JP4040205B2 - 車両の異常診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は建設機械などの車両に生じる故障の診断、寿命の予測などの異常診断を行う車両の異常診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
建設機械の信頼性を高める上で、エンジンの故障の診断、エンジンの劣化度合いの判断、エンジンの寿命の予測(オーバーホール時期の予測)などの異常診断を行うことは不可欠である。そして異常診断を行う際には、エンジンのブローバイ圧、回転数、燃料噴射量など、建設機械の稼働中に値が変化する稼働パラメータを、同一の稼働条件下(トルクカーブ上の定格点で稼働されるという条件)で取得することが必要となる。同一の稼働条件下で稼働パラメータを取得することができなければ、データ同士を比較して異常を診断することができないからである。
【0003】
従来は以下のようにして稼働パラメータが取得される。
【0004】
(a)まず作業中の建設機械を停止させ、作業を中断させる。
【0005】
(b)そして圧力計、回転計などの測定器が、測定しようとする稼働パラメータの数だけエンジンに取り付けられる。
【0006】
(c)停止状態で建設機械に負荷をかけトルクコンバータをストールさせた状態にしてエンジン回転数、燃料噴射量を定格点にもっていく。
【0007】
(d)稼働パラメータの値がサチュレーションし安定したならば、測定器で測定されたデータを読み取り記録する。
【0008】
しかし上記(a)に示すように計測のために建設機械を停止させ、作業を中断させることは、作業効率の低下を招く。
【0009】
また上記(b)、(c)、(d)に示すように計測のために測定器を取り付けたり、建設機械を一定の稼働条件となるように操作したり、測定データを記録する作業を行うことは、計測作業に熟練している人間(サービスマン)を必要とする。また当該人間は計測にかかりきりになる。このため計測のための人的なコストが上昇することになる。
【0010】
また上記(c)、(d)に示すように建設機械を停止させトルクコンバータをストールさせた状態で稼働パラメータの計測を行うため、トルクコンバータで熱が発生する。このため一定の稼働状態を長時間維持することができない(せいぜい20秒間が限度である)。このためつぎのような問題が招来する。
【0011】
図6は従来の稼働パラメータの計測結果を示す。横軸が時間軸であり縦軸が各稼働パラメータの大きさを示している。図6はエンジン回転数、ガバナラック位置(電圧値)、油圧、排気温度、油温、ブローバイ圧の各稼働パラメータを取得する場合を示している。エンジン回転数、ガバナラック位置(電圧値)が上昇し、安定した状態(定格点)になると、Sに示すようにブローバイ圧も安定し、ブローバイ圧を安定した期間S内の時刻tsで計測することができる。なお図面ではブローバイ圧は脈動しているが、ローパスフィルタを通過させるなどの信号処理が施されて安定した波形にした上で計測される。なおガバナラック位置とは、燃料噴射ポンプの電気式ガバナのコントロールラック位置を示す電圧値のことである。
【0012】
同図6に示すように、エンジン回転数、ガバナラック位置(電圧値)が上昇しきってからの安定期間Sは、トルクコンバータでの発熱を考慮してわずかしか得られない。このため排気温度はサチュレーションせず時刻tsでは正確なデータを採取することができない。
【0013】
以上のように建設機械を停止させた状態で計測を行う従来方法を採用するときは、稼働パラメータの種類によってはサチュレーションせず正確なデータを採取することができない。
【0014】
近年建設機械の稼働パラメータを時系列的に取得し、取得された時系列データに基づいて異常診断を行う試みがなされている。このためにはエンジンの稼働条件を定期的に一定の稼働条件にした上で、稼働パラメータを定期的に取得する必要がある。このためには上記(a)に示すように定期的に建設機械を停止させ作業を中断せざるを得なく、作業効率の低下はさらに深刻なものとなる。
【0015】
本発明はこうした実状に鑑みてなされたものであり、一定稼働条件下での稼働パラメータの計測を人的コストの上昇を招くことなく建設機械の作業効率の低下を招くことなく行えるようにするとともに、正確なデータを確実に取得できるようにすることを第1の解決課題とするものである。
【0016】
また従来よりエンジンのブローバイ圧を検出し、検出したブローバイ圧の大きさからエンジンの異常を診断することが行われている。ブローバイ圧はエンジンに加えられた被害を定量的に検出するのに有用な稼働パラメータである。
