JP4046404B2 - 2輪車の車体フレームの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本願の発明は、2輪車の車体フレームの製造方法に関し、さらに詳しくは、溶接によらずに、フレームパイプの端部に部品を鋳包みにより一体に成形してなる2輪車の車体フレームの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術、発明が解決しようとする課題】
従来の2輪車の車体フレームの製造方法は、例えば、自動2輪車の車体フレームのフロントフレーム部分の製造方法について述べれば、図22および図23を参照して、フロントフレームを構成するメインパイプ01、ヘッドパイプ部02およびセットブラケット03が鋳造、鍛造もしくは塑性加工により製造された後、これらの各結合部が溶接により結合されて、形成されることが多かった(実開平2−124784号公報参照)。このため、溶接品質を確保するのに作業者の熟練度が要求されることになり、また、溶接結合のため、外観性が損なわれていた。04は溶接結合部を示す。
【0003】
そこで、このような溶接による結合の難点を解決するため、図24に図示されるように、鋳造、鍛造もしくは塑性加工により製造された車体フレームの要素05を被鋳込み材として、該車体フレームの要素05に他の部品06を一体鋳造品として結合して仕上げて、車体フレーム全体を製造する方法がある(実開平1−172992号公報参照)。なお、07は金型、08は中子である。
【0004】
しかしながら、この方法によるときは、溶接による結合の難点は解決されるが、中子の構造がやや複雑になるので、その製作が面倒になり、また、鋳込み部品の肉厚が、鋳湯が被鋳込み材の内部にも回り込む分、厚くなり、車体フレームを軽量化できなかった。
【0005】
さらに、車体フレームを構成する各要素を溶接結合した後、該結合部を鋳包むようにしたものもあり(特開平1−212679号公報参照)、この方法によれば、外観性は向上するが、溶接作業と鋳込み作業とが重複して行なわれるので、作業能率に優れなかった。
【0006】
本願の発明は、これらの問題点を解決して、車体フレームの構成部品間の結合が、溶接によることなく、容易に作業能率よく行なえて、その結合強度を向上でき、かつ、軽量化が可能な、2輪車の車体フレームの製造方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および効果】
本願の発明は、このような課題を解決した2輪車の車体フレームの製造方法に係り、その請求項1に記載された発明は、フレームパイプの端部に部品を鋳包みにより一体に成形してなる2輪車の車体フレームの製造方法において、前記フレームパイプの端部の側面に該側面を貫通する穴を設け、前記フレームパイプの端部に、略鋳包み代分の長さを有するキャップ部材を前記穴の内側に接するように嵌め込み、その後、キャップ部材を嵌め込んだフレームパイプを金型内に装入して鋳込み作業を行ない、鋳込みの際に、前記部品を構成する鋳湯を、前記フレームパイプの外側から前記穴内に流入させてキャップ部材で止まるようにすることを特徴とする2輪車の車体フレームの製造方法である。
【0008】
請求項1に記載された発明は、前記のように構成されているので、フレームパイプの端部にキャップ部材を嵌め込むことにより、鋳湯がフレームパイプの内部に回り込むことがなくなる。この結果、鋳込み部における部品の肉厚および鋳込み部以外の部分におけるフレームパイプの肉厚を極力薄く抑えることができ、車体フレームを軽量化することができる。また、キャップ部材は、嵌め込まれた状態で鋳造により固定されるので、溶接等により結合する必要がなくなり、コストダウンを図ることができる。また、鋳湯を、フレームパイプの外側からその穴内に流入させてキャップ部材で止まるようにすることにより、フレームパイプ、キャップ部材および鋳込まれた鋳湯により形成される部品の抜け止めがなされて三者の結合が強固になる。
【0009】
