JP4026224B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の回転に同期して燃料の吸入・吐出を行う燃料噴射ポンプからの燃料の吐出状態を、該燃料噴射ポンプに吸入される燃料量を調量することにより制御する燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、この種の燃料噴射装置では、例えば特開昭59−65523号公報に開示されているように、燃料タンクから燃料を汲み出すフィードポンプから燃料噴射ポンプに至る燃料供給経路に調量弁を設け、この調量弁を周期的に開閉させると共に、その開閉時間を制御することにより、燃料噴射ポンプへの燃料吸入量を調量している。
【0003】
しかし、こうした調量弁の開閉制御では、全閉状態から全開状態或いはその逆方向へと調量弁を開閉させるため、開弁時間の変化に対する燃料吸入量の変化量が大きくなる。このため、調量弁の開弁時間を変化させることにより調量可能な燃料吸入量の変化幅が大きくなり、燃料噴射ポンプへの燃料吸入量を高精度に制御することができないといった問題があった。
【0004】
また、燃料噴射ポンプは、内燃機関の回転に同期して燃料を吸入するため、内燃機関の回転速度が高いと、燃料を吸入可能な時間が短くなるのに対し、調量弁を開閉状態を切り替えるには、調量弁固有の応答時間が必要である。このため、例えば、内燃機関が高速高負荷運転されて、燃料噴射ポンプからの燃料吐出量を多くする必要がある場合には、調量弁の開閉に要する応答時間を確保するのが難しく、特に、調量弁の応答性が悪いと、燃料吸入量を制御できなくなることがあった。尚、この問題を解決するためには、調量弁の駆動電圧を高くすること等によって、調量弁の応答性を向上すればよいが、調量弁の応答性を向上するには、燃料噴射装置のコストアップを招き、しかも、調量弁の応答性を向上しただけでは、燃料吸入量の制御精度を高めることはできないという問題がある。
【0005】
一方、調量弁の制御を、上述した従来の開閉制御から、開口面積の制御に変更することも考えられる。つまり、従来より、分配型燃料噴射ポンプ等では、燃料噴射の開始タイミングを制御するために、タイミングコントロールバルブに流す電流量を制御することにより、タイミングコントロールバルブの開口面積を制御しているが、こうした開口面積の制御を調量弁の制御に応用することにより、燃料噴射ポンプへの燃料吸入量を制御するのである。
【0006】
しかし、調量弁の制御を、開閉制御から、開口面積制御に変更した場合、内燃機関が低回転している際には、燃料噴射ポンプが燃料を吸入する時間が長くなるため、調量弁の開口面積を小さくしなければならず、例えば、アイドル運転時等,内燃機関が低速低負荷運転されて、内燃機関側での要求燃料量が少ない場合に、燃料噴射ポンプへの燃料吸入量を良好に制御できなくなるといった問題がある。
【0007】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、内燃機関に同期して駆動される燃料噴射ポンプからの燃料の吐出状態を、燃料噴射ポンプへの燃料吸入量を調量することにより制御する燃料噴射装置において、燃料噴射ポンプへの燃料吸入量を内燃機関の全回転領域で高精度に制御できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためになされた請求項1記載の燃料噴射装置においては、制御手段が、燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態が内燃機関の運転状態に応じた目標状態となるように調量弁を駆動することにより、燃料噴射ポンプへの燃料吸入量を制御する。そして、制御手段は、この燃料吸入量制御のためのパラメータとして、調量弁を所定周期毎に開閉させるための開閉時間と調量弁開時の開口面積とを使用し、これら各パラメータを各々制御することにより、燃料噴射ポンプへの燃料吸入量を制御する。
【0009】
つまり、本発明では、従来装置のように、調量弁を所定周期で開閉させ、その開閉時間を制御するだけでなく、調量弁が開状態にあるときの開口面積をも制御することにより、燃料噴射ポンプへの燃料吸入量を制御する。
従って、本発明によれば、調量弁の所定周期当たりの開弁時間とその開弁時の開口面積とにより、燃料噴射ポンプへの燃料吸入量を高精度に制御することが可能になり、調量弁を単に開閉させる従来装置のように、内燃機関の低回転域での制御精度が低下するとか、内燃機関の高回転域で制御が困難になるといったことを防止できる。つまり、本発明によれば、内燃機関の低回転域から高回転域まで、広範囲に亘って、燃料吸入量を高精度に制御することができ、燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態,延いては内燃機関の燃料噴射を、良好に制御することが可能になる。
【0010】
また、制御手段は、燃料噴射ポンプから吐出させるべき燃料量に応じて、前記各パラメータを常時制御するように構成することもできるが、内燃機関の高回転域で調量弁を開閉するには、調量弁の応答性を高くする必要があることから、本発明では、内燃機関の低回転域では、開閉時間と開口面積との両方を制御し、内燃機関の高回転域では、調量弁を開状態に保持して開口面積のみを制御するようにしている。
【0011】
