JP4034019B2 - 液晶性ポリエステルの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械的特性および耐熱性に優れた、液晶性ポリエステル、特に全芳香族液晶性ポリエステルの製造方法であって、プレポリマー溶融重合と固相重合の2段階の重合を行い、プレポリマーの芳香族環末端基数を特定の割合以上にした後、固相重合を行う液晶性ポリエステルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、繊維、フィルムまたは成形品のいずれかを問わず、剛性、強度、耐熱性の優れた素材に対する要望が高まっている。ポリエステルは、一般成形品の用途を広く認められるに至っているが、多くのポリエステルは、弾性率、強度が劣るため、高弾性率、高強度が要求される用途には適していなかった。
全芳香族液晶性ポリエステルはその構造に基づき優れた性質を有するが、特に耐熱性の点では著しく優れている。なかでもテレフタル酸やイソフタル酸と、パラヒドロキシ安息香酸もしくはその誘導体と、4,4’−ジヒドロキシジフェニルもしくはその誘導体などから得られる芳香族ポリエステルは、射出成形可能でかつ各種物性、機械的性質、電気的性質等に優れている上、高い耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐放射線性、寸法安定性などプラスチックの使用分野における要求性能の多くの重要な性質を兼ね備えている樹脂であることが知られている。
【0003】
全芳香族液晶性ポリエステルは、芳香族ヒドロキジカルボン酸あるいは芳香族ジオールと芳香族ジカルボン酸との縮合重合(重縮合ともいう。)などによって製造され、場合によってはアミノ基を有する芳香族成分を骨格内に含有するものもある。ポリエステル中の芳香族成分の結合は芳香族のカルボキシル基とフェノール性水酸基等とのエステル結合であるが、このカルボキシル基とフェノール性水酸基との直接脱水縮合によって形成させることは通常困難である。
そこで、フェノール性水酸基を予め無水酢酸のような脂肪族カルボン酸無水物でアシル化した芳香族化合物、例えばパラアセトキシ安息香酸を原料とし、これを芳香族カルボン酸とエステル交換して、副生する脂肪族カルボン酸を留出除去しながらポリエステルを製造する手法が用いられる(特開昭64−33123号、特開昭63−284221号公報)。
一方、特開昭62−267323号、特開平1−230629号、特開平7−10975号公報に開示されているように、脂肪族ポリエステルを含む液晶性ポリエステルを合成する際には、総フェノール性水酸基当量に相当する量の0.01〜0.5倍量の脂肪族カルボン酸無水物(例えば無水酢酸)を添加して芳香族カルボン酸と反応させる方法がある。
【0004】
これら液晶性ポリエステルは、溶融重合法、固相重合法、懸濁重合法など公知の重合方法で製造されるが、一般に高耐熱が要求されるポリマーについては固相重合法を用いる場合が多い。しかし、固相重合法はポリマーの熱変形温度や融点よりも低い温度で反応させることが必須であるので、必然的に溶融状態での重合法、即ち溶融重合法と比較して反応速度が遅くなるという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、固相重合法の反応終了時間は、溶融重合法と比較して長時間化が避けられず、固相重合法においては、反応時間を如何に短くするかという課題が残っていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる現状に対して鋭意検討した結果、プレポリマーの末端基組成を調整することにより、耐熱性や色相を劣化させることなく、プレポリマーの固相重合速度の向上、即ち重合時間の短縮が可能であることを見出し本発明に至った。
【0007】
すなわち本発明の第1は、少なくとも構成成分が、芳香族カルボン酸(A)及び水酸基を有する化合物(B)からなり、溶融滞留時に異方性を示す液晶性ポリエステルの製造方法において、溶融重合終了後、プレポリマーを重合触媒の存在下、プレポリマーの最終重合温度の−10℃〜+10℃の範囲で、不活性ガス流通下に、撹拌を低下ないし停止させた状態で1分〜5時間の熟成工程を行う、芳香族環末端基数が下記式(i)を満たす液晶性ポリエステルのプレポリマー重合工程(1)と、得られたプレポリマーの重合度を上げるための固相重合工程(2)を行うことを特徴とする液晶性ポリエステルの製造方法を提供する。
【数2】
本発明の第2は、芳香族カルボン酸(A)が芳香族ジカルボン酸(a)及び/又は芳香族ヒドロキシカルボン酸(c)であり、水酸基を有する化合物(B)が芳香族ジオール(b)、芳香族ヒドロキシカルボン酸(c)、及び/又は芳香族ヒドロキシアミン(d)である本発明の第1に記載の液晶性ポリエステルの製造方法を提供する。
本発明の第3は、芳香族ヒドロキシカルボン酸(c)がパラヒドロキシ安息香酸及び/又は2−ヒドロキシ−6−カルボキシナフタレンであることを特徴とする本発明の第1又は2に記載の液晶性ポリエステルの製造方法を提供する。
本発明の第4は、液晶性ポリエステルが、構成成分として少なくともパラヒドロキシ安息香酸を有する全芳香族液晶性ポリエステルであることを特徴とする本発明の第1〜3のいずれかに記載の液晶性ポリエステルの製造方法を提供する。
本発明の第5は、プレポリマー重合時に脂肪族カルボン酸無水物(E)を、芳香族ジオール(b)、芳香族ヒドロキシカルボン酸(c)、及び/又は芳香族ヒドロキシアミン(d)の水酸基当量の1.02〜1.08倍の量で使用することを特徴とする本発明の第2〜4のいずれかに記載の液晶性ポリエステルの製造方法を提供する。
本発明の第6は、脂肪族カルボン酸無水物(E)が無水酢酸であることを特徴とする本発明の第5に記載の液晶性ポリエステルの製造方法を提供する。
本発明の第7は、プレポリマー重合時に、金属系触媒をプレポリマーに対して金属重量基準200ppm以下使用することを特徴とする本発明の第1〜6のいずれかに記載の液晶性ポリエステルの製造方法を提供する。