【0017】
本発明は、ブローバイ圧に関するあらたな稼働パラメータを用いてエンジンの加えられた被害を定量的に検出して、エンジンの異常をより精度よく診断することを第2の解決課題とするものである。
【0037】
【課題を解決するための手段および効果】
第1発明は、第1の解決課題および第2の解決課題達成のために、
車両のエンジンの稼働中に値が変化するブローバイ圧に関するデータを、前記車両の特定の稼働条件下で取得し、該取得されたブローバイ圧に関するデータの値に基づいて車両の異常を診断する車両の異常診断装置において、
前記車両が走行する走行路上の各地点または各領域の中から、ブローバイ圧が立ち上がりブローバイ圧がオーバーシュートする特定地点または特定領域を予め設定し、
前記車両が前記特定地点または特定領域を通過した時点のブローバイ圧のオーバーシュート量を取得し、該取得されたブローバイ圧オーバーシュート量の値に基づいて車両の異常を診断すること
を特徴とする。
【0038】
第1発明によれば、図5に示すように車両50が走行する走行路51上の各地点または各領域の中から、ブローバイ圧が立ち上がりブローバイ圧がオーバーシュートする特定地点Qまたは特定領域Arが予め設定される。
【0039】
そして図11に示すように車両50が特定地点Qまたは特定領域Arを通過した時点ts1、ts2、ts3、ts4、…tsnのブローバイ圧のオーバーシュート量ΔPが取得される。そして図12に示すように、これら取得されたオーバーシュート量(最大値ΔPmax)に基づいて車両の異常が診断される。
【0040】
第1発明によれば、車両50の走行中に特定の稼働条件下で稼働パラメータPが取得されるので、計測のために車両を停止させる必要がない。このため作業は中断せず作業効率の低下は招来しない。また測定器を取り付けたり、車両を一定の稼働条件となるように操作したり、測定データを記録する作業を行う必要がないので、計測作業に熟練している人間(サービスマン)は不要となる。このため人的なコストが上昇することもない。
また車両50の走行中に特定の稼働条件となる地点で稼働パラメータを取得することができるので、稼働パラメータをサチュレーションさせ安定した状態で正確なデータを採取することができる。
以上のように第1発明によれば、一定稼働条件下での稼働パラメータの計測が人的コストの上昇を招くことなく車両の作業効率の低下を招くことなく行えるとともに、正確なデータが確実に取得される。
さらに第1発明によれば、図9(a)、(b)、(c)に示すようにブローバイ圧のオーバーシュート量ΔP1、ΔP2、ΔP3の大きさの違いからエンジンの摩耗状態(被害量)が定量的に検出される。これによりエンジンの異常が、ブローバイ圧に基づき診断した場合と比較して、より精度よく診断される。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明に係る車両の異常診断装置の実施の形態について説明する。
【0044】
図1は実施形態の異常診断装置のブロック図である。
【0045】
本実施形態では、図5に示すように鉱山などの広域作業現場における走行路51を走行するダンプトラックなどの建設機械50(以下車両50という)を想定する。
【0046】
図1に示すように、実施形態の装置は、大きくは、車両位置検出用のGPS衛星41、42と、車両50の車体1内に設けられたエンジン2、コントローラ3と、広域作業現場に設置された監視局30とから構成されている。なお作業現場とは離れた事務所30を監視局30の代わりとしてもよい。
【0047】
エンジン2には、エンジン2のブローバイ圧を検出するブローバイ圧センサ4、エンジン2の回転数の検出する回転数センサ5、エンジン2の冷却水の温度を検出する水温センサ6、エンジン2を潤滑する油の油温を検出する油温センサ7、エンジン2の燃料噴射ポンプの電気式ガバナのコントロールラック位置を電圧値として検出する燃料ポンプラックセンサ8が設けられている。なおエンジン2の異常を診断するに必要なセンサ(排気温度センサ等)であれば、これ以外にも同様に設けてもよい。
【0048】
コントローラ3は、上記各センサ4〜8の検出信号を所定のサンプリング間隔で入力して、後述する処理を行う。図1に示すコントローラ3の各機能部分はソフトウエアにより構成してもよく、またハードウエアによって構成してもよい。
【0049】
車両50の位置は、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)によって計測される。
【0050】
