JP4029531B2 - 微小立体成形用活性エネルギー線硬化性組成物 - Google Patents

微小立体成形用活性エネルギー線硬化性組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低屈折率性を有するフッ素系活性エネルギー線硬化性組成物を用いた微小立体成型用組成物およびそれを用いた光学レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ノート型パソコン、ビデオカメラ、プロジェクタ等のマルチメディア製品の普及とともに、これらの高性能化、軽量化、薄型化、小型化が急速に進められている。この中で、液晶ディスプレイ、プロジェクションテレビ、プロジェクタの分野においては、視野角の拡大、高輝度化、高精細化が強く求められている。視野角の拡大、高輝度化に対しては、装置の構成、部品等の観点から様々な提案がなされているが、ドーム状、蒲鉾状、プリズム状、円柱状等の微小立体からなる様々な形状の光学レンズ、特にマイクロレンズアレイを用いる方法も有力な方法である。
【0003】
このため、特開平6−27454号公報、特開平7−72809号公報には、屈折率差が異なる物質層を組み合わせることにより作製したマイクロレンズアレイ及びそれを用いた液晶ディスプレイが提案されており、該マクロレンズアレイを取り付けた液晶ディスプレイは視野角が拡大できることが記載されている。
【0004】
特開平4−366917号公報、特開平1−34103号公報、特開平5−249454号公報、特開平6−265702号公報、特開平5−346577号公報、特開平7−174902号公報、特開平9−90336号公報、特開平9−113899号公報等には、液晶等を用いた画像表示装置、プロジェクタにおいて、ガラス単独、ガラスと樹脂とを組み合わせたマイクロレンズアレイを内蔵することにより、集光率を高め、高輝度化が実現できること及びその製造方法が記載されている。
【0005】
また特開平7−261164号公報、特開平10−253801号公報、特開平10−39111号公報、特開平10−39112号公報、特開平11−153704号公報には、屈折率の異なる2種類の樹脂層を用いたマイクロレンズアレイ及びその製造方法が提案され、低屈折率樹脂材料にはフッ素系樹脂が好ましいことが記載されている。しかし、これらには具体的に好適なフッ素系樹脂及び光開始剤に関する記載はない。
【0006】
特開平7−268177号公報には、マイクロレンズアレイ、マイクロプリズムを目的とした微小立体成形用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が開示されており、該組成物及び/または硬化膜が320〜400nmの範囲の光に対して0.02/μm以上の吸光度ピークを有することが必須であるとされている。しかし、本報にはフッ素系化合物に関する記載は全くなく、更に、可とう性を付与するために、硬化膜の鉛筆硬度はHB以下であることが必須とされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記に示した状況の中で、微小立体成形用活性エネルギー線硬化性組成物を用いて、用途に合致したレンズアレイシート、マイクロレンズアレイと称される各種光学レンズを活性エネルギー線により成形し、これらを工業的に量産する場合、これら光学レンズを形成させる基材の種類により、工業的に有用な条件では十分な硬化性が得られず、目的とする成形物の物性の低下を引き起こす場合がある。 即ち、一般に上記光学レンズは、透明な高分子フィルム上或いはガラス上に、金型成形法、フォトリソグラフィー法等により賦型するため、活性エネルギー線により硬化させる工程においては、高分子フィルム或いはガラス越しに活性エネルギー線を照射し、硬化させる場合が殆どである。ここで、基材として石英ガラスを用いれば、200〜500nmの波長の光を完全に透過させるので、該組成物或いは目的とする成形物の物性に合致した光開始剤を選択することにより、目的とする成形物を得ることができた。しかし、レンズアレイシート等の様に可とう性が要求される場合は基材として高分子フィルムを用いる必要があり、またマイクロレンズ等の様に石英ガラスが使用できる用途においても、コストの観点から工業的に石英ガラスを用いることは困難な場合のため、比較的低価格で耐熱寸法安定性の高い低膨張ガラス[例えば、ネオセラム(日本電気硝子社製)、バイコール(コーニング社製)、CLEARCERAM(株式会社オハラ製)]が用いられる場合が多い。石英ガラスの場合に比べ、高分子フィルムでは200〜340nmの低波長域に少なからず吸収を持ち、低膨張ガラスはこの低波長域の透過性が極めて悪い。従って、工業的な硬化条件にて硬化物を得た場合、微小立体成型物の力学特性、耐薬品性或いは光学レンズとした場合の光学特性が低下するという問題点があった。
【0008】
このような状況に鑑み、本発明の目的は、工業的に有用な高分子フィルム、低膨張ガラスを基材として用い、低屈折率性の微小立体成形物を形成し得る、硬化性に優れた含フッ素活性エネルギー線硬化性組成物およびそれを用いた光学レンズを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、含フッ素化合物及び340〜500nmの範囲内に分子吸光係数(ε)が100以上の吸収波長を有する光開始剤を必須成分として含有してなる活性エネルギー線硬化性組成物を用いれば、上記課題を解決し得ることを見出し本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち(1)本発明は、一般式(I)
XCF2-CmF2m-(CH2)n-OOCC(R1)=CH2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(I)
[式中、XはHまたはF、mは0または1〜20の整数、nは0または1〜6の整数であり、R1はH、CH3、FまたはClを表わす。]にて表わされる含フッ素(メタ)アクリレートである含フッ素化合物と、340〜500nmの範囲内に分子吸光係数(ε)が100(l/mol・cm)以上の吸収波長を有する光開始剤とを必須成分として含有してなる光学レンズ用活性エネルギー線硬化性組成物であって、前記光開始剤がアシルホスフィンオキサイド類であることを特徴とする光学レンズ用活性エネルギー線硬化性組成物を提供するものであり、
