JP4042619B2 - ポリマー固体電解質膜およびその製造方法、ならびにそれを用いた固体高分子電池。 - Google Patents

ポリマー固体電解質膜およびその製造方法、ならびにそれを用いた固体高分子電池。 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリマー固体電解質膜およびその製造方法、ならびにこれを用いた固体高分子電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話、PDA(携帯情報端末)、ブック型パソコンなどのモバイル機器の普及・進歩は飛躍的である。また、地球環境問題から電気自動車、燃料電池発電への期待が高まっている。かようなエネルギー・環境問題を背景とした社会的要求や動向と呼応して、高いエネルギー密度を有する充放電可能な固体高分子電池が注目されている。固体高分子電池は、液体電解質を用いるリチウムイオン電池とは異なり、ポリマー固体電解質膜を用いる。これにより、漏液しにくく、熱的に安定な信頼度の高い電池とすることができる。
【0003】
固体高分子電池の課題の一つとして、モバイル機器の小型化などによる、電池セル全体の小型軽量化、および充放電容量の向上が挙げられる。かような固体高分子電池としては、ポリマー固体電解質の改善が試みられている。
【0004】
例えば、側鎖に重合度1〜12のエチレンオキシド単位を有するグリシジルエーテル5〜70モル%およびエチレンオキシド30〜95モル%からなるコポリマーに電解質塩化合物を溶解したポリマー固体電解質膜が開示されている(特許文献1参照)。また、側鎖に重合度1〜12のエチレンオキシド単位を有するグリシジルエーテル1〜98モル%と、エチレンオキシド1〜95モル%と、架橋性基を有するオキシラン化合物0.005〜15モル%からなる共重合体および電解質塩化合物からなるポリマー固体電解質膜が開示されている(例えば、特許文献2参照)。さらに、特定のポリエーテル共重合体または該ポリエーテル共重合体の架橋体および電解質塩化合物からなるポリマー固体電解質膜が開示されている(例えば、特許文献3参照)。これらのポリマー固体電解質膜により、小型軽量で充放電容量の大きい固体高分子電池とすることができる。また、機械的強度の改善のため、セラミックス充填剤をポリマー固体電解質に分散させる方法も開示されている(例えば、特許文献4参照)。
【0005】
電池セル全体の小型軽量化のためのポリマー固体電解質膜の薄膜化には、ポリマー固体電解質膜の弾性率と伸び率の両物性を改善する必要がある。しかし、上述の方法において、ポリマー固体電解質膜の弾性効率は向上するものの、伸び率は逆に低下し、ポリマー固体電解質膜が脆くなってしまう。そのため、全固体高分子電池における内部抵抗低減を目的とした薄膜型ポリマー固体電解質膜を得ることは困難である。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−007980号公報
【特許文献2】
特開平11−073992号公報
【特許文献3】
特開平11−345628号公報
【特許文献4】
特開2000−149922号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ポリマー固体電解質膜の弾性率と伸び率の両物性改善効果を発現させることにより、全固体高分子電池の内部抵抗低減手段の一つであるポリマー固体電解質膜の薄膜化を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シリコーン樹脂粒子を含有して成ることを特徴とするポリマー固体電解質膜であって、重合性ポリマー中にシリコーン樹脂を混合して混合物を形成し、前記混合物中に、さらに紫外線重合開始剤または熱重合開始剤の少なくとも1つを混合し、前記紫外線重合開始剤を含有する前記混合物を、基材表面にコーティングし、少なくとも前記混合物と接する面が平滑である支持体を密着させた後、紫外線を照射して重合を行うことを特徴とするポリマー固体電解質膜の製造方法である。また、本発明は、シリコーン樹脂粒子を含有して成ることを特徴とするポリマー固体電解質膜であって、重合性ポリマー中にシリコーン樹脂を混合して混合物を形成し、前記混合物を基材表面にコーティングし、少なくとも前記混合物と接する表面が平滑である支持体を密着させて重合を行い、前記支持体の表面を、フッ素系離型剤またはシリコーン系離型剤で処理することを特徴とするポリマー固体電解質膜の製造方法である。
【0009】
【発明の効果】