本発明の第8は、プレポリマーの極限粘度[η]が、0.2〜3.0dl/g(ペンタフロロフェノール中、60℃)であることを特徴とする本発明の第1〜7のいずれかに記載の液晶性ポリエステルの製造方法を提供する。
本発明の第9は、固相重合工程(2)を200〜400℃で行うことを特徴とする本発明の第1〜8のいずれかに記載の液晶性ポリエステルの製造方法を提供する。
本発明の第10は、液晶性ポリエステルの極限粘度[η]が2.0〜10.0dl/g、(ペンタフロロフェノール中、60℃)であることを特徴とする本発明の第1〜9のいずれか記載の液晶性ポリエステルの製造方法を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に係る液晶性ポリエステルとは、溶融加工性ポリエステルで、溶融状態でポリマー分子鎖が規則的な平行配列をとる性質を有しているものである。分子がこのように配列した状態をしばしば液晶状態または液晶性物質のネマチック相という。このようなポリマー分子は、一般に細長く、偏平で、分子の長軸に沿ってかなり剛性が高く、普通は同軸または平行のいずれかの関係にある複数の連鎖伸長結合を有している。
異方性溶融相の性質は、直交偏光子を利用した慣用の偏光検査法により確認することができる。より具体的には、異方性溶融相の確認は、Leitz偏光顕微鏡を使用し、Leitzホットステージにのせた溶融試料を窒素雰囲気下で40倍の倍率で観察することにより行われる。本発明のポリマーは直交偏光子の間で検査したときにたとえ溶融静止状態であっても偏光は透過し、光学的に異方性を示す。
【0009】
本発明に係る、好ましい液晶性ポリマーは、一般溶剤には不溶である傾向を示し、したがって溶液加工には不向きである。しかし、既に述べたように、これらのポリマーは普通の溶融加工法により容易に加工することができる。
【0010】
本発明に係る液晶性ポリエステルは、芳香族ポリエステル又は芳香族ポリエステルアミドが好ましく、芳香族ポリエステル又は芳香族ポリエステルアミドを同一分子鎖中に部分的に含むものであってもよい。
特に好ましくは、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミンの群から選ばれた少なくとも1種以上の化合物を構成成分として有する液晶性芳香族ポリエステル、液晶性芳香族ポリエステルアミドである。
【0011】
本発明に係る液晶性ポリエステルは、より具体的には、
(1)主として芳香族ヒドロキシカルボン酸(c)及び/又はその誘導体の1種又は2種以上からなるポリエステル
(2)主として芳香族ヒドロキシカルボン酸(c)及び/又はその誘導体の1種又は2種以上、芳香族ジカルボン酸(a)、脂環族ジカルボン酸(a’)及び/又はその誘導体の1種又は2種以上、並びに、芳香族ジオール(b)、脂環族ジオール(b’)、脂肪族ジオール(b”)及び/又はその誘導体の少なくとも1種又は2種以上とからなるポリエステル
(3)主として芳香族ヒドロキシカルボン酸(c)及び/又はその誘導体の1種又は2種以上、芳香族ヒドロキシアミン(d)、芳香族ジアミン(d’)及び/又はその誘導体の1種又は2種以上、並びに、芳香族ジカルボン酸(a)、脂環族ジカルボン酸(a’)及び/又はその誘導体の1種又は2種以上とからなるポリエステルアミド
(4)主として芳香族ヒドロキシカルボン酸(c)及び/又はその誘導体の1種又は2種以上、芳香族ヒドロキシアミン(d)、芳香族ジアミン(d’)及び/又はその誘導体の1種又は2種以上、芳香族ジカルボン酸(a)、脂環族ジカルボン酸(a’)及び/又はその誘導体の1種又は2種以上、並びに、芳香族ジオール(b)、脂環族ジオール(b’)、脂肪族ジオール(b”)及び/又はその誘導体の少なくとも1種又は2種以上とからなるポリエステルアミド
等が挙げられる。
更に上記の構成成分に、必要に応じて、安息香酸などの単官能モノマー、芳香族ヒドロキシジカルボン酸や芳香族トリカルボン酸等の3官能モノマー等の分子量調整剤を併用してもよい。
【0012】
本発明の液晶性ポリエステルの構成成分(モノマー)の好ましい例は、
(i)2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン及び6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等のナフタレン化合物、
(ii)4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジヒドロキシビフェニル等のビフェニル化合物
(iii)下記一般式(I)、(II)又は(III)で表わされる化合物:
【0013】
【化1】
【0014】
(但し、X:炭素数1〜4のアルキレンもしくはアルキリデン、−0−、−SO−、−SO2−、−S−、−CO−より選はれる基であり、Y:−(CH2)n−(n=1〜4)、−O(CH2)nO−(n=1〜4)、−O−、−SO−、−SO2−、−S−、−CO−より選ばれる基)、
(iv)p−ヒドロキシ安息香酸、テレフタル酸、ハイドロキノン、p−アミノフェノール及びp−フェニレンジアミン等のパラ位置換のベンゼン化合物、及びそれらの核置換ベンゼン化合物(核置換の置換基は塩素、臭素、炭素数1〜4のアルキル、フェニル、1−フェニルエチルより選ばれる。)、及び
(v)イソフタル酸、レゾルシン等のメタ位置換のベンゼン化合物、及びそれらの核置換ベンゼン化合物(核置換の置換基は塩素、臭素、炭素数1〜4のアルキル、フェニル、1−フェニルエチルより選ばれる。)である。
【0015】
上述の構成成分の内、ナフタレン化合物、ビフェニル化合物、パラ位置換ベンゼン化合物より選ばれる1種又は2種以上の化合物を必須の構成成分として含むものが更に好ましい例である。
又、p−位置換ベンゼン化合物の内、p−ヒドロキシ安息香酸、メチルハイドロキノン及び1−フェニルエチルハイドロキノンは特に好ましい例である。
【0016】
又、本発明に係る液晶性ポリエステルは、上述の構成成分の他に、同一分子鎖中に部分的に異方性溶融相を示さないポリアルキレンテレフタレートを含んでいてもよい。この場合のアルキル基の炭素数は2〜4である。
