JP4051271B2 - 磁気記録ヘッド及び磁気記録再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,磁気記録再生装置に用いられる磁気ヘッド及びこれを用いた磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気記録再生装置は,情報を磁気的に記録する媒体と,この媒体に情報を記録及び再生するための磁気ヘッドと,磁気ヘッドからの出力信号に基づいて情報を再生するとともに入力された信号に基づいて情報を記録する記録再生動作制御回路と,媒体を回転または移動させる機構と,磁気ヘッドの媒体に対する位置を決定する位置決め機構などを備えている。
【0003】
磁気ヘッドを構成する記録素子は,磁束を発生させるコイルと,磁束を集める一対の磁気コアと,磁界を発生させるため一対の磁気コアの間に配置された記録ギャップとを備えている。磁気コアには,Ni80Fe20,Fe55Ni45などのニッケルと鉄の合金膜や,Fe70Co30,Fe50Co50などの鉄とコバルトの合金膜,コバルトベースの合金膜,もしくはそれらを2層程度積層した膜が一般的に用いられている。各コアの膜厚は,面内記録ヘッドの場合1から5μm程度の厚さに設定されることが多い。垂直記録ヘッドの場合,主磁極は50から200nm程度の厚さに,副磁極は1から数μm程度の厚さに設定されることが多い。記録動作は,コイルに記録電流を流すことで記録ギャップに作られる磁界を,媒体に印加することで行なわれる。
【0004】
磁気ヘッドを構成する再生素子は,一対の磁気シールド層と,その間にあって各シールド層からあらかじめ決められた距離を隔てて配置された磁気抵抗効果膜と,磁気抵抗効果膜に電気的に接合する一対の電極とを備えている。一対の磁気シールド層は,記録情報に基づいて媒体から漏洩する磁界の変化を高分解能で検出するために存在する。一対のシールド層の間隔を狭くするほど分解能を高くすることができるため,今後の磁気記録再生装置の高記録密度化に対応して,シールド間隔は益々狭くしていく傾向にある。磁気シールド層は,他に,検知電流を流すことで磁気抵抗効果膜から発生した熱を,外部に放出する役割も担っている。磁気シールド層には, Ni80Fe20膜やこれをベースとした合金膜が用いられることが多い。また基板側のシールド層(下部シールド層)には,この他に,センダスト(Fe−Al−Si)や,コバルトベースの非晶質などの合金膜が用いられることもある。各シールド層の膜厚は,一般的に1から5μm程度の厚さに設定されている。
【0005】
面記録密度が1平方インチあたり100ギガビットを上回る磁気記録再生装置の場合,磁気抵抗効果膜としては,巨大磁気抵抗効果を利用したGMR膜,もしくはトンネル磁気抵抗効果を利用したTMR膜,などの高感度センサが利用される。
【0006】
GMR膜は,媒体から漏洩する磁界によりその磁化方向が変化する,厚さが1から10nm程度の第一の強磁性層と,その磁化方向がおおむね固定された,厚さが0.5から5nm程度の第二の強磁性層と,第一の強磁性層と第二の強磁性層との間に挿入された,厚さが0.5から5nm程度の非磁性導体層と,を有する積層膜で構成される。
【0007】
TMR膜は,媒体から漏洩する磁界によりその磁化方向が変化する,厚さが1から10nm程度の第一の強磁性層と,その磁化方向がおおむね固定された,厚さが0.5から5nm程度の第二の強磁性層と,第一の強磁性層と第二の強磁性層との間に挿入された,厚さが0.5から1nm程度の障壁層と,を有する積層膜で構成される。TMR膜はGMR膜に比べて素子抵抗は高いが,より感度が高いため,磁気記録再生装置の高記録密度化に有望であると考えられている。
【0008】
磁気記録再生装置では,これら磁気抵抗効果膜に検知電流を印加することで,磁気抵抗効果膜の電気抵抗変化を出力(電圧)信号として検出する。
【0009】
GMR素子の場合,電流を印加する方向は比較的自由である。これまで主に利用されてきたのは,GMR膜の面内方向に電流を印加するタイプである。面内方向に電流を流す場合,トラック幅方向に電流を流す方式(横型)と,これとは直交する素子高さ方向に流す方式(縦型)が提案されているが,より高い感度が求められる磁気ディスク装置においては,ほぼすべての磁気ヘッドがトラック幅方向に電流を流す方式(横型)を採用している。素子高さ方向に電流を流す縦型の場合,一方の電極を媒体対向面側に配置する必要があり,最も感度の高い媒体対向面付近のセンサ部をうまく出力として活用できず,感度が不足するからである。よって電極は,GMR膜のトラック幅方向両端部に配置する横型が現在の主流である。
【0010】
しかし面内方向に電流を印加する方式の場合,今後の磁気記録再生装置の高記録密度化に対応するためシールド間隔を狭くしていくと,静電気によるダメージなどで,一方または両方のシールド層と,磁気抵抗効果膜または磁気抵抗効果膜に接合された電極との間の絶縁が破られ,再生信号振幅の大幅な減少(振幅がほぼゼロになる場合も多い)やノイズの増加が起こる確率が高くなり,磁気ディスク装置の誤動作や,磁気ヘッドの歩留まり低下の原因となる。これを解決するため,検知電流をGMR膜の膜厚方向に電流を印加するように,一対の電極をGMR膜の上下に配置するCPP(current perpendicular to the plane)方式が提案されている。
【0011】
この場合,電極はシールド層によって兼ねることができるため,シールド層とGMR膜,もしくはシールド層と電極との間の絶縁は気にする必要がなくなる。またCPP型にすることで,GMR膜の抵抗変化率をより高くすることができる可能性もあり,CPP−GMR膜はTMR膜と並んで,次世代の高感度磁気ヘッドを実現するための有力候補と考えられている。
【0012】
TMR素子の場合,障壁層に対して膜厚方向に電流を印加する必要がある。よって電極はTMR膜の上下に配置する。この場合,電極とシールド層はひとつの軟磁性体金属で兼用することができる。TMR素子もCPPセンサのひとつであり,今後の狭シールド間隔化に適している。
【0013】
記録位置と再生用磁気抵抗効果膜との位置ずれ幅を少なくし,磁気記録再生装置に記録する情報をより高密度化するため,記録素子と再生素子とを同一基板上に積層した磁気ヘッドを用いることが多い。このような一体型磁気ヘッドの場合,再生動作の安定性確保やノイズ抑制を目的として,記録素子と再生素子との間にサブミクロン膜厚のアルミナなど非磁性膜を一層挿入し,記録素子と再生素子とが磁気的により分離される構成をとることが多い。
【0014】
一体型磁気ヘッドの場合,非磁性分離膜によって,記録素子と再生素子とを磁気的に分離しているものの,完全ではない。よって磁気ヘッドは,磁気記録再生装置の誤動作を防ぐため,磁気抵抗効果膜を構成する第一の強磁性層を単一の磁区構造に保つための磁区制御層を有する構造となっている。第一の強磁性層の磁区構造が,記録素子の影響によって乱された場合にも,磁区制御層の作用によって再び単一の磁区構造に戻すことができるからである。第一の強磁性層が単一の磁区構造でない場合,記録動作のたびに再生波形の振幅や形状が変化し,磁気記録再生装置が正常に動作しない。
【0015】
磁区制御構造としては,磁気抵抗効果膜のトラック幅方向両端部に永久磁石からなる一対の磁区制御層を配置することが知られている(例えば、特許文献1参照。)。この構造では,永久磁石層の発生する磁界によって,第一の強磁性層を単一の磁区状態に誘導する。また,永久磁石層の代わりに,強磁性膜と反強磁性膜との積層膜を用いることも提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0016】