従って、本発明によれば、内燃機関の低回転域では、調量弁の開閉制御と開口面積制御とにより、燃料吸入量を高精度に制御でき、内燃機関の高回転域では、調量弁の開口面積制御のみによって、燃料吸入量を高精度に制御できることになる。
【0012】
また、制御手段において、調量弁の所定周期当たりの開閉時間及び調量弁開時の開口面積の内の一方のパラメータを制御することにより、燃料噴射ポンプへの燃料吸入量を制御する場合には、従来より一般的に行われているフィードバック制御によって、燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態の目標状態からのずれが零となるように、調量弁の制御量を設定すればよいが、上記各パラメータを同時に制御する際には、各パラメータを個々にフィードバック制御するようにすると、各制御が干渉し合い、燃料噴射ポンプへの燃料吸入量(延いては燃料吐出状態)が安定しなくなることが考えられる。
【0013】
そこで、制御手段において、前記各パラメータを同時に制御させるには、制御手段を請求項2に記載のように構成することが望ましい。即ち、請求項2に記載の燃料噴射装置では、制御手段が各パラメータを同時に制御する際には、まず、第1・第2制御量算出手段が、燃料噴射ポンプから吐出させるべき燃料量に応じて、前記各パラメータの制御量を第1制御量,第2制御量として夫々算出する。すると、第1制御量補正手段が、燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態の目標状態からのずれに応じて、そのずれが零になるように、基本制御量算出手段にて算出された第1制御量を補正し、判定手段が、その補正後の第1制御量が、予め設定された制御範囲を越えたか否かを判断する。
【0014】
そして、判定手段にて、補正後の第1制御量が前記制御範囲を越えていないと判断された場合には、第1最終制御量設定手段が、補正後の第1制御量を、第1制御量に対応した第1パラメータの最終制御量として設定し、第2最終制御両設定手段が、基本制御量算出手段にて算出された第2制御量を、第2制御量に対応した第2パラメータの最終制御量として設定し、制御手段は、これら各最終制御量設定手段にて設定された各パラメータの最終制御量に応じて、調量弁を駆動する。
【0015】
また、判定手段にて、補正後の第1制御量が前記制御範囲を越えたと判断された場合には、第1最終制御量設定手段が、その制御範囲において補正後の第1制御量が越えた側の最大又は最小制御量を第1パラメータの最終制御量として設定し、第2最終制御量設定手段が、燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態の目標状態からのずれに応じて、そのずれが零になるように基本制御量算出手段にて算出された第2制御量を補正し、その補正後の第2制御量を第2パラメータの最終制御量として設定する。そして、制御手段は、これら各最終制御量設定手段にて設定された各パラメータの最終制御量に応じて調量弁を駆動する。
【0016】
つまり、請求項2に記載の燃料噴射装置においては、上記各パラメータを同時に制御する際には、通常は、第1パラメータをフィードバック制御し、第2パラメータをオープンループ制御しており、第1パラメータのフィードバック制御では、燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態を目標状態に良好に制御できず、その制御量が予め設定された制御範囲から外れた際にだけ、第1パラメータの制御量(第1制御量)を制御範囲内の最大又は最小制御量に制限して、第2パラメータをフィードバック制御するのである。
【0017】
このため、請求項2に記載の燃料噴射装置によれば、上記各パラメータを同時に制御する際に、各パラメータの制御が干渉し合うことなく、燃料噴射ポンプへの燃料吸入量を最適にフィードバック制御することが可能になり、燃料噴射ポンプへの燃料吸入量(延いては燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態)を安定して制御することができる。
【0018】
尚、本発明(請求項1又は請求項2)を実現するに当たって使用する調量弁としては、その開閉状態と開時の開口面積とを制御できるものであればよいが、調量弁の駆動系を簡単にするには、請求項3に記載のように、開閉状態及び開口面積を、ソレノイドへの通電・非通電及び通電時に流す電流量によって各々制御し得る電磁弁を使用するとよい。つまり、このような電磁弁からなる調量弁を使用すれば、制御手段側では、請求項3に記載のように、ソレノイドへの通電・非通電及び通電時の電流量を制御するだけで、調量弁の開閉状態及び開時の開口面積を制御することが可能になり、その駆動系を簡単に実現できる。
【0019】
具体的には、例えば、直流電源からソレノイドに至る通電経路にトランジスタ等からなるスイッチング素子を設け、このスイッチング素子をデューティ比を制御したパルス幅変調信号によりオン・オフさせるようにすれば、そのパルス幅変調信号のデューティ比により調量弁の開度を簡単に制御することができるようになり、また、このパルス幅変調信号の出力・停止を切り替えるようにすれば、調量弁の開閉状態を切り替えることができるようになることから、調量弁の駆動系を、ソレノイドの通電・非通電を切り替えるスイッチング素子を中心とする簡単な回路で実現できることになる。
