荷時
に段階的に座屈するようにしているため、一様断面のバ
ーより軽量化が可能になっている。即ち、図２に示すよ
うにドア・インパクト・バー・インナー・ビーム５の長
さ方向中央に補強材としてアウター・ビーム６を追加
し、その両端をドア４に溶接した構造になっており、ア
ウター・ビーム６がない場合の支点間距離ＡＡよりアウ
ター・ビーム６が有る場合の支点間距離ＢＢの方が短く
なり、曲げモーメントが小さくなる分、軽量化が可能に
なっている。
示されているドア・インパクト・バーにおいては、両端
より中央の断面係数を段階的に増大し、曲げ荷重負荷時
に段階的に座屈するようにしているため、一様断面のバ
ーより軽量化が可能になっている。即ち、図２に示すよ
うにドア・インパクト・バー・インナー・ビーム５の長
さ方向中央に補強材としてアウター・ビーム６を追加
し、その両端をドア４に溶接した構造になっており、ア
ウター・ビーム６がない場合の支点間距離ＡＡよりアウ
ター・ビーム６が有る場合の支点間距離ＢＢの方が短く
なり、曲げモーメントが小さくなる分、軽量化が可能に
なっている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開昭５１−４
２２１６号公報に開示されている断面係数を変化させた
ドア・インパクト・バーでは、その中央部に荷重が作用
した場合には非常に有効であるが、実際の側面衝突位置
は必ずしもドアの同じ位置になるとは限らず、中央から
外れた位置に荷重が作用する場合があり、その場合には
中央部のみ断面係数を上げたドア・インパクト・バーは
逆に不利である。更に、荷重負荷点は、一点というより
もかなり幅をもっていると考えられるため、幅を持った
負荷方式でも耐え得るドア・インパクト・バーが必要で
ある。
２２１６号公報に開示されている断面係数を変化させた
ドア・インパクト・バーでは、その中央部に荷重が作用
した場合には非常に有効であるが、実際の側面衝突位置
は必ずしもドアの同じ位置になるとは限らず、中央から
外れた位置に荷重が作用する場合があり、その場合には
中央部のみ断面係数を上げたドア・インパクト・バーは
逆に不利である。更に、荷重負荷点は、一点というより
もかなり幅をもっていると考えられるため、幅を持った
負荷方式でも耐え得るドア・インパクト・バーが必要で
ある。
【０００５】また、ドア・インパクト・バーが座屈した
後の荷重は、ドア・インパクト・バーではほとんど受け
持たず、ほとんどドア・インパクト・バー取付部（以下
ブラケットと称する）に負荷がかかるため、負荷点が長
さ方向中央からずれている場合、ブラケットに作用する
負荷は増大し、座屈後すぐにブラケットが破損してしま
う。従って、ドア・インパクト・バーの効果を十分生か
すためには、ブラケットにかかる負荷を小さくする必要
がある。本発明は、このような目的を充たしうるドア・
インパクト・バー用鋼管を提供することにある。
後の荷重は、ドア・インパクト・バーではほとんど受け
持たず、ほとんどドア・インパクト・バー取付部（以下
ブラケットと称する）に負荷がかかるため、負荷点が長
さ方向中央からずれている場合、ブラケットに作用する
負荷は増大し、座屈後すぐにブラケットが破損してしま
う。従って、ドア・インパクト・バーの効果を十分生か
すためには、ブラケットにかかる負荷を小さくする必要
がある。本発明は、このような目的を充たしうるドア・
インパクト・バー用鋼管を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴とする処
は、偏平な断面形状部分と円形断面部分とを長さ方向に
おいて交互に有する自動車ドア補強材用鋼管にある。
は、偏平な断面形状部分と円形断面部分とを長さ方向に
おいて交互に有する自動車ドア補強材用鋼管にある。
【０００７】以下本発明の詳細を説明する。本発明のド
ア・インパクト・バーは、図１に示すように、長さ方向
に交互に偏平な断面形状部分１と円形断面部分２とを有
するため、負荷点の位置によらず、また、負荷する物の
幅によらず、ドア・インパクト・バーの１点に変形が集
中しないため、最終的な曲げ吸収エネルギーは増大す
る。即ち、図５（ａ）のように長さ方向中央に荷重が負
荷された場合、負荷点の両隣の偏平部が先に折れ曲が
る。このため、一様断面の鋼管に比べて、多少最大荷重
は減少するが、負荷点が折れ曲がっていない分、その後
もある程度荷重を維持するため、最終的な曲げ吸収エネ
ルギーは同等以上になる。また、図５（ｂ）のような位
