JP4042368B2 - 雪上車用4サイクルエンジンの補機配置構造 - Google Patents

雪上車用4サイクルエンジンの補機配置構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、雪上車用4サイクルエンジンの補機配置構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、スノーモービル等の小型雪上車に搭載されるエンジンは、構造が比較的簡単で、かつ、軽量コンパクトでパワーのある2サイクルが主流となっていた。ところが、最近では、排気ガス規制や燃費の向上を目指して4サイクルエンジン化が進んでいるが、高出力でコンパクトな2サイクルエンジンに対して、カムシャフトやオイル潤滑を必要とする4サイクルエンジンはどうしても大型となってしまう傾向にある。
【0003】
そのため、4サイクルエンジンを搭載した雪上車の車体やエンジンフード形状を2サイクルエンジン搭載時と同程度の大きさにするためには、オイルパン形状、インテーク、エキゾーストや関連補機類のレイアウトに工夫が必要不可欠である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、点火装置やエンジン補機に電気を供給するために発電装置としフライホイールマグネトーやオルタネータを必要とするが、フライホイールマグネトーはクランク軸端に設けるため、エンジンの軸方向の幅を拡大したり、あるいは、クランクシャフトのイナーシャを増やしてしまうため加速性能を低下させたりする問題がある。
【0005】
また、オルタネータは、クランクシャフトの駆動力をベルトで伝達して駆動するが、エンジンのクランク軸直角方向の前後幅を拡大してしまうので、適切な位置に配置する必要があり、また、ベルト駆動されるウォータポンプとの位置関係を最適化し、エンジンの前後幅の縮小を考慮する必要がある。そして、ステアリングシャフトの前方にエンジンを配設したときには、ステアリングシャフトがオルタネータなどの補機類と干渉する問題が考えられる。
【0006】
また、雪上車に搭載されるエンジンはエンジンフードで覆われているが走行中にエンジン冷却のためにフード内エンジンルームに走行風を取り入れるのが一般的であるが、走行中においてエンジンルーム内には走行風とともに雪が吹き込まれるときがあり、この雪で電装部品であるオルタネータにトラブルをもたらすことがあるため、走行中の雪害から逃れる位置に配置するのが望ましい。
【0007】
本発明は、上記従来技術の問題点に着目してなされたもので、雪上車に搭載する4サイクルエンジンをオルタネータなどの補機類の配置を工夫して4サイクルエンジン全体の前後幅を抑えステアリングポスト等と干渉することの無いようにできかつ4サイクルエンジンを車体中央に近づけて重心位置を車体中央近傍に設定できるようにし操縦性能を向上させることができ、それとともに、エンジンルームに吹き込んでくる雪でも補機類にトラブルの生じないようにできる雪上車用4サイクルエンジンの補機配置構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、次に構成により前記目的を達成するものである。
すなわち、本発明は、車体前部で、座席シートより前方に位置するエンジンフード内に収容される雪上車用4サイクルエンジンのオルタネータなどの補機の配置構造であって、
前記エンジンフードの最上部に上方に突出した膨出部を形成し、前記4サイクルエンジンを、そのクランク軸方向が車体幅方向に沿うように、シリンダの中心軸線が車体垂直方向に対して後ろ向きに傾いた状態で配置すると共に、吸気系を構成するスロットルボディを、その上部が側面視で前記膨出部にラップするように配設し、
オルタネータを前記スロットルボディからシリンダヘッド後部の吸気ポートに繋がる吸気マニホールドの下方であって、前記4サイクルエンジンとヒートエクスチェンジャーとの間に位置して設け、
前記4サイクルエンジンのクラッチ装置設置側と反対側のクランク軸端に設けたプーリとオルタネータ駆動用プーリの間にタイミングベルトを巻きかけてクランク軸の回転によりオルタネータを駆動するようにしたことを特徴とする雪上車用4サイクルエンジンの補機配置構造である。
本発明によれば、オルタネータを4サイクルエンジンとヒートエクスチェンジャーとの間に配設したので、走行中にエンジンフード内(エンジンルーム内)に走行風を導入してもその走行風と共に雪や雨がオルタネータに当たることが無く、雪や雨による水分がオルタネータにかかることによるトラブル発生の可能性を未然に防ぐことができる。
また、オルタネータをウォータポンプと同様にタイミングベルトで駆動することができ、部品点数を削減できる。