本発明の固体高分子電池は、シリコーン樹脂粒子を含有して成ることを特徴とするポリマー固体電解質膜を有するため、ポリマー固体電解質膜の弾性率および伸び率の両物性の改善効果を発現させることが可能となり得る。これによりポリマー電池の薄膜化が可能となり得る。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の第1は、シリコーン樹脂粒子を含有して成ることを特徴とするポリマー固体電解質膜に関するものである。
【0011】
本発明のポリマー固体電解質膜において、より好ましくは、シリコーン樹脂粒子は電解質用重合性ポリマーを重合した後のポリマー中に含有されて成る。
【0012】
重合性ポリマーは下記構造を有することにより重合した後、架橋してポリマーとなる。かようなポリマーにおいては、網目状の架橋構造などを形成し得る。これにより、重合した後のポリマー中にシリコーン樹脂が含有され、このシリコーン樹脂粒子により、ポリマー膜の弾性率と伸び率を向上することができる。これはシリコーン樹脂粒子の相互作用によるものと思われる。
【0013】
重合性ポリマーの構造としては、分子構造中に少なくともエーテル結合を有し、また末端に重合性官能基を有するものが好ましい。重合性官能基とは、特に限定されず、一般的な二重結合でよい。また、重合性ポリマーの基本骨格となる主鎖部を3〜6官能基とし、各官能基に連結する側鎖がエーテル結合を含むランダム共重合体とし、それぞれの末端に重合性官能基として二重結合を有するコポリマーとすることもできる。また、それぞれの側鎖のランダム共重合体をポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレン(PPO)から得ることもできる。
【0014】
前記重合性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレン(PPO)、または、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレン共重合体(実施例参照のこと)などの公知の重合性ポリマーが挙げられる。これらPEO、PPOのようなポリアルキレンオキシド系高分子は、下記電解質塩をよく溶解し得る点で優れている。バイポーラ電池の電池特性をより向上させるためには、電解質と電極の双方に含まれることが好適である。
【0015】
重合性ポリマー中には、イオン伝導性を確保するために電解質支持塩が含まれる。電解質支持塩としては、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiTaF6、LiAlCl4、Li210Cl10等の無機酸陰イオン、Li(CF3SO22、Li(C25SO22N、LiC49SO3、LiCF3SO3、Li(C25PF3)等の有機酸陰イオン塩、またはこれらの混合物などが使用できる。ただし、これらに限定されない。
【0016】
シリコーン樹脂としては、Si原子1個当たりに1個のアルキル基を有するものが好ましい。これにより、無機材料と有機材料の中間的な特性を有することが可能となり得る。かようなシリコーン樹脂を電解質用重合性ポリマー中に含有させることで、有機溶媒と電解質用重合性ポリマーとの相溶性、分散性を向上させることが可能となり得る。また、前記アルキル基としては、好ましくはメチル基である。しかし、特にこれに限定されるものではなく、必要に応じて他のアルキル基、フェニル基、ビニル基、または、アクリル基等を用いてもよい。
【0017】
かような構造を有するシリコーン樹脂として、より好ましくは、前記シリコーン樹脂骨格中に3次元シロキサン結合を有する。3次元シロキサン結合とは、下記に示すようなシロキサン結合が3次元に伸びた構造のことを意味し、網状構造であっても、はしご形構造(ラダー構造)であってもよい。しかし、本発明における3次元シロキサン結合は、下記式に限定されるものではない。
【0018】
【化1】
Figure 0004042619
【0019】
シリコーン樹脂が3次元シロキサン結合を有することにより、有機的な特徴とシリカの特徴との双方を有することが可能となり得る。
【0020】
シリコーン樹脂としては市販されている製品を用いてもよく、自ら製造して用いてもよい。シリコーン樹脂の製造方法として、例えば、メチルトリクロロシランまたはメチルトリアルコキシシランを加水分解させて末端の−OH基、−OR基がほぼ等モルになるようプレポリマーを作製し、これを噴霧させながら250〜350℃で硬化する方法などがある。しかし、3次元シロキサン結合を有するシリコーン樹脂が得られるのであれば、かような製造方法に限定されず、例えば、メチルトリクロロシランまたはメチルトリアルコキシシランのメチル基を、必要に応じて他のアルキル基、フェニル基、ビニル基、アクリル基等から適宜選択して使用してもよい。