さらに,磁気抵抗効果膜がTMR膜の場合,永久磁石からなる磁区制御層をTMR膜に積層する構造が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。また,強磁性膜と反強磁性膜との積層膜からなる磁区制御層を磁気抵抗効果膜に積層する構造が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
【0017】
さて,磁気記録再生装置に記録する情報をより高密度化するため,磁気ヘッドは,1)シールド間隔を狭くしていくとともに,2)記録素子および再生素子の磁気的トラック幅を狭くしてゆく必要がある。シールド間隔を狭くすることで,高い線記録密度で情報を記録再生できるようになり,またトラック幅を狭くすることで,高いトラック密度で情報を記録再生できるようになるからである。これまで狭トラック化に対しては,主に記録素子の磁極幅を狭く形成し,同時に磁気抵抗効果膜の幅や電極間隔を狭く形成することで対応してきた。
【0018】
また,磁気抵抗効果型再生素子におけるクロストーク成分を低減して,再生信号のS/N向上を図ることを目的として,磁気抵抗効果膜がない部分における一対の磁気シールド層の間隔を,磁気抵抗効果膜がある部分におけるシールド間隔の半分以下にすることが提案されている(例えば、特許文献5参照。)。この構造を採用することによって,シールドの幅全体という広い範囲(現在のヘッドを例に取ると,典型的には10から100μm程度)で検知していた,大きさ−25dB程度の電磁誘導などによるクロストーク成分を,−30dB程度まで小さくでき,S/Nの向上に有効であることが記されている。
【0019】
【特許文献1】
特開平3−125311号公報
【特許文献2】
特開平7−57223号公報
【特許文献3】
特開平11−259824号公報
【特許文献4】
米国特許第6023395号明細書
【特許文献5】
特開平6−267027号公報
【非特許文献1】
「IEEE Transactions on Magnetics」, 1994, vol.30, pp.303-308
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように,これまで再生素子の狭トラック化には,素子のサイズを小さく形成することで対応してきた。しかしながら,面記録密度が1平方インチあたり100ギガビットを上回る磁気記録再生装置を実現するため,再生素子の磁気的トラック幅を100nm程度よりも狭くしょうとした場合,素子サイズを小さくしても磁気的トラック幅はそれに比例して小さくはならず,素子サイズは狙いの磁気的トラック幅より相当小さくする必要があることを本発明者らは見出した。
【0021】
例えば1平方インチあたり100ギガビットクラスの面記録密度を想定し,磁気抵抗効果膜の幅を100nm,シールド間隔を60nm,ヘッド‐媒体間の磁気的スペーシングを15nmとした場合,磁気的再生トラック幅は150nm程度であった。ここで磁気的トラック幅は次のように定義した。微細な記録トラックに記録された信号を用いて再生ヘッドのオフトラック特性,すなわち感度分布を測定し(概略ガウス分布のような形状となる),最大出力の20%(−14dB)となる位置の幅で磁気的トラック幅を定義した。
【0022】
さて,磁気的再生トラック幅と磁気抵抗効果膜の幅との差分を読みにじみと呼び,この場合は50nm,すなわち素子寸法の50%という大きな読みにじみが観測された。_
【0023】
シールド間隔60nm,ヘッド‐媒体間の磁気的なスペーシング15nmの場合,理論上の読みにじみ量は45nm程度にもなるので,磁気的トラック幅を100nmとするためには,素子寸法を55nm程度に微細化する必要があることがわかる。このとき,読みにじみ量は素子寸法のほぼ100%と大きな値になっている。微細パターン形成技術を牽引してきた半導体業界では,現在,100nmを下回るパターンの量産技術を開発しているところであるが,この最先端技術をもっても50nm級のトラック幅でヘッドを量産することは大変困難であり,100nm級の磁気的トラック幅を実現するには,別なブレークスルー技術が必要である。またこの場合,読みにじみ量が45nm程度あるので,50nm以下の磁気的トラック幅を実現することは,ほぼ不可能と考えられる。
【0024】
例えば特許文献5には,磁気抵抗効果素子のない部分における上下磁気シールド間隔を,磁気抵抗効果素子のある部分における上下磁気シールド間隔の半分以下にすることが提案されている。しかしながら,特許文献5記載の発明の目的は,特許文献2に記載の図2などから明らかなように,シールド幅全域にわたる広い範囲で検出していたクロストークノイズを低減することによりS/Nを高めることであって,狭いトラック幅に適した磁気ヘッドを提供することではない。同図から明らかなように,問題視しているクロストークノイズの大きさは,シールド幅全域にわたって幅方向にほぼ一定であり,いわゆるバックグラウンドノイズと等価な扱いである。よって再生素子のトラック幅を狭くした場合に,これが特段に深刻な問題となることはまったく示唆されておらず,このままでは100nm級の磁気的トラック幅を実現することはできない。
【0025】
確認のため,非特許文献1から,当時研究されていた再生ヘッドの寸法を調査し,当時の読みにじみの割合をレビューしておく。この論文によると,磁気抵抗効果膜の幅は4000nm,シールド間隔は420nm,ヘッド‐媒体間の磁気的なスペーシングは105nmである。このときの読みにじみ量は,前述の関係式から,315nmであることがわかる。これは素子寸法のわずか8%に相当する。これは,数1000nm級の磁気的トラック幅の場合、読みにじみがほとんど問題とならなかったことを示している。すなわち,当時は読みにじみの割合が小さかったので,磁気的なトラック幅はほぼ素子寸法で決定することができた。
【0026】
しかしながら,上述したように,来たる100nm級の狭トラックになると,狭トラックになるほど読みにじみの割合が大きくなるので,素子寸法を小さくしても磁気的トラック幅はさほど小さくならず,このままでは狭トラック対応のヘッドを実現することが困難であることが明らかとなった。また読みにじみが大きな状態で,仮に極めて微細な素子寸法を実現し,結果的に狭い磁気的トラック幅を得たとしても,ヘッドの出力は素子寸法に概略比例するので,この場合極めて小さな出力しか得ることができず,感度不足で磁気記録再生装置が正常に動作しないことが容易に予測される。
【0027】
本発明の目的は,100nm級の狭トラック幅において,読みにじみを_小さくすることで,作製しやすい狭トラック対応の磁気記録ヘッドを提供し,面記録密度が1平方インチあたり100ギガビットを上回る磁気記録再生装置を実現することにある。また読みにじみを_小さく抑えることで,狭トラックで、しかも高感度な磁気記録ヘッドを提供し,記録密度が高くても誤動作することの少ない磁気記録再生装置を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため,本発明は、一対の上部および下部磁気シールド層の間に形成された磁気抵抗効果膜と,磁気抵抗効果膜に電気的に接合する一対の電極とを備え,磁気抵抗効果膜のトラック幅方向両横に,一対のサイド磁気シールド層を形成し,これらサイド磁気シールド層と前記磁気抵抗効果膜のトラック幅方向端部との間隔を最適に設定することにより、磁気抵抗効果膜による再生素子の読みにじみを_小さくし、磁気的再生トラック幅を_狭く構成したことを主な特徴とする。