【0020】
また、本発明(請求項1〜請求項3)は、前述の特開昭59−65523号公報に開示されたような、ディーゼル機関に設けられた燃料噴射弁に燃料噴射量の高圧燃料を直接供給する燃料噴射ポンプを備え、この燃料噴射ポンプへの燃料吸入量を制御する燃料噴射装置に適用できるのは勿論のこと、例えば、請求項4に記載のように、内燃機関の各気筒に設けられた燃料噴射弁に供給するための高圧燃料を蓄える蓄圧室に燃料を供給するように構成された燃料噴射ポンプを備えた、所謂蓄圧式の燃料噴射装置にも適用できる。
【0021】
そして、こうした蓄圧式の燃料噴射装置に本発明を適用する場合、制御手段は、請求項4に記載のように、蓄圧室内の実燃料圧力と、燃料噴射弁から内燃機関に噴射供給する際の目標燃料噴射量及び目標燃料圧力と、内燃機関の回転速度とに基づき、燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態が蓄圧室内の実燃料圧力を目標燃料圧力に制御するのに必要な目標状態となるように、各パラメータの制御量を設定し、その制御量に従い調量弁を駆動するように構成すればよい。
【0022】
また更に、本発明(請求項1〜請求項4)は、ディーゼル機関に設けられた燃料噴射弁からの燃料噴射量を制御するための燃料噴射装置に適用できるのはいうまでもないが、例えば、ガソリンを内燃機関の気筒内に直接噴射する直噴式のガソリンエンジン等、ディーゼル機関以外の内燃機関に燃料を噴射供給するための燃料噴射装置にも適用できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図面と共に説明する。
まず図1は実施例の蓄圧式燃料噴射装置全体の構成を表す概略構成図である。
図1に示す如く本実施例の蓄圧式燃料噴射装置1は、6気筒のディーゼル機関2の各気筒に燃料を噴射供給する燃料噴射弁(インジェクタ)3と、このインジェクタ3に供給する高圧燃料を蓄える蓄圧室(コモンレール)4と、コモンレール4に高圧燃料を圧送する燃料供給装置5と、これらを制御する制御手段としての電子制御装置(ECU)6とを備える。
【0024】
ECU6は、CPU,ROM,RAM等を中心とするマイクロコンピュータからなり、回転速度センサ7,アクセルセンサ8等の運転状態検出手段にて検出されたディーゼル機関2の回転速度NE,エンジン負荷を表すアクセル開度ACC等を取り込み、ディーゼル機関2の燃焼状態がこの検出された運転状態に応じて最適となるような燃料噴射圧を実現するための目標燃料圧力(目標コモンレール圧PFIN )を算出し、コモンレール4に設けた圧力検出手段としてのコモンレール圧センサ9にて検出された実燃料圧力(実コモンレール圧Pc)が目標コモンレール圧PFIN と一致するように燃料供給装置5を駆動制御する、コモンレール圧のフィードバック制御を行う。
【0025】
そして、燃料供給装置5は、このECU6からの制御指令に従って、燃料タンク10に蓄えられた燃料を汲み出すフィードポンプ11からの低圧燃料を吸入すると共に、この吸入した燃料を高圧に加圧し、加圧後の高圧燃料を給油配管12を介して、コモンレール4に圧送する。
【0026】
一方、各インジェクタ3は、配管13によって、高圧燃料を蓄圧したコモンレール4と連結されている。そして、各インジェクタ3に配設されたコントロール弁14を開閉動作することで、このコモンレール4にて蓄圧されて目標燃料圧力となった高圧燃料が、ディーゼル機関2の各気筒の燃焼室へ噴射される。
【0027】
このインジェクタ3のコントロール弁14の開閉動作は、ECU6からのインジェクタ制御指令に基づいて実行される。このインジェクタ制御指令は、燃料噴射量や燃料噴射時期を調節するためのものであって、回転速度センサ7やアクセルセンサ8等からの検出信号に基づいて算出され、回転速度センサ7や図示しない気筒判別センサ等からの検出信号に基づく所定のタイミングでECU6から出力される。
【0028】
次に、燃料供給装置5の構成を図2に基づき説明する。
図2に示す如く、本実施例の燃料供給装置5は、本発明の燃料噴射ポンプとしてのロータリポンプ20と、ロータリポンプ20に吸入される燃料量(燃料吸入量)を調量する調量弁40とから構成される。
【0029】
ロータリポンプ20は、ディーゼル機関2の回転軸に連結された駆動軸22と、この駆動軸22の周囲に120度間隔で放射状に配置された3個のシリンダ24a,24b,24cと、各シリンダ内24a〜24c内に摺動自在に設けられたプランジャ26a,26b,26cとを備える。
【0030】
そして、各プランジャ26a〜26cの駆動軸22側には、ロッド28a,28b,28cが突設され、各ロッド28a〜28cの先端には、駆動軸22の周囲に偏心して設けられた偏心カム30に当接される当接部32a,32b,32cが設けられ、更に、各当接部32a〜32cと各シリンダ24a〜24cとの間には、プランジャ26a〜26cを駆動軸22方向に付勢するスプリング34a,34b,34cが設けられている。
【0031】
このため、ロータリポンプ20においては、ディーゼル機関2が1回転する度に、駆動軸22,延いては偏心カム30が1回転し、各プランジャ26a〜26cが各シリンダ24a〜24c内を1往復することになる。また、各シリンダ24a〜24cは120度間隔で放射状に配置されているため、各シリンダ24a〜24c内での各プランジャ24a〜24cの移動は、ディーゼル機関2の120℃A分、位相がずれることになる。