また、請求項2記載のように請求項1記載の発明を構成することにより、キャップ部材の嵌合ボス部に凹部を設け、フレームパイプの端部に該嵌合ボス部を嵌め込んだ後、該嵌合ボス部の凹部近傍のフレームパイプの端部部分をカシメ加工し、その後、鋳込み作業を行なうようにされるので、カシメ加工により凹まされたフレームパイプの端部部分に部品の鋳湯が回り込むようになる。これにより、鋳造後、部品のフレームパイプからの抜け出しが防止されて、車体フレームの特に引っ張りに対する結合強度が向上する。
【0010】
また、キャップ部材は、フレームパイプの端部部分のカシメ加工により、フレームパイプの端部に予め固定されるので、鋳造に際して位置が狂うこともなく、鋳造が正確に行なわれる。さらに、キャップ部材は、このカシメ加工と鋳造とにより、フレームパイプの端部に一層強固に固定されて、溶接による結合が不要にされるので、カシメ加工によるコストアップを考慮しても、なおコストダウンを図ることができる。
【0011】
また、その請求項3に記載された発明は、フレームパイプの端部に部品を鋳包みにより一体に成形してなる2輪車の車体フレームの製造方法において、前記フレームパイプの端部に鋳込み部肉厚分の段差をもつ突壁部を設け、前記突壁部は、前記フレームパイプの軸方向視でフレームパイプの外周より小さい矩形形状であって、突壁部の方向に対して直交する方向に抜け止め用の穴を有するものとし、前記突壁部を有するフレームパイプを金型内に装入して鋳込み作業を行ない、鋳込みの際に、前記鋳込み部品を構成する鋳湯を、前記突壁部の周りに流入させるとともに、前記穴内にも流入させることを特徴とする2輪車の車体フレームの製造方法である。
【0012】
請求項3に記載された発明は、前記のように構成されているので、鋳込み後、フレームパイプの端部の外表面と部品の外表面とを同一面にすることができ、車体フレームの外観性が向上する。また、フレームパイプと部品との境界部が、フレームパイプの端部の端壁により仕切られる閉断面となるため、別部材のキャップを用意する必要がなくなり、コストダウンを図ることができる。また、突壁部は、部品の抜け止め手段を備えるので、鋳造後、部品のフレームパイプからの抜け出しが防止され、車体フレームの特に引っ張りに対する結合強度が向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、先ず、図1ないし図7に図示される本願の請求項1記載の発明の一実施形態(実施形態1)について説明する。
図1において、メインパイプ1は、2輪車の車体フレームのフロントフレーム部分の主構成要素をなすものであって、該メインパイプ1の図1において左端側には図示されないヘッドパイプ部が、また、右端側には後述するセットブラケット8がそれぞれ結合されて、前記した2輪車の車体フレームのフロントフレーム部分が構成されている。そして、セットブラケット8には、図示されない中央メインフレームが結合され、さらに、該中央メインフレームには、図示されないリアフレームが結合されて、全体として2輪車の車体フレームが構成されるようになっている。
【0015】
メインパイプ1は、図1および図2に図示されているように、断面が目の字状の長尺パイプであって、アルミ合金の押出し成形により製造され、その右端側の後述するセットブラケット8が鋳込まれる鋳込み代l(図7参照)の範囲内には、断面目の字状の4面の各々に、少なくとも1つずつの穴2が形成されており、該穴2にも鋳湯が外方から回り込むことにより、メインパイプ1の右端側に結合されるセットブラケット8が、メインパイプ1より抜け出すことができないようにされている。
【0016】
メインパイプ1の右端部の断面目の字状の部分には、図3および図4に図示されるキャップ3が嵌め込まれる。該キャップ3は、軽量アルミ合金製で、その基板部4には、メインパイプ1の断面目の字に対応する3個のボス(嵌合ボス)5が植設されており、これら基板部4とボス5とは、好ましくは、鋳造もしくは鍛造により一体に成形される。基板部4の外側面に形成された凹溝4a は、後述する中子(またはスライド型)7の位置決め用に使用される。