【0021】
また、市販されているシリコーン樹脂の製品としては、例えば、トスパール120、トスパール130、トスパール145、トスパール2000B、トスパール240(東芝シリコーン株式会社製)などが挙げられる。また、シリコーン樹脂の粒径は、特に限定されないが、0.7〜12μm、好ましくは0.7〜4μmのものを用いるとよい。
【0022】
ポリマー固体電解質膜中にシリコーン樹脂は、Siとして0.04〜0.19mol/wt%、好ましくは0.05〜0.15mol/wt%、より好ましくは0.05〜0.1mol/wt%含まれる。Siの含有量が0.04mol/wt%より低いと弾性率及び伸び率の向上効果が見られず、また0.19mol/wt%を越えると抵抗が増加するため望ましくない。ポリマー固体電解質膜中のシリコーン樹脂の含有量は、シリコーン樹脂の密度や粒径に関わらずSi含有mol/wt%によって固体電解質膜の物性を特定するという理由からSiの含有量として求めるのがよい。
【0023】
ポリマー固体電解質膜中に含まれるシリコーン樹脂の含有量は、XRD(X線解析パターン)法により求めることができる。すなわち、ブランクサンプルおよび配合量の解っているサンプル(配合量を変えたサンプル)からピーク高さを検量し、不明のサンプルを測定したピーク高さから算出することにより求めるものである。また、本発明のポリマー固体電解質膜が電池に含まれた場合においても、前記XRD法により、ポリマー固体電解質膜中に含まれるシリコーン樹脂の含有量を求めることができる。
【0024】
上述したシリコーン樹脂を、末端に重合性官能基を有する重合性ポリマーに分散混合し、ラジカル重合することにより、重合後のポリマー固体電解質膜の物性を改善することが可能となり得る。
【0025】
ポリマー固体電解質膜の膜厚としては、特に限定されないが、コンパクトな全固体高分子電池を得る上で、電解質層としての機能が確保できる範囲で極力薄くし得る値が好ましい。
【0026】
本発明の第2は、本発明の固体高分子電池用電解質膜の製造方法であり、重合性ポリマー中にシリコーン樹脂を混合して混合物を形成し、重合を行うことを特徴とする方法である。
【0027】
より詳細には、重合性ポリマーにシリコーン樹脂を混合して混合物を形成する段階と、前記混合物を基材表面にコーティングする段階と、コーティングした前記混合物に少なくとも前記混合物と接する面が平滑である支持体を気泡が残らないように密着させて重合する段階と、を有することを特徴とするポリマー固体電解質膜の製造方法である。
【0028】
重合性ポリマーにシリコーン樹脂を混合して混合物を形成する段階において、重合性ポリマー100質量部に対してシリコーン樹脂を5〜20質量部、好ましくは5〜10質量部添加し、混合物を作成する。シリコーン樹脂の添加量が5質量部より少ないと弾性率及び伸び率の向上効果が見られず、20質量部より多いと抵抗が増加するため好ましくない。なお、シリコーン樹脂および重合性ポリマーの種類などは、上述の通りであるため、ここではその説明を省略する。この時、用いられる有機溶媒としては、n−ピロリドン、トルエン、キシレン、アセトニトリルなどが挙げられる。有機溶媒は、重合性ポリマー100質量部に対して20〜40質量部となるように添加することが好ましいが、塗布時の粘度調整が主目的なため、これらに限定されるものではなく任意に添加することができる。
【0029】
前記混合物には、さらに、重合開始剤および電解質支持塩等を添加し得る。前記電解質支持塩としては、Li(C25SO22N、LiC49SO3、LiCF3SO3、Li(C25PF3)等から選択できるが、これらに限定されるものではない。前記電解質支持塩の添加量は、重合性ポリマー中のエーテル酸素に対して、モル比でO:Li=6〜24が好ましく、望ましくはO:Li=8〜16が好ましい。
【0030】
前記重合開始剤としては、紫外線重合開始剤や熱重合開始剤など、重合方法に応じて適宜選択して用いればよい。前記重合開始剤の種類によって添加量は異なるため、特に限定されないず、適宜決定すればよい。例えば、前記重合開始剤の添加量は、重合性ポリマーに対して、1000〜5000ppm、好ましくは1000〜3000ppm程度添加すればよい。
【0031】
混合物を基材表面上にコーティングする段階において、ポリマー固体電解質膜が所望する膜厚を有するように従来公知のコーター、キャスティング、コーティングマシンなどを用いて、適当な基材表面上に混合物をコーティングすればよいが、特に限定されない。好ましくは、正極電極または負極電極の表面上に直接コーティングを行えば、基材上に作製したポリマー固体電解質膜を電極上に転写する工程を省略できる。コーティングする前記混合物の膜厚は、特に限定されないが、乾燥前で6〜100μm、乾燥後で3〜30μmより好ましくは3〜15μmとする。