【0009】
なお、エアクリーナボックスを、側面視で膨出部にラップし、平面視でエンジンにラップするように、前記シリンダヘッド上に配設したことが好適である。
また、上端にハンドルを設置したステアリングポストをエンジンルーム内に貫通配置した操舵装置を有し、車体正面視でオルタネータをステアリングポストの側方に配置したことが好適である。このようにすれば、エンジンをエンジンフード内でできるだけで後方に配置しようとするときにステアリングポストとオルタネータが干渉しない位置に配置できるため、エンジンをエンジンルーム内でより後方に位置させてエンジン重心を車体重心に近づけることができる。
また、エンジンシリンダ軸線を中心にして前方にウォータポンプを、後方にオルタネータを互いにほぼ対称位置になるように配設したことが好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図に基づき本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
図1は本発明の実施形態に適用する4サイクルエンジンを搭載した雪上車の前部側方視拡大説明図、図2は同雪上車の全体側方視説明図、図3は同雪上車の全体平面視説明図、図4は図3の拡大詳細説明図、図5は雪上車の正面視説明図、図6は図4のVI−VI線断面視したバッテリの配設説明図、図7(a)、(b)は前記4サイクルエンジンの外観側面視図、正面視図、図8は4サイクルエンジンの平面視図である。
【0012】
実施形態の雪上車は、図1〜図4に示すように、車体10の前部10fで、座席シート12より前方に位置するエンジンフード14内に3気筒(多気筒の一例)4サイクルエンジン16を収容した雪上車である。そして、前記エンジンフード14の最上部(実施形態では上側に膨出した膨出部18)の前側にヘッドランプ20を設けている。そして、前記4サイクルエンジン16を、クランク軸22が車体幅方向に沿いシリンダ24の中心軸線24cが車体垂直方向線10cに対して後向きに角度α傾いた後傾エンジンとしている。
【0013】
また、前記4サイクルエンジン16には、発電機であるオルタネータ66が設けられ、雪上車の車体には該エンジン16冷却水を外気や雪と熱交換して冷却するヒートエクスチェンジャー17が雪上車のクローラハウス部52の前部(17a)と後部クローラハウス92上部(17b)に設けられており、オルタネータ66は、前記4サイクルエンジン16と前部のヒートエクスチェンジャー17aとの間に位置して該エンジン16にブラケットなどを介して設置されている。
【0014】
また、前記4サイクルエンジン16では、エンジン16のクラッチ装置82設置側と反対側のクランク軸22端に設けたプーリ22aとオルタネータ駆動用ドリブンプーリ66aの間にタイミングベルト68を巻きかけてクランク軸22の回転によりオルタネータ66を駆動するようにしたものである。
【0015】
また、前記エンジン16のシリンダヘッド26後部の吸気ポート28に繋がるエアクリーナボックス30およびスロットルボディ32を含むエンジン16の吸気系34のエアクリーナボックス30前部30aおよびスロットルボディ32の上部)が前記エンジンフード14最上部の膨出部18空間内のヘッドランプ20後方に収容される。そして、シリンダヘッド26前部の排気ポート36に繋がる排気系38で排気をシリンダ24前方に導出したものである。
【0016】
ここで、前記雪上車の構造について、さらに詳しく細に説明する。
実施形態に係る雪上車は、図2や図3に示すように、前後方向に延びた車体10の前部10fの下部に左右一対の操舵用そり(スキー)40が左右方向に向くように回動自在に設置され、一方、上部に前記座席シート12を載置した車体後部10rの下部にトラックベルト42を循環させるクローラ44が配置されている。このクローラ44は、車体後部10rの前端に配置された駆動輪44aと、後端に配置された従動輪44bと、複数の中間輪44cと、それらを懸架・緩衝するサスペンション機構44dと、各車輪の周囲に巻きかけられて循環するトラックベルト42とを有するものである。
【0017】
前記車体10は、モノコックフレーム構造で構成されており、4サイクルエンジン16が搭載される車体前部(エンジンマウントフレーム)10fは、平面視で前方にいくと徐徐に絞られた形状であって上部が開口している概略船底形状を呈し、上部開口10f1にエンジンフード14を被せて塞いで内部をエンジンルーム46にするようになっている。そして、前記上部開口10f1周縁部は、やや緩やかに波打った形状になっている。
【0018】