置に荷重が負荷されても、その近傍の偏平部が先に折れ
曲がり、負荷点の位置で座屈するまでは、鋼管で荷重を
受け持つため、一様断面の鋼管よりもブラケットに作用
する荷重を軽減することができる。図５（ｃ）のように
実車のバンパーのような幅をもったポンチが負荷した場
合にも、（ｂ）と同様に本鋼管は有効である。
ア・インパクト・バーは、図１に示すように、長さ方向
に交互に偏平な断面形状部分１と円形断面部分２とを有
するため、負荷点の位置によらず、また、負荷する物の
幅によらず、ドア・インパクト・バーの１点に変形が集
中しないため、最終的な曲げ吸収エネルギーは増大す
る。即ち、図５（ａ）のように長さ方向中央に荷重が負
荷された場合、負荷点の両隣の偏平部が先に折れ曲が
る。このため、一様断面の鋼管に比べて、多少最大荷重
は減少するが、負荷点が折れ曲がっていない分、その後
もある程度荷重を維持するため、最終的な曲げ吸収エネ
ルギーは同等以上になる。また、図５（ｂ）のような位
置に荷重が負荷されても、その近傍の偏平部が先に折れ
曲がり、負荷点の位置で座屈するまでは、鋼管で荷重を
受け持つため、一様断面の鋼管よりもブラケットに作用
する荷重を軽減することができる。図５（ｃ）のように
実車のバンパーのような幅をもったポンチが負荷した場
合にも、（ｂ）と同様に本鋼管は有効である。
【０００８】長さ方向に交互に、偏平している部分と偏
平していない部分とを成形する方法は、例えば、図３に
示すような小型ローラ７を数個持ったローラ８でドア・
インパクト・バー３を連続的に圧延する方法等がある。
凸凹のピッチ、形状等は、小型ローラ７の個数や大きさ
を変えることによって容易に変えることができる。
平していない部分とを成形する方法は、例えば、図３に
示すような小型ローラ７を数個持ったローラ８でドア・
インパクト・バー３を連続的に圧延する方法等がある。
凸凹のピッチ、形状等は、小型ローラ７の個数や大きさ
を変えることによって容易に変えることができる。
【０００９】本発明のドア・インパクト・バーをドア内
に設置する際には、図４に示すように、ドア・インパク
ト・バー３の偏平した断面の短円側をドア４の内板およ
び外板側に向くように配し、長円側を鉛直方向の上下に
向くように配することとする。また、長さ方向の位置
は、中央に真円断面部が配するように設置することとす
る。
に設置する際には、図４に示すように、ドア・インパク
ト・バー３の偏平した断面の短円側をドア４の内板およ
び外板側に向くように配し、長円側を鉛直方向の上下に
向くように配することとする。また、長さ方向の位置
は、中央に真円断面部が配するように設置することとす
る。
【００１０】
【実施例】現在、ドア・インパクト・バーとして一般的
なサイズである外径３１．８mm、肉厚２．８mm、長さ９
５０mmの鋼管を用いて製造した。偏平部の短円側の幅は
２０mmとし、ピッチは１００mmとした。製品（Ａ）をド
アに組み込んだ状態でのドア全体の曲げ試験結果を表１
および図６に示す。尚、比較のため、同一材料で一様断
面の鋼管（Ｂ）の場合の結果も合わせて示す。
なサイズである外径３１．８mm、肉厚２．８mm、長さ９
５０mmの鋼管を用いて製造した。偏平部の短円側の幅は
２０mmとし、ピッチは１００mmとした。製品（Ａ）をド
アに組み込んだ状態でのドア全体の曲げ試験結果を表１
および図６に示す。尚、比較のため、同一材料で一様断
面の鋼管（Ｂ）の場合の結果も合わせて示す。
【００１１】
【表１】
【００１２】これより、本発明のドア・インパクト・バ
ー（Ａ）と一様断面の鋼管（Ｂ）とを比較した場合、本
発明のドア・インパクト・バーの方が最大荷重は多少低
いが、最大変位や最終的な曲げ吸収エネルギー（荷重−
変位曲線で囲まれた面積）は大きいことが判る。
ー（Ａ）と一様断面の鋼管（Ｂ）とを比較した場合、本
発明のドア・インパクト・バーの方が最大荷重は多少低
いが、最大変位や最終的な曲げ吸収エネルギー（荷重−
変位曲線で囲まれた面積）は大きいことが判る。
【００１３】
【発明の効果】本発明により、実際の側面衝突時にドア
のどの位置に衝突されても車両内の乗員の安全性が確保
できる。
のどの位置に衝突されても車両内の乗員の安全性が確保
できる。
【図１】本発明で得られたドア・インパクト・バー。
【図２】特開昭５１−４２２１６号公報に記載されてい
るドア・インパクト・バーの説明図。
るドア・インパクト・バーの説明図。