【0032】
次に、少なくとも混合物と接する面が平滑である支持体を気泡が残らないように密着させて重合する段階において、前記支持体としては、ガラス、プラスチック、プラスチックフィルム、金属、金属箔等を使用することができる。例えば、紫外線を照射して重合を行う場合には、透明基板などの紫外線透過性を有する支持体を用いる。また、加熱して熱重合反応させる場合には、耐熱性の樹脂フィルムや樹脂シートなど、加熱温度下で耐熱性を有する支持体を用いればよい。さらに、電子線や放射線を照射して重合を行う場合においては、電子線や放射線は透過性が強いため、電極側から照射しても目的を達成できるため、支持体としては、特定の膜厚を保持(支持)できるものであればよい。
【0033】
前記支持体の表面には、ポリマー固体電解質膜が接着あるいは粘着するのを防ぐために、あらかじめ離型剤処理を行ってもよい。離型剤としては一般的なものでよく、シリコーン系離型剤、フッ素系離型剤を用いればよい。例えば、前記支持体がガラス等の場合は、フッ素アルキルシランを加水分解したものをコーティングすることにより、ガラス等の表面にフッ素基を有することができる。離型剤は支持体に、単分子層膜厚〜20μm、特に単分子層膜厚〜10μmの厚さでコーティングすることが好ましい。
【0034】
前記支持体の少なくとも混合物と接する面が平滑である面に、気泡が残らないように密着させる方法としては、ローラー等を用いて端部からスキージしながら積層する方法や真空中で積層する方法などを用いて行えばよい。
【0035】
その後、所望する膜厚を保持した状態で、前記支持体を介して、熱重合、紫外線重合、放射線重合、電子線重合を行う。
【0036】
紫外線重合としては、例えば、ベンジルジメチルケタール(BDK)などの紫外線重合開始剤を含有する前記混合物を、基材表面にコーティングし、少なくとも前記混合物と接する面が平滑である支持体を密着させた後、紫外線を照射して重合を行う。
【0037】
また、熱重合は、アゾビスイソブチルニトリル(AIBN)などの熱重合開始剤を含有する前記混合物を、基材表面にコーティングし、少なくとも前記混合物と接する面が平滑である支持体を密着させた後、加熱して重合を行う。
【0038】
さらに、紫外線重合開始剤または熱重合開始剤のいずれか1つを含有する前記混合物を、基材表面にコーティングし、少なくとも前記混合物と接する面が平滑である支持体を密着させた後、放射線を照射することにより、放射線重合を行う方法もある。しかし、これらは重合方法の例示をしたに過ぎず、重合方法がこれらに限定されるものではない。
【0039】
ここで、放射線重合は汎用性に欠けるため、好ましくは熱重合、紫外線重合を行う。重合条件は、熱重合においては空気雰囲気中でも重合できるが、望ましくは窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気あるいは真空雰囲気下で70〜140℃、望ましくは80〜120℃の温度で3〜20時間、好ましくは5〜10時間重合する。紫外線重合においては空気雰囲気中でも重合できるが、望ましくは窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気あるいは真空雰囲気下で0.1〜5mW/cm、望ましくは0.5〜3mW/cmの紫外線量を10〜15cmの距離で5〜30分間照射する(紫外線照度計:ウシオ電機株式会社製 UNI−METER UIT−101、 センサー部UVD-405PD 感度波長域 330〜490nm)。
【0040】
重合反応終了後、支持体を取り除き、固体電解質膜を上向きにした後、真空雰囲気下、60〜130℃、2〜15時間、好ましくは真空雰囲気下、80〜120℃、5〜8時間、乾燥させて、本発明のポリマー固体電解質膜を製造する。
【0041】
本発明の第3としては、本発明のポリマー固体電解質膜と、正極電極と、負極電極と、を有する固体高分子電池である。
【0042】
正極電極および負極電極としては、特に限定されず、従来公知のものを用いればよい。
【0043】
例えば、まず、正極活物質に重合性ポリマー、導電助剤を添加し、さらに、重合開始剤、電解質支持塩を添加し、ホモミキサー等で攪拌した後、集電体上にコーティングする。次に、熱重合、放射線重合、または、電子線重合等を行い、正極電極を得ることができる。
【0044】
正極活物質として、LiMn24などのLi・Mn系複合酸化物、LiCoO2、Li2Cr27、Li2CrO4などのLi・Cr系複合酸化物、LiNiO2などのLi・Ni系複合酸化物、LiFeO2などのLi・Fe系複合酸化物、およびこれらの遷移金属の一部を他の金属により置換したものなどが使用できるなど、Li金属酸化物から選択して用いる。
