JP4044718B2 - 乾燥餡の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉末状乾燥餡の製造方法に関する。さらに詳しくは、保存性に優れ、取り扱いやすく、水戻し後の品質の劣化が極めて少ない粉末状乾燥餡の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、餡は生餡と練り餡に分けられる。生餡は、原料煮豆を磨砕した後、皮を取り除き、沈降分離した餡粒子(餡汁)の水分を調節して製造したものであり、練り餡は生餡に砂糖を加え、加熱しながら練ったものをいう。また、餡は種々の豆から製造されるが、小豆から製造される餡は他の豆から製造される餡よりも味や香りの面で優れており、最も一般的に使用される餡である。しかしながら、その生餡は、水分含量が62%前後あるため、保存性は非常に悪く、生餡から練り餡を製造する場合には、生餡製造後直ちに練り餡を製造しなければならず、大量に製造する場合などは、冷蔵あるいは冷凍保存しなければならないなどの制約があり、取り扱いにくいものであった。
【0003】
そこで以前から保存性を高め、短時間に簡単に生餡や練り餡を製造することを目的として、生餡を乾燥して粉末化した乾燥餡が作られてきた。乾燥餡は、生餡の水分を5%程度にまで脱水・乾燥させたものであり、最も長期保存に耐えられるものである。これまでに知られている生餡の乾燥方法としては、気流乾燥、流動層乾燥、通風乾燥、平鍋式乾燥、噴霧乾燥等が知られている。しかしながら、これらの乾燥方法はいずれも常圧あるいは加圧下における乾燥方法であり、熱による色調や風味の劣化、乾燥後の解砕工程における餡粒子の損傷が問題となっていた。
【0004】
一方、上記の乾燥方法以外に凍結乾燥による方法も知られている。凍結乾燥による乾燥餡は上記の乾燥方法による乾燥餡の欠点を解消したものであるが、乾燥に長時間を要する点や、処理量の面で問題がある他、設備に莫大な費用がかかるという欠点を有している。
従って、以前から水戻し後の生餡や練り餡において、餡本来の食味、風味、色調の劣化が殆ど無く且つ低コストで製造可能な乾燥餡の製造方法の開発が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来の乾燥餡では達成されなかった水戻し後の食味、風味、色の劣化を極力抑え且つ低コストで製造できる粉末状乾燥餡の製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的および利点は以下の説明から明らかになろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的および利点は、本発明によれば、生餡を、70℃以下の温度に保持して60rpm以下の攪拌速度で攪拌および234mmHg以下の減圧下で乾燥することを特徴とする粉末状乾燥餡の製造方法によって達成される。
従来の製造方法で乾燥餡を製造した場合、色調や風味が著しく損なわれるが、その原因としては乾燥時の熱によるところが大きい。そのため乾燥時に温度を上げすぎないことが大切である。
乾燥の温度は、生餡の品温を70℃以下、例えば0〜70℃とするのが好ましく、より好ましくは50℃以下、例えば0〜50℃である。品温を70℃以下に保つことにより、熱による品質の劣化を大幅に抑制することができる。
【0007】
攪拌および減圧下で乾燥することができる装置としては、攪拌装置付きの真空乾燥機が好ましく用いられる。強制的に温度を調節できるものであればより好ましい。この様な装置としては、例えば円筒攪拌型真空乾燥機が挙げられる。
乾燥時の真空度は、234mmHg以下、好ましくは92.5mmHg以下である。この範囲以外の条件では品質が劣化しやすく、本発明の目的を達成し難い。
攪拌装置は餡粒子に損傷を与えずに攪拌できるものであればよく、例えばリボン型、パドル型、イカリ型等の攪拌羽根形状を有する攪拌装置が選択できる。
【0008】
攪拌速度は、使用する攪拌装置により異なるが、餡粒子を破壊せず、且つ均一に攪拌できる程度の速度で攪拌すればよい。例えば横型真空リボン式乾燥機を使用した場合、60rpm以下、好ましくは2〜45rpm、特に好ましくは3〜30rpmである。攪拌は連続して行っても、断続(間欠)的に行ってもよい。
【0009】
上記のような条件で攪拌することにより熱エネルギーを有効に利用でき、短時間に乾燥することができる。また、得られる乾燥餡は特に解砕する必要はない。攪拌をせずに減圧乾燥を行うと、得られる乾燥餡は固結したもの(ブロック状)となるため解砕が不可欠となる。解砕は、生産性が悪くなるだけでなく、餡粒子に損傷を与えるため、この乾燥餡を練り餡にした場合に、餡が固くなる、粘りがでる等の問題が生じ、餡本来の食味が損なわれるため、本発明の目的を達成できない。また、60rpmを超える攪拌速度で攪拌した場合も餡粒子に損傷を与えるため、水戻しした際餡が固くなる傾向がみられ好ましくない。
【0010】