(2)更に200〜340nmの範囲内に最大吸収波長(λmax)を有する光開始剤を含有する前記(1)記載の光学レンズ用活性エネルギー線硬化性組成物を提供するものであり、
(3)更に、含フッ素化合物として、一般式(I)にて表わされる含フッ素(メタ)アクリレートの単独重合体、又は一般式(I)にて表わされる含フッ素(メタ)アクリレートと1種類または2種類以上の非フッ素(メタ)アクリレートとの共重合体を含む前記(1)又は(2)記載の光学レンズ用活性エネルギー線硬化性組成物を提供するものであり、
(4)更に非フッ素多官能単量体を含有する前記(1)、(2)または(3)記載の光学レンズ用活性エネルギー線硬化性組成物を提供するものであり、
(5)非フッ素多官能単量体が、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種類である前記(1)記載の光学レンズ用活性エネルギー線硬化性組成物を提供するものであり、
(6)非フッ素単官能単量体が、イソボルニル(メタ)アクリレート及び/またはジシクロペンタニル(メタ)アクリレートである前記(1)記載の光学レンズ用活性エネルギー線硬化性組成物を提供するものであり、
(7)前記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の光学レンズ用活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物を構成成分とする光学レンズを提供するものであり
(8)前記1〜(6)のいずれか1つに記載の光学レンズ用活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物を構成成分とするマイクロレンズアレイを提供するものである。
するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
まず、本発明に関わる活性エネルギー線硬化性組成物中に含有する、第1の必須成分である含フッ素化合物について述べる。
【0012】
含フッ素化合物は、低屈折率性を付与するための必要不可欠な成分であり、本成分が欠落すると目的とする低屈折率性が得られない。また、含フッ素化合物を含ませることにより、耐光性、耐薬品性、低吸湿性を付与することが可能であり、これらは本組成物を光学レンズとして応用する場合極めて重要である。
【0013】
含フッ素化合物としては、分子中にフッ素原子を含有していれば、公知公用の化合物も制限なく用いることが可能であるが、該組成物を活性エネルギー線にて迅速に硬化させ得ること、他の成分との相溶性が良好で微小立体成形物として優れた透光性を実現すること、効率よく低屈折率性を実現するという観点から、下記一般式(I)
XCF2-CmF2m-(CH2)n-OOCC(R1)=CH2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(I)
[式中、XはHまたはF、mは0または1〜20の整数、nは0または1〜6の整数であり、R1はH、CH3、FまたはClを表わす。]にて表わされる含フッ素(メタ)アクリレートであることが必須である
【0014】
一般式(I)にて表わされる化合物としては特に制限はないが、例示化合物として以下の如き化合物が挙げられる。
A-1- 1 : CH2=CHCOOCH2CH2C8F17
A-1- 2 : CH2=C(CH3)COOCH2CH2C8F17
A-1- 3 : CH2=CHCOOCH2CH2C12F25
A-1- 4 : CH2=C(CH3)COOCH2CH2C12F25
A-1- 5 : CH2=CHCOOCH2CH2C10F21
A-1- 6 : CH2=C(CH3)COOCH2CH2C10F21
A-1- 7 : CH2=CHCOOCH2CH2C6F13
A-1- 8 : CH2=C(CH3)COOCH2CH2C6F13
A-1- 9 : CH2=CHCOOCH2CH2C4F9
A-1-10 : CH2=CFCOOCH2CH2C6F13
A-1-11 : CH2=C(CH3)COOCH2CH2C20F41
A-1-12 : CH2=C(CH3)COOCH2CH2C4F9
A-1-13 : CH2=C(CF3)COO (CH2)6 C10F21
A-1-14 : CH2=C(CH3)COOCH2CF3
A-1-15 : CH2=CHCOOCH2CF3
A-1-16 : CH2=CHCOOCH2C8F17
A-1-17 : CH2=C(CH3)COOCH2C8F17
A-1-18 : CH2=C(CH3)COOCH2C20F41
A-1-19 : CH2=CHCOOCH2C20F41
A-1-20 : CH2=C(CH3)COOCH2CF(CF3)2
A-1-21 : CH2=C(CH3)COOCH2CFHCF3
A-1-22 : CH2=CFCOOCH2C2F5
A-1-23 : CH2=CHCOOCH2(CH2)6CF(CF3)2
A-1-24 : CH2=C(CH3)COOCHCF2CFHCF3
A-1-25 : CH2=C(CH3)COOCH(C2H5)C10F21
A-1-26 : CH2=CHCOOCH2(CF2)2H
A-1-27 : CH2=C(CH3)COOCH2(CF2)2H
A-1-28 : CH2=CHCOOCH2(CF2)4H
A-1-29 : CH2=CHCOOCH2CF3
A-1-30 : CH2=C(CH3)COO(CF2)4H
A-1-31 : CH2=CHCOOCH2(CF2)6H
A-1-32 : CH2=C(CH3)COOCH2(CF2)6H
A-1-33 : CH2=CHCOOCH2(CF2)8H
A-1-34 : CH2=C(CH3)COOCH2(CF2)8H
A-1-35 : CH2=CHCOOCH2(CF2)10H
A-1-36 : CH2=CHCOOCH2(CF2)12H
A-1-37 : CH2=CHCOOCH2(CF2)14H
A-1-38 : CH2=CHCOOCH2(CF2)18H
A-1-39 : CH2=CHCOOC(CH3)2(CF2)4H
A-1-40 : CH2=CHCOOCH2CH2(CF2)7H
A-1-41 : CH2=C(CH3)COOCH2CH2(CF2)7H
A-1-42 : CH2=C(CH3)COOC(CH3)2(CF2)6H
