JP3912041B2 - 雪上車用エンジンの吸気構造 - Google Patents

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    • B62M2027/023Snow mobiles characterised by engine mounting arrangements

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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、4サイクルエンジンの構造に関し、特に、雪上車用エンジンの吸気構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、スノーモービル等の小型雪上車に搭載されるエンジンは、構造が比較的簡単であり、軽量コンパクトでハイパワーである2サイクルエンジンが主流となっているが、近年、環境問題に対する排ガス規制や燃費の向上等を求めて4サイクル化が進んでいる。しかしながら、高出力、軽量、コンパクトな2サイクルエンジンに対して、カムシャフトやオイル潤滑を必要とする4サイクルエンジンはどうしても大型化してしまうという問題点があった。
【0003】
また、エンジンを車体に搭載する場合、操舵性向上のためにエンジン搭載時の重心の位置を低くするために、エンジンの設置位置をステアリングタイロッドまで下げ、且つ車体中心に持ってくるために、該エンジンをステアリングポストまで寄せるのが望ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、4サイクルエンジンの場合、エンジン下部にはオイルパンが有るため、クランク中心を2サイクルエンジンと同じ位置で検討すると、直立でのエンジンの配置ではステアリングタイロッドとの干渉や、シリンダヘッド、スロットルボディおよびエアボックスがエンジンフードと干渉する恐れがあるという問題点があった。
【0005】
さらに、雪上車においては、寒冷地で使用されるため、ヘッドカバー内の圧力を開放するブリーザホースは水分を含むオイルが通過するため、凍結の恐れがあり、凍結によってヘッドカバー内の圧力があがりシール不良や、出力低下を招くという問題点があった。また、雪上車は、凹凸のあるコースを走行するためには、車体が傾くとブリーザよりオイルが洩れる恐れがあるという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で、エンジンフードと干渉すること無くエンジンを車体中央に搭載でき、また、車体が傾いてもオイルが漏洩することが無く、さらに、吸気通路内の凍結を防止できる雪上車用エンジンの吸気構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、雪上車用エンジンの吸気構造に係り、雪上車の車体前部に形成されるエンジンルーム内の略中央部に、シリンダヘッドをエンジンの上側に配置する4サイクルエンジンを備え、前記エンジンの後方に、雪上車を操舵するためのステアリングを上端部に備えるステアリングポストを、ステアリング側を後方に傾倒させてエンジンルーム内に立設配置した雪上車において、前記エンジンは、エンジン内部のクランク軸がその軸心方向を車体幅方向と略平行に向けて配置され、シリンダヘッド中心がクランク軸よりも雪上車進行方向に対して後方に位置するように傾けた状態で前記ステアリングポストの前方に配置され、前記ステアリングポストとエンジン本体との間に吸気経路の一部を構成するスロットルボディを配置する一方、前記車体前部は、その上部にインストルメントパネルとその前方にエンジンフードを備え、前記エンジンフードは、前記インストルメントパネルの前端部より一段下がった位置から先端部に亘り形成され、前記エンジンフードとインストルメントパネルとの段差部には、前方外側に向かいヘッドライトが配設され、このヘッドライトの下方にシリンダヘッドを位置させ、シリンダヘッドより高い位置で、かつ側面視でエンジンルーム内のヘッドライトと前記インストルメントパネルに装着されている計器類との間のインストルメントパネル下側空間内に、前記スロットルボディが配設されるようにしたことを特徴とするものである。