また、車体前部10fにおいて、図2に主に示すように、そのエンジンルーム46内底面は、車幅方向中央部でかつ前後方向中央部(主部という)48が最も低く形成され、その主部48の最底部近傍にエンジンオイルパン16aが隣接するように主部48上に位置して4サイクルエンジン16がその下部前部のブラケット16cを介してフローティングにより固定・搭載される。
【0019】
また、前記エンジンルーム46内底面の車幅方向中央部は、前記主部48の前方部48aでは緩やかに立ち上がる斜面になっている。主部48の左右両側位置から前方部にかけては、前記操舵用そり40の揺動およびクッションストロークでもそり40が車体に当たらないようにエンジンルーム46内部で上方に突出した(車体前部10fでは下方に向けて凹んだ)そりハウス部50になっている。このそりハウス部50の前方部50aは、主部48近傍よりも上方に凹んで高くなっていてそこにそり40のサスペンション機構およびステアリング機構40aを収容するようになっている(図4参照)。また、底面で前記主部48の後方側は、主部48よりも上方へ突出した前記クローラ44前部(駆動輪44a付近)を収容するクローラハウス部52になっている。クローラハウス部52はクローラ44の駆動輪44aの周囲を含んで収容しているが、クローラハウス部52の後部は車体後部10rにおいてクローラ44を従動輪44b、中間輪44cおよびサスペンション機構44dをほぼ全体的に収容する後部クローラハウス92に繋がっている。クローラハウス部52の前側斜面部には、ヒートエクスチェンジャー前部17aが設けられ、後部クローラハウス92の上面部には、ヒートエクスチェンジャー後部17bがクローラ44の後端部付近まで前後に長く延在している(図2参照)。
【0020】
前記エンジンフード14後部であってシート12の直前には、やや後傾してステアリングシャフト(ステアリングポストともいう)54が上部を突出してフードを貫通して回動自在に設置されており、このステアリングシャフト54上端部に操舵用のバー状のステアリングハンドル56が設けられる。ステアリングシャフト54の下端部は前記クローラハウス部52に隣接して車体に回動自在に支持されており、この下端部には、そり40を左右に揺動操舵するステアリング機構40aに図示しないリンク機構で操舵力を伝達するようになっている。
【0021】
そして、エンジンフード14内のエンジンルーム46内に搭載された前記の後傾した4サイクルエンジン16は、図1〜図8に示すように、下部のクランクケース58底部がオイルパン16aになっており、オイルパン16a内にはオイル吸上げ口にオイルストレーナ16bが収容されている。また、前記エンジンクランクケース58上部のシリンダ24内で上下往復動するピストン24aの運動がコネクティングロッド58aを介してクランク軸22の回転運動に変換される。そして、シリンダ24上部に設けられたシリンダヘッド26には、シリンダ24内燃焼室に繋がる吸気ポート28・排気ポート36を開閉する吸気弁60a・排気弁62bとその動弁機構60b.62bが配設されている。このように、実施形態のエンジンは、ダブルオーバヘッドカム型の4サイクルエンジンである。
【0022】
クランクケース58上方であって、エンジンシリンダ24の前部には、ウォータポンプ64が配設され、エンジンシリンダ24後部には、オルタネータ66が配設されて、それぞれにドリブンプーリ64a・66aが設けられており、これらとクランクケース58外部のクランク軸22に設けられたドライブプーリ22aとにタイミングベルト68が巻きかけられてクランク軸の回転で駆動されるようになっている。
【0023】
これらウォータポンプ64とオルタネータ66とクランク軸22との位置関係は側面視で概略逆三角形形状を呈し、エンジンシリンダ24の中心軸線24cを中心にして前方にウォータポンプ64を、後方にオルタネータ66を互いにほぼ対称位置になるように配設したものである。また、タイミングベルト68の上側経路はほぼシリンダヘッド26とシリンダ24の合わせ面と概略平行になっている。
【0024】
また、オルタネータ66は、前記のように4サイクルエンジン16のシリンダ24とオイルパン16aとの間に位置しかつオイルパン16aの上方に位置して配置される。そして、オルタネータ66は、吸気系のスロットルボディ32から吸気ポート28に繋がるインテークパイプ(吸気マニホールド)32aの下方に位置している。また、車体正面視でオルタネータ66をステアリングシャフト54の側方に配置している(図4、図5参照)。
【0025】
クランクケース58の前部には、概略筒状のオイルフィルタ70がその中心軸を斜め前上方に傾くように立設されており、側面視でこのオイルフィルタ70上端位置は前記ウォータポンプ64の下縁位置とほぼ一致している。