A-1-43 : CH2=CHCOOCH(CF3)C8F17
A-1-44 : CH2=CHCOOCH2C2F5
A-1-43 : CH2=CHCOO(CH2)2(CF2)8CF(CF3)2
尚、本発明が上記具体例によって、何等限定されるものでないことは勿論である。
【0015】
一般式(I)で表わされる含フッ素(メタ)アクリレートを用いれば、有効に該組成物の屈折率を低下させることが可能であるとともに、後述するフッ素系重合体を導入した場合に、硬化物の透光性を低下させることなく該組成物を目的とする塗布、成形作業性に合致した粘度に調整することが可能となる。
【0016】
本発明者等の知見によれば、一般式(I)中のmが9以上のものは、フッ素含有量が高く低屈折率化に対しては有利であるが、一方では結晶性が高く硬化物の透光性を低下させる。またmが3以下のものは他の組成物との相溶性が良好且つ硬化物の透光性も高いが、フッ素含有量が低いため低屈折率化の実現には不利である。このような観点から、目的とする屈折率、透光性、微小立体成形物のサイズによっても最適な化合物は異なるが、低屈折率性と透光性を両立させるためには、一般式(I)中のmが4〜8のものを用いることが好ましい。また、一般式(I)で示される化合物は、1種類だけを用いても2種類以上の化合物を同時に用いても構わないし、上述した低屈折率性と透光性の両立という観点から、場合によっては、CmF2m部分の鎖長が異なる2種類以上の化合物を同時に用いても構わない。尚、一般式の構造からも明らかなように、CmF2m部分は直鎖状であっても分岐状であっても構わない。
【0017】
また、該組成物を目的とする塗工、賦型方法及び目的とするサイズを実現できる最適な粘度に調整するためには、該組成物中にフッ素系重合体が導入されていることが好ましい。
【0018】
本発明者らの知見によれば、低屈折率性、他の組成物との相溶性と硬化物の透光性を維持したまま該組成物を最適な粘度に調整するためには、一般式(I)で表わされる含フッ素(メタ)アクリレートの単独重合体、或いは一般式(I)で表わされる含フッ素(メタ)アクリレートと1種類または2種類以上の非フッ素(メタ)アクリレートとの共重合体を導入することが好ましい。
【0019】
非フッ素(メタ)アクリレートとしては、分子中にフッ素原子を含まずに、アクリロイル基及び/またはアクリロイル基を含む化合物であれば、公知公用の化合物を制限なく用いることができる。
【0020】
このような化合物としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、i-プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、i-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、、イシステアリル(メタ)アクリレート等の脂肪族基エステル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、N,N,-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N,-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、アロニックス M−5700(東亞合成工業株式会社製)、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジプロピレングルコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングルコール(メタ)アクリレート、AR−200、MR−260、AR−200、AR−204、AR−208、MR−200、MR−204、MR−208(以上、大八化学株式会社製)、ビスコート 2000、ビスコート 2308(以上、大阪有機化学工業株式会社製)、ポリブタジエン(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリブチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリスチリルエチル(メタ)アクリレート、ライトエステル HOA−MS、ライトエステル HOMS(以上、共栄社化学株式会社製)ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロデカトリエン(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、FANCRYL FA−512A、FANCRYL FA−512M(以上、日立化成工業株式会社製)等が挙げられる。
【0021】
尚、本発明が上記具体例によって、何等限定されるものでないことは勿論である。
【0022】
これらの化合物の中で、少量の導入により含フッ素共重合体の透明性、他の成分との相溶性ひいては硬化物の透光性を向上させる効果のあるものとして、エステル部置換基が環状構造を有する、次の化合物が好ましい。
すなわち
A-2-1 : ベンジル(メタ)アクリレート
A-2-2 : シクロヘキシル(メタ)アクリレート
A-2-3 : ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート
A-2-4 : ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート
A-2-5 : イソボルニル(メタ)アクリレート
A-2-6 : メトキシ化シクロデカリン(メタ)アクリレート
A-2-7 : フェニル(メタ)アクリレート
A-2-8 : FANCRYL FA-512A(日立化成工業株式会社製)
A-2-9 : FANCRYL FA-512M(日立化成工業株式会社製)
A-2-10 : アダマンチル(メタ)アクリレート
A-2-11 : ジメチルアダマンチル(メタ)アクリレート
である。
【0023】
更に、この中で硬化物の透明性に関する温度安定性の観点から、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート及びイソボルニル(メタ)アクリレートがより好ましい。
【0024】
このような非フッ素(メタ)アクリレートは1種類だけを用いても良いし、2種類以上の化合物をどのような組み合わせで用いても構わない。