【0032】
また次に、シリンダ24a〜24cの駆動軸22とは反対側端部には、夫々、プランジャ26a〜26cが駆動軸22方向に移動したときに、シリンダ24a〜24c内に燃料を吸入するための吸入孔H1と、プランジャ26a〜26cが駆動軸22とは反対方向に移動したときに、シリンダ24a〜24c内の燃料を加圧して吐出するための排出孔H2とが夫々形成されている。
【0033】
そして、これら各シリンダ24a〜24cの排出孔H2は、夫々、シリンダ24a〜24cへの燃料の逆流を阻止する逆止弁36a,36b,36cを介して、給油配管12に接続されている。このため、燃料供給装置5からコモンレール4には、ディーゼル機関2の1回転当たりに3回の割で、高圧燃料が供給されることになる。
【0034】
一方、調量弁40は、ロータリポンプ20の各プランジャ26a〜26cが駆動軸22方向に移動して各シリンダ24a〜24cに燃料を吸入する際に、各シリンダ24a〜24c内に流入する燃料量(燃料吸入量)を調量するためのものであり、ロータリポンプ20への燃料供給通路の一部を形成するシリンダ42と、このシリンダ42内に摺動自在に設けられて、シリンダ42を通過する燃料量を調量するための弁体44と、この弁体44のシリンダ42内での摺動位置を電磁力により変化させるソレノイド46とを備える。
【0035】
また、シリンダ42において、弁体44の摺動面となる側壁には、フィードポンプ11から供給された燃料をシリンダ42内に導く吸入孔42aが形成され、弁体44のソレノイド46とは反対側の端面には、吸入孔42aを通ってシリンダ42内に流入してきた燃料をロータリポンプ20側に排出する排出孔42bが形成されている。そして、この排出孔42bは、ロータリポンプ20側に排出した燃料がシリンダ42内に逆流するのを阻止する逆止弁48a,48b,48cを介して、ロータリポンプ20側の各シリンダ24a〜24cに形成された吸入孔H1に連通されている。
【0036】
また、このシリンダ42内に設けられる弁体44は、シリンダ42内で側壁に当接して摺動する一対の摺動部44a,44bと、これら各摺動部44a,44bをシリンダ42の吸入孔42aの開口径と略同じ間隔にて連結する連結部44cとから構成され、弁体44がシリンダ42の排出孔42b側端面に当接した状態では、排出孔42bとは反対側の摺動部44bが吸入孔42aを閉塞して、フィードポンプ11からロータリポンプ20に至る燃料供給通路を遮断できるようにされている。
【0037】
また、連結部44cと、シリンダ42の排出孔42b側摺動部44aとには、吸入孔42aからシリンダ42内に流入した燃料を排出孔42b側に導く導孔44dが穿設されている。このため、弁体44がシリンダ42の排出孔42b側端面から離れ、摺動部44bが吸入孔42aの閉塞位置から外れると、フィードポンプ11から供給された燃料が、吸入孔42a,導孔44d,及び排出孔42bを通って、ロータリポンプ20側に供給されることになる。
【0038】
そして、吸入孔42aの開口面積は、弁体44の位置に応じて変化することから、シリンダ42内での弁体44の摺動位置をソレノイド46を介して制御することにより、調量弁40を通ってロータリポンプ20の各シリンダ24a〜24cに吸入される燃料吸入量を調量することができる。
【0039】
また、シリンダ42内での弁体44の摺動位置をソレノイド46が発生する電磁力(換言すれば、ソレノイド46に流す電流量)にて制御できるようにするために、弁体44のソレノイド46側摺動部44bには、ソレノイド46が発生した電磁力を受けて弁体44をソレノイド46側に変位させるためのロッド44eが設けられ、更に、このロッド44eの端部には、弁体44を、シリンダ42の排出孔42b側に付勢するスプリング44fが設けられている。
【0040】
この結果、調量弁40は、ソレノイド46に流す電流量を多くすればする程、吸入孔42aの開口面積が大きくなって、ロータリポンプ20への燃料吸入量を多くすることができ、ソレノイド46への通電を遮断すれば、スプリング44fの付勢力により吸入孔42aが閉じられることになる。
【0041】
次に、上記のように構成された燃料供給装置5を制御することによりコモンレール圧を制御するためにECU6(詳しくはCPU)にて実行されるコモンレール圧制御処理について、図3に示すフローチャートに沿って説明する。
この処理は、ECU6において、ロータリポンプ20の燃料吐出周期に同期してディーゼル機関2の120℃A毎に実行される処理であり、処理が開始されると、まずS110(Sはステップを表す)にて、インジェクタ3からディーゼル機関2に噴射供給すべき燃料の目標噴射量QFIN と、目標コモンレール圧PFIN とに基づき、ROMに格納された図4(a)に示す基本電流量算出用マップを用いて、調量弁40のソレノイド46に流す基本電流量IBAS を算出する。
【0042】
ここで、目標噴射量QFIN 及び目標コモンレール圧PFIN は、図示しない制御量演算処理にてディーゼル機関2の回転速度NEやアクセル開度ACC等に基づき算出された、インジェクタ制御及びコモンレール圧制御のための制御目標値であり、基本電流量算出用マップは、目標噴射量QFIN が大きい程、また、目標コモンレール圧PFIN が大きい程、基本電流量IBAS が大きくなるように予め設定されている。これは、インジェクタ3からディーゼル機関2の各気筒に供給する燃料量(目標噴射量QFIN )が多い程、或いは、目標コモンレール圧PFIN が大きい程、コモンレール4に供給すべき燃料量が多くなり、調量弁40の開口面積を大きくする必要があるためである。