すなわちGPS衛星41、42から送られた電波は、GPSアンテナ9で受信され、コントローラ3の通信器10で受信処理される。GPSセンサ11では、GPS衛星41、42での送信時と受信時の時間差に基づいてGPS衛星41、42と受信した車両50との疑似距離を求めこれに対して補正を加えることにより真の距離が演算され、この真の距離から地球上における車両50の2次元位置が検出される。なお本実施形態ではGPSによって車両50の位置を検出しているが、車両50の位置を検出する手段は任意である。たとえば車両50に車輪の回転数を検出するセンサと、車両の方位を検出するセンサを設け、これらセンサの出力から車両50の位置を演算してもよい。また車両50が走行する現場に、位置が既知の多数のポールを設置して、車両50がポールを通過したときのポールの位置を車両50の現在位置として求めてもよい。
【0051】
コントローラ3の後述する処理によって車両50で異常があることが判断された場合には、警報装置22に警報信号が出力される。警報装置22は、表示器、ブザー、ランプなどである。警報装置22に警報信号が加えられると、ブザーが鳴動し、またはランプが点灯し、または表示器の表示画面に警報を示す表示がなされる。これにより車両50のオペレータや、周囲の車両、人間に注意を喚起させることができる。
【0052】
コントローラ3で警報信号が生成されると、通信器20で送信処理がなされた後にアンテナ21を介して警報信号を示す電波が監視局30に向けて無線送信される。監視局30のアンテナ31で、車両50から送られた電波が受信され、通信器33で受信処理される。そして警報装置32に警報信号が入力されることによって警報装置22と同様にしてブザーが鳴動し、またはランプが点灯し、または表示器の表示画面に警報を示す表示がなされる。これにより監視局30における管理者等に注意を喚起させることができる。なお車両50のコントローラ3から無線通信回線にて監視局30に警報信号を送るようにしているが、有線の通信回線にて監視局30に警報信号を送るようにしてもよい。
【0053】
本実施形態では図5に示すように、車両50が走行する走行路51上の各地点または各領域の中から、車両50の稼働条件が特定の稼働条件となる特定地点Qまたは特定領域Arが予め設定される。
【0054】
ここで特定の稼働条件とは、たとえば車両50のエンジン2のトルクカーブ上の定格点で稼働しているという定格稼働状態のことである。なお必ずしも定格稼働状態でなくてもよく、定格稼働状態に近い稼働状態であればよい。
【0055】
特定領域Arは登坂路または平坦路である。特定地点Q(X、Y)は登坂路または平坦路上の地点である。登坂路ではエンジン2が定格稼働状態になる。またブローバイ圧が立ち上がりオーバーシュートする。登坂路または平坦路のいずれにおいてもエンジン2の稼働状態が安定して一定の稼働条件になる。特定領域Arの入口はQ1で出口はQ2である。
【0056】
本実施形態では特定地点Qが予め設定された場合を想定している。
【0057】
つぎに図2に示すフローチャートを併せ参照しつつコントローラ3で行われる処理について説明する。
【0058】
まずコントローラ3では、各センサ4〜8の検出信号をコントローラ3に読み込むサンプリング間隔が設定されるとともに、上記特定地点Qの位置(X、Y)が設定される。データの設定はコントローラ3のデータ設定部13で行われる。なおデータの設定はパーソナルコンピュータをコントローラ3に接続してデータをアップロードしコントローラ3の内部データを書き換えることにより行われる。また設定用スイッチをコントローラ3に設け設定用スイッチの操作により内部データを書き換えるようにしてもよい。また特定地点Qの位置データとしては2次元座標位置の代わりに緯度、経度を用いてもよい(ステップ101)。
【0059】
エンジン2がエンジンキースイッチなどの操作に応じて始動されると(ステップ102)、エンジン2が回転しているか否かが判断される。この判断は回転数センサ5で検出された回転数が所定のしきい値(0回転よりも大きくアイドル回転数よりも小さい回転数)に達したか否かを判断することにより行われる。なおオルタネータなどの発電機の電圧値に基づいてエンジン2が回転しているか否かを判断してもよい(ステップ103)。
【0060】
エンジン2が回転していると判断されエンジン2が稼働中であると判断された場合には、各センサ4〜8の検出信号が上記設定されたサンプリング間隔で読み込まれる。センサ信号をコントローラ3に入力する処理は、センサ信号入力部14で行われる(ステップ104)。
【0061】
つぎにGPSセンサ11で検出された車両50の現在位置が、特定地点Qの位置に一致したか否かが判断される(ステップ105)。
【0062】