【0017】
本発明に係る、エステル形成性の官能基を有する化合物の具体例及び液晶性ポリエステルの具体例については、特公昭63−36633号公報に記載されている。
本発明に係る、液晶性ポリエステルは、一般に重量平均分子量が約2,000〜200,000、好ましくは約10,000〜50,000、特に好ましくは約20,000〜30,000である。
本発明に係る、芳香族ポリエステルアミドは、一般に重量平均分子量が約5,000〜50,000、好ましくは約10,0000〜30,000、特に好ましくは15,000〜17,000である。
上記の芳香族ポリエステル及びポリエステルアミドは、また、60℃でペンタフルオロフェノールに、0.1重量%の濃度で溶解したときに、少なくとも約2.0dl/g、たとえば約2.0〜10.0dl/gの極限粘度[η]を一般に示す。以下、本発明では極限粘度[η]は、ペンタフロロフェノール中、60℃で測定した値のことである。
【0018】
かかる分子量の測定は、アミン分解による末端基分析による方法、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて分子量を測定する方法、ペンタフルオロフェノール溶液にして光散乱法を用いて分子量を測定する方法、又は、その他のポリマーの溶液形成を伴わない標準的測定法、たとえば圧縮成形フイルムについて赤外分光法により末端基を定量する方法により行うことができる。
全芳香族液晶性ポリエステルを例にとると、定量可能な末端基の種類は、以下のものである。
カルボキシル末端基:(ポリマー鎖)−φ−COOH
芳香族環末端基:(ポリマー鎖)−φ
フェノール性ヒドロキシ末端基:(ポリマー鎖)−φ−OH
(但し、φはベンゼン環又はナフタレン環を示す。(ポリマー鎖)−φ−は、φにおける(ポリマー鎖)−に対する他の基の置換位置が、ベンゼン環の場合にはp−位又はm−位を示し、ナフタレン環の場合には1,4−、1,5−又は2,6−位を示す。)
【0019】
本発明で使用する脂肪族カルボン酸無水物としては無水酢酸、無水プロピオン酸等の炭素数が10以下の低級脂肪族カルボン酸無水物が挙げられるが、コストおよび取扱面から無水酢酸が一般的である。
本発明において、上記モノマーの中の、芳香族ジオール(b)、脂環族ジオール(b’)、脂肪族ジオール(b”)、芳香族ヒドロキシカルボン酸(c)、芳香族ヒドロキシアミン(d)の水酸基、特にフェノール性水酸基をアシル化するための脂肪族カルボン酸無水物(E)の使用量は、プレーポリマー製造時に、水酸基を有する上記化合物、特にフェノール性水酸基を有する芳香族化合物の水酸基当量の1.02〜1.08倍、好ましくは1.02〜1.06倍の量で、脂肪族カルボン酸無水物(E)を使用する。
脂肪族カルボン酸無水物(E)の使用量が水酸基当量の1.02倍未満の場合には、アシル化時の平衡が脂肪族カルボン酸無水物側にずれて、液晶性ポリエステルヘの重合時に水酸基を有する化合物(B)等の原料が昇華し、反応系が閉塞しやすいし、また重縮合反応が不充分になり、一方、水酸基当量の1.08倍を超える場合には、ポリエステルの着色が著しくなり、また得られた樹脂の特性が低下するので好ましくない。
【0020】
プレポリマー重合反応は約150℃から400℃、好ましくは約250℃から370℃で、常圧ないしは減圧系において、不活性気体雰囲気中で行うこと望ましい。重合温度は適宜に昇温させながら行うことができ、その昇温速度は使用するモノマーの性質に応じて調整するとよい。
【0021】
本発明では、プレポリマー重合工程(1)およびこれに続く後述の固相重合工程(2)はいずれも触媒の不存在下でも進行する。
触媒不存在下で反応させる場合には、触媒残さが生じないので、得られた重合体の後処理が不要となるメリットがある。
しかしながら、ルイス酸などのガス状非金属系触媒、たとえばハロゲン化水素、好ましくは塩化水素や有機アミン系触媒を用いる場合には固相重合時に反応系からこれを容易に除去することができるので使用することができる。
本発明方法を効果的に達成するには、従来提案されているところの液晶性ポリエステル製造のために適当とされる金属系触媒を滞留安定性や色相を阻害しない範囲で使用することができる。
上記金属触媒としては、たとえばリチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属;カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属;アルミニウム、アンチモン、ゲルマニウム、チタン、錫などの金属;又は、これらの酸化物、水酸化物、塩化物、有機酸塩などの金属化合物等が挙げられれる。具体的には、酢酸マグネシウム水和物、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸リチウム、チタン酸テトラブチルなどが例示される。
プレポリマー重合工程において、使用する金属系触媒の量は、得られるプレポリマーに対して金属重量基準200ppm以下、好ましくは0〜100ppmである。
触媒の量が上記範囲未満ではアシル化反応が不充分で、反応速度が遅くなり、上記範囲を超えると分岐反応等の副反応により色相の悪化あるいは物性の低下が起こる。
【0022】
ここで、液晶性ポリエステルを溶融重合によリ製造する場合、重合体の重合度が上昇するにつれて溶融液の粘度が上昇し、さらに重合を続けると急激に粘度が上昇し、最終的には通常の撹拌では撹拌不能な状態に至る。粘度上昇は急激であるために、通常は重合温度の昇温が追い付かず、結果として重合が完結していないにもかかわらず反応内容物は固相となる。
あるいは、液晶性ポリエステルの合成に使用するモノマーは、一般的に昇華性物質であるために、高温での溶融重合中に重合槽の壁や減圧系の配管にモノマーが付着し、生成した液晶性ポリエステルの組成を所望の組成比に制御することが困難になる。
それゆえ、溶融重合工程のみによリ希望する重合度の重合体とすること困難であるので、溶融重合工程から得られた重合体(プレポリマー)を固相で重合させることによリさらに重合を進行させ、希望する重合度にすることが必要となる。従って、本発明では溶融重合によるプレポリマー重合工程(1)と、得られたプレポリマーの重合度を上げるための固相重合工程(2)からなる二段重合法を使用する。