【0045】
重合性ポリマー、電解質支持塩、重合開始剤などは、基本的に上述の本発明のポリマー固体電解質膜に記載した内容と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0046】
導電助剤としては、特に限定されないが、アセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイト等が挙げられる。また、重合開始剤としては、特に限定されず、重合方法によって適宜選択すればよい。
【0047】
正極電極における集電体の材料としては、アルミニウム、アルミニウム合金、SUS、チタンなどの導電性金属が用いられ、特にアルミニウムが好ましい。
【0048】
また、負極活物質に重合性ポリマー、導電助剤を添加し、更に重合開始剤、電解質支持塩を添加し、ホモミキサー等で攪拌した後、集電体上にコーティングする。その後、熱重合、放射線重合、電子線重合等を行い、負極電極を得ることができる。
【0049】
負極活物質として、ハードカーボン、グラファイトカーボン、金属化合物、金属酸化物、Li金属化合物、Li金属酸化物から選択して用いる。前記金属化合物としては、LiAl、LiZn、Li3Bi、Li3Cd、Li3Sd、Li4Si、Li4.4Pb、Li4.4Sn、Li0.17C(LiC6)が挙げられる。前記金属酸化物としては、InO2、SiO、SnO、SnO2、SnSO4、ZnO、CoO、NiO、FeO等が挙げられ、前記Li金属化合物としては、Li3FeN2、Li2.6Co0.4N、Li2.6Cu0.4N等が挙げられ、前記Li金属酸化物としては、Li4Ti512などのLixTiyz等が挙げられる。
【0050】
負極活物質の形状は平板状、波板状、棒状、粉末状などが挙げられ、所望する形状に応じて適宜選択する。負極活物質のミクロ構造は積層状、球状、繊維状、螺旋状、フィブリル状が挙げられるが、これらに限定されない。
【0051】
重合性ポリマー、重合開始剤、電解質支持塩などは、基本的に上述の本発明のポリマー固体電解質膜に記載した内容と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0052】
導電助剤、重合開始材としては、上述の正極電極に記載した内容と同様であるため、ここではその記載を省略する。
【0053】
また、正極電極及び負極電極は電極の製造終了後、平滑性などを向上させるためプレスロールを行ってもよい。前記プレスロールは冷間及び熱間いずれの方法でもよい。熱間の場合は、電解質支持塩や重合性ポリマーが分解する温度以下とするのが望ましい。また、プレス圧力は線圧で200〜1000Kg/cmで行うことが望ましい。
【0054】
負極電極の集電体の材料としては、銅、ニッケル、銀、SUSなどの導電性金属が用いられ、特に、SUS、銅、およびニッケル等が好ましい。
【0055】
なお、上述の正極電極および負極電極の製造方法は、一実施形態を説明したに過ぎず、これらに限定されるものではない。
【0056】
前記固体高分子電池の製造方法としては、例えば、正極電極および負極電極上に、本発明のポリマー固体電解質膜を作製した後、ポリマー固体電解質膜側を向かい合わせて貼り付け、非バイポーラ型電池を製造する方法などがある。
【0057】
また、かような非バイポーラ型固体高分子電池において所望する電圧が得られない場合は、1または2種類の金属からなる集電体の一の面に正極電極を有し、前記集電体の他の面に負極電極を有し、それぞれの電極表面上にポリマー固体電解質膜を作製した後、これらを複数積層してバイポーラ型電池を作製してもよい。所望する電圧などに応じて、積層回数などは適宜決定すればよい。
【0058】
上述した1または2種類の金属からなる集電体とは、正極電極集電体と負極電極集電体を一体化させ複合集電体としたものを用いればよい。正極電極および負極電極の集電体の材料としては、上述した通りであり、その説明を省略する。複合集電体における正極電極集電体および負極電極集電体の各厚みは、特に限定されず、両層とも例えば1〜100μm程度である。また、複合集電体においては、正極電極集電体と負極電極集電体とは、互いに直接あるいは第三の材料からなる導電性を有する中間層を介して電気的に接続していれば良い。導電性を有する中間層としては、ニッケル、亜鉛、錫などが用いられるが、これらに限定されない。
【0059】
例えば、アルミニウムとSUSからなる複合集電体のアルミニウム側に正極電極を作製し、裏側のSUS側に負極電極を作製した後、それぞれの電極表面にポリマー固体電解質膜を作製した一体型電極を複数個作製する。これらを十分乾燥した後、積層することによりバイポーラ型電池を製造することができる。