【0029】
特に、サイド磁気シールド層と磁気抵抗効果膜のトラック幅方向端部との間隔を前記一対の上下磁気シールド層の間隔の2倍より狭く形成することが好ましい。より好ましくは,サイド磁気シールド層と磁気抵抗効果膜のトラック幅方向端部との間隔を,前記一対の上下磁気シールド層の間隔より狭く形成する。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明を適用した磁気ヘッドでは、一対の上部および下部磁気シールド層の間に形成された磁気抵抗効果膜と,磁気抵抗効果膜に電気的に接合する一対の電極とを備え,磁気抵抗効果膜のトラック幅方向両横に,一対のサイド磁気シールド層を形成し,これらサイド磁気シールド層と前記磁気抵抗効果膜のトラック幅方向端部との間隔を最適に設定することにより、磁気抵抗効果膜による再生素子の読みにじみを_小さくし、磁気的再生トラック幅を_狭く構成する。
【0031】
本発明の1つの特徴によれば、サイド磁気シールド層と磁気抵抗効果膜のトラック幅方向端部との間隔を前記一対の上下磁気シールド層の間隔の2倍より狭く形成する。より好ましくは,サイド磁気シールド層と磁気抵抗効果膜のトラック幅方向端部との間隔を,前記一対の上下磁気シールド層の間隔より狭く形成する。
【0032】
なお,例えば特許文献5にも,上部磁気シールド層の一部が磁気抵抗効果膜のトラック幅方向の延長線上に存在することが示唆されているものの,磁気抵抗効果膜の両端部に磁気シールド層を極端に近づけることにより,読みにじみを従来値より小さくできることについては全く示唆されていない。特許文献5記載の発明の目的を達成するには,磁気抵抗効果素子のない部分における上下磁気シールド間隔を,磁気抵抗効果素子のある部分における上下磁気シールド間隔の半分以下にすればよく,磁気シールド層を磁気抵抗効果膜の両端部に極端に近づける必要性はない。
【0033】
上述したサイドシールド層は,磁気シールド層とは別に新たに作製しても良いが,簡単のため,磁気抵抗効果膜を形成した位置における磁気シールド層の間隔に比べて,磁気抵抗効果膜を形成していないトラック幅方向外側での位置における磁気シールド層の形状を最適化し,磁気シールド層の一部が磁気抵抗効果膜の真横にも存在するように形成することで,同様の効果を得ることができる。
【0034】
上記のように,サイドシールド層は,磁気抵抗効果膜のトラック幅方向両横ごく近傍に形成しているが,更に詳細には,前記磁気抵抗効果膜を,第一の強磁性層,非磁性層,第二の強磁性層,反強磁性層の順に形成された積層膜,もしくは反強磁性層,第二の強磁性層,非磁性層,第一の強磁性層の順に形成された積層膜を有する構成とし,前記一対のサイドシールド層を,第一の強磁性層の真横,すなわちトラック幅方向の延長線上のごく近傍に形成することが効果的である。
【0035】
本発明の目的は,面記録密度が1平方インチあたり100ギガビットを上回る磁気記録再生装置を実現することにあり,その際,シールド間隔は100nm以下となる。よって,サイド磁気シールド層と磁気抵抗効果膜のトラック幅方向端部との間隔は,200nm以下とする必要がある。
これまで主に利用されてきた横型(面内電流印加)のGMR膜の場合,GMR膜の左右には各々幅10μm(10,000nm)程度の電極が存在する。またGMR膜のトラック端部左右には磁区制御用永久磁石層も存在するため,GMR膜の真横で有効な位置(200nm以内)にサイドシールド層を配置することは極めて困難である。
【0036】
そこで,磁気抵抗効果膜の左右にある電極を取り除くため,磁気抵抗効果膜としてはCPP方式の,TMR膜もしくはCPP−GMR膜などを採用することが望ましい。CPP方式とすることで,電極を磁気抵抗効果膜に積層することができるからである。
【0037】
さらに,磁気抵抗効果膜の左右にある磁区制御層を取り除くため,磁区制御層を磁気抵抗効果膜に積層する構造とすることが望ましい。
【0038】
サイドシールドを有する磁気ヘッドを,再生波形の振幅や形状が変動することを抑制して安定に動作させるため,サイドシールド層の磁区構造を安定化させることが望ましい。サイドシールド層と磁気抵抗効果膜が従来に比べて大幅に接近しているため,磁気抵抗効果膜はその影響を大きく受けるからである。よって,サイドシールド層の磁区構造が乱れた場合,その磁壁から発生する磁界によって磁気抵抗効果膜の磁化状態が大きく変動し,再生出力が変動する。
【0039】
サイドシールド層の磁区構造を安定化するため,サイドシールド層を,強磁性層,非磁性層,強磁性層を順次形成した積層膜を有する,もしくは強磁性層,反強磁性層を順次形成した積層膜を有する,もしくは強磁性層,非磁性層,反強磁性層を順次形成した積層膜を有する構成とした。
【0040】
上記目的のうち,高い記録密度の場合にも誤動作することの少ない磁気記録再生装置を実現するため,一対の磁気コアとコイルとを備えた記録素子と,前記サイド磁気シールド層を有した再生素子とを有する磁気ヘッドと,磁気ヘッドからの入出力信号に基づいて情報を記録再生する記録再生動作制御手段と,を備えた磁気記録再生装置を構成した。
【0041】
さらに,磁気ヘッドの媒体対向面における記録コアの幅のうち,より狭い方のコア幅が,再生素子の磁気的再生トラック幅と同じ,もしくはこれより広くなるように形成した。具体的には,より狭い方の記録コア幅が,磁気抵抗効果膜の幅Twrに,磁気ヘッドと媒体との間の磁気的なスペーシングdと,サイドシールド‐磁気抵抗効果膜間隔xの1/2を加えた値(Twr+d+x/2)と同じ,もしくはこれより広くなるように形成した。これは,媒体上に記録される信号の幅(磁気的記録トラック幅)を,磁気的再生トラック幅以上にするためである。磁気的記録トラック幅の方が狭い場合,ヘッドの位置決め誤差などによって,再生出力が小さくなったり,隣に書かれたトラックの信号成分を読んでしまったりして,装置が誤動作する確率が高くなるからである。
【0042】
以下、本発明を適用した磁気ヘッド及び磁気記録装置について、具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。
【0043】
【実施例1】
図1は,本発明の一実施例である磁気ヘッドのうち,再生素子の磁気抵抗効果膜付近を拡大して示した図である。磁気ヘッドの概要は,図7,図8を用いて後述する。
【0044】
基板上に厚さ数μmのベースアルミナ層(図示せず)を介して,厚さ3μmのNi80Fe20からなる下部シールド層32を形成した。下部シールド層32は,磁気抵抗効果膜に電気的に接合する一方の電極の役割も担っている。下部シールド層32の上には,これと電気的に接合するようにTMR膜を形成した。
【0045】
TMR膜の構成は、基板側から,厚さ9nmの導電性下地層15,厚さ15nmのPt50Mn50からなる反強磁性層14,厚さ2nmのCo70Fe30と厚さ1nmのRuと厚さ1nmのCo70Fe30とを積層した第二の強磁性層13,厚さが1nmのアルミナからなる障壁層12,厚さが2nmのCo90Fe10からなる第一の強磁性層11である。
【0046】
本実施例では,磁気抵抗効果膜の例としてTMR膜を用いたが,これをCPP-GMR膜に変更することができる。その場合,障壁層12の代わりに厚さ2nm程度のCu層を用いるとよい。反強磁性層14は,場合により省略できる。