なお、高重合体の溶融温度以上に重合温度を上昇させることによりこれを溶融させ、重合完結まで溶融状態で重合させる方法は、全芳香族ポリエステルの場合、所望の重合度の重合体の溶融温度がきわめて高く、該重合体の分解温度に近接しているため、かかる方法を採用することは困難である。
【0023】
(プレポリマー重合工程)
本発明においては、例えば、トルク計付撹拌装置、温度調節指示計、アルゴンガス導入管およびコンデンサーを備えた重合反応器に、必要な原料モノマー、アシル化剤、触媒等を装入し、系内をアルゴンガスのような不活性ガスで置換した後に、アシル化を行いながら、液晶性ポリエステルプレポリマーを製造する。
第1段階のプレポリマー合成段階では、反応器中で、プレポリマーの極限粘度[η]が、0.2〜3.0dl/g、好ましくは0.3〜2.0d1/gであり、プレポリマー合成の最終段階の重合温度が該プレポリマーの融点以上となるような温度で重合する。
この反応では、酸無水物(E)は、原料モノマーの水酸基、特にフェノール性水酸基をアシル化する働きを有し、この反応の際に酸無水物(E)から酢酸等の脂肪族カルボン酸が副生してくる。この副生する脂肪族カルボン酸は通常、留出等により系外に除去させた後、反応容器から内容物を排出してプレポリマーを得る。
得られたプレポリマーの末端基組成は、ほぼモノマー仕込み量に準じた組成となっている。
しかし、本発明者は、パラヒドロキシ安息香酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸由来の芳香族カルボン酸末端が高温溶融状態に於いては脱炭酸反応を起こし、フェニル等の芳香族環末端へ変換されることを見出し、更には、芳香族環末端基数が多いほど、後工程の固相重合反応の反応速度が速いことを見出した。
前記式(i)で示される芳香族環末端基への変換率は、理論上の総芳香族カルボキシル末端基(脱炭酸が起こらなかったと仮定した場合の芳香族カルボキシル末端基のことである。)に対して7%以上、好ましくは10%以上、更に好ましくは15%以上であり、30%に高めることも可能である。
【0024】
芳香族環末端への変換の方法としては、反応に続いて一定条件下に熟成することにより行うことが好ましい。変換は、プレポリマー重合触媒の存在下に行うことが好ましい。
通常、芳香族環末端基への変換率は、理論上の総芳香族カルボキシル末端基に対して、重合反応のみでは5%以下であるのに対して、反応に加えて一定条件下に熟成することにより上記のように増加する。本発明では、プレポリマーの極限粘度[η]が、ペンタフロロフェノール中60℃で測定して、0.2〜3.0dl/g、好ましくは0.3〜2.0d1/gの範囲を保つようにして、所定温度で、所定時間熟成する工程を設ける。熟成が、プレポリマーの最終合成温度の−10℃〜+10℃の範囲、好ましくは−5℃〜+5℃、実質的には溶融重縮合時に適用した最終温度で、減圧下、常圧下、もしくは加圧下、又はこれらの圧力下にガス流通下で、撹拌を低下ないし停止(静置)させた状態で、例えば、1分〜5時間行われる。
【0025】
熟成時に減圧処理をする場合の圧力は、下限が、好ましくは溶融重縮合に適用した最低圧力であり、上限が、好ましくは650mmHg(86,500Pa)、更に好ましくは500mmHg(66,500Pa)、特に好ましくは300mmHg(39,900Pa)である。この圧力が上記範囲より低過ぎると、生成したプレポリマーの分子量が上昇し、所望の分子量のものが得られなかったり、プレポリマーの溶融粘度が上昇し、従来使用される縦型重合反応器の下部から溶融状態で抜き出すことが困難になる可能牲がある。
【0026】
尚、溶融重縮合終了後に、熟成時の所定の処理圧力にまで調整する場合には、例えばガスを供給する方法が挙げられる。ここで用いられるガスとしては、空気、窒素、酸素、炭酸ガス、アルゴン等各種のものが挙げられるが、高温下でポリマーと反応しにくく、また、ポリマーの熱劣化、酸化劣化等を起こしにくいという意味で、窒素、アルゴン等の不活性ガスが好ましい。
また、この重縮合終了後の熟成の際、減圧処理の代わりに、または減圧処理とともに、反応器にガスを流通することも好ましい。ガスを流通することにより、ポリマー中から発生したガスを系外に除去することができ、また、重合時に発生し気相に残存していた脱離成分も系外に除去することができる。流通するガスとしては、上述した供給ガスが挙げられ、好ましくは、窒素、アルゴン等の不活性ガスである。ガス流通量としては、0.1〜100リットル/分が好ましく、さらに好ましくは0.5〜50リットル/分である。流通量が少ないと、ポリマーからの発生ガスおよび重合時に発生し気相に残存していた脱離成分を系外に除去する効果が薄くなる。また、流通量が多過ぎると、反応器内の温度が低下してポリマーの溶融粘度が上昇し、反応器の下部から溶融状態で抜き出すことが困難になったり、流通するガスのコストが余計にかかったりする。
【0027】
また、熟成時に加圧処理をする場合の圧力は、下限が、好ましくは溶融重縮合に適用した最低圧力であり、上限が、好ましくは5.0kg/cm2(490,000Pa)、更に好ましくは2.0kg/cm2(196,000Pa)、特に好ましくは1.0kg/cm2(98,000Pa)である。一方、圧力が高過ぎると、ガス抜きの効果が薄れ、抜き出し時にストランド中にガスが泡となって存在するなどしてストランドのふくれの原因となり、プレポリマーペレットの形状の悪化、プレポリマー歩留りの低下を引き起こしたりする可能性があり好ましくない。ここで用いられるガスとしては、上述した供給ガスが挙げられ、好ましくは、窒素、アルゴン等の不活性ガスである。
【0028】
溶融重縮合終了後の熟成時間は、特に制限はないが、1分〜5時間、好ましくは、3分〜2時間、特に好ましくは、5分〜1時間である。この時間が短いと、ポリマーが巻上ったままとなり、抜き出し速度が遅くなったり、最終的な抜き出し量が減ったりする可能性がある。