【0017】
キャップ3は、これらのボス5がメインパイプ1の断面目の字状の内部空間に嵌め込まれることにより、メインパイプ1の右端部に嵌め込まれる。このとき、ボス5は、メインパイプ1の穴2を越えてさらに深く嵌め込まれるので、鋳湯がメインパイプ1の右端部から穴2を経てその内部に入り込むのが防止される。
【0018】
メインパイプ1の左端部にも、穴2と同様の抜け止め用の穴が形成されており、また、ヘッドパイプ部の形状に合わせて製作されたキャップが、キャップ3と同様にして嵌め込まれているが、その構造は、メインパイプ1の右端部の場合と基本的に同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0019】
次いで、このようにして得られたメインパイプ1(図5参照)を、図6に図示されるように、金型6にセットする。7は中子(またはスライド型)であって、その先端面は、キャップ3の基板部4の外側面に衝接するように形成すればよいので、中子7の製造が容易になる。図6には、メインパイプ1の右端部のセット状況しか図示されていないが、メインパイプ1の左端部も、ヘッドパイプ部用の金型にセットされている。
【0020】
次いで、金型を閉じ、溶融アルミ合金を注湯して、セットブラケット8およびヘッドパイプ部を、メインパイプ1の端部に鋳包みにより一体に成形する。
この注湯においては、キャップ3のボス5の剛性により、メインパイプ1の端部が鋳造圧に負けて変形するようなことがない。また、メインパイプ1の鋳込み代lの範囲内に開いている穴2にも鋳湯が外方から回り込むので、鋳造後、セットブラケット8およびヘッドパイプ部のメインパイプ1からの抜け出しが防止される。
【0021】
本実施形態1は、前記のように構成されているので、さらに、次のような効果を奏することができる。
メインパイプ1の端部にキャップ3を嵌め込むことにより、鋳湯がメインパイプ1の内部に回り込むことが阻止される。この結果、鋳込み部における部品(セットブラケット8、ヘッドパイプ部)の肉厚および鋳込み部以外の部分におけるフレームパイプ1の肉厚が増大するのが阻止され、これらの肉厚を極力薄く抑えることができ、車体フレームを軽量化することができる。
【0022】
また、中子7の構造が簡単になるので、その製作が容易になる。さらに、キャップ3は、嵌め込まれた状態で鋳造により固定されるので、溶接等により結合する必要がなくなる。これらにより、コストダウンを図ることができる。
【0023】
次に、図8ないし図10に図示される本願の請求項2記載の発明の一実施形態(実施形態2)について説明する。
本実施形態2においては、実施形態1におけるキャップ3と同様の形状のキャップ9が使用されるが、該キャップ9には、キャップ3と異なり、そのボス11の図9において左右側面に、凹部12がその長さ方向に長く、それぞれ形成されている。10はボス11が植設される基板部であって、その外側面には、基板部4の凹溝4a と同様の凹溝10a が形成されている。
【0024】
そして、メインパイプ1の右端部の断面目の字状の空間に該ボス11を嵌め込んだ後、該ボス11の凹部12近傍のメインパイプ1の右端部部分にカシメ加工13(図10参照)を施し、該右端部部分をボス11の凹部12内に食い込ませる。また、メインパイプ1の左端部にも、同様の凹部が形成されたボスを有するキャップを嵌め込んだ後、メインパイプ1の右端部におけると同様のカシメ加工13を施す。メインパイプ1の左右端部には、実施形態1におけるような抜け止め用の穴2は、必ずしも必要でない。
次いで、このようにして得られたメインパイプ1を、実施形態1におけると同様の金型6にセットして、鋳込み作業を行なう。
【0025】
本実施形態2は、前記のように構成されているので、実施形態1が奏する前記のような効果に加えて、さらに、次のような効果を奏することができる。
カシメ加工13により凹まされたメインパイプ1の端部部分に、セットブラケット8およびヘッドパイプ部の鋳湯が回り込むので、鋳造後、これらの部品がメインパイプ1から抜け出すのが防止されて、車体フレームの特に引っ張りに対する結合強度が向上する。