GPSセンサ11で検出された車両50の現在位置が、特定地点Qの位置に一致した場合には、トリガ信号が発生される。トリガ信号はコントローラ3のトリガ信号発生部12で発生される(ステップ106)。
【0063】
トリガ信号が発生すると、各センサ4〜8の検出値が特定地点Qにおけるデータとしてメモリ16に記憶される(ステップ107)。
【0064】
つぎにコントローラ3の比較演算部17では、メモリ16に記憶された各センサ4〜8の検出値が基準値以内であるか否かが判断される。基準値は基準値設定部18で設定される。基準値は各センサ4〜8で検出される稼働パラメータの値が異常な値であるか否かを判断するためのしきい値である(ステップ108)。
【0065】
この結果メモリ16に記憶された各センサ4〜8の検出値が基準値より大きいと判断された場合には、警報信号が警報出力部19から出力される。これに応じて車両50の警報装置22で警報を示す表示等がなされる。また監視局30の警報装置32で警報を示す表示等がなされる(ステップ109)。
【0066】
エンジン2が停止したか否かがステップ103と同様の検出手段を用いて判断される(ステップ110)。エンジン2が停止していない限りはステップ104に再び移行され、以下同様の処理が繰り返し実行される。
【0067】
以上のように車両50が特定地点Qを通過する毎に各センサ4〜8の検出値つまり稼働パラメータが取得される。
【0068】
図7はエンジン回転数、ブローバイ圧、ガバナラック位置の検出信号が時間の経過に応じて変化する様子を示す。同図7において時刻ts1、ts2は車両50が特定地点Qを通過する時刻を示している。車両50が特定地点Qを通過した時刻ts1、ts2では、S1、S2に示すように同一の検出信号の波形が得られている。つまり車両50が特定地点Qを通過する毎に車両50の稼働条件は同じ稼働条件となり、同じ稼働条件の下で稼働パラメータが取得されていることがわかる。 メモリ16には、車両50が特定地点Qを通過したときの同一稼働条件の下での稼働パラメータが記憶されている。よってメモリ16の記憶データから、同じ稼働条件の下でのデータの比較が可能となり、車両50(エンジン2)に生じた異常あるいは将来生じるであろう異常を正確に診断することができる。
【0069】
なお本実施形態では、車両50が特定地点Qを通過する毎に稼働パラメータを取得しているが、特定領域Arを通過する毎に稼働パラメータを取得してもよい。
【0070】
本実施形態によれば、車両50の走行中に特定の稼働条件下で稼働パラメータが取得されるので、計測のために車両50を停止させる必要がない。このため作業は中断せず作業効率の低下は招来しない。また測定器を取り付けたり、車両を一定の稼働条件となるように操作したり、測定データを記録する作業を行う必要がないので、計測作業に熟練している人間(サービスマン)は不要となる。このため人的なコストが上昇することもない。
【0071】
また車両50の走行中に特定の稼働条件となる地点Qで稼働パラメータを取得することができるので、稼働パラメータをサチュレーションさせ安定した状態で正確なデータを採取することができる。
【0072】
以上のように本実施形態によれば、一定稼働条件下での稼働パラメータの計測が人的コストの上昇を招くことなく車両の作業効率の低下を招くことなく行えるとともに、正確なデータが確実に取得される。
【0073】
なお図2における処理では、稼働パラメータの値(各センサ4〜8の検出値)が基準値よりも大きくなった場合に警報信号を出力しているが、前回の稼働パラメータの値と今回のパラメータの値の変化率が基準値よりも大きくなった場合に警報信号を出力させてもよい。この場合車両50が前回特定地点Qを通過したときの稼働パラメータの値と今回特定地点Qを通過したときの稼働パラメータの値との差Δdと、前回特定地点Qを通過したときの時刻ts1と今回特定地点Qを通過したときの時刻ts2との差Δtsから変化率Δd/Δtsが演算される。
【0074】
つぎに車両50が特定地点Qを通過する毎に取得される稼働パラメータに基づいて時系列データを生成し、この時系列データから車両50に生じた異常を診断する実施形態について説明する。この場合の処理手順を図3にフローチャートとして示す。
【0075】
なお本実施形態では稼働パラメータとしてブローバイ圧センサ4で検出されるブローバイ圧Pを代表させて説明する。
【0076】
ブローバイ圧Pの大きさからエンジン2の摩耗状態つまりエンジン2に加えられた被害量を定量的に検出することができ、ブローバイ圧Pの大きさの違いによってエンジン2の異常を診断することができる。図10は、エンジン2の稼働時間の積算値(サービスメータ値:単位は時間H)が大きくなるに応じてブローバイ圧Pが変化する様子を示している。