【0047】
第一の強磁性層11を単一の磁区構造に保つため,第一の強磁性層11の上に,厚さ1nmのCuと厚さ1nmのRuとの積層膜からなる分離層21を介して,厚さ2nmのCo70Fe30など強磁性層22と厚さ15nmのPt50Mn50などの反強磁性層23とを積層した磁区制御層を形成した。反強磁性層23の上には厚さ10nmの導電性キャップ層24を積層した。磁区制御層を配置することによって,第一の強磁性層の磁区構造が記録素子の影響によって乱された場合にも,磁区制御層の作用によって再び単一の磁区構造に戻すことができる。
【0048】
以上のTMR膜,磁区制御層などの積層膜は,障壁層12の幅が所望の値になるようにパターニングした。本実施例では100nmとした。パターニングを行う際,所定の幅に形成したフォトレジストなどを上記積層膜の上に配置し,これをマスクとして不要となる周辺部をエッチングした。その際,同時に下部シールド層32の上面の一部を適当な厚さ45だけ,エッチングにより掘り込んだ。本実施例では,掘り込み量45は30nmとした。その後,このマスクを取り去る前に,アルミナやシリコン酸化物などからなる絶縁性ギャップ層41を形成した。ギャップ層41の平坦部での膜厚G2は40nmとした。
【0049】
前記マスクを除去し,前記パターニングされた積層膜の上に,これと電気的に接合するように,厚さ2μmのNi80Fe20からなる上部シールド層31を積層した。上部シールド層31は,磁気抵抗効果膜に電気的に接合する一方の電極の役割も担っている。TMR膜が存在する部分での上部シールド層31と下部シールド層32との間隔G1は,60nmである。シールド間隔G1を調整する場合,主に導電性下地層15,反強磁性層14,反強磁性層23や,導電性キャップ層24の膜厚を変化させることで行うと良い。
【0050】
上部シールド層31は,厚さ60nmのTMR膜などからなる積層膜の上だけでなく,30nm掘り込んだ下部シールド層の上に形成された厚さ40nmのギャップ層41の上にも形成されている。よって,TMR膜を構成する第一の強磁性層11は,実質的に上部シールド層31によって包み込まれている。上部シールド層31は,第一の強磁性層11の真横に,すなわちトラック幅方向の延長線上近傍に存在し,第一の強磁性層11と上部シールド層31との距離xは約20nmである。よって間隔xは,シールド間隔G1よりも狭く形成されている。
【0051】
本実施例のサイドシールド層つき磁気ヘッドを,磁気ディスク媒体との間の磁気的スペーシングが15nmとなるように浮上させ,その記録再生特性を評価した。TMR膜の幅が100nmと狭いにも関わらず,検知電流が1mA程度で,1mV以上の高い出力が得られた。また,媒体上に信号が記録された微細トラックを形成し,本磁気ヘッドによる再生素子の感度分布を測定した。最大出力を1とし,その20%となる位置の幅で磁気的トラック幅を定義したところ,磁気的トラック幅は約125nmであった。よって,本実施例による読みにじみは25nmであった。
【0052】
比較のため,ギャップ層41の平坦部での膜厚G2をTMR膜が存在する部分でのシールド間隔G1と等しく60nmとした比較用の磁気ヘッドを作製し,その記録再生特性を評価した。G1とG2が等しいので,上部シールド層31は第一の強磁性層11の真横には存在しない。出力は1mV以上でほぼ等しかったが,磁気的トラック幅は約145nmで,読みにじみは45nmと大きかった。よって本実施例では,サイドシールドをTMR膜の真横に近づけることで,高い再生出力感度を損なうことなく,読みにじみをシールド間隔と磁気ギャップとから規定される理論値の約半分に低減できた。
【0053】
以上,図1に示した一実施例のヘッドについて説明したが,下部シールド層32の掘り込み量45は,実質的にゼロでも構わない。その場合の一実施例を図2に示す。上部シールド層31の一部が,第一の強磁性層11の真横に来るように,平坦部におけるギャップ層41の膜厚G2は20nmとした。図1の例に比べて,下部シールド層32を掘り込まなくて良いため,製造工程が簡略であり,また下部シールド層32には段差が少ないので磁区構造が安定化し,再生波形の安定化が図られる。
【0054】
しかしながら,ギャップ層41の膜厚G2は掘り込まない分だけ薄くなるので,一対の電極の役割も果たしている上部シールド31と下部シールド32との間の絶縁が破壊される確率が高くなる。よって以上を考慮すると,掘り込み量45は,ゼロから100nm程度が良く,ヘッドの信頼性や工程にかかる費用などを考慮して,総合的に判断されるべきである。
【0055】
次に,図1に示したヘッド構造の作製フローを,図3を用いて概説する。
【0056】
(a):下部シールド層32,導電性下地層15,反強磁性層14,第二の強磁性層13,障壁層12,第一の強磁性層11,分離層21,強磁性層22,反強磁性層23,導電性キャップ層24をそれぞれ前述した材料と膜厚で順次積層した。
【0057】
(b):それらの上に,与えられた幅(本実施例では100nm)を持ったフォトレジストなどからなるマスク5を積層した。なお,導電性下地層15,反強磁性層14,第二の強磁性層13,障壁層12,第一の強磁性層11,分離層21,強磁性層22,反強磁性層23,導電性キャップ層24を,積層膜10と称する。
【0058】
(c):マスク5を用いて,イオンミリングなどによって積層膜10と下部シールド層32の上層の一部をエッチングした。
【0059】
(d):その上から,絶縁層41を堆積させた。絶縁層41は,積層膜10や下部シールド層32の上だけでなく,マスク5の上にも堆積している。
【0060】
(e):マスク5をリフトオフ法などによって除去した。同時にマスク5の上にあった絶縁層41も除去される。
【0061】
(f):この上に,上部シールド層31を堆積させることで,図1の構造を得ることができた。
【0062】
図4には,サイドシールド層がトラック幅方向のどの位置にあれば有効かを検討した結果を示す。図4には,第一の強磁性層11と上部シールド層31との距離xを変化させることで,読みにじみがどのように変化するかを示した。
【0063】
図の横軸の距離xは,G1で規格化して示した。距離xがゼロの場合,読みにじみは15nmであった。距離xが小さい場合,読みにじみは距離xに比例して大きくなり,距離xが大きくなると45nmに漸近した。よって,距離xを変化させることで読みにじみは30nm変化した。変化量の5%程度は,測定可能である。30nmの5%である1.5nm以上読みにじみを減少させるため,図から,距離xをシールド間隔G1の2倍より小さくする(x/G1を2.0より小さくする)ことが良いと分かる。よって,サイドシールド層と磁気抵抗効果膜のトラック幅方向端部との間隔xを,上下磁気シールド層の間隔G1の2倍より狭く形成するのが良い。
【0064】
読みにじみをより小さくするため,より望ましくは,距離xをシールド間隔G1より小さくする(x/G1を1.0より小さくする)ことが良い。図4から,xがゼロの付近での傾きを延長すると,x/G1が1.0のところで読みにじみが45nmとなることが分かる。よって,距離xをシールド間隔G1より小さくすることで,読みにじみ低減の効果をより高くすることができる。
【0065】