【0025】
含フッ素化合物として一般式(I)で表わされる含フッ素(メタ)アクリレートの単独重合体等を用いる場合、これらの重合体の製造方法には何ら制限はなく、公知の方法、即ちラジカル重合法、カチオン重合法、アニオン重合法等の重合機構に基づき、溶液重合法、塊状重合法、更にエマルジョン重合法等によって、熱、光、電子線、放射線等を重合開始エネルギーとして製造できるが、工業的には、熱及び/または光を開始エネルギーとするラジカル重合法が好ましい。
【0026】
重合開始エネルギーとしては、熱を利用する場合は、無触媒または当業界公知公用の熱重合開始剤を制限なく使用することができる。熱重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ジアシル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、フェニルアゾトリフェニルメタン等のアゾ化合物、Mn(acac)3 等の金属キレート化合物等が挙げられる。また、紫外線のような光を利用する場合にも当業界公知公用の光重合開始剤(例えば、後述のB−1−1〜B−1−13,B−2−1〜B−2−5に示す化合物)を用いることができる。また、必要に応じてアミン化合物、リン化合物等の公知公用の光増感剤を添加することにより、重合を迅速化することも可能である。電子線または放射線よって重合体を得る場合には、重合開始剤の添加は必要としない。
更に、ラジカル重合を行う場合には、必要に応じて公知公用の連鎖移動剤を併用することにより、分子量を調整することも可能である。連鎖移動剤としては、ラウリルメルカプタン、2−メルカプトエタノ−ル、エチルチオグリコ−ル酸、オクチルチオグリコ−ル酸、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の化合物を挙げることができる。
【0027】
尚、本発明が上記具体例によって、何等限定されるものでないことは勿論である。
【0028】
溶液重合を行う場合、溶剤の種類にも特に制限はなく、例えば、エタノ−ル、イソプロピルアルコ−ル、n−ブタノ−ル、iso−ブタノ−ル、tert−ブタノ−ル等のアルコ−ル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等のエステル類、2−オキシプロピオン酸メチル、 2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−オキシプロピオン酸ブチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、 2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸ブチル等のモノカルボン酸エステル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等の極性溶剤、 メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、エチルセロソルブアセテート等のエーテル類、プロピレングリコ−ル、プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル、プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト、プロピレングリコ−ルモノエチルエ−テルアセテ−ト、プロピレングリコ−ルモノブチルエ−テルアセテ−ト等のプロピレングリコ−ル類及びそのエステル類、1,1,1−トリクロルエタン、クロロホルム等のハロゲン系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族類、更にパ−フロロオクタン、パ−フロロトリ−n−ブチルアミン等のフッ素化イナ−トリキッド類等を挙げることができる。
【0029】
尚、本発明が上記具体例によって、何等限定されるものでないことは勿論である。
【0030】
また、一般式(I)で表わされる含フッ素(メタ)アクリレートと1種類または2種類以上の非フッ素(メタ)アクリレートとの共重合体等を製造する場合、モノマーの組み合わせにより決定されるブロック、交互、ランダムのシークエンスの他に、重合機構、開始剤、連鎖移動剤等の選択によりこれらのシークエンスを自由に制御することが可能である。
【0031】
本発明に関わる共重合体は、公知公用の方法にて製造された重合体であれば、如何なるシークエンスを有する重合体であっても用いることができる。更に、単独重合体、共重合体何れの重合体も1種類のみを用いることも、2種類以上を同時に用いることもできる。
【0032】
本発明に係わる重合体の分子量、分子量分布にも特に制限はない。重合体の分子量は、微小立体成形物を作製する際の該組成物の加工条件ひいては該組成物の粘度、要求される硬化物の力学的強度等により変化するが、好ましい範囲としては2,000〜3,000,000、さらに好ましくは5,000〜2,000,000である。さらに、粘度、微小立体成形物を作製する際の作業性、硬化物の力学特性発現等の観点から、分子量の異なる2種類以上の重合体を該組成物中に導入することも可能である。
【0033】
本発明に関わる重合体の該組成物に対する導入量は、該組成物を用い微小立体成形物を作製する際に要求される最適な粘度、加工方法、他の組成物との相溶性及びその結果として現れる透光性により変化するが、該組成物中0.01〜80%、好ましくは0.05〜50%、更に好ましくは0.1〜20%である。
【0035】
【化1】
Figure 0004029531
【0036】
が挙げられる。
【0039】
以上述べてきた含フッ素化合物は、本発明に関わる微小立体成形物の低屈折率性実現のための必要不可欠な成分であるが、目的に合った低屈折率性、実用的な透光性、耐薬品性、耐光性、低吸湿性を実現するためには、活性エネルギー線硬化性組成物中のフッ素原子含有量は30重量%以上であることが好ましく、更に好ましくは40重量%以上である。
【0040】
次に、本発明の第2の必須構成成分である、340〜500nmの範囲内に分子吸光係数(ε)が100(l/mol・cm)以上の吸収波長を有する光開始剤について述べる。
【0041】