【0008】
また、前記吸気経路を構成する吸気マニホールドは、送気方式をダウンドラフト方式とするとともに、前記ステアリングポストに並設して配置されることが好ましい。
【0009】
また、前記エンジンは、シリンダヘッドを覆うヘッドカバーの後方にエアクリーナボックスを備えるとともに、該ヘッドカバー内部とエアクリーナボックス内部とを連通する第1ブリーザホースを備え、前記第1ブリーザホースは、その一端部がヘッドカバーのドライブクラッチ側の後方に接続され、ドライブクラッチ側から反ドライブクラッチ側に亘りクランク軸の軸心方向と略平行して略直線的に延設されるとともに、平面視で略クランク状に屈曲して延設されて、他端部がエアクリーナボックスに接続されることが好ましい。
【0010】
また、前記第1ブリーザホースは、車体を水平にした状態で、前記ヘッドカバーとの連結部より前記エアクリーナボックスとの連結部の方が上方に位置するように設けられることが好ましい。
また、前記エンジンは、前記エアクリーナボックス内部と車体外部とを連通する第2ブリーザホースを備え、前記第2ブリーザホースは、その一端部が前記エアクリーナボックスの底部に接続され、他端部が車体前部の底部を貫通して車体外部に配置されて、前記エアクリーナボックス内の水分を車体外部に排出するようにすることが好ましい。
また、雪上車の車体前部に形成されるエンジンルーム内の略中央部に、シリンダヘッドをエンジンの上側に配置する4サイクルエンジンを備え、前記エンジンの後方に、雪上車を操舵するためのステアリングを上端部に備えるステアリングポストを、ステアリング側を後方に傾倒させてエンジンルーム内に立設配置した雪上車において、前記エンジンは、エンジン内部のクランク軸がその軸心方向を車体幅方向と略平行に向けて配置され、シリンダヘッド中心がクランク軸よりも雪上車進行方向に対して後方に位置するように傾けた状態で前記ステアリングポストの前方に配置され、前記ステアリングポストとエンジン本体との間に吸気経路を配置する一方、前記エンジンは、シリンダヘッドを覆うヘッドカバーの後方にエアクリーナボックスを備え、このエアクリーナボックス内部と前記ヘッドカバー内部とを連通するブリーザホースを備えると共に、このブリーザホースは、車体を水平にした状態で、前記ヘッドカバーとの連結部より前記エアクリーナボックスとの連結部の方が上方に位置するように設けられるようにしたことを特徴とするものである。
【0011】
本発明によれば、以下のような作用が得られる。
すなわち、雪上車において、エンジンは、ステアリングポストの前方に配置され、前記ステアリングポストとエンジン本体との間に、吸気マニホールド等の吸気経路を配置することで、エンジンをより車体中央に設置することができる。
また、吸気経路をエンジン本体より高い位置に配置して、吸気マニホールドによる送気方式をダウンドラフト方式とすることで、エンジンに遮られること無く走行風による空冷効果の向上が図ることができる。また、前記吸気マニホールドをステアリングポストに並設して配置することで、省スペースなエンジンのレイアウトを実現できる。
【0012】
また、前記車体前部の上部にインストルメントパネルとその前方にエンジンフードを備え、前記エンジンフードを前記インストルメントパネルの前端部より一段に下がった位置から先端部に亘り形成し、前記エンジンフードとインストルメントパネルとの段差部に、前方外側に向かいヘッドライトを配設し、エンジンルーム内のヘッドライト後方のインストルメントパネル下側空間に気化器であるスロットルボディを配置することで、エンジンフードを、エンジン全高の制約を受けることなく形成することができる。
【0013】
また、前記エンジンを、エンジン内部のクランク軸がその軸心方向を車体幅方向と略平行に向けて配置されるとともに、スロットルボディがシリンダヘッドより高い位置に配置されることエンジンに遮られること無く走行風による空冷効果の向上が図れる。
【0014】