【0043】
次にS120では、図4(b)に示す補正電流量算出用マップを用いて、ディーゼル機関2の回転速度NEから、基本電流量IBAS に対する補正電流量INPを算出する。この補正電流量INPは、ソレノイド46に流れる電流量が一定であっても、コモンレール4に供給される燃料量は、ディーゼル機関2の回転速度NEに応じて変化する(回転速度NEが高い程コモンレール4への供給燃料量が多くなる)ことから、S110にて算出された基本電流量IBAS を、ディーゼル機関2の回転速度NEに応じて補正するためのものであり、図4(b)に示すように、ディーゼル機関2の回転速度NEが基本電流量算出用マップ設定時の回転速度(基準回転速度NE0)よりも高い領域では、回転速度NEが高い程大きくなるように正の値が設定され、ディーゼル機関2の回転速度NEが基本電流量算出用マップ設定時の回転速度(基準回転速度NE0)よりも低い領域では、回転速度NEが低い程小さくなるように負の値が設定される。
【0044】
そして、このように基本電流量IBAS 及び補正電流量INPが算出されると、続くS130にて、これら各値IBAS ,INPを加算することにより、ソレノイド46に流すべき目標電流量IFIN (=IBAS +INP)を算出し、更に、続くS140にて、この目標電流量IFIN を、ソレノイド46に流れる電流をパルス幅変調信号(PWM信号)にてデューティ制御するための駆動デューティ比IDUTYに変換する。
【0045】
つまり、本実施例では、図示しないバッテリからソレノイド46に至る通電経路にスイッチング素子を設け、このスイッチング素子を、PWM信号にて駆動することにより、ソレノイド46に流れる電流(換言すれば調量弁40の開口面積)をデューティ制御するようにされており、S140では、このデューティ制御のための駆動デューティ比IDUTYを算出する。尚、この駆動デューティ比IDUTYの算出には、図4(c)に示す如き駆動デューティ算出用マップが使用され、駆動デューティ比IDUTYは、目標電流量IFIN とバッテリ電圧VBとに基づき設定される。つまり、駆動デューティ比IDUTYは、目標電流量IFIN が大きく、バッテリ電圧VBが大きい程、大きくなるように設定される。
【0046】
次に、S150では、フラグFが値1にセットされているか否かを判断する。このフラグFは、現在、コモンレール圧制御の動作モードが低回転モードであるか、高回転モードであるかを表すフラグであり、S150では、フラグFがセットされている場合には、S150にて、現在の動作モードは低回転モードであると判断され、S160に移行する。そして、S160では、ディーゼル機関2の回転速度NEが高回転モードへの移行用に予め設定された基準速度NHを越えたか否かを判断し、回転速度NEが基準速度NHを越えていなければ、S180に移行し、逆に、回転速度NEが基準速度NHを越えると、動作モードを低回転モードから高回転モードに移行させるために、フラグFを値0にリセットした後、後述のS310に移行する。
【0047】
次に、S180では、ディーゼル機関2の低回転時(低回転モード)には、上記デューティ制御によって調量弁40の開口面積を制御するだけでなく、ディーゼル機関2の120℃Aを1周期として、各周期毎に調量弁40を開閉させる開閉制御を実行するために、ディーゼル機関2が120℃A回転する間に調量弁40閉弁させる基本閉弁時間TCVBAS を算出する。この基本閉弁時間TCVBAS の算出には、図4(d)に示す基本閉弁時間算出用マップが使用され、基本閉弁時間TCVBAS は、ディーゼル機関2の回転速度NEと目標コモンレール圧PFIN とに基づき、回転速度NEが高く、目標コモンレール圧PFIN が低い程、大きくなるように設定される。
【0048】
そして、続くS190では、目標コモンレール圧PFIN と、コモンレール圧センサ9にて検出された実コモンレール圧Pcとの油圧偏差△Pに基づき、この油圧偏差△Pを零にするための閉弁補正時間TFBK を算出する。尚、この閉弁補正時間TFBK は、S180にて算出された基本閉弁時間TCVBAS に対するフィードバック補正量であり、S190では、例えば、上記油圧偏差△Pに比例定数Kpを乗じた値と、上記油圧偏差△Pの積分値に積分定数Kiを乗じた値と、上記油圧偏差△Pの微分値に微分定数Kdを乗じた値とを加算し、この加算値にて開閉補正時間TFBK を更新する、といった手順で、開閉補正時間TFBK を算出する。
【0049】
次に、S200では、S180にて算出した基本閉弁時間TCVBAS と、S190にて算出した閉弁補正時間TFBK とを加算することにより、調量弁40の開閉制御を行うために、ディーゼル機関2の120℃A毎に調量弁40を閉弁させる最終閉弁時間TCVFIN を算出する。そして、続くS210では、この最終閉弁時間TCVFIN が、予め設定された下限時間Tmin よりも小さい否かを判断し、最終閉弁時間TCVFIN が下限時間Tmin 以上であれば、更に、S220にて、最終閉弁時間TCVFIN が、予め設定された上限時間Tmax よりも大きいか否かを判断し、最終閉弁時間TCVFIN が上限時間Tmax 以下であれば、S230に移行する。