一方この時間が長いと、ポリマーの分子量低下、着色の原因となったりする可能性がある。
なお、上述した溶融重縮合終了後の熟成の際の減圧、ガスの流通下の減圧及び/又は加圧の時間は、1分〜熟成時間までの間で選べばよいが、好ましくは5分〜1時間である。減圧もしくは加圧と、ガスの流通は同時に行ってもよく、また別々に行ってもよく、更に、時間的に一部が重複するようにしてもよい。
【0029】
プレポリマーの融点は、200〜450℃、好ましくは250〜400℃の範囲内にあることが望ましい。このようなプレポリマーは、例えば、反応容器から容易に取リ出して、次の固相法によるポリマー製造の固相重合工程(2)に移すことができるため好ましい。
なお、このようにプレポリマーを合成する際には、1段合成法または2段以上の工程からなる多段階の合成法を採用することができるが、本発明においては、プレポリマーの合成最終段階(すなわち1段の場合にはその段、また多段の場合には合成最終段をいう。)におけるプレポリマーの合成温度が、該プレポリマーの融点以上となるような温度で合成することが望ましく、さらに好ましくは250〜450℃、特に好ましくは300〜400℃の温度で合成する。
このような温度でプレポリマー合成を行うと、得られたプレポリマーを反応器から容易に抜き出して、固相重合工程(2)に移送することができる。なお、例えば400℃を超えるような高温でプレポリマー合成を行うと、製品として得られる液晶性ポリエステルの物性が低下する傾向がみられる。
【0030】
プレポリマー合成反応は、通常、0.3〜8.0時間、好ましくは0.5〜4時間程度行われる。なお、上記反応を行う際には、脂肪族カルボン酸無水物の量は相当するフェノール性水酸基量の1.02〜1.08倍の量で用いることが望ましい。前述したように、フェノール性水酸基をアシル化するための脂肪族カルボン酸無水物が水酸基当量の1.02倍以下の場合には、アシル化時の平衡が脂肪族カルボン酸無水物側にずれてポリエステルヘの重合時に原料が昇華し、反応系が閉塞しやすいし、また、水酸基当量の1.08倍以上の場合には、ポリエステルの着色が著しくなり、また樹脂特性が低下するためである。
【0031】
(ポリマー化工程(固相重合工程))
第2段階では、第1段階で得られたプレポリマーを第1(溶融重合)反応器から取リ出して、第2(固相重合)反応器に導入し、この第2反応器中で、該プレポリマーを該プレポリマーの融点以下の温度、好ましくは該プレポリマーの融点よリ20〜80℃低い温度で重合させて、極限粘度[η]が2.0〜10.0d1/g、好ましくは2.5〜8.0d1/gであるような液晶性ポリエステルを製造する。
ここで、得られたペレット状、粉末状またはフレーク状のプレポリマーを、機械的に粉砕しまたは粉砕することなくそのまま、第2反応器(固相重合反応器)で、互いに固体が融着しない温度でさらに固相重合させる。プレポリマーを機械粉砕のほか、直結した押出機によりペレット化して、これを固相重合に供することもできる。
固相重合反応器としては、多段式オーブン、回転加熱用ドラム、たとえばロータリーオーブンホッパーなどを使用することができる。
また、固相重合工程は、回分式、半回分式、連続式のいずれの方法によっても行うことができるが、操作の簡便さ、経済性の面から連続式が好ましい。
【0032】
上記の固相重合は、場合によって減圧下で行いうる。より容易に重合を進行させるには窒素等の不活性ガス流通下で行うとよい。また乾燥空気を流すことによリ架橋され高重合度の重合体を得ることもできる。
不活性ガスの量は、液晶性ポリマーとの質量比(ガス比)が、気体質量/樹脂質量=0.75〜20の範囲であることが好ましい。
固相重合反応器にペレットとして装入する場合には、減圧下で温度を上昇させ、高分子量化することが好ましい。この場合、固相重合をできるだけ均一に行うためにはペレットの直径を2cm以下、長さを2cm以下にすることが好ましい。しかし、ペレットを3mm以下のサイズにすると固相重合時や移送時に粉体のブリッジングあるいは舞い上がり等により扱いが困難となり望ましくない。
【0033】
固相重合温度は、200〜400℃、好ましくは250〜380℃である。
このような温度でプレポリマーをポリマー化させると、曲げ弾性率、引張強度、などの機械的性質に優れ、しかも耐熱性に優れ、溶融成形可能な液晶性ポリエステルが得られる傾向がある。
また、上記極限粘度を有するポリエステルは耐熱性および曲げ剛性、引張強度などの機械強度に優れ、更に溶融成形性に優れているので、耐熱性の成形体および繊維となる傾向がある。
【0034】
また本発明においては、プレポリマーからの液晶性ポリエステルの固相重合反応は、反応条件等により異なり一概に決定されないが、通常、1〜40時間程度行われる。上述したような方法で液晶性ポリエステルの製造を行うと、2段階で該ポリエステルを製造することができる。
【0035】
このような液晶性ポリエステル、特に全芳香族液晶性ポリエステルは、その極限粘度[η]が10.0d1/g以下、好ましくは2.0〜8.0d1/g、さらに好ましくは2.5〜7.0d1/gであり、融点が200〜450℃、好ましくは250〜400℃である。
【0036】
本発明の上記全芳香族ポリエステルは、実質的に線状であることが好ましい。なお、このポリエステルの分子末端には、いずれのモノマー単位が位置してもよい。
また、常法によると、ポリエステル分子のカルボキシル基末端は、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノールのような一価の低級アルコールあるいはフェノール、クレゾールのような一価の芳香族ヒドロキシ化合物にてエステル化されていてもよく、またポリエステル分子のヒドロキシル末端は、例えば酢酸、プロピオン酸、安息香酸のような一価のカルボン酸にてエステル化されていてもよい。
【0037】
本発明による液晶性ポリエステルの製造方法においては、さらに本発明の効果を阻害または低下させない範囲で、安定剤、着色剤、充填剤などを添加して重合することも可能である。このような充填剤としては例えばシリカ、粉末石英、砂、ヒュームドシリカ、炭化珪素、酸化アルミニウム、ガラス繊維、及びこれらの混合物などが挙げられる。