また、前記エンジンは、シリンダヘッドを覆うヘッドカバーの後方にエアクリーナボックスを備えるとともに、該ヘッドカバー内部とエアクリーナボックス内部とを連通する第1ブリーザホースを備えることで、オイルミストや水分等をエアクリーナボックスに戻すことが出来る。また、前記第1ブリーザホースの一端部を、ヘッドカバーのドライブクラッチ側の後方に接続し、ドライブクラッチ側から反ドライブクラッチ側に亘りクランク軸の軸心方向と略平行して略直線的に延設するとともに、平面視で略クランク状に屈曲して延設して、他端部をエアクリーナボックスに接続することで、ブリーザホース内にオイルや水分を滞留させること無く、吸気経路内の凍結を防止することができる。
また、車体を水平にした状態で、前記第1ブリーザホースのヘッドカバーとの連結部よりエアクリーナボックスとの連結部の方が上方に位置するようにすることで、走行時や停止時に車体が傾いた場合であってもオイルが容易に洩れることがない。
【0015】
また、前記エンジンに、前記エアクリーナボックス内部と車体外部とを連通する第2ブリーザホースを備えることで、エアーフィルタ、吸気管、気化器等の吸気経路内に水を滞留させること無く、吸気経路内の凍結を防止することが出来る。また、前記第2ブリーザホースの一端部を前記エアクリーナボックスの底部に接続し、他端部を車体前部の底部を貫通して車体外部に配置することで、前記エアクリーナボックス内の水分を車体外部に排出することができ、吸気経路内の凍結を防止することが出来る。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図5は発明を実施する形態の一例であって、図中、図と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
図1は本発明の実施形態に係るスノーモービルの全体構成を示す側面図、図2は前記スノーモービルの全体構成を示す平面図、図3は本実施形態に係る水冷エンジンの構成を示す側面図、図4は本実施形態に係るブリーザホースの構成を示す側面図、図5は前記ブリーザホースの構成を示す平面図である。
【0017】
本実施形態は、図1、図2に示すように、小型雪上車であるいわゆるスノーモービル1に本発明に係る水冷エンジン2を搭載したものである。
前記スノーモービル1は、前後方向に延びた車体フレーム10のうち車体前部のフレーム前部(エンジンマウントフレーム)11下部に左右一対の操舵用そり13が左右方向に向くように回動自在に設置され、車体後部のフレーム後部12の下部にトラックベルト15を循環させる駆動用のクローラ16が配置されている。前記クローラ16は、フレーム後部12の前端に配置された駆動輪17と後端に配置された従動輪18と複数個の中間輪19とサスペンション機構20と各車輪の周囲に巻かけられて循環するトラックベルト15とを設けたものである。
【0018】
前記車体フレーム10は、モノコックフレーム構造で形成されており、エンジン2が搭載されるフレーム前部11は、主部11aより前部分が上方に突出形成され、操舵用そり13の支持用のフロントサスペンション13a上部を収容するフロントサスペンションハウジング11bが形成されるとともに、前記主部11aより後部分が斜め後ろ上方に立ち上がる形状で、クローラ16の駆動輪17上方付近を収容するトラックハウジング11cがフレーム後部12と連続的かつ一体的に形成されている。
【0019】
前記フレーム後部12は、車体前後方向で後端部に亘り延設され、クローラ16全体を下方に収容するカバーを兼ねている。該フレーム後部12上方には、鞍形のシート22が配置され、該シート22の車体幅方向両側には、該シート22より一段低くなったステップ23が設けられている。
前記シート22とフレーム前部11との間のほぼ車体中央部にはステアリングポスト25が立設され、該ステアリングポスト25の上端部にはステアリング26がやや後方に傾いて水平方向左右に延設されている。該ステアリング26によりステアリングポスト25を介して操舵用そり13を操作するようにされている。
【0020】