【0060】
この場合、積層したバイポーラ電池の最外部の集電体から電極端子を取り出し、全体をアルミラミネートフィルムでシールすることができる。前記アルミラミネートフィルムの他に、ステンレス、ニッケル、銅などの金属(合金を含む)をポリプロピレンフィルム等の絶縁物で被覆した高分子−金属複合ラミネートフィルム等を用いることが可能である。
【0061】
これらは平板型に複数積層するものであるが、円筒型として複数積層する方法もあり、電池の形状は、所望する電池形状および電池特性に応じて適宜決定すればよく、特に限定されるものではない。
【0062】
上述したバイポーラ電池の製造方法は、一実施形態を説明したに過ぎず、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。また、本発明のポリマー固体電解質膜を含むバイポーラ電池は本発明の範囲に属するものである。
【0063】
また、本発明のポリマー電解質を含む電池として、電圧等の所望する電池特性が得られるのであれば、前述のバイポーラ型または非バイポーラ型の固体高分子電池に限定されず、ニッケル−カドミウム電池などに用いてもよい。しかし、液絡の問題が無いため信頼性が高く、かつ簡易な構成で出力特性に優れた電池とすることが可能となり得るため、本発明のポリマー電解質は、全固体高分子リチウムイオン電池に用いることが好ましい。
【0064】
上述のとおり、本発明のポリマー固体電解質膜は、シリコーン樹脂を含有することにより、弾性率と伸び率の両物性改善効果が得られるものである。これにより全固体高分子電池の内部抵抗低減手段の一つであるポリマー固体電解質膜の薄膜化が可能となり得る。従って、電池セル全体の小型軽量化することが可能となり得る。
【0065】
【実施例】
本発明の効果について、以下の実施例を用いて、より詳細に説明する。しかし、本発明の技術的範囲が以下の実施例に限定されるものではない。
【0066】
以下の実施例において、特記しない限りは、正極電極用重合性ポリマー、負極電極用重合性ポリマー、固体電解質膜用重合性ポリマーとして、下記に示すポリエチレンオキシド−ポリプロピレン共重合体(共重合体比m:n=5:1、重量平均分子量は8000〜9000)を用いた。
【0067】
【化2】
Figure 0004042619
【0068】
実施例1
(a)正極電極の作製
正極活物質として粒径4μmのLiMn24を26質量部と、導電助剤として粒径500nmのアセチレンブラックを10.4質量部と、0.05質量部のAIBN(アゾビスイソブチルニトリル)と、更に電解質支持塩Li(C25SO22N 13.2質量部とを88質量部のn−ピロリドン溶媒に溶解し26質量部の前記重合性ポリマーと混合した後、全体をホモミキサーで混合分散した。これをAl集電体上にコーターでコーティングし、120℃のオーブンで熱重合した。これを90℃で真空乾燥し、正極電極を作製した。
【0069】
(b)負極電極の作製
負極活物質として粒径6μmのLi4Ti512を26質量部と、導電助剤として粒径500nmアセチレンブラック7.8質量部と、0.078質量部のAIBN(アゾビスイソブチルニトリル)と、更に電解質支持塩Li(C25SO22N 13質量部とを78質量部のn−ピロリドン溶媒に溶解し、39質量部の前記重合性ポリマーと混合した後、全体をホモミキサーで混合分散した。これをSUS集電体上にコーターでコーティングし、120℃のオーブンで熱重合し更にこれを90℃で真空乾燥し、負極電極を作製した。
【0070】
(c)ポリマー固体電解質膜の作製
前記重合性ポリマー26質量部に対し、n−ピロリドン溶媒10質量部に0.078質量部のBDK(ベンジルジメチルケタール)と10.5質量部の電解質支持塩Li(C25SO22Nとシリコーン樹脂(東芝シリコーン株式会社製:トスパール120、粒径2μm)1.3質量部を分散したものを混合し混合物とした。これを前記正極電極の上に約7μmになるようコーティングし、この上にあらかじめシリコーン系離型剤をコーティングして乾燥させた約30μmのポリプロピレンフィルムを離型剤コーティング面を内側にして重ね合わせ、紫外線を20分間照射しポリマーの重合を行った。重合後ポリプロピレンフィルムを取り除いた後、これを90℃で真空乾燥し、Siとして0.05mol/wt%含有するポリマー固体電解質膜を正極電極の上に作製した。
【0071】