本発明に関わる該組成物を工業的に有用な条件で迅速に硬化させ、光学レンズ等の微小立体成形物を得るためには、340〜500nmの範囲内に分子吸光係数(ε)が100以上の吸収波長を有する光開始剤を使用することが必須であり、εが200以上の波長を有するものがより好ましく、εが500以上の波長を有するものが特に好ましい。
【0042】
ある波長における分子吸光係数とは、規定濃度(c)の光開始剤溶液を分光光度計を用いて実測される該波長での吸収量(A)により、式(P)によって算出される値である。
【0043】
ε=A/(d×c)・・・・・・・・・・・・・・・・・(P)
ここで、εは分子吸光係数(l/mol・cm)、Aは実測された光の吸収量、dは光のセル通過長(cm)、cは光開始剤濃度(mol/l)である。
【0044】
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を、フォトリソグラフィー法、金型成形法等の工業的に有用な方法にて硬化せしめる場合、ガラス、透明高分子フィルム等の基材越しに活性エネルギー線を照射する方法は、工程上非常に簡便である。 しかし、光学レンズ用基材として、寸法安定性及び耐熱性に優れ、石英ガラスに比べて低価格で入手できる低膨張ガラスでは、340nm以下の紫外線透過性が極めて悪く、高分子フィルムも少なからず本領域に吸収を持つ。従って、340nm以下に最大吸収波長(λmax)を有する汎用に用いられる紫外線硬化用光開始剤による硬化システムでは、開始効率が悪いため十分な硬化性が得られない。そこで、光開始剤の導入量を増加させたり、紫外線照射強度を向上させることが行われる。しかし、このような対応策では硬化物が低分子量化することにより力学的強度が低下したり、黄変することにより透光性が低下し、目的とする微小立体成形物の本来の物性を損なう場合が多い。このため、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、340〜500nmの範囲内に分子吸光係数(ε)が100以上の吸収波長を有する光開始剤を使用することが特徴である。
【0045】
340〜500nmの範囲内に分子吸光係数(ε)が100以上の吸収波長を有する光開始剤としては、本条件を満たしていれば公知公用の化合物を制限なく用いることができる。このような化合物の具体例としては、以下の如き化合物が挙げられる。
【0046】
Figure 0004029531
尚、本発明が上記具体例によって、何等限定されるものでないことは勿論である。
【0047】
これらの化合物の中でも、340〜500nmでの硬化性、本発明に関わる他の組成物との相溶性ひいては微小立体成形物の透光性維持の観点から、上記B−1−11〜B−1−13に例示した如きアシルホスフィンオキサイド類が必須である
【0048】
一般に、長波長光ほど、光の浸透深さが長いため、この様な比較的長波長側に吸収を持つ光開始剤を用いると、厚膜硬化が可能となることが知られている。本発明に関わる組成物においても、この様な長波長側に吸収を持つ光開始剤を使用することにより、目的とする微小立体成形物の厚みが大きい場合は、顕著に硬化性が向上する。
【0049】
また、これら340〜500nmの範囲内に分子吸光係数(ε)が100以上の吸収波長を有する光開始剤は、1種類のみを用いても2種類以上の異なる化合物を同時に用いても構わない。
【0050】
本発明に関わる活性エネルギー線硬化性組成物中に占める340〜500nmの範囲内に分子吸光係数(ε)が100以上の吸収波長を有する光開始剤の導入量は、目的とする系の相溶性、紫外線硬化条件等により大きく変化するが、0.01〜15重量%、より好ましくは0.1〜10重量%、特に好ましくは0.6〜5重量%である。本光開始剤量が0.01重量%より少ない場合、工業的条件では十分な硬化性は得られず、逆に15重量%より多い場合は得られた微小立体成形物の透光性、力学的強度の低下を引き起こす。
【0051】
本発明者等の知見によれば、基材が高分子フィルムの場合、目的とする微小立体成形物の形状が複雑な場合、工程的条件等の影響で試料に到達する紫外線照射強度が弱い場合等においては、340〜500nmの範囲内に分子吸光係数(ε)が100以上の吸収波長を有する光開始剤に加えて、200〜340nmの範囲内に最大吸収波長(λmax)を有する光開始剤を併用することが好ましい。この200〜340nmの範囲内に最大吸収波長(λmax)を有する光開始剤を併用することにより、適用される工程、基材等の条件によっては、低照射エネルギーで効率的に硬化できるため、目的とする微小立体成形体をひずみの少ない均質な状態で賦型することが可能となる。
【0052】
200〜340nmの範囲内に最大吸収波長(λmax)を有する光開始剤としては、本条件を満たしていれば公知公用の化合物を制限なく用いることができる。このような化合物の具体例としては、以下の如き化合物が挙げられる。
【0053】
Figure 0004029531
尚、本発明が上記具体例によって、何等限定されるものでないことは勿論である。
【0054】
また、これら200〜340nmの範囲内に最大吸収波長(λmax)を有する光開始剤は、1種類のみを用いても2種類以上の異なる化合物を同時に用いても構わない。
【0055】
さらに、必要に応じてアミン化合物またはリン化合物等の光増感剤を添加し、重合を迅速化することもできる。
【0056】
本発明に関わる活性エネルギー線硬化性組成物中に占める200〜340nmの範囲内に最大吸収波長(λmax)を有する光開始剤の導入量は、目的とする系の相溶性、紫外線硬化条件等により大きく変化するが、0.01〜10重量%、より好ましくは0.1〜8重量%、特に好ましくは0.3〜5重量%である。本光開始剤量が0.01重量%より少ない場合、本光開始剤を加えることによる有意な硬化性の向上は認められず、逆に10重量%より多い場合は、得られた微小立体成形物のの透光性、力学的強度の低下を引き起こす。
【0057】
微小立体成形物の力学的強度ひいては寸法安定性を効率的に付与するためには、非フッ素多官能単量体を導入することが好ましい。
【0058】
非フッ素多官能単量体としては、分子中にフッ素原子を含有せずに2個以上の官能基を持つ化合物であれば、公知公用の化合物を制限なく用いることが可能であるが、本発明に関わる他の組成物との相溶性ひいては硬化物の透光性を考慮すれば、官能基として(メタ)アクリロイル基を含有するものが好ましい。この様な化合物の具体例としては、