フレーム前部11においては、図3に示すように、前記ステアリング26付近およびその前方に、フレーム前部11の上部を覆うようにインストルメントパネル27が設けられている。前記インストルメントパネル27にはスピードメータ/タコメータ27a等の計器類が装着されている。前記インストルメントパネル27の前方外周を包囲するように前方から両側方に亘りウインドシールド28が上端縁を後方に傾倒させた状態で立設されている。また、前記インストルメントパネル27の前側には、前記ウインドシールド28の基部より前方に向かいエンジンフード29が略流線形状に緩やかに下がった概略船底を逆さにした形状で形成されている。
【0021】
前記エンジンフード29は、インストルメントパネル27の前方に設けられるとともに、該インストルメントパネル27の前端部より一段に下がった位置から先端部に亘り形成されている。前記エンジンフード29とインストルメントパネル27との段差部には、前方を照射するヘッドライト31が配設されている。このように配設されたインストルメントパネル27とエンジンフード29の下側にエンジンルーム30が形成されている。
【0022】
次に、エンジンルーム30内のエンジン2の構成について詳細に説明する。
図1〜図3に示すように、スノーモービル1の車体前部に構成されるフレーム前部11に形成されるエンジンルーム30内の略中央部に、エンジン2がシリンダ3を雪上車進行方向に対して後方に向けて傾けて(シリンダヘッド4中心がクランク軸7よりも後方に位置するようにする)、ステアリングポスト25の下方に近接して配置されている。
【0023】
前記エンジン2は、図1、図3に示すように、3気筒を幅方向に並列に配置したシリンダ3の上側にシリンダヘッド4を配置した水冷4サイクルエンジンであって、クランク軸7を車体幅方向とほぼ平行に向け、かつ、シリンダ3側を車体後方向に向かい傾倒(θ°後方に傾倒)させた状態で、スノーモービル1の車体前部の略中央部に配置されている。
【0024】
前記シリンダヘッド4の前側部には、前方に向かい突出して排気マニホールド35が延設され、後側部には、後方に向かい突出して吸気マニホールド39が延設されている。
前記シリンダ3の下側には上側クランクケース5が配置され、該上側クランクケース5の下側には下側クランクケース6が配置されている。そして、前記下側クランクケース6の下側にはオイルパン9がエンジンルーム30の底部に近接した状態で配設されている。
【0025】
前記エンジン2本体の後方でステアリングポスト25の前方、すなわちエンジン2本体とステアリングポスト25との間には、吸気マニホールド39、スロットルボディ41およびエアクリーナボックス43等の吸気経路が配設されている。
【0026】
前記吸気マニホールド39は、シリンダヘッド4よりも高い位置に配置され、吸気ポートへの送気を上方より吹き下ろす「ダウンドラフト方式」とするとともに、前記ステアリングポスト25に並設して配置されている。
前記スロットルボディ41を含む一部の吸気経路は、シリンダヘッド4よりも高い位置に配置され、エンジン2の上方でインストルメントパネル27下側のヘッドライト31後方に形成されるエンジンルーム30内の空間に配置されている。
【0027】
前記エアクリーナボックス43は、前記シリンダヘッド4を覆うヘッドカバー8の後方に設けられ、前記ヘッドカバー8内部とエアクリーナボックス43とを連通する第1ブリーザホース44と、エアクリーナボックス43内部と外部とを連通する第2ブリーザホース45が設けられている。
【0028】
前記第1ブリーザホース44は、図4、図5に示すように、その一端部がヘッドカバー8のドライブクラッチ側46の後方に接続され、ドライブクラッチ側46から反ドライブクラッチ側47に亘りクランク軸7の軸心方向と略平行して略直線的に延設されるとともに、反ドライブクラッチ側47からエアクリーナボックス43に向かい略直線状で、且つ平面視で略クランク状に屈曲して延設されて、他端部がエアクリーナボックス43に接続され、ヘッドカバー8内部とエアクリーナボックス43内部を連通している。
また、前記第1ブリーザホース44は、スノーモービル1の車体が水平状態の時に、前記ヘッドカバー8との連結部44aより前記エアクリーナボックス43との連結部44bの方が上方に位置するように配設されている。
【0029】