【0077】
エンジン2が出荷されてから間もない稼働時間積算値が小さいときには、エンジン2の摩耗量(ピストンリング、シリンダライナ等の摩耗)は少なく、これに応じてブローバイ圧p1は相対的に小さい。稼働時間積算値が大きくなるに伴いエンジン2の内部での機械的なすり合わせ状態が安定し、初期のブローバイ圧p1と比較してブローバイ圧p2は小さくなる。しかし稼働時間積算値がある限度を超えると、エンジン2にそれまでに加えられた被害のために摩耗が急速に進行し、これに応じてブローバイ圧p3は上昇していく。よって初期のブローバイ圧p1よりも大きなしきい値Pcを設定して、現在のブローバイ圧Pが上記しきい値Pcよりも大きいか否かを判断することにより、エンジン2が使用限度(オーバーホール時期)に達したか否かを判断することができる。
【0078】
図3のステップ201〜207では図2のステップ101〜107と同様の処理が実行される。
【0079】
以下の演算処理はコントローラ3の演算部15で実行される。
【0080】
図11は車両50が特定地点Qを通過する時刻ts1、ts2、ts3、ts4、…tsnで逐次取得され、メモリ16に逐次記憶されていくブローバイ圧Pのデータを示している。図11の横軸は時間tであり縦軸はブローバイ圧Pの大きさを示している。車両50が特定地点Qを時刻ts1で通過すると所定の稼働条件下でブローバイ圧Pが取得され、Δts時間経過した時刻ts2で同一の稼働条件の下でブローバイ圧Pが取得される。
【0081】
つぎのステップ208では、車両50が特定地点Qを通過する毎に、メモリ16に記憶された各ブローバイ圧Pの中から最大値Pmaxを選択する演算処理が実行される(ステップ208)。エンジン2が停止していない限りは同様の処理が繰り返し実行される(ステップ213)。こうしてτ時間が経過したときの最大値Pmaxがメモリ16に記憶される。τ時間はたとえば20時間である。20時間は車両50の1日の稼働時間に相当する。つまりメモリ16にはτ時間内の各時刻ts1、ts2、ts3、ts4、…tsn毎に取得される各ブローバイ圧Pの中での最大値Pmaxが記憶されることになる(ステップ209:図11参照)。
【0082】
τ時間が経過する毎に上述した処理が繰り返し実行される。このためメモリ16には、τ時間毎にブローバイ圧最大値Pmaxが逐次記憶されていく。図12は、τ時間毎に取得されるブローバイ圧最大値Pmaxの時系列データDTを示している。図12の横軸は時間tであり縦軸はブローバイ圧最大値Pmaxの大きさを示している。
【0083】
ステップ210では、ブローバイ圧最大値Pmaxの変化率が演算される。
【0084】
図13は図12と同様にブローバイ圧最大値Pmaxの時系列データDTを示している。同図13に示すように前回のブローバイ圧最大値と今回のブローバイ圧最大値との差Δdと、前回のブローバイ圧最大値が取得された時刻と今回のブローバイ圧最大値が取得された時刻との差Δτ(時間τにほぼ一致する)からブローバイ圧最大値Pmaxの変化率Δd/Δτが演算される(ステップ210)。
【0085】
つぎにコントローラ3の比較演算部17では、上記演算された変化率Δd/Δτが基準値以内であるか否かが判断される。基準値は基準値設定部18で設定される。基準値は変化率Δd/Δτの値が異常な値であるか否かを判断するためのしきい値である(ステップ211)。この結果変化率Δd/Δτが基準値より大きいと判断された場合には、警報信号が警報出力部19から出力される。これに応じて車両50の警報装置22で警報を示す表示等がなされる。また監視局30の警報装置32で警報を示す表示等がなされる(ステップ212)。
【0086】
なお図3の処理ではブローバイ圧最大値Pmaxの変化率Δd/Δτを演算し、この変化率Δd/Δτが基準値よりも大きくなったときに警報信号を出力しているが、かかる変化率の演算を省略してもよい。つまりブローバイ圧最大値Pmaxが基準値よりも大きくなったときに警報信号を出力してもよい。この場合には図3におけるステップ210の処理が省略され、つぎのような処理がなされる。
【0087】
すなわちコントローラ3の比較演算部17では、τ時間毎に取得されるブローバイ圧最大値Pmaxが基準値以内であるか否かが逐次判断される。基準値は基準値設定部18で設定される。基準値はブローバイ圧最大値Pmaxの値が異常な値であるか否かを判断するためのしきい値である(ステップ211)。この結果ブローバイ圧最大値Pmaxが基準値より大きいと判断された場合には、警報信号が警報出力部19から出力される。これに応じて車両50の警報装置22で警報を示す表示等がなされる。また監視局30の警報装置32で警報を示す表示等がなされる(ステップ212)。