【0050】
そして、S230では、S140にて算出した駆動デューティ比IDUTYを、調量弁40の開口面積をソレノイド46のデューティ制御によって実際に制御するための最終駆動デューティ比IDUTYF として設定し、続くS240にて、最終閉弁時間TCVFIN を駆動パルス出力禁止タイマにセットした後、当該処理を終了する。
【0051】
尚、駆動パルス出力禁止タイマは、最終駆動デューティ比IDUTYF にてソレノイド46を通電制御するための駆動パルス(PWM信号)の出力を、S240にてセットされた最終閉弁時間TCVFIN だけ禁止させるためのものであり、S240にて最終閉弁時間TCVFIN が設定されると、その後、この最終閉弁時間TCVFIN を計時して、その計時期間中、ECU6からソレノイド通電用のPWM信号が出力されるのを禁止する。また、ECU6は、S230又は後述するS280にて最終駆動デューティ比IDUTYF が設定されると、例えば1msec.当たりに最終駆動デューティ比IDUTYF に対応した時間だけハイレベルとなる駆動パルスを出力し、この駆動パルス(PWM信号)にて、ソレノイド46に流れる電流量、延いては調量弁40の開口面積を制御する。
【0052】
一方、S210にて、最終閉弁時間TCVFIN が下限時間Tmin よりも小さいと判断された場合には、S250にて、最終閉弁時間TCVFIN に下限時間Tmin を設定し、S270に移行する。また、S220にて、最終閉弁時間TCVFIN が上限時間Tmax よりも大きいと判断された場合には、S260にて、最終閉弁時間TCVFIN に上限時間Tmax を設定し、S270に移行する。
【0053】
ここで、下限時間Tmin 及び上限時間Tmax は、調量弁40を開閉制御するに当たって、ディーゼル機関2の回転速度NEにかかわらず調量弁40を確実に開閉制御することのできる最終閉弁時間TCVFIN の制御範囲を表すものであり、S250,S260では、最終閉弁時間TCVFIN がこの制御範囲を越えた際に、最終閉弁時間TCVFIN を、この制御範囲内に制限しているのである。
【0054】
そして、このようにS250又はS260にて、最終閉弁時間TCVFIN を下限時間Tmin 又は上限時間Tmax に制限した際には、ロータリポンプ20への燃料吸入量を、上記油圧偏差△Pが零となるように良好にフィードバック制御することができないことから、今度は、S270にて、目標コモンレール圧PFIN と、コモンレール圧センサ9にて検出された実コモンレール圧Pcとの油圧偏差△Pに基づき、この油圧偏差△Pを零にするための駆動デューティ補正量IDFBKを算出する。尚、この駆動デューティ補正量IDFBKは、調量弁40の開口面積をフィードバック制御するための補正量であり、上述した閉弁補正時間TFBK と同様の手順で算出される。
【0055】
そして、続くS280では、S140にて算出した駆動デューティ比IDUTYと、S270にて算出した駆動デューティ補正量IDFBKとを加算することにより、調量弁40の開口面積を制御するための最終駆動デューティ比IDUTYF を算出し、240にて、この最終閉弁時間TCVFIN を駆動パルス出力禁止タイマにセットした後、当該処理を終了する。
【0056】
また次に、S150にて、フラグFが値0にリセットされていると判断された場合、つまり、現在、コモンレール圧制御の動作モードが高回転モードである場合には、S290にて、ディーゼル機関2の回転速度NEが低回転モードへの移行用に予め設定された基準速度NLよりも低くなったか否かを判断し、回転速度NEが基準速度NLよりも低い場合には、S300にて、フラグFを値1にセットした後、上記S180以降の処理を実行する。一方、S290にて、ディーゼル機関2の回転速度NEが基準速度NL以上であると判断された場合には、調量弁40を高回転モードで制御すべく、S310に移行する。
【0057】
尚、低回転モードへの移行判定用の基準速度NLは、高回転モードへの移行判定用の基準速度NHよりも小さな値が設定されている。これは、コモンレール圧制御の動作モードが高回転モードから低回転モード或いはその逆へと移行させる際の回転速度NEにヒステリシスを設けて、動作モードが頻繁に切り替わるのを防止するためである。
【0058】
次に、S310では、前述のS270と同様、目標コモンレール圧PFIN と、コモンレール圧センサ9にて検出された実コモンレール圧Pcとの油圧偏差△Pに基づき、この油圧偏差△Pを零にするための駆動デューティ補正量IDFBKを算出し、続くS320では、前述のS280と同様、S140にて算出した駆動デューティ比IDUTYと、S310にて算出した駆動デューティ補正量IDFBKとを加算することにより、調量弁40の開口面積を制御するための最終駆動デューティ比IDUTYF を算出する。そして、続くS330では、調量弁40の開閉制御を禁止すべく、330にて、最終閉弁時間TCVFIN を零に設定した後、当該処理を終了する。
【0059】
