JP4046879B2 - 自転車用トルクセンサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、補助動力付自転車の補助動力駆動時や自動変速装置付自転車の自動変速時等に有用なクランク軸における駆動トルクを検出するために設置される自転車用トルクセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
補助動力付自転車の補助動力駆動時や自動変速装置付自転車の自動変速時等に必要なクランク軸における駆動トルクを検出するために従来から種々の方法が採用されている。
例えば、第1従来例として示す特開平4−100790号公報に開示されたものでは、ペダルの踏動によりクランク軸に発生した駆動トルクを測定する方法として、クランク軸にポテンショメータや歪ゲージを表面に貼設したトーションバーを用い、該トーションバーのねじれ量を前記ポテンショメータや歪ゲージによって検出して、駆動トルクを測定している。
しかしながら、前記第1従来例のものでは、回転部分であるクランク軸に検出部が配設されているため、検出されたデータをスリップリングやブラシ等により非回転部である車体側あるいは乗員側に伝達する必要があり、スリップリングやブラシ等の摩擦あるいは磨耗等によりノイズが混入して、得られたデータの信頼性に欠ける虞れがあった。
【0003】
しかも、スリップリングやブラシ等の回転抵抗によりペダル踏動に抵抗感を与える他、不快音を発生した。また、磨耗によりスリップリングやブラシ等の交換を余儀なくされた。
さらには、クランク軸自体をセンサとした場合には、人力による強大なペダル踏動力に耐え得るようにクランク軸の最大強度を充分に安全率を確保して設計する必要があり、その最大強度に対して常用の測定トルクは非常に小さいものであるため、結果的に測定トルクの精度であるS/N比が低下し、また、常用トルクにおける歪量に対して温度変化による膨張割合も大きくなってS/N比を低下させる原因ともなっていた。
その上、トルク伝達系のガタによりポテンショメータや歪ゲージの「0点」がずれたり、トルク伝達系の回転抵抗によりトーションバーに微小負荷が残って歪ゲージ測定の際にも「0点」が不安定になる虞れが生じた。
【0004】
そこで、第2従来例として示す特開平10−291494号公報に開示されたもののように、クランクアームと該クランクアームに対して回転可能に軸支したスプロケットとの間に配設した磁歪材料からなる歪ゲージを配設し、ペダル踏動により発生したクランク軸トルクを、前記クランクアームとスプロケットとの間に圧縮力として検出して、磁歪材料からなる歪ゲージにて発生した圧縮応力に応じた磁気変化によるインピーダンス変化を、回転側であるスプロケットと固定側である車体ハンガとの間に非接触にて設置されたコイルへの電磁誘導作用によって伝達するようにして、回転側におけるクランク軸トルクを固定側である車体に非接触にて伝達できるようにした。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように構成された前記第2従来例のものでは、クランクアームとスプロケットとの間に配設される磁歪材料からなるセンサは比較的高価な材料である他、磁歪材料からなるセンサ部や、測定トルクの非接触による伝達部である車体ハンガ部等が複雑な電気回路の一部を構成しているため、構造が複雑になる他、部品の組付けに手間を要してコスト高を招いた。
【0006】
そこで本発明は、前記従来の自転車用トルクセンサにおける諸課題を解決して低コストで簡素な構造でありながら高いS/N比を確保でき、組付けが容易で、非回転部分と回転部分間のデータの確実な伝達も容易な自転車用トルクセンサを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため本発明は、略Ω形状のセンサ駒の外周円弧面に歪値を検出すべく歪ゲージを貼設し、該センサ駒の両端部をクランクアームと該クランクアームに対して回転可能に軸支したスプロケットとの間に配設したことにより、前記歪ゲージにて検出された応力値により前記クランクアームとスプロケットとの間に相対的に作用する圧縮力を検出するように構成したことを特徴とするものである。
また本発明は、前記センサ駒の一端部を拘束するクランクアームと一体の第1部材と、前記センサ駒の他端部を拘束し前記クランクアームと同軸にて回転可能なスプロケットと一体の第2部材とを設けたことを特徴とするものである。
また本発明は、前記センサ駒の両端部に作用する圧縮力が規定値を超えると、センサ駒中央部のスリット部が密着することによりそれ以上の歪量が規制されるように構成したことを特徴とするものである。
また本発明は、前記クランクアームとスプロケットとの間に前記センサ駒を圧縮する方向に付勢する弾性体を介在させたことを特徴とするものである。