Figure 0004029531
【0059】
【化2】
Figure 0004029531
【0060】
C-1-16 : ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート
C-1-17 : トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート
C-1-18 : ペンタエリスルトールトリ(メタ)アクリレート
C-1-19 : ジペンタエリスルトールヘキサ(メタ)アクリレート
C-1-20 : ペンタエリスルトールテトラ(メタ)アクリレート
C-1-21 : トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート
C-1-22 : ジペンタエリスルトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート
C-1-23 : ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート
上記以外の具体例として、ネオマー NA−305、ネオマー BA−601、ネオマー TA−505、ネオマー TA−401、ネオマー PHA−405X、ネオマー TA705X、ネオマー EA400X、ネオマー EE401X、ネオマー EP405X、ネオマー HB601X、ネオマー HB605X(以上、三洋化成工業株式会社製)、KAYARAD HY−220、KAYARAD HX−620、KAYARAD D−310、KAYARAD D−320、KAYARAD D−330、KAYARAD DPHA、KAYARAD DPCA−20、KAYARAD DPCA−30、KAYARAD DPCA−60、KAYARAD DPCA−120(以上、日本化薬株式会社製)
等も挙げられる。
【0061】
尚、本発明が上記具体例によって、何等限定されるものでないことは勿論である。
【0062】
非フッ素多官能単量体は1種類だけを用いても、2種類以上のものを同時に用いても構わない。
【0063】
非フッ素多官能単量体の導入量は、他の成分とのバランス、目的とする硬化物の力学強度、透光性等により異なるが、該組成物中1〜50重量%、好ましくは3〜30重量%、特に好ましくは5〜20重量%である。非フッ素多官能単量体を50重量%より多く導入すると、目的とする低屈折率性が実現できないばかりでなく、硬化物の透光性の低下をも引き起こす。
【0064】
非フッ素多官能単量体の導入は、該組成物のフッ素含有量を低下させるため屈折率を高めてしまうことが多いが、目的とする屈折率により、その種類及び導入量を適宜選択すれば、硬化物の力学的強度の向上に大きく貢献する。特に硬化物を光学レンズとして応用する場合、経時的な寸法安定性を向上させ得るので、結果としてレンズの焦点距離が安定し、レンズを高寿命化できる。
【0065】
硬化物の透光性の観点から、非フッ素多官能単量体としては、分子中にメチル基を含有するものが好ましく、特にC-1-5、C-1-6、C-1-7、C-1-8、C-1-9、C-1-13、C-1-14、C-1-15、C-1-17、C-1-21が好ましい。
【0066】
また、ジシクロペンテニルアクリレート(C-1-23)も、他の成分との相溶性及び硬化物の透光性向上の観点から特に有効である。
【0067】
このような多官能単量体は、硬化物の力学的強度発現のために必須であるが、本発明に関わる活性エネルギー線硬化性組成物中の必須成分である含フッ素化合物との相溶性ひいては硬化物の透光性考慮して、目的に合った多官能単量体を選択する必要がある。
【0068】
このような観点から、多官能単量体としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート(C-1-17)、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート(C-1-9)、ジシクロペンテニルアクリレート(C-1-23)の群から選ばれる少なくとも1種類を含有することが好ましい。
【0069】
本発明に関わる該エネルギー線硬化性組成物中には、更に非フッ素単官能単量体を導入することが好ましい。
【0070】
非フッ素単官能単量体としては、分子中にフッ素原子を含有せずに官能基を1個有する化合物であれば、公知公用の化合物を制限なく用いることが可能であるが、本発明に関わる他の組成物との相溶性ひいては硬化物の透光性を考慮すれば、官能基として(メタ)アクリロイル基を含有するものが好ましい。この様な化合物の具体例としては、含フッ素(メタ)アクリレートと共重合可能な非フッ素(メタ)アクリレートとして前記した化合物が挙げられる。
【0071】
非フッ素単官能単量体は1種類だけを用いても、2種類以上のものを同時に用いても構わない。非フッ素単官能単量体は、含フッ素化合物と非フッ素多官能単量体の相溶性ひいては硬化物の透光性を向上させる目的の他に、基材に対する密着性、硬化物の耐熱性を付与する目的で導入する。このような観点から、非フッ素単官能単量体としては、イソボルニル(メタ)アクリレート及び/またはジシクロペンタニル(メタ)アクリレートを含有することが好ましい。
【0072】
非フッ素単官能単量体を導入する場合、その導入量は、他の成分とのバランス、目的とする微小立体成形物の力学強度、耐熱性、透光性等により異なるが、0.5〜60重量%、好ましくは2〜40重量%である。非フッ素単官能単量体を60重量%を越えて導入すると、低屈折率性が実現できないばかりでなく、微小立体成形物の力学強度が劣悪なものとなる。
【0073】
本発明に関わる活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させるためのエネルギー源としては、1種類以上の光、電子線、放射線等の活性エネルギー線を用いることができ、特に紫外線を用いることが好ましい。また、必要に応じて熱をエネルギー源として併用すること、活性エネルギー線にて硬化せしめた後熱処理を行うことも可能である。
【0074】