以上説明したように、本実施例の蓄圧式燃料噴射装置1においては、ディーゼル機関2の始動後、その回転速度NEが基準速度NHを越えるまでの間、或いは、ディーゼル機関2が一旦基準速度NHを越えた後、回転速度NEが基準速度NL(NL<NH)よりも低くなると、コモンレール圧制御の動作モードが低回転モードに設定される。そして、この低回転モードでは、図5(a)に示すように、調量弁40のソレノイド46に、デューティ制御された駆動パルス(PWM信号)に応じた電流が流れ、調量弁40の開口面積がその電流量に応じて制御されると共に、調量弁40が、ディーゼル機関2の120℃A毎に、最終閉弁時間TCVFIN だけ閉弁される。このため、コモンレール4に供給すべき燃料量が少なく、コモンレール圧制御のためには、ロータリポンプ20への燃料吸入量の制御精度が要求される、ディーゼル機関2の低回転時には、図5(b)に示すように、調量弁40の開弁時間と開口面積との複合制御によって、ロータリポンプ20への燃料吸入量を高精度に制御することが可能になる。
【0060】
また、ディーゼル機関2の回転速度NEが一旦基準速度NHを越えると、その後、回転速度NEが基準速度NLを下回るまで、コモンレール圧制御の動作モードが高回転モードに切り替えられる。そして、この高回転モードでは、調量弁40の開閉制御が禁止されて、調量弁40が開弁状態に保持され、コモンレール圧(換言すれば、ロータリポンプ20への燃料吸入量)は、図5(c)に示すように、駆動パルス(PWM信号)のデューティ制御による調量弁40の開口面積制御のみによって制御される。このため、ロータリポンプ20の各シリンダ24a〜24cへの燃料吸入期間が短く、調量弁40の開閉制御を良好に実行できないディーゼル機関2の高回転時には、調量弁40の開口面積制御によってロータリポンプ20への燃料吸入量を制御することが可能になり、ディーゼル機関2の高回転時の制御精度も確保できる。
【0061】
よって、本実施例によれば、従来装置に比べて、コモンレール圧,延いては、インジェクタ3からディーゼル機関2の各気筒に噴射供給される燃料量を、ディーゼル機関2の全回転領域で精度よく制御することができる。
また、本実施例では、ディーゼル機関2の回転速度NEが低く、調量弁40の開弁時間と開口面積とを同時に制御する場合には、油圧偏差△Pに基づく最終閉弁時間TCVFIN のフィードバック演算を優先的に行い、最終駆動デューティ比IDUTYF に関しては、最終閉弁時間TCVFIN が予め設定された制御範囲から外れてその制御範囲内に制限したときにだけ、油圧偏差△Pに基づくフィードバック演算にて設定するようにしている。従って、調量弁40の開弁時間と開口面積とを同時に制御する場合に、これら各パラメータの制御が互いに干渉し合い、制御が不安定になるといったことはなく、コモンレール圧(換言すればロータリポンプ20への燃料吸入空気量)の制御を安定して実行することが可能になり、これによっても、制御精度を向上できる。
【0062】
尚、本実施例では、ECU6にて実行されるコモンレール圧制御処理の内、S140及びS180の処理が、請求項2に記載の第1・第2制御量算出手段として機能し、S190及びS200の処理が、請求項2に記載の第1制御量補正手段として機能し、S210及びS220の処理が、請求項2に記載の判定手段として機能し、S200並びにS250,S260の処理が、請求項2に記載の第1最終制御量設定手段として機能し、S270,S280及びS230の処理が、請求項2に記載の第2最終制御量設定手段として機能する。
【0063】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は、こうした実施例に限定されることはなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施例では、ディーゼル機関に対して燃料供給を行なう蓄圧式燃料噴射装置について説明したが、本発明は、ディーゼル機関の各気筒に設けられたインジェクタに直接高圧燃料を供給する分配型燃料噴射ポンプへの燃料吸入量を調量することにより、各気筒への燃料噴射量を制御する燃料噴射装置であっても、或いは、直噴式のガソリンエンジンの各気筒に設けられたインジェクタに高圧燃料を直接或いは蓄圧室(コモンレール)を介して供給する燃料噴射装置であっても、適用できる。
【0064】
また、上記実施例では、調量弁40の開閉制御を行うために、調量弁40の開閉制御をディーゼル機関2の120℃A毎に行い、その制御周期内での調量弁40の閉弁時間を制御量として算出するように構成したが、調量弁40の開閉制御は、必ずしもディーゼル機関の回転に同期させる必要はなく、予め設定した一定時間毎に行うようにしてもよく、また、その制御周期で調量弁を開閉させるための制御量としては、調量弁の開弁時間を算出するようにしてもよく、また、開弁時間と閉弁時間とを個々に算出して、各時間を交互に計時することにより、調量弁を開閉させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の蓄圧式燃料噴射装置全体の構成を表す構成図である。
【図2】 実施例の燃料供給装置の構成を表す構成図である。
【図3】 ECUにて実行されるコモンレール圧制御処理を表すフローチャートである。
【図4】 コモンレール圧制御処理実行時に使用される制御量演算用のマップを表す説明図である。
【図5】 コモンレール圧制御処理による調量弁の制御動作を説明するタイムチャートである。
【符号の説明】