また本発明は、前記クランクアームとスプロケットとの間に前記センサ駒への圧縮を開放する方向に付勢する弾性体を介在させたことを特徴とするものである。
また本発明は、前記スプロケットまたはクランクアーム側に発信部材を設置するとともに、前記センサ駒にて検出した圧縮力データを車体側あるいは乗員側にて受信するように構成したことを特徴とするもので、これらを課題解決のための手段とするものである。
【0008】
【実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1、図2および図4(B)は本発明における自転車用トルクセンサの第1実施の形態を示すもので、図1はクランク軸およびこれに軸支されたスプロケットの側面図、図2はその分解斜視図、図4(B)は図1のB−B断面図である。また、図5および図6は本発明の自転車用トルクセンサにて採用されるセンサ駒および測定トルクデータが伝達される発信部および受信部の制御ブロック図を示す。
図1に示すように、本発明は、略Ω形状のセンサ駒6の外周円弧面に歪値を検出すべく歪ゲージ19を貼設し、該センサ駒6の両端部をクランクアーム1と該クランクアーム1に対して回転可能に軸支したスプロケット2との間に配設したことにより、前記センサ駒6にて検出された応力値により前記クランクアーム1とスプロケット2との間に相対的に作用する圧縮力を検出するように構成したことを特徴とするものである。
【0009】
本実施の形態のものでは、図1および図2に示すように、前記センサ駒6の一端部の駒凸部20を拘束するクランクアーム1と一体の第1部材であるセンサ受座10と、前記センサ駒6の他端部の駒凸部29を拘束し前記クランクアーム1と同軸にて回転可能なスプロケット2と一体の第2部材である第2センサ受座7とを設け、前記クランクアーム1とスプロケット2との間に前記センサ駒6を圧縮する方向に付勢する弾性体である引張コイルばね8を介在させたことを特徴とするものである。
詳述すると、クランクアーム1の軸心には半径方向に突設された主第1アーム12と、軸方向に延びる雄スプライン13とその端部に刻設された雄螺子部14とが設けられる。一方、図示省略のペダルの踏動によりクランクアーム1に発生した駆動力を図示省略の後輪側にチェーン等により伝達するスプロケット2は、外周に歯部を形成したスプロケット外リング2Aと、該スプロケット外リング2Aの内周側に取り付けられるヒトデ状のスプロケット内リング3とから構成され、スプロケット内リング3における各外向脚16をスプロケット外リング2Aにおける各内向脚15にビス等により取り付けるものである。スプロケット内リング3における各外向脚16のストッパ18により半径方向の位置決めが確実になされる。
【0010】
前記スプロケット内リング3の側面には第2部材である第2センサ受座7が 添設されて取り付けられる。その際、それらの部材の内周側にベアリング5が装着される。
さらに、前記クランクアーム1の雄スプライン13には第1部材である第1センサ受座10の雌スプライン25が嵌合され、その外側に配置されるリングナット11の雌螺子部26を前記クランクアーム1の雄スプライン13の端部に刻設された雄螺子部14に螺合することで、クランクアーム1と第1部材である第1センサ受座10とを一体化するとともに、これらの外周部を前記スプロケット内リング3の内周側に装着したベアリング5によって回転自在に軸支したものである。この状態は図4(B)のB−B断面図によって明確に示される。
前記クランクアーム1における主第1アーム12と第1部材である第1センサ受座10における副第1アーム23とで構成される第1アームに駒受け9が取り付けられる。該駒受け9に刻設された駒用凹部21にセンサ駒6の一端部である駒凸部20が係止され、該センサ駒6の他端部である駒凸部29が前記第2部材であるスプロケット内リング3に取り付けられる第2センサ受座7の第2アーム22に刻設された駒用凹部30に係止されてそれぞれ拘束される。
【0011】
クランクアーム1と一体化された第1部材である第1センサ受座10において前記副第1アーム23とほぼ反対側で半径方向に突設されたばねアーム24に、弾性体である引張コイルばね8の一端部が第1ばね受けボルト27によって取り付けられるとともに、引張コイルばね8の他端部が第2ばね受けボルト28によってスプロケット内リング3の外向脚16に取り付けられる。
かくして、図1に示すように、引張コイルばね8の復元力f0により、クランクアーム1側の第1アーム23(および12)とスプロケット2側の第2アーム22との間に配設されたセンサ駒6をf0にて圧縮する。つまりは、クランクアーム1の駆動方向(矢印f)にセンサ駒6を圧縮するものである。