また、硬化させるためのランプ、装置としては、公知公用の装置,ランプを用いることができ、例えば殺菌灯、紫外線用蛍光灯、カーボンアーク、キセノンランプ、複写用高圧水銀灯、中圧または高圧水銀灯、超高圧水銀灯、無電極ランプ、メタルハライドランプ、自然光等を光源とする紫外線、または走査型、カーテン型電子線加速器による電子線等を使用することができ、厚みが5μm以下の紫外線硬化の場合、重合効率化の点で窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で照射することが好ましい。
【0075】
微小立体成形物を作製するために、本発明に関わる活性エネルギー線硬化性組成物を塗布或いは賦型する基材の形状及び材質にも特に制限なく使用でき、ガラス、高分子フィルム、ゴム等の材料を自由な形状で用いることができる。さらに、本発明に関わる組成物を用いれば、マイクロレンズ等に使用される低波長側(340nm以下)の紫外線がカットされた低膨張ガラス[例えば、ネオセラム(日本電気硝子社製)、バイコール(コーニング社製)、CLEARCERAM(株式会社オハラ製)等]や、紫外線領域に吸収を持つ高分子フィルムであっても、それら基材越しに活性エネルギー線を照射することにより、紫外線領域の透過率が極めて高い石英ガラスを用いた場合と同様に硬化物を得ることが可能である。
【0076】
また、このような基材には微小立体成形物の構成、製造上の作業性等の理由により、基材との接着性を向上させる様な処理(例えば、シランカップリング処理、コロナ処理等が挙げられる。)或いは基材との離型性を向上させるような処理(例えば、シリコーン系或いはフッ素系離型剤の塗布)を行うことも可能である。
【0077】
また、本発明に関わる活性エネルギー線硬化性組成物には、必要に応じて公知公用の各種添加剤を添加することも可能である。添加剤としては、粘度調整のための溶剤、耐光安定剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、消泡剤、難燃剤、レベリング剤、離型剤、着色剤、表面改質剤、更にはガラス等の基材との密着性を向上させるためのカップリング剤が挙げられる。
【0078】
カップリング剤としては、例えば、シラン系、チタン系、ジルコ−アルミネート系が挙げられ、これらの中でジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルビニルメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシラン系が特に好ましい。
【0079】
尚、本発明が上記具体例によって、何等限定されるものでないことは勿論である。
【0081】
本発明に関わる組成物を用いて光学レンズを製造する場合、その製造方法には特に制限はなく、公知公用の方法、例えばフォトマスクを介してエネルギー線硬化せしめた後に、現像液により特定の部分を除去、洗浄する工程を繰り返すフォトリソグラフィー法、金型(スタンパ)を用いて賦型する方法により、公知の構成体を有する光学レンズが製造できる。
【0082】
本発明者らの知見によれば、本発明に関わる活性エネルギー線硬化性組成物を様々な形状、サイズの金型、或いは予め賦型された基板上に注入した後、活性エネルギー線にて硬化せしめることにより、簡便に光学レンズを量産することができる。
【0083】
【実施例】
次に、本発明の具体的な実施例について説明するが、これらの説明によって本発明が何等限定されるものでないことは勿論である。
(合成例1)
攪拌機及び温度計を備えた500mlのガラス製円筒フラスコに、(A-1-1):365.0g、(A-2-3):97.2g、(A-2-5):7.3g、(A-2-4):4.7g及び光開始剤として(B-2-1):0.8gを採取し、窒素置換しながら、側面から80W/cmの高圧水銀灯を1灯照射することにより、室温から発熱により8℃昇温する迄反応を行った。得られた重合体は、無色透明な粘ちょう重合体であった。本重合体を重合体1とする。
【0084】
(合成例2,3)
反応させるモノマー以外は、合成例1と同様の条件にて表1に示すの組成の含フッ素重合体2及び含フッ素重合体3を得た。
【0085】
【表1】
Figure 0004029531
【0086】
尚,(A-1-1)、(A-2-3)、(A-2-5)、(A-2-4)及び(A-1-28)は、全てアクリレートを用いた。
実施例1〜、比較例1、2上記含フッ素重合体、或いは他の含フッ素化合物を用いて、表2のとおり配合し、活性エネルギー線硬化性組成物を得た。
【0087】
【表2】
Figure 0004029531
【0088】
表2には、各配合組成とともに、10mm×40mm×1mmの硬化試験片を用いて測定した、450nmにおける透過率、アッベ屈折率計にて測定した屈折率の値、更には、15mm×15mm×5mmの硬化試験片を用いて測定したショア硬度の値も併せて示した。
【0089】
透過率、屈折率測定用硬化試験片は、所定サイズの硬化試験片が取れるような注型枠をガラス板を用いて作製し、各配合物中に気泡が混入しない様に注入した後、石英ガラスで覆い、出力120W/cmのメタルハライドランプにて完全硬化させることにより作製した。
【0090】
実施例9〜1、比較例3、4
(光学レンズの作製)
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランにてプライマー処理を行った厚さ1mmの340nm以下の光がカットされるネオセラム(日本電気硝子社製)上に、高屈折率樹脂(2-ブチル-2-エチルプロパンジオールと4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネートを反応させた後、2−ヒドロキシエチルアクリレートを反応させることにより得られるウレタンアクリレート:硬化後屈折率1.59)を載せ(図1−A)、上面から一定の大きさのランダムな凹凸のパターンを有する金型を被せ押圧した後に、下方よりネオセラム越しに出力120W/cmのメタルハライドランプにて照射エネルギー量2000mJ/cm2にて硬化させた(図1−B)。次いで、金型を取り外した後、厚さ40μmのネオセラム(日本電気硝子社製)上に本発明に関わる該配合液を載せ、(図1−C)脱型した基板を被せ押圧した後、出力120W/cmのメタルハライドランプにて照射エネルギー量2000mJ/cm2にて硬化させることにより光学レンズを得た(図1−D)。尚、本発明に関わる低屈折率樹脂は、図1−Dに示した通り、高屈折率樹脂を全て覆う様な構造にした。
【0091】
(硬化性の評価)