上部シールド層31の形状について,図5を用いてさらに説明する。図5は、図1や図2と同様に、本実施例による磁気ヘッドの再生素子を媒体対向面側からみた平面図である。上部シールド層31,および下部シールド層32は,磁気抵抗効果膜10の電極の役割も担っている。上部シールド層31の幅は約30μm,下部シールド層32の幅は約35μmとした。磁気抵抗効果膜10の両サイドにおけるシールド間隔G2は20から40nmと極めて狭いため,上部シールド層31と下部シールド層32とが対向している部分全体がこの間隔であった場合,この部分で絶縁性ギャップ層41の絶縁が破られる恐れがある。
【0066】
絶縁が破られた場合,検知電流の大部分は磁気抵抗効果膜10を通ることなくこの部分でショートする。よって再生出力は極めて大きく低下し,もはや磁気ヘッドとしては正常に動作しない。また,20から40nm程度の絶縁物41をはさんで金属膜である上部シールド層31と下部シールド層32とが向かい合っているので,この部分は電気的にコンデンサーとして働く。コンデンサーの容量が大きい場合,ローパスフィルターを形成するため,再生の高周波特性が劣化する。
【0067】
上述した絶縁破壊の確率を避けるため,またコンデンサーとしての容量を低く保つため,図5に示すように,上下シールド層の間隔を外側で広げてG3とした。間隔G3の厚さは,100nmから1000nm程度の範囲で適当に選んで良い。間隔G2をG3に大きくするため,絶縁ギャップ層41を形成したあと,外側のみにさらにアルミナなどからなるギャップ層42を重ねて形成した。これに続いて上部シールド層31を形成することで,所望のシールド間隔G2<G3を得ることができる。
【0068】
また,上下シールド層が間隔G2で対向している部分の幅51は,100nm以上,10μm以下とすることが良く,さらには数μm以下にすることがより望ましい。対向部の幅が狭いほど,絶縁破壊の確率を低く,また容量を低くできるが,あまり狭いと作製するのが困難であり,また透磁率が低くなるのでサイドシールドとして十分機能しないなどの不具合が出ることがある。
【0069】
図6には,第一の強磁性膜11が存在する面における,本実施例によるヘッドの平面図を示す。第一の強磁性膜11の両横には,距離xを隔てて幅51のサイドシールド層33が存在する。一対の電極や磁区制御層は,第一の強磁性膜11に積層して形成されているので,図示した平面には存在しない。よって距離xを20nmと極端に小さく設定することができた。
【0070】
図7には,本実施例の磁気ヘッドにおける媒体対向面からみた全体構造を示す。記録素子としては,面内用記録素子を用いた。基板(図示されていない)側から,下部シールド層32,磁気抵抗効果膜10,上部シールド層31の順に形成されており,前述のように,磁気抵抗効果膜10の形成領域から大きく離れた平坦部における上部シールド層31と下部シールド層32との間には,絶縁ギャップ層41と42とを積層したギャップ層40を形成した。
【0071】
この再生素子の上に,厚さ500nmのアルミナからなる非磁性分離層64を形成し,その上に,厚さ2μmのCo−Fe−Ni合金などからなる下部コア62を形成して記録素子を積層した。下部コア62は最も上側に凸部を有しており,この部分は飽和磁束密度が約2.4テスラのFe−Co合金を用いた。この凸部の上には,厚さ100nmのアルミナからなる非磁性ギャップ層63を形成し,さらのその上には,厚さ1μmのFe−Co合金と厚さ2μmのCo−Fe−Ni合金の積層膜からなる上部コア61を形成した。上部コア61と下部コア62が対向する部分の記録コア幅53は,150nmとした。
【0072】
本実施例による磁気ヘッドの概略斜視断面を図8に示す。図8の断面は、図7における中心線での断面に相当する。上部コア61と下部コア62の間には,磁束を発生させるためのコイル80が形成されており,これに所望のパターンの記録電流を通電することで,記録磁界101を上下コア61、62の間の記録ギャップに発生させ、所望のパターンで記録媒体200に印加し,媒体200上に所望の磁化方向を有する磁化情報201を書き込む。また,媒体200に書かれた磁化情報201から漏洩する磁界を,磁気抵抗効果膜10で検出することで,情報を再生する。
【0073】
上記のように,記録素子と再生素子とは,同一基板上に積層されて一体形成されており,近くに存在するので,記録素子から発生した記録磁界が再生素子に影響し,再生波形や出力などを変動させる原因となる。本実施例では,図1に示したように,磁気抵抗効果膜に磁区制御層22、23を積層したので,記録再生動作を1000回繰り返した場合にも,再生出力の変動幅は10%以内で,実用上十分低い値を示した。磁区制御層を省略した場合,出力は基準値の半分になったり,倍程度になったり大きく変動した。よって安定した動作を得られたのは,磁区制御層22、23の効果であることが確認できた。
【0074】
再生出力の変動幅をさらに低く抑えるためには,上部シールド層31の磁区構造を安定化させることが有効である。本実施例の磁気ヘッドでは、上部シールド層31と磁気抵抗効果膜10が従来に比べて大幅に接近しているため,磁気抵抗効果膜10はその影響を大きく受けるからである。よって,記録素子の発生した記録磁界が上部シールド層31に影響し,上部シールド層31の磁区構造が乱れた場合,その磁壁から発生する磁界によって磁気抵抗効果膜10の磁化状態が大きく変動し,再生出力が変動する。
【0075】
上部シールド層31の磁区構造を安定化するため,上部シールド層31を,強磁性層,非磁性層,強磁性層を順次形成した積層膜を有する,もしくは強磁性層,反強磁性層を順次形成した積層膜を有する,もしくは強磁性層,非磁性層,反強磁性層を順次形成した積層膜を有する構成とすることが良い。
【0076】
図9には,上部シールド層31を強磁性層,非磁性層,強磁性層を順次形成した積層膜で構成した場合の一例を示す。上部シールド層31は,厚さ10nmのNi80Fe20からなる強磁性層311と,厚さ2nmのNi80Cr20からなる非磁性層312とを交互に積層して形成した。上部シールド層31全体を,上記積層膜で構成しても良いが,製造をより簡易にするため,磁気抵抗効果膜に近い下面側100nm程度のみを上記積層膜で構成し,残りを例えばNi80Fe20など強磁性層で構成することも可能である。非磁性層312はTaで形成することも可能である。Ni80Cr20やTaは,その上に形成した強磁性膜の結晶配向性を向上させ,軟磁気特性を向上させるのに有効である。よって,非磁性層312として最適である。
【0077】
記録素子に近い上部シールド層31として、このような積層膜311、312を用いることで,強磁性膜の磁区構造は小さく分断される。また,非磁性層をはさんだ強磁性層の磁化が静磁気的に結合しあうため,その磁区構造は安定したものとなる。よって,磁気抵抗効果膜10の磁化状態は乱れることがないので,再生出力を安定にすることができる。
【0078】
前記非磁性層312は,厚さ1nmから数nmのIr,もしくはRu,もしくはRh,もしくはCuとすることができる。これらの金属を積層膜の中間層として用いた場合,これに積層した強磁性層311の磁化を互いに反平行に結合させる作用がある。よって,強磁性層311の磁区構造をより安定化できる。しかしながら,この反平行に結合させる作用が強すぎる場合,シールド層の透磁率(100以上が良く,500以上が望ましい)が低くなる。透磁率の調整は,非磁性層312の膜厚を変化させることで可能である。
【0079】