そして、前記スプロケット2における内外リング3、2間のスペースあるいはスプロケット2の裏側に、図6に示すような電池や制御回路および発信部が収納された発信部材4が設置される。
【0012】
急峻な坂道の登坂時等において、人力によるペダル踏動力が所定の大きさを超え、前記略Ω形状のセンサ駒6の両端部に作用する圧縮力が規定値を超えたときには、センサ駒6中央部のスリット部17が密着する(図5(A)および(B)参照)ことによりそれ以上の歪量が規制されるように構成されている。
図5によって、このときのセンサ駒6に発生する圧縮力に対応した応力σについての挙動を解析すると、図5(A)の組付け前の無負荷時の状態から図5(B)のスリット部17が密着するまでの間に、本第1実施の形態のものでは、センサ駒6を圧縮する方向に付勢された引張コイルばね8が介在されたことによる圧縮力f0(図1参照)が加えられているので、ペダルを踏動することにより人力によって発生する駆動力fとの合力F=f+f0によりセンサ駒6が圧縮されることになる。
【0013】
ペダルを踏動することにより人力によって発生する駆動力fと、センサ駒6の外周部に貼設された歪ゲージ19に発生する応力σとの間の関係を図にしたものが図5(C)である。図5(C)の中央部のF=fのものを基準として、これの上方に引張コイルばね8による付加圧縮力f0分だけ平行移動したものが本実施の形態のものの圧縮特性を示すものである。図5(B)のスリット部17が密着した時点にて最大測定応力σ1の規定値に達する。
センサ駒6は略Ω形状を呈していることにより、センサとしての大きさは小さいものの大きなばね定数が得られるとともに、その外周面の長さを充分に採ることができ、円弧状の大きなゲージ面が得られるとともに該円弧状外周面のどの部分にても均一な応力分布が得られるので、精度の高い計測が可能となり、歪ゲージ19の貼設位置が多少ずれても何ら問題がない。そして、人力による圧縮力が所定の規定値に達するとセンサ駒6中央部のスリット部17が密着することによりそれ以上の歪量が規制されるように構成してあるので、センサ駒6の圧縮特性は前記所定の規定値σ1までの範囲で正確であればよく、それ以上の圧縮力が作用した場合には前記スリット部17の密着により大きなる耐力が得られる。
また、前記スリット部の幅は狭くセンサ駒6の弾性変形は微少であるので、ペダリング時のダイレクト感を損なうことがない。
【0014】
図3は本発明における自転車用トルクセンサの第2実施の形態を示すもので、本実施の形態では、前記クランクアーム1とスプロケット2との間に前記センサ駒6への圧縮を開放する方向に付勢する弾性体である引張コイルばね8を介在させたことを特徴とするものである。
本実施の形態のものも、前記図2に示した分解斜視図と同様にして組み立てられ、そのA−A断面図を示したものが図4(A)である。
本実施の形態では、前記引張コイルばね8の介在により、ペダルを踏動する人力によってクランクアーム1に発生する駆動力fに対して、反対方向の力f1として作用する。つまりクランクアーム1を戻そうとする力f1として作用するので、前述の第1実施の形態のものと同様に、図5によって、このときのセンサ駒6に発生する圧縮力に対応した応力σについての挙動を解析すると、図5(A)の組付け前の無負荷時の状態から図5(B)のスリット部17が密着するまでの間に、本第2実施の形態のものでは、センサ駒6への圧縮を開放する方向に付勢する弾性体である引張コイルばね8が介在されたことにより、該引張コイルばね8による力f1を減じた特性を示し、ペダルを踏動することにより人力によって発生する駆動力fから減じたF=f−f1の圧縮特性によりセンサ駒6が圧縮されることになる。図5(C)では、F=fの基準のものから下方へf1だけ平行移動したものとなり、図5(B)のスリット部17が密着した時点にて最大測定応力σ1の規定値に達する。
【0015】
また本発明では、前記スプロケット2に発信部材4を設置するとともに、前記センサ駒6にて検出した圧縮力データを車体側あるいは乗員側にて受信するように構成したことを特徴とするもので、図6のブロック構成図に示すように、適宜の発信部材や受信部材が採用されるが、図示の本実施の形態のものを説明すると、発信部材4では、振動検出部によって自転車の走行が検出されると電源制御部により電源が投入される。クランクアーム1による駆動トルクに応じて圧縮されるセンサ駒6に貼設された歪ゲージ19にて検出された応力値は、信号増幅部によって電圧信号として取り出され、電圧−周波数変換部によって電圧に応じた周波数に変換され、搬送波発信部を経て高周波出力部により空中に発信される。
【0016】
車両側あるいは乗員側に設置される受信部では、入力スイッチ検出部において電波信号が検出されると、表示制御部をして受信回路の電源を投入し、同時に液晶表示部を点灯して発信部材からの信号を表示できる状態となる。