【0026】
前記エンジンフード14の最上部には、上方へ突出した膨出部18を形成しており、この膨出部18の前部に単体のヘッドランプ20が、一方、膨出部18の後部に車両状態を表示する計器パネル72が設けられており、吸気系34の少なくとも一部を、膨出部18のヘッドランプ20と計器パネル72とで挟まれた空間内に収容したものである。また、この膨出部18上を覆うように、運転者の風除けのためのフェアリング19がステアリングハンドル56よりも幅広に後ろ開きに形成されてエンジンフード14上に設置されている。
【0027】
実施形態の吸気系34では、エアクリーナボックス30がスロットルボディ32を挟んだ位置に前後2つ(前ボックス30a,後ろボックス30b)に分かれており、前ボックス30aとスロットルボディ32の上部とが側面視で膨出部18にラップしている。なお、前ボックス30aは、シリンダヘッド26上(シリンダヘッドカバー26a上)に位置して平面視でエンジン16にラップし、後ろボックス30bはドライブスプロケット軸84上の空間に位置している。
この吸気系34において吸気は、後ろボックス30bから前ボックス30aに流れてスロットルボディ32からインテークパイプ32aさらにはエンジン16の吸気ポート28に斜め下前方へ向けて混合気が流入する。
【0028】
また、前記排気系38は、図1、図4〜図5に示すように、シリンダヘッド26前部の排気ポート36に繋がる排気マニホールド74と、エンジン16の前方に位置すると共にエキゾーストパイプ76を介して排気マニホールド74出側部に繋がる排気マフラ78とがエンジンフード14に覆われるエンジンルーム46内に配置されたものであり、該マフラ78は実施形態では前記主部前方部48a上に載置されている。そして、該マフラ78の排気導出パイプ80が車体10下部を貫通しその開口80aを車体10下面部の車幅方向中央部位置(符号SCで示す)に設けて該開口80aからエンジン16の排気を車体外部に向けて下向きに放出するようにしたものである。
【0029】
また、前記エンジンシリンダ24より排気マフラ7が下方に位置し、排気マニホールド74に繋がるエキゾーストパイプ76が排気マフラ78に向けて前方下がりに延在する。排気マニホールド74は、入側部分が4サイクルエンジン16の複数の排気ポート36(実施形態ではシリンダが3気筒で3箇所)に対応して複数あり、エキゾーストパイプ76に繋がる出側部分は一括しており、この一括した部分が前方下がりになっている。
【0030】
また、前記排気マフラ78は概略筒状体であってその筒状体軸78aが車幅方向に沿い、かつ、車幅方向一側(実施形態では車体左側)面部に概略C字形状に曲がったエキゾーストパイプ76出側が繋がれ、このエキゾーストパイプ76を介して4サイクルエンジン1からの排気が前記排気マフラ78内に導入されるようにしている。前記排気マフラ78は、車幅方向の他側(実施形態では車体右側)に偏倚して設置されており、これにより、エンジンルーム46内壁との間隔を開けて、エキゾーストパイプ76の配設スペースを確保している。
【0031】
また、エンジンフード14内では、4サイクルエンジン16をそのクランク軸22方向中心位置16Cが車体幅方向中心位置SCに対して一側に偏倚するように配置した(図4参照)。また、エンジンフード14内には、4サイクルエンジン1を挟んで車幅方向一側(実施形態では車体左側)にクラッチ装置82を配設し、該車幅方向他側にバッテリ86を配設している。クラッチ装置82は、エンジンクランク軸出力端に設置されたドライブクラッチプーリ82aと、クローラ用ドライブスプロケット軸84におけるスプロケット84aの反対端に設置されたドリブンクラッチプーリ82bと、断面V字形状のVベルト84cとからなるVベルト変速装置を兼用したものである。クラッチ装置82のドライブクラッチプーリ82aの4サイクルエンジン16側には、図示しないスタータモータに噛合ってその駆動力をクランク軸22に伝達するリングギヤ85が配設されている。
【0032】
また、バッテリ86をがたつきの無いように収容して載置するバッテリホルダ部88には、ECUCDIユニットなどの電装品90を設置することが好ましい。図4、図6に示すように、バッテリホルダ部88が断面L字形状の金具で形成されており、図6の(a)に示すように、電装品90をバッテリ86と背中合わせに設置したり、(b)に示すように、電装品90をバッテリ86より上方に設置したりできる。
【0033】