【0026】
また、キャップ9およびメインパイプ1の左端部に嵌め込まれたキャップは、メインパイプ1の端部部分のカシメ加工13により、メインパイプ1の端部に予め固定されるので、鋳造に際して位置が狂うこともなく、鋳造が正確に行なわれる。さらに、鋳造後は、このカシメ加工13と鋳造とにより、メインパイプ1の端部に一層強固に固定されて、溶接による結合を不要にするので、カシメ加工によるコストアップを考慮しても、なおコストダウンを図ることができる。
【0027】
次に、図11ないし図15に図示される本願の請求項3および請求項4記載の発明の一実施形態(実施形態3)について説明する。
本実施形態3においては、断面矩形(図12参照)のメインパイプ14の図11において左右端部の端壁15に、鋳込み部材であるセットブラケット18(図15参照)やヘッドパイプ部(図示されず)の肉厚と略等しい段差lをもつ突壁部16が突出形成されている。該突壁部16は、図13に図示されるように、断面矩形に形成され、その4面には、それぞれ鋳湯が回り込める抜け止め用の穴17が形成されている。
【0028】
端壁15や突壁部16の壁厚は、一般面の壁厚より厚くされており、これにより、メインパイプ14の左右端部の他の部品(セットブラケット18、ヘッドパイプ部)との結合部の剛性が高められている。また、突壁部16の長さは、該結合部の所要の剛性が得られる範囲で、最短にされている。
【0029】
次いで、このようにして得られたメインパイプ14を、実施形態1および実施形態2の場合と同様にして、金型19にセットする(図14参照)。20は中子(またはスライド型)であって、その先端部は、先細にして端壁15の外側面に衝接するように形成すればよいので、中子20の製造が容易になる。
図14には、メインパイプ14の右端部のセット状況しか図示されていないが、メインパイプ14の左端部も、同様にしてヘッドパイプ部用の金型にセットされている。
【0030】
次いで、金型19を閉じ、溶融アルミ合金を段差lを潰すように注湯して、セットブラケット18およびヘッドパイプ部を、メインパイプ14の両端部に、それぞれ鋳包みにより一体に成形する。この注湯においては、突壁部16の4面に開いている穴17にも、突壁部16の表裏から湯が回り込むので、鋳造後、セットブラケット18およびヘッドパイプ部のメインパイプ14からの抜け出しが強固に防止される。
【0031】
本実施形態3は、前記のように構成されているので、さらに、次のような効果を奏することができる。
鋳造後、メインパイプ14の端部の外表面とセットブラケット18およびヘッドパイプ部の外表面とを同一面にすることができる。これにより、車体フレームの外観性が向上する。
【0032】
また、メインパイプ14とこれらセットブラケット18およびヘッドパイプ部との境界部が、メインパイプ14の端部の端壁15により仕切られる閉断面となるので、実施形態1および実施形態2におけるような別部材のキャップを用意する必要がなくなり、コストダウンを図ることができる。
【0033】
本実施形態3においては、鋳込み部材(セットブラケット18、ヘッドパイプ部)のメインパイプ14からの抜け止め用に、突壁部16の壁面に穴17が形成されたが、これに代えて、図16に図示されるように、断面矩形の突壁部21の壁面を先端方向に拡大するテーパ状に形成してもよい(実施形態4)。
このようにしても、鋳造後、セットブラケット18やヘッドパイプ部のメインパイプ14からの抜け出しが防止される。図17には、メインパイプ14の右端部側の鋳造後の断面構造が図示されている。
【0034】
また、本実施形態3において、メインパイプ14の左右端部の他の部品との結合部の剛性を高めるため、メインパイプ14の鋳込み代を長く設定したい場合には、突壁部16を長くする必要があるが、この場合には、該結合部が潰れないようにするために、メインパイプ14の鋳込み部(突壁部16を含む)をさらに厚肉にするか、図18および図19に図示されるように、突壁部22に補強用のリブ23等を付設して、さらに、その先端部に板状キャップ24を溶接等により被冠させるようにする(実施形態5)。