原料小豆は、使用前に粗選別機、石取機、比重選別機、粒選別機、研磨機、風力選別機、色彩選別機等の各種選別機を用いて選別を行ってもよい。また、原料小豆が古い等の理由により小豆が煮えにくい場合には、2〜12時間程度、水または温水に浸漬してもよい。さらに原料小豆を煮えやすくするために、1.03kgf/cm2程度まで加圧しながら煮熟してもよい。
本発明により得られた乾燥餡を用いて練り餡を製造する場合、必要であれば砂糖の他に副資材を加えることができる。副資材としては、糖アルコール類、澱粉糖、小糖類、多糖類等の各種甘味料、食塩、寒天等があげられる。
上記の製造方法によれば、従来の乾燥餡に比べ、水戻し後の生餡や練り餡の品質が、乾燥を行っていない本来の生餡と遜色ない乾燥餡を得ることができる。
以下、実施例をあげて本発明を説明する。
【0011】
【実施例】
試験例1
(生餡の製造方法)
原料小豆30kgを水洗し、汚れや異物を取り除いた後、150kgの水を加え、25分間煮熟した。この後、渋水を捨て(渋切り)、渋切り後の豆の表面に付着した渋を洗浄した。渋切り豆に150kgの水を加え、20〜60分間(本炊き、通常30分)煮熟し、煮熟後、加熱を止め、15分間蒸らした。次に、本炊き豆に水を加えながら豆を磨砕し、篩により皮を取り除いた後、沈降層にて餡粒子を沈降させ、裏ごし排水と分離した。沈降分離した餡粒子(餡汁)を搾り袋に入れ、圧搾機で搾ることにより水分約62重量%の生餡を得た。
【0012】
実施例1
試験例に示した製造方法により製造した生餡を横型真空リボン式乾燥機(アドヴァンストサービス株式会社製)を用いて、仕込量12kg、ジャケット温度70℃、真空度50mmHg、攪拌速度20rpmの条件で乾燥餡を製造した。得られた乾燥餡は、水分7.0重量%の良好な粉末状の乾燥餡であり、乾燥時間は2.5hrであった。
【0013】
比較例1
試験例に示した製造方法により製造した生餡を凍結乾燥機を用いて、仕込量1.5kg(15kg/m2となるように仕込んだ)、初発ジャケット温度100℃、最終ジャケット温度50℃、真空度0.05mmHg以下の条件で真空凍結乾燥法により乾燥餡を製造した。得られた乾燥餡は、水分1.6重量%のポーラス状の乾燥餡であり、乾燥に22.0hrを要した。
【0014】
比較例2
試験例1に示した製造方法により製造した生餡を振動式真空乾燥機を用いて、仕込量2.3kg、ジャケット温度50℃、真空度10mmHg、振動振幅3mm、振動回転数1500vpm(vibration per minute)の条件で乾燥餡を製造した。得られた乾燥餡は、水分2.3重量%の非常に多くの塊を含んだ乾燥餡であり、解砕が必要であった。また、乾燥に7.5hrを要した。
【0015】
比較例3
試験例1に示した製造方法により製造した生餡を流動層乾燥機を用いて、仕込量23.9kg、熱風温度70℃、風量7m3/minの条件で流動層乾燥法により乾燥餡を製造した。得られた乾燥餡は、水分7.0重量%の小さな塊を多く含んだ乾燥餡であり、乾燥室壁面に多くの付着が見られ回収率が悪かった。また、乾燥時間は1.5hrであった。
【0016】
比較例4
試験例1に示した製造方法により製造した生餡を噴霧乾燥機を用いて、仕込量4.8kg(生餡4.8kgに水10.4kgを加えて送液)、熱風温度150℃、送液速度2.6kg/hr、ディスク径φ50、ディスク回転数30000rpmの条件で噴霧乾燥法により乾燥餡を製造した。得られた乾燥餡は、水分8.0重量%の乾燥餡であり、乾燥室壁面に多くの付着が見られ回収率が悪かった。また、乾燥時間は1.0hrであった。
【0017】
比較例5
試験例1に示した製造方法により製造した生餡をドラム乾燥機を用いて、仕込量0.5kg(生餡0.5kgに水0.25kgを入れて送液)、ドラム温度70℃、ドラム径φ210×300、ドラム回転数1rpm条件でドラム乾燥法により乾燥餡を製造した。得られた乾燥餡は、水分8.3重量%のフレーク状の乾燥餡であり、解砕を必要とした。また、乾燥時間は0.3hrであった。
【0018】
試験例2
乾燥餡を用いて官能試験を行った。
試験方法:実施例1および比較例1〜5で得られた乾燥餡を水で戻し、砂糖を加えて練った練り餡を用い、10名のパネラーによる官能試験を行った。評価対照として、乾燥を行っていない生餡に砂糖を加えて練った練り餡を用いた。
評価方法:色調、舌触り、風味、総評の4項目について、「対照と同等」を2点、「対照に近い」を1点、「対照に比べ劣る」を0点として評価し、その平均を求めた。
結果:官能試験の結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
Figure 0004044718
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、従来の乾燥餡に比べ、水戻し後の生餡や練り餡の食味、風味、色が、乾燥を行っていない本来の生餡に極めて近いものを得ることができる。

Claims (1)

  1. 生餡を、70℃以下の温度に保持して60rpm以下の攪拌速度で攪拌および234mmHg以下の減圧下で乾燥することを特徴とする粉末状乾燥餡の製造方法。
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