以上説明したように、本実施形態によれば、オルタネータ66をエンジンとヒートエクスチェンジャー(前部17a)との間に配設したので、走行中にエンジンフード14内(エンジンルーム64内)に走行風を導入してもその走行風と共に雪や雨がオルタネータに当たることが無く、雪や雨による水分がオルタネータ66にかかることによるトラブル発生の可能性を未然に防ぐことができる。
また、オルタネータ66をウォータポンプ64と同様にタイミングベルト68で駆動するので、駆動用の部品点数を削減できる。
【0034】
また、前記4サイクルエンジン16において、オルタネータ66を吸気マニホールド(スロットルボディ32に繋がるインテークパイプ32aに相当)の下方に位置して設けたので、吸気マニホールド下方のスペース内にオルタネータ66が配設されて、吸気系34との干渉を防止でき、また、走行風でエンジンルーム46内に入ってくる雪や雨がエンジン16上方から回り込もうとしても吸気系34やインテークパイプ32aが傘の役割をして雪などがオルタネータ66にかかることを確実に防止できる。
【0035】
また、上端にハンドルを設置したステアリングシャフト54をエンジンルーム46内に貫通配置した操舵装置を有し、車体正面視でオルタネータをステアリングポストの側方に配置したので、4サイクルエンジン16をエンジンフード14内でできるだけで後方に配置しようとするときにステアリングシャフト54とオルタネータ66が干渉しない位置に配置できるため、エンジン16をエンジンルーム46内でより後方に位置させてエンジン重心を車体重心に近づけることができる。
【0036】
なお、4サイクルエンジン16を後傾にしてエンジンフード14内最上部(膨出部18)のヘッドランプ20後方にエンジン16上方の吸気系の一部を収容するので、直立エンジンに比較してエンジン全高をはるかに抑えてエンジンフード14およびヘッドランプ20との干渉を避けることができる。また、車体前部のエンジンフード14内において4サイクルエンジン16を後傾にすることにより、エンジン16重心を車体中央部に近づけることができ、かつシリンダヘッド26位置の低下によっても重心位置が低くなり、操縦性が向上し、雪上車の走行性能を向上できる。また、エンジン16の後傾でエンジン前方が広くなり、排気管など自由度を持たせて配置することができることにより一層エンジンフード14の高さを低くすることができる。また、エンジン後部に繋げる吸気系34をエンジン16上方に設置してもそれら吸気系がエンジンフード14最上部のヘッドランプ20の後方に収容できるため、スペース効率が向上しエンジンフード全高を高くするような変更・改造をする必要がない。
【0037】
また、エンジンフード14の最上部に上方への膨出部18を形成し、この膨出部18の前部にヘッドランプ20を、膨出部18の後部に車両状態を表示する計器パネル72をそれぞれ設けており、吸気系34の少なくとも一部を、膨出部18のヘッドランプ20と計器パネル72とで挟まれた空間内に収容したものにできる。このようにして、ヘッドランプ20と計器パネル72を配設するべきエンジンフード14最上部において、空いた空間となるヘッドランプ20後方空間内に吸気系の一部を収容してスペース効率よく吸気系を収容できエンジンフード14の形状を低くすることができる。
【0038】
また、排気系38を、シリンダヘッド26前部の排気ポート36に繋がる排気マニホールド74と、エンジン前方に位置すると共にエキゾーストパイプ76を介して排気マニホールド74出側部に繋がる排気マフラ78とがエンジンフード14内に配置されたものとし、該マフラ78からの排気導出パイプ80の開口80aを車体下面部の車幅方向中央部位置に設けて該開口80aから排気を車体外部に向けて放出するようにしたものにするので、排気を車体下面の車幅方向中央部から放出でき、排気音が車体下側から両側に分かれしかも車体前部であるので、操縦者から遠くなり運転時は排気音が運転者の耳障りになることがない。また、車幅中央であるので、運転時の排気音が車体左右に同じになり、かつ下向きとすることで雪面や操舵用そりで跳ね上げた雪による消音効果が期待できる。
【0039】
また、エンジンリンダ24より排気マフラ78が下方に位置し、排気マニホールド74に繋がるエキゾーストパイプ76が排気マフラ78に向けて前方下がりに延在するので、エンジン16からエキゾーストパイプ76、排気マフラ78に亘って前下がりになり、空力性能向上のために前下がりのエンジンフード14形状に沿った形状になる。
【0040】
また、マフラ78は概略筒状体であってその筒状体軸が車幅方向に沿い、車幅方向一側に繋がれたらエキゾーストパイプ76を介してエンジン16からの排気がマフラ78内に導入されるようにしているので、前後長さをとらずにエンジンフード14内にマフラ78を収容できる。
【0041】