【0038】
また、本発明により得られた液晶性ポリエステルは、種々の添加物を混合して樹脂組成物として使用することができる。
上記添加物としては、その目的に応じて各種の繊維状、粉粒状、板状の無機充填材が配合されていてもよい。繊維状充填材としては、ガラス繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、シリカ、アルミナ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化珪素繊維、硼素繊維、チタン酸カリウム繊維、更にステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属の繊維状物などの無機質繊維状物質が挙げられる。
一方、粉粒状充填材としては、カーボンブラック、黒鉛、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ミルドガラスファイバー、ガラスバルーン、ガラス粉、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、ウォラストナイトの如き珪酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、アルミナの如き金属の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムの如き金属の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムの如き金属の硫酸塩、その他フェライト、炭化珪素、窒化珪素、窒化棚素、各種金属粉末等が挙げられる。
また、板状充填材としては、マイカ、ガラスフレーク、各種の金属箔等が挙げられる。これらの無機充填材は一種又は二種以上併用することが出来る。
またこれらの無機充填材は、所望される物性によっては公知の表面処理剤を併用することが可能である。例えば、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、チタネート系化合物、シラン系化合物等の官能性化合物である。好ましくは、エポキシ化合物又はポリアミド化合物などアミノ系化合物以外の化合物で処理したものがよい。
無機充填材の添加量は、前記した液晶性ポリエステル樹脂100重量部に対して1〜300重量部である。これらの充填材はあらかじめ表面処理を施して用いるか、又は材料の調製の際に同時に添加してもよい。
【0039】
さらに、上記液晶性ポリエステル樹脂組成物は、目的に応じて、他の熱可塑性樹脂を添加することができる。
この場合に使用する熱可塑性樹脂は特に限定されないが、例を示すと、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等の芳香族ポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリアセタール(ホモ又はコポリマー);ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル酸(又はそのエステル)共重合体、アクリロニトリルースチレン共重合体;ポリ塩化ビニル;各種ポリアミド;ポリフェニレンオキシド;ポリフェニレンサルファイド;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリケトン;ポリエーテルケトン;ポリイミド;ポリエーテルイミド;ポリベンゾイミダゾール;ポリブタジエン、ブチルゴム;シリコーン樹脂;フッ素樹脂;オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリエーテル系熱可塑性エラストマー;ポリアクリレートを主とするコアシェル型の多層グラフト共重合体等、あるいはこれらの変性体を挙げることができる。またこれらの熱可塑性樹脂は2種以上混合して使用することができる。
【0040】
更に、上記組成物には、一般に熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂に添加される公知の樹脂添加剤、即ち、酸化防止剤や紫外線吸収剤等の安定剤、帯電防止剤、難燃剤、染料や顔料等の着色剤、潤滑剤等も要求性能に応じ適宜添加することができる。
【0041】
上記樹脂組成物は、一般に合成樹脂組成物の調製に用いられる設備と方法により調製することができる。即ち、必要な成分を混合し、一軸又は二軸の押出機を使用して混練し、押出して成形用ペレットとすることが出来、必要成分の一部をマスターバッチとして混合、成形する方法、又、各成分の分散混合をよくするため液晶性ポリエステルの一部又は全部を粉砕し、混合して溶融押出すること等、何れも可能である。また、溶融押出工程で、繊維等を、樹脂組成分が溶融した途中で添加する方法は繊維充填材の破損が少なくて、効果が充分に発揮される方法である。
このようにして得た液晶性ポリエステルのペレットを用いて成形品を得る方法としては、射出成形、押出成形、真空成形、圧縮成形等、一般に公知の熱可塑性樹脂の成形法を用いて成形することができるが、最も好ましいのは、射出成形である。
【0042】
本発明によリ得られる液晶性ポリエスステルは、耐熱性、耐高温加水分解性、寸法安定性等に優れ、曲げ剛性率、引張強度、耐衝撃強度等の機械的強度に優れ、さらに溶融成形性に優れ、溶融時に異方性を示す液晶性ポリエステルを容易に、短時間で、経済的に得ることができる。
また、上記特性を利用した液晶性ポリマーの工業的用途としては、射出成形、押出成形、圧縮成形等の溶融成形による機械部品用材料、コネクタ、リレー、ボビン等の電気電子部品用材料、IC等の材料、自動車の水平および垂直外板用材料、各種自動車部品用材料、トランク、ケース等の容器用材料、フィルム、シート、繊維等が挙げられる。
【0043】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、評価方法などは以下の通りである。
(融点)