一方、前記第2ブリーザホース45は、その一端部がエアクリーナボックス43の底部に接続され、下方に向かいエンジン構成部品との干渉を避けながら略直線状に延設されて、他端部が車体前部の底部11dを貫通して車体外部に配置されており、エアクリーナボックス43内の水分を車体外部に排出するようにされている。
【0030】
前記吸気マニホールド39の下方でシリンダ3の後方には、オルタネータ49が配置されている。
【0031】
前記エンジン2の前方には、図3、図4に示すように、シリンダヘッド4の前側に排気マニホールド35に続き、排気管36が連結され、さらに前方にマフラー50がフレーム前部11の主部11aの底部に形成されたフロントサスペンションハウジング11b近傍に配置されている。
【0032】
前記排気マニホールド35の下方でシリンダ3の前側には、該シリンダ3を挟んで前記オルタネータ49と略対向する位置にウォータポンプ51が配置されている。前記ウォータポンプ51は、前記オルタネータ49とともにクランク軸7からの駆動力を駆動ベルト52により伝達され、冷却水を吐出して冷却水通路(図示省略)を介してエンジン内部に形成されたウォータジャケット(図示省略)に供給してエンジン2を冷却するようにされている。
前記ウォータポンプ51の下方で下側クランクケース6の前側には、オイルフィルタ53が配置されている。
【0033】
次に、本実施形態に係る雪上車用エンジンの吸気構造による吸気操作について、図面を参照して説明する。
まず、図4に示すように、スノーモービル1の走行によりエンジンルーム30内に流れ込む空気は、エンジン2の上方より吸気経路に取り込まれる。エンジン2の上方で且つ後方に配置されたエアクリーナボックス43を通り浄化された空気は、スロットルボディ41で吸気制御されて燃料とともに吸気マニホールド39に送気される。該吸気マニホールド39に送気された燃料との混合ガスは、シリンダヘッド4側に向かい吹き下ろされて燃焼室内に供給される。
【0034】
以上のように構成したので、本実施形態の雪上車用エンジンの吸気構造によれば、エンジン2本体の後方で且つステアリングポスト25の前方、すなわちエンジン2本体とステアリングポスト25との間に吸気マニホールド39やスロットルボディ41等の吸気経路を配置することで、エンジン2をより車体中央側に寄せて設置することができる。これにより、スノーモービル1の重量バランスを良好にして、操舵性の向上を図ることができる。
【0035】
また、本実施形態によれば、吸気マニホールド39やスロットルボディ41等の吸気経路をエンジン2本体より高い位置に配置して、高い位置の吸気マニホールド39から低い位置のシリンダヘッド4への送気をいわゆるダウンドラフト方式としたので、吸気マニホールド39やスロットルボディ41等の吸気経路は、エンジン2本体に遮られること無く走行風を受けることができるので、走行風に寄る空冷効果の向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、前記吸気マニホールド39をステアリングポストに並設して配置したので、省スペースなエンジンのレイアウトを実現できる。
【0036】
また、本実施形態によれば、エンジンフード29をインストルメントパネル27の前方に設け、該インストルメントパネル27の前端部より一段下がった位置から先端部に亘り形成するとともに、前記エンジンフード29とインストルメントパネル27との段差部にヘッドライト31を配設し、前記ヘッドライト31後方のインストルメントパネル27下側のエンジンルーム30内空間に気化器であるスロットルボディ41を配置したので、エンジンフード29をエンジンの全高の制約を受けることがなく構成することができる。
【0037】
また、本実施形態によれば、前記エンジン2は、シリンダヘッド4を覆うヘッドカバー8の後方にエアクリーナボックス43を備え、該ヘッドカバー8内部とエアクリーナボックス43内部とを連通する第1ブリーザホース44を備えたので、ヘッドカバー8内で発生したオイルミストや水分等をエアクリーナボックス43側に戻すことができる。