同じように前記負極電極の上に前記混合物が約6μmになるようコーティングし、この上にあらかじめシリコーン系離型剤をコーティングして乾燥させた約30μmのポリプロピレンフィルムを離型剤コーティング面を内側にして重ね合わせ、紫外線を20分間照射しポリマーの重合を行った。重合後、ポリプロピレンフィルムを取り除き、これを90℃で真空乾燥し、Siとして0.05mol/wt%含有するポリマー固体電解質膜を負極電極の上に作製した。
【0072】
(d)全固体高分子電池の作製
ポリマー固体電解質膜を有する正極電極及び負極電極を50mm×80mmに大きさにそれぞれ切り取り、ポリマー固体電解質膜をそれぞれ内側にして張り合わせ、全固体高分子電池を作製した。
【0073】
実施例2
(a)正極電極の作製
正極活物質として粒径8μmのLiMn24を用い、実施例1と同じ方法で正極電極を作製した。
【0074】
(b)負極電極の作製
負極活物質として粒径8μmのLi4Ti512を用い、実施例1と同じ方法で負極電極を作製した。
【0075】
(c)ポリマー固体電解質膜の作製
前記重合性ポリマー26質量部に対し、n−ピロリドン溶媒10質量部に0.078質量部のBDK(ベンジルジメチルケタール)と、10.5質量部の電解質支持塩Li(C25SO22Nと、シリコーン樹脂(東芝シリコーン:トスパール120、粒径2μm)3.9質量部とを分散したものを混合した。これを前記正極電極の上に約7μmになるようコーティングし、この上にあらかじめシリコーン系離型剤をコーティングして乾燥させた約30μmのポリプロピレンフィルムを離型剤コーティング面を内側にして重ね合わせ、紫外線を20分間照射しポリマーの重合を行った。重合後ポリプロピレンフィルムを取り除いた後、これを90℃で真空乾燥し、Siとして0.144mol/wt%含有するポリマー固体電解質膜を正極電極の上に作製した。
【0076】
同じように前記負極電極の上に重合性ポリマーを約6μmになるようコーティングし、この上にあらかじめシリコーン系離型剤をコーティングして乾燥させた約30μmのポリプロピレンフィルムを離型剤コーティング面を内側にして重ね合わせ、紫外線を20分間照射しポリマーの重合を行った。重合後ポリプロピレンフィルムを取り除いた後これを90℃で真空乾燥し、Siとして0.144mol/wt%含有するポリマー固体電解質膜を負極電極の上に作製した。
【0077】
(d)全固体高分子電池の作製
ポリマー固体電解質膜を有する正極電極及び負極電極を50mm×80mmに大きさにそれぞれ切り取り、ポリマー固体電解質膜をそれぞれ内側にして張り合わせ、全固体高分子電池を作製した。
【0078】
また、シリコーン樹脂の最適添加量を把握するため、表1の配合表に示した通りにポリマー固体電解質膜単独のサンプルを試作し、引っ張り試験による弾性率及び伸び率の測定、さらにインピーダンス評価による電気抵抗を測定した。配合▲3▼が実施例1の配合であり、配合▲5▼が実施例2の配合である。引っ張り試験による弾性率評価結果、伸び率評価結果、およびインピーダンス評価結果を、表2、および、図1〜3に示した。
【0079】
【表1】
Figure 0004042619
【0080】
【表2】
Figure 0004042619
【0081】
実施例3
アルミニウムとSUSからなる複合集電体60μmのアルミニウム側に実施例1の正極電極を作製し、裏側のSUS側に実施例1の負極電極を作製した。その上に実施例1のポリマー固体電解質膜を正極電極及び負極電極の上に形成し一体型電極とした。この一体型電極を5枚作製し、積層することによりバイポーラ型電池を作製した。
【0082】
比較例1
(a)正極電極の作製
正極活物質として粒径9μmのLiMn24を26質量部と、導電助剤として粒径500nmのアセチレンブラックを8質量部と、前述の0.1質量部のAIBN(アゾビスイソブチルニトリル)と、電解質支持塩Li(C25SO22N31質量部とを88質量部のn−ピロリドン溶媒に溶解し、66質量部の前記重合性ポリマーをホモミキサーで混合分散した。これをAl集電体上にコーターでコーティングし、120℃のオーブンで熱重合した。さらに、これを90℃で真空乾燥し、正極電極を作製した。
【0083】
(b)負極電極の作製
負極活物質として粒径9μmLi4Ti512を26質量部と、導電助剤として粒径500nmアセチレンブラックを8質量部と、前述の0.1質量部のAIBN(アゾビスイソブチルニトリル)と、電解質支持塩Li(C25SO22N31質量部とを88質量部のn−ピロリドン溶媒に溶解し、前記66質量部の重合性ポリマーをホモミキサーで混合分散した。これをSUS集電体上にコーターでコーティングし、120℃のオーブンで熱重合した。さらに、これを90℃で真空乾燥し、負極電極を作製した。
【0084】
(c)ポリマー固体電解質膜の作製