電源が投入された受信回路では、受信された信号を高周波増幅部にて受けて低周波復調部にて低周波に復調させ、周波数−電圧変換部により周波数に応じた電圧を発生させ、該電圧により前記発信部材側にて検出した応力値を液晶表示部に表示する。
このとき、図示はしないが、前記周波数−電圧変換部により周波数に応じて発生した電圧を、図示省略の補助動力付自転車の補助動力駆動制御のための制御値や自動変速装置付自転車の自動変速制御等のための制御値として制御回路に入力することになる。
【0017】
図7は本発明における自転車用トルクセンサの第3実施の形態を示すもので、本実施の形態では、前記クランクアーム1側とスプロケット2側との間に配設されるセンサ駒6として、前記第1および第2実施の形態のものにおける略Ω形状のセンサ駒6を上下に対向して接合した形態のものが採用されたものである。
したがって、センサ駒6は上部駒6Aと下部駒6Bとから構成され、これによると、上部駒6Aと下部駒6Bとにそれぞれ歪ゲージを貼設して、それぞれの測定値を平均することにより、より正確な制御値が得られる。
【0018】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明の趣旨の範囲内でクランクアームおよびスプロケット(内外リングの取付形態等)の形状、センサ駒の設置形態、弾性体の介在形態、クランクアームとスプロケットとの軸支形態、クランクアームと第1部材との結合形態、スプロケットと第2部材との結合形態、センサ駒と発信部材との間の信号伝達形式、発信部材の取付位置およびその取付形態、歪ゲージの形式等については適宜選定することができる。
【0019】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、略Ω形状のセンサ駒の外周円弧面に歪値を検出すべく歪ゲージを貼設し、該センサ駒の両端部をクランクアームと該クランクアームに対して回転可能に軸支したスプロケットとの間に配設したことにより、前記歪ゲージにて検出された応力値により前記クランクアームとスプロケットとの間に相対的に作用する圧縮力を検出するように構成したので、クランクアームにより発生した駆動トルクの伝達経路内にセンサ駒が配置されていることにより、トルクを直接センサ駒応力値に変換して測定することが可能になり、機械的な構成が簡素であり、トルク伝達ロスが少ないのみならず、センサ駒は略Ω形状を呈していることにより、センサとしての大きさは小さいものの大きなばね定数が得られる。
さらに、その外周面の長さを充分に採ることができ、また、センサ駒中央部の外周部肉厚を大きくすることで、センサ駒の両端部から入力される圧縮荷重を受けた場合に、外周円弧部に均一な応力分布が広範囲に得られて精度の高い計測が可能となり、歪ゲージの貼設位置が多少ずれても何ら問題がない。
そして、前記センサ駒の両端部に作用する圧縮力が規定値を超えると、センサ駒中央部のスリット部が密着することによりそれ以上の歪量が規制されるように構成したので、人力による圧縮力が所定の規定値に達すると、前述の通り、それ以上の歪量が規制され、センサ駒の圧縮特性は前記所定の規定値までの範囲で正確であればよく、後述するように測定値のS/N比が向上するとともに、それ以上の圧縮力が作用した場合には前記スリット部の密着により大きなる耐力が得られる。また、前記スリット部の幅は狭くセンサ駒の弾性変形は微少であるので、ペダリング時のダイレクト感を損なうこともない。
【0020】
また、センサ駒形状設計において必要な測定トルク範囲内で発生するセンサ駒の最大応力値を疲労限界内になるように、また、そのときの中央部のスリット部の両面が密着するように設計すれば、測定トルク範囲以上のトルクが入力されてもセンサ駒が破壊されることはない。このような設計によって、センサ駒の疲労限界内の最大歪量を確保でき、常用トルクとのS/N比を向上させて測定精度が確保できる。
これにより、温度変化による線膨張、回路の温度ドリフト等の影響は測定誤差の範囲内とするとができる。
【0021】
また、前記センサ駒の一端部を拘束するクランクアームと一体の第1部材と、前記センサ駒の他端部を拘束し前記クランクアームと同軸にて回転可能なスプロケットと一体の第2部材とを設けたので、クランクアームとスプロケットとの間にセンサ駒を配設するために、これら第1部材と第2部材とを自由に設計して構成することができるので、設計の自由度を格段に向上させることができる。
さらに、前記クランクアームとスプロケットとの間に前記センサ駒を圧縮する方向に付勢する弾性体を介在させたことにより、あるいは前記クランクアームとスプロケットとの間に前記センサ駒への圧縮を開放する方向に付勢する弾性体を介在させたことにより、ペダル入力トルクがない状態にてセンサの「0点調整」を行うとき、メカニカルな摩擦抵抗等によりセンサ駒の圧縮荷重が完全に開放されない場合であっても、これらの残留荷重は完全に開放されるか、プリロード圧縮荷重として一定となり、センサ駒は常に安定したプリロードによる「0点」が得られる。したがって、プリロードによる仮の「0点」から、最後の演算処理においてプリロード分をキャンセルないし加算することにより、常に正確な入力トルクが求められる。