【0088】
なお基準値として図12に示すように3段階のしきい値Pc1、Pc2、Pc3(Pc1<Pc2<Pc3)を設定してもよい。ブローバイ圧最大値Pmaxの値がしきい値Pc1以下のレベルにある場合、またしきい値Pc1よりも大きくしきい値Pc2以下のレベルにある場合、Pc2よりも大きくPc3以下のレベルにある場合、Pc3よりも大きいレベルにある場合のそれぞれに応じて、警報信号の内容を異ならせることができる。
【0089】
また各レベルにエンジン2の異常度合いを対応づけておくことができる。そして時系列データDTと各レベルとを比較することで、エンジン2で発生した異常または発生するであろう異常の診断を正確かつ効率よく行うことができる。つまりエンジン2の故障の診断、エンジン2の寿命の予測を的確になし得る。
【0090】
なお上述した説明ではブローバイ圧の最大値Pmaxの時系列データ、ないしはブローバイ圧最大値Pmaxの変化率Δd/Δτの時系列データを求めて異常診断を行い、警報信号を出力している。しかし稼働パラメータの種類によっては、稼働パラメータの最小値の時系列データ、ないしは稼働パラメータの最小値の変化率の時系列データを求め、これらに基づき異常診断を行い、警報信号を出力してもよい。また稼働パラメータの平均値の時系列データ、ないしは稼働パラメータの平均値の変化率の時系列データを求め、これらに基づき異常診断を行い、警報信号を出力してもよい。
【0091】
最小値の時系列データを求める場合には、図3のステップ208、209において、τ時間内の各時刻ts1、ts2、ts3、ts4、…tsnの稼働パラメータ値の中で、最小値が求められ、メモリ16に記憶される。この処理がτ時間ごとに繰り返される。この結果図12と同様にしてτ時間ごとに稼働パラメータ最小値をプロットした時系列データDTが取得される。
【0092】
平均値の時系列データを求める場合には、図3のステップ208、209において、τ時間内の各時刻ts1、ts2、ts3、ts4、…tsnの稼働パラメータ値の平均値が求められ、メモリ16に記憶される。この処理がτ時間ごとに繰り返される。この結果図12と同様にしてτ時間ごとに稼働パラメータ平均値をプロットした時系列データDTが取得される。
【0093】
さて特定地点Qでエンジン2が定格稼働条件になっている場合にはブローバイ圧センサ4で検出された値をそのまま定格稼働条件の下でのデータとして採用することができる。しかし特定地点Qでエンジン2の定格稼働条件が得られない場合には、センサ4の検出ブローバイ圧を、次式(1)に示す補正演算処理により定格稼働条件の下でのブローバイ圧に補正することができる。
【0094】
Pr=P+k1(Nr−N)+k2(Rr−R)+k3(Ter−Te)…(1)
ただしPrは補正ブローバイ圧であり、Pはブローバイ圧センサ4で検出されたブローバイ圧であり、Nrは定格点での既知のエンジン回転数であり、Nはエンジン回転数センサ5で検出されたエンジン回転数であり、Rrは定格点での既知のラック電圧値であり、Rはラックセンサ8で検出されたラック電圧値であり、Terは定格点での既知の油温であり、Teは油温センサ7で検出された油温であり、k1、k2、k3は既知の定数である。
【0095】
この補正演算処理はコントローラ3の演算部15で実行される。
【0096】
また上述した説明では、車両50が特定地点Qを通過する毎に検出されるブローバイ圧Pを一律に有効なデータとしてメモリ16に記憶させている。しかし車両50が特定地点Qを通過したときに検出されたブローバイ圧Pであっても油温センサ7で検出された油温が規定の温度以上に達していない場合には有効ではないとして採用せず、油温センサ7で検出された油温が規定の温度以上に達したときに検出されたブローバイ圧のみを有効なデータとしてメモリ16に記憶させてもよい。
【0097】
つぎにブローバイ圧Pのオーバーシュート量ΔPを取得し、取得されたブローバイ圧オーバーシュート量ΔPの値に基づいてエンジン2の異常を診断する実施形態について説明する。この場合の処理手順を図4にフローチャートとして示す。
【0098】
図8はオーバーシュートを説明する図である。横軸は時間であり、縦軸はエンジン2のクランクケース内圧、ブローバイ圧、エンジン回転数の大きさを示している。エンジン2に負荷がかかり定格点ないしは定格点に近い稼働条件になると、○印で示すようにブローバイ圧Pが立ち上がりブローバイ圧Pがオーバーシュートする。
【0099】