また、前記第1ブリーザホース44は、ドライブクラッチ側46から反ドライブクラッチ側47に亘りクランク軸7の軸心方向と略平行して略直線的に延設するようにしたので、第1ブリーザホース44内にオイルや水が溜まることがないので凍結の心配が無くなる。
また、本実施形態によれば、車体を水平状態の時に、第1ブリーザホース44のヘッドカバーとの連結部よりエアクリーナボックスとの連結部の方が上方に位置するように設けたので、走行中や停止中に車体が傾いた場合であってもオイルが洩れることがない。
【0038】
また、本実施形態によれば、前記エンジン2は、エアクリーナボックス43内部と車体外部とを連通する第2ブリーザホース45を備えたことで、エアクリーナボックス43やスロットルボディ41等の吸気経路内や吸気管内に水が滞留することが無く、したがって、吸気経路内の凍結を防止することができる。また、前記第2ブリーザホース45の一端部をエアクリーナボックス43の底部に接続し、他端部を車体前部の底部を貫通して車体外部に配置したので、エアクリーナボックス43内の水分を車体外部に排出することができる。
【0039】
尚、本発明の雪上車用エンジンの吸気構造は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0040】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の請求項1〜7に記載の雪上車用エンジンの吸気構造によれば、簡単な構成で、エンジンフードと干渉すること無くエンジンを車体中央に搭載でき、また、車体が傾いてもオイルが漏洩することが無く、さらに、吸気通路内の凍結を防止できるという優れた効果を奏し得る。
詳しくは、雪上車において、エンジンの吸気構造を、エンジン本体の後方で且つ前記ステアリングポストの前方、すなわちエンジン本体とステアリングポストとの間に吸気マニホールド等の吸気経路を配置する構成とすることで、エンジンをより車体中央に設置することができる。
また、該インストルメントパネルの前端部より一段に下がった位置から先端部に亘り形成し、前記エンジンフードとインストルメントパネルとの段差部のインストルメントパネル下側空間に、気化器であるスロットルボディを配置することで、エンジンフードを、エンジン全高の制約を受けることなく形成することができるとともに、スロットルボディ等の吸気経路をエンジン本体のより高い位置に配置して、前記吸気マニホールドによる送気方式をダウンドラフト方式とすることで、エンジンに遮られること無く走行風による空冷効果の向上が図ることができる。また、前記吸気マニホールドをステアリングポストに並設して配置することで省スペースなエンジンのレイアウトを実現できる。
【0041】
さらに、エンジン2にヘッドカバー内部とエアクリーナボックス内部とを連通する第1ブリーザホースを備えることで、車体が傾いてもオイルが漏洩することが無く、さらに、エアクリーナボックス内部と車体外部とを連通する第2ブリーザホースを備えることで、エアーフィルタ、吸気管、気化器等の吸気経路内に水を滞留させること無く、吸気経路内の凍結を防止することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るスノーモービルの全体構成を示す側面図である。
【図2】前記スノーモービルの全体構成を示す平面図である。
【図3】本実施形態に係る水冷エンジンの構成を示す側面図である。
【図4】本実施形態に係るブリーザホースの構成を示す側面図である。
【図5】前記ブリーザホースの構成を示す平面図である。
【符号の説明】
1 スノーモービル
2 エンジン
3 シリンダ
4 シリンダヘッド
5 上側クランクケース
6 下側クランクケース
7 クランク軸
8 ヘッドカバー
11 フレーム前部
25 ステアリングポスト
26 ステアリング
27 インストルメントパネル
28 ウインドシールド
29 エンジンフード
30 エンジンルーム
35 排気マニホールド
39 吸気マニホールド
41 スロットルボディ
43 エアクリーナボックス
44 第1ブリーザホース
45 第2ブリーザホース
46 ドライブクラッチ側
47 反ドライブクラッチ側

Claims (6)