示差走査熱量計(パーキンエルマー社製DSC II型)を用いて、液晶性ポリエステルの試料量約10mgを、50℃から450℃まで20℃/分の速度で昇温し、次いで50℃まで20℃/分で降温し、再び450℃まで20℃/分で昇温し、吸熱サーモグラムを測定した。融点(℃)は2度目の吸熱ピークの値から求めた。
(溶融粘度)
溶融粘度測定装置(東洋精機製キャピログラフ 1B)を用い、1mmφ×20mmのキャピラリーでポリマー融点+10〜30℃の温度条件で、せん断速度1,000/secにおける溶融粘度を測定した。
(末端基分析)
末端基分析は、前記アミン分解による分析法(末端基分析法:高分子学会予稿集Vol.44, No.4, 577(1995)「LCPの新規末端基分析法と数平均分子量について」)に準じて測定した。
【0044】
(実施例1)
トルク計付撹拌装置、温度調節指示計、アルゴンガス導入管、コンデンサー付の内容積6リットルの反応器に、パラヒドロキシ安息香酸1379g、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸188g、テレフタル酸470g、4,4’−ジヒドロキシビフェニル372g、p−アセチルアミノフェノール126gと、無水酢酸1711g(水酸基当量の1.06倍)および触媒として酢酸カリウム0.33g(生成樹脂に対し、金属K換算、重量基準で60ppm)を仕込んだ。系内をアルゴンガスで置換した後、140℃に昇温し、1時間アセチル化した。その後約毎分2℃で昇温させて、副生する酢酸を留出、除去しながら340℃まで昇温させ、減圧下1時間その状態に保ち、撹拌トルクの上昇が認められ、所定トルクに達した。
その後、温度条件を保って、撹拌を停止した。リアクター内に窒素を導入し減圧状態から常圧状態に移行した後、0.5時間静止させて熟成を行った。
その後、反応器から内容物を取り出しプレポリマーのペレットを得た。
得られたプレポリマーの極限粘度[η]は、1.10dl/gであり、融点は320℃であった。得られたプレポリマーの、式(i)に示すフェニル末端基数の割合は、15%であった。
ペレット状プレポリマーを常圧固相重合用オーブンに入れて、毎分12リットルの窒素気流中で2時間を要して室温から280℃へ昇温し、280℃で15時間、固相重合反応を行った。得られた液晶性ポリエステルはラクガン(落雁)状を呈していたが、固く融着することなく、簡単に固相重合前のペレット状にほぐすことができた。このポリエステルの極限粘度[η]は7.38(dl/g)であり、溶融粘度(360℃)は41Pa・secであり、DSC測定による融点は341℃であり、ガラス転移温度(Tg)は検出されなかった。この内容物をヒートステージ付偏光顕微鏡で観察したところ溶融時に異方性を示すものであった。
【0045】
(実施例2)
プレポリマー重合反応後の静止時間を1時間にした以外は、実施例1と同様に操作した。
得られたプレポリマーの極限粘度[η]は1.10dl/gであり、DSCによる融点は320℃であった。該プレポリマーの、式(i)に示すフェニル末端数の割合は21%であった。
ペレット状プレポリマーを実施例1と同様に固相重合して得られたポリエステルの極限粘度[η]は8.65(dl/g)であり、溶融粘度(360℃)は45Pa・secであり、DSC測定による融点は341℃であり、ガラス転移温度は検出されなかった。この内容物をヒートステージ付偏光顕微鏡で観察したところ溶融時に異方性を示すものであつた。
【0046】
(比較例1)
プレポリマー重合反応後に静止滞留をしなかったこと以外は、実施例1と同様に操作した。該プレポリマーの極限粘度[η]は1.10dl/gであり、融点は320℃であった。得られたプレポリマーの、式(i)に示すフェニル末端数の割合は4%であった。
ペレット状プレポリマーを実施例1と同様に固相重合して得られたポリエステルの極限粘度[η]は6.21(dl/g)であり、溶融粘度(360℃)は32Pa・secであり、融点は336℃であり、ガラス転移温度は検出されなかった。この内容物をヒートステージ付偏光顕微鏡で観察したところ溶融時に異方性を示した。
【0047】
(実施例3)
パラヒドロキシ安息香酸1843g、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸636g、テレフタル酸28gと、無水酢酸1810g(水酸基当量の1.06倍)および触媒として酢酸カリウム0.33g(生成樹脂に対して金属K換算、重量基準で60ppm)を仕込んで行った以外は実施例1と同様に操作してプレポリマーを得た。得られたプレポリマーの極限粘度[η]は1.02dl/gであり、融点324℃であった。得られたプレポリマーの、式(i)に示すフェニル末端数の割合は13%であった。
ペレット状プレポリマーを実施例1と同様に固相重合して得られたポリエステルの極限粘度[η]は、6.78(dl/g)であり、溶融粘度(350℃)は33Pa・secであり、融点は322℃であり、ガラス転移温度は検出されなかった。この内容物をヒートステージ付偏光顕微鏡で観察したところ溶融時に異方性を示した。
【0048】
(比較例2)
プレポリマー重合反応後に静止滞留をしなかったこと以外は実施例3と同様に操作した。得られたプレポリマーの極限粘度[η]は1.02dl/gであり、融点は323℃であった。得られたプレポリマーの、式(i)に示すフェニル末端数の割合は4%であった。
ペレット状プレポリマーを実施例1と同様に固相重合して得られたポリエステルの極限粘度[η]は5.34(d.l/g)であり、溶融粘度(350℃)は25Pa・secであり、融点は322℃であり、ガラス転移温度は検出されなかった。この内容物をヒートステージ付偏光顕微鏡で観察したところ溶融時に異方性を示した。
【0049】
(実施例4)
パラビドロキシ安息香酸1340g、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸183g、4,4’−ジヒドロキシビフェニル512g、テレフタル酸457gと、無水酢酸1750g(水酸基当量の1.06倍)および触媒として酢酸カリウム0.33g(生成樹脂に対して金属K換算、重量基準で60ppm)を仕込んで行った以外は実施例1と同様に操作して液晶性ポリエステルのプレポリマーを得た。該プレポリマーの極限粘度[η]は1.11dl/gであり、融点は321℃であった。得られた該プレポリマーの、式(i)に示すフェニル末端数の割合は17%であった。