そこで図5に示すように車両50が走行する走行路51上の各地点または各領域の中から、ブローバイ圧Pが立ち上がりブローバイ圧Pがオーバーシュートする特定地点Qが予め設定される。
【0100】
ブローバイ圧オーバーシュート量ΔPの大きさからエンジン2の摩耗状態つまりエンジン2に加えられた被害量を定量的に検出することができ、ブローバイ圧オーバーシュート量ΔPの大きさの違いによってエンジン2の異常を診断することができる。
【0101】
図9(a)、(b)、(c)はブローバイ圧オーバーシュート量ΔPとエンジン2の異常との関係を説明する図である。図9の(a)、(b)、(c)は、エンジン2の稼働時間の積算値(サービスメータ値:単位は時間H)が大きくなるに応じてブローバイ圧Pが変化する様子を示している。
【0102】
エンジン2が出荷されてから間もない稼働時間積算値が小さいときには、エンジン2の摩耗量(ピストンリング、シリンダライナ等の摩耗)は少なく、これに応じて図9(a)に示すようにブローバイ圧オーバーシュート量ΔP1は相対的に小さい。稼働時間積算値が大きくなるに伴いエンジン2の内部での機械的なすり合わせ状態が安定し、図9(b)に示すように初期のブローバイ圧オーバーシュート量ΔP1と比較してブローバイ圧オーバーシュート量ΔP2は小さくなる。しかし稼働時間積算値がある限度を超えると、エンジン2にそれまでに加えられた被害のために摩耗が急速に進行し、これに応じて図9(c)に示すようにブローバイ圧オーバーシュート量ΔP3は上昇していく。よって初期のブローバイ圧オーバーシュート量ΔP1よりも大きなしきい値ΔPcを設定して、現在のブローバイ圧オーバーシュート量ΔPが上記しきい値ΔPcよりも大きいか否かを判断することにより、エンジン2が使用限度(オーバーホール時期)に達したか否かを判断することができる。ブローバイ圧オーバーシュート量ΔPはブローバイ圧Pと比較して、その変化がエンジン2の摩耗量の変化に、より忠実に対応している。
【0103】
図4のステップ301〜303では図2のステップ101〜103と同様の処理が実行される。
【0104】
ステップ305では、車両50の現在位置が特定地点Qに一致したか否かが判断される。この結果車両50の現在位置が特定地点Qに一致した場合にはトリガ信号が発生される(ステップ306)。トリガ信号が発生してから所定時間センサ信号を読み込む処理が繰り返し実行され(ステップ304、ステップ309)、オーバーシュート量ΔPが演算される(ステップ312)。トリガ信号が発生してから上記所定時間の間にブローバイ圧Pが立ち上がりオーバーシュートする。
【0105】
また図5に示すように特定地点Qの代わりに特定領域Arを設定してもよい。
【0106】
この場合には、ステップ305で、車両50の現在位置が特定領域Arの入口点Q1から出口点Q2までの間であるか否かが判断される。この結果車両50の現在位置が特定領域Arの入口点Q1から出口点Q2までの間であると判断されている限りは、センサ信号を読み込む処理が繰り返し実行され(ステップ304、ステップ309)、オーバーシュート量ΔPが演算される(ステップ312)。車両50が特定領域Arを通過中にブローバイ圧Pが立ち上がりオーバーシュートする。
【0107】
以下オーバーシュート量ΔPを演算する処理について説明する。この演算処理はコントローラ3の演算部15で実行される。
【0108】
すなわち前回n−1のサンプリング時に検出されたブローバイ圧Pn-1と今回nのサンプリング時に検出されたブローバイ圧Pnとが比較され、Pn-1≦Pnであるか否かが判断される。つまりブローバイ圧Pが立ち上がり上昇中であるか否かが判断される(ステップ307)。ブローバイ圧が立ち上がりきって最高圧に達すると(ステップ307の判断NO)、前回n−1のサンプリング時に検出されたブローバイ圧Pn-1が最高圧であるとメモリ16に記憶される(ステップ308)。
【0109】
つぎに前回n−1のサンプリング時に検出されたブローバイ圧Pn-1と今回nのサンプリング時に検出されたブローバイ圧Pnとが比較され、Pn-1≧Pnであるか否かが判断される。つまりブローバイ圧Pが最高圧から下降中であるか否かが判断される(ステップ310)。ブローバイ圧が下降しきって最低圧に達すると(ステップ310の判断NO)、前回n−1のサンプリング時に検出されたブローバイ圧Pn-1が最低圧であるとメモリ16に記憶される(ステップ311)。
【0110】
そしてステップ308で得られた最高圧とステップ311で得られた最低圧との差がオーバーシュート量ΔPとして演算される。たとえば図9(c)に示すように最高圧P3と最低圧p3との差がオーバーシュート量ΔP3とされる(ステップ312)。