図10には,上部シールド層31を強磁性層,非磁性層,反強磁性層を順次形成した積層膜で構成した場合の一例を示す。上部シールド層31は,厚さ20nmのNi80Fe20からなる強磁性層316と,厚さ0.5nmのCuからなる非磁性層317と,厚さ10nmのIrMnからなる反強磁性層318とを順次積層した積層単位を5回積層し,これに厚さ850nmのNi80Fe20からなる強磁性層(図10には図示せず)を積層させ形成した。上部シールド層31の全体を,上記積層膜で構成しても良いが,製造をより簡易にするため,磁気抵抗効果膜10に近い下面側のみを上記積層膜で構成することが可能である。反強磁性層318は,PtMnやCrMnPtを用いることも可能である。
【0080】
このような積層膜を用いることで,強磁性膜316の磁区構造は安定化し,そこに入る磁壁の位置をおよそ固定することができる。そのため,記録素子の発生した記録磁界によって上部シールド層31の磁区構造が乱れることはなく,安定した再生出力を得ることができる。
前記非磁性層317は,シールド層31の透磁率を適正に保つため用いたが,工程を簡略化するため省略することも可能である。その場合,強磁性層316の膜厚を変化させることで,透磁率を適正化することができる。
【0081】
以上のように,上部シールド層31の磁区構造を安定化したので,記録再生動作を1000回繰り返した場合にも,再生出力の変動幅は数%以内と,さらに安定した動作を示した。
【0082】
【実施例2】
先の実施例では,記録素子として面内用記録素子を用いた磁気ヘッドを例示したが,本実施例では,垂直記録用磁気ヘッドの一例を示す。図11には,本実施例の磁気ヘッドにおける媒体対向面を示す。基板(図示されていない)側から,下部シールド層32,磁気抵抗効果膜10,上部シールド層31の順に形成されており,磁気抵抗効果膜10の形成領域から大きく離れた平坦部における上部シールド層31と下部シールド層32との間には,絶縁ギャップ層41と42とを積層したギャップ層40を形成した。
【0083】
この再生素子の上に,厚さ500nmのアルミナからなる非磁性分離層64を形成し,その上に,厚さ2μmのNi−Fe合金からなる副磁極72を形成した。副磁極の上部には,厚さ200nmのFe−Co合金からなる主磁極71を形成した。主磁極71は、図中に拡大して示すように、上部の幅が広く下部の幅が狭い逆台形となるように形成し,上部の幅54を130nmとした。主磁極71と副磁極72との間の距離は,約5μmである。
【0084】
本実施例による磁気ヘッドの概略斜視断面を図12に示す。主磁極71と副磁極72の間には,磁束を発生させるためのコイル80が形成されており,これに所望のパターンの記録電流を通電することで,記録磁界101を主磁極71と副磁極72との間の磁気ギャップに発生させ、所望のパターンで媒体200に印加し,媒体200上に磁化情報201を書き込む。磁気ヘッドの発生する磁界をより効果的に垂直記録に用いるため,媒体200の下地には,厚さ5nm程度の非磁性分離膜210と,その下に厚さ200nm程度の軟磁性下地層220を形成した。また情報の再生は,媒体200に書かれた磁化情報201から漏洩する磁界を,磁気抵抗効果膜10で検出することで行う。
【0085】
本実施例の場合も,先の実施例と同様,再生波形の安定化のため,磁気抵抗効果膜10として磁区制御層22、23を積層することが重要であり,また,上部シールド層31を,強磁性層,非磁性層,強磁性層を順次形成した積層膜を有する,もしくは強磁性層,反強磁性層を順次形成した積層膜を有する,もしくは強磁性層,非磁性層,反強磁性層を順次形成した積層膜を有する構成とすることが有効である。
【0086】
【実施例3】
これまでの実施例では,サイドシールド層を上部シールド層の一部で形成していたが,ここでは,サイドシールド層を別な工程で形成した場合の一例を,図13を用いて示す。
【0087】
図13は,本発明の一実施例である磁気ヘッドのうち,再生素子の磁気抵抗効果膜付近を拡大して示した図である。本実施例による磁気ヘッドの概要は,先に図7,図8,もしくは図11,図12に示したものと同様である。
【0088】
基板上に厚さ数μmのベースアルミナ層(図示せず)を介して,厚さ3μmのNi80Fe20からなる下部シールド層32を形成した。下部シールド層32は,磁気抵抗効果膜に電気的に接合する一方の電極の役割も担っている。下部シールド層32の上には,これと電気的に接合するように,導電性下地層15,反強磁性層14,第二の強磁性層13,障壁層12,第一の強磁性層11からなるTMR膜を形成した。TMR膜の詳細構成は,実施例1と同じである。また,障壁層12の代わりに厚さ2nmのCu層を用いることによって,TMR膜をCPP-GMR膜に変更することができる。
【0089】
TMR膜の上には,第一の強磁性層11を単一の磁区構造に保つため,分離層21を積層し,Co70Fe30膜などからなる強磁性層22と反強磁性膜23とを積層した磁区制御層を形成した。磁区制御層の上には,シールド間隔G1を所望の値である60nmにするため,厚さ10nmの導電性キャップ層24を積層した。磁区制御層の詳細構成は,実施例1と同じである。磁区制御層を配置することによって,第一の強磁性層の磁区構造が記録素子の影響によって乱された場合にも,磁区制御層の作用によって再び単一の磁区構造に戻すことができる。
【0090】
以上のTMR膜,磁区制御層などの積層膜は,障壁層12の幅が所望の値になるようにパターニングした。本実施例では100nmとした。パターニングを行う際,所定の幅に形成したフォトレジストなどを上記積層膜の上に配置し,これをマスクとして不要となる周辺部をエッチングした。
【0091】
その後,このマスクを取り去る前に,アルミナやシリコン酸化物などからなる,膜厚20nmの絶縁性ギャップ層41を形成した。その上にさらに,厚さ50nmのNi80Fe20などからなるサイドシールド層33,厚さ10nmの絶縁性ギャップ層43を順次積層して形成した。
【0092】
次いで,前記マスクを除去し,前記パターニングされた積層膜の上に,これと電気的に接合するように,厚さ2μmのNi80Fe20からなる上部シールド層31を積層した。上部シールド層31は,磁気抵抗効果膜に電気的に接合する一方の電極の役割も担っている。TMR膜が存在する部分での上部シールド層31と下部シールド層32との間隔G1は60nmである。シールド間隔G1を変更する場合,主に反強磁性層14,反強磁性層23や,キャップ層の膜厚を変化させることで行うと良い。
【0093】
サイドシールド層33は,厚さ20nmのギャップ層41の上に形成されているため,第一の強磁性層11の真横に,すなわちトラック幅方向の延長線上近傍に存在し,第一の強磁性層11とサイドシールド層33との距離xは約20nmである。本実施例では、距離xは,シールド間隔G1よりも狭く形成されている。
【0094】
本実施例の磁気ヘッドを,磁気ディスク媒体との間の磁気的スペーシングが15nmとなるように、回転する磁気ディスク媒体上に浮上させ,その記録再生特性を評価した。実施例1の場合と同様に,1mV以上の高い出力が得られた。また,磁気的トラック幅は約125nmであり,読みにじみは25nmであった。以上から,本実施形態も,高い再生感度を有し,かつ読みにじみを低減して狭トラックに対応できることがわかった。
【0095】
上部シールド層31,およびサイドシールド層33の形状について,図14を用いてさらに記述する。上部シールド層31,および下部シールド層32は,磁気抵抗効果膜10の電極の役割も担っている。上部シールド層31の幅は約30μm,下部シールド層32の幅は約35μmとした。サイドシールド層33の上下にあるギャップ層41,43は厚さがそれぞれ20nm,10nmと狭いため,これらギャップ層の絶縁が破られる恐れがある。また上部シールド層31,サイドシールド層33,下部シールド層32が対向する部分は,電気的にコンデンサーとして働く。コンデンサーの容量が大きい場合,ローパスフィルターを形成するため,再生の高周波特性が劣化する。