【0022】
さらにまた、前記スプロケットに発信部材を設置するとともに、前記センサ駒にて検出した圧縮力データを車体側あるいは乗員側にて受信するように構成したことにより、測定データの取出しにスリップリングやブラシ等を必要としないため、安定した測定データが得られ、メンテナンスの必要もなく、回転抵抗の増加もない。また、発信部材はスプロケットの内部あるいは裏面に配置して外部からの損傷を受けにくくすることもでき、目立たなくすることもできる。
このように、低コストで簡素な構造でありながら高いS/N比を確保でき、組付けが容易で、非回転部分と回転部分間のデータの確実な伝達も容易な自転車用トルクセンサが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における自転車用トルクセンサの第1実施の形態を示すもので、クランク軸およびこれに軸支されたスプロケットの側面図である。
【図2】本発明における自転車用トルクセンサの第1実施の形態の分解斜視図である。
【図3】本発明における自転車用トルクセンサの第2実施の形態を示すもので、クランク軸およびこれに軸支されたスプロケットの側面図である。
【図4】図4(A)は図3のA−A断面図、図4(B)は図1のB−B断面図である。
【図5】本発明の自転車用トルクセンサにて採用されるセンサ駒およびその圧縮特性図である。
【図6】本発明の自転車用トルクセンサにて採用される測定トルクデータが伝達される発信部および受信部の制御ブロック図を示す。
【図7】本発明における自転車用トルクセンサの第3実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
1 クランクアーム
2 スプロケット
2A スプロケット外リング
3 スプロケット内リング(第2部材)
4 発信部材
5 ベアリング
6 センサ駒
7 第2センサ受座(第2部材)
8 引張コイルばね(弾性体)
9 駒受け(第1部材)
10 第1センサ受座(第1部材)
11 リングナット
12 主第1アーム(第1部材)
13 雄スプライン
14 雄螺子部
15 内向脚
16 外向脚
17 スリット部
18 ストッパ
19 歪ゲージ
20 駒凸部(一端部)
21 駒用凹部
22 第2アーム
23 副第1アーム
24 ばねアーム
25 雌スプライン
26 雌螺子部
27 第1ばね受けボルト
28 第2ばね受けボルト
29 駒凸部(他端部)
30 駒用凹部

Claims (6)

  1. 略Ω形状のセンサ駒の外周円弧面に歪値を検出すべく歪ゲージを貼設し、該センサ駒の両端部をクランクアームと該クランクアームに対して回転可能に軸支したスプロケットとの間に配設したことにより、前記歪ゲージにて検出された応力値により前記クランクアームとスプロケットとの間に相対的に作用する圧縮力を検出するように構成したことを特徴とする自転車用トルクセンサ。
  2. 前記センサ駒の一端部を拘束するクランクアームと一体の第1部材と、前記センサ駒の他端部を拘束し前記クランクアームと同軸にて回転可能なスプロケットと一体の第2部材とを設けたことを特徴とする請求項1に自転車用トルクセンサ。
  3. 前記センサ駒の両端部に作用する圧縮力が規定値を超えると、センサ駒中央部のスリット部が密着することによりそれ以上の歪量が規制されるように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の自転車用トルクセンサ。
  4. 前記クランクアームとスプロケットとの間に前記センサ駒を圧縮する方向に付勢する弾性体を介在させたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の自転車用トルクセンサ。
  5. 前記クランクアームとスプロケットとの間に前記センサ駒への圧縮を開放する方向に付勢する弾性体を介在させたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の自転車用トルクセンサ。
  6. 前記スプロケットまたはクランクアーム側に発信部材を設置するとともに、前記センサ駒にて検出した圧縮力データを車体側あるいは乗員側にて受信するように構成したことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の自転車用トルクセンサ。
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