つぎにコントローラ3の比較演算部17では、オーバーシュート量ΔPが基準値ΔPc以内であるか否かが判断される。基準値は基準値設定部18で設定される(ステップ313)。
【0111】
この結果オーバーシュート量ΔPが基準値ΔPcより大きいと判断された場合には、警報信号が警報出力部19から出力される。これに応じて車両50の警報装置22で警報を示す表示等がなされる。また監視局30の警報装置32で警報を示す表示等がなされる(ステップ314)。
【0112】
演算されたブローバイ圧オーバーシュート量ΔPは特定地点Qまたは特定領域Arを通過する毎にメモリ16に記憶される(ステップ315)。エンジン2が停止していない限りはステップ304に再び移行され、以下同様の処理が繰り返し実行される。
【0113】
この結果図11に示すように車両50が特定地点Qを通過する時刻ts1、ts2、ts3、ts4、…tsnで逐次ブローバイ圧オーバーシュート量ΔPが取得され、メモリ16に逐次記憶されていく。
【0114】
よって前述したブローバイ圧Pと同様にして、図12、図13に示すようにブローバイ圧オーバーシュート量ΔPの最大値、平均値、変化率の時系列データDTが取得される。
【0115】
このためブローバイ圧オーバーシュート量の最大値ΔPmaxの時系列データ、ないしはブローバイ圧オーバーシュート量最大値ΔPmaxの変化率の時系列データに基づき異常診断を行うことができる。
【0116】
またブローバイ圧オーバーシュート量の平均値の時系列データ、ないしはブローバイ圧オーバーシュート量の平均値の変化率の時系列データに基づき異常診断を行うことができる。
【0117】
なお以上説明した実施形態では、車両50が特定地点Qまたは特定領域Arに達する時点でリアルタイムに稼働パラメータが取得される。しかし本発明としては、リアルタイムに稼働パラメータを取得する実施に限定されるわけではない。車両50の走行中に稼働パラメータをサンプリング間隔毎にすべて採取しておき、採取したサンプリング間隔毎の稼働パラメータの中から特定地点Qまたは特定領域Arに対応するサンプリング時の稼働パラメータを後から抜き出すことにより稼働パラメータを取得する実施も可能である。
【0118】
また以上説明した実施形態では、警報信号を車両50の外部の監視局30(ないしは事務所30)に送信しているが、時系列データを監視局30(ないしは事務所30)に送信する実施も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る車両の異常診断装置の実施形態のブロック図である。
【図2】図2はコントローラで行われる処理の手順を示すフローチャートである。
【図3】図3はコントローラで行われる処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】図4はコントローラで行われる処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】図5は実施形態の車両が走行路上を走行している状態を示す図である。
【図6】図6は従来技術を用いたときの各稼働パラメータの波形を示す図である。
【図7】図7は実施形態の技術を用いたときの各稼働パラメータの波形を示す図である。
【図8】図8はブローバイ圧がオーバーシュートする様子を示す図である。
【図9】図9(a)、(b)、(c)はブローバイ圧のオーバーシュート量が稼働時間積算値の増加に応じて変化する様子を説明する図である。
【図10】図10はブローバイ圧が稼働時間積算値の増加に応じて変化する様子を説明する図である。
【図11】図11は特定地点毎に取得される稼働パラメータを示す図である。
【図12】図12は稼働パラメータの最大値の時系列データを示す図である。
【図13】図13は時系列データの変化率を説明する図である。
【符号の説明】
2 エンジン
3 コントローラ
50 車両
Claims (1)
- 車両のエンジンの稼働中に値が変化するブローバイ圧に関するデータを、前記車両の特定の稼働条件下で取得し、該取得されたブローバイ圧に関するデータの値に基づいて車両の異常を診断する車両の異常診断装置において、
前記車両が走行する走行路上の各地点または各領域の中から、ブローバイ圧が立ち上がりブローバイ圧がオーバーシュートする特定地点または特定領域を予め設定し、
前記車両が前記特定地点または特定領域を通過した時点のブローバイ圧のオーバーシュート量を取得し、該取得されたブローバイ圧オーバーシュート量の値に基づいて車両の異常を診断すること
を特徴とする車両の異常診断装置。
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