【0096】
上記絶縁破壊の確率を避けるため,またコンデンサーとしての容量を低く保つため,図14に示すように,サイドシールド層33の外側において,上下シールド間隔を広げてG3とした。G3の厚さは,100nmから1000nm程度の範囲で適当に選んで良い。シールド間隔をG3に大きくするため,前記ギャップ層41,43を形成したあと,サイドシールド層の外側のみにさらにアルミナなどからなるギャップ層42を重ねて形成した。サイドシールド層33の幅52は,100nm以上,10μm以下とすることが望ましい。上下シールド層が対向する部分の幅が狭いほど,絶縁破壊の確率を低く,また容量を低くできるが,あまり狭いと作製するのが困難であり,また透磁率が低くなるのでサイドシールドとして十分機能しないなどの不具合が出ることがある。
【0097】
記録素子の発生した記録磁界の影響によってサイドシールド層33の磁区構造が乱れた場合,その磁壁から発生する磁界によって磁気抵抗効果膜10の磁化状態が大きく変動し,再生出力が変動する。サイドシールド層33は,その磁区構造を安定させるため,強磁性層,非磁性層,強磁性層を順次形成した積層膜を有する,もしくは強磁性層,反強磁性層を順次形成した積層膜を有する,もしくは強磁性層,非磁性層,反強磁性層を順次形成した積層膜を有する構成とすることが有効である。
【0098】
図15には,サイドシールド層33を強磁性層,非磁性層,強磁性層を順次形成した積層膜で構成した場合の一例を示す。サイドシールド層33は,厚さ10nmのNi80Fe20からなる強磁性層331と,厚さ2nmのNi80Cr20からなる非磁性層332とを交互に積層して形成した。非磁性層332はTaで形成することも可能である。また,厚さ1nmから数nmのIr,もしくはRu,もしくはRh,もしくはCuとすることができる。
【0099】
図16には,サイドシールド層33を強磁性層,非磁性層,反強磁性層を順次形成した積層膜で構成した場合の一例を示す。サイドシールド層33は,厚さ10nmのNi80Fe20からなる強磁性層336と,厚さ0.7nmのCuからなる非磁性層337と,厚さ10nmのIrMnからなる反強磁性層338とを順次積層した積層単位を数回積層して形成した。反強磁性層338は,PtMnやCrMnPtを用いることも可能である。また非磁性層337は,工程を簡略化するため省略することも可能である。
【0100】
以上の構成とすることで,記録再生動作を1000回繰り返した場合にも,再生出力の変動幅は数%以内で,実用上十分低い値を示した。
【0101】
【実施例4】
先の実施例3では,サイドシールド層33の上下には,絶縁ギャップ層41,43を形成した。図17に示すように,絶縁ギャップ層のうち,上部ギャップ層43は省略することができる。省略することで,工程が簡略化されヘッドが作製しやすくなるだけでなく,サイドシールド層33と上部シールド層31とを磁気的に結合させることができる。そのため,サイドシールド層33の磁区構造を,より安定化させることが可能である。
【0102】
本実施例の場合にも,上部シールド層31と下部シールド層32との間の絶縁破壊の確率を避けるため,またここにできるコンデンサーの容量を低く保つため,図18に示すように,サイドシールド層33の外側において,上下シールド間隔を広げてG3にすることが望ましい。G3の厚さは,100nmから1000nm程度が良い。
【0103】
本実施例の場合,上部シールド層31と下部シールド層32との間の絶縁破壊を避けるため,サイドシールド層33を高抵抗率の軟磁性材料で形成することが可能である。高抵抗率軟磁性材料としては,例えば,1)厚さ2nm程度のCoFe膜と,それを自然酸化させたCoFe酸化膜とを積層した多層膜,2)厚さ1.5nm程度のCoFe膜と,アルミナ膜とを交互に積層した不連続積層膜,3)CoFeとアルミナとの混合膜やFeとSiO2の混合膜などを用いることができる。これらの高抵抗率の軟磁性材料は,形成条件などを最適化することによって,抵抗率を1から10mΩ・cm程度の高い値に保ちながら,透磁率を100から1000程度の高い値に設定できる。また,100mΩ・cm以上の高い抵抗率を有する膜を得ることもできる。
【0104】
抵抗率が100mΩ・cm以上の場合,サイドシールド層33と下部シールド層32との間に形成されたギャップ層41を省略することもできる。しかしその場合にも,磁気抵抗効果膜10とサイドシールド層33とが直接接触しないように,これらの間には分離層を形成するのが望ましい。
【0105】
【実施例5】
これまで示してきた磁気ヘッドを用いて,記録密度の高い磁気記録再生装置を実現することができる。図19には,本発明の一実施例である磁気ディスク装置の概略を示す。
【0106】
磁気ディスク装置は,情報を磁気的に記録するための磁気ディスク200と,これを回転させるための手段(例えば、スピンドルモータ)420と,磁気ディスク200に信号を記録し,そこから信号を再生するための磁気ヘッド(例えば、基板上に再生素子と記録素子を積層した一体型の薄膜磁気ヘッド)100と,これを支える弾性体からなるサスペンション110と,磁気ヘッド100の位置決めを行うための手段(例えば、キャリッジアクチュエータ)410と,記録再生信号を処理する回路を搭載した回路モジュール300などを有している。
【0107】
磁気ヘッドを,上述した構成とすることにより,磁気的再生トラック幅が100nm以下の狭トラックの場合にも,出力が安定して1mVを上回ることができた。また,記録再生動作を繰り返した場合にも,安定した再生出力を得ることができた。その結果として,面記録密度が1平方インチ当たり100ギガビット以上の磁気ディスク装置を得ることができた。
【0108】
図20には,磁気ディスク装置のうち,回転する磁気ディスク200上に浮上する磁気ヘッド100の近傍を拡大して示す。磁気ヘッド100の媒体対向面にある磁性金属層と,磁気ディスク200の磁性層との距離,すなわち磁気的スペーシング500は,15nmとした。この距離は,磁気ディスク200が回転することによって得られる浮力と,磁気ヘッド100を支えているサスペンション110による押し付け力とのバランスによって実現されている。
【0109】
磁気ディスク装置の誤動作を少なくするため,記録素子の記録コア幅53,もしくは54を,再生素子の磁気的再生トラック幅と同じ,もしくはこれより広くなるように形成すると良い。具体的には,記録コア幅が,磁気抵抗効果膜の幅Twrに,磁気ヘッドと媒体との間の磁気的なスペーシングdと,サイドシールド‐磁気抵抗効果膜間隔xの1/2を加えた値(Twr+d+x/2)と同じ,もしくはこれより広くなるように形成した。
【0110】
実施例1では面内用記録素子の記録コア幅53を150nmとし,実施例2では垂直用記録素子の記録コア幅54を130nmとした。どちらの場合にも,磁気抵抗効果膜10の幅Twrは100nm,磁気ヘッドとディスク媒体との間の磁気的なスペーシングdは15nm,サイドシールド‐磁気抵抗効果膜間隔xは20nmであったので,Twr+d+x/2は125nmとなる。上記コア幅53,54は,これよりも大きくしたので,ヘッドの位置決め誤差などによって,再生出力が小さくなったり,隣に書かれたトラックの信号成分を読んだりすることで,装置が誤動作することはなかった。