【0035】
本実施形態5において、突壁部22のリブ23は、図19に図示されるように、突壁部22の左右側壁にまたがって該突壁部22の断面が目の字状をなすようにして形成されているが、必ずしも断面目の字状をなすようにして形成される必要はなく、左右側壁内面に突設された背の低いリブとされてもよい。
【0036】
板状キャップ24は、突壁部22の断面形状よりわずかに広い面積を有している。このような板状キャップ24を用いることにより、メインパイプ14の端部に他の部品を鋳込むとき、鋳湯が突壁部22の断面目の字状の内部空間に入り込むことがなく、また、鋳造後、板状キャップ24と突壁部22の断面形状との面積差の部分が、該他の部品のメインパイプ14からの抜け防止手段として機能するようになる。
【0037】
板状キャップ24は、図20に図示されるように、同じ面積を有するキャップ25に代えられてもよい(実施形態6)。
該キャップ25は、突壁部22の断面目の字状をなすリブ23に対応するリブ26を備えている。突壁部22は、該リブ26の高さ分だけ、その長さを短くすることができる。このようなキャップ25は、板状キャップ24より剛性が高いので、全体としてメインパイプ14の左右端部の他の部品との結合部の剛性を高めることができる。
【0038】
以上の実施形態1〜6において、メインパイプ1、14は、2輪車の車体フレームのフロントフレーム部分の主構成要素をなすものとされたが、これに限定されず、フレームパイプの端部に他の部品を鋳包む必要のあるフレームパイプであれば、中央メインフレーム部分やリアフレーム部分の構成要素をなすフレームパイプとされてもよく、また、2輪車が原動機付きの自動2輪車とされてもよいことも、もちろんである。
【0039】
また、本願の発明は、以上の実施形態1〜6で示されたように、メインパイプ1の端部に略鋳込み代分の長さを有するキャップ3、9を嵌め込むか、もしくはメインパイプ14の端部に略鋳込み部材の肉厚分の段差をもつ突壁部16、21、22を設けて、その後、鋳込み作業を行なうようにしたが、これに限定されず、図21に図示されるように、メインパイプ27の端部に略鋳込み代分の長さを有する厚肉端壁28をメインパイプ27の本体部と一体に鍛造(インパクト成形)により形成し、該厚肉端壁28の外周面の適所に抜け止め用の凹部29を複数設け、このようにして得られたメインパイプ27を金型にセットして、鋳込み作業を行なうようにしてもよい。この場合の厚肉端壁28は、実施形態1もしくは実施形態2におけるキャップ3、9が、メインパイプ27の端部と一体に形成されたものと見ることができる。
【0040】
さらに、本願の発明は、2輪車の車体フレームの製造方法とされたが、そのフレームパイプの端部に部品を鋳包みにより一体に成形して車体フレームを製造する方法は、3輪車の車体フレームの製造方法にも適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1記載の発明の一実施形態(実施形態1)における2輪車の車体フレームの製造方法の実施に使用されるメインパイプの部分断面図である。
【図2】図1のII−II線で切断した断面図である。
【図3】図1の実施形態1において使用されるキャップの側面図である。
【図4】同キャップの斜視図である。
【図5】図1の実施形態1において、メインパイプの端部にキャップが嵌め込まれた状態を示す部分断面図である。
【図6】図5のメインパイプが金型にセットされた状態を示す部分断面図である。
【図7】図6の金型を用いて製造された車体フレーム(フロントフレーム)の部分断面図である。
【図8】本願の請求項2記載の発明の一実施形態(実施形態2)における2輪車の車体フレームの製造方法の実施に使用されるメインパイプの端部にキャップが嵌め込まれた状態を示す一部破断側面図である。
【図9】図8のIX−IX線で切断した断面図である。