  1. 雪上車の車体前部に形成されるエンジンルーム内の略中央部に、シリンダヘッドをエンジンの上側に配置する4サイクルエンジンを備え、前記エンジンの後方に、雪上車を操舵するためのステアリングを上端部に備えるステアリングポストを、ステアリング側を後方に傾倒させてエンジンルーム内に立設配置した雪上車において、
    前記エンジンは、エンジン内部のクランク軸がその軸心方向を車体幅方向と略平行に向けて配置され、シリンダヘッド中心がクランク軸よりも雪上車進行方向に対して後方に位置するように傾けた状態で前記ステアリングポストの前方に配置され、前記ステアリングポストとエンジン本体との間に吸気経路の一部を構成するスロットルボディを配置する一方、前記車体前部は、その上部にインストルメントパネルとその前方にエンジンフードを備え、前記エンジンフードは、前記インストルメントパネルの前端部より一段下がった位置から先端部に亘り形成され、前記エンジンフードとインストルメントパネルとの段差部には、前方外側に向かいヘッドライトが配設され、このヘッドライトの下方にシリンダヘッドを位置させ、シリンダヘッドより高い位置で、かつ側面視でエンジンルーム内のヘッドライトと前記インストルメントパネルに装着されている計器類との間のインストルメントパネル下側空間内に、前記スロットルボディが配設されることを特徴とする雪上車用エンジンの吸気構造。
  2. 前記吸気経路の一部を構成する吸気マニホールドは、送気方式をダウンドラフト方式とするとともに、前記ステアリングポストに並設して配置されることを特徴とする請求項1に記載の雪上車用エンジンの吸気構造。
  3. 前記エンジンは、シリンダヘッドを覆うヘッドカバーの後方にエアクリーナボックスを備えるとともに、該ヘッドカバー内部とエアクリーナボックス内部とを連通する第1ブリーザホースを備え、
    前記第1ブリーザホースは、その一端部がヘッドカバーのドライブクラッチ側の後方に接続され、ドライブクラッチ側から反ドライブクラッチ側に亘りクランク軸の軸心方向と略平行して略直線的に延設されるとともに、平面視で略クランク状に屈曲して延設されて、他端部がエアクリーナボックスに接続されることを特徴とする請求項1または2に記載の雪上車用エンジンの吸気構造。
  4. 前記第1ブリーザホースは、車体を水平にした状態で、前記ヘッドカバーとの連結部より前記エアクリーナボックスとの連結部の方が上方に位置するように設けられることを特徴とする請求項に記載の雪上車用エンジンの吸気構造。
  5. 前記エンジンは、前記エアクリーナボックス内部と車体外部とを連通する第2ブリーザホースを備え、
    前記第2ブリーザホースは、その一端部が前記エアクリーナボックスの底部に接続され、他端部が車体前部の底部を貫通して車体外部に配置されて、前記エアクリーナボックス内の水分を車体外部に排出するようにしたことを特徴とする請求項3または4に記載の雪上車用エンジンの吸気構造。
  6. 雪上車の車体前部に形成されるエンジンルーム内の略中央部に、シリンダヘッドをエンジンの上側に配置する4サイクルエンジンを備え、前記エンジンの後方に、雪上車を操舵するためのステアリングを上端部に備えるステアリングポストを、ステアリング側を後方に傾倒させてエンジンルーム内に立設配置した雪上車において、
    前記エンジンは、エンジン内部のクランク軸がその軸心方向を車体幅方向と略平行に向けて配置され、シリンダヘッド中心がクランク軸よりも雪上車進行方向に対して後方に位置するように傾けた状態で前記ステアリングポストの前方に配置され、前記ステアリングポストとエンジン本体との間に吸気経路を配置する一方、
    前記エンジンは、シリンダヘッドを覆うヘッドカバーの後方にエアクリーナボックスを備え、このエアクリーナボックス内部と前記ヘッドカバー内部とを連通するブリーザホースを備えると共に、このブリーザホースは、車体を水平にした状態で、前記ヘッドカバーとの連結部より前記エアクリーナボックスとの連結部の方が上方に位置するように設けられることを特徴とする雪上車用エンジンの吸気構造。
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