また、エンジンフード14内では、4サイクルエンジン16をそのクランク軸方向中心位置が車体幅方向中心位置に対して一側に偏倚するように配置し、他側にバッテリ86を配置してスペース利用効率を向上させている。
【0042】
また、エンジンフード14内には、エンジン16を挟んで車幅方向一側にクラッチ装置82を配設し、該車幅方向他側にバッテリ86を配設したので、車体左右の重量バランスを取ることが容易にできる。
【0043】
また、バッテリ86を載置するバッテリホルダ部88に電装品を設置するので、例えばECUやCDIユニットなどの電装品90をバッテリホルダ部88に設置してより重量バランスを採ることができると共に、エンジン16の直ぐ横に電装品を配設できるのでエンジン16との間のリード線を短くすることができ、配線の取り回しが簡単になる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したとおり、この発明によれば、雪上車に搭載する4サイクルエンジンをオルタネータなどの補機類の配置を工夫して4サイクルエンジン全体の前後幅を抑えステアリングポスト等と干渉することの無いようにできかつ4サイクルエンジンを車体中央に近づけて重心位置を車体中央近傍に設定できるようにし操縦性能を向上させることができ、それとともに、エンジンルームに吹き込んでくる雪でも補機類にトラブルの生じないようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に適用する4サイクルエンジンを搭載した雪上車の前部側方視拡大説明図である。
【図2】 同雪上車の全体側方視説明図である。
【図3】 同雪上車の全体平面視説明図である。
【図4】 図3の拡大詳細説明図である。
【図5】 雪上車の正面視説明図である。
【図6】 図4のVI−VI線断面視したバッテリの配設説明図である。
【図7】 (a)、(b)は前記4サイクルエンジンの外観側面視図、正面視図である。
【図8】 4サイクルエンジンの平面視図である。
【符号の説明】
10 車体
10c 車体中心軸線
14 エンジンフード
16 4サイクルエンジン
17 ヒートエクスチェンジャー
18 膨出部
22 クランク軸
24 シリンダ
24c シリンダ中心軸線
26 シリンダヘッド
28 吸気ポート
30 エアクリーナボックス
30a,30b エアクリーナボックスの前ボックス,後ろボックス
32 スロットルボディ
32a インテークパイプ
34 吸気系
36 排気ポート
38 排気系
44 クローラ
46 エンジンルーム
52 クローラハウス部
54 ステアリングシャフト
66 オルタネータ
72 計器パネル
74 排気マニホールド
78 排気マフラ

Claims (4)

  1. 車体前部で、座席シートより前方に位置するエンジンフード内に収容される雪上車用4サイクルエンジンのオルタネータなどの補機の配置構造であって、
    前記エンジンフードの最上部に上方に突出した膨出部を形成し、前記4サイクルエンジンを、そのクランク軸方向が車体幅方向に沿うように、シリンダの中心軸線が車体垂直方向に対して後ろ向きに傾いた状態で配置すると共に、吸気系を構成するスロットルボディを、その上部が側面視で前記膨出部にラップするように配設し、
    オルタネータを前記スロットルボディからシリンダヘッド後部の吸気ポートに繋がる吸気マニホールドの下方であって、前記4サイクルエンジンとヒートエクスチェンジャーとの間に位置して設け、
    前記4サイクルエンジンのクラッチ装置設置側と反対側のクランク軸端に設けたプーリとオルタネータ駆動用プーリの間にタイミングベルトを巻きかけてクランク軸の回転によりオルタネータを駆動するようにしたことを特徴とする雪上車用4サイクルエンジンの補機配置構造。
  2. エアクリーナボックスを、側面視で膨出部にラップし、平面視でエンジンにラップするように、前記シリンダヘッド上に配設したことを特徴とする請求項1に記載の雪上車用4サイクルエンジンの補機配置構造。
  3. 上端にハンドルを設置したステアリングポストをエンジンルーム内に貫通配置した操舵装置を有し、車体正面視でオルタネータをステアリングポストの側方に配置したことを特徴とする請求項1または2に記載の雪上車用4サイクルエンジンの補機配置構造。
  4. エンジンシリンダ軸線を中心にして前方にウォータポンプを、後方にオルタネータを互いにほぼ対称位置になるように配設したことを特徴とする請求項1、2または3のうちのいずれか1に記載の雪上車用4サイクルエンジンの補機配置構造。
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