【図10】図9の部分拡大図である。
【図11】本願の請求項3および請求項4記載の発明の一実施形態(実施形態3)における2輪車の車体フレームの製造方法の実施に使用されるメインパイプの部分断面図である。
【図12】図11のXII−XII線で切断した断面図である。
【図13】図11のXIII−XIII線で切断した断面図である。
【図14】図11のメインパイプが金型にセットされた状態を示す部分断面図である。
【図15】図14の金型を用いて製造された車体フレーム(フロントフレーム)の部分断面図である。
【図16】本願の請求項3および請求項4記載の発明の他の実施形態(実施形態4)における2輪車の車体フレームの製造方法の実施に使用されるメインパイプの部分断面図である。
【図17】図16のメインパイプを用いて製造された車体フレーム(フロントフレーム)の部分断面図である。
【図18】本願の請求項3および請求項4記載の発明のさらに他の実施形態(実施形態5)における2輪車の車体フレームの製造方法の実施に使用されるメインパイプの部分断面図である。
【図19】図18のXIX−XIX線で切断した断面図である。
【図20】本願の請求項3および請求項4記載の発明のさらに他の実施形態(実施形態6)における2輪車の車体フレームの製造方法の実施に使用されるメインパイプの部分断面図である。
【図21】他の2輪車の車体フレームの製造方法の実施に使用されるメインパイプの部分断面図である。
【図22】従来例を示す図である。
【図23】図22のXXIII−XXIII線で切断した断面図である。
【図24】他の従来例を示す図である。
【符号の説明】
1…メインパイプ、2…穴、3…キャップ(キャップ部材)、4…基板部、4a …凹溝、5…ボス(嵌合ボス)、6…金型、7…中子、8…セットブラケット、9…キャップ、10…基板部、10a …凹溝、11…ボス、12…凹部、13…カシメ加工、14…メインパイプ、15…端壁、16…突壁部、17…穴、18…セットブラケット、19…金型、20…中子、21…突壁部、22…突壁部、23…リブ、24…板状キャップ、25…キャップ、26…リブ、27…メインパイプ、28…厚肉端壁、29…凹部。

Claims (3)

  1. フレームパイプの端部に部品を鋳包みにより一体に成形してなる2輪車の車体フレームの製造方法において、
    前記フレームパイプの端部の側面に該側面を貫通する穴を設け、
    前記フレームパイプの端部に、略鋳包み代分の長さを有するキャップ部材を前記穴の内側に接するように嵌め込み、
    その後、キャップ部材を嵌め込んだフレームパイプを金型内に装入して鋳込み作業を行ない、
    鋳込みの際に、前記部品を構成する鋳湯を、前記フレームパイプの外側から前記穴内に流入させてキャップ部材で止まるようにする、
    ことを特徴とする2輪車の車体フレームの製造方法。
  2. 前記フレームパイプの端部に嵌め込まれる、前記キャップ部材の嵌合ボス部に凹部を設け、前記フレームパイプの前記端部に該嵌合ボス部を嵌め込んだ後、該嵌合ボス部の凹部近傍の前記フレームパイプの端部部分をカシメ加工し、その後、鋳込み作業を行なうことを特徴とする請求項1記載の2輪車の車体フレームの製造方法。
  3. フレームパイプの端部に部品を鋳包みにより一体に成形してなる2輪車の車体フレームの製造方法において、
    前記フレームパイプの端部に鋳込み部肉厚分の段差をもつ突壁部を設け、
    前記突壁部は、前記フレームパイプの軸方向視でフレームパイプの外周より小さい矩形形状であって、突壁部の方向に対して直交する方向に抜け止め用の穴を有するものとし、
    前記突壁部を有するフレームパイプを金型内に装入して鋳込み作業を行ない、
    鋳込みの際に、前記鋳込み部品を構成する鋳湯を、前記突壁部の周りに流入させるとともに、前記穴内にも流入させる、
    ことを特徴とする2輪車の車体フレームの製造方法。
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