1…蓄圧式燃料噴射装置、2…ディーゼル機関、3…インジェクタ、4…コモンレール、5…燃料供給装置、6…ECU、7…回転速度センサ、9…コモンレール圧センサ、10…燃料タンク、11…フィードポンプ、20…ロータリポンプ、22…駆動軸、24a〜24c…シリンダ、H1…吸入孔、H2…排出孔、26a〜26c…プランジャ、30…偏心カム、36a〜36c…逆止弁、40…調量弁、42…シリンダ、42a…吸入孔、42b…排出孔、44…弁体、44a,44b…摺動部、44c…連結部、44d…導孔、44f…スプリング、46…ソレノイド、48a〜48c…逆止弁。

Claims (4)

  1. 内燃機関の回転軸に連結された駆動軸の回転に応じて、シリンダ内に摺動自在に設けられたプランジャを前記シリンダ内で往復させることによって、前記内燃機関の回転に同期してフィードポンプから前記シリンダ内に供給された燃料を吸入すると共に、該吸入した燃料を内燃機関に噴射供給可能な高圧に加圧して吐出する燃料噴射ポンプと、
    前記フィードポンプから前記燃料噴射ポンプへの燃料供給経路に設けられ、該燃料供給経路を開閉して前記燃料噴射ポンプに吸入される燃料を調量する単一の調量弁と、
    前記燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態が内燃機関の運転状態に応じた目標状態となるように、前記調量弁を駆動し、前記燃料噴射ポンプへの燃料吸入量を制御する制御手段と、
    を備えた燃料噴射装置において、
    前記制御手段は、前記燃料吸入量を制御するためのパラメータとして、前記調量弁を所定周期毎に開閉させるための開閉時間と、前記調量弁開時の開口面積とを使用し、前記内燃機関の低回転域では、該開閉時間と開口面積との両方を制御し、前記内燃機関の高回転域では、前記調量弁を開状態に保持して開口面積のみを制御することにより、前記燃料吸入量を制御することを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記各パラメータを同時に制御する際の制御量を設定する手段として、
    前記燃料噴射ポンプから吐出させるべき燃料量に応じて、前記各パラメータの制御量を第1制御量,第2制御量として夫々算出する第1・第2制御量算出手段と、
    前記燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態の目標状態からのずれに応じて、該ずれが零になるように、前記基本制御量算出手段にて算出された第1制御量を補正する第1制御量補正手段と、
    該第1制御量補正手段による補正後の第1制御量が、予め設定された制御範囲を越えたか否かを判断する判定手段と、
    該判定手段にて前記補正後の第1制御量が前記制御範囲を越えていないと判断されると、前記補正後の第1制御量を、当該第1制御量に対応した第1パラメータの最終制御量として設定し、前記判定手段にて前記補正後の第1制御量が前記制御範囲を越えたと判断されると、前記制御範囲において前記補正後の第1制御量が越えた側の最大又は最小制御量を前記第1パラメータの最終制御量として設定する第1最終制御量設定手段と、
    前記判定手段にて前記補正後の第1制御量が前記制御範囲を越えていないと判断されると、前記基本制御量算出手段にて算出された第2制御量を、当該第2制御量に対応した第2パラメータの最終制御量として設定し、前記判定手段にて前記補正後の第1制御量が前記制御範囲を越えたと判断されると、前記燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態の目標状態からのずれに応じて、該ずれが零になるように前記基本制御量算出手段にて算出された前記第2制御量を補正し、該補正後の第2制御量を前記第2パラメータの最終制御量として設定する第2最終制御量設定手段と、
    を備え、前記各パラメータを同時に制御する際には、前記各最終制御量設定手段にて設定された第1及び第2最終制御量に応じて、前記調量弁を駆動することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 前記調量弁は、前記開閉状態及び開口面積を、ソレノイドへの通電・非通電及び通電時に流す電流量によって各々制御可能に構成され、
    前記制御手段は、前記ソレノイドへの通電・非通電及び通電時の電流量を各々制御することにより、前記調量弁の開閉状態及び開時の開口面積を各々制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料噴射装置。
  4. 前記燃料噴射ポンプは、内燃機関の各気筒に設けられた燃料噴射弁に供給するための高圧燃料を蓄える蓄圧室に燃料を供給するよう構成され、
    前記制御手段は、前記蓄圧室内の実燃料圧力と、前記燃料噴射弁から内燃機関に噴射供給する際の目標燃料噴射量及び目標燃料圧力と、内燃機関の回転速度とに基づき、前記燃料噴射ポンプからの燃料吐出状態が前記蓄圧室内の実燃料圧力を前記目標燃料圧力に制御するのに必要な目標状態となるように前記各パラメータの制御量を設定し、該制御量に従い前記調量弁を駆動することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の燃料噴射装置。
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