前述のポリエチレンオキシド−ポリプロピレン共重合体100質量部に対し、n−ピロリドン溶媒40質量部に0.1質量部のBDK(ベンジルジメチルケタール)と、48質量部の電解質支持塩Li(C25SO22Nを溶解し、さらに30質量部のシリカ(粒径1μm)を混合した。これをガラス板の間に50μmのテフロン(登録商標)スペーサーを使って挟み込み、紫外線を20分間照射しポリマーの重合を行った。
【0085】
(d)全固体高分子電池の作製
上記(c)における固体電解質膜をフリーフィルムとして取り出し、前述の正極電極及び負極電極の間に挟み込み、全固体高分子電池を作製した。
【0086】
<評価結果>
全固体高分子電池の性能評価は、各活物質量から計算した電気量1Cでの放電率を評価した。すなわち、下記式から得られた電気量Aの電流値で充放電を行い、充電容量に対する放電容量の比を求めた。
【0087】
【式1】
Figure 0004042619
【0088】
式中、「活物質が有する放電容量」とは、その物質の固有値である(ここでは110mAh/gである)。「活物質の配合比」とは、重合が終了した乾燥電極被膜中に含まれる活物質の質量部比である。
【0089】
また、ポリマー固体電解質膜の重合状態を外観観察した。以上の結果を表2に示す。
【0090】
【表3】
Figure 0004042619
【0091】
図1〜3において、引っ張り試験による弾性率及び伸び率測定結果から、本発明のポリマー固体電解質の弾性率および伸び率の両方が向上していることが示されている。
【0092】
また、ポリマー固体電解質膜の強度を高くすることができるため、電解質膜層を薄くすることができ、その結果、表2において1Cの電気量でも約80%の充放電が可能な全固体高分子電池を得ることが出来ることが示された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリマー固体電解質膜の弾性率評価結果である。
【図2】本発明のポリマー固体電解質膜の伸び率評価結果である。
【図3】本発明のポリマー固体電解質膜のインピーダンス評価結果である。

Claims (8)

  1. シリコーン樹脂粒子を含有して成ることを特徴とするポリマー固体電解質膜であって、
    重合性ポリマー中にシリコーン樹脂を混合して混合物を形成し、
    前記混合物中に、さらに紫外線重合開始剤または熱重合開始剤の少なくとも1つを混合し、
    前記紫外線重合開始剤を含有する前記混合物を、基材表面にコーティングし、少なくとも前記混合物と接する面が平滑である支持体を密着させた後、紫外線を照射して重合を行うことを特徴とするポリマー固体電解質膜の製造方法。
  2. 前記支持体の表面を、フッ素系離型剤またはシリコーン系離型剤で処理することを特徴とする請求項1に記載のポリマー固体電解質膜の製造方法。
  3. シリコーン樹脂粒子を含有して成ることを特徴とするポリマー固体電解質膜であって、
    重合性ポリマー中にシリコーン樹脂を混合して混合物を形成し、
    前記混合物を基材表面にコーティングし、少なくとも前記混合物と接する表面が平滑である支持体を密着させて重合を行い、
    前記支持体の表面を、フッ素系離型剤またはシリコーン系離型剤で処理することを特徴とするポリマー固体電解質膜の製造方法。
  4. 前記混合物中に、さらに紫外線重合開始剤または熱重合開始剤の少なくとも1つを混合することを特徴とする請求項3に記載のポリマー固体電解質膜の製造方法。
  5. 前記紫外線重合開始剤を含有する前記混合物を、基材表面にコーティングし、少なくとも前記混合物と接する面が平滑である支持体を密着させた後、加熱して重合を行うことを特徴とする請求項4に記載のポリマー固体電解質膜の製造方法。
  6. 前記熱重合開始剤を含有する前記混合物を、基材表面にコーティングし、少なくとも前記混合物と接する面が平滑である支持体を密着させた後、加熱して重合を行うことを特徴とする請求項1または4に記載のポリマー固体電解質膜の製造方法。
  7. 前記紫外線重合開始剤、または前記熱重合開始剤のいずれか1つを含有する前記混合物を、基材表面にコーティングし、少なくとも前記混合物と接する面が平滑である支持体を密着させた後、放射線を照射して重合を行うことを特徴とする請求項1または4に記載のポリマー固体電解質膜の製造方法。
  8. 前記支持体は、ガラス、プラスチック、プラスチックフィルム、および金属から選ばれたいずれか一つであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリマー固体電解質膜の製造方法。
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