厚さ1mmの340nm以下の光がカットされるネオセラム(日本電気硝子社製)上に本発明に関わる該配合液を載せ、さらに同様のネオセラムを被せた後に押圧し、ネオセラム越しに出力120W/cmのメタルハライドランプにて照射エネルギー量2000mJ/cm2にて硬化させた。硬化させた試料は、遮光下にて直ちにネオセラムを取りはずし少量の硬化膜を削り出すことにより、IR測定用試料とした。
【0092】
硬化膜のIR測定は、顕微FT−IRの透過法により、また配合液のIR測定はKRS−5に試料を塗り付けFT−IRの透過法により行った。各試料の重合率は、それぞれの硬化膜及び配合液について、1480cm-1付近のメチル基に帰属されるピークの吸光度と、1640cm-1付近のビニル基に帰属されるピークの吸光度比を測定し、下記一般式により算出した。
【0093】
[1−(ν16401480)/(νo1640/νo1480)]*100
ここで、ν1640、ν1480は、それぞれ硬化膜の1640cm-1付近のビニル基に帰属されるピークの吸光度、及び1480cm-1付近のメチル基に帰属されるピークの吸光度を示し、νo1640、νo1480は、それぞれ配合液の1640cm-1付近のビニル基に帰属されるピークの吸光度、及び1480cm-1付近のメチル基に帰属されるピークの吸光度を示す。
【0094】
(耐湿熱性評価)
得られた光学レンズを70℃,98%RHにて500時間放置し、その後の光学レンズの450nmにおける透過率を測定し、初期の値に対する透過率の維持率を評価した。尚、透過率の維持率は下式により算出した。
【0095】
(透過率の維持率)=(耐湿熱試験後の透過率)/(初期の透過率)
更に、耐湿熱試験前後の低屈折率樹脂及び高屈折率樹脂で形成される石英ガラス間の厚みの維持率を評価した。尚、厚みは光学顕微鏡にて、図1に示す断面図における両端の値を計測しその平均値を採用し、その維持率は下式により算出した。
【0096】
(厚みの維持率)=(耐湿熱試験後の厚み)/(初期の厚み)
(耐薬品性評価)
同様の作製方法により得た光学レンズをイソプロピルアルコール中に室温にて24時間、次いでアセトン中に室温にて24時間放置し、その後の光学レンズの450nmにおける透過率を測定し、初期の値に対する透過率の維持率を評価した。尚、透過率の維持率は下式により算出した。
【0097】
(透過率の維持率)=(耐薬品性試験後の透過率)/(初期の透過率)
更に、耐薬品性試験前後の低屈折率樹脂及び高屈折率樹脂で形成される石英ガラス間の厚みの維持率を評価した。尚、厚みの維持率は下式により算出した。
【0098】
(厚みの維持率)=(耐薬品性試験後の厚み)/(初期の厚み)
【0099】
【表3】
Figure 0004029531
【0100】
表3には、各実施例及び比較例の配合液を用いて測定した重合率、作製したた光学レンズの耐湿熱評価及び耐薬品性評価結果を合わせて示した。
【0101】
含フッ素化合物及び340〜500nmの範囲内に分子吸光係数(ε)が100(1/mol・cm)以上の吸収波長を有する光開始剤を必須成分として含有してなることを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物を用いれば、硬化性、耐湿熱性、耐薬品性に優れ、経時的に安定な透過率、寸法安定性を有することが明らかである。
【0102】
【発明の効果】
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、活性エネルギー線硬化性に優れ、透光性、耐薬品性、耐光性、低吸湿性及び力学的強度に優れた光学レンズ等の微小立体成形物を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光学レンズの作製を表わす断面模式図である。
【符号の説明】
1;金型
2;高屈折率樹脂
3;石英ガラス
4;低屈折率樹脂

Claims (8)

  1. 一般式(I)
    XCF2-CmF2m-(CH2)n-OOCC(R1)=CH2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(I)
    [式中、XはHまたはF、mは0または1〜20の整数、nは0または1〜6の整数であり、R1はH、CH3、FまたはClを表わす。]にて表わされる含フッ素(メタ)アクリレートである含フッ素化合物と、340〜500nmの範囲内に分子吸光係数(ε)が100(l/mol・cm)以上の吸収波長を有する光開始剤とを必須成分として含有してなる光学レンズ用活性エネルギー線硬化性組成物であって、前記光開始剤がアシルホスフィンオキサイド類であることを特徴とする光学レンズ用活性エネルギー線硬化性組成物。
  2. 更に200〜340nmの範囲内に最大吸収波長(λmax)を有する光開始剤を含有する請求項1記載の光学レンズ用活性エネルギー線硬化性組成物。
  3. 更に、含フッ素化合物として、一般式(I)にて表わされる含フッ素(メタ)アクリレートの単独重合体、又は一般式(I)にて表わされる含フッ素(メタ)アクリレートと1種類または2種類以上の非フッ素(メタ)アクリレートとの共重合体を含む請求項1又は2記載の光学レンズ用活性エネルギー線硬化性組成物。
  4. 更に非フッ素多官能単量体を含有する請求項1、2又は3記載の光学レンズ用活性エネルギー線硬化性組成物。
  5. 非フッ素多官能単量体が、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種類である請求項1記載の光学レンズ用活性エネルギー線硬化性組成物。
  6. 非フッ素単官能単量体が、イソボルニル(メタ)アクリレート及び/またはジシクロペンタニル(メタ)アクリレートである請求項1記載の光学レンズ用活性エネルギー線硬化性組成物。
  7. 請求項1〜のいずれか1項記載の光学レンズ用活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物を構成成分とする光学レンズ。
  8. 請求項1〜のいずれか1項記載の光学レンズ用活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物を構成成分とするマイクロレンズアレイ。
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