ペレット状プレポリマーを実施例1と同様に固相重合して得られたポリエステルの極限粘度[η]は7.54(dl/g)であり、溶融粘度(360℃)は42Pa・secであり、融点は341℃であり、ガラス転移温度は検出されなかった。この内容物をヒートステージ付偏光顕微鏡で観察したところ溶融時に異方性を示した。
【0050】
(比較例3)
プレポリマー重合反応後に静止滞留をしなかったこと以外は実施例4と同様に操作した。得られたプレポリマーの極限粘度[η]は1.11dl/gであり、融点は321℃であった。得られたプレポリマーの、式(i)に示すフェニル末端数の割合は5%であった。
ペレット状プレポリマーを実施例1と同様に固相重合して得られたポリエステルの極限粘度[η]は6.53(dl/g)であり、溶融粘度(360℃)は36Pa・secであり、融点は339℃であり、ガラス転移温度(Tg)は検出されなかった。この内容物をヒートステージ付偏光顕微鏡で観察したところ溶融時に異方性を示した。
【0051】
(実施例5)
実施例1と同様にして得られたペレット状プレポリマーを、連続式ホッパー型固相重合装置に毎時15kgの速度で装置上部より投入し、装置内で15時間経過した後に、毎時15kgの速度で装置下部より排出することにより、固相重合反応を行った。不活性ガスとして窒素を用い、窒素をガス比1(毎時15kgの窒素流量)で装置下部より導入し、装置上部より排出した。反応温度の調節は、ジャケットと窒素を290℃に昇温して行った。
該ポリエステルの極限粘度[η]は7.11(dl/g)であり、溶融粘度(360℃)は40Pa・secであり、融点は345℃であった。該ポリマーをヒートステージ付偏光顕微鏡で観察したところ、溶融時に異方性を示すものであった。
【0052】
(実施例6)
実施例2と同様にして得られたペレット状プレポリマーを、連続式ホッパー型固相重合装置に毎時15kgの速度で装置上部より投入し、装置内で15時間経過した後に、毎時15kgの速度で装置下部より排出することにより固相重合反応を行った。不活性ガスとして窒素を用い、窒素をガス比1(毎時15kgの窒素流量)で装置下部より導入し、装置上部より排出した。反応温度の調節は、ジャケットと窒素を290℃に昇温して行った。
該ポリエステルの極限粘度[η]は8.55(dl/g)であり、溶融粘度(360℃)は45Pa・secであり、融点は347℃であった。該ポリマーをヒートステージ付偏光顕微鏡で観察したところ溶融時に異方性を示すものであった。
【0053】
(比較例4)
比較例1と同様にして得られたペレット状プレポリマーを使用した以外は、実施例5と同様の重合操作を行った。該ポリエステルの極限粘度[η]は6.29(dl/g)であり、溶融粘度(360℃)は33Pa・secであり、融点は338℃であった。該ポリマーをヒートステージ付偏光顕微鏡で観察したところ溶融時に異方性差示すものであった。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、第1段目のプレポリマー重合工程を溶融重合で行った後、熟成工程を設け、次に第2段目のポリマー重合工程を固相重合で行うことにより、溶融時に異方性を示す液晶性ポリエステルを容易に、短時間で、経済的に得ることができた。
Claims (10)
- 芳香族カルボン酸(A)が芳香族ジカルボン酸(a)及び/又は芳香族ヒドロキシカルボン酸(c)であり、水酸基を有する化合物(B)が芳香族ジオール(b)、芳香族ヒドロキシカルボン酸(c)、及び/又は芳香族ヒドロキシアミン(d)である請求項1に記載の液晶性ポリエステルの製造方法。
- 芳香族ヒドロキシカルボン酸(c)がパラヒドロキシ安息香酸及び/又は
2−ヒドロキシ−6−カルボキシナフタレンであることを特徴とする請求項2に記載の液晶性ポリエステルの製造方法。 - 液晶性ポリエステルが、構成成分として少なくともパラヒドロキシ安息香酸を有する全芳香族液晶性ポリエステルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液晶性ポリエステルの製造方法。
- プレポリマー重合時に脂肪族カルボン酸無水物(E)を、芳香族ジオール(b)、芳香族ヒドロキシカルボン酸(c)、及び/又は芳香族ヒドロキシアミン(d)の水酸基当量の1.02〜1.08倍の量で使用することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の液晶性ポリエステルの製造方法。
- 脂肪族カルボン酸無水物(E)が無水酢酸であることを特徴とする請求項5に記載の液晶性ポリエステルの製造方法。
- プレポリマー重合時に、金属系触媒をプレポリマーに対して金属重量基準200ppm以下使用することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の液晶性ポリエステルの製造方法。
- プレポリマーの極限粘度[η]が、0.2〜3.0dl/g(ペンタフロロフェノール中、60℃)であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の液晶性ポリエステルの製造方法。
- 固相重合工程(2)を200〜400℃で行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の液晶性ポリエステルの製造方法。
- 液晶性ポリエステルの極限粘度[η]が2.0〜10.0dl/g、(ペンタフロロフェノール中、60℃)であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか記載の液晶性ポリエステルの製造方法。
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