【0111】
【発明の効果】
上述したように,本発明によれば,磁気抵抗効果膜のトラック幅方向両横に,一対のサイド磁気シールド層を形成し,これらサイド磁気シールド層と磁気抵抗効果膜のトラック幅方向端部との間隔を最適に設定することにより、磁気抵抗効果膜による再生素子の読みにじみを_小さくし、具体的には上下磁気シールド層の間隔の2倍より狭く、より好ましくは,サイド磁気シールド層と磁気抵抗効果膜のトラック幅方向端部との間隔を,上下磁気シールド層の間隔より狭く形成したので,100nm級の狭トラック幅においても,読みにじみを小さくすることができ,作製しやすい狭トラック対応の磁気記録ヘッドを提供することができる。よって,高い面記録密度をもった磁気記録再生装置を実現できる。
【0112】
また,狭トラック対応にもかかわらず磁気抵抗効果膜の幅を読みにじみが小さくなった分広くすることができるので,狭トラックでも高感度な磁気記録ヘッドを提供することができる。よって,記録密度が高くても誤動作することの少ない磁気記録再生装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における磁気ヘッドの媒体対向面を示しており,特に磁気抵抗効果膜の付近を拡大して示した模式図である。
【図2】本発明の実施例1における磁気ヘッドの媒体対向面を示しており,特に磁気抵抗効果膜の付近を拡大して示した模式図である。
【図3】本発明の実施例1における磁気ヘッドの,概略作製過程を示した模式図である。
【図4】本発明の磁気ヘッドにおける,読みにじみ量とサイドシールド‐磁気抵抗効果膜間隔xとの関係を示した特性図である。
【図5】本発明の実施例1における磁気ヘッドの媒体対向面を示しており,特に磁気抵抗効果膜の周りを拡大して示した模式図である。
【図6】本発明の実施例1における磁気ヘッドの平面図である。
【図7】本発明の実施例1における磁気ヘッド全体の媒体対向面を示した模式図である。
【図8】本発明の実施例1における磁気ヘッドの斜視断面図である。
【図9】本発明の実施例1における磁気ヘッドの媒体対向面を示しており,特に磁気抵抗効果膜の付近を拡大して示した模式図である。
【図10】本発明の実施例1における磁気ヘッドの媒体対向面を示しており,特に磁気抵抗効果膜の付近を拡大して示した模式図である。
【図11】本発明の実施例2における磁気ヘッド全体の媒体対向面を示した模式図である。
【図12】本発明の実施例2における磁気ヘッドの斜視断面図である。
【図13】本発明の実施例3における磁気記録ヘッドの媒体対向面を示しており,特に磁気抵抗効果膜付近を拡大して示した模式図である。
【図14】本発明の実施例3における磁気ヘッドの媒体対向面を示しており,特に磁気抵抗効果膜の周りを拡大して示した模式図である。
【図15】本発明の実施例3における磁気ヘッドの媒体対向面を示しており,特に磁気抵抗効果膜の付近を拡大して示した模式図である。
【図16】本発明の実施例3における磁気ヘッドの媒体対向面を示しており,特に磁気抵抗効果膜の付近を拡大して示した模式図である
【図17】本発明の実施例4における磁気ヘッドの媒体対向面を示しており,特に磁気抵抗効果膜の付近を拡大して示した模式図である。
【図18】本発明の実施例4における磁気ヘッドの媒体対向面を示しており,特に磁気抵抗効果膜の周りを拡大して示した模式図である。
【図19】本発明の一実施例における磁気記録再生装置の斜視図である。
【図20】本発明の一実施例における磁気ディスク装置のうち,磁気ヘッドの近くを拡大して示した模式図である。
【符号の説明】
10…磁気抵抗効果膜,11…第一の強磁性層,12…障壁層,13…第二の強磁性層,14…反強磁性層,15…導電性下地層,21…分離層,22…強磁性層,23…反強磁性層,24…導電性キャップ層,31…上部シールド層,32…下部シールド層,33…サイドシールド層,41…絶縁性ギャップ層,42…絶縁性ギャップ層,43…絶縁性ギャップ層,61…上部コア,62…下部コア,63…非磁性ギャップ層,64…非磁性分離層,71…主磁極,72…副磁極,80…コイル,100…磁気ヘッド,101…記録磁界,110…サスペンション,200…磁気ディスク,201…磁化情報,210…非磁性分離膜,220…軟磁性下地層,300…記録再生信号処理回路,410…ヘッドの位置決め手段,420…媒体を回転させる手段,500…磁気ヘッドと媒体との距離。
Claims (8)
- 電極を兼ねた上部および下部磁気シールド層と、
前記上下の磁気シールド層と導電層を介して接触された磁気抵抗効果膜と、
前記磁気抵抗効果膜のトラック幅方向であって、前記上下の磁気シールド層の間に形成された絶縁性のギャップ層とを備え、
前記磁気抵抗効果膜のトラック幅方向両側に、前記上部磁気シールドの層膜厚が、前記磁気抵抗効果膜が配置されている領域の前記上部磁気シールド層の膜厚よりも、厚くなっている領域が形成され、
前記磁気抵抗効果膜が、第一の強磁性層、非磁性層、第二の強磁性層、反強磁性層の順に形成された積層膜、もしくは反強磁性層、第二の強磁性層、非磁性層、第一の強磁性層の順に形成された積層膜で構成され、
前記第一の強磁性層のトラック幅方向端部と前記上部磁気シールドの膜厚が厚くなっている領域とのトラック幅方向の間隔が、前記磁気抵抗効果膜のトラック幅方向端部における前記上下磁気シールド層の間隔の 2 倍より狭く、
更に、前記上下磁気シールドの膜厚が厚くなっている領域のトラック幅方向外側に、前記上部磁気シールド層の膜厚が薄くなっている領域が形成されていることにより、前記絶縁性のギャップ層の厚みが、前記磁気抵抗効果膜端部における厚みより厚くなっている領域が形成されていることを特徴とする磁気ヘッド。 - 上部磁気シールドは、強磁性層、非磁性層、強磁性層を順次形成した積層膜を有することを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド。
- 上部磁気シールドは、強磁性層、反強磁性層を順次形成した積層膜を有することを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド。
- 前記第一の強磁性層の磁区構造を安定化させるための磁区制御層が、前記第一の強磁性層に非磁性層を介して積層されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド。
- 前記磁区制御層が、強磁性膜と反強磁性膜との積層構造を有することを特徴とする請求項4に記載の磁気ヘッド。
- 前記磁気抵抗効果膜のトラック幅が100nm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の磁気ヘッド。
- 前記第一の強磁性層のトラック幅方向端部における前記上部磁気シールドの膜厚が暑くなっている領域とのトラック幅方向の間隔が、前記磁気抵抗効果膜のトラック幅方向端部における前記上下磁気シールド層との間隔より狭いことを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド。
- 請求項1記載の磁気ヘッドと、入力された信号に基づいて、前記磁気ヘッドを用いて情報を媒体に記録するとともに、前記磁気ヘッドからの出力情報に基づいて情報を再生する、記録再生動作制御手段とを備えたことを特徴とする磁気記録再生装置。
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