【図３】本発明のドア・インパクト・バーを製造するた
めの説明図。
めの説明図。
【図４】本発明のドア・インパクト・バーをドア内部に
設置する際の配置図。
設置する際の配置図。
【図５】本発明のドア・インパクト・バーに荷重が負荷
された際の変形図。
された際の変形図。
【図６】本発明のドア・インパクト・バーおよび一様断
面の鋼管の曲げ荷重−変位図。
面の鋼管の曲げ荷重−変位図。
１ 偏平部 ２ 真円部 ３ ドア・インパクト・バー ４ ドア ５ ドア・インパクト・バー・インナー・ビーム ６ ドア・インパクト・バー・アウター・ビーム ７ 小型ローラ ８ ローラ ９ ポンチ
Claims (1)
- 【請求項１】 偏平な断面形状部分と円形断面部分とを
長さ方向において交互に有することを特徴とする自動車
ドア補強材用鋼管。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8913792A JPH05330342A (ja) | 1992-04-09 | 1992-04-09 | 自動車ドア補強材用鋼管 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8913792A JPH05330342A (ja) | 1992-04-09 | 1992-04-09 | 自動車ドア補強材用鋼管 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05330342A true JPH05330342A (ja) | 1993-12-14 |
Family
ID=13962494
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8913792A Withdrawn JPH05330342A (ja) | 1992-04-09 | 1992-04-09 | 自動車ドア補強材用鋼管 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05330342A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005102752A1 (de) * | 2004-04-26 | 2005-11-03 | Fraunhofer-Gesellschaft Zur Förderung Der Amgewandten Forschung E.V. | Vorrichtung zur erhöhung des insassenschutzes in einem fahrzeug bei einem seitenaufprall |
-
1992
- 1992-04-09 JP JP8913792A patent/JPH05330342A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005102752A1 (de) * | 2004-04-26 | 2005-11-03 | Fraunhofer-Gesellschaft Zur Förderung Der Amgewandten Forschung E.V. | Vorrichtung zur erhöhung des insassenschutzes in einem fahrzeug bei einem seitenaufprall |
| JP2007534539A (ja) * | 2004-04-26 | 2007-11-29 | フラウンホファー ゲセルシャフトツール フェールデルンク ダー アンゲヴァンテン フォルシュンク エー．ファオ． | 側面衝突での車内の搭乗者保護を向上するための装置 |
| CN100430253C (zh) * | 2004-04-26 | 2008-11-05 | 福雷奇亚内室***有限公司 | 一种用于机动车车门的、用于乘客保护的装置 |
| US7610984B2 (en) | 2004-04-26 | 2009-11-03 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Device for increasing the degree of occupant protection in a vehicle